JP3888179B2 - 駐車支援装置付き車両 - Google Patents

駐車支援装置付き車両 Download PDF

Info

Publication number
JP3888179B2
JP3888179B2 JP2002045307A JP2002045307A JP3888179B2 JP 3888179 B2 JP3888179 B2 JP 3888179B2 JP 2002045307 A JP2002045307 A JP 2002045307A JP 2002045307 A JP2002045307 A JP 2002045307A JP 3888179 B2 JP3888179 B2 JP 3888179B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
parking
driver
parking assistance
parked
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002045307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003246250A (ja
Inventor
高広 前村
淳史 菅原
哲志 御室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2002045307A priority Critical patent/JP3888179B2/ja
Publication of JP2003246250A publication Critical patent/JP2003246250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3888179B2 publication Critical patent/JP3888179B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車支援装置及び近接障害物警報装置をそなえた車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両を縦列駐車又は車庫入れする際にドライバの駐車操作を支援する駐車支援装置が開発されている。
例えば、特開2000−118334号公報には、運転者が駐車支援スイッチを操作した際の車両の位置に対して、所定の位置関係にある位置を駐車位置とみなして現在位置から駐車位置までの推奨経路を演算し、推奨経路に沿って走行するために必要な情報を運転者にスピーカから音声で教示する技術が開示されている。
【0003】
このように、駐車支援装置をそなえた車両においては、縦列駐車支援スイッチや並列駐車支援スイッチ等のスイッチがそなえられており、種々の駐車支援のうちから1つを選択するようになっている。
なお、特開2001−18821号公報には、バック駐車/左モード、バック駐車/左モード、縦列駐車/右モード、縦列駐車/左モード及び駐車スタートスイッチ等がそなえられた車両が開示されている。また、特開2000−72019号公報には、ディスプレイ上に表示されたスイッチを操作して必要とする駐車支援をスタートさせる技術が開示されている。
【0004】
一方、運転支援装置の他のものとして、近接障害物警報装置が知られている。
この近接障害物警報装置では、超音波により物体(例えば、駐車車両,壁等)の有無及び物体までの距離を検出するコーナーセンサが車両1の四隅に設けられ、これらのコーナーセンサが、車両近傍に物体を検出した場合、車両が物体と干渉する可能性があることを警告音によりドライバに警告し、注意を喚起するようになっている。
【0005】
なお、このような近接障害物警報装置にも、近接障害物警報装置を作動状態又は非作動状態にするスイッチが運転席近傍に設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の駐車支援装置付き車両に、近接障害物警報装置をそなえる場合、駐車支援装置のための操作スイッチと近接障害物警報装置のための操作スイッチとの少なくとも2つの操作スイッチが必要となる。
しかも、通常、駐車支援装置では、種々の駐車支援があるので、これらの駐車支援を選択する操作スイッチがさらに必要となり、複数のスイッチが必要となる。
【0007】
また、駐車支援が行なわれていない時も(駐車支援装置がオフ状態のときも)、車両走行中の安全性のために、近接障害物警報装置を継続して作動させておきたいが、その際、特別な操作は省けるようにしたい。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、駐車支援装置の機能と近接障害物警報装置の機能とを容易に且つ短時間で選択できるようにした、駐車支援装置付き車両を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の駐車支援装置付き車両は、ドライバに対して駐車するために必要な運転操作を教示する駐車支援装置付き車両であって、近接障害物警報装置をもそなえた車両において、駐車支援の種別を選択する選択手段をそなえ、該選択手段による駐車支援の種別選択が行なわれた場合、選択された種別の駐車支援を作動させるとともに、近接障害物警報装置も作動させ、さらに、該駐車支援の作動中に該選択手段が操作された場合、該駐車支援の作動を停止し、該近接障害物警報装置を継続して作動させることを特徴としている。従って、この装置では、選択手段により、所望の駐車支援を選択して作動させることができるとともに、近接障害物警報装置も作動させることができ、さらに、駐車支援を途中で停止しても、近接障害物警報装置は継続して作動することができる。
【0009】
らに、駐車支援が終了した場合、近接障害物警報装置を継続して作動させることが好ましい。従って、この装置では、駐車支援を終了しても、近接障害物警報装置は継続して作動する。
【0010】
そして、該選択手段は、トグル式のスイッチ又は階層タッチパネル式のスイッチであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1〜図15は本発明の一実施形態としての駐車支援装置付き車両を示すもので、図1はその構成を示すブロック図、図2はその物体位置検出手段の検出範囲を示す模式図、図3はその選択手段を説明するための図、図4はその表示手段を説明するための模式図、図5はその案内手段を説明するための模式図、図6はその縦列駐車の駐車支援を説明するための模式図、図7及び図8はその縦列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャート、図9及び図10はその縦列駐車の駐車支援を説明するための模式図、図11はその並列駐車の駐車支援を説明するための模式図、図12及び図13はその並列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャート、図14及び図15はその並列駐車の駐車支援を説明するための模式図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態の駐車支援装置付き車両は、物体位置検出手段としての側方センサ(超音波センサ)2及びコーナーセンサ16、操舵角検出手段としてのハンドル角センサ3、車輪速センサ4、変速位置検出手段としてのシフトポジションセンサ5、選択手段としての駐車ガイドスイッチ6、リヤビューカメラ7、ECU(電子制御ユニット)8、教示手段13、教示タイミング学習手段17、教示制御手段18、案内手段20、警報手段35をそなえて構成されている。
【0013】
なお、近接障害物警報装置では、上記の構成要素のうち、コーナーセンサ16と警報手段35とが構成要素として用いられている。
コーナーセンサ16は、図2に示すように、車両1の四隅に設けられ、車両1の四隅近傍に存在する物体の車両1に対する位置を検出するようになっている。つまり、コーナーセンサ16では、発信した超音波又は電波に対する応答を検知することで、車両側方に存在する物体の有無を検出するとともに、車両1と物体との距離を検出するようになっている。ここで、物体とは、車両や建物を含み、このコーナーセンサ16を用いて駐車時に接近し過ぎてはいけない車両や建物などの存在を認識できるようになっている。なお、コーナーセンサ16は、図2に領域Bで示すような検出範囲を有している。
【0014】
超音波センサ2は、車両1の前端に設けられ、車両1の側方に存在する物体の車両1に対する位置を検出するようになっており、コーナーセンサ16と同様に、発信した超音波に対する応答を検知することで、車両側方に存在する物体の有無を検出するとともに、車両1と物体との距離を検出するようになっている。
なお、超音波センサ2は、図2中領域Aで示すような検出範囲を有しており、上記のコーナーセンサ16よりも指向性が強く、また、コーナーセンサ16の車両1からの検出距離に比べて長く(例えば、1.5m程度)、より遠くに存在する物体まで検出できるようになっている。
【0015】
ハンドル角センサ3は、ハンドルの操舵角を検出するもので、これにより、車両の舵角が所定の舵角になったかどうかを教示するための舵角位置情報を提供できるようになっている。
