JP3887522B2 - 穀物保冷装置 - Google Patents

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JP3887522B2 JP2000200250A JP2000200250A JP3887522B2 JP 3887522 B2 JP3887522 B2 JP 3887522B2 JP 2000200250 A JP2000200250 A JP 2000200250A JP 2000200250 A JP2000200250 A JP 2000200250A JP 3887522 B2 JP3887522 B2 JP 3887522B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、白米等の穀物を低温、かつ低湿状態に貯蔵する穀物保冷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
穀物が傷み易い季節において、高温多湿の外気が穀物容器内に侵入しても、常に鮮度を保ち、長期保存可能な穀物保冷装置として、例えば、特開平11−206592号に記載の冷蔵装置が知られている。従来技術として、この穀物保冷装置の概略構成を説明する。
【0003】
図6は従来技術として、特開平11−206592号に記載の冷蔵装置の外観斜視図、図7は縦断面図、および図8は横断面図である。この冷蔵装置50は、上部に白米等の穀物30を投入するための開閉蓋51が設置された直方体形状のハウジング52を有し、このハウジング52の内部には穀物30を収容するための収納庫53と、この収納庫53の側壁53aの外側に沿って空気を循環させる循環層54と、この循環層54の空気を冷却するペルチェ冷却装置56とを備え、前記収納庫53の側壁53aに、収納庫53の内部と循環層54を連通する連通孔55を設けている。その微小な開口を介して収納庫53に侵入した高温多湿の空気は少量ずつ循環層54に導かれ、この循環層54内で冷却装置56の吸熱部56aによって除湿される。
【0004】
収納庫53の上方には、開閉蓋51を開けた状態で穀物30を投入できる投入口53bが設けられ、下方には、収納庫53内から所望の量の穀物30を計量装置57に払い出す払出し口53cが設けられている。この払出し口53cに接続された計量装置57の下方には、払い出された穀物30を取得する取出容器58がハウジング52に対して取出し自在に設置されている。
【0005】
収納庫53の周囲は一定の間隔を開けて断熱壁59によって囲まれ、この空間はペルチェ冷却装置56によって冷却された空気が循環する循環層54となっている。したがって、このペルチェ冷却装置56によって冷却された空気が媒体となって収納庫53を周囲全体から冷却し、内部に収納された穀物の熱を吸収することができる。また、収納庫53と断熱壁59との間には所定の間隔でスペーサ60が挿入されており、これらのスペーサ60によって空気の循環層54が形成されている。
【0006】
循環層54の空気を冷却するためのペルチェ冷却装置56は、収納庫53に対してハウジング52の前・後面パネル52a、52bの内、後面パネル52b側に設置されている。ペルチェ冷却装置56は、循環層54の内部に位置し、収納庫53の側面に沿って上下に延びる吸熱部56aと、ハウジング52の後面パネル52b側、すなわち、吸熱部56aの外側に位置する排熱部56bとを備え、これら吸熱部56aと排熱部56bとは冷却ユニット56cによって連結されている。ペルチェ冷却装置56によって冷却された循環層54における冷気の循環効率を高めるため、循環ファン61が設けられ、収納庫53の周囲全体から均一な状態で冷却することができる。また、排熱部56bの下部には放熱を促進させる排熱ファン62が設置されている。
【0007】
収納庫53に侵入した空気の一部が微小な連通孔55、特に、循環ファン61の吹出側に位置する連通孔55を介して少量ずつ循環層54に導かれるが、この導かれる程度は、連通孔55の大きさや数等によって抑制できる。
【0008】
