JP3882966B2 - 食品容器用パッキン用シリコーンゴム組成物 - Google Patents

食品容器用パッキン用シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食品容器用パッキン用シリコーンゴム組成物に関し、詳しくは、硬化後、耐汚染性に優れた食品容器用パッキンになり得るシリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーンゴムは耐熱性、耐寒性に優れ、かつ人体に対しての安全性を有するために、各種食品容器の部材として使用されている。ところが、一般に、シリコーンゴムは、しょう油、ソース、ケチャップ等の調味料、カレー粉等の香辛料に接触すると着色し、汚染し易いと言う欠点があった。従来、このような欠点を改良するための数多くの方法が検討されている。例えば、特開平6−200160号公報においては、シリコーンゴム組成物に多量の二酸化チタン粉末とカルボキシル変性シリコーンオイルを配合して、調味料、香辛料等によって着色し難いシリコーンゴム組成物を得る方法が提案されている。この方法に従えば、調味料、香辛料等に対して着色し難いシリコーンゴムを得るには、多量の二酸化チタン粉末とカルボキシル変性シリコーンオイルを配合しなければならず、シリコーンゴムそのものの強度が低下し、耐久性のあるシリコーンゴムが得られないという欠点があった。また、該シリコーンオイルはにじみ出すという欠点があった。また、この方法で得られたシリコーンゴムは、調味料、香辛料に対してある程度着色し難いシリコ―ンゴムは得られるが、カレー粉中の色素[ウコン(ターメリック)の黄色色素クルクミン]に対する耐汚染性に劣り、容易に着色してしまうという欠点があった。そのため、用途によっては十分に満足できるものではなかった。一方、弁当箱の蓋と容器本体との間に使用されているパッキンについては、清潔感、安全性が要求されているが、この種のパッキンは、しょう油やソース・ケチャップなどの調味料、カレー粉などの香辛料に接触する機会が多く、これらの調味料、香辛料に対して汚染され易かった。加えて、長期間繰り返えして使用されるためシリコーンゴム自体が劣化して、その機械的強度が低下する等の問題点があった。そのため、このような用途においては、しょう油やソース・ケチャップなどの調味料、カレー粉などの香辛料に長時間にわたって繰り返し接触しても着色せず、機械的強度の低下しないシリコーンゴムの開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、シリコーンゴム組成物に特定の酸化チタン微粉末を少量配合すればカルボキシル変性シリコーンオイルを含有させなくとも、シリコーンゴム本来の機械的強度を低下させることなく、耐汚染性に優れたシリコーンゴムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の目的は、硬化後、耐汚染性に優れ、長期間使用しても、耐汚染性、機械的強度の低下しない食品容器用パッキンとなり得るシリコーンゴム組成物を提供することにある。
【0004】
【課題の解決手段】
上記目的は、
(A)平均単位式RaSiO(4-a)/2[式中、Rは置換または非置換の1価炭化水素基であり、aは1.9〜2.1の数である。]で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
100重量部、
(B)シリカ微粉末 1〜100重量部、
(C)アナターゼ型酸化チタン微粉末 0.1〜4重量部、
および
(D)硬化剤 本発明組成物を硬化させるのに十分な量
からなり、耐汚染性の食品容器用パッキン用であることを特徴とするシリコーンゴム組成物、および、前記シリコーンゴム組成物を硬化させてなる耐汚染性の食品容器用パッキンにより達成される。
【0005】
これを説明すると本発明に使用される(A)成分のオルガノポリシロキサンは本発明組成物の主成分であり、平均単位式:RaSiO(4-a)/2で示される。式中、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基;フェニル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−フェニルエチル基、2−シアノエチル基等で例示される置換もしくは非置換の1価炭化水素基、または水酸基である。aは1.9〜2.1の数である。本成分は1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有する。このアルケニル基の結合位置は、側鎖でも末端でもよくまたその両方でもよい。本成分の分子構造は、直鎖状または一部に分岐を有する直鎖状である。本成分の粘度は特に限定されず、通常25℃における粘度が1000〜20,000,000の範囲である。本成分は単一化合物でも共重合体でもよく、あるいはこれらの重合体の混合物でもよい。本成分を構成する単位の具体例としては、ジメチルシロキサン単位、メチルビニルシロキサン単位、3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン単位が挙げられる。また、本成分の分子末端基としては、トリメチルシロキシ基、シラノール基、ジメチルビニルシロキシ基、メチルビニルヒドロキシシロキシ基が例示される。このようなオルガノポリシロキサンとしては、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルビニルヒドロキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体が挙げられる。
【0006】
