JP3744314B2 - 車両の衝突予測装置及び衝突防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両と同車両に近接する物体との衝突を予測する車両の衝突予測装置、及び同衝突予測に基づいて車両の衝突を防止する車両の衝突防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、特開昭63−38056号公報に示されているように、車体の左右に車両後方監視カメラを設け、同カメラによる画像を解析して車両に近接する物体の位置変化を検出するとともに、車速、操舵角などによって車両の位置の変化を検出し、車両と物体との衝突を予測して運転者に警告することにより、交差点での左折時又は高速道路での進路変更の際における安全を確保するようにした車両の衝突防止装置は知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の装置にあっては、車両の発進時については何ら考慮されておらず、車両が停止状態から発進する際、車両と移動する物体との衝突の安全性が適切かつ充分に確保されないという問題があった。
【0004】
【発明の概略】
本発明は、上記した問題に対処するためになされたもので、その目的は、車両が停止状態から発進する際に、車両と移動する物体との衝突の安全性が適切かつ充分に確保される車両の衝突予測装置及び衝突防止装置を提供することにある。
【0005】
前記目的を達成するために、第1発明は、車両の発進を検出する発進検出手段と、車両が将来移動する可能性のある領域を予測する車両位置予測手段と、イグニッションスイッチの投入後に取り込んだ過去及び現在の画像に基づいて、車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測する物体位置予測手段と、車両の近接前方にのみ停止中の物体があるか否かを判定する判定手段と、前記発進検出手段により車両の発進が検出されたとき、前記判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、前記車両位置予測手段及び物体位置予測手段によってそれぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて車両の前記物体に対する衝突を予測する衝突予測手段とを備えたことある。
【0006】
前記第1発明によれば、発進検出手段により車両の発進が検出されたとき、衝突予測手段が、判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、車両位置予測手段及び物体位置予測手段によってそれぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて車両の物体に対する衝突を予測する。したがって、これによれば、車両の発進時に、車両と車両に近接する物体との衝突が的確に予測され、同予測に基づく警告を適切に行うことができるようになり、車両発進時における物体との衝突を的確に回避できる。また、車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを衝突予測の判定条件としたので、衝突予測処理が頻繁に行われることを回避することもできる。
【0007】
また、前記第1発明における車両位置予測手段を、例えば方向指示レバーの位置に応じて車両が将来移動する可能性のある領域を予測するもので構成できる。これによれば、車両が実際に操舵される前に、車両の将来の進行方向が予測されるので、車両の発進時における衝突の予測を早期に行うことができる。
【0008】
また、第2発明は、前記発進検出手段、車両位置予測手段、物体位置予測手段、判定手段及び衝突予測手段に加えて、前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたとき、車両の前記物体に対する衝突を防止する衝突防止手段を備えたことにある。
【0009】
この第2発明によれば、車両の発進時に物体との衝突が予測された場合には、衝突防止手段が、実際に、車両の物体に対する衝突を防止する。この場合、前記衝突防止手段は、例えば、運転者に衝突の予測を警告する警告手段で構成される。これによれば、前記警告により、運転者はブレーキペダル操作などの車両の発進を停止させるための措置を取るので、車両の発進が停止され、車両と物体との衝突を回避できる。また、前記衝突防止手段は、例えば、車両を制動制御する制動制御手段で構成される。これによれば、車両が制動されて同車両の発進が停止されるので、車両と物体との衝突を回避できる。その結果、車両の発進時に、物体との衝突が的確に防止される。
【0010】
