JP3883571B2 - 金属を含有する後濯ぎ工程を有するリン酸塩処理方法 - Google Patents

金属を含有する後濯ぎ工程を有するリン酸塩処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、亜鉛を含有する酸性リン酸塩処理水溶液を用いて金属表面をリン酸塩処理する方法に関する。塗料付着性及び耐腐食性を向上させるためには、リン酸塩処理工程に続いて、リチウム、銅及び/又は銀イオンを含有する溶液を用いて後濯ぎを行う。この処理は、続いて行う塗装、特に電着塗装のための金属表面の前処理として好適である。この処理は、鋼、亜鉛メッキ又は合金亜鉛メッキ鋼、アルミニウム、アルミニウムメッキ又は合金アルミニウムメッキ鋼の表面処理に用いることができる。
金属をリン酸塩処理することの目的は、それ自体で耐腐食性を向上させ、塗料及び他の有機性被覆と組み合わせることによって、塗料付着性の著しい向上及び腐食性環境への暴露による錆の進行の防止に寄与する、しっかりとした内部成長を有する金属のリン酸塩被覆を、金属表面に形成することである。リン酸塩処理方法自体は、従来技術において既知である。低亜鉛リン酸塩処理方法(low-zinc phosphating process)は塗装前の予備処理として特に適している。低亜鉛リン酸塩処理方法に使用されるリン酸塩処理溶液は、比較的低濃度、例えば0.5〜2g/lの亜鉛イオン含量を有する。低亜鉛リン酸塩処理浴の重要なパラメーターは、リン酸イオンの亜鉛イオンに対する重量比であり、その値は通常8以上で、30までの値であると考えられる。
亜鉛リン酸塩処理浴において他の多価カチオンを使用することによって、腐食防止性及び塗料付着性の著しく向上したリン酸塩被覆が得られるということが見出されている。例えば0.5〜1.5g/lのマンガンイオン及び例えば0.3〜2.0g/lのニッケルイオンが添加された低亜鉛リン酸塩処理方法は、塗装、例えば自動車のボディの陰極電着塗装(cathodic electrocoating)のための金属表面を調製する、いわゆるトリカチオン法(trication process)として広く用いられている。
残念ながら、トリカチオン法のリン酸塩処理溶液中のニッケルイオン含量が高いこと、並びに生成したリン酸塩被覆中のニッケル及びニッケル化合物含量が高いことは、作業現場の汚染管理及び衛生の点からニッケル及びニッケル化合物が危険であると分類される限り、不利をもたらす。従って、ニッケルを含有する方法によって得られるものに匹敵し得る品質のリン酸塩被覆を、ニッケルを使用せずに形成する低亜鉛リン酸塩処理方法が、近年多くの文献に記載されるようになってきている。促進剤の亜硝酸塩及び硝酸塩も、亜硝酸ガスを発生する可能性があるために、批判が高まりつつある。更に、ニッケルを含まないリン酸塩処理浴による亜鉛メッキ鋼のリン酸塩処理では、リン酸塩処理浴が比較的大量(>0.5g/l)の硝酸根を含む場合、耐腐食性及び塗料付着性が不十分となるということが見出されている。
例えば、DE−A−39 20 296には、亜鉛及びマンガンイオンに加えてマグネシウムイオンを使用する、ニッケル無含有のリン酸塩処理方法が記載されている。そのリン酸塩処理浴は、0.2〜10g/lの硝酸イオンに加えて、亜硝酸塩、塩素酸塩又は有機酸化剤から選ばれ、促進剤として作用する他の酸化剤を含有する。EP−A−60 716には、亜鉛及びマンガンを必須のカチオンとして含み、場合によって使用する成分としてニッケルを含むことがある低亜鉛リン酸塩処理浴が開示されている。必要な促進剤は、亜硝酸塩、m−ニトロベンゼンスルホネート又は過酸化水素から選ばれることが好ましい。EP−A−228 151にも、必須のカチオンとして亜鉛及びマンガンを含むリン酸塩処理浴が記載されている。リン酸塩処理用促進剤は、亜硝酸塩、硝酸塩、過酸化水素、m−ニトロベンゾエート又はp−ニトロフェノールから選ばれる。
ドイツ国特許出願P 43 41 041.3には、亜鉛、マンガン及びリン酸イオン並びに、促進剤として、m−ニトロベンゼンスルホン酸若しくはその水溶性塩を含有する酸性リン酸塩処理水溶液により金属表面をリン酸塩処理する方法であって、ニッケル、コバルト、銅、亜硝酸根及びハロゲンのオキソアニオン(oxoanion)を含まず、Zn(II)を0.3〜2g/l、Mn(II)を0.3〜4g/l、リン酸イオンを5〜40g/l、並びにm−ニトロベンゼンスルホネート0.2〜2g/l及び硝酸イオン0.2〜2g/lを含有するリン酸塩処理溶液に金属表面を接触させる方法が記載されている。同様の方法は、DE−A−43 30 104にも記載されているが、そこでは、促進剤として、ニトロベンゼンスルホネートの代わりに、ヒドロキシルアミン0.1〜5gが用いられている。