本発明に使用される(B)成分のシリカ微粉末は、補強性充填剤であり、本発明組成物を硬化させて得られるシリコーンゴムに機械的強度を付与するために必要とされる成分である。このようなシリカ微粉末としてはヒュームドシリカ等の乾式法シリカ、沈殿シリカ、シリカアエロゲルが挙げられる。これらの中でも、ヒユームドシリカが好ましい。このようなシリカ微粉末は、平均粒子径が50μm以下であり、比表面積が50m2/g以上であることが好ましい。さらにこれらの表面がオルガノシラン、オルガノシラザン、オルガノシロキサンオリゴマー等の有機ケイ素化合物で疎水化された微粉末状シリカが好ましい。本成分の配合量は、(A)成分100重量部に対し1〜100重量部であり、好ましくは10〜60重量部である。これは本成分の配合量が少なすぎると高い機械的強度が得られず、逆に多すぎると(A)成分への配合が困難になるためである。
【0007】
本発明に使用される(C)成分のアナターゼ型酸化チタン微粉末は本発明組成物を硬化させて得られるシリコーンゴムに耐汚染性を付与するために必須とされる成分であり、その平均粒子径が0.2μm以下であることが好ましい。このようなアナターゼ型酸化チタン微粉末は市販されており、市場から容易に入手できる。本成分の配合量は、(A)成分100重量部に対し0.1〜重量部であり、好ましくは0.5〜4重量部である。
【0008】
本発明組成物に使用される(D)成分の硬化剤は、本発明組成物を硬化させるためのものである。本成分の代表例としては有機過酸化物がある。このような有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(オルソ―メチルベンゾイルパーオキサイド)、ビス(メタ―メチルベンゾイルパーオキサイド)、ビス(パラ―メチルベンゾイルパーオキサイド)、2,3,―ジメルベンゾイルパーオキサイド、2,4,―ジメチルベンゾイルパーオキサイド2,6−ジメチルベンゾイルパーオキサイド、2,3,4−トリメチルベンゾイルパーオキサイド、2,4,6―トリメチルべンゾイルパーオキサイド等のメチル基置換ベンゾイルパーオキサイド; t−ブチルパーベンゾエイト、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が例示される。このような有機過酸化物の配合量は、(A)成分100重量部に対し1〜10重量部である。
【0009】
また、他の例として1分子中に3個以上のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリレーション反応触媒との併用がある。ここで、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは架橋剤成分である。即ち、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子結合水素原子がヒドロシリレーション反応触媒の存在下、(A)成分のケイ素原子結合アルケニル基に付加反応し、その結果本発明組成物が架橋し硬化に至るのである。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。ケイ素原子結合水素原子以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基で例示されるアルキル基;フェニル基、トリル基で例示されるアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基で例示される置換アルキル基等が挙げられる。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造としては、直鎖状、分岐を含む直鎖状、環状、網目状のいずれでもよい。また粘度は特に制限はないが、25℃における粘度が、3〜10,000センチポイズの範囲内にあることが好ましい。この成分の配合量は、本組成物中のケイ素原子結合水素原子のモル数とケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が、(0.5:1)〜(20:1)となる量であり、好ましくは(1:1)〜()となる量である。これはこのモル比が0.5未満になると本発明組成物の硬化が不十分となり、20を越えると水素ガスが発生して発泡することがあるからである。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンと共に使用されるヒドロシリレーション反応触媒は架橋反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリレーション反応を促進する触媒活性を持つ白金系金属自体、白金系化合物またはこの白金系化合物を主成分とする組成物である。このようなヒドロシリレーション反応用白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、白金オレフィン錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体およびこれらをアルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に担持させたものが例示される。本成分の添加量は触媒量であり、ヒドロシリレーション反応触媒の種類により異なり特に限定されないが、通常は(A)成分100万重量部に対して白金系金属自体として1〜150重量部の範囲内であり、好ましくは5〜100重量部の範囲内である。
【0010】
本発明の組成物は、上記した(A)成分〜(D)成分に加えて、さらに、(E)成分として分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサンオリゴマーを含有することが好ましい。この分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサンオリゴマーは(A)成分、(B)成分および(C)成分を均一に混合する時に、(B)成分の表面処理剤としての働きをし、また本発明組成物の可塑剤としての働きをする。このような両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサンオリゴマーは、通常、その25℃における粘度が3〜500センチストークスの範囲内にあるものが使用される。
【0011】