また、第3発明は、車両の発進準備を検出する第1発進検出手段と、車両の近接前方にのみ停止中の物体があるか否かを判定する判定手段と、前記第1発進検出手段により車両の発進準備が検出されたとき、車両が将来移動する可能性のある領域を予測するとともに、イグニッションスイッチの投入後に取り込んだ過去及び現在の画像に基づいて、車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測し、それぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて、前記判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、車両の前記物体に対する衝突を予測する衝突予測手段と、車両の実際の発進を検出する第2発進検出手段と、前記第2発進検出手段により車両の実際の発進が検出されたとき、前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたことを条件に、車両の前記物体に対する衝突を防止する衝突防止手段とを備えたことにある。
【0011】
前記第3発明によれば、車両の発進準備が検出された時点で、判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、車両の物体に対する衝突が予測され、車両の実際の発進が検出されたとき、車両の物体に対する衝突が防止されるので、車両の実際の発進時には、車両の物体に対する衝突の予測が既に遅滞無く終了しており、車両の物体に対する衝突が的確に防止される。この場合も、前記衝突防止手段は、例えば、運転者に衝突の予測を警告する警告手段で構成される。これによれば、前記警告により、運転者はブレーキペダル操作などの車両の発進を停止させるための措置を取るので、車両の発進が停止され、車両と物体との衝突を回避できる。また、前記衝突防止手段は、例えば、車両を制動制御する制動制御手段で構成される。これによれば、車両が制動されて同車両の発進が停止されるので、車両と物体との衝突を回避できる。また、車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを衝突予測の判定条件としたので、衝突予測処理が頻繁に行われることを回避することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、同実施形態に係り、車両の衝突予測装置を含む車両の衝突防止装置の概略ブロック図である。
【0013】
この車両の衝突防止装置は、左撮影装置11、右撮影装置12、車速センサ13、ブレーキスイッチ14、ギヤスイッチ15及び方向指示スイッチ16及び制御コンピュータ20を備えている。
【0014】
左撮影装置11は、図2にも示すように、車体BDの左前部に組み付けられたCCDカメラ、赤外線カメラなどで構成されて、車両の前方及び左側方(図示ハッチング領域)を撮影する。右撮影装置12は、図2にも示すように、車体の右前部に組み付けられたたCCDカメラ、赤外線カメラなどで構成されて、車両の前方及び右側方(図示ハッチング領域)を撮影する。車速センサ13は、車両の走行速度を検出する。
【0015】
ブレーキスイッチ14は、ブレーキペダルの踏み込み操作及び踏み込み操作解除を検出するもので、同ペダルが踏み込み操作されていない状態ではオフ状態にあり、同ペダルが踏み込み操作されるとオン状態になる。ギヤスイッチ15は、変速機のシフトレバーに連動し、同レバーがドライブ位置、ロー位置、セカンド位置などの車両を前進させる位置にあるときオン状態になり、同レバーが前記位置にないときオフ状態にある。方向指示スイッチ16は、車両の進行方向を指示するための方向指示レバーの操作位置に連動して、同レバーによる車両の直進、右旋回及び左旋回の各指示を表す信号を出力する。
【0016】
左撮影装置11、右撮影装置12、車速センサ13、ブレーキスイッチ14、ギヤスイッチ15及び方向指示スイッチ16には、制御コンピュータ20が接続されている。制御コンピュータ20は、所定の短時間毎に、図3の「発進時衝突防止プログラム」(図4の「自車予測処理ルーチン」及び図6の「衝突防止処理ルーチン」を含む)を繰り返し実行して、車両の近接物体への衝突を防止する。
【0017】
この制御コンピュータ20には、警告音発生装置21、警告表示装置22及び制動装置23が接続さている。警告音発生装置21は、運転者に対する警告のために警告音、音声などを発生するものである。警告表示装置22は、ランプ又はディスプレイからなり、運転者に対する警告のために警告を視覚表示するものである。制動装置23は、各車輪(図示しない)に制動力を付与して車両を停止させるものである。
【0018】
次に、上記のように構成した実施形態の動作を説明する。車両のイグニッションスイッチ(図示しない)が投入されると、制御コンピュータ20は、図3の「発進時衝突防止プログラム」を繰り返し実行し始める。このプログラムの実行は、ステップ100にて開始され、ステップ102にて発進準備中であるか否かを判定する。この車両の発進準備中であることは、車速センサ13、ブレーキスイッチ14、ギヤスイッチ15からの信号に基づいて、車両が停止中であり、ブレーキペダルが踏み込み操作中であり、かつ変速機のシフトレバーが車両を前進させるための位置にあることを条件として判定される。すなわち、車速センサ13によって検出された車速が「0」であり、ブレーキスイッチ14がオン状態にあり、かつギヤスイッチ15がオン状態にあるとき、車両の発進準備中であると判定する。