使用するリン酸塩処理溶液の組成、金属表面ヘリン酸塩処理溶液を適用する方法及び/又は他の方法のパラメーターによっては、金属表面へのリン酸塩被覆が完全には形成されないことがある。代わりに、リン酸塩処理した表面積の0.5〜2%程度の表面積で大小のポア(微小孔)が残され、これらは金属表面に腐食作用をもたらす浸食を受ける可能性のある部分をなくするために、いわゆる「後不動態化処理(after-passivation)」を行って封止する必要がある。更に、後不動態化処理によって、その後に適用する塗料付着性が向上する。
この目的にクロム塩を含有する溶液を使用し得ることは、従来から知られている。特に、クロム(VI)を含有する溶液を用いて表面を後処理すると、リン酸塩処理によって形成された被覆の耐腐食性は著しく向上する。耐腐食性の向上は、主として、金属表面に付着したリン酸塩が部分的に金属(II)/クロム・スピネル構造構造(spinel)に転化されることによって得られる。
クロム塩含有溶液を使用することの主たる問題点は、これらの毒性が高いことである。更に、その後の塗料又はその他の塗装材料を適用する際に、望ましくない泡の発生が著しく観察される。
このような理由から、リン酸化処理した金属表面の後の不動態化に関して他に多くの可能性がある方法が提案されている。それらには、例えば、ジルコニウム塩(NL−PS 71 16 498)、セリウム塩(EP−A−492 713)、アルミニウム塩重合体(WO92/15724)、イノシトールのオリゴー若しくはポリ−リン酸エステルと、これらのエステルの水溶性アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩との組合わせ(DE−A−24 03 022)、又は種々の金属のフッ化物(DE−A−24 28 065)を使用する方法が含まれる。
Al、Zr及びフッ化物を含有する後濯ぎ溶液は、EP−B−410 497から知られている。この溶液は、フッ化物錯体の混合物と考えられており、或いはアルミニウム・ヘキサフルオロジルコネートの溶液とみなされることもある。これら3種のイオンの総量は、0.1〜2.0g/lの範囲である。
DE−A−21 00 497は、鉄分を含む表面に、変色を引き起こさずに、白色又は他の淡色系の色を適用する場合の問題点を解決する目的で、鉄分を含む表面への着色に電気泳動塗装を適用する方法に関するものである。この問題点は、銅を含有する溶液を用いて、表面の濯ぎを行うことによって解決され、その表面は予めリン酸塩処理されていてもよい。この後濯ぎ溶液には、0.1〜10g/lの銅濃度が提案されている。DE−A-34 00 339にもリン酸塩処理した金属表面用の銅含有後濯ぎ溶液が記載されており、溶液中では0.01〜10g/lの銅含量が確保されている。種々のリン酸塩処理方法との組み合わせによって、これらの後濯ぎ溶液が異なる結果を生じるということは、考慮されていなかった。
リン酸塩被覆の後濯ぎに関する上述の方法の中では、クロム含有後濯ぎ溶液を除いて、チタン及び/又はジルコニウムのフッ化物錯体の溶液を用いるもののみが効果的であった。更に、アミン置換されたポリビニルフェノールをベースとする有機系反応性後濯ぎ溶液も使用されている。これらのクロムを含まない後濯ぎ溶液は、ニッケル含有リン酸塩処理方法と組み合わせることによって、例えば自動車産業等における塗料付着性及び耐腐食性が満たすことが期待される厳格な要件を満足する。しかしながら、環境的及び作業の安全性の理由から、処理工程のいずれの段階でも、ニッケル又はクロム化合物を使用する必要のないリン酸塩処理方法を導入しようとする努力がなされている。自動車産業において用いられる車体構造材料のすべてに要求される塗料付着性及び耐腐食性は、クロム無含有後濯ぎ処理と組み合わせたニッケル無含有リン酸塩処理方法によっては、まだ確実に満足されていない。従って、ニッケル及び亜硝酸根を含まないリン酸塩処理及びそれに続く陰極電着塗装と組み合わせて、種々の基体材料についての塗料付着性及び耐腐食性の要件を確実に満足する後濯ぎ溶液が依然として必要とされている。本発明が解決しようとする課題は、環境的及び作業の安全性の点で効果的なリン酸塩処理方法のそのような組み合わせ、並びに陰極電着塗装の前に特に好適なクロム無含有後濯ぎ処理を提供することであった。
