JP2019107937A - 車両の駐車支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】輪止めが設置されていない駐車スペースにおいて、適正な位置への駐車を支援する車両の駐車支援装置を提供する。【解決手段】駐車支援装置1は、車両周辺状況検出部21、車両情報検出部22、駐車位置設定部32、駐車位置到達判定部33、車両制御部34を備える。駐車位置設定部は、車両が駐車を開始していることが車両情報検出部によって検出された時、車両周辺状況検出部によって検出された周辺状況に基づいて、駐車位置を設定する。車両制御部は、車両が駐車位置に到達したことが駐車位置到達判定部によって判定された場合、駐車位置に応じて車両に揺動を発生させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の駐車を支援するための装置(駐車支援装置)に関する。
一般的に、駐車場には、輪止め(車止めなどとも称される)が各駐車スペースに設置されている。運転者は、所望の駐車スペース(駐車枠内など)に設置された輪止めを利用して、該駐車スペースの最適な位置に車両を駐車させる。その際には、例えば後退し過ぎによる駐車枠からのはみ出し、後退不足による前方通路や歩道へのはみ出し、後方車両との接触、あるいは駐車後のずり下がりなどを、輪止めによって防止している。すなわち、このように輪止めが設置された駐車場では、運転者は、輪止めに車輪を接触させた時に生じる揺動を目安に車両を駐車させている。近年では、このように輪止めが設置された駐車場において駐車を支援するための装置も知られている(特許文献1参照)。
特開2013−116696号公報
一方、例えば臨時や仮設の駐車場、不特定多数の利用者を想定しない駐車場などでは、スペースや区画の都合上、輪止めが設置されていないことも多い。また、路肩などへの縦列駐車では、輪止めは存在しない。これらの場所(駐車スペース)への駐車時、運転者は、自身の感覚、ミラーや車載カメラのモニタなどを頼りに車両を後退もしくは前進させる。その際、駐車スペースに対して前後のいずれかに車両が偏り過ぎていれば、駐車し直さなければならないおそれがある。偏りによっては、他の駐車車両と接触したり、他の車両や歩行者の通行の妨げとなったりする場合もある。加えて、これらの問題は、車両の種類によっては設置された輪止めの位置で駐車させた場合であっても生ずるおそれがある。
このため、輪止めが設置されていない駐車スペースでの駐車支援が求められるが、特許文献1に開示された駐車支援装置では、そのような駐車スペースにおける駐車支援について考慮されていない。また、かかる駐車支援装置では、設置された輪止めの位置で駐車させた場合に生じ得る問題についても考慮されていない。
本発明は、これを踏まえてなされたものであり、その目的は、輪止めが設置されていない駐車スペースにおいて、適正な位置への駐車を支援する車両の駐車支援装置を提供することにある。
本発明の車両の駐車支援装置は、駐車スペースを含む車両の周辺状況を検出する車両周辺状況検出部と、駐車時における車両の状態を検出する車両情報検出部と、駐車スペースにおける車両の駐車位置を設定する駐車位置設定部と、駐車スペースにおいて、車両が駐車位置設定部によって設定された駐車位置に到達したか否かを判定する駐車位置到達判定部と、車両周辺状況検出部、車両情報検出部、駐車位置設定部、および駐車位置到達判定部の動作をそれぞれ制御するとともに、車両の走行と停止を制御する車両制御部とを備える。駐車位置設定部は、車両が駐車を開始していることが車両情報検出部によって検出された時、車両周辺状況検出部によって検出された周辺状況に基づいて、駐車位置を設定する。車両制御部は、車両が駐車位置に到達したことが駐車位置到達判定部によって判定された場合、駐車位置に応じて車両に揺動を発生させる。
車両の駐車支援装置は、車両の駐車時における車両制御部による制御状態を車両の乗員に通知する通知部をさらに備える。通知部は、駐車位置設定部によって駐車位置が設定された場合、駐車スペースの画像および設定された駐車位置に仮想的な輪止めである仮想輪止めの画像をそれぞれ表示する。車両制御部は、車両の車輪が仮想輪止めの位置に到達した時、揺動を発生させる。
車両情報検出部は、車両が駐車位置に到達した時、車両のブレーキ操作がなされているか否かを検出し、車両制御部は、車両のブレーキ操作がなされていないことが車両情報検出部によって検出された場合、車両のアクセル操作を禁止して揺動を発生させる。
車両制御部は、車両が駐車位置に到達したことが駐車位置到達判定部によって判定された場合、駐車位置に応じて車両の車輪を逆方向へ回転させることで車両に揺動を発生させる。
車両情報検出部は、車両の車速を検出する。この場合、車両制御部は、車両情報検出部によって検出された車速に応じて、車両に発生させる揺動の強さを変化させる。
車両情報検出部は、車両の勾配を検出する。この場合、車両制御部は、車両情報検出部によって検出された勾配に応じて、車両に発生させる揺動の強さを変化させる。
車両情報検出部は、車両の乗員による揺動の強さの設定を検出する。この場合、車両制御部は、車両情報検出部によって検出された設定に応じて、車両に発生させる揺動の強さを変化させる。
車両周辺状況検出部は、駐車スペースの所在地を検出する。この場合、駐車位置設定部は、車両周辺状況検出部によって検出された所在地に基づいて、駐車位置を設定する。
車両の駐車時における車両制御部による制御状態を車両の乗員に通知する通知部を備える場合、通知部は、揺動が前記車両制御部によって疑似的に発生されたものであることを通知する。
車両の駐車支援装置は、駐車スペースに車両を駐車する際、駐車支援を実行するか否かの条件を判定する駐車支援条件判定部をさらに備える。駐車支援条件判定部は、駐車スペースに輪止めが設置されていることが車両周辺状況検出部によって検出されているか否かを判定する。車両制御部は、駐車スペースに輪止めが設置されていないと駐車支援条件判定部によって判定された場合、車両に揺動を発生させる。
駐車スペースに輪止めが設置されていると判定した場合、駐車支援条件判定部は、輪止めの手前で車両を停止させる必要があるか否かを判定する。車両制御部は、輪止めの手前で車両を停止させる必要があると駐車支援条件判定部によって判定された場合、車両に揺動を発生させる。