【0019】
前記ステップ102にて「NO」すなわち車両が発進準備中でないと判定されると、プログラムはステップ112に進められてこの「発進時衝突防止プログラム」の実行を終了する。一方、前記ステップ102にて「YES」すなわち車両が発進準備中であると判定されると、ステップ104にて左撮影装置11及び右撮影装置12から各装置11,12によって撮影された各領域の画像を取り込む。そして、ステップ106にて、以前に取り込んだ画像(図7のY1参照)及び今回取り込んだ画像(図7のY2参照)に基づいて、車両に近接する物体が将来(例えば、2,3秒間に)移動する可能性のある領域(図7のY3)を予測するとともに、同物体の移動の有無を検出する。
【0020】
前記ステップ106の処理後、ステップ108にて、「自車予測処理ルーチン」を実行する。この「自車予測処理ルーチン」の実行は、図4のステップ200にて開始され、ステップ202〜206にて、方向指示スイッチ16からの信号に基づいて、方向指示レバーが車両の直進、右旋回又は左旋回を指示しているかを判定する。
【0021】
方向指示レバーが車両の直進を指示していれば、ステップ202にて「YES」と判定して、ステップ208にて、車両が将来(例えば、2,3秒間に)移動する可能性のある領域として、図5(A)に示す車両のほぼ前方を予測する(図7のX)。方向指示レバーが車両の右旋回を指示していれば、ステップ204にて「YES」と判定して、ステップ210にて、車両が将来(例えば、2,3秒間に)移動する可能性のある領域として、図5(B)に示す車両のほぼ右前方を予測する(図7のX)。方向指示レバーが車両の左旋回を指示していれば、ステップ206にて「YES」と判定して、ステップ212にて、車両が将来(例えば、2,3秒間に)移動する可能性のある領域として、図5(C)に示す車両のほぼ左前方を予測する(図7のX)。
【0022】
これらのステップ208〜212の処理後、ステップ214にてこの「自車予測処理ルーチン」の実行を終了して、プログラムを図3のステップ110における「衝突防止処理ルーチン」に進める。「衝突防止処理ルーチン」の実行は、図6のステップ300にて開始される。
【0023】
前記「衝突防止処理ルーチン」の実行開始後、ステップ302にて車両の近接前方にのみ停止中の物体が存在するか否かを判定する。車両の近接前方にのみ停止中の物体が存在する場合には、ステップ302にて「YES」と判定して、後述する衝突予測処理及び衝突防止処理を行うことなく、ステップ320にてこの「衝突防止処理ルーチン」の実行を終了する。このような場合に衝突判定を行わない理由は、近接前方にのみ停止中の物体が存在する場合には、運転者は車両発進時に前記物体の存在に必ず気付いて車両を急発進させることはないことを前提としている。また、前方停止車両の後方に所定の距離をおいて車両を停止させたり、壁に向かって車両を停止させたりする機会は、頻繁であって、このような場合に後述する衝突予測及び衝突防止のための処理を行うと、同処理が頻繁に行われ過ぎるということも、理由の一つである。
【0024】
車両の近接前方にのみ停止中の物体が存在する場合でなければ、ステップ302にて「NO」と判定し、ステップ304にて、前記予測した車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域(図7のY3)と、前記予測した車両が将来移動する可能性のある領域(図7のX)との重なり部分(図7のZ)を計算する。そして、ステップ306にて、前記計算した重なり部分(図7のZ)が存在するか否かを判定する。前記計算した重なり部分が存在しなければ、ステップ306にて、「NO」すなわち衝突の可能性なしと判定して、ステップ320にてこの「衝突防止処理ルーチン」の実行を終了する。
【0025】
前記計算した重なり部分が存在するときには、ステップ306にて「YES」と判定して、ステップ308にてブレーキスイッチ14がオンしているか否かを判定する。ブレーキペダルが踏み込み操作されていて、ブレーキスイッチ14がオン状態にあれば、ステップ308にて「YES」すなわち衝突の可能性なしと判定して、ステップ320にてこの「衝突防止処理ルーチン」の実行を終了する。
【0026】
ブレーキペダルが踏み込み操作されていなくて、ブレーキスイッチ14がオフ状態にあれば、ステップ308にて「NO」すなわち衝突の可能性ありと判定して、プログラムをステップ310に進める。ステップ310においては、運転者に対して衝突を警告する。すなわち、警告音発生装置21を制御して、警告音を発生したり、車両をこのまま発進させると車両が近接物体に衝突する可能性のある旨の音声を発生したりする。また、警告表示装置22を制御して、近接物体の位置、車両をこのまま発進させると車両が近接物体に衝突する可能性のある旨の文字などを視覚表示したりする。これにより、運転者は車両をこのまま発進させると車両が近接物体に衝突する可能性のあることを認識でき、ブレーキペダルの踏み込み操作などの処置を行うので、車両の近接物体への衝突が回避される。なお、前記音声及び視覚表示による警告においては、物体の位置すなわち運転者が注意する方向(右又左)を運転者に指示するようにしてもよい。