本発明によれば、これらの問題点は、鋼、亜鉛メッキ鋼及び/若しくはアルミニウム並びに/又は少なくとも50重量%が鉄、亜鉛若しくはアルミニウムからなる合金の表面をリン酸塩処理する方法であって、そのような表面を、亜鉛を含有する酸性リン酸塩処理溶液によってリン酸塩処理し、続いて後濯ぎ溶液によって濯ぎを行う上で、
a)リン酸塩処理に、Zn(II)0.3〜3g/l、ホスフェートイオン5〜40g/l、並びに以下の少なくとも1種の促進剤:m−ニトロベンゼンスルホネートイオン0.2〜2g/l、遊離又は結合した形態のヒドロキシルアミン0.1〜10g/l、m−ニトロベンゾエートイオン0.05〜2g/l、p−ニトロフェノール0.05〜2g/l、及び遊離又は結合した形態の過酸化水素1〜70mg/lを含有し、pH値が2.7〜3.6の範囲である亜硝酸根及びニッケルを含まない溶液を用い、及び
リン酸塩処理の後で、中間での水による濯ぎを伴って又は伴わずに、
b)上記のようにしてリン酸塩処理した表面の濯ぎに、リチウムイオン、銅イオン及び/又は銀イオンからの1種又はそれ以上のカチオンを0.001〜10g/l含有し、pH値が3〜7である水溶液を用いることを特徴とする方法によって解決される。
本発明の処理シーケンスの工程a)において用いるリン酸塩処理溶液は、従来技術において既知の亜鉛リン酸塩処理被覆の耐腐食性挙動に有用な作用を有する1種又はそれ以上の他の金属イオンを含有することが好ましい。リン酸塩処理溶液は、1種又はそれ以上の以下のカチオン:マンガン(II)0.2〜4g/l、マグネシウム(II)0.2〜2.5g/l、カルシウム(II)0.2〜2.5g/l、鉄(II)0.01〜0.5g/l、リチウム(I)0.2〜1.5g/l、タングステン(VI)0.02〜0.8g/l、及び銅(II)0.001〜0.03g/lを含有し得る。
マンガン及び/又はリチウムが存在することは特に好ましい。二価の鉄が存在する可能性は、以下に説明する促進剤系に依存する。鉄(II)が上述の範囲内の濃度で存在することは、促進剤がこれらのイオンに対して酸化作用を有さないことを前提としている。そのような促進剤の例として、特にヒドロキシルアミンが挙げられる。
リン酸塩処理浴は、ニッケル及び好ましくはコバルトを含有しない。このことは、これらの元素又はイオンをリン酸塩処理浴へ意図的に加えることはないということを意味する。しかしながら、実際には、処理すべき物質を介して、そのような成分が微量でリン酸塩処理浴に入ることを防止することはできない。特に、亜鉛/ニッケル合金により被覆されている鋼のリン酸塩処理において、リン酸塩処理浴の中へニッケルイオンが入り込むことを防止するのが常に可能とは限らない。尤も、工業的条件下において、リン酸塩処理浴のニッケル濃度は、0.01g/l以下、特に0.001g/l以下と考えられている。好ましい態様では、リン酸塩処理浴はハロゲンのオキソアニオンも含まない。
EP−A−321 059に記載されているように、本発明の処理工程のシーケンスにおいて、リン酸塩処理浴中に6価タングステンの可溶性化合物が存在することによっても、耐腐食性及び塗料付着性に関する利点がもたらされる。20〜800mg/l、好ましくは50〜600mg/lのタングステンを水溶性のタングステート、シリコタングステート及び/又はボロタングステートの形態で含有するリン酸塩処理溶液を本発明のリン酸塩処理方法に用いることができる。上述のアニオンは、それらの酸及び/又はそれらの水溶性塩、好ましくはアンモニウム塩の形態で使用することもできる。Cu(II)の使用はEP−A−459 541から知られている。
種々の基材に適すると考えられるリン酸塩処理浴の場合、フッ化物錯体及び/又は遊離フッ化物を、800mg/lまでの遊離フッ化物を含めて、フッ化物の量の全体で2.5g/lまでで加えることが標準的に実施されている。このオーダーの量でフッ化物が存在することは、本発明のリン酸塩処理浴に遊離でもある。フッ化物が存在しない場合、浴のアルミニウム含量は3mg/lを越えるべきではない。フッ化物が存在する場合には、錯形成していないAlの濃度が3mg/lを越えないことを条件として、より高い濃度のAl含量が錯形成によって許容される。従って、リン酸塩処理すべき表面が少なくとも部分的にアルミニウムであるか又はアルミニウムを含む場合には、フッ化物を含有する浴を使用することが有利である。そのような場合に、錯形成しているフッ化物よりも、遊離のフッ化物のみを、好適には0.5〜1.0g/lの濃度で用いることが好ましい。