本発明の組成物は、上記した(A)成分〜(D)成分あるいは(A)成分〜(E)成分からなるものであるが、これらの成分に加えて、シリコーンゴム組成物に添加配合することが周知とされる従来公知の各種添加剤、例えば、石英粉末、けいそう土、マイカ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の非補強性充填剤、ステアリン酸カルシウム等の離型剤、ルチル型酸化チタン粉末等を添加配合することは、本発明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0012】
本発明組成物は、上記した(A)成分〜(D)成分および(A)成分〜(E)成分を均一に混合することにより容易に製造できる。ここで、これらの成分を混合するための手段としては、シリコーンゴム組成物に使用されている従来公知の混合手段が使用できる。このような混合手段としては、ニーダーミキサーや2軸連続混練押出機、2本ロール等が挙げられる。
【0013】
本発明組成物を硬化させるには、硬化剤として有機過酸化物を使用した場合は、この有機過酸化物の分解温度以上の温度条件下で、例えば、130〜400℃の温度条件下で加熱し硬化させればよい。また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリレーション反応触媒を使用した場合は、70〜300℃の温度条件下で加熱し硬化させればよい。シリコーンゴム組成物の成形方法としては、圧縮成形、押出成形などの従来公知の成形方法を目的に応じて適宜選択すればよい。
【0014】
以上のような本発明のシリコ―ンゴム組成物の硬化物は、食品容器用パッキンとして耐汚染性に優れ、長期間使用しても、耐汚染性、機械的強度の低下しないので、かかる特性の要求される用途、例えば弁当箱の容器と蓋との間や食品保存容器の本体と蓋との間に使用されるパッキンに好適に使用される。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例にて説明する。実施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は25℃における測定値である。尚、汚染性の測定は次の試験方法にしたがって測定した。
○汚染性の試験
シリコーンゴムパッキンをカレー粉[ハウス食品株式会社製、商品名:ジャワカレー]の10%水溶液に室温で24時間浸漬した後、これを取り出して、水洗し、水分を拭き取った後1時間風乾した。この試験品を、色彩色差計[ミノルタ株式会社製、商品名:色彩色差計CR200]にセットし、その色差を測定した。尚、この色彩色差計では、測定値(ΔE)が、小さいほど色差がないことを示す。
【0016】
【実施例1】
ジメチルシロキサン単位99.87モル%とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からなる、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム(重合度5,000)100部と、比表面積200m2/gのヒュームドシリカ30部[日本アエロジル株式会社製、商品名:アエロジル200]、可塑剤として粘度30センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサンオリゴマー6部をニーダーミキサーにより均一に混合した後、170℃で1時間加熱処理してシリコーンゴムベースコンパウンドを得た。このベースコンパウンド100部に、2本ロール上で、平均粒子径0.15μmのアナターゼ型酸化チタン微粉末[石原産業株式会社製、商品名:タイペークA100平均粒子径0.148μm]2.0部を添加配合し、続いて、オルソーメチルベンゾイルパーオキサイドの50重量%シリコーンオイルペースト1.3部を添加し、均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製した。
次いで、上記で得られたシリコーンゴム組成物を押出機に導入して、縦5mm横幅8mの長方形となるように角形状に押出し、350℃の熱風加硫炉で1分間加熱硬化させて、シリコーンゴムパッキン用成形品を得た。これを10cmの短冊状に切りシリコーンゴムパッキンを作成した。このシリコーンゴムパッキンについて耐汚染性試験を行った。この結果を結果を表1に示した。
【0017】
【比較例1】
実施例1において、アナターゼ型酸化チタン微粉末を添加配合しなかった以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の特性を実施例1と同様に測定して、その結果を表1に示した。
【0018】
【比較例2】
実施例1において、アナターゼ型酸化チタン微粉末の替わりに、ルチル型酸化チタン微粉末[石原産業株式会社製、商品名:タイペークR630]平均粒子径0.213μmを配合した以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の特性を実施例1と同様に測定して、その結果を表1に併記した
【0019】
【表1】
Figure 0003882966
【0020】
【実施例2】
ジメチルシロキサン単位99.87モル%とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からなる、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム(重合度5,000)100部と、比表面積200m2/gのヒュームドシリカ30部(日本アエロジル株式会社製、商品名:アエロジル200)、可塑剤として粘度30センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサンオリゴマー6部をニーダーミキサーに投入して均一に混合した後、170℃で1時間加熱処理してシリコーンゴムベースコンパウンドを得た。このベースコンパウンド100部に、2本ロール上で、平均粒子径0.15μmのアナターゼ型酸化チタン[石原産業株式会社製、商品名:タイペークA100]2部と分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子含有量0.7重量%)1.0部、ヒドロシリレーション反応用触媒として塩化白金酸の3重量%イソプロピルアルコール溶液を白金金属量として10ppmとなる量加えて均一に混合してシリコーンゴム組成物を調製した。