【0027】
前記ステップ310の処理後、ステップ312にて、前記予測した車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域(図7のY3)と、前記予測した車両が将来移動する可能性のある領域(図7のX)との重なり度が大きいか、すなわち前記ステップ304の処理により計算した重なり部分(図7のZ)の面積が所定面積よりも大きいか否かを判定する。なお、この重なり度が大きいことは、車両発進後に車両が近接物体に衝突する可能性が高いことを意味する。前記重なり度が大きくなければ、ステップ312にて「NO」と判定して、ステップ320にてこの「衝突防止処理ルーチン」の実行を終了する。
【0028】
前記重なり度が大きければ、ステップ312にて「YES」と判定し、ステップ314にて制動装置23を制御して同制動装置23を自動的に作動させる。これにより、車両には制動力が付与され、車両は発進不能となり、車両と近接物体との衝突が回避される。前記ステップ314の処理後、ステップ316にて、前述したステップ104の左右画像情報の取りこみ処理、ステップ106の近接物体の動きの予測処理、ステップ108の自車予測処理ルーチン及びステップ304の近接物体の将来位置と自車の将来位置との重なり部分の計算処理をあらためて実行して、近接物体が将来移動する可能性のある領域(図7のY3)と、車両が将来移動する可能性のある領域(図7のX)との重なりがあるかないかを判定する。そして、前記両領域に重なり部分が存在する限り、「NO」と判定してステップ316の判定処理を実行し続ける。この場合、前記ステップ310による衝突の警告及びステップ314による制動力の付与制御は持続する。
【0029】
一方、近接物体の移動、自車の方向指示の変更などにより、前記両領域の重なり部分がなくなると、ステップ316にて「YES」と判定して、ステップ318の処理後、ステップ320にてこの「衝突防止処理ルーチン」の実行を終了する。ステップ318においては、警告音発生装置21及び警告表示装置22をそれぞれ制御して前記ステップ310による衝突の警告を解除するとともに、制動装置23を制御して前記ステップ314による制動力の付与制御も解除する。
【0030】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ステップ102の処理により車両の発進が検出されると、詳しくは車両の発進準備が検出されると、ステップ104,106の処理により車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測するとともに、ステップ108(ステップ200〜214)の処理により車両が将来移動する可能性のある領域を予測し、ステップ304,306,312の処理により前記予測された両領域の相互関係に基づいて車両の前記物体に対する衝突を予測する。そして、前記衝突が予測されれば、ステップ310,314の処理により、運転者に対する警告がなされたり、車両の発進が禁止されるなどの衝突を防止する措置がとられる。その結果、車両の発進時に、車両と車両に近接する物体との衝突が的確に予測されとともに、車両発進時における前記衝突を回避できる。
【0031】
特に、ステップ108(ステップ200〜214)の処理による車両が将来移動する可能性のある領域の予測は、方向指示レバーによる車両の進路方向の指示に基づくもので、車両が実際に操舵される前に、車両の将来の進行方向が予測されるので、車両の発進時における衝突の予測を早期に行うことができる。
【0032】
また、上記実施形態においては、前述のように、ステップ102の処理は車両の発進準備を検出するもので、この状態では、ステップ104,106,108(ステップ200〜214),304,306からなる車両の物体に対する衝突の予測までの処理が実行される。そして、ステップ308の処理により、車両の実際の発進が検出されると、ステップ310,314の衝突防止のための処理が実行される。その結果、車両の実際の発進時には、車両の物体に対する衝突の予測が既に遅滞無く終了しており、車両の物体に対する衝突が的確に防止される。
【0033】
なお、上記実施形態においては、ステップ308の処理により、車両の実際の発進が検出された場合に、ステップ310,314による警告及び制動制御からなる車両の衝突防止のための処理が実行されるようにしたが、前記ステップ308の処理を省略して、ステップ102による発進の準備の検出のみでも、前記ステップ310,314の車両の衝突防止のための処理を行うようにしてもよい。この場合には、警告及び制動制御が頻発する可能性もあるので、ステップ104,106,108の処理による物体及び車両の移動領域の予測、及びステップ304,306,312の処理による車両の物体に対する衝突の予測を上記実施形態の場合よりも厳密に行うようにするとよい。また、ステップ304,306の重なり度の両判定処理のうち、ステップ312の判定処理を省略するようにしてもよい。