亜鉛表面のリン酸塩処理のために、リン酸塩処理浴は必ずしも、いわゆす促進剤を含有しなくともよい。しかしながら、鋼表面のリン酸塩処理のためには、リン酸塩処理溶液は1種又はそれ以上の促進剤を含有する必要がある。そのような促進剤は、従来技術において、亜鉛リン酸塩処理浴の成分としてよく知られている。それらは、それ自体が還元されることによって、金属表面への酸の腐食的作用によって生成する水素と化学的に結合するような物質であると考えられている。更に、酸化促進剤は、鋼表面における腐食的作用によって放出される鉄(II)イオンを3価状態へ酸化し、従ってリン酸鉄(III)として沈殿を形成し得る作用を有する。本発明の方法のリン酸塩処理浴において使用するのに好適な促進剤については、既に記載している。
更に、補助的促進剤(co-accelerator)として、ニトレートイオンが10g/lまでの量で存在してもよい。このことは、特に鋼表面のリン酸塩処理において好ましい作用を有する。しかしながら、亜鉛メッキ鋼のリン酸塩処理の場合には、リン酸塩処理溶液はニトレートをほとんど含まないことが好ましい。ニトレート濃度が0.5g/lを越える場合にはいわゆる「フィッシュ・アイ(fish eye)」を生じさせるおそれがあるため、ニトレート濃度は0.5g/lを越えるべきではない。フィッシュ・アイは、リン酸塩被覆における白色のクレーター状の欠損部分である。
生態学的適合性の観点からは過酸化水素が特に好ましい促進剤であり、一方、技術的理由からは、(再生溶液の処方が簡単である)ヒドロキシルアミンが特に好ましい促進剤である。しかしながら、ヒドロキシルアミンは過酸化水素によって分解するので、これらの2種の促進剤を一緒に使用することは好ましくない。促進剤として、過酸化水素を遊離形態で又は結合形態で使用する場合、0.005〜0.02g/lの濃度で過酸化水素を使用することが特に好ましい。過酸化水素をそれ自体でリン酸塩処理溶液に添加することもできる。しかしながら、過酸化水素は、リン酸塩処理浴中で加水分解によって過酸化水素を生成する化合物の形態の結合形態でも使用することができる。そのような化合物の例には、過化合物の塩(per salts)、例えば、過ホウ酸塩化物、過炭酸塩、過オキソスルフェート又は過オキソジスルフェート等がある。例えば、アルカリ金属過酸化物等のイオン性の過酸化物も追加の過酸化水素源として適する。
ヒドロキシルアミンは遊離塩基の形態、ヒドロキシルアミン錯体として、又はヒドロキシルアンモニウム塩の形態で使用することができる。遊離ヒドロキシルアミンをリン酸塩処理浴又はリン酸塩処理浴用濃厚物に加える場合、それらの溶液の酸性の性質のためにヒドロキシルアミンは大部分がヒドロキシルアンモニウムカチオンの形態で存在することになる。ヒドロキシルアミンをヒドロキシルアンモニウム塩の形態で使用する場合には、硫酸塩及びリン酸塩が特に好適である。リン酸塩の場合に、溶解性が良好であるため、酸性塩が好ましい。ヒドロキシルアミン又はその化合物は、遊離ヒドロキシルアミンの計算濃度が0.1〜10g/lの範囲、好ましくは0.2〜6g/lの範囲、より好ましくは0.3〜2g/lの範囲となるような量でリン酸塩処理浴に加える。鉄表面における促進剤としてヒドロキシルアミンを用いることによって、特に好ましい球状及び/又は柱状のリン酸塩結晶が形成されるということがEP−B−315 059から知られている。工程b)において行う後濯ぎ処理は、そのようなリン酸塩被覆の後不動態化に特に適する。
リチウムを含有するリン酸塩処理浴を使用する場合、リチウムイオンの好ましい濃度は0.4〜1g/lの範囲である。リチウムを単独の1価カチオンとして含有するリン酸塩処理溶液が、特に好ましい。尤も、リン酸イオンの2価カチオン及びリチウムイオンに対する必要な割合によって、所望の遊離酸含量を達成するためにリン酸塩処理浴に他の塩基性物質を加えることが必要な場合もある。その場合には、リチウムを含有するリン酸塩処理浴がアンモニウムイオンを約0.5〜約2.0g/lの量で更に含有するように、アンモニアを使用することが好ましい。この場合に、塩基性ナトリウム化合物、例えば、水酸化ナトリウムを使用することは、リチウム含有リン酸塩処理浴中にナトリウムイオンが存在することによって、得られる被覆の耐腐食性特性に悪影響がもたらされるので、あまり好ましくはない。リチウムを含有しないリン酸塩処理浴の場合には、塩基性ナトリウム化合物、例えば炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウムを添加することによって遊離酸含量を形成することが好ましい。