このシリコーンゴム組成物から実施例1と同様にしてシリコーンゴムパッキンを作成してその汚染性を測定した。その結果を表2に示した。
【0021】
【実施例3】
ジメチルシロキサン単位99.87モル%とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からなる、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム(重合度5,000)100部と、比表面積200m2/gのヒュームドシリカ30部[日本アエロジル株式会社製、商品名:アエロジル200]、可塑剤として粘度30センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサンオリゴマー6部をニーダーミキサーに投入して均一に混合した後、170℃で1時間加熱処理してシリコーンゴムベースコンパウンドを得た。このベースコンパウンド100部に、2本ロール上で、平均粒子径約0.15μmのアナターゼ型酸化チタン微粉末[石原産業株式会社製、商品名:タイペークA100]2部と2,5−ジメチル−2,5−ジ(tブチルパーオキシ)ヘキサンの50%シリコーンオイルマスターバッチを0.8部添加、均一に混合してシリコーンゴム組成物とした。次いで、上記で得られたシリコーンゴム組成物をシート成形用金型に充填して、10分/170℃の条件下でプレス成形して、厚さ2mmのシリコーンゴムシートを成型した。このシートを、幅5mm、長さ10cmの長方形短冊状に切断してシリコーンゴムパッキン試験片を作成した。この試験片の汚染性を実施例1と同様に評価した。その結果を表2に示した。
【0022】
【実施例4】
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された粘度10,000センチポイズのジメチルポリシロキサン(ケイ素原子結合ビニル基含有量0.14重量%)100部に、比表面積200m2/gのヒュームドシリカ30部[日本アエロジル株式会社製、商品名:アエロジル200]、表面処理剤としてヘキサメチルジシラザン5部、水1.5部を均一になるまで混合した後、更に真空下170℃で2時間混練して、液状シリコーンゴムベースコンパウンドを得た。
このベースコンパウンドに平均粒子径約0.15μmのアナターゼ型酸化チタン微粉末[石原産業株式会製、商品名:タイペークA100]2部と粘度30センチストークスの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子含有量0.7重量%)1.0部、塩化白金酸の3重量%イソプロピルアルコール溶液を白金金属量として10ppmとなる量加えて均一に混合して液状シリコーンゴム組成物とした。
次いで、上記で得られた液状シリコーンゴム組成物を10分/170℃の条件下でプレス成形して厚さ2mmのシリコーンゴムシートを成型した。このシートを幅5mm、長さ10cmの長方形短冊状に切断してシリコーンゴムパッキン試験片を作成した。この試験片の汚染性をを実施例1と同様に評価した。その結果を表2に示した。
【0023】
【表2】
Figure 0003882966
【0024】
【発明の効果】
本発明のシリコーンゴム組成物は(A)成分〜(D)成分あるいは(A)成分〜(E)成分をからなり、特に(C)成分のアナターゼ型酸化チタン微粉末を含有するので、硬化後は耐汚染性に優れた食品容器用パッキンとなり得るという特徴を有する。

Claims (5)

  1. (A)平均単位式RaSiO(4-a)/2[式中、Rは置換または非置換の1価炭化水素基であり、aは1.9〜2.1の数である。]で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、
    (B)シリカ微粉末 1〜100重量部、
    (C)アナターゼ型酸化チタン微粉末 0.1〜4重量部、
    および
    (D)硬化剤 本発明組成物を硬化させるのに十分な量
    からなり、耐汚染性の食品容器用パッキン用であることを特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. さらに、(E)分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサンオリゴマーを含有することを特徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. (B)成分が比表面積50m2/g以上のヒュームドシリカである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 耐汚染性の食品容器用パッキンが弁当箱の容器と蓋との間に使用されるパッキンである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  5. ( ) 平均単位式R a SiO (4-a)/2 [式中、Rは置換または非置換の1価炭化水素基であり、aは1 . 9〜2 . 1の数である。]で示され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、
    ( ) シリカ微粉末 1〜100重量部、
    ( ) アナターゼ型酸化チタン微粉末 0.1〜4重量部、
    および
    ( ) 硬化剤 本発明組成物を硬化させるのに十分な量
    からなるシリコーンゴム組成物を硬化させてなることを特徴とする、耐汚染性の食品容器用パッキン
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