収納庫53内の空気が除湿され過ぎない程度、さらに、穀物30自体の吸湿性が生かされる程度に連通孔55の大きさや数が設定される。したがって、多量の高温多湿の空気が収納庫53内に侵入するような悪条件下でも、貯蔵された穀物を乾燥させ過ぎずに、収納庫53内を除湿でき、収納庫53の側壁53aに結露が発生するのを防止できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の冷蔵装置、即ち、穀物保冷装置50では、収納庫53の側壁53aの全周に複数個の連通孔55を配列させ、収納庫53内の循環層54に導くことができるも、その大きさと数には限界があり、特に、大きさについては、必然的に穀物30より小さいサイズにしなければならないという制約を受ける。さらに、収納庫53の側壁53aの全周に複数個の連通孔55を配列させることは、加工工数の増大を招き、低価格な一般家庭向け穀物保冷装置を提供するための障害となる。
【0010】
通常、収納庫53内の穀物30が減少し、補充のため穀物30を投入した時に、穀物30と同時に外部の高温多湿の空気が侵入するが、こうした収納庫53内の空気は、冷却された循環層54内の冷気とは容易に交換されない。すなわち、気圧差の関係で循環層54内の冷気が侵入することはあっても、高温多湿の空気が速やかに循環層54に導かれることは余り望めない。高温多湿の空気がこの収納庫53内に滞留した状態で、循環層54内の冷気によって収納庫53が冷却されると、側壁53aに結露が発生したり、穀物30の表面に結露水が発生して、かびの発生をはじめ、穀物30を長期保存するのに適した環境を保持できないという問題がある。
【0011】
こうした問題を解決するためには、収納庫53と循環層54を連通する通路を可能な限り大きくし、速やかに高温多湿の空気を循環層54に流出させて、循環層54内の低温低湿の冷気と交換させることが望ましい。
【0012】
例えば、本発明者らは、穀物保冷装置の結露発生メカニズムを解析し、その要因として、(1)装置自体の機密性、(2)冷却部の構造、(3)ドレンの構造と配置、を取り上げ、種々の試作評価を行って成果をあげてきた。
【0013】
しかしながら、穀物保冷装置に対する市場の要求は益々厳しくなり、従来のままでは、品質・機能は無論のこと、低価格と小スペース化の要求に応えることができない状況となった。そこで、低価格と小スペース化という課題を最優先にして、前記した結露発生に及ぼす影響を見極めるために、冷却能と機密性との関係を調査した。その結果、最悪条件下においても冷却効率を低下させず、結露発生を最小限に抑制できる構成を明確にすることができた。
【0014】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、穀物保冷装置において、簡単な構成で、かつ、低コストで収納庫内の結露発生を防止することができる。特に、穀物投入時、高温多湿の空気が一度に侵入し、その空気が収納庫内に長時間滞留して冷却され結露となるような最悪条件下においても、結露発生を防止することができ、安定して長期間、穀物を最適な品質に冷蔵保存することができる、低価格で信頼性の高い穀物保冷装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述した課題を解決するために、本発明では、周壁が断熱部材によって箱状に形成され、上方の開口部に開閉自在に取り付けられた蓋部材を有する外箱と、底部が排出口に向って下方に傾斜した側壁により形成された穀物容器と、この穀物容器の外周を冷気が循環するように前記外箱との間に形成された循環部と、この循環部内に設けられ、冷気を循環させる吸熱ファンを有する吸熱部、および循環部外に設けられ、排熱ファンを有する排熱部とからなるペルチェ冷却部と、前記吸熱部で発生した結露水を回収する結露トレイと、この結露トレイおよび前記排熱部よりも低位置に設けられ、結露水を蒸発させる蒸発トレイと、前記結露トレイと前記蒸発トレイとを連通し、前記結露トレイに溜まった結露水を前記蒸発トレイに排出するドレンとを備えた穀物保冷装置において、前記穀物容器の開口端部が内側に折曲された平坦な縁を有し、この穀物容器の縁と側壁に前記周壁が嵌合されると共に、前記周壁と前記穀物容器の縁との嵌合部に、当該穀物容器の内部と前記循環部を連通する所定幅の連通溝を形成したことを特徴とする。
【0016】
このように構成することにより、高温多湿の空気と循環層内の冷気とを速やかに交換ができ、穀物容器内の空気を低温低湿な循環層内の冷気と略同等にすることができる。したがって、穀物を長期保存するのに適した環境、すなわち、乾燥し過ぎることもなく、また、結露水を発生することもない最適状態に保持することができる。また、前記穀物容器の開口端部が内側に折曲された平坦な縁を有し、この穀物容器の縁と側壁に前記周壁が嵌合されているため、連通溝が穀物容器の最上段に設けられ、従来の連通孔のように穀物の量にその形成位置が制約されることはない。また、穀物容器内と循環部とは、所謂ラビリンス構造を形成する連通溝となって、穀物や穀物粉等が循環部へ流出することなく、空気のみの交換が行える。