亜鉛及び場合によりリチウムに加えて、マンガン(II)を含有するリン酸塩処理浴によって、特に良好な腐食防止作用が得られる。リン酸塩処理浴のマンガン含量は0.2〜4g/lの範囲とすべきである。その理由は、これより低いマンガン含量では、リン酸塩被覆の腐食挙動に関して有効な(positive)作用が低減し、一方、これより高い濃度ではそれ以上の有効な作用は得られないためである。0.3〜2g/lの含量、特に、0.5〜1.5g/lの含量が好ましい。リン酸塩処理浴の亜鉛含量は0.45〜2g/lの範囲の値に調節することが好ましい。しかしながら、亜鉛を含む表面のリン酸塩処理において浸蝕的な作用がある結果として、使用する浴の実際の亜鉛含量は3g/l程度まで上昇することがある。基本的に、リン酸塩処理浴に導入する亜鉛及びマンガンイオンの形態はあまり重要ではない。特に、亜鉛及び/又はマンガンのソースとして、酸化物及び/又は炭酸塩を用いることができる。
リン酸塩処理方法を鋼表面に適用する場合、鉄は鉄(II)イオンの形態で溶液中に入る。リン酸塩処理浴が鉄(II)に対して高い酸化作用を有するいずれかの物質を含んでいない場合、主として空気による酸化の結果として2価イオンは3価状態へ変化し、それはリン酸鉄(III)として沈殿し得る。従って、酸化剤を含有する浴に存在する量を十分に上回る鉄(II)含量がリン酸塩処理浴中に形成され得る。これは、例えば、ヒドロキシルアミンを含有するリン酸塩処理浴の場合等である。この点で、50ppmまでの鉄(II)濃度は通常であり、製造サイクルにおいては短時間で500ppmまでの値の濃度となることもある。このように高い鉄(II)濃度は、本発明のリン酸塩処理方法には有害ではない。
リン酸塩処理浴中におけるホスフェートイオンの亜鉛イオンに対する重量比は、3.7〜30の範囲内であることを条件として、広い限度内で変動し得る。10〜20の範囲の重量比が特に好ましい。この計算に関して、リン酸塩処理浴に含まれるリンはすべてホスフェートイオン(PO4 3-)の形態で存在すると仮定している。従って、通常は約3〜約3.4の範囲であるリン酸塩処理浴のpH値では、ホスフェートのごくわずかの部分だけが3価の負電荷を帯びたアニオンの形態で実際に存在しているという既知の事実を、量比を計算する上では無視している。反対に、これらのpH値では、ホスフェートは主として負電荷を帯びた1価のリン酸二水素アニオンの形態であり、解離していないリン酸及び負電荷を帯びた2価のリン酸水素アニオンを比較的少量伴っていると考えられる。
遊離酸及び全酸含量は、当業者に、リン酸塩処理浴を制御するための更なるパラメーターとして知られている。本明細書においてこれらのパラメーターの測定に用いる方法は実施例に記載している。0〜1.5ポイントの遊離酸含量、及び約15〜約30ポイントの全酸含量が通常であり、かつ本発明の目的に好適である。
リン酸塩処理は、噴霧、浸漬又は噴霧/浸漬によって行うことができる。接触時間は通常の範囲、例えば約1〜約4分間である。リン酸塩処理溶液の温度は、約40〜約60℃の範囲である。リン酸塩処理の前に、従来技術において典型的に適用される清浄化及び活性化工程を行う必要があり、リン酸チタンを含有する活性化浴を用いるのが好ましい。
工程a)のリン酸塩処理と、工程b)の後濯ぎ処理の中間で水を用いて濯ぎを行うこともできる。しかしながら、その後に後濯ぎ溶液を、リン酸塩処理する表面に付着しているリン酸塩処理溶液と反応させることができ、そうすることによって腐食防止の好適な作用がもたらされるので、この中間濯ぎ処理は必ずしも必要ではなく、省略することが有利な場合もある。
工程b)において用いる後濯ぎ溶液は、3.4〜6のpH値、及び20〜50℃の範囲の温度を有することが好ましい。工程b)において使用する水溶液中のカチオン濃度は、以下の範囲であることが好ましい:リチウム(I)0.02〜2g/l、特に0.2〜1.5g/l、銅(II)0.002〜1g/l、特に0.01〜0.1g/l、及び銀(I)0.002〜1g/l、特に0.01〜0.1g/l。これらの金属イオンは、個別に又は相互の混合物として存在してもよい。銅(II)を含有する後濯ぎ溶液は特に好ましい。