車輪速センサ4は、車輪(図示省略)の回転速度を検出するもので、この回転速度と車輪の円周とに基づいて車両の移動距離情報を提供できるようになっている。
【0016】
シフトポジションセンサ5は、選択されている変速段を検出するもので、車輪速センサ4で検出された速度が前進又は後進のどちらに相当するかを判断するとともに、ドライバが案内に対して正しい操作をしているかを確認するために用いることや、変速機19の変速段の制御に用いることができる。
駐車ガイドスイッチ6は、運転席近傍のドライバが操作しやすい位置にそなえられ、図3に示すように、トグル式のスイッチになっている。つまり、駐車ガイドスイッチ6を所定時間(例えば、2秒間)以上間隔をあけずに連続して押した場合、実線の矢印で示すように、1回押す毎に車室内に設けられたディスプレイ15のウィンドウ15a内に、「SONAR(コーナーセンサ)」、「左車庫(左並列駐車)」、「右車庫(右並列駐車)」、「左縦列(左縦列駐車)」、「右縦列(右縦列駐車)」、「終了」が順番に表示され、所望のメニューを表示したまま所定時間(例えば、2秒間)放置すると、そのメニューが選択され、この選択されたメニューを音声メッセージによりドライバに案内するとともに、選択されたメニューに応じた各種駐車支援モードが設定されるようになっている。例えば、「左車庫」を選択した場合は、「左側車庫入れを行ないます」という音声メッセージが流れ、左側車庫入れの駐車支援が設定される。
【0017】
なお、このようにして何れかの駐車モードが選択された場合において、駐車ガイドスイッチ6を押すと、図3に破線の矢印で示すように、「SONAR」にステップするように設定されている。また、駐車モード選択後、こうして「SONAR」にステップした後に、もう一度駐車ガイドスイッチ6を押すと「終了」にステップするようになっている。
【0018】
また、ウィンドウ15a内には、車両1の模式的なアイコン41が表示されており、また、近接障害物警報装置のコーナーセンサ16が物体を検出した場合、この物体を検出したコーナーセンサ16に対応する位置42が点滅(又は、点灯)するとともに、後述する警報手段35によりドライバに対して警報が発せられるようになっている。
【0019】
なお、符号43は、車両1後端に設けられたバックセンサ(図示省略)に対応する位置を示しており、このバックセンサもコーナーセンサ16と同様に、物体を検出するように機能している。
また、「SONAR」は、近接障害物警報装置をオン状態にするメニュー、「左車庫」は、左側車庫入れの駐車支援を開始する駐車ガイドメニュー、「右車庫」は、右側車庫入れの駐車支援を開始する駐車ガイドメニュー、「左縦列」は、左側縦列駐車の駐車支援を開始する駐車ガイドメニュー、「右縦列」は、右側縦列駐車の駐車支援を開始する駐車ガイドメニューである。また、「終了」は、駐車支援装置及び近接障害物警報装置の作動を終了するものである。
【0020】
そして、駐車ガイドメニューである「左車庫」、「右車庫」、「左縦列」、「右縦列」のうちどれか1つが選択されると、その駐車支援が開始されるとともに、近接障害物警報装置がオン状態になる。この選択時に、既に近接障害物警報装置がオン状態であれば、オン状態が継続される。
そして、駐車支援が動作している時に、再度駐車ガイドスイッチ6が押されると、その駐車支援は中止され、その後、「SONAR」のメニューへステップ遷移して、「SONAR」が自動選択される。従って、駐車支援の作動が中止された後も、近接障害物警報装置がオン状態を継続するようになっている。
【0021】
また、駐車支援が完了した場合も同様に、「SONAR」のメニューへステップ遷移して、「SONAR」が自動選択される。従って、駐車支援が完了した後も、近接障害物警報装置がオン状態を継続するようになっている。
また、このような状態で「SONAR」に遷移した後、再度「SONAR」状態で駐車ガイドスイッチ6を1回だけ押せば、「SONAR」から「終了」へステップし、全ての動作を終了させることが可能になる。
【0022】
このように、近接障害物警報装置のオン・オフを切り替えるスイッチが、駐車支援の種別を選択する駐車ガイドスイッチ6のメニューの中に組み込まれており、駐車支援装置と近接障害物警報装置とを連動させて1つのスイッチで、これら2つの装置を制御できるようになっている。従って、駐車支援装置の機能と近接障害物警報装置の機能とを容易に且つ短時間で選択できるようになっている。
【0023】
リヤビューカメラ7は、車両1の後端に設けられ、車両1後方の状況を撮像するもので、このリヤビューカメラ7によって撮像された映像が車室内に装備されたディスプレイ15に映し出されることにより、ドライバが車両後方の状況を認識することができるようになっている。
ECU8には、移動距離推定手段9、現在位置推定手段10、目標駐車位置設定手段11、変速位置制御手段12、教示タイミング学習手段17、教示制御手段18に相当する各機能が設けられている。
【0024】
移動距離推定手段9は、車輪速センサ4が検出する車輪の回転速度と車輪の円周とから車両1の移動距離を推定するようになっている。
現在位置推定手段10は、移動距離推定手段9の出力及びハンドル角センサ3の出力に基づいて駐車支援開始後の車両1の挙動を積算して車両1が基準位置(例えば、目標駐車位置)に対して現在どのような位置にあるのかを推定するようになっている。なお、移動距離推定手段9及びハンドル角センサ3に代えて、ヨーレートセンサを設け、ヨーレートセンサの検出値を積分することにより、車両のヨー角を算出し、基準位置に対する車両のヨー角から現在位置を推定するようにしても良い。
【0025】
目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の出力に基づいて車両1の目標駐車位置を設定するようになっている。つまり、超音波センサ2により物体の有無及び車両に対する位置がわかるので、例えば、駐車車両を検出した位置を基点として、車両1の目標駐車位置を設定するようになっている。
また、目標駐車位置設定手段11は、移動距離推定手段9により推定された車両1の移動距離も考慮して車両1の目標駐車位置を設定できるようになっている。従って、超音波センサ2により駐車車両が検出された位置から車両1がどのくらいの距離を移動したのかがわかるので、例えば、目標とする駐車領域の両隣に駐車車両が存在している場合には、これら駐車車両の間に駐車可能なスペースがあるかどうかがわかり、この駐車スペースに応じて車両1の目標駐車位置を設定できるようになっている。
【0026】
さらに、目標駐車位置設定手段11は、現在位置推定手段10により推定された車両1の現在位置も考慮して車両1の目標駐車位置を設定できるようになっている。従って、現在車両1が存在する位置と相対的な位置に目標駐車位置を設定できるようになっている。
また、目標駐車位置設定手段11は、車両1が教示手段13により初期停車位置へ誘導されている間、車両1の目標駐車位置を設定するようになっている。
【0027】
変速位置制御手段12は、駐車支援のための運転操作の教示が行なわれている間、変速段を1速に限定するように機能している。これにより、車両1は低速を保ちながら走行でき、走行下で安全且つ容易に縦列駐車又は並列駐車ができるようになっている。
教示タイミング学習手段17は、後述する教示手段13による停止の教示タイミングを、ドライバの反応時間に基づいて学習するようになっている。
【0028】
教示制御手段18は、後述する教示手段13による教示の内容や教示のタイミングを制御するもので、駐車操作中に適切な教示内容を適切なタイミングでドライバに提供するようになっている。
教示手段13は、図4及び図5に示すように、スピーカ14a,14b及び表示手段としてのディスプレイ15から構成されており、目標駐車位置設定手段11により設定された目標駐車位置に向かって車両1が走行するようにドライバの操作を案内するために、ドライバに対して車両1の前進、後進や停止、さらには、ハンドルを切る方向を教示するようになっている。
【0029】
具体的には、図5に示すスピーカ14a,14bを通して、「ピポン」という案内音や、「ゆっくり、1メーターほど、前進してください」,「ハンドルを左いっぱいに切ってください」等の音声メッセージが発せられるようになっている。
また、図4に示すように、ディスプレイ15のウィンドウ15aには、リヤビューカメラ7により撮像される映像と一緒に、例えば、画面の右上あたりにハンドルのアイコン30が表示されるとともに、どちら側にハンドルを切ればよいのかがわかるようにハンドルのアイコン30の上に右矢印(ハンドルを右へ切る)又は左矢印(ハンドルを左へ切る)が表示されるようになっている。
【0030】
したがって、ドライバは、スピーカ14a,14b及びディスプレイ15の両方からの教示により、ハンドルを操作したり、前進又は後退等の操作をしたりして的確に目標駐車位置に車両1をもっていくことができるようになっている。もちろん、ドライバは、スピーカ14だけでも十分な教示を受けることができるので、ディスプレイ15を凝視しながらハンドルを操作する必要がなく、より安全に運転操作を行なうことができるようになっている。
【0031】