【0017】
また、連通溝を前記周壁に形成するようにすれば、別段、連通孔を加工することなく、周壁の成形と同時に精度よく形成することができる。したがって、量産性に優れ、低価格な穀物保冷装置を提供することができる。
【0018】
さらに、加工工数をかけずに、この連通溝を複数箇所に形成することもでき、装置のサイズに見合った、所定容積の連通溝の形成が可能となり、設計、および製作の自由度が大きい。
【0019】
前記外箱は、一対の対向する側壁と、この側壁を連結する底部とからなるコの字状の基部と、前記冷却部が取り付けられた背面パネルと、開閉自在に取り付けられた取出ドアを一体に有する正面パネルと、これら上方の開口部に嵌合され、開閉自在に取り付けられた前記蓋部材を有する枠部材とからなり、この枠部材に前記連通溝を形成することにより、シンプル、かつ、部品点数が少ない構造となり、小スペース化が実現でき、一般家庭においても場所をとらず、手軽に設置できるサイズの装置を提供することができる。また、装置自体の組み立て作業も簡素化でき、低コスト化が図れる。
【0020】
前記枠部材の外表面に薄肉の化粧板が被覆され、この化粧板の端部と前記穀物容器の開口端部とが所定のすきまをもって重合する構成を採用することにより、前記したラビリンス効果がより強力に発揮でき、穀物や穀物粉等が循環部へ流出するのをさらに抑制することができる。
【0021】
前記枠部材の外側面に複数個の凹溝を形成し、前記化粧板に形成した突条をこの凹溝に係合すれば、外観上の美感だけでなく、ガタなく化粧板を低コストで固定することができ、機密性を高め、枠部材自体の強度を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について実施例に基いて以下の順序で説明する。
A.全体構成
B.外箱
C.穀物容器
D.計量部
E.循環部
F.冷却部
【0023】
A.全体構成
図1は本発明に係る穀物保冷装置の外観形状の斜視図を示しており、図2にその外箱2の分解斜視図を示している。また、図3は、穀物保冷装置1の概略構成を縦断面図で示している。
【0024】
穀物保冷装置1は、外箱2と白米等の穀物を貯蔵する穀物容器3と、この穀物容器3を冷却する冷却部4と、冷却部で冷却した空気を、穀物容器3の周囲に循環させて、貯蔵している穀物を所定の環境下に保持する循環部5と、穀物容器3の下方に配設され、所望の量だけ穀物を排出する計量部6と、この計量部6で排出された穀物を出し入れ自在に収容する取出容器7とから構成されている。
【0025】
図2に示すように、外箱2は概略直方体形状をし、基部8と正面パネル9、背面パネル10、および蓋11とからなっている。基部8は、底部8aと、この底部8aに垂設され、一対の対向する側壁8b、8bとで略コの字状をなし、開放した側部を正面パネル9と背面パネル10とを嵌めこむことにより四方を塞ぐようにした構造である。また、開放した上方には、その四隅の開口部を連結し、蓋部材11を開閉自在に取り付けた枠部材12が嵌めこまれる。正面パネル9には、取出容器7から計量排出された穀物を取出すための取出ドア13が、開閉自在に一体に取り付けられている。一方、図3に示すように、背面パネル10には、ペルチェ効果を利用した冷却部4がその表裏に取り付けられている。この冷却部4で冷却された空気は、外箱2と穀物容器3との間に形成された循環部5を流動循環し、穀物容器3の外周を冷却する。
【0026】
図3に示すように、穀物容器3は四方が側壁3aにより矩形状に形成され、その底面3bが排出口3cに向って下方に傾斜している。この穀物容器3の下方には、前記排出口3cに連通して計量部6が配設され、所望の量の穀物を取出容器7内に定量排出する。
【0027】
B.外箱
図3に示すように、外箱2は、周壁2aが発泡スチロール等の発泡体からなる断熱材で形成され、この外表面がプラスティック等の化粧板2bで覆われている。蓋部材11は、前面から上下に開閉自在で、穀物を補充する投入口となっている。また、枠部材12と開閉機構11aを介して連結されており、この枠部材12と当接する部位にはパッキン11bが装着され密着性を高めている。一方、枠部材12は、基部8と正面パネル9、および背面パネル10を組み立てた状態で矩形状をなす四隅を連結する。
【0028】