【0034】
また、上記実施形態においては、左右撮影装置11,12としてCCDカメラ、赤外線カメラなどを用いて車両の前方及び側方の近接物体を検出するようにした。しかし、左右撮影装置11,12に代えて光の入射を検出する光センサを用いて、物体からの反射光、他車のライトに応じて車両に近接する物体の移動を予測するようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態においては、警告表示装置22にて運転者に対する警告のみを表示するようにしたが、同表示装置22にて左右撮影装置11、12により撮影した車両左右の画像を表示するようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態においては、車両の近接前方にのみ停止中の物体が存在する場合には、ステップ302の判定処理により、衝突防止処理を行わないようにした。しかし、前記状況下でも、車両が急発進する可能性が大きい場合には、同急発進を避けるようにするとよい。この場合、図1に破線で示すように、スロットル開度を検出するスロットルセンサ17を設けるともに、図6の衝突防止ルーチンを図8に示すように変形するとよい。すなわち、ステップ302にて「YES」と判定された場合、ステップ322にて、スロットルセンサ17からスロットル開度を表す検出信号を入力して、同スロットル開度が所定値以上であるか否かを判定する。
【0037】
そして、スロットル開度が所定値未満であれば、ステップ322にて「NO」と判定して、プログラムをステップ320に進めて、この衝突防止処理ルーチンの実行を終了する。一方、スロットル開度が所定値以上であれば、ステップ322にて「YES」と判定して、プログラムをステップ308以降に進める。したがって、この場合には、ステップ308〜318からなる衝突予測処理及び衝突防止処理が実行される。ただし、この場合には、ステップ304の処理は実行されないが、車両の近接前方に物体が存在するので、物体の将来位置と自車の将来位置の重なり度は大きく、上記ステップ302の処理によって設定されるデータに基づき、ステップ312にて「YES」と判定される。これにより、車両の近接前方にのみ停止中の物体が存在する場合にも、ブレーキペダルとアクセルペダルの踏み間違いなどによる車両の急発進を予測できるとともに、同急発進による車両と物体との衝突を回避できる。また、前記スロットルセンサ17に代えて、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサを用いて、車両の急発進の可能性を予測するようにしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態においては、ステップ308の処理によってブレーキペダルの踏み込み操作の有無に基づいて車両の実際の発進を予測するようにした。しかし、このステップ308の判定処理に代え又は加えて、前記スロットルセンサ17によって検出されたスロットル開度又はアクセルセンサによって検出されたアクセルペダルの踏み込み操作量を用いて、車両の実際の発進を予測するようにしてもよい。この場合、スロットル開度又はアクセルペダルの踏み込み操作量が所定値よりも小さいとき、プログラムをステップ320に進めるようにし、スロットル開度又はアクセルペダルの踏み込み操作量が所定値以上であるとき、プログラムをステップ310以降に進めるようにすればよい。ただし、この場合におけるスロットル開度又はアクセルペダルの踏み込み操作量の比較値である所定値は、前記変形例のステップ322の判定処理における所定値よりも小さな値に設定される。
【0039】
また、上記実施形態においては、車両の発進として前進のみを考慮するようにしたが、本発明は、車両が発進後に後方に移動する場合にも適用できる。この場合、上記実施形態の左右撮影装置11,12に代えて、車両の後方及び側方を撮影する撮影装置を車両の左右後部にそれぞれ設けるようにする。そして,この場合、ステップ102にて発進準備中であるか否かを判定するとともに、ステップ102の車両の発進準備中の判定においては、車両が停止中であり、ブレーキペダルが踏み込み操作中であり、かつ変速機のシフトレバーがバック位置(又はリア位置)にあることを条件として判定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係り、衝突予測装置を含む車両の衝突防止装置の概略ブロック図である。
【図2】 図1の左右撮影装置の撮影範囲を説明するための説明図である。
【図3】 図1の制御コンピュータにより実行される発進時衝突防止プログラムのフローチャートである。
【図4】 前記発進時衝突防止プログラムにおける自車予測処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図5】 自車予測処理ルーチンにて決定される自車の移動パターンを示す説明図である。
【図6】 前記発進時衝突防止プログラムにおける衝突防止処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図7】 自車と近接物体との関係を説明する説明図である。
【図8】 前記実施形態の変形例に係る衝突防止処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…左撮影装置、12…右撮影装置、13…車速センサ、14…ブレーキスイッチ、15…ギヤスイッチ、16…方向指示スイッチ、17…スロットルセンサ、20…制御コンピュータ、21…警告音発生装置、22…警告表示装置、23…制動装置。

Claims (6)

  1. 車両の発進を検出する発進検出手段と、
    車両が将来移動する可能性のある領域を予測する車両位置予測手段と、
    イグニッションスイッチの投入後に取り込んだ過去及び現在の画像に基づいて、車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測する物体位置予測手段と、
    車両の近接前方にのみ停止中の物体があるか否かを判定する判定手段と、
    前記発進検出手段により車両の発進が検出されたとき、前記判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、前記車両位置予測手段及び物体位置予測手段によってそれぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて車両の前記物体に対する衝突を予測する衝突予測手段と
    を備えたことを特徴とする車両の衝突予測装置。
  2. 前記請求項1に記載した車両の衝突予測装置において、
    前記車両位置予測手段を、方向指示レバーの位置に応じて車両が将来移動する可能性のある領域を予測するもので構成した車両の衝突予測装置。
  3. 車両の発進を検出する発進検出手段と、
    車両が将来移動する可能性のある領域を予測する車両位置予測手段と、
    イグニッションスイッチの投入後に取り込んだ過去及び現在の画像に基づいて、車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測する物体位置予測手段と、
    車両の近接前方にのみ停止中の物体があるか否かを判定する判定手段と、
    前記発進検出手段により車両の発進が検出されたとき、前記判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、前記車両位置予測手段及び物体位置予測手段によってそれぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて車両の前記物体に対する衝突を予測する衝突予測手段と、
    前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたとき、車両の前記物体に対する衝突を防止する衝突防止手段と
    を備えたことを特徴とする車両の衝突防止装置。
  4. 車両の発進準備を検出する第1発進検出手段と、
    車両の近接前方にのみ停止中の物体があるか否かを判定する判定手段と、
    前記第1発進検出手段により車両の発進準備が検出されたとき、車両が将来移動する可能性のある領域を予測するとともに、イグニッションスイッチの投入後に取り込んだ過去及び現在の画像に基づいて、車両に近接する物体が将来移動する可能性のある領域を予測し、それぞれ予測された両領域の相互関係に基づいて、前記判定手段によって車両の近接前方にのみ停止中の物体があると判定されないことを条件に、車両の前記物体に対する衝突を予測する衝突予測手段と、
    車両の実際の発進を検出する第2発進検出手段と、
    前記第2発進検出手段により車両の実際の発進が検出されたとき、前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたことを条件に、車両の前記物体に対する衝突を防止する衝突防止手段と
    を備えたことを特徴とする車両の衝突防止装置。
  5. 前記請求項3又は4に記載した車両の衝突防止装置において、
    前記衝突防止手段を、前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたとき、運転者に前記衝突の予測を警告する警告手段で構成した車両の衝突防止装置。
  6. 前記請求項3又は4に記載した車両の衝突防止装置において、
    前記衝突防止手段を、前記衝突予測手段によって車両の前記物体に対する衝突が予測されたとき、車両を制動制御する制動制御手段で構成した車両の衝突防止装置。
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