警報手段35は、図5に示すように、例えば、車室内に設けられたスピーカ14a,14b又はブザー14cで、コーナーセンサ16(又は、バックセンサ)により物体が検出されると、この検出情報に基づいて、ドライバに対して警報を与えるようになっている。
案内手段20は、駐車操作中に必要とされる側のサイドミラー近傍にドライバが着目するようにドライバに対して注意を促すようになっている。この案内手段20としては、図5に示すように、ここでは、車室内の運転席側及び助手席側のドアに装備されたスピーカ14a,14b、及び、車室内又は車室外の両側サイドミラー近傍に装備された光を発生する発光体(LED)24a,24bを用いている。例えば、スピーカ14a,14bでは、駐車操作中にドライバが注意しなければならない側のスピーカ14からドライバに対して後退音等の警告音を発生するようになっている。また、駐車操作中にドライバが注意しなければならない側のLED24が発光(点灯や点滅)することにより、ドライバに注意を促すようになっている。
【0032】
したがって、例えば、教示手段13により、ドライバに対して「ハンドルを左にいっぱいに切って後退してください」との教示がなされた場合には、ドライバが左側のサイドミラーを注意して見るように、左側のスピーカ14bからのみ後退音が鳴るとともに左側のLED24bが点滅して、ドライバに注意を促すようになっている。なお、スピーカ14及びLED24のうちどちらか一方のみ作動するようにしても良い。
【0033】
本実施形態における駐車支援装置は、上述のように構成されているので、縦列駐車のための駐車支援は以下の手順で行なわれる。なお、本実施形態の駐車支援装置では、縦列駐車するのに必要な駐車スペースを例えば7.5m、並列駐車するのに必要な駐車スペースを例えば2.5mとして設定している。なお、駐車スペースは、車種の全長,全幅に応じて設定されるものである。
【0034】
〔A〕縦列駐車の駐車支援
図6,図7及び図8に示すように、例えば、左側縦列駐車を行なう場合、まず、駐車したい領域の手前右側(図6中に2点鎖線で示す車両1の位置)で駐車ガイドスイッチ6を4回押して「左縦列」を選択すると、「左側縦列駐車を行ないます」の音声メッセージの後に、「ゆっくり前進して駐車したい位置の横に止まってください」という音声メッセージが流れる(ステップS2)。
【0035】
なお、駐車支援装置の左側縦列駐車の駐車支援が開始されるとともに、近接障害物警報装置が作動し始める。即ち、駐車支援が行なわれている間、車両1の四隅に設けられたコーナーセンサ16及びバックセンサにより、車両1近傍に物体が検出された場合、この物体を検出したセンサに対応する車両アイコン41の位置42又は43が点滅するとともに、スピーカ14a,14b又はブザー14cによりドライバに対して警報が発せられる。
【0036】
上記の音声メッセージが流れた後、ドライバは、着座位置から横を見て駐車したい領域の横(図6中に実線で示す車両1の位置)にきたら、車両1を停車させる。なお、このとき、図6に示すように、駐車したい領域の手前側(図6中下側)にすでに駐車している車両(以下、後方車という)21が存在する場合は、超音波センサ2がこの後方車21を確実に検出できるように、後方車21から所定の距離X1(例えば、1m)の近傍位置を走行させる。
【0037】
図6中に示す超音波センサ2の出力は、車両1の前端の進行方向位置に対応させて示している。以後、図9,図11,図14にも、同様に超音波センサ2の出力が表示されているが、これらも同様に車両1の前端位置に対応している。
その後、一時停止が完了したかどうかを判定し(ステップS4)、一時停止が完了したら、この時点で、超音波センサ2により、駐車したい領域の後方に駐車している後方車21の有無が検出されており、場合によっては、駐車したい領域の前方に駐車している車両(以下、前方車という)22の有無も検出されている。この検出結果に応じて次の駐車支援が異なってくる。
【0038】
例えば、超音波センサ2の検出結果により、ステップS6において、「後方車信号あり及び前方車信号なし」と判定した場合、タイプBのフラグを立て(ステップS8)、目標駐車位置設定手段11が、車両1後端が後方車21の前端から所定の距離L2離れた位置にくるように目標駐車位置を設定する(ステップS10)。
【0039】
つまり、図9(b)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左縦列」を選択してから車両1を位置b1に停止させた場合、超音波センサ2は、一般には、後方車21のみを検出する。つまり、目標とする駐車領域の前方に前方車22が実際に存在しているとしても、車両1の停止位置b1では通常、超音波センサ2で前方車22を検出できる位置まで進んでいないので、前方車22を検出することができない。従って、この場合、目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の検出結果に基づき、後方車21のみ存在しているものと仮定して、車両1の目標駐車位置を設定する。
【0040】
具体的には、図10(b)に示すように、車両1前端が後方車21の前端から前方に所定距離M2離れた位置にくるように初期停車位置b2を設定する。なお、この所定距離M2は、縦列駐車が可能な駐車スペース長Sp(例えば、7.5m)に車両1の全長Nを足したものに、さらに、余裕分α(例えば、1m)を足したものである。つまり、(Sp+N)よりも少し大きい値に設定することで、駐車完了後の車両1後端と後方車21前端との間に多少余裕をもって(即ち、所定量以上のスペースを確保して)駐車できるようにしている。
【0041】
また、超音波センサ2の検出結果により、ステップS12において、「後方車信号なし及び前方車信号あり」と判定した場合、タイプCのフラグを立て(ステップS14)、目標駐車位置設定手段11が、車両1前端が前方車の後端から所定距離L3だけ離れた位置にくるように目標駐車位置を設定する(ステップS16)。
【0042】
つまり、図9(c)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左縦列」を選択してから車両1を位置c1に停止させた場合、超音波センサ2は、前方車22を検出する。つまり、ドライバが車両1を駐車させるために空き領域を見つけて、この空き領域の横に停車したつもりが、自車両1の先端が前方車22の後端位置まで進んでしまった場合、超音波センサ2が前方車22後端を検出する。
【0043】
したがって、このような場合、図10(c)に示すように、目標とする領域の前方に前方車22が実際に存在しており、この前方車22の後端から前方に所定距離M3(例えば、3.5m)離れた位置に車両1前端がくるように初期停車位置c2を設定する。なお、超音波センサ2により後方車21が存在しないとわかっているので、駐車完了後の車両1前端と前方車22後端との間に多少余裕をもって(即ち、所定量以上のスペースを確保して)駐車できるように所定距離M3を設定する。
【0044】
また、超音波センサ2の検出結果により、ステップS18において、「後方車信号あり及び前方車信号あり」と判定した場合、タイプAのフラグを立て(ステップS20)、目標駐車位置設定手段11が、後方車21前端と前方車22後端との間の駐車スペース長Sp1を算出する(ステップS22)。
つまり、図9(a)に示すように、ドライバが、車両1が後方車21よりも後方にある時点で、駐車ガイドスイッチ6で「左縦列」を選択してから車両1を前進させて前方車22の後端を検出しうる位置a1に停止させた場合、超音波センサ2は、後方車21と前方車22とを検出する。前方車22を検出する状況は上述と同様に、ドライバが車両1を駐車させるために空き領域を見つけて、この空き領域の横に停車したつもりが、自車両1の先端が前方車22の後端位置まで進んでしまった場合、超音波センサ2が前方車22後端を検出する。
【0045】
このような場合、図10(a)に示すように、駐車したい領域の前方に前方車22が実際に存在しているので、この前方車22と後方車21との間に駐車できるだけのスペースがあるかどうかを判定する必要がある。
したがって、駐車スペース長Sp1が所定長Sp(例えば、7.5m)以上あるかどうかを判定し(ステップS24)、駐車スペース長Sp1が所定長Sp以上の場合、前方車22後端と後方車21前端との中間の直線L1上に車両1の前後中心がくるように目標駐車位置a3を設定する(ステップS26)。
【0046】
具体的には、車両1前端が現在位置から前方に所定距離M1(例えば、4m)離れた位置にくるように初期停車位置a2を設定する。なお、所定距離M1は、後述する駐車支援にしたがって駐車操作を行なった場合、前方車22後端と後方車21前端との中間(即ち、目標駐車位置a3)に車両1を駐車させるのを可能にする距離である。
【0047】
一方、駐車スペース長Sp1が所定長Sp未満の場合、図8に示すJ1へ進み、「駐車スペースが足りません。駐車ガイドを終了します」という音声メッセージにより、駐車できるくらいのスペースがないことをドライバに教示した後、駐車支援を終了する。これにより、ドライバは、駐車しようとする空きスペースには駐車が困難なことがわかり、ドライバが難しい駐車操作を回避して他の駐車スペースを探すように案内することができる。
【0048】