図1に示すように、正面パネル9の下部には取出ドア13が開閉機構13aを介して一体に取付けられ、横方向に開閉自在になっている。この取出ドア13を開けると、操作盤14が開口しており、計量部6と連携して所望の量を指定すれば取出容器7に穀物を排出することができる。
【0029】
図3に示すように、背面パネル10の外壁10aは、前記した化粧板2bより一段板厚の厚い化粧板からなり、後述する冷却部4が取付けられている。また、冷却部4で放熱した空気や、内部から排出された結露水の蒸発による湿気が直接上方に対流しないように、外壁10aの上部には遮蔽板10bが設けられている。さらに、外壁10aの底部には、前記した結露水の床面への漏れを防止するために受け板10cが一体に設けられている。
【0030】
C.穀物容器
図3に示すように、穀物容器3は、その底部3bが排出口3cに向って下方に傾斜し、四方が側壁3aにより矩形状に形成されているため、先入れ先出しで冷蔵保存された穀物を滞留させることなく、有効に排出させることができる。ここで、穀物容器3の形状は矩形状に限らず、四隅に円弧状の丸みを形成すれば、側壁3aの内周隅部に穀物粉等の詰まりを発生せず、さらに、外周における冷気の循環効率を向上させることができる。
【0031】
また、穀物容器3は、熱伝導性の高い金属製の薄板からなる側壁3aで形成され、外周を循環する冷気により、その内部が効率良く冷却され、長期にわたり、貯蔵した穀物を常に適正な環境下に保持することができる。
【0032】
穀物投入時、一時的に高温多湿の外気が侵入しても、速やかに低温低湿の循環部5の冷気との交換が可能となっている。すなわち、図4の部分拡大断面図に示すように、この穀物容器3と前記した枠部材12との嵌合部には、所定幅の連通溝12a、12bが設けられている。この連通溝12a、12bは例えば、前記した枠部材12の断熱材に矩形状のスリット等を金型成形により形成される。
【0033】
穀物容器3の開口した縁3eは、内側に折曲されて平坦に形成され、さらに端部3fは僅かに縁曲げされ、枠部材12に被覆された化粧板2bの縁部と重合している。こうした両部材の嵌合部は、外箱2に対する穀物容器3の位置決め固定と共に、複雑なラビリンス構造をなしているため、穀物投入時等に、穀物、あるいは穀物粉等が循環部5に流入するようなことはない。矢印は穀物容器3に侵入した高温多湿の外気が循環部5に排出される流路を模式的に表している。
【0034】
図5(a)は枠部材12の平面図、(b)はその断面図を示す。枠部材12の穀物容器3との嵌合部12cには前記した連通溝12aと12bが形成されている。実施例では四方の嵌合部12ca〜dの内、冷却部4側の嵌合部12caを挟んで両側の嵌合部12cbと12ccに連通溝12a、12bが合計3箇所形成されている。この深さ、数、および幅は穀物容器3の容積や開口部寸法等によって適宜変更される。
【0035】
この枠部材12の外側面には複数の凹溝12dが形成され、図示しない化粧板2bに形成した突条が係合する。したがって、被覆された化粧板2bがガタなく、枠部材12に固定され、外観上の美感だけでなく、機密性を高め、枠部材12自体の剛性が向上する。
【0036】
一方、枠部材12は発泡スチロールが使用され、型成形により前記した連通溝12a、12bや凹溝12dが別段の加工なしに形成できる。発泡スチロール(ポリスチレン)は、ビーズを作り、炭化水素を含む発泡性ビーズを一旦予備発泡させ、熟成し、これを金型に詰めて融着させて製造されるが、これに限らず、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン等が例示できる。これらの発泡体は、極軽量で、断熱性、耐衝撃性、剛性等の面で優れている。発泡倍率は40〜50倍のものを使用している。
【0037】
D.計量部
図3に示すように、計量部6は、穀物容器3の下方、その排出口3cに連通して配設されている。回転自在に支持された円筒状ドラム6aの外周には所定の枚数の歯6bが形成され、この歯6bに噛合する複数の歯6cを有するレバー6dが揺動可能に支持されている。このレバー6dは操作盤14の操作により、揺動角度が変化し、その角度に応じて前記排出口3cと連通するドラム6aの開口面積が変化し、所望の量の穀物を取出容器7内に排出させることができる。計量部6はこのような機構を例示したが、これに限らず種々の機構を採用することができる。
【0038】
E.循環部