本発明の車両の駐車支援装置によれば、輪止めが設置されていない駐車スペースにおいて、車両を適正な位置に駐車させることができる。併せて、輪止めが設置されている駐車スペースにおいても、車両をより適正な位置に駐車させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態および第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、後ろ向き駐車時に発生させる車両の揺動を説明するための模式図。 本発明の第1の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、前向き駐車時に発生させる車両の揺動を説明するための模式図。 本発明の第1の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、通知部による通知(画像表示)の一例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る車両の駐車支援装置の制御フロー図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置の制御フローの第1図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置の制御フローの第2図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、例外駐車支援条件(第1の例外駐車支援条件)を満たす場合の車両の駐車態様の一例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、例外駐車支援条件(第2の例外駐車支援条件)を満たす場合の車両の駐車態様の一例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、例外駐車支援条件(第1の例外駐車支援条件)を満たす場合の通知部による通知(画像表示)の一例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る車両の駐車支援装置において、例外駐車支援条件(第2の例外駐車支援条件)を満たす場合の通知部による通知(画像表示)の一例を示す図。
以下、本発明の実施形態に係る車両の駐車支援装置(以下、単に駐車支援装置という)について、図1から図11を参照して説明する。本実施形態の駐車支援装置は、車両の駐車を支援するための装置であり、具体的には、車両の駐車スペースにおいて、適正位置に車両を駐車させるための支援装置である。
車両の駐車スペースとしては、駐車場の大きさや区画の都合上、輪止めが設置されていない場所を適例として想定するが、輪止めが設置されている場所を適用外とするものではない。駐車スペースは、枠線があれば枠線内の領域、枠線がなければ車両の大きさに応じて任意に設定された領域である。輪止めが設定されていない駐車スペースは、例えば臨時や仮設の駐車場、不特定多数の利用者を想定しない駐車場(小規模の事業所や店舗等の駐車場)などが該当する。また、路上などでの縦列駐車も、輪止めが設定されていない駐車スペースへの駐車に該当する。
なお、本実施形態の駐車支援装置が搭載される車両は、自家用の乗用自動車、あるいはトラックやバスなどの事業用自動車のいずれであってもよく、用途や車種は特に問わない。車両の駆動源は、内燃機関(エンジン)であっても、電動モータであっても、これらの双方であってもよい。以下の説明において、車両は、特にその他の車両(他車両)と区別する必要がない限り、駐車支援がなされる運転者が運転する車両(自車両)を意味する。車両の進行方向は、前進時であれば前方向、後退時であれば後ろ方向である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る駐車支援装置1のブロック図である。図1に示すように、駐車支援装置1は、検出部2と、制御部3と、通知部4とを備えて構成されている。
検出部2は、車両の周辺状況と車両自体の状態(駆動状況)をそれぞれ検出する。検出部2は、制御部3と接続され、制御部3によって動作が制御されるとともに、制御部3に対して検出結果を与えている。
検出部2は、駐車支援に必要な各種の検出を行うため、車両周辺状況検出部21と、車両情報検出部22とを含んで構成されている。
車両周辺状況検出部21は、駐車スペースを含む車両の周辺状況、つまり駐車スペースの状況および該駐車スペースの周辺状況をそれぞれ検出する。以下の説明では、これらをまとめて車両の周辺状況という。車両周辺状況検出部21は、次のような各種の情報を取得し、車両の周辺状況を検出する。
車両周辺状況検出部21は、例えば自車両の周辺状況の画像(動画や静止画)を撮像するCCDカメラやCMOSカメラなどの撮像装置および画像処理装置である。これらの撮像装置は、撮像方向(受光素子)を車両の前方、後方、および側方(左方、右方)へ向けて車両に配置され、各種の撮像対象(被写体)を撮像する。撮像対象は、駐車スペースを区画する枠線、該駐車スペースに設置された輪止め、該駐車スペースに隣接して設けられている壁や駐車されている車両(他車両)などである。画像処理装置は、撮像された画像を処理して、車両およびその周辺状況を示す鳥瞰画像を合成する。
また、車両周辺状況検出部21は、車両の現在位置を検出する。車両周辺状況検出部21は、例えばGNSS受信機、慣性センサ、地図データなどを備えた測位装置である。この場合、車両周辺状況検出部21は、GNSS受信機が人工衛星から受信した測位信号と、慣性センサの計測結果とを組み合わせ、自車両を測位する。そして、車両周辺状況検出部21は、測位したデータと、地図データとをマッチングし、車両の現在位置(別の捉え方をすれば、駐車スペースの所在地)を地図上で特定する。地図データは、所定の記憶装置(例えば、後述する制御部3のメモリ)に予め保持され、適宜読み出される。
さらに、車両周辺状況検出部21は、車両と対象体との離間距離を検出する。車両周辺状況検出部21は、例えば車両の周辺に電磁波(赤外線、ミリ波)や超音波などを送出し、対象体で反射した反射波を逐次受信するレーダやソナーである。対象体は、駐車スペースに隣接して設けられている壁や駐車されている車両(他車両)などである。本実施形態において、車両周辺状況検出部21は、電磁波や超音波などの送出部位を車両の前方および後方へ向けて車両に配置され、前方および後方の対象体との距離を検出している。
車両情報検出部22は、駐車時における車両の状態を検出する。車両情報検出部22は、例えば車両のシフトレバーの位置を検出するシフトポジションセンサやギアポジションセンサ、自車両の車速を検出する車速センサ、アクセルペダルの開度(操作態様)を検出するアクセル開度センサ、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキセンサ、ステアリングの舵角を検出する舵角センサ、車両の勾配(傾き)を検出するピッチ角センサ、車両に設けられたボタンやスイッチなどの操作(ON/OFF、切換)センサなどの各種のセンサである。これにより、車両情報検出部22は、車両のシフトレバーの位置、車両のブレーキ操作の有無、車速、勾配、ボタン等の操作有無などの各種の車両情報の検出(データ取得)が可能な構成とされている。
制御部3は、検出部2によって検出された検出結果に基づいて、駐車時に運転者を支援するための車両制御、具体的には運転者が車両を駐車スペースの適正位置に駐車させるための車両制御を行っている。制御部3は、CPU、メモリ(記憶装置)、入出力回路、タイマなどを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。制御部3は、各種データを入出力回路により読み込み、メモリから読み出したプログラムを用いてCPUで演算処理し、処理結果に基づいて自車両の運転支援制御を行う。例えば、制御部3を車両ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)として構成し、車両ECUが実行する制御の一つとして、駐車支援を行わせればよい。
制御部3は、具体的な駐車支援制御を実行するため、駐車支援条件判定部31と、駐車位置設定部32と、駐車位置到達判定部33と、車両制御部34とを含んで構成されている。
駐車支援条件判定部31、駐車位置設定部32、駐車位置到達判定部33、および車両制御部34は、例えばプログラムとしてメモリに格納されている。なお、かかるプログラムをクラウド上に格納し、制御部3をクラウドと適宜通信させて所望のプログラムを利用可能とする構成であってもよい。この場合、制御部3は、クラウドとの通信モジュールやアンテナなどを備えた構成とする。また、駐車支援条件判定部31、駐車位置設定部32、駐車位置到達判定部33、および車両制御部34は、例えばそれぞれ独立したマイクロコンピュータとして構成してもよい。
駐車支援条件判定部31は、駐車スペースに車両を駐車する際、駐車支援を実行するか否かを判定する。本実施形態では、駐車支援条件判定部31は、車両が駐車を開始しているか否か、および駐車スペースに輪止めが設置されているか否かをそれぞれ判定する。そして、これらの判定結果に応じて、駐車支援の実行可否をさらに判定している。駐車支援条件判定部31は、判定結果を車両制御部34に送信する。車両が駐車を開始しているか否か、駐車スペースに輪止めが設置されているか否か、および駐車支援の実行可否の各判定については、後述する駐車支援装置1における駐車支援時の制御(図5に示す制御フロー)の説明の中で詳述する。
駐車位置設定部32は、駐車スペースにおける車両の駐車位置を設定する。具体的には、駐車位置設定部32は、車両が駐車を開始していることが車両情報検出部22によって検出された時、車両周辺状況検出部21によって検出された車両の周辺状況に基づいて、駐車スペースにおける車両の駐車位置を設定する。駐車位置設定部32は、設定した駐車位置のデータを車両制御部34に送信する。
本実施形態において、駐車位置設定部32は、駐車スペースにおける車両の適正な駐車位置を示す指標(目印)として、輪止めを設定する。すなわち、輪止めに車両の後輪もしくは前輪を接触させた(輪止めの位置に後輪もしくは前輪が到達した)状態で車両が駐車されれば、車両は、駐車スペースにおいて適正な位置に駐車されていることになる。ここで、駐車位置設定部32が設定する輪止めは、仮想的なものであり、例えば後述する通知部4において、駐車スペースを示す画像上などに表示される。以下の説明では、駐車位置設定部32が設定する実体を有しない仮想的な輪止め(画像)を「仮想輪止め」と称し、駐車スペースに実際に設置されている(つまり実体を有する)輪止めと区別する。したがって、仮想輪止めの位置への車輪の到達は、仮想輪止めへの車輪の接触に相当する。
仮想輪止めを設定する場合、駐車位置設定部32は、車両周辺状況検出部21から駐車スペースの情報(例えば、駐車スペースの枠線が撮像された画像データ)を取得し、これを解析して駐車スペースにおける仮想輪止めの位置を設定する。これにより、駐車位置設定部32は、駐車スペースにおける車両の適正な駐車位置を、車輪(前輪もしくは後輪)が仮想輪止めに到達する位置(仮想的に接触する位置)として特定する。
また、駐車位置設定部32は、例えば車両周辺状況検出部21によって検出された車両の現在位置(別の捉え方をすれば、駐車スペースの所在地)に基づいて車両の駐車位置(仮想輪止め)を設定する。車両の現在位置がショッピングセンタなどの店舗である場合、つまり、該店舗に併設された駐車場の所定の駐車スペースに車両を駐車させる場合、駐車位置設定部32は、次のように車両の駐車位置を設定する。この場合には一例として、車両のテールゲートが開くことを想定し、駐車位置設定部32は、駐車スペースにおいて通常の設定時よりも車両後方のスペースが広くなるように、駐車位置を設定する。
駐車位置到達判定部33は、駐車スペースにおいて、駐車中の車両が駐車位置設定部32によって設定された駐車位置に到達したか否かを判定する。本実施形態では、駐車位置到達判定部33は、車輪(後輪もしくは前輪)が駐車位置設定部32によって設定された仮想輪止めの位置に到達するまで、車両が移動したか否かを判定している。このような判定をする際、駐車位置到達判定部33は、車両周辺状況検出部21によって検出された情報(例えば、駐車スペースの画像データ)、駐車位置設定部32によって設定された駐車位置情報(例えば、仮想輪止めの位置データ)、車両情報検出部22によって検出された車両の状態情報(例えば、車両のブレーキ操作の有無、車速、勾配などのデータ)などをそれぞれ取得して解析する。駐車位置到達判定部33は、判定結果のデータを車両制御部34に送信する。
車両制御部34は、車両周辺状況検出部21、車両情報検出部22、駐車支援条件判定部31、駐車位置設定部32、および駐車位置到達判定部33の動作をそれぞれ制御する。また、車両制御部34は、車両の走行と停止を制御する。車両の走行と停止を制御する際、車両制御部34は、車両の駆動装置(エンジンや電動モータ)51、制動装置(フットブレーキ、パーキングブレーキ)52、変速機(トランスミッション)53、懸架装置(サスペンション)54などの動作を適宜制御する。
本実施形態では、車両制御部34は、駐車時に車両の進行方向とは逆方向へ車両に揺動を発生させる。車両を後退させて駐車させる場合であれば、車両制御部34は、前方へ車両を揺動させる。一方、車両を前進させて駐車させる場合であれば、車両制御部34は、後方へ車両を揺動させる。いずれの場合であっても、車両制御部34は、駐車位置設定部32によって設定された駐車位置、具体的には仮想輪止めの設定位置に応じて、車両を揺動させる。
揺動は、車輪が実際の輪止めに当たった際に生ずる反動に相当する車両の動きである。本実施形態においては、車輪が仮想輪止めの位置に到達した際、進行方向とは逆方向へ車両を僅かに動かす、すなわち、車輪を逆方向へ回転させることで揺動が生じる。この揺動は、疑似的および意図的に車両に発生させる動きである。図2および図3には、車両6aの進行方向と揺動との関係の一例を示す。例えば、図2に示すような車両6aの後退時(矢印A2方向へ進行する後ろ向き駐車時)であれば、揺動は、前方への微動(仮想輪止め7から作用される矢印F2で示す力による反動)である。図3に示すような車両6aの前進時(矢印A3方向へ進行する前向き駐車時)であれば、揺動は、後方への微動(仮想輪止め7から作用される矢印F3で示す力による反動)である。
車両にこのような揺動を発生させることで、車輪が仮想輪止めの位置に到達した際、車輪が実際に輪止めに当たった場合と同様の車両の動きを運転者に認識させることができる。これにより、運転者は、車両が駐車スペースの適正位置に位置付けられたことを認識できる。
揺動を発生させる方法として、例えば、車両制御部34は、制動装置52や変速機53(図1参照)を制御し、車輪が仮想輪止めの位置に到達した際、ブレーキ(フットブレーキ)を強く作動させ、その直後にブレーキを解除させる。次いで、車両制御部34は、ギアを反転させて車両を進行方向とは逆に数センチ程度動かした後、ブレーキを作動させて停止させる。あるいは、車両制御部34は、制動装置52や懸架装置54(図1参照)を制御し、車輪が仮想輪止めの位置に到達した際、ピッチングを意図的に生じさせた後、ブレーキを作動させて車両を停止させてもよい。なお、揺動を発生させる方法としては、車輪が仮想輪止めの位置に到達したことを運転者に認識させることができるのであれば、特に限定されるものではない。
車両制御部34は、所定の条件下で揺動の強さを変化させる。所定条件としては、例えば車両の速度(車速)や勾配、乗員の設定、仮想輪止めの形態などが挙げられる。本実施形態において、車両制御部34は、車両情報検出部22によって検出された車速や勾配に応じて、車両に発生させる揺動の強さを変化させる。例えば車速や勾配が大きくなるほど、車両制御部34は、車両をより強く揺動させればよい。この場合の勾配は、車両の進行方向に向かう下り勾配(下り坂)である。
また、車両制御部34は、車両情報検出部22によって検出された乗員の設定に応じて、車両に発生させる揺動の強さを変化させる。例えば、揺動の強さは、数種類の設定から運転者の好みに応じて、ボタン操作やスイッチ切換などによって選択可能であればよい。この場合、車両制御部34は、選択された強さで車両を揺動させる。したがって、例えば運転者が日常的に使用している車庫などに設置された輪止めに当たった場合の反動と同じような揺動を発生させることが可能となる。これにより、駐車スペースの適正位置に車両が位置付けられたことを、運転者に違和感なく認識させることが可能となる。選択された設定(揺動の強さ)は、例えば後述する通知部4によって通知され、運転者が容易に確認可能とされていればよい。
なお、乗員による設定は、揺動の強さ自体でなく、例えば仮想輪止めの形態(種類)などであってもよい。例えば、車輪との接触面が車輪に沿うように凹状に湾曲した形態や、車輪との接触面が垂直に起立した形態などの仮想輪止めを運転者が選択し、選択された形態に応じて揺動の強さを変化させてもよい。前者と後者の仮想輪止めであれば、前者よりも後者の仮想輪止めが選択された場合、発生させる揺動をより強くすればよい。
また、時間貸し駐車場に設置された輪止めなどのように、一つ目の突起(低突起)と二つ目の突起(高突起)との間に車輪を停止させる仮想輪止めを選択可能としてもよい。このような仮想輪止めが選択された場合、揺動の強さだけでなく、発生のタイミングを変化させることが可能である。この場合、車輪が小突起に接触して乗り越える時に弱めの揺動を発生させ、続けて車輪が大突起に接触した時に強めの揺動を発生させればよい。逆に、車輪が小突起に接触して乗り越える時に強めの揺動を発生させ、続けて車輪が大突起に接触した時に弱めの揺動を発生させても構わない。
通知部4は、その動作が車両制御部34によって制御され、車両の駐車時における車両制御部34による制御状態を車両の乗員に通知する。すなわち、通知部4は、車両制御部34の出力装置として機能する。具体的には、車両および車両周辺の画像(静止画や動画)および通知メッセージの表示、通知灯の点灯(点滅)を行うカーナビのモニタ(ディスプレイ)やインパネ、通知音等を発するスピーカなど、各種の出力装置が通知部4に該当する。
本実施形態において、通知部4は、車両制御部34による駐車支援の開始や終了、制御内容の通知を行う。その際、通知部4は、車両周辺状況検出部21によって検出された検出情報、駐車位置設定部32によって設定された駐車位置情報などを併せて通知する。図4には、通知部4による通知の一例を示す。この場合、通知部4は、車両6aおよび駐車スペース8の画像を表示するとともに、該画像上に仮想輪止め7の画像を重ねて表示している。また、通知部4は、駐車支援時に生じた車両の揺動が疑似的(意図的)に発生されたものであることを、メッセージ表示や通知音などにより通知してもよい。さらに、通知部4は、車両情報検出部22によって検出された駐車支援の設定情報(揺動の強さ)を通知してもよい。
これにより、車両の運転者は、通知部4による通知内容を確認しながら車両を駐車させることができるので、駐車スペースの適正位置により確実に車両を駐車させることが可能となる。特に、輪止めが設置されていない駐車スペースにおいて、車両を適正位置に迅速かつスムーズに駐車させることが可能となる。
このような構成をなす駐車支援装置1は、次のように車両の駐車支援を行う。図5には、本実施形態において駐車支援装置1によって行われる駐車支援時の制御フローを示す。以下、図5に示すフローに従って、駐車支援装置1による制御とその作用について説明する。
駐車支援装置1において、車両の駐車支援を行うにあたって、検出部2は、所定の検出を行う。本実施形態においては、車両周辺状況検出部21が車両の周辺状況を検出するとともに、車両情報検出部22が車両の状態を検出する(S101)。例えば、車両周辺状況検出部21は、撮像装置によって車両の周辺状況の画像(動画や静止画)を撮像し、画像データを取得する。また、車両周辺状況検出部21は、測位装置によって車両の現在位置を特定する。これに対し、車両情報検出部22は、例えば各種のセンサによって車両の状態、具体的には車両のシフトレバーの位置、車両のブレーキ(フットブレーキ、パーキングブレーキ)操作の有無、車速、勾配、ボタン等の操作有無などのデータを取得する。
これらの検出部2による検出に続いて、制御部3は、車両が駐車を開始しているか否かを判定する(S102)。本実施形態では、車両周辺状況検出部21および車両情報検出部22による各検出結果に基づいて、駐車支援条件判定部31が駐車開始有無を判定する。判定にあたり、駐車支援条件判定部31は、車両周辺状況検出部21および車両情報検出部22によって検出された情報をそれぞれ取得して解析する。例えば、駐車支援条件判定部31は、車両周辺状況検出部21によって駐車場や駐車スペースの画像データが撮像されているか、車両の現在位置が駐車場や駐車スペースであることが測位されているかなどを判定する。また、駐車支援条件判定部31は、車両情報検出部22によって、車両のシフトレバーがR(リバース)であり、ブレーキ(フットブレーキ)操作が続いて車速が低下していること、あるいは駐車支援開始のボタン操作がなされたことなどが検出されているかなどを判定する。そして、これらの判定結果を総合して、駐車支援条件判定部31は、車両が駐車を開始しているか否かを判定する。
S102において車両の駐車が開始されていないと判定した場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行わない。すなわち、制御部3によって駐車支援のための制御は実行されず、車両は、そのまま走行状態(もしくは停止状態)を継続する。
これに対し、S102において車両の駐車が開始されていると判定した場合、制御部3は、駐車スペースに輪止めが設置されているか否かを判定する(S103)。本実施形態では、車両周辺状況検出部21による検出結果に基づいて、駐車支援条件判定部31が輪止めの有無を判定する。判定にあたり、駐車支援条件判定部31は、車両周辺状況検出部21によって検出された情報を取得して解析する。例えば、駐車支援条件判定部31は、車両周辺状況検出部21によって撮像された駐車スペースの画像に輪止めが映り込んでいるかを判定する。輪止めが映り込んでいれば、駐車支援条件判定部31は、駐車スペースに輪止めが設置されていると判定する。
S103において輪止めが設置されていると判定した場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行わず、車両は、そのまま走行状態(もしくは停止状態)を継続する。
これに対し、S103において輪止めが設置されていないと判定した場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行う。この場合、制御部3は、駐車支援を開始する旨の通知を行う(S104)。本実施形態では、車両制御部34が通知部4を制御し、運転者に所定の通知をさせる。例えば、通知部4は、カーナビのモニタ(ディスプレイ)やインパネなどへの通知灯の点灯(点滅)、通知メッセージの表示や読み上げ、通知音の鳴動などを行う。通知部4は、カーナビなどのモニタに駐車スペースの画像表示を行ってもよい。
通知部4による通知完了後、制御部3は、駐車スペースにおける車両の駐車位置を設定する(S105)。本実施形態では、車両周辺状況検出部21による検出結果に基づいて、駐車位置設定部32が駐車位置として、駐車スペースに仮想輪止めを設定する。仮想輪止めを設定する場合、駐車位置設定部32は、車両周辺状況検出部21から駐車スペースの情報(例えば、駐車スペースの枠線が撮像された画像データ)を取得し、これを解析する。設定された仮想輪止めの位置データは、車両制御部34に送信される。
駐車位置として仮想輪止めが設定されると、制御部3は、仮想輪止めが設定されたことを通知する。本実施形態では、車両制御部34が通知部4を制御し、カーナビなどのモニタ(ディスプレイ)に表示された車両および駐車スペースの画像上に仮想輪止めの画像を重ねて表示させる(S106)。画像の表示例は、図4に示すとおりである。
次いで、制御部3は、車両が駐車位置に到達したか否かを判定する(S107)。本実施形態では、車両周辺状況検出部21、車両情報検出部22、および駐車位置設定部32による各検出結果に基づいて、駐車位置到達判定部33が車両の駐車位置への到達を判定する。判定にあたり、駐車位置到達判定部33は、車両周辺状況検出部21、車両情報検出部22、および駐車位置設定部32がそれぞれ取得した情報を解析する。解析結果に基づいて、駐車位置到達判定部33は、車輪(後輪もしくは前輪)が仮想輪止めの位置に到達するまで、車両が移動したか否かを判定する。駐車位置到達判定部33は、車両が駐車位置に到達したと判定するまで、S107の判定を繰り返す。
S107において車両が駐車位置に到達したと判定すると、続けて、制御部3は、車両のブレーキ(フットブレーキ)操作がなされているか否かを判定する(S108)。本実施形態では、車両情報検出部22によってブレーキ操作がなされていることが検出されているか否かを車両制御部34が判定する。ブレーキ操作がなされていないと判定した場合、車両制御部34は、制動装置52を制御し、車両のアクセル操作を禁止する(S109)。車両制御部34は、ブレーキ操作がなされるまで、アクセル操作の禁止を継続する。
S108においてブレーキ(フットブレーキ)操作がなされていると判定した場合、制御部3は、車両に揺動を発生させる(S110)。本実施形態では、車両制御部34が駆動装置51、制動装置52、変速機53、および懸架装置54(図1参照)などの動作を適宜制御し、車輪が仮想輪止めの位置に到達した際、進行方向とは逆方向へ車両を僅かに動かす。その際、車両制御部34は、車両情報検出部22によって検出された車速や勾配、車両情報検出部22によって検出された乗員の設定などに応じて、揺動の強さやタイミングを変化させる。
揺動の発生後、制御部3は、車両のパーキングブレーキ操作がなされているか否かを判定する(S111)。本実施形態では、車両情報検出部22によってパーキングブレーキ操作がなされていることが検出されているか否かを車両制御部34が判定する。パーキングブレーキ操作がなされていないと判定した場合、制御部3は、駐車のやり直しに備えて、S107以降の制御を再び行う。
S111においてパーキングブレーキ操作がなされていると判定した場合、制御部3は、駐車支援を終了する旨の通知を行う(S112)。本実施形態では、車両制御部34が通知部4を制御し、運転者に対して所定の通知をさせる。例えば、通知部4は、カーナビのモニタ(ディスプレイ)やインパネなどへの通知灯の点灯(点滅)、通知メッセージの表示や読み上げ、通知音の鳴動などを行う。通知部4は、車両が駐車スペースに駐車されている画像をカーナビなどのモニタに表示してもよい。その際、通知部4は、駐車支援時に生じた車両の揺動が疑似的(意図的)に発生されたものであることを、メッセージ表示や通知音などにより併せて通知する。
通知部4による通知が完了すると、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を終了する。
このように、本実施形態の駐車支援装置1によれば、輪止めが設置されていない駐車スペースへの駐車時であっても、輪止めが設置されている場合と同様の揺動を車両に発生させることができる。したがって、輪止めが設置されていない駐車スペースであっても、運転者に車両の揺動を認識させることができ、車両を適正な位置に駐車させることができる。例えば、輪止めが設置されていない不慣れな(普段使用していない)駐車場であっても、駐車スペースの適正な位置に迅速かつスムーズに車両を駐車させることができる。その結果、例えば車両が他の駐車車両と接触したり、他の車両や歩行者の通行の妨げとなったりするような事態を有効に回避することができる。
また、仮想輪止めをモニタなどに画像表示させることで、駐車位置を運転者に一目で確認させることができる。このような可視化により、例えば夜間や悪天候時などであっても、駐車スペースの適正な位置に迅速かつスムーズに車両を駐車させることができる。加えて、夜間や悪天候時などにおける他の駐車車両との接触などを有効に回避することができる。
すなわち、本実施形態によれば、駐車支援とともに、駐車時における安全性の向上を併せて図ることができる。
上述した本実施形態においては、駐車スペースに輪止めが設置されている場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行わない。ただしこの場合、所定条件下で駐車支援のための処理を行ってもよい。以下、このような所定条件を考慮した駐車支援装置1による制御について、第2の実施形態として説明する。第2の実施形態の駐車支援装置は、図1に示す本実施形態の駐車支援装置1と同様である。
(第2の実施形態)
図6および図7には、本実施形態において駐車支援装置1によって行われる制御のフローを示す。なお、本実施形態の制御フローは、第1の実施形態の制御フロー(図5)に第2の実施形態に特有の制御を適宜付加するものである。したがって、上述した第1の実施形態と同一もしくは同様の制御については、同一のステップ番号を付して説明を省略し、第2の実施形態に特有の制御についてのみ説明する。
本実施形態においては、S103において駐車スペースに輪止めが設置されていると判定した場合、制御部3は、所定条件(以下、例外駐車支援条件という)を満たすか否かを判定する(S201)。本実施形態では、設置された輪止めよりも手前の位置で車両を駐車させる必要があるか否かを例外駐車支援条件とし、駐車支援条件判定部31が例外駐車支援条件の判定を行う。
例えば、車両周辺状況検出部21によって検出された車両の現在位置(別の捉え方をすれば、駐車スペースの所在地)がショッピングセンタなどの店舗である場合、つまり、該店舗に併設された駐車場の所定の駐車スペースに車両を駐車させる場合、例外駐車支援条件を満たすと判定することができる。以下、この場合の例外駐車支援条件を第1の例外駐車支援条件という。
図8には、第1の例外駐車支援条件を満たす場合における車両6aの駐車態様の一例を示す。この場合、図8に示すように、車両6aのテールゲート61が開く(例えば、テールゲート61が破線で示す状態となる)ことを想定し、設置された輪止め70よりも手前の位置に仮想輪止め7が設定されている。すなわち、輪止め7ではなく、仮想輪止め7の位置で車両6aを駐車させることで、車両後方のスペースを広くすることが可能となる。また、車両6aのテールゲート61が開いた際、例えば他の駐車車両と接触したり、他の車両や歩行者の通行の妨げとなったりするような事態を防止することが可能となる。なお、車両6aが後ろ向き駐車であるか否かは、例えば車両情報検出部22によって検出されたシフトレバーの位置などに応じて、駐車支援条件判定部31が判定すればよい。
また、車両の全長(後部や前部)が大きく、設置された輪止めの位置に駐車させると、車両周辺状況検出部21によって検出された駐車スペースに近接した障害物と衝突してしまう場合、例外駐車支援条件を満たすと判定することができる。以下、この場合の例外駐車支援条件を第2の例外駐車支援条件という。例えば、後輪から後端まで、あるいは前輪から前端までが長い車両は、車両の後方あるいは前方の障害物に衝突する可能性が高くなる。障害物としては、駐車スペースの後方もしくは前方に設けられている壁、駐車スペースの後方もしくは前方に駐車している他の車両などが該当する。
図9には、第2の例外駐車支援条件を満たす場合における車両6bの駐車態様の一例を示す。この場合、図9に示すように、車両6bの後方に壁9が設けられているため、設置された輪止め70よりも手前の位置に仮想輪止め7が設定されている。すなわち、輪止め7ではなく、仮想輪止め7の位置で車両6bを駐車させることで、壁9との接触(一例として、衝突)を防ぐことが可能となる。
S201において例外駐車支援条件を満たさないと判定した場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行わない。例えば第1の例外駐車支援条件を満たさない場合、車両後方に特段のスペースを確保する必要がないため、運転者は、設置された輪止めの位置で車両を駐車させればよい。また第2の例外駐車支援条件を満たさない場合、設置された輪止めの位置で車両を駐車させたとしても、壁や駐車車両などの障害物と車両との接触は生じないため、運転者は、同様に輪止めの位置で車両を駐車させればよい。
これに対し、S201において例外駐車支援条件を満たすと判定した場合、駐車支援装置1は、駐車支援のための処理を行う。すなわちこの場合、駐車スペースに輪止めが設置されていても、駐車支援装置1は、駐車支援を行う。例外駐車支援条件を満たしていると判定すると、制御部3(駐車支援条件判定部31)は、フラグ(以下、例外フラグという)を設定する(S202)。本実施形態において、例外フラグは、設置された輪止めよりも手前の位置で車両を駐車させる必要があるか否かを示すフラグである。例外フラグは、例えば輪止めよりも手前の位置で車両を駐車させる必要がある場合はONに設定し、かかる必要がない場合はOFFに設定する。例外フラグの初期値は、OFFである。例外フラグの設定値は、例えば、制御部3のメモリに格納され、プログラムの引数(パラメータ)として適宜読み出される。
例外フラグの設定後、制御部3は、駐車支援を開始する旨の通知を行い(S104)、駐車スペースにおける車両の駐車位置を設定する。本実施形態では、駐車支援条件判定部31が例外フラグの設定値を判定し(S203)、判定された例外フラグの設定値に応じて、駐車位置設定部32が次のとおり駐車位置(仮想輪止め)を設定する(S105,S204)。
例外フラグがONに設定されていない(OFFに設定されている)場合、駐車位置設定部32は、上述した第1の実施形態と同様の位置に駐車位置として仮想輪止めを設定する(S105)。本実施形態では、S105における駐車位置(仮想輪止め)の設定を便宜上、「通常駐車位置設定」と称する(内容は、第1の実施形態と同様)。
一方、例外フラグがONに設定されている場合、駐車位置設定部32は、車両周辺状況検出部21から駐車スペースの情報(例えば、駐車スペースおよび障害物が撮像された画像データ)を取得し、これを解析する。解析結果に基づいて、駐車位置設定部32は、通常駐車位置設定よりも車両の進行方向の手前に仮想輪止めを設定する(S204)。端的には、駐車スペースに設置された輪止めの位置よりも車両の進行方向の手前に、仮想輪止めが設定される。本実施形態では、S204における駐車位置(仮想輪止め)の設定を「例外駐車位置設定」と称し、「通常駐車位置設定」(S105)と区別する。
通常駐車位置設定もしくは例外駐車位置設定により、駐車位置(仮想輪止め)が設定されると、車両制御部34は、通知部4を制御し、カーナビなどのモニタ(ディスプレイ)に表示された車両および駐車スペースの画像上に仮想輪止めの画像を重ねて表示させる(S106)。その際、通常駐車位置設定である場合、通知部4は、第1の実施形態と同様の仮想輪止めの表示をすればよい(図4参照)。これに対し、例外駐車位置設定である場合、通知部4は、駐車スペースに設置された輪止めに加えてもしくは代えて、仮想輪止めを表示すればよい。
例えば、図10には、第1の例外駐車支援条件を満たす場合(図8に示す態様)、図11には、第2の例外駐車支援条件を満たす場合(図9に示す態様)の例外駐車位置設定の一例をそれぞれ示す。図10および図11においては、いずれも駐車スペースに設置された輪止め70と、輪止め70よりも手前に設定された仮想輪止め7の双方が画像表示されている。仮想輪止め7と輪止め70の双方を画像表示する場合、両者の表示の仕方を異ならせ、容易に区別可能とする(例えば、一方を実線、他方を破線などで表示する)ことが好ましい。なお、通知部4は、輪止め70を画像処理により消去し、仮想輪止め7のみを画像表示してもよい。
仮想輪止めを表示させた後、制御部3は、第1の実施形態と同様にS107からS112(図5)の制御を適宜行う。なお、通知部4は、駐車支援を終了する旨の通知をする際(S112)、駐車スペースに設置された輪止めよりも手前に車両が駐車されていることを、メッセージ表示や通知音などにより併せて通知してもよい。これにより、車両の実際の駐車位置を運転者に周知させることができる。
そして、駐車支援を終了する旨の通知を通知部4が行った後(S112)、制御部3は、例外フラグをリセットする(S205)。本実施形態では、車両制御部34が例外フラグをOFF(初期値)に設定する。
本実施形態によれば、輪止めが設置されていない駐車スペースのみならず、輪止めが設置されている駐車スペースにおいても、車両を適正な位置に駐車させることができる。すなわち、輪止めの設置有無を問わず、駐車スペースの適正な位置に迅速かつスムーズに車両を駐車させることができる。
また、駐車スペースの後方もしくは前方に設けられている壁などの障害物、駐車スペースの後方もしくは前方に駐車している他の車両と車両との接触を、輪止めの設置有無に関わりなく防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態(第1の実施形態および第2の実施形態)を説明したが、これらは、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。このような新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述した各実施形態では、設定した仮想輪止めをモニタなどに画像表示させているが、駐車スペースにおける駐車位置さえ設定されれば、仮想輪止め、さらには駐車スペースの画像表示を省略して、揺動のみを車両に発生させてもよい。これらの画像表示を省略した場合であっても、駐車スペースの適正な位置に迅速かつスムーズに車両を駐車させる最低限の効果は得られる。
なお、上述した各実施形態では、駐車支援装置1により、車両の駐車支援を実施しているが、駐車支援装置1の制御は、駐車時以外にも応用できる。例えば、坂道などの勾配のある場所での駐停車時のずり下がり防止を図ることができる。具体的には、坂道での縦列駐車時や赤信号による停車時などのずり下がりを防止できる。すなわち、このような場所での駐停車時に仮想輪止めを設定し、仮想輪止めの位置に車輪が到達した時に、車両に揺動を発生させる。これにより、例えば坂道での駐停車における運転者への注意喚起と衝突事故の防止を同時に図ることが可能となる。運転者への注意喚起を図る場合、車両を一旦ずり下げた後、車両を揺動させる。すなわち、上り勾配(上り坂)では僅かに後退、下り勾配(下り坂)では僅かに前進させた後で、車両を揺動させる。このように揺動のタイミングを僅かに遅らせるのは、ずり下がる前に車両が揺動してしまうと、ずり下がりが生じることやその危険性を運転者に認識させる効果が得られないためである。したがって、揺動のタイミングを僅かに遅らせることで、ずり下がりの発生や危険性を運転者に強く認識させつつ、安全性を高めることができる。
1…駐車支援装置、2…検出部、3…制御部、4…通知部、6a,6b…車両、7…仮想輪止め、8…駐車スペース、9…壁、21…車両周辺状況検出部、22…車両情報検出部、31…駐車支援条件判定部、32…駐車位置設定部、33…駐車位置到達判定部、34…車両制御部、51…駆動装置、52…制動装置、53…変速機、54…懸架装置、61…テールゲート、70…輪止め。

Claims (11)

  1. 駐車スペースを含む車両の周辺状況を検出する車両周辺状況検出部と、
    駐車時における前記車両の状態を検出する車両情報検出部と、
    前記駐車スペースにおける前記車両の駐車位置を設定する駐車位置設定部と、
    前記駐車スペースにおいて、前記車両が前記駐車位置設定部によって設定された駐車位置に到達したか否かを判定する駐車位置到達判定部と、
    前記車両周辺状況検出部、前記車両情報検出部、前記駐車位置設定部、および駐車位置到達判定部の動作をそれぞれ制御するとともに、前記車両の走行と停止を制御する車両制御部と、を備え、
    前記駐車位置設定部は、前記車両が駐車を開始していることが前記車両情報検出部によって検出された時、前記車両周辺状況検出部によって検出された前記周辺状況に基づいて、前記駐車位置を設定し、
    前記車両制御部は、前記車両が前記駐車位置に到達したことが前記駐車位置到達判定部によって判定された場合、前記駐車位置に応じて前記車両に揺動を発生させる
    ことを特徴とする車両の駐車支援装置。
  2. 前記車両の駐車時における前記車両制御部による制御状態を前記車両の乗員に通知する通知部を備え、
    前記通知部は、前記駐車位置設定部によって前記駐車位置が設定された場合、前記駐車スペースの画像および設定された前記駐車位置に仮想的な輪止めである仮想輪止めの画像をそれぞれ表示し、
    前記車両制御部は、前記車両の車輪が前記仮想輪止めの位置に到達した時、前記揺動を発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  3. 前記車両情報検出部は、前記車両が前記駐車位置に到達した時、前記車両のブレーキ操作がなされているか否かを検出し、
    前記車両制御部は、前記車両のブレーキ操作がなされていないことが前記車両情報検出部によって検出された場合、前記車両のアクセル操作を禁止して前記揺動を発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  4. 前記車両制御部は、前記車両が前記駐車位置に到達したことが前記駐車位置到達判定部によって判定された場合、前記駐車位置に応じて前記車両の車輪を逆方向へ回転させることで前記車両に前記揺動を発生させる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両の駐車支援装置。
  5. 前記車両情報検出部は、前記車両の車速を検出し、
    前記車両制御部は、前記車両情報検出部によって検出された前記車速に応じて、前記車両に発生させる前記揺動の強さを変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  6. 前記車両情報検出部は、前記車両の勾配を検出し、
    前記車両制御部は、前記車両情報検出部によって検出された前記勾配に応じて、前記車両に発生させる前記揺動の強さを変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  7. 前記車両情報検出部は、前記車両の乗員による前記揺動の強さの設定を検出し、
    前記車両制御部は、前記車両情報検出部によって検出された前記設定に応じて、前記車両に発生させる前記揺動の強さを変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  8. 前記車両周辺状況検出部は、前記駐車スペースの所在地を検出し、
    前記駐車位置設定部は、前記車両周辺状況検出部によって検出された前記所在地に基づいて、前記駐車位置を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  9. 前記車両の駐車時における前記車両制御部による制御状態を前記車両の乗員に通知する通知部を備え、
    前記通知部は、前記揺動が前記車両制御部によって疑似的に発生されたものであることを通知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駐車支援装置。
  10. 前記駐車スペースに前記車両を駐車する際、駐車支援を実行するか否かの条件を判定する駐車支援条件判定部を備え、
    前記駐車支援条件判定部は、前記駐車スペースに輪止めが設置されていることが前記車両周辺状況検出部によって検出されているか否かを判定し、
    前記車両制御部は、前記駐車スペースに前記輪止めが設置されていないと前記駐車支援条件判定部によって判定された場合、前記車両に前記揺動を発生させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の車両の駐車支援装置。
  11. 前記駐車スペースに前記輪止めが設置されていると判定した場合、前記駐車支援条件判定部は、前記輪止めの手前で前記車両を停止させる必要があるか否かを判定し、
    前記車両制御部は、前記輪止めの手前で前記車両を停止させる必要があると前記駐車支援条件判定部によって判定された場合、前記車両に前記揺動を発生させる
    ことを特徴とする請求項10に記載の車両の駐車支援装置。
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