さらに、超音波センサ2の検出結果により、「後方車信号なし及び前方車信号なし」と判定した場合(ステップS28)、タイプDのフラグを立て(ステップS30)、目標駐車位置設定手段11が、車両1が現在停車している位置の真横にくるように目標駐車位置を設定する(ステップS32)。
つまり、図9(d)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左縦列」を選択してから車両1を位置d1に停止させた場合、超音波センサ2は、何も検出しない。つまり、目標とする駐車領域の前方に前方車22が実際に存在しているとしても、車両1の停止位置d1では通常、超音波センサ2で前方車22を検出できる位置まで進んでいないので前方車22を検出することができない。従って、この場合、目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の検出結果に基づき、駐車しようとするスペースの前後に駐車車両が存在していないものと仮定して、車両1の目標駐車位置を設定する。
【0049】
具体的には、図10(d)に示すように、車両1前端が現在位置から前方に所定距離M4(例えば、6m)離れた位置にくるように初期停車位置d2を設定する。なお、所定距離M4は、次に説明する駐車支援にしたがって駐車操作を行なった場合、現在車両1が存在している位置の真横(即ち、目標駐車位置d3)に車両1を駐車させることを可能にする距離である。
【0050】
上述のように、目標駐車位置が設定されたら、この目標駐車位置への車両1の走行ルートを算出する(ステップS40)。
つまり、縦列駐車を行なう場合、まず、目標駐車位置の側方(ここでは、略真横)から所定距離だけ車両1を前進させ、その後、車両1を目標駐車位置へ向けて後退させる。この後退時には、はじめに、車両1後方が目標駐車位置の方向に向くように操舵操作を行ない、次いで、この状態で後退し車両1後方が所要方向を向いたら(第1後退旋回)、操舵を中立状態にして、さらに後退し(中立後退)、最後に、逆方向に操舵操作して車両1の方向も合わせるように目標駐車位置まで後退させる(第2後退旋回)。
【0051】
このため、車両1の現在位置から前進位置(初期停車位置)a2,b2,c2,d2までの必要移動距離D1、さらに、初期停車位置a2,b2,c2,d2から目標駐車位置a3,b3,c3,d3までの第1後退旋回距離Db1,中立後退距離Dc,第2後退旋回距離Db2を演算する(ステップS40)。
ここで、車両1が後方車21から所定距離(幅方向車間距離)X1離れた位置を走行している時の走行ラインを基準とした場合、車両1がこの基準に沿って走行している時は、第1後退旋回距離Db1,中立後退距離Dc,第2後退旋回距離Db2を一定値に固定し、車両1がこの基準から幅方向へずれて走行している時には、この幅方向車間距離に応じて、第1後退旋回距離Db1,中立後退距離Dc,第2後退旋回距離Db2を演算する。
【0052】
なお、目標駐車位置a3,b3,c3,d3と初期停車位置a2,b2,c2,d2との間には所定距離X1に応じて相対的な位置関係があり、目標駐車位置a3,b3,c3,d3が決まると、所定距離X1に応じて初期停車位置a2,b2,c2,d2が必然的に決まるのである。
各距離が算出されたら、ステップS42において、現在位置推定手段10の推定結果に基づいて、現在車両1が初期停車位置に到達しているかどうかを判定し、初期停車位置に到達していない場合、初期停車位置への誘導を行なう。このとき、例えば、車両1の現在位置から初期停車位置までの必要移動距離D1が「+5m」である場合、教示手段13は、「ゆっくり、5メーターほど、前進してください」という音声メッセージによりドライバに前進を教示する。縦列駐車の駐車支援の場合、車両1の現在位置から初期停車位置までは、基本的に、前進の運転操作となるが、この前進操作を行なった後、初期停車位置を過ぎてしまった場合は後退の運転操作が必要となる。従って、この場合、例えば、初期停車位置まで1m後退しなければならないとき、教示手段13は、「ゆっくり、1メーターほど、バックしてください」とドライバに教示する(ステップS44)。
【0053】
また、教示を受けたドライバが前進又は後退操作を行なっている間、超音波センサ2が前方車22を検出したかどうかを判定し(ステップS46)、前方車22を検出しなかった場合はステップS42へ戻る。
一方、前方車22を検出した場合、タイプBかどうかを判定し(ステップS48)、タイプBである場合は図7に示すJ2へ移る。
【0054】
つまり、超音波センサ2により、「後方車信号あり及び前方車信号なし」(タイプB)と検出されたので、「後方車21が存在し、前方車22は存在しない」と判定したのだが、実際は、超音波センサ2では検出できない位置に前方車22が存在していたことになる。従って、タイプBを「後方車信号あり及び前方車信号あり」のタイプAに修正し、後方車21と前方車22との間の駐車スペース長Sp1を算出して、駐車可能なスペースがあるかどうかを判定するとともに、駐車可能なスペースが存在する場合には、再度、タイプAの目標駐車位置a3を設定する。そして、その後はタイプAとしての手順を行なう。
【0055】
一方、ステップS48において、タイプBでないと判定した場合、タイプDであるかどうかを判定し(ステップS50)、タイプDでない場合はステップS42へ戻り、タイプDである場合は、図7中のJ3へ移る。
つまり、超音波センサ2により、「後方車信号なし及び前方車信号なし」(タイプD)と検出されたので、「後方車21も前方車22も存在しない」と判定したのだが、実際は、超音波センサ2では検出できない位置に前方車22が存在していたことになる。従って、タイプDを「後方車信号なし及び前方車信号あり」のタイプCに修正し、再度、タイプCの初期停止位置c2を設定する。そして、その後はタイプCとしての手順を行なう。
【0056】
車両1が初期停車位置に到達した場合、案内音(例えば、「ピポン」という音)によりドライバに停止を教示し(ステップS50)、その後、停止が完了したかどうかを判定する(ステップS52)。
停止が完了したら、図8に示すステップS56へ進み、車両1が初期停車位置で停止した後、「ハンドルを左いっぱいに切ってください」という音声メッセージによりドライバにハンドル操作の教示を行なうとともに、ディスプレイ15に左矢印を表示し、ドライバにハンドル操作の教示を行なう。
【0057】
そして、ハンドルが左最大舵角になったかどうかを判定し(ステップS58)、左最大舵角になったら、案内音と、「Db1メーターほど、バックしてください」という音声メッセージとによりドライバに後退の教示を行なう(ステップS60)。
その後、Db1後退したかどうかを判定し(ステップS62)、Db1後退が完了したら、案内音によりドライバに停止の教示を行なう(ステップS64)。
【0058】
そして、停止が完了したかどうかを判定し(ステップS66)、停止が完了したら、「ハンドルを中立にしてください」という音声メッセージによりドライバにハンドル操作の教示を行なう(ステップS68)。
ハンドルが中立舵角になったかどうかを判定し(ステップS70)、中立舵角になったら、案内音と、「Dcメーターほど、バックしてください」という音声メッセージとによりドライバに後退の教示を行なう(ステップS72)。
【0059】
その後、Dc後退したかどうかを判定し(ステップS74)、Dc後退が完了したら、案内音によりドライバに停止の教示を行なう(ステップS76)。
停止が完了したかどうかを判定し(ステップS78)、停止が完了したら、「ハンドルを右いっぱいに切ってください」という音声メッセージによりドライバにハンドル操作の教示を行なう(ステップS80)。
【0060】
そして、ハンドルが右最大舵角になったかどうかを判定し(ステップS82)、右最大舵角になったら、案内音と、「安全を確認して、Db2メーターほど、バックしてください」という音声メッセージとによりドライバに後退の教示を行なう(ステップS84)。
その後、Db2後退したかどうかを判定し(ステップS86)、Db2後退が完了したら、案内音によりドライバに停止の教示を行なう(ステップS88)。
【0061】
そして、停止が完了したかどうかを判定し(ステップS90)、停止が完了したら、駐車支援を終了する。このようにして、車両1は、目標駐車位置設定手段11によって設定された駐車位置に停車することができる。
なお、このとき、車両1が目標駐車位置に到達する前に停止してしまったとしても、目標駐車位置の前後中心点と車両1の前後中心点との距離が所定距離(例えば、50cm)以内であれば、駐車を完了したとみなして駐車支援を終了する。
【0062】
また、車両1が目標駐車位置に到達したにもかかわらず、停止していないような状況が生じた場合でも、目標駐車位置に到達後所定時間(例えば、1.5秒)経過したら、駐車を完了したとみなして駐車支援を終了する。
なお、駐車支援が完了すると、「左縦列」から自動的に「SONAR」へ遷移し、近接障害物警報装置だけが継続して作動を続ける。
【0063】
また、上記の駐車支援中に、駐車ガイドスイッチ6が操作された場合、現在行なわれている駐車支援を中止するとともに、「左縦列」から自動的に「SONAR」へ遷移し、近接障害物警報装置だけが継続して作動を続ける。