図3に示すように、循環部5は、外箱2と穀物容器3との間に形成され、後述する冷却部4によって冷却された空気を、穀物容器3の外周に沿って流動循環させる通路をなしている。外箱2の周壁2aには、複数箇所に突条2cが形成され、穀物容器3の位置決め用スペーサの役目をなしている。この突条2c間に挟まれて循環部5が構成されているが、突条以外に突起を複数箇所点在させても良い。この突条2cは、周壁2aをなす断熱材を成形する時に型形成されるため、加工が不要で、低コスト化に対し有効である。さらに、断熱材と一体であるため、部品点数が増えず、組立作業も簡素化ができ、熟練を必要としない。
【0039】
F.冷却部
図3は図1の断面III―IIIを示す縦断面図である。背面パネル10の外壁10aの内側には吸熱部4a、外側には排熱部4bがそれぞれ取付けられている。この冷却部4はペルチェ効果を利用した電子冷却器である。このペルチェ効果に関する詳細説明はここでは省略し、概略説明に止める。直流電流を通電させると、n形半導体の電子が一方の金属板から他方の金属板へ移動し、p形半導体の正孔が一方の金属板から他方の金属板へと移動する。ここで移動する電子と正孔は、一方の金属板側で熱を吸収して、他方の金属板側で熱を放出する。これによって一方の金属板では吸熱作用が起き、他方の金属板では発熱作用が起きる。
【0040】
吸熱部4aと排熱部4bは、連結部4cによって電気的に導通可能に結合されている。この吸熱部4aは軽量なアルミニウム合金等の金属からなる多層のフィン4aaを一体に有し、その表面は親水性の良いアルマイト処理が施されている。撥水処理を行うと、表面に結露水の水滴が残り、表面張力による水の膜が形成され、熱伝達効率が低下する。吸熱ファン4abは、これらのフィン4aaに空気を当てて冷却し、その冷気を循環部5に流動循環させる。吸熱フィン4aaは水平方向、多層に形成され、その一端に吸熱ファン4abが配設されている。
【0041】
排熱部4bは多層のフィン4baを有する単一の部材からなっている。吸熱部4aのフィン4aaと異なり、排熱部4bのフィン4baは垂設されており、その下部近傍には放熱を促進させるために一対の排熱ファン4bbが配設されている。また、この排熱ファン4bbから吹出される空気をフィン4baに集中させるために、フィン4baの下部を覆うようにテーパ状に傾斜したダクト4bcが設けられている。排熱部4bも吸熱部4a同様、軽量なアルミニウム合金等の金属で形成されている。
【0042】
前記した吸熱部4aの下方には、この吸熱部4aのフィン4aaから滴下した結露水を受ける結露トレイ15が取付けられ、前記した排熱部4bの下方に取り付けられた蒸発トレイ16と排出口17を介して連通している。この蒸発トレイ16に溜まった結露水は自己蒸発する。電源装置4dは、家庭用の交流電源をAC・DC変換器によって直流に変換し、これをペルチェ冷却部4と、吸熱部4a、排熱部4bに供給される。また、蒸発トレイ16内には、溜まった結露水を吸水する吸湿材16aが備えられており、結露水の蒸発を促進させることができる。この吸湿材16aは、ガラス繊維をハニカム状に形成したものを用いている。
【0043】
排出口17にはドレン18が装着され、結露トレイ15で受けた結露水を蒸発トレイ16に排出させる。ドレン18は、中空のEPR(エチレン・プロピレンゴム)で形成されている。この種のエラストマは、衝撃にも強く、物がぶつかっても変形や破損するようなことはない。さらに、エチレン・プロピレン共重合体EPMに不飽和基を有するEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン)を採用すれば、この種のドレンに求められる耐水性、耐熱性にも富み、長期間の使用に適している。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穀物保冷装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の穀物保冷装置に係る外箱の概略分解斜視図である。
【図3】本発明の穀物保冷装置の縦断面図(図1の断面III―III)である。
【図4】本発明に係る枠部材と穀物容器の嵌合部を示す部分拡大断面図である。
【図5】(a)本発明に係る枠部材の平面図である。(b)同上断面B―Bを示す断面図である。
【図6】従来の穀物保冷装置の外観形状を示す斜視図である。
【図7】従来の穀物保冷装置を示す縦断面図(図6の断面VII―VII)である。
【図8】従来の穀物保冷装置を示す横断面図(図6の断面VIII―VIII)である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・穀物保冷装置
2・・・・・・・・外箱
2a・・・・・・・周壁
2b・・・・・・・化粧板
2ba・・・・・・重合部
3・・・・・・・・穀物容器
3a・・・・・・・側壁
3b・・・・・・・底部
3d・・・・・・・排出口
3e・・・・・・・縁
3f・・・・・・・端部
4・・・・・・・・冷却部
4a・・・・・・・吸熱部
4aa、4ba・・フィン
4ab・・・・・・吸熱ファン
4b・・・・・・・排熱部
4bb・・・・・・排熱ファン
4bc・・・・・・ダクト
4c・・・・・・・連結部
4d・・・・・・・電源装置
5・・・・・・・・循環部
6・・・・・・・・計量部
6a・・・・・・・ドラム
6b、6c・・・・歯
6d・・・・・・・レバー
7・・・・・・・・取出容器
8・・・・・・・・基部
8a・・・・・・・底部
8b・・・・・・・側壁
9・・・・・・・・正面パネル
10・・・・・・・・背面パネル
10a・・・・・・・外壁
10b・・・・・・・遮蔽板
10c・・・・・・・受け板
11・・・・・・・・蓋部材
11a、13a・・・開閉機構
11b・・・・・・・パッキン
12・・・・・・・・枠部材
12a、12b・・・連通溝
12c・・・・・・・嵌合部
12ca・・・・・・嵌合部
12cb・・・・・・嵌合部
12cc・・・・・・嵌合部
12cd・・・・・・嵌合部
12d・・・・・・・凹溝
13・・・・・・・・取出ドア
14・・・・・・・・操作盤
15・・・・・・・・結露トレイ
16、21・・・・・蒸発トレイ
17・・・・・・・・排水口
18・・・・・・・・ドレン
30・・・・・・・・穀物
50・・・・・・・・冷蔵装置
51・・・・・・・・開閉蓋
52・・・・・・・・ハウジング
52a・・・・・・・正面パネル
52b・・・・・・・後面パネル
53・・・・・・・・収納庫
53a・・・・・・・側壁
53b・・・・・・・投入口
53c・・・・・・・払出し口
54・・・・・・・・循環層
55・・・・・・・・連通孔
56・・・・・・・・ペルチェ冷却装置
56a・・・・・・・吸熱部
56b・・・・・・・排熱部
56c・・・・・・・冷却ユニット
57・・・・・・・・計量装置
58・・・・・・・・取出容器
59・・・・・・・・断熱壁
60・・・・・・・・スペーサ
61・・・・・・・・循環ファン
62・・・・・・・・排熱ファン

Claims (6)

  1. 周壁が断熱部材によって箱状に形成され、上方の開口部に開閉自在に取り付けられた蓋部材を有する外箱と、底部が排出口に向って下方に傾斜した側壁により形成された穀物容器と、この穀物容器の外周を冷気が循環するように前記外箱との間に形成された循環部と、この循環部内に設けられ、冷気を循環させる吸熱ファンを有する吸熱部、および循環部外に設けられ、排熱ファンを有する排熱部とからなるペルチェ冷却部と、前記吸熱部で発生した結露水を回収する結露トレイと、この結露トレイおよび前記排熱部よりも低位置に設けられ、結露水を蒸発させる蒸発トレイと、前記結露トレイと前記蒸発トレイとを連通し、前記結露トレイに溜まった結露水を前記蒸発トレイに排出するドレンとを備えた穀物保冷装置において、
    前記穀物容器の開口端部が内側に折曲された平坦な縁を有し、この穀物容器の縁と側壁に前記周壁が嵌合されると共に、前記周壁と前記穀物容器の縁との嵌合部に、当該穀物容器の内部と前記循環部を連通する所定幅の連通溝を形成したことを特徴とする穀物保冷装置。
  2. 前記連通溝を前記周壁に形成した請求項1に記載の穀物保冷装置。
  3. 前記連通溝を複数箇所に形成した請求項1または2に記載の穀物保冷装置。
  4. 前記外箱は、一対の対向する側壁と、この側壁を連結する底部とからなるコの字状の基部と、前記冷却部が取り付けられた背面パネルと、開閉自在に取り付けられた取出ドアを一体に有する正面パネルと、これら開放した上方の開口部に嵌合され、開閉自在に取り付けられた前記蓋部材を有する枠部材とからなり、この枠部材に前記連通溝を形成した請求項1乃至3いずれかに記載の穀物保冷装置。
  5. 前記枠部材の外表面に薄肉の化粧板が被覆され、この化粧板の端部と前記穀物容器の開口端部とが所定のすきまをもって重合している請求項4に記載の穀物保冷装置。
  6. 前記枠部材の外側面に複数個の凹溝を形成し、前記化粧板に形成した突条をこの凹溝に係合した請求項5に記載の穀物保冷装置。
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