JP3917008B2 - 自動操舵制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーステアリングシステムを用いた自動操舵制御装置に関する。特に、設定操舵角に従ってハンドル操作を自動で行う装置に関する。アクセル、ブレーキ操作をも自動で行う自動駐車装置に用いることができると共に、車両位置を車両のヨー角から算出し、そのヨー角に応じてアクセル、ブレーキタイミングを運転者に知らせてアクセルとブレーキ操作は運転者が行う自動駐車装置に用いることができる。本発明は、並列駐車、縦列駐車を容易とする駐車支援装置に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、駐車を容易とする駐車支援装置がある。例えば、特開2000−289548号公報に開示の車両後退支援装置がある。これは、運転者に対し操舵方向等の具体的な操舵情報を報知し、並列駐車を容易にする例である。具体的には、車両後方に搭載されたカメラで駐車スペースを撮像し、その映像から基準エッジ(駐車ライン)の抽出を行う。そして、そのラインと、仮想イメージを比較することにより、誘導目標位置に対する車両の距離及び進入角、さらに必要な操舵方向を算出するものである。また、車両に搭載された蛇角センサより操舵輪の舵角が計算され、これらの舵角と操舵方向のデータの比較から、運転者が採るべき操舵情報が算出される。そして、この操舵情報は、報知手段により合成された音声によって、運転者に報知されることを特徴としている。
【0003】
例えば、図7に示すように左後方並列駐車する場合、運転者は右にハンドルを切り初期停止位置からステップ1(S1で表示)の停止位置まで移動させる。この位置は、支援装置の1音の音声で運転者に報知される。次に、運転者は音声の指示に従いハンドルを左に切ってステップ2(S2で表示)の位置に移動する。この位置は、支援装置の3連続音の音声で運転者に報知される。その後、運転者はハンドルを元の位置の戻し、例えば撮像カメラの後方画像を見ながらエンドラインまで後退し、ステップ3(S3で表示)で停止する。運転者は、ハンドルの切り返し点が認知できるので並列駐車が容易としている。
【0004】
【発明が解決しようする課題】
しかしながら、特開2000−289548号に開示の車両後退支援装置は、運転者にハンドル操作を行わせるものであり、その操作量の誤差によっては、必ずしも正確に並列駐車ができるものではない。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的はハンドル操作を自動操舵制御装置がパワーステアリングシステムを利用して行うことにより、車両を正確に駐車させることである。
そして、ハンドル操作の他、自動車の加速や停止まで自動的に行う全自動の駐車支援装置や、ハンドル操作だけ自動的に行い、自動車の加速や停止は運転者が行う半自動の駐車支援装置を提供することを目的とする。
又、その装置において、車両位置をヨー角から算出し、アクセル、ブレーキ操作タイミングを精度よく報知することである。
又、そのタイミングを音、及び/又は光の周期、強度を変化させることにより確実に運転者に知らしめ、駐車を的確に行わせることである。
又、切り替え手段により自動操舵制御装置のパワーステアリングシステムへの組み込みを容易とし、利便性とコスト効率を高めることである。
尚、上記目的は、個々の発明が個々に達成する目的であって、個々の発明が全ての上記の目的を達成するものと解釈されるべきではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の自動操舵制御装置はパワーステアリングシステムを利用して車両のハンドルを制御する自動操舵制御装置であって、駐車の手順とデータが記憶された駐車データと、操舵角を設定する操舵角設定手段と、設定された操舵角になるようにパワーステアリングモータの回転角をフィードバック制御する回転制御手段と、車両停車中にハンドルを所定方向に所定量回転させる据え切り指令手段と、車両位置を検知する車両位置検知手段と、車両位置検知手段の検知結果及び次の動作を運転者に報知する報知手段とを備え、報知手段による運転者への報知は音、及び/又は光による報知であり、その発音周期及び/又は発光周期、又は発音強度及び/又は発光強度を所定位置への残り量に応じて変化させるものであり、運転者のハンドル操作なしで駐車を可能とすることを特徴とする。
【0007】
、請求項2に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、車両位置検知手段は車両のヨー角から車両位置を判断することを特徴とする。