また、上記の駐車支援中には、教示タイミング学習手段17により、ドライバの反応時間に基づいて停止の教示タイミングを学習する。そして、教示制御手段18では、この教示タイミング学習手段17の学習に基づいてその後の停止の教示タイミングを補正する。例えば、「停止」の教示がされてからドライバがブレーキを踏んで車両1が停止するまでの応答時間を累積して評価し、ドライバの応答時間に応じた教示タイミングで教示を行なう。最も単純には、累積時間を単純平均した平均応答時間分に応じたタイミング、又は、最新の応答時間ほど重視した加重平均で得られた応答時間分に応じたタイミングで「停止」の教示を行なう。これにより、ドライバが、教示に応じて操作すれば、所定の軌跡で車両が移動し、確実に目標駐車位置に駐車される。
【0064】
さらに、例えば、左側に旋回後退を行なっている時、ドライバは車両1の左側に注意しながら運転操作する必要があり、この場合、車室内の左側スピーカ14bから後退音を鳴らしたり、LED24bを点滅させたりして、ドライバに対して、どこに着目して操作をすれば良いかを案内する。これにより、より安全な駐車支援を行なうことができる。
【0065】
また、ここでは、駐車支援中、変速位置制御手段12により、変速機19の変速段を1速に限定している。従って、運転操作中、ドライバが不意にアクセルペダルを踏んでしまったとしても、極低速により安全な縦列駐車又は並列駐車をすることができる。
そして、ディスプレイ15には、リヤビューカメラ7により撮像された映像及びハンドル操作を教示するアイコンが表示されるので、特に、車両1後退時、ドライバは、車両1後方の映像と模式的な操作表示を確認しながら運転操作を行なうことができる。従って、ドライバは、安全且つ適切な運転操作を行なうことができる。
【0066】
上記の手順により、左側縦列駐車の駐車支援が行なわれるが、右側縦列駐車の駐車支援は、左側縦列駐車の場合とはハンドルを切る方向が逆になるだけで、それ以外の駐車支援の手順は左側縦列駐車の手順と同様である。
なお、本実施形態では、縦列駐車するのに可能な車長方向駐車スペースを7.5mに設定して説明したが、もちろん、それ以外の数値に設定することも可能である。
【0067】
〔B〕並列駐車の駐車支援
図11,図12及び図13に示すように、例えば、左側並列駐車(左側車庫入れ)を行なう場合、まず、駐車したい領域の手前右側(図11中に2点鎖線で示す車両1の位置)でドライバが駐車ガイドスイッチ6を2回押して「左車庫」を選択すると、「左側車庫入れを行います」の音声メッセージの後に、「ゆっくり前進して駐車したい位置の横に止まってください」という音声メッセージが流れる(ステップT2)。
【0068】
なお、駐車支援装置の左側車庫入れの駐車支援が開始されるとともに、近接障害物警報装置が作動し始める。即ち、駐車支援が行なわれている間、車両1の四隅に設けられたコーナーセンサ16及びバックセンサにより、車両1近傍に物体が検出された場合、この物体を検出したセンサに対応する車両アイコン41の位置42又は43が点滅するとともに、スピーカ14a,14b又はブザー14cによりドライバに対して警報が発せられる。
【0069】
上記の音声メッセージが流れた後、ドライバは、着座位置から横を見て駐車したい領域の横(図11中に実線で示す車両1の位置)にきたら、車両1を停止させる。なお、このとき、図11に示すように、駐車したい領域の手前側(図11中右側)にすでに駐車している車両(以下、右隣接車という)31が存在する場合は、超音波センサ2がこの右隣接車31を確実に検出できるように、右隣接車31から所定の距離X1の近傍位置を走行させる。
【0070】
その後、一時停止が完了したかどうかを判定し(ステップT4)、一時停止が完了したら、この時点で、超音波センサ2により、駐車したい領域の右側に駐車している右隣接車31の有無が検出されており、場合によっては、駐車したい領域の左側に駐車している車両(以下、左隣接車という)32の有無も検出されている。この検出結果に応じて次の駐車支援が異なってくる。
【0071】
例えば、超音波センサ2の検出結果により、ステップT6において、「右隣接車信号あり及び左隣接車信号なし」と判定した場合、タイプBのフラグを立て(ステップT8)、目標駐車位置設定手段11が、車両1が右隣接車31の左側部からL20(例えば、1.5m)離れた位置にくるように目標駐車位置を設定する(ステップT10)。
【0072】
つまり、図14(b)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左車庫」を選択してから車両1を位置b10に停止させた場合、超音波センサ2は、一般には、右隣接車31については確実に検出する。しかし、駐車したい領域の左側に左隣接車32が実際に存在しているとしても、車両1が停止位置b10に停止した場合には、超音波センサ2で左隣接車32を検出できる位置まで進んでいないので左隣接車32を検出することができない。従って、この場合、目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の検出結果に基づき、右隣接車31のみ存在しているものと仮定して、車両1の目標駐車位置を設定する。
【0073】
具体的には、図15(b)に示すように、右隣接車31のみ存在している場合、この右隣接車31から左側へ所定距離L20だけ離れた位置に駐車できるように目標駐車位置b30を設定する。なお、この所定距離L20は、右隣接車31及び左隣接車32が存在している場合の車両1と隣接車31,32との一般的な車両間隔よりもやや大きく設定される。即ち、右隣接車31のみ存在する場合、右隣接車31から所定量以上の余裕をもったスペースを確保して車両1を駐車することができる。
【0074】
また、目標駐車位置設定手段11は、この目標駐車位置b30と相対的な位置に初期停車位置b20を設定する。即ち、この初期停車位置b20をスタート地点として、予め決められた運転操作をすれば車両1を目標駐車位置b30に駐車することができる。
また、超音波センサ2の検出結果により、ステップT12において、「右隣接車信号なし及び左隣接車信号あり」と判定した場合、タイプCのフラグを立て(ステップT14)、目標駐車位置設定手段11が、車両1が左隣接車端から所定距離L30(例えば、1.5m)だけ離れた位置にくるように目標駐車位置を設定する(ステップT16)。
【0075】
つまり、図14(c)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左車庫」を選択してから車両1を位置c10に停止させた場合、超音波センサ2は、左隣接車32のみを検出する。即ち、ドライバが車両1を駐車させるために空き領域を見つけて、この空き領域の横に停車したところ、自車両1の先端が左隣接車32の右端位置まで進めば、超音波センサ2が左隣接車32の右端を検出する。
【0076】
したがって、このような場合、目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の検出結果に基づき、左隣接車32のみ存在しているものとして、車両1の目標駐車位置を設定する。
具体的には、図15(c)に示すように、左隣接車32のみ存在している場合、この左隣接車32から右側へ所定距離L30離れた位置に駐車できるように目標駐車位置c30を設定する。なお、この所定距離L30は、上記所定距離L20と同様に、右隣接車31及び左隣接車32が存在している場合の車両1と隣接車31,32との一般的な車両間隔よりもやや大きく設定されている。即ち、左隣接車32のみ存在する場合、左隣接車32から所定量以上の余裕をもってスペースを確保して車両1を駐車することができる。
【0077】
また、目標駐車位置設定手段11は、この目標駐車位置c30と相対的な位置に初期停車位置c20を設定する。即ち、この初期停車位置c20をスタート地点として、予め決められた運転操作をすれば車両1を目標駐車位置c30に駐車することができる。
また、超音波センサ2の検出結果により、ステップT18において、「右隣接車信号あり及び左隣接車信号あり」と判定した場合、タイプAのフラグを立て(ステップT20)、目標駐車位置設定手段11が、左隣接車32と右隣接車31との間の駐車スペース長Sp2を算出する(ステップT22)。
【0078】
つまり、図14(a)に示すように、ドライバが、車両1が右隣接車32の右側にある時点で、駐車ガイドスイッチ6で「左車庫」を選択してから車両1を前進させて左隣接車32の右端を検出しうる位置a10に停止させた場合、超音波センサ2は、右隣接車31と左隣接車32とを検出する。左隣接車32を検出する状況は上述と同様に、ドライバが車両1を駐車させるために空き領域を見つけて、この空き領域の横に停車したところ、自車両1の先端が左隣接車32の右端位置まで進んだ場合である。
【0079】
このような場合、図15(a)に示すように、駐車したい領域の左側に左隣接車32が実際に存在しているので、この左隣接車32と右隣接車31との間に駐車できるだけのスペースがあるかどうかを判定する必要がある。
したがって、駐車スペース長Sp2が所定長Sp′(例えば、2.5m)以上かどうかを判定し(ステップT24)、駐車スペース長Sp2が所定長Sp′以上の場合、左隣接車32と右隣接車31との中間のL10上に車両1の前後中心がくるように目標駐車位置a30を設定する(ステップT26)。