基本的に、上記の金属イオンを後濯ぎ溶液に導入する形態は、上記の金属イオンの濃度範囲にて金属化合物が溶解し得ることが確保できる限り、あまり重要ではない。しかしながら、腐食性を助長することが知られているアニオン、例えば塩化物イオンを含有する金属化合物は避けるべきである。特に好ましい態様において、金属イオンは、硝酸塩又はカルボン酸塩として、特に酢酸塩として使用する。選択された濃度及びpH条件において可溶性であることを条件として、リン酸塩も適する。硫酸塩についても同じことが当てはまる。
特定の態様例において、リチウム、銅及び/又は銀の金属イオンは、ヘキサフルオロチタネートイオン及び/又は(特に好ましい態様では)ヘキサフルオロジルコネートイオンと共に後濯ぎ溶液中で使用する。上記のアニオンの濃度は、100〜500ppmの範囲であることが好ましい。上記のヘキサフルオロアニオンのソースは、上記の濃度及びpH条件において水に溶解し得る塩又はそれらの酸、特にそれらのアルカリ金属塩及び/又はアンモニウム塩であってよい。特に好ましい態様では、ヘキサフルオロアニオンの少なくとも一部をそれらの酸の形態で使用し、リチウム、銅及び/又は銀の塩基性化合物を酸性溶液に溶解させる。例えば、上記の金属の水酸化物、酸化物又は炭酸塩がこの目的に好適である。この操作を用いることによって、問題を生じる可能性のあるアニオンと共に金属を使用することを避けることができる。必要な場合には、アンモニアを用いてpH値を調節する。
更に、後濯ぎ溶液は、リチウム、銅及び/又は銀のイオンを、セリウム(III)及び/又はセリウム(IV)のイオンと共に含んでいてよく、セリウムイオンの総濃度は0.01〜1g/lの範囲である。
更に、後濯ぎ溶液は、リチウム、銅及び/又は銀イオンに加えて、アルミニウム(III)化合物を含有することができ、アルミニウムの濃度は0.01〜1g/lの範囲である。特に好ましいアルミニウム化合物は、ポリアルミニウム化合物、例えばアルミニウムヒドロキシクロリド重合体若しくはアルミニウムヒドロキシスルフェート重合体(WO92/15724)、又は例えばEP−B−410 497から知られているような種類のアルミニウム/ジルコニウムフッ化物錯体などである。
工程a)においてリン酸塩処理した金属表面は、工程b)において、噴霧、浸漬又は噴霧/浸漬によって後濯ぎ溶液に接触させることができ、接触時間は0.5〜10分間、好ましくは40〜120秒のオーダーである。必要とする装置をより簡単な構成とするため、工程b)では、工程a)でリン酸塩処理した金属表面へ後濯ぎ溶液を噴霧することが好ましい。
原則として、接触時間の後で及びその後に行う塗装の前に、処理溶液を濯ぎ落とす必要はない。例えば、本発明に従って、工程a)でリン酸塩処理し、工程b)で後濯ぎした金属表面は、更に濯ぎを行わずに、乾燥及び塗装、例えば粉末塗装することができる。尤も、本発明の方法は、陰極電着塗装前の予備処理として特に考えられている。塗装浴の汚染を防止するためには、工程b)の後濯ぎに続いて、好ましくは塩含量の低い又は塩を含まない水を用いて、金属表面から後濯ぎ溶液を濯ぎ落とすことが好ましい。本発明の方法によってリン酸塩処理した金属表面は、電着塗装浴の中に入れる前に乾燥してもよい。尤も、より短い製造サイクルのためには、乾燥工程を省略することが好ましい。
実施例
自動車の組立に用いられる種類の鋼板について、本発明の処理工程のシーケンスの試験を行った。車体の組立に一般的に適用される以下の処理工程のシーケンスを、浸漬法にて適用した:
1.アルカリ性清浄化剤による清浄化(リドリン(Ridoline)(登録商標)1558)、ヘンケル社(Henkel KGaA))、プロセス水中2%溶液、55℃、5分間、
2.プロセス水による濯ぎ、室温、1分間、
3.リン酸チタンを含む液体活性化剤(フィクソジン(FIXODINE)(登録商標)L(ヘンケル社))を用いる浸漬による活性化、脱イオン水中0.5%溶液、室温、1分間、
4.工程a):表1のリン酸塩処理浴(十分に脱イオン化した水中で調製した)によるリン酸塩処理。リン酸塩処理浴は、全酸含量を達成するため、表1に記載のカチオンに加えて、場合により、ナトリウム又はアンモニウムイオンを含有する。浴は、ハロゲンのオキソアニオン又は亜硝酸アニオンを含まない。温度:56℃、時間:3分間。
遊離酸のポイント数は、浴溶液10mlをpH値3.6まで滴定するのに要する0.1規定水酸化ナトリウムのml単位での量であると理解される。同様に、全酸のポイント数はpH値8.5までのml単位での消費量を示す。
5.プロセス水を用いて場合により行う濯ぎ(表3)、室温、1分。
6.工程b):表2の溶液を用いる噴霧による後濯ぎ
7.脱イオン水による濯ぎ、
8.未塗装板の試験のための圧縮空気による乾燥、又は湿潤状態での陰極電着塗装塗料による塗装。
電流密度/電圧の測定は、層の腐食防止作用を調べる促進化試験として行った。この方法は、例えば、A. Losch、J.W. Schultze、D. Speckmannの"A New Electrochemical Method for the Determination of the Free Surface of Phosphate Layers"、Appl. Surf. Sci.、52、29〜38(1991年)に記載されている。そのために、リン酸塩処理した試験板を、未塗装形態で、試験すべき表面積43cm2を開放した状態にするポリアミド製の試験片ホルダーに挟んで固定する。測定は、0.32MのH3BO3、0.026MのNa247・10H2O及び0.5MのNaNO3を含有するpH7.1の電解質中において、酸素を含まない条件(窒素によるパージ)で行った。参照電極として、0.68ボルトの標準電位E0を有する標準的な水銀電極を使用した。まず、外部電圧を適用せずに、試料を電解質溶液に5分間浸漬した。次に、標準水銀電極に対して−0.7〜1.3ボルトの範囲で、20mV/秒で電位を変化させて、サイクリックボルタモグラムを記録した。評価のために、標準水銀電極基準で、−0.3ボルトの電位にて電流密度を読み取った。−0.3ボルトの電位において電流密度が負であることは、被覆成分の減少を示している。高い電流密度は、腐食性の電流に対するリン酸塩被覆のバリア作用(barrier effect)が不十分であることを示しており、一方、低い電流密度は、バリア作用が良好であることを示している。
被覆重量は、リン酸塩被覆した板材を秤量し、リン酸塩被覆を0.5重量%のクロム酸溶液に溶解させた後で再秤量して求めた。
表2の後濯ぎ溶液中において、Liは炭酸塩で、Cuは酢酸塩で、及びAgは硫酸塩で、並びにTiF6 2-及びZrF6 2-は遊離酸で用いた。Ce(III)は硝酸塩で、Ce(IV)は硫酸塩で、Al(III)はポリアルミニウムヒドロキシクロリド(近似組成:Al(OH)2.5・Cl)で用いた。pH値の補正は、リン酸によって降下させ、アンモニアによって上昇させて行った。
Figure 0003883571
Figure 0003883571
Figure 0003883571
Figure 0003883571
腐食防止性試験については、上記の処理工程の一般的シーケンスにおいて、鋼(St1405)製及び電気亜鉛メッキ鋼製の試験板を以下の浴パラメーターのリン酸塩処理溶液に浸漬してリン酸塩処理した。
Zn 1.2g/l
Mn 1.0g/l
PO4 3- 14.6g/l
ヒドロキシルアンモニウムスルフェート 1.8g/l
SiF6 - 0.8g/l
遊離酸 0.7ポイント
全酸 23.0ポイント
浴温度 50℃
処理時間 3分間
中間での濯ぎを、市水を用いて温度40℃にて1分間行った後で、試験板を以下のような脱イオン水中の後濯ぎ溶液(表4)中に浸漬した。続いて、板を脱イオン水で濯ぎ、乾燥及び塗装した。
Figure 0003883571
塗装には、BASF社製の陰極電着塗料FT 85−7042greyを用いた。腐食防止試験は、「VDA-Wechselklimatest(VDA Alternating Climate Test:交互耐候性試験)」621−415によって行った。刻み線の部分における塗装下側の錆の進行(paint creepage)を表5において試験結果として示す。更に、「VW Steinschlagtest(VW Chipping Test)」によって塗料付着性試験を行い、K値によって評価を行った。より高いK値は塗料付着性が比較的不十分であることを意味し、一方、より低いK値は塗料付着性がより良好であることを意味する。結果を表5に表示する。
Figure 0003883571
更に、VDE 621−414に従って屋外耐候試験を行った。このために、電着塗装した試験板に総合塗装仕上げ(VW white)を施した。屋外に6ヶ月放置した後、以下のような塗装下側の錆の進行の値(刻み線幅の半値)が得られた。
Figure 0003883571

Claims (12)

  1. 鋼、亜鉛メッキ鋼、アルミニウム及び合金の群から選ばれる金属表面を、塗装の前処理としてリン酸塩処理する方法であって、前記合金は少なくとも50重量%が鉄、亜鉛若しくはアルミニウムからなる合金であり、そのような表面を、亜鉛を含有する酸性リン酸塩処理溶液によってリン酸塩処理し、続いて後濯ぎ溶液によって濯ぎを行う上で、
    a)リン酸塩処理に、Zn(II)0.3〜3g/l及びホスフェートイオン5〜40g/l、並びに、m−ニトロベンゼンスルホネートイオン0.2〜2g/l、遊離若しくは結合した形態のヒドロキシルアミン0.1〜10g/l、m−ニトロベンゾエートイオン0.05〜2g/l、p−ニトロフェノール0.05〜2g/l、及び遊離若しくは結合した形態の過酸化水素1〜70mg/lからなる群から選ばれる少なくとも1種の促進剤を含有し、pH値が2.7〜3.6の範囲であって、亜硝酸根及びニッケルを含まない溶液を用い、並びに
    リン酸塩処理の後で、中間での水による濯ぎを伴って又は伴わずに、
    b)上記のようにしてリン酸塩処理した表面の濯ぎに、リチウムイオン、銀イオン、リチウムイオン−銀イオン、リチウムイオン−銅イオン、銀イオン−銅イオン、及びリチウムイオン−銀イオン−銅イオンの群から選ばれるカチオンを0.001〜10g/l含有し、pH値が3〜7である水溶液を用いることを特徴とする方法。
  2. 工程a)において用いるリン酸塩処理溶液が、1種又はそれ以上の以下のカチオン:マンガン(II)0.2〜4g/l、マグネシウム(II)0.2〜2.5g/l、カルシウム(II)0.2〜2.5g/l、鉄(II)0.01〜0.5g/l、リチウム(I)0.2〜1.5g/l、タングステン(VI)0.02〜0.8g/l、及び銅(II)0.001〜0.03g/lを含有することを特徴とする請求の範囲1記載の方法。
  3. 工程a)において用いるリン酸塩処理溶液が、0.8g/lまでの遊離フッ化物を含めて、フッ化物を全体で2.5g/lまで更に含有することを特徴とする請求の範囲1又は2記載の方法。
  4. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液のpH値が3.4〜6であることを特徴とする請求の範囲1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液の温度が20〜50℃であることを特徴とする請求の範囲1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液が、以下の範囲の量の金属イオン:リチウム(I)0.02〜2g/l、銅(II)0.002〜1g/l、及び/又は銀(I)0.002〜1g/lを含有することを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液が、ヘキサフルオロチタネート及び/又はヘキサフルオロジルコネートイオン100〜500mg/lを更に含有することを特徴とする請求の範囲1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液が、セリウム(III)及び/又はセリウム(IV)イオン0.01〜1g/lを更に含有することを特徴とする請求の範囲1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 工程b)において用いる後濯ぎ溶液が、アルミニウム(III)0.01〜1g/lを更に含有することを特徴とする請求の範囲1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 工程b)において、使用する後濯ぎ溶液を、工程a)でリン酸塩処理した金属表面へ噴霧することを特徴とする請求の範囲1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 工程b)において、使用する後濯ぎ溶液を、リン酸塩処理した金属表面上で0.5〜10分間作用させることを特徴とする請求の範囲1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 工程a)と工程b)の間で濯ぎを行わないことを特徴とする請求の範囲1〜11のいずれかに記載の方法。
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