又、請求項3に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、車両位置検知手段は車両のヨー角から車両の位置を判断し、報知手段はそのヨー角と駐車データに記憶された所定ヨー角に応じて、運転者にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを知らせることを特徴とする。
又、請求項4に記載の自動操舵制御装置は請求項2又は請求項3に記載の自動操舵制御装置であって、ヨー角は車両の有するヨーレートセンサの出力を積分することで得ることを特徴とする。
【0008】
又、請求項5に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、車両位置検知手段は車両の移動距離から位置を検知し、報知手段はその移動距離と駐車データに記憶された所定距離に応じて、運転者にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを知らせることを特徴とする
【0009】
又、請求項6に記載の自動操舵制御装置は請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の自動操舵制御装置であって、回転制御手段はパワーステアリングシステムのトルク制御モードと据え切りを用いた駐車支援モードを切り替える切り替え手段を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の作用及び効果】
請求項1に記載の自動操舵制御装置は、駐車の手順が記憶された駐車データを備えている。後方並列駐車、縦列駐車には所定のパターンがあり、ハンドル操作角、移動量等のデータは車種によってほぼ一定である。よって、予めメモリにそのハンドル操作の順序とデータを記憶しておく。そして、例えば駐車時には、先ず操舵角設定手段がその操舵角を読み、それを回転制御手段に設定する。操舵角とは、例えば並列駐車、縦列駐車時の所定パターンの所定のハンドル角である。回転制御手段は、設定された操舵角になるようにパワーステアリングモータの回転角をフィードバック制御する。これにより、ハンドルは正確に設定された操舵角分だけ回転される。又、据え切り指令手段は、所定方向に所定量回転させる上記ハンドル操作を、車両の停車中に行うように回転制御手段に指令する。即ち、並列駐車時、縦列駐車時の車両の停止状態においてのみハンドルを回転させるように指令する。
【0011】
このようなハンドルの据え切りによる操舵以外の自動車の移動と停止は自動的に実行されても、運転者が実行するものであっても良い。要は、請求項1の発明では、少なくともハンドル操作が自動的に実行される。自動車が次の位置に移動して停止するとその位置でハンドルの据え切りによる自動操舵が実行される。このような動作の繰り返しにより、自動車は自動駐車が可能となる。このように、運転者はハンドル操作なしで、車両を駐車させることができる。よって、本発明の自動操舵装置を用いれば、初心者でも容易に後方並列駐車、縦列駐車等を行うことができる。
【0012】
更に、自動車の移動と停止に関しては運転者が行う。その装置では、運転者は報知手段に従って例えばアクセルを踏み込み、移動を開始する。次に、車両の車両位置検知手段は、車両の所定位置への移動が完了したか否かを検知する。そして、報知手段は車両位置検知手段の検知結果を運転者に報知する。例えば、所定位置への移動が完了すれば、運転者にブレーキを踏むように報知する。そして、次の駐車データに移行する。即ち、駐車に係る他の動作がデータに従って順次遂行される。即ち、運転者はハンドル操作なしで、アクセル操作とブレーキ操作のみで車両を駐車させることができる。よって、本発明の自動操舵装置を用いれば、初心者でも容易に後方並列駐車、縦列駐車等を行うことができる。
更に、報知手段による運転者への報知は音、及び/又は光による報知であり、その発音周期及び/又は発光周期、又は発音強度及び/又は発光強度を所定距離への残り量に応じて変化させている。
報知が音、及び/又は光によれば、運転者はより確実にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを認識することができる。又、例えば、所定位置に接近すればするほど発音周期及び/又は発光周期を短くすれば、より効果的である。
更に、所定位置に到達した場合は、連続音、及び/又は連続点灯とすれば、更に効果的となる。又、所定位置に接近すればするほど発音強度及び/又は発光強度を強くしてもよい。同等の効果がある。
【0013】
又、請求項2に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、車両位置検知手段は車両のヨー角から車両の位置を判断している。操舵角は車両の回転半径を与えるので、その回転半径とヨー角から車両の位置が算出される。即ち、駐車時の回転半径を一定値とすれば、ヨー角を検知するだけで車両が所定位置にあるか否か一意的に決定される。よって、その検出位置に基づいて車両の位置が自動決定されたり、停止すべき位置を運転者に知らせたりすることが可能となる。
又、請求項3に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、請求項2の発明のように、ヨー角を検知するだけで車両が所定位置にあるか否か一意的に決定される。よって、報知手段はそのヨー角と所定のヨー角を比較するだけで、容易に次の動作(アクセルタイミング、又はブレーキタイミング)を知らせることができる。これにより運転者は正確に停止時期を容易に知ることが可能となり、駐車が容易となる。
【0014】
又、請求項4に記載の自動操舵制御装置は請求項2又は請求項3に記載の自動操舵制御装置であって、ヨー角は車両の有するヨーレートセンサ出力を積分することで得ている。ヨーレートセンサは、通常、車両制御に用いられている。よって、このセンサを利用すれば、容易に正確にヨー角を得ることができる。又、既存のヨーレートセンサを用いれば、コスト効率よく自動操舵装置を実現することができる。
【0015】
又、請求項5に記載の自動操舵制御装置は請求項1に記載の自動操舵制御装置であって、車両位置検知手段は車両の移動距離から車両位置を検知している。移動距離は車速×時間、又は前輪又は後輪の回転角×車輪半径からも算出される。よって、報知手段はその移動距離と駐車データに記憶された所定距離に応じて、運転者にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを知らせる。即ち、車両がヨーレートセンサを搭載していない場合に有効となる。効果は、請求項3と同等の効果を得ることができる。
【0017】
又、請求項6に記載の自動操舵制御装置は請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の自動操舵制御装置であって、回転制御手段はパワーステアリングシステムのトルク制御モードと据え切りを用いた駐車支援モードを切り替える切り替え手段を有している。
これにより、容易にパワーステアリングシステムの一部を自動操舵制御に利用することができる。即ち、自動操舵制御のために新たな制御装置を設ける必要がない。又、パワーステアリングシステムを有する車両であれば、容易に本発明の自動操舵制御装置を構築することができる。よって、利便性に優れた装置とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施例)
図1に、本発明の自動操舵制御装置を示す。図は、システム構成図である。本発明の自動操舵制御装置は、駐車データ10、報知手段である報知部12、据え切り手段である据え切り指令部14、車両位置検出手段である車両位置検知部16、操舵角設定手段である操舵角設定部17、ハンドルの回転制御手段である回転制御部18から構成される。又、回転制御部18は、内部にモードを切り替える切り替え手段である切り替え部19を有している。尚、上記各構成要素は、図2に示すようにCPU100、処理プログラムが書かれたROM102、及びそのプログラム実行時の作業領域メモリであるRAM104、及びI/Oインタフェース106から構成される。例えば、後述する切り替え部19への切り替え指令、操舵角θ* 、ヨーレートセンサ52、回転各センサ51はI/Oインタフェース106を介して入出力される。
【0019】
上記構成において、駐車データ10は、メモリに記憶された例えば左後方並列駐車の操舵角データである。例えば、図3に示すように右方向への操舵角+θ1 、左方向への操舵角−θ2 、右方向への操舵角+θ3 等が順に記憶されている。据え切り指令部14は、車両が停車中のみにハンドルを回転させる指令を出す役割をする。又、切り替え部19への指令も出し、パワーステアリングシステムのトルク制御(トルクモード)を、本実施例の自動操舵制御(駐車支援モード)に切り替える役割も果たしている。
【0020】
操舵角設定部17は、駐車データ10中に記憶された操舵角を回転制御部18に出力する役割をする。そして、回転制御部18は操舵角設定部17から設定された操舵角とパワーステアリングモータ50の回転角センサ51の出力を比較し、精度よくハンドルを回転させる。即ち、据え切りさせる。報知部12は、運転者へ報知する役割をし、例えば所定音で据え切り後のアクセルタイミング、又周期音で移動後のブレーキタイミングを報知する。車両位置検知部16は、駐車開始位置を起点として現在の車両位置を検出する役割をする。例えば、アクセル報知後、ヨーレートセンサ52より信号を受け取り、それを積分してヨー角を算出する。ハンドルの据え切り状態で、アクセルを踏み込めばヨー角が変化するのでそれにより車両位置が算出される。この場合の車両位置とは、ブレーキをかける位置、ハンドルを切り返す地点の意味である。各構成要素は、上記のような機能を有している。
【0021】
次に、本実施例の自動操舵制御装置の動作を図4に示すフローチャートで説明する。この動作は、図5に示す左後方並列駐車する場合の動作である。図5において、A地点は駐車開始点を意味し、B地点はハンドル切り返し点を意味し、C地点はハンドルを中立に戻して後退する後退開始点を意味する。又、右のグラフは、後述する一連の動作によって変化するパラメータのグラフである。(a)はヨー角速度の変化を示し、(b)はヨー角の変化、(c)は操舵角の変化を示している。
【0022】
本実施例の自動操舵制御装置は、例えば図示しない後方並列駐車アシストスイッチが押されることで、ステップs10から開始される。先ずステップS10では、駐車支援モードが据え切り指令部14から出力される。据え切りは、車両の停車中にハンドルを回転させることを意味し、停車状態確認後、切り替え部19に出力される。これにより、パワーステアリングシステムのトルク制御モードから駐車支援モードに切り替えられる。次にステップs11に移行し、駐車データ10から初めの操舵角+θ1 を読み、操舵角設定部17から回転制御部18に出力する。これにより、据え切り動作が開始される。
【0023】
次に、ステップs12において据え切り動作の終了を確認する。これは、パワーステアリングモータ50の回転角センサ51の値を読むことで判定される。noの場合は、終了までステップs12で待機する。yes、即ち終了の場合はステップs13に移行する。ステップs13においては、例えばギアの位置を指示し、アクセルを踏み込むようブザー音、又は音声合成で報知する。これにより、車両は移動を開始する。次に、ステップs14に移行し、車両位置検出部16がヨー角を算出し、そのヨー角が所定値B’に近づいたか否かを判定する。yesであれば、ステップs16に移行し運転者にブレーキを踏むよう報知し、車両を停止させる。この時のブレーキ報知は、例えば図6に示すヨー角グラフ(a)とブザー&LEDのON/OFFグラフ(b)で示される。即ち、ヨー角が所定値B’に近づくにつれてブザー音とLEDの点滅周期を短くし、所定値B’の到達点で連続音と連続点灯して注意を喚起する。これにより、運転者は予め停止点を感知し、スムーズに又正確に車両を停止させることができる。即ち、停止位置の誤差を少なくすることができる。
【0024】
その後、ステップs11に戻り、次の駐車データから次の操舵角−θ2 を読む。これは、車両をB地点からC地点に移動させるためのデータである。そして、ステップs11〜ステップs15の一連の動作を行う。この時、ステップs15ではヨー角(ヨーレートの積分値)は所定値B’を越えているのでステップs17に至り、ここでヨー角が所定値C’に近づいたか否か判定する。noであれば、ステップs14〜ステップs17を繰り返す。即ち、ヨー角を算出し、ステップs17においてヨー角が所定値C’に近づくまで待機する。ステップs17において、yesとなればステップs18に移行し、ステップs16と同様に運転者にブレーキを踏むよう報知し、車両を停止させる。報知方法も同様である。
【0025】
次に、ステップs19に移行し、駐車データ10から次の(最後)操舵角を読み、据え切り指令を出力する。即ち、最後の操舵角+θ3 を回転制御部18に出力する。これにより、車両のハンドルの据え切りが開始される。そして、ステップs20において据え切り終了か否かを判定する。noであれば、終了までステップs20で待機する。yesであれば、この時点でハンドルは中立に戻される。最後にステップs21に移行し、運転者にアクセルを踏むよう、即ち直進後退するように報知する。この段階(地点C)では、車両は他車輌又は駐車側線と平行の状態であるので、運転者は後方を確認して後退するだけでよい。即ち、容易に後方並列駐車することができる。そして、s22において、駐車支援モードが解除される。
【0026】
以上示したように、本実施例ではハンドルの切り返し点をヨー角から判定している。駐車時には、速度が遅く又移動距離が短いので、速度、車輪の回転角からその切り返しを正確に求めるのは、困難な場合がある。本実施例では、速度又車輪の回転角より感度のよいヨー角を用いているので、正確にその切り返し点を判定することができ、正確に駐車を補助することができる。
又、従来例は、運転者がハンドル操作を行っていたが、本実施例ではパワーステアリングシステムを利用して自動操舵制御装置が行っている。よって、運転者はハンドル操作なしで、アクセル操作とブレーキ操作のみで車両を正確に駐車させることができるのが利点である。又、本実施例では、切り替え部19によってパワーステアリングシステムの一部を利用する構成である。即ち、パワーステアリングシステムを有する車両であれば、容易に本発明の自動操舵制御装置を構築することができる。よって、コスト効率においても優れた装置である。
【0027】
(変形例)
以上、本発明を表わす1実施例を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。上記実施例では、アクセルとブレーキ操作の時期を運転者に報知させるようにして、車両の移動に関しては運転者が操作するようにしている。しかし、このアクセルとブレーキの操作を自動的に行うようにすることで、完全自動の駐車装置としても良い。
又、上記実施例では左後方並列駐車する場合の例を示したが、勿論、右後方並列駐車する場合でも、縦列駐車する場合でもよい。予め、学習した駐車データがあれば、それに従って容易に各種駐車を行うことができる。
【0028】
又、上記実施例では報知手段の報知は、音、及び/又は光の周期変化による報知で合ったが、勿論強度変化とすることもできる。又は、強度変化と音声合成にを合わせれば、より効果的に運転者に認識させることができる。又、上記実施例ではヨーレートセンサからヨー角を算出して、ハンドルを切り替える車両位置を判断したが、精密な速度センサを有すればそれより移動距離を求めて、移動距離から車両位置を検出してもよい。又、前輪、後輪の回転角から移動距離が正確に算出できればそれを利用し、車両位置を求めてもよい。さらに、画像情報から車両位置を求めても良い。これらによっても同等の結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自動操舵制御装置のシステム構成図。
【図2】本発明の実施例に係る自動操舵制御装置のコンピュータ構成図。
【図3】本発明の実施例にかかる駐車データの1例の構成図。
【図4】本発明の実施例に係る左並列駐車時の動作を表すフローチャート。
【図5】本発明の実施例に係る左並列駐車パターンと、各位置におけるヨー角速度変化(a)、ヨー角変化(b)、操舵角変化(c)説明図。
【図6】本発明の実施例に係るヨー角と報知(ON/OFF)周期の関係図。
【図7】従来例に係る左後方並列駐車パターンと報知方法説明図。
【符号の説明】
10…駐車データ
12…報知部
14…据え切り部
16…車両位置検知部
17…操舵角設定部
18…回転制御部
19…切り替え部

Claims (6)

  1. パワーステアリングシステムを利用して車両のハンドルを制御する自動操舵制御装置であって、
    駐車の手順とデータが記憶された駐車データと、
    操舵角を設定する操舵角設定手段と、
    前記設定された操舵角になるようにパワーステアリングモータの回転角をフィードバック制御する回転制御手段と、
    前記車両の停車中に前記ハンドルを所定方向に所定量回転させる据え切り指令手段と、
    車両位置を検知する車両位置検知手段と、
    前記車両位置検知手段の検知結果及び次の動作を運転者に報知する報知手段とを備え、
    前記報知手段による運転者への報知は音、及び/又は光による報知であり、その発音周期及び/又は発光周期、又は発音強度及び/又は発光強度を所定位置への残り量に応じて変化させるものであり
    運転者のハンドル操作なしで駐車を可能とすることを特徴とする自動操舵制御装置。
  2. 前記車両位置検知手段は前記車両のヨー角から前記車両位置を判断することを特徴とする請求項1に記載の自動操舵制御装置。
  3. 前記車両位置検知手段は前記車両のヨー角から前記車両位置を判断し、前記報知手段は該ヨー角と前記駐車データに記憶された所定ヨー角に応じて、運転者にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを知らせることを特徴とする請求項1に記載の自動操舵制御装置。
  4. 前記ヨー角は、前記車両の有するヨーレートセンサの出力を積分することで得ることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の自動操舵制御装置。
  5. 前記車両位置検知手段は前記車両の移動距離から位置を検知し、前記報知手段は該移動距離と前記駐車データに記憶された所定距離に応じて、運転者にアクセルタイミング、又はブレーキタイミングを知らせることを特徴とする請求項1に記載の自動操舵制御装置。
  6. 前記回転制御手段は、前記パワーステアリングシステムのトルク制御モードと据え切りを用いた駐車支援モードとを切り替える切り替え手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の自動操舵制御装置。
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