【0080】
また、目標駐車位置設定手段11は、この目標駐車位置a30と相対的な位置に初期停車位置a20を設定する。即ち、この初期停車位置a20をスタート地点として、予め決められた運転操作をすれば車両1を目標駐車位置a30に駐車することができる。
一方、駐車スペース長Sp2が所定長Sp′未満の場合、図13に示すK1へ進み、「駐車スペースが足りません。駐車ガイドを終了します」という音声メッセージにより、駐車できるくらいのスペースがないことをドライバに教示した後、駐車支援を終了する。これにより、ドライバは、駐車しようとする空きスペースには駐車が困難なことがわかり、ドライバが難しい駐車支援操作を回避して、他の駐車スペースを探すように案内することができる。
【0081】
さらに、超音波センサ2の検出結果により、「右隣接車信号なし及び左隣接車信号なし」と判定した場合(ステップT28)、タイプDのフラグを立て(ステップT30)、目標駐車位置設定手段11が、現在車両1が停止している位置の真横に目標駐車位置を設定する(ステップT32)。
つまり、図14(d)に示すように、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6で「左車庫」を選択してから車両1を位置d10に停止させた場合、超音波センサ2は、駐車車両を検出しない。つまり、目標とする駐車領域の左側に左隣接車32が実際に存在しているとしても、車両1の停止位置d10では通常、超音波センサ2で左隣接車32を検出できる位置まで進んでいないので左隣接車32を検出することができない。従って、この場合、目標駐車位置設定手段11は、超音波センサ2の検出結果に基づき、駐車しようとするスペースの左右に駐車車両が存在していないものと仮定して、車両1の目標駐車位置を設定する。
【0082】
具体的には、図15(d)に示すように、目標駐車位置設定手段11は、現在車両1が停止している位置の真横に目標駐車位置d30を設定するとともに、この目標駐車位置d30と相対的な位置に初期停車位置d20を設定する。即ち、この初期停車位置d20をスタート地点として、予め決められた運転操作をすれば車両1を目標駐車位置d30に駐車することができる。
【0083】
上述のように目標駐車位置が設定されたら、この目標駐車位置への車両1の走行ルートを算出する(ステップT40)。
つまり、並列駐車を行なう場合、まず、現在位置から所定距離だけ車両1を前進又は後退させて初期停車位置に案内する。
そして、この初期停車位置から目標駐車位置までの前進又は後退時には、はじめに車両1後方が目標駐車位置の方向に向くように操舵操作を行ない、この状態で車両1が所定位置まで旋回前進したら、次いで、逆方向に操舵操作して車両1を目標駐車位置まで旋回後退させる。
【0084】
このため、車両1の現在位置から前進又は後退位置(初期停車位置)a20,b20,c20,d20までの必要移動距離D1,さらに、初期停車位置a20,b20,c20,d20から目標駐車位置a30,b30,c30,d30までの前進旋回距離Df,後退旋回距離Db3を演算する(ステップT40)。
ここで、車両1が右隣接車31から所定距離(幅方向車間距離)X1離れた位置を走行している時の走行ラインを基準とした場合、車両1がこの基準に沿って走行している時は、前進旋回距離Df,後退旋回距離Db3を一定値に固定し、車両1がこの基準から幅方向へずれて走行している時には、この幅方向車間距離に応じて、前進旋回距離Df,後退旋回距離Db3を演算する。
【0085】
なお、目標駐車位置a30,b30,c30,d30と初期停車位置a20,b20,c20,d20との間には所定距離X1に応じて相対的な位置関係があり、目標駐車位置a30,b30,c30,d30が決まると、所定距離X1に応じて初期停車位置a20,b20,c20,d20が必然的に決まるのである。
【0086】
各距離が算出されたら、ステップT42において、現在位置推定手段10の推定結果に基づいて、現在車両1が初期停車位置に到達しているかどうかを判定し(ステップT42)、初期停車位置に到達していない場合、初期停車位置への誘導を行なう。このとき、例えば、車両1の現在位置から初期停車位置までの必要移動距離D1が「−1m」である場合、教示手段13は、「ゆっくり、1メーターほど、バックしてください」という音声メッセージによりドライバに後退の教示をし、必要移動距離D1が「+0.5m」である場合、教示手段13は、「ゆっくり、50センチほど、前進してください」という音声メッセージによりドライバに前進の教示をする(ステップT44)。
【0087】
また、教示を受けたドライバが前進又は後退操作を行なっている最中、超音波センサ2が左隣接車32を検出したかどうかを判定し(ステップT46)、左隣接車32を検出しなかった場合はステップT42へ戻る。
一方、左隣接車32を検出した場合、タイプBかどうかを判定し(ステップT48)、タイプBである場合は図12に示すK2へ移る。
【0088】
つまり、超音波センサ2により、「右隣接車信号あり及び左隣接車信号なし」(タイプB)と検出されたので、「右隣接車31が存在し、左隣接車32は存在しない」と判定したのだが、実際は、超音波センサ2では検出できない位置に左隣接車32が存在していたことになる。従って、タイプBを「右隣接車信号あり及び左隣接車信号あり」のタイプAに修正し、再度、タイプAの初期停止位置a2を設定する。そして、その後はタイプAとしての手順を行なう。
【0089】
一方、ステップT48において、タイプBでないと判定した場合、タイプDかどうかを判定し(ステップT50)、タイプDでない場合はステップT42へ戻り、タイプDである場合は、図12中のK3へ移る。
つまり、超音波センサ2により、「右隣接車信号なし及び左隣接車信号なし」(タイプD)と検出されたので、「右隣接車31も左隣接車32も存在しない」と判定したのだが、実際は、超音波センサ2では検出できない位置に左隣接車32が存在していたことになる。従って、タイプDを「右隣接車信号なし及び左隣接車信号あり」のタイプCに修正し、再度、タイプCの目標駐車位置c30を設定する。そして、その後はタイプCとしての手順を行なう。
【0090】
車両1が初期停車位置に到達した場合、案内音(例えば、「ピポン」という音)によりドライバに停止を教示し(ステップT50)、その後、停止が完了したかどうかを判定する(ステップT52)。
停止が完了したら、図13に示すステップT56へ進み、車両1が初期停車位置で停止した後、「ハンドルを右いっぱいに切ってください」という音声メッセージによりドライバにハンドル操作の教示を行なうとともに、ディスプレイ15に右矢印を表示し、ドライバにハンドル操作の教示を行なう。
【0091】
そして、ハンドルが右最大舵角になったかどうかを判定し(ステップT58)、右最大舵角になったら、案内音と、「Dfメーターほど、前進してください」という音声メッセージとによりドライバに前進の教示が行なわれる(ステップT60)。
その後、Df前進したかどうかを判定し(ステップT62)、Df前進が完了したら、案内音によりドライバに停止の教示を行なう(ステップT64)。
【0092】
そして、停止が完了したかどうかを判定し(ステップT66)、停止が完了したら、「ハンドルを左いっぱいに切ってください」という音声メッセージによりドライバにハンドル操作の教示を行なう(ステップT68)。
ハンドルが左最大舵角になったかどうかを判定し(ステップT70)、左最大舵角になったら、案内音と、「Db3メーターほど、バックしてください」という音声メッセージとによりドライバに後退の教示を行なう(ステップT72)。
【0093】
その後、Db3後退したかどうかを判定し(ステップT74)、Db3後退が完了したら、案内音によりドライバに停止の教示を行なう(ステップT76)。そして、停止が完了したかどうかを判定し(ステップT78)、停止が完了したら、駐車支援を終了する。このようにして、車両1は、目標駐車位置設定手段11によって設定された駐車位置に停車することができる。
【0094】
なお、このとき、車両1が目標駐車位置に到達する前に停止してしまったとしても、目標駐車位置の中心点と車両1の前後中心点との距離が所定距離(例えば、50cm)以内であれば、駐車を完了したとみなして駐車支援を終了する。
また、車両1が目標駐車位置に到達したにもかかわらず、停止していないような状況が生じた場合でも、目標駐車位置に到達後所定時間(例えば、1.5秒)経過したら、駐車を完了したとみなして駐車支援を終了する。
【0095】
なお、駐車支援が完了すると、「左車庫」から自動的に「SONAR」へ遷移し、近接障害物警報装置だけが継続して作動を続ける。
また、上記の駐車支援中に、駐車ガイドスイッチ6が操作された場合、現在行なわれている駐車支援を中止するとともに、「左車庫」から自動的に「SONAR」へ遷移し、近接障害物警報装置だけが継続して作動を続ける。
【0096】
また、上記の駐車支援中には、教示タイミング学習手段17により、ドライバの反応時間に基づいて停止の教示タイミングを学習する。そして、教示制御手段18では、この教示タイミング学習手段17の学習に基づいてその後の停止の教示タイミングを補正する。例えば、「停止」の教示がされてからドライバがブレーキを踏んで車両1が停止するまでの応答時間を累積して評価し、ドライバの応答時間に応じた教示タイミングで教示を行なう。最も単純には、累積時間を単純平均した平均応答時間分に応じたタイミング、又は、最新の応答時間ほど重視した加重平均で得られた応答時間分に応じたタイミングで「停止」の教示を行なう。これにより、ドライバが、教示に応じて操作すれば、所定の軌跡で車両が移動し、確実に目標駐車位置に駐車される。
【0097】
さらに、例えば、左側に旋回後退を行なっている時、ドライバは車両1の左側に注意しながら運転操作する必要があり、この場合、車室内の左側スピーカ14bから後退音を鳴らしたり、LED24bを点滅させたりして、ドライバに対して、どこに着目して操作をすれば良いかを案内する。これにより、より安全な駐車支援を行なうことができる。
【0098】
また、ここでは、駐車支援中は、変速位置制御手段12により、変速段を1速に限定している。従って、運転操作中、ドライバが不意にアクセルペダルを踏んでしまったとしても、極低速により安全な縦列駐車又は並列駐車をすることができる。
そして、ディスプレイ15には、リヤビューカメラ7により撮像された映像及びハンドル操作を教示するアイコンが表示されるので、特に、車両1後退時、ドライバは、車両1後方の映像と模式的な操作表示を確認しながら運転操作を行なうことができる。従って、ドライバは、安全且つ適切な運転操作を行なうことができる。
【0099】
上記の手順により、左側並列駐車の駐車支援が行なわれるが、右側並列駐車の駐車支援は、左側並列駐車の場合とはハンドルを切る方向が逆になるだけで、それ以外の駐車支援の手順は左側並列駐車の手順と同様である。
なお、本実施形態では、並列駐車するのに可能な車幅方向駐車スペースを2.5mに設定して説明したが、もちろん、それ以外の数値に設定することも可能である。
【0100】
上述したように、本実施形態の駐車支援装置付き車両では、駐車ガイドスイッチ6により駐車支援を開始すると、超音波センサ2により、駐車したい領域付近の駐車車両が検出される。従って、駐車車両の有無及び駐車車両の車両1に対する位置がわかる。
また、移動距離推定手段9により、車両1の移動距離が推定される。従って、超音波センサ2により駐車車両が検出された位置から車両1がどのくらい移動したかが推定できる。一方、ハンドル角センサ3により、運転操作中のハンドル角が検出される。従って、現在位置推定手段10により、上記の車両1の移動距離とハンドル角とに基づいて、車両1の現在位置を推定することができる。
【0101】
そして、目標駐車位置設定手段11により、この車両1の現在位置に基づいて、車両1の目標駐車位置を設定することができる。
また、教示手段13が、ドライバに対して駐車操作の初期停車位置までの運転操作を教示するとともに、目標駐車位置設定手段11により、初期停車位置への運転操作の教示中に目標駐車位置が設定されるので、ドライバ自身の目視により初期停車位置を設定する必要がなくなる。つまり、車両1の初期停車位置に誤差が生じることがないので、目標駐車位置にずれが生じてしまうということを防止でき、本来目標とする位置へ向けてドライバを確実に案内することができる。このように、駐車操作のための初期停車位置への運転操作の支援を行なうことができる。
【0102】
また、教示手段13が、目標駐車位置に基づいて駐車操作を教示するので、車両1の現在位置に応じて適切に駐車支援を行なうことができる。
そして、駐車したい領域の左右又は前後に駐車車両が2台隣接して存在する場合、上記2台の駐車車両の間のスペースが所定量以上であれば、車両1が上記の2台の駐車車両の中間にくるように目標駐車位置を設定することができる。
【0103】
さらに、上記2台の駐車車両の間のスペースが所定量より小さければ、目標駐車位置を設定しないとともに教示手段13が駐車支援を中止する旨を教示するので、ドライバは、駐車可能なスペースがないことがわかり、ドライバが無理に車両を駐車しようとすることを防止できる。従って、ドライバに対してより安全な駐車支援を行なうことができる。
【0104】
また、駐車支援の種別を選択する駐車ガイドスイッチ6が、近接障害物警報装置のオン・オフを切り替える機能を含んでおり、駐車支援装置と近接障害物警報装置とを連動させて1つのスイッチで、これら2つの装置を制御することができる。
そして、駐車ガイドスイッチ6により、駐車ガイドメニューである「左車庫」、「右車庫」、「左縦列」、「右縦列」のうちどれか1つを選択すると、その駐車支援が開始されるとともに、近接障害物警報装置をオン状態にすることができる。
【0105】
また、駐車支援が動作している時に、ドライバが、駐車ガイドスイッチ6を押すと、「SONAR」のメニューにステップ遷移し、その駐車支援は中止されるが近接障害物警報装置は作動状態を維持するので、車両1が物体に接近した場合には、引き続き、ドライバは近接警報を受けることができ、安全な走行が可能である。
【0106】
また、駐車支援が終了した後も、近接障害物警報装置は作動しているので、例えば、ドライバが、駐車位置に停車した後すぐに車両を走行させたとしても、ドライバは近接警報を受けることができ、安全な走行ができる。
なお、ここで、ドライバが、近接障害物警報を不要と感じたら、駐車ガイドスイッチ6を1回だけ押せば「終了」モードにステップするので、容易に設定変更できる利点もある。
【0107】
また、車両1の停止を教示する案内音と、ハンドルが所定舵角になったことを教示する案内音とを互いに異なる音にしても良い。これにより、ドライバに明確に運転操作の教示を行なうことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0108】
例えば、単に、超音波センサ2が物体を検出した時点を基点として、目標駐車位置設定手段11により目標駐車位置を設定するようにしても良い。そして、この目標駐車位置に基づいて、教示手段13により、ドライバに対して必要な運転操作を教示することもできる。従って、簡単な構成により、目標駐車位置の設定を機械的に適切に設定でき、ドライバに対してより適切な駐車支援を行なうことができる。
【0109】
また、物体位置検出手段としての超音波センサ2は、駐車車両を検出するものとして説明したが、もちろん、駐車車両だけでなく、壁やその他の物体も検出可能であり、超音波センサ2がこれらのものを検出することによっても駐車支援を行なうことができる。
さらに、本実施形態では、変速機19が有段の場合において、変速位置制御手段12により変速段を1速に限定することを説明したが、特に、有段の変速機19でなくても良く、例えば、CVTの場合には、低速段に相当する変速比領域に限定しても良い。
【0110】
駐車支援中、現在位置推定手段10の推定結果に基づいて、自車両の位置が所要の軌跡からずれた場合に、第1後退旋回距離Db1,中立後退距離Dc,第2後退旋回距離Db2や前進旋回距離Df,後退旋回距離Db3を自車両の現在位置(方向も含む)に応じてずれを修正するようにしても良い。
また、駐車ガイドスイッチ9をトグル式のスイッチとして説明したが、特にトグル式である必要はなく、駐車支援装置の機能と近接障害物警報装置の機能とを1つのスイッチで容易に且つ短時間に選択できるものであれば良い。
【0111】
例えば、図16に示すように、ディスプレイ15を階層タッチパネル式のものとし、はじめディスプレイ画面上に「ガイド」と表示され、この「ガイド」をタッチすると、「SONAR」、「駐車ガイド」が表示される。
そして、「駐車ガイド」をタッチすると、「車庫入れ」、「縦列駐車」が表示され、ここで、「車庫入れ」をタッチすると、「左車庫」、「右車庫」が表示され、一方、「縦列駐車」をタッチすると、「左縦列」、「右縦列」が表示されるようにし、いくつかの階層にすることで、ドライバはワンタッチで所望の駐車ガイド又はソナーを選択することができる。
【0112】
また、駐車ガイドスイッチ6をダイヤル式のものとしても良く、これにより、ドライバは所望の駐車ガイド又はソナーの位置にダイヤルをあわせるだけで、複数のメニューから容易に且つ短時間に選択することができる。
【0113】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の駐車支援装置付き車両によれば、選択手段により、駐車支援の種別を選択すると、選択された駐車支援が作動するとともに、近接障害物警報装置が作動し、さらに、駐車支援の作動中にドライバが選択手段を操作した場合、駐車支援の作動を停止し、近接障害物警報装置は継続して作動するので、駐車支援装置の機能と近接障害物警報装置の機能とを容易に且つ短時間で選択することができ、さらに、車両が物体に接近した場合には、引き続き、ドライバは近接警報を受けることができ、安全な走行が可能である。
【0114】
た、請求項記載の本発明の駐車支援装置付き車両によれば、駐車支援が終了した場合、近接障害物警報装置が継続して作動するので、駐車位置に停車した後すぐに車両を走行させたとしても、近接障害物警報装置が作動しているので、ドライバは近接警報を受けることができ、安全な走行が可能である。
【0115】
また、請求項記載の本発明の駐車支援装置付き車両によれば、選択手段は、トグル式のスイッチ又は階層タッチパネル式のスイッチであるので、ドライバは、容易に且つ短時間で所望の種別を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置及び近接障害物警報装置の物体位置検出手段の検出範囲を示す模式的平面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置の選択手段を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置の表示手段を説明するための模式的正面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置の案内手段を説明するための模式的斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による縦列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による縦列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による縦列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による縦列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図10】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による縦列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図11】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による並列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図12】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による並列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による並列駐車の駐車支援を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による並列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図15】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置による並列駐車の駐車支援を説明するための模式的平面図である。
【図16】本発明の一実施形態にかかる駐車支援装置の選択手段の変形例を説明するための階層図である。
【符号の説明】
1 車両
2 側方センサ(超音波センサ、物体位置検出手段)
3 ハンドル角センサ(操舵角検出手段)
4 車輪速センサ
5 シフトポジションセンサ(変速位置検出手段)
6 駐車ガイドスイッチ(選択手段)
7 リヤビューカメラ
8 ECU(電子制御ユニット)
9 移動距離推定手段
10 現在位置推定手段
11 目標駐車位置設定手段
12 変速位置制御手段
13 教示手段
14,14a,14b スピーカ(警報手段、案内手段)
14c ブザー(警報手段)
15 ディスプレイ(表示手段)
15a ウィンドウ
16 コーナーセンサ(物体位置検出手段)
17 教示タイミング学習手段
18 教示制御手段
19 変速機
20 ハンドルのアイコン
21 後方車
22 前方車
24,24a,24b LED(発光体)
30 ハンドルのアイコン
31 右隣接車
32 左隣接車
35 警報手段
41 車両のアイコン
42 コーナーセンサに対応する位置
43 バックセンサに対応する位置
A 超音波センサの検出範囲
B コーナーセンサの検出範囲

Claims (3)

  1. ドライバに対して駐車するために必要な運転操作を教示する駐車支援装置付き車両であって、近接障害物警報装置をもそなえた車両において、
    駐車支援の種別を選択する選択手段をそなえ、
    該選択手段による駐車支援の種別選択が行なわれた場合、選択された種別の駐車支援を作動させるとともに、近接障害物警報装置も作動させ
    さらに、該駐車支援の作動中に該選択手段が操作された場合、該駐車支援の作動を停止し、該近接障害物警報装置を継続して作動させる
    ことを特徴とする、駐車支援装置付き車両。
  2. 駐車支援が終了した場合、近接障害物警報装置を継続して作動させる
    ことを特徴とする、請求項記載の駐車支援装置付き車両。
  3. 該選択手段は、トグル式のスイッチ又は階層タッチパネル式のスイッチである
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の駐車支援装置付き車両。
JP2002045307A 2002-02-21 2002-02-21 駐車支援装置付き車両 Expired - Fee Related JP3888179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002045307A JP3888179B2 (ja) 2002-02-21 2002-02-21 駐車支援装置付き車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002045307A JP3888179B2 (ja) 2002-02-21 2002-02-21 駐車支援装置付き車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003246250A JP2003246250A (ja) 2003-09-02
JP3888179B2 true JP3888179B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=28659260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002045307A Expired - Fee Related JP3888179B2 (ja) 2002-02-21 2002-02-21 駐車支援装置付き車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3888179B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4846545B2 (ja) 2006-11-29 2011-12-28 株式会社デンソー 運転支援装置
JP4992696B2 (ja) * 2007-12-14 2012-08-08 日産自動車株式会社 駐車支援装置及び方法
JP6673191B2 (ja) * 2016-12-27 2020-03-25 トヨタ自動車株式会社 警報出力装置
JP2018203214A (ja) * 2017-06-09 2018-12-27 アイシン精機株式会社 駐車支援装置、駐車支援方法、運転支援装置、および運転支援方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003246250A (ja) 2003-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4615766B2 (ja) 駐車支援装置
JP3607994B2 (ja) 車両用周辺監視装置
CN110884485B (zh) 自动泊车装置和自动泊车方法
JP4962739B2 (ja) 駐車支援装置
CN109641617B (zh) 出库辅助装置
JP6649857B2 (ja) 出庫支援装置
JP6788439B2 (ja) 出庫支援装置
JP3888180B2 (ja) 駐車支援装置付き車両
JP6318204B2 (ja) 駐車出庫支援装置
JP5282730B2 (ja) 運転支援装置
JP3917008B2 (ja) 自動操舵制御装置
JP2010018074A (ja) 駐車支援装置および駐車支援方法
JP2018184139A (ja) 駐車支援装置
JP2008213741A (ja) 運転支援装置
JP4066698B2 (ja) 運転支援装置
JP6373916B2 (ja) 駐車出庫支援装置
JP3888179B2 (ja) 駐車支援装置付き車両
JP2004009791A (ja) 駐車支援装置
JP3899973B2 (ja) 駐車支援装置及び駐車支援装置付き車両
JP2003246248A (ja) 駐車支援装置
CN107791950B (zh) 出库辅助装置
JP6385991B2 (ja) 出庫支援装置
JP4432736B2 (ja) 駐車支援システム
JP3922043B2 (ja) 駐車支援装置
JP2004168085A (ja) 駐車支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060808

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061120

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees