JP3881558B2 - 金属表面被覆およびその形成方法 - Google Patents

金属表面被覆およびその形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チタン板をはじめとする金属表面の、視覚を通じて得られる金属らしい表面性状を維持しつつ、耐指紋性の高い金属表面を得ることのできる金属表面被覆およびその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属製品の表面には、通常は塗装が施される。鉄鋼製品をはじめとする通常の金属製品は、表面の錆を防止するために塗装が必要だからである。一方、ステンレス製品、チタン製品、クロムメッキ製品などは、錆の発生を心配する必要がないので、表面に塗装を行わずに金属面をそのまま表面として用いることが多い。金属表面は、独特の金属光沢を有し、鏡面仕上げあるいは梨地仕上げを行うことによってその表情を変えることができ、視覚を通じて美感を起こさせることができる。また、金属表面は硬いので、樹脂被覆表面にはない特有の硬度感を出すことが可能である。
【0003】
特にチタン表面については、表面に強力で安定なチタン酸化被膜が存在しており、このチタン酸化被膜の厚さを調整することによって色合いを制御することができ、独特の風合いを演出することができる。建材分野で使用されるチタン製品においては、陽極酸化によって表面のチタン酸化被膜の厚みを制御し、発色チタンとしてさまざまな色合いのチタン板が用いられている。
【0004】
ここでは、上記述べたような、視覚を通じて得ることのできる金属表面特有の表面性状を、金属表面の意匠性とよぶ。
【0005】
塗装を施していない金属表面を有する金属製品の問題として、指紋付着の問題がある。金属表面に指紋が付着すると、目立ちやすく、また拭き取っても除去できずに残存しやすい。特に、チタン製品においては、表面の高屈折率の酸化被膜による光学的干渉色によって独特の風合いを作り出しており、指紋の主成分である油脂との屈折率の差が大きく、付着した指紋が目立ちやすいという特徴を有する。梨地仕上げの金属表面においては、付着した指紋を拭き取っても油脂が梨地の谷間に残存しやすく、拭き取り除去を困難にしている。
【0006】
付着した指紋を目立ちにくくし、さらに拭き取りで簡単に除去しやすくする、いわゆる耐指紋性を向上する手段として、金属表面に無機材料あるいは有機材料を用いた透明被膜を形成する方法が知られており、クリアコートと呼ばれている。透明であるから金属表面の光沢や色彩を表現することができ、透明被膜の屈折率が指紋を構成する油脂の屈折率に近いので指紋を目立ちにくくすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
金属表面を透明被膜で被覆するクリアコートにおいては、被覆方法として、スプレー塗布、ロールコートや刷毛塗りが採用され、当然のこととして1〜30μm程度の厚さを有する。透明とはいえ、金属表面にこのような厚さの被覆層が存在すると、上記金属表面特有の風合いが損なわれ、金属表面としての商品価値が著しく低減することがある。また、クリアコート層はその硬さが金属に比較すると低いので、金属表面特有の硬度感も失われる。
【0008】
特にチタン製品については、表面に存在する高屈折率のチタン酸化被膜による光学的干渉色によって独特の意匠性を演出しているので、クリアコートによる被覆層が可視光域の吸収波長を変化させてしまうことにより、チタン製品の表面意匠性を著しく損なうことになる。例えば、建材分野において、表面の意匠性を第一として陽極酸化による発色チタンの採用が検討されたものの、指紋対策としてクリアコートを施されたチタンの外観が建築家の意図に合致しないとして採用が見送られたケースが時折見られる。
【0009】
クリアコート被覆は工場において塗布・硬化を行う。クリアコート被覆として無機材料を用いた場合、無機材料は一般的に被膜自体の柔軟性が乏しいことから、塗布後の金属製品の加工が困難になるという問題を有する。一方、クリアコート被覆として有機材料を用いた場合、有機材料は程度の差はあれ紫外線とチタン表面の酸化被膜の活性触媒効果による分解を受けることから、寿命が有限であるという問題を有する。さらに、有機材料・無機材料にかかわらず、施工後のクリアコート被覆層の剥離、塗布、硬化といった再処理が容易でないという問題があった。
【0010】
本発明は、金属表面の意匠性を維持しつつ、耐指紋性を向上することのできる金属表面被覆及びその形成方法を提供することを第1の目的とする。本発明はまた、被覆形成後の金属製品の加工が可能であり、紫外線による劣化に強く寿命が長い被膜を形成することが可能であり、被覆形成後に剥離、再塗布が可能であるような金属表面被覆を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂被覆されている薄膜層(以下「被覆薄膜層」という。)を形成してなることを特徴とする金属表面被覆。
(2)前記被覆薄膜層は、被覆量が0.01〜1.0g/m2であることを特徴とする上記(1)に記載の金属表面被覆。
(3)前記樹脂は熱可塑性樹脂であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の金属表面被覆。
(4)前記樹脂中には、Si、B、Ti、F、Ge、Seの1種又は2種以上の原子を含有する樹脂、有機化合物、有機・無機複合物を少なくとも1種類含むことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の金属表面被覆。
(5)前記被覆薄膜層はワックス成分を含有し、ワックスを加えた透明樹脂の粘度が10〜10 12 Pa・sであることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の金属表面被覆。
(6)チタン又はチタン合金表面の平坦度が、Raで4〜40μmであることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の金属表面被覆。
(7)上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の金属表面被覆を有することを特徴とする金属製品。
【0012】
チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を含有する液体を塗布し、その後塗布した液体を拭き取ることを特徴とする上記(1)乃至()のいずれかに記載の金属表面被覆の形成方法。
チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を含有する液体を塗布し、その後塗布した液体を拭き取ることを特徴とする上記()に記載の金属製品の処理方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
従来、クリアコートと呼ばれる透明な金属表面被覆においては、当然のことながら被覆層は気体でも液体でもなく固体の範疇に属するものである。本発明は、被覆層を10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂としたところに最大の特徴がある。粘度が1012Pa・s以下ということは、流動性を有するということであり、この透明樹脂はどちらかというと液体に属する。
【0014】
被覆層の主成分が流動性を有するため、被覆層形成時あるいは形成後に拭き取ることによって簡単に薄膜とすることができる。薄膜、特に被覆量1.0g/m2以下の薄膜とすることにより、視覚を通じて得られる金属表面性状は樹脂被膜を有しない金属表面性状とほぼ等しいものが得られ、金属表面の意匠性を確保することができる。一方、樹脂被覆を有し、樹脂被覆の屈折率は指紋を構成する油脂の屈折率に近いので、指紋を目立ちにくくすることができる。すなわち、金属の意匠性と耐指紋性とを両立させることができる。
【0015】
被覆層が流動性を有するので、被覆層形成後に拭き取ると容易に樹脂層が流動する。従って、指紋が付着した部位を拭き取ると、指紋を構成する油脂と樹脂層とが共に流動し、指紋を簡単に除去することができるという利点を有する。
【0016】
従来のクリアコートのように厚さを有する被覆層の場合には、被覆層が流動性を有すると施工後に被覆層が流れ落ち、不均一化して美観を損なう問題が発生するが、本発明においては被覆層を薄膜としているので、10〜1012Pa・s範囲の粘度であれば流れ落ちが発生することがない。すなわち、薄膜を形成することによってはじめて流動性を有する被覆層を形成することが可能になった。
【0017】
本発明において、樹脂とは、有機化合物を重合させたポリマーまたはポリゴマーであって、基材との付着機能を有し、あるいは樹脂中に配合される他の成分を保持する機能を有するのもである。無機材料を共重合あるいは添加したものを含む。また、本発明で使用することのできる樹脂としては、たとえばポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアクリル系、エポキシ系、シリコン系、ウレタン系、フッ素系、ポリアミド系、アセタール系など、公知の樹脂、これらの混合物、共重合物などが使用できる。これらの分子量は、樹脂の粘度が本発明の範囲にあれば特に限定されることはない。なお、本発明で透明樹脂とは、下地である金属表面が本発明の表面被覆を施した後にも視認できることを意味しており、無色透明のみならず有色透明をも含む概念である。金属の意匠性を確保するためには、無色透明が好ましい。被覆前の原料樹脂の塊が不透明でも、被覆後の薄膜としたときに透明であれば透明樹脂ということができる。表面被覆時に下地の色や外観が全く見えなくなる場合に透明でないと判断する。
【0018】
本発明の被覆薄膜層の透明樹脂は、その粘度が10〜1012Pa・sであることが必要である。粘度が10Pa・s未満の場合には、たとえ被覆層を薄膜としたとしても、塗布した樹脂の流動性が高すぎるため、重力の影響で被覆薄膜層が下方に移動し、膜厚の不均一を生じて外観が不均一になることがあり、また、膜厚が極端に薄い部分ができるために十分な耐指紋性が得られないことがあるので好ましくない。一方、粘度が1012Pa・sを超えると、樹脂被膜を形成する際に均一に塗布することが困難となり、あるいは拭き取りの工程で樹脂が移動しにくく不均一を生じ、また金属表面の微細な凹凸の細部にまで樹脂を被覆することが難しいため、耐指紋性が十分に発揮できない部分を生じやすい。粘度上限は106Pa・sとするとより好ましく、104Pa・sとするとさらに好ましい。
【0019】
本発明で規定する粘度は、基本的には金属表面被覆を施した金属製品を使用する温度における粘度を意味する。通常の使用であれば、常温、すなわち20℃における粘度を意味する。
【0020】
樹脂の粘度の測定は、10〜106Pa・sまでは、樹脂に動的歪みを与えて応力を測定し、その応力と歪み速度とから粘性係数、つまり粘度を算出する方法を用いる。具体的には、たとえばレオメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー社のレオメーターを用いれば良い。歪みを与える場合の周波数としては、10-2rad/sという低い周波数を用いる。また、粘度が106Pa・sを超える場合には、lubricated squeezing flowを用いた伸長レオメーターを用い、2軸伸長粘度を求め、この値を用いる。この方法の詳細については、日本レオロジー学会編「講座・レオロジー」(高分子刊行会、1992年第1版)の250〜251ページに記述されている。具体的には、たとえばレオメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー社のARES多機能粘弾性測定システムを用いて測定することができる。
【0021】
本発明の被覆薄膜層は、被覆量が0.01〜1.0g/m2であると好ましい。被覆量が0.01g/m2未満の場合には、被覆層が薄すぎて耐指紋性の向上効果が低くなる。また、被覆量が1.0g/m2を超えると、視覚を通じた表面性状が樹脂被覆によって変化し、金属製品の意匠性が問題となってくる。また、付着量が多すぎて、流動性を有する樹脂の流れ落ちが生じて外観が不均一となることがあり、好ましくない。さらに、被覆量が多いと被覆層が紫外線で劣化した後の再施工性が悪くなる場合もある。被覆薄膜層の被覆量は、0.03〜0.30g/m2とするとより好ましい結果を得ることができる。
【0022】
本発明の被覆薄膜層は流動性を有する樹脂によって形成されているので、被覆を行った後に容易に金属を加工することが可能である。また、必要に応じて、金属表面に施された被覆薄膜層を剥離し、再度金属表面に被覆薄膜層を形成することができる。被覆薄膜層の形成方法としては、後述する方法を用いることができる。
【0023】
本発明の被覆薄膜層中の樹脂は、熱可塑性樹脂であると好ましい。金属表面に形成された本発明の被覆薄膜層は、屋外の光によって、蛍光灯の光によって、または外部から加えられる熱によって、あるいは金属表面がチタンである場合には光触媒効果によって、時間の経過と共に劣化することがある。この劣化によって耐指紋性が低下することがあり、このような場合には劣化した被覆薄膜層を除去して再度本発明による金属表面被覆を形成することができる。もし、被覆層の樹脂が熱可塑性樹脂でない、すなわち熱硬化性樹脂であると、樹脂が時間の経過と共に硬くなるため、劣化した被覆層を除去しようとしたときに被覆層が除去されずに残存し、再度形成した被膜の耐指紋性向上効果が弱くなることがある。一方、被覆層中の樹脂が熱可塑性樹脂であると、被覆層を容易に除去することができ、再度形成した被膜の耐指紋性を十分に発揮することが可能になる。また、熱可塑性樹脂であれば経時変化による被覆層の硬化が発生しないので、付着した指紋を拭き取る際にも被覆層が流動して容易に指紋を除去することができる。さらに、熱硬化性樹脂であると、拭き取りによって均一な薄膜を形成しようとするとき、拭き取りに起因する樹脂の温度上昇で樹脂が硬化して均一な薄膜の形成が困難になるが、熱可塑性樹脂であれば拭き取り時に樹脂の温度が上昇しても流動性を失わず、十分に均一な薄膜を形成することができる。
【0024】
前述のように、金属表面に形成された被覆薄膜層は、屋外の光によって、蛍光灯の光によって、または外部から加えられる熱によって、あるいは金属表面がチタンである場合には光触媒効果によって、時間の経過と共に劣化することがある。被覆膜中に、Si原子を含有するシラン系化合物、たとえばシリコン樹脂が含まれていると、上記紫外線やチタン酸化膜の活性触媒による分解作用に対して、樹脂の耐久性を向上させることができる。しかし、従来のように厚みを有する樹脂被膜層にシラン系化合物を含有させると、被膜層がたれ落ちるという問題を有していたため、金属表面をコーティングする樹脂層にシラン系化合物を添加することができなかった。本発明においては、被覆薄膜層がきわめて薄いため、たとえ被覆層中にシラン系化合物を含有していてもたれ落ちることがない。そのため、本発明においては、被覆薄膜層中にシラン系化合物を含有させることが可能となり、それによって紫外線やチタン酸化膜の活性触媒による分解作用に対する耐久性を持たせることができる、すなわち被覆薄膜層の耐候性を向上させることが可能となる。
【0025】
耐候性を向上させる成分としては、上記Si原子を含有する樹脂をはじめとし、Si、B、Ti、F、Ge、Se(以下「Si等」という。)の1種又は2種以上の原子を含有する樹脂、有機化合物、有機・無機複合物のうち少なくとも1種類を、被覆薄膜層を構成する樹脂中に含ませるとよい。これら樹脂等としては透明材料を用いると好ましい。これらの元素は、たとえば−Si−O−、−B−O−、−Ti−O−、−Ge−O−、−O−Se−、あるいは−C−F、−C−Si−などの形をもつ化合物として加えることができる。これらの結合は、通常の有機化合物がもつ−C−C−、−C−H、−C−O−などの結合に比べて結合エネルギーが高く、熱や紫外線等の刺激によって分解しにくいため、樹脂層の耐久性を向上させる効果がある。これらはシリコン樹脂、フッ素樹脂、ボロチタン酸化合物、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤、テトラエトキシシラン、エトキシチタン、ゲルマニウム酸化合物、セレン酸化合物などの有機無機複合化合物などとして添加されるか、このような構造を分子中にもつ樹脂として用いられる。
【0026】
Si等原子の含有量は、特に限定されず、被覆剤としての粘度に依存する。すなわち、Si等原子を含む化合物の粘度が本発明の範囲にある場合には、Si等原子を含む化合物を透明樹脂として被覆することができる。Si等原子を含有する化合物は、透明樹脂の粘度が本発明で特定する範囲を外れない範囲で添加することができる。耐久性を向上させるために、Si等原子の含有量としては、金属表面被覆を構成する被覆薄膜中に10%以上含有させることが望ましい。
【0027】
本発明の被覆薄膜層にはワックス成分を含有すると好ましい。ワックス成分とは、表面の滑り性を向上させる成分をいう。ワックス成分を含有することにより、金属表面に被覆薄膜層を薄く伸ばして形成するために拭き取りを行うに際し、表面の滑りをよくして伸ばしやすく均一に塗布することができるという効果を有する。また、表面に付着した指紋を拭き取り除去するに際し、被覆薄膜層表面が滑りやすく、指紋を拭き取りやすくなるという効果を有する。さらに、金属表面被覆の撥水性を向上させる効果をも有する。
【0028】
ワックス成分としては既知のものを使用することができる。ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系、カルナバ系、ポリエステル系、シリコン系、フッ素系などの有機ワックス、二硫化モリブデン、ステアリン酸亜鉛などの化合物が例示できる。被覆薄膜層中のワックス成分の含有量は特に限定されず、被覆剤としての粘度に依存する。すなわち、ワックスを加えた後の透明樹脂の粘度が本発明で特定する範囲を外れない範囲で添加することができる。ワックス成分を全く含まないと、塗布後の拭き取り時に摩擦抵抗が大きくなり、施工性に劣り、透明樹脂成分が金属表面の細かい凹凸に入り込みにくくなるため、透明樹脂中に1%以上含有されることが望ましい。また、ワックス成分が多すぎると、透明樹脂の金属表面への保持性が悪くなるため、ワックス成分の含有量は金属表面被覆を構成する被覆薄膜中に80%以下であることが望ましい。
【0029】
本発明の被覆薄膜層中には、上記に述べた成分の他に、粘度調整剤、発泡防止剤、分散補助剤など、公知の添加物を透明性が確保できる範囲で添加することができる。
【0030】
本発明の金属表面被覆は、表面に塗装などの厚い被膜を形成することなく金属表面の性質をそのまま生かしたい場合に広く用いることができる。従って、本発明の金属表面被覆が対象とする金属は、ステンレス鋼、チタン、銅、アルミニウム、鋼、クロムメッキ鋼などのあらゆる金属の表面に用いることが可能である。また、これら金属の表面に、めっき、溶射、蒸着、CVD、塗装、クラッドなどの公知の方法で何らかの処理を施したものも使用できる。本発明は特に、チタン、ステンレス鋼など、金属表面そのものが意匠性に優れ、かつ耐指紋性が悪い金属への処理として優れている。同様に、各種金属の表面にチタン、チタン合金又はチタンを含む化合物を主成分とする層が形成されてなる場合に、その上に本発明の被覆薄膜層を形成すると好ましい結果を得ることができる。
【0031】
チタンやチタン合金の表面には、必ず強固で安定したチタン酸化膜が形成されており、そのためチタンは塗装やメッキを行わなくても錆が発生することがない。さらに、チタン表面に陽極酸化法によって厚さを制御したチタン酸化膜を形成し、特有の発色を行った発色チタンが建材などの用途に用いられる。チタン表面の意匠性は、その表面に存在する高屈折率の酸化膜による微妙な金属光沢に負うところが大であり、これが特徴となっている。従って、いかなる物質であっても、屈折率をはじめとする光学的特性の異なるものが表層に存在すれば、色調、光沢等は当然のことながら変化を生じ、程度によっては肉眼で視認されることとなる。その代表例が今回課題としている付着指紋である。チタン表面は、指紋が付着すると目立ちやすい。一度付着した指紋は、時間の経過と共に硬化し、拭き取っても消し去ることが困難である。本発明においてチタン表面に形成する被覆薄膜中の透明樹脂は、光学的特性としては、チタン酸化膜に比較すれば相対的に指紋の残留物に近く、そのため指紋が付着しても目立たないようになる。また透明樹脂そのものが流動性を有しているので、拭き取ることによって付着した指紋を容易に消し去ることができる。また、被覆層が極めて薄膜なので、樹脂被膜の光学的特性がチタンの酸化膜と異なっても、その差異がチタン表面の色調、光沢度の変化として肉眼で視認されず、チタン金属表面が有している意匠性が損なわれることなく確保することができる。このように表面にチタン酸化膜を形成したチタンにおいて、意匠性と耐指紋性との両立を図ることができるので、本発明の金属表面被覆は特に有効である。
【0032】
本発明の金属表面被覆は、被覆薄膜層を形成する金属表面の平坦度が、Raで4〜40μmであるときに好ましい結果を得ることができる。Ra(中心線平均粗さ)は、JIS B0601に規定されており、ここではカットオフ値2.5mmで測定された値を用いれば良い。金属表面の平坦度がRaで4〜40μmになように凹凸を形成すると、表面の光沢度が抑制されて独特の意匠性を発揮することができるので、特にチタンやステンレス鋼を塗装せずに用いる建材などで使用されている。従来、凹凸を形成した金属表面においては、付着した指紋を拭き取ろうとしても指紋を構成する油脂が表面の凹部に埋め込まれてしまい、十分に指紋を除去することができなかった。本発明の金属表面被覆を施した場合には、予め金属表面の凹部に流動性を有する樹脂が充填されているので、付着した指紋は流動性のある樹脂と共に拭き取ることができ、指紋を容易に除去することが可能になる。また、従来用いられていた表面被覆はいずれも固体であるため、被覆量を薄くすると金属表面の凸部頂点には十分に表面を被覆することができなかった。それに対し、本発明では粘度が1012Pa・s以下の樹脂を用いており、この粘度範囲は本質的に液体の性質を有するので、被覆量が少ない薄膜においても金属表面の凸部頂点まで被覆することが可能になるという効果をも有する。また、表面粗度を大きくすると表面被覆の塗りむらが目立たなくなるという効果も有する。
【0033】
上記本発明の金属表面被覆を有する金属製品は、その表面が金属特有の意匠性を発揮し、同時に耐指紋性が優れているので、建材用として内外装パネル、器物用としてはカメラ、OA機器外装等をはじめとするさまざまな用途において有用な結果を得ることができる。また、表面被覆に優れた耐候性を持たせることができる。
【0034】
本発明の金属表面被覆の形成方法について説明する。
金属表面被覆膜を構成する透明樹脂その他ワックス等は、まず有機溶剤や水などに溶解し、透明樹脂を含有する液体とする。有機溶剤としては、イソプロピルアルコール、イソパラベンゼン、エタノール、トルエン、ソルベントナフサ、灯油などの公知のものを用いることができる。本発明で使用する透明樹脂は、被覆として使用する際の粘度は10〜1012Pa・sの範囲であるが、この透明樹脂を上記溶剤などに溶解した液体はこれより低い粘度であることはいうまでもない。次いで、この透明樹脂を含有する液体を金属表面に塗布する。塗布する方法は限定されず、例えばスプレー塗布、静電塗布、ローラー塗布、刷毛塗り、布に染み込ませてから塗りつける方法、カーテン塗布、ロール塗布などの公知の方法が適用できる。
【0035】
本発明においては、金属表面に上記液体を塗布した後、表面に付着した液体を拭き取ることによって金属表面に均一かつ薄膜の層を形成することができる。通常の塗装材料やクリアコート材料であれば、金属表面に付着した後に溶剤が蒸発すると固化するので、本発明のような薄膜を形成しようとして拭き取りを行うと、不均一のまま固化が進行して均一な薄膜を形成することができない。本発明においては、溶剤が蒸発した後においても被覆膜は流動性を有しているので、拭き取りを行うだけで簡単に均一な薄膜を形成することが可能になり、被覆量1.0g/m2以下の薄膜を形成することができる。拭き取りに際しては、金属表面を傷つけない素材、たとえば布、布製のモップ、プラスチック製の網、弾力性のあるプラスチック製のスキージ、紙などで被膜を拭き取るようにして擦り、被膜が金属表面の微細な凹凸にも入り込むようにするのがよい。特に塗布面が平面ではない複雑な形状を有する場合には、この拭き取り工程によって被膜を均一に表面に行き渡らせることが重要である。平板に塗布するような場合において、ロール塗布によって微量の塗布を比較的均一にできる場合には、拭き取りを行わずに本発明の薄膜層を形成できることもある。
【0036】
また、塗布する樹脂液の種類によっては、加熱乾燥しながら、あるいは加熱乾燥した後に、あるいは加熱乾燥する前に、塗布された被膜を拭き取る作業を行うことができる。樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、温度の上昇によって樹脂の流動性が上がるので、拭き取りを容易に行うことが可能になる。
【0037】
被覆被膜層にワックス成分を含有する場合には、拭き取りに際して布などとの間の滑り性が改善され、より均一で薄い被膜を形成することが可能になる。
【0038】
以上のような処理を行うことにより、本発明の被覆薄膜層を有する金属製品を製造することが可能である。
【0039】
【実施例】
(実施例1)
4種類の発色チタン板の表面に本発明の金属表面被覆を施し、従来の何も被覆を行わないチタン板との対比を行った。発色チタン板は陽極酸化法によって形成し、発色チタン板の色は、緑、ピンク、紫、金の4種類とした。なお、発色チタン板をテストサンプルとして用いたのは、意匠性が重視され、かつ表面上の塗膜による色調変化に最も敏感であるからである。
【0040】
金属表面被覆のためにチタン板表面に塗布する樹脂含有液は、透明樹脂として粘度が2.0×102Pa・sのシリコン樹脂:20部、ワックスとしてカルナバワックス:3部、溶剤としてイソプロピルアルコール:30部およびイソパラフィン:47部からなる成分とした。この液を布に染み込ませて4種類の発色チタン板に塗布し、良く擦って拭き取った。十分に乾燥した後に、付着量を重量法で求めると0.12g/m2であった。
【0041】
耐指紋性の評価は、視認性と拭き取り性について評価した。
視認性は、指紋付着直後〜4週間後に付着した指紋が視認できたかどうかによって評価した。○:視認できない、△:視認できる、×:非常に目立つ、との評点をつけた。
【0042】
指紋拭き取り性は、指紋付着直後、1週間後、4週間後、1週間後弱アルカリ洗剤洗浄後にそれぞれ指紋付着部を綿100%の手袋で拭き取ったとき、指紋拭き取りの容易さによって評価した。○:容易に拭き取れる、○△:拭き取れるが指跡がやや残る、△:指跡が残る、×:拭き取り難い、との評点を付けた。
【0043】
本発明の金属表面被覆材については、さらに耐候性が耐指紋性に及ぼす影響についての調査を行った。すなわち、UV照射条件:20W、20cm、168時間にてUV照射を行い、UV照射1週間後、UV照射1週間+弱アルカリ洗剤洗浄後に指紋を付着し、指紋拭き取り易さの評価を行った。表1に評価結果を示す。
【0044】
まず、付着指紋の目立ち易さについて比較すると、被覆を行わないチタン板と比較し、本発明の金属表面被覆を行ったチタン板は指紋の目立ち易さが軽減していることが確認できる。発色チタン板の色によって改善の程度に若干の差が生じている。
【0045】
付着指紋の拭き取り易さは大幅に改善されている。前述のように、指紋は指から分泌される油脂を含むため、時間の経過と共に固まり、被覆を行わないチタン板においては除去がより困難になっている。それに対し、本発明の金属表面被覆を行ったものは、1週間後も4週間後も、色により若干の差はあるものの、ほぼ同様に良好な拭き取り易さを持続している。
【0046】
金属表面被覆の耐候性についても、1週間のUV照射による促進試験によれば、照射後の付着指紋に対しても拭き取り易さが変わらないことから、十分な耐候性を有することが確認される。また、UV照射後にも粉吹き、あるいは白化といった視認できるような被膜の異常は認められなかった。
【0047】
【表1】
Figure 0003881558
【0048】
次に、本発明の金属表面被覆による意匠性について評価を行った。
4種類の発色チタン板について、本発明の金属表面被覆を施したものと何も被覆しないものを準備し、両者の光沢度を評価すると共に、両者の間の色差を評価した。光沢度評価はGS60°計測によって行った。色差ΔEは、CIEL*a*b表色系(JIS Z8729)によって評価した。表2に結果を示す。表中、Lとは金属板を製造する際に板が流れる方向に対して垂直方向に光を当てて測定した結果であり、Cとは板が流れる方向に対して水平方向に光を当てて測定した結果である。
【0049】
被覆を施したことによる光沢度の変化(Δ光沢度)についてみると、被膜形成によりΔ光沢度は+3から−15まで変化するが、これは色、原板の表面性状によりばらつきが出た。しかし、もともとの原板段階でのL、C方向の差や個体別のばらつき等を考慮すれば、被覆無し材と被覆材の差は目視では問題になるほど大きくはならない。
【0050】
色差は、異常値と考えられる紫のL、CとピンクのLを除けば、肉眼での識別が困難といわれるΔE:3以下の範囲にほぼ収まっており、被覆形成による色調の変化はほとんどないといえる。
【0051】
【表2】
Figure 0003881558
【0052】
(実施例2)
実施例1と同様の4種類の発色チタン板の表面に本発明の金属表面被覆を施した。金属表面被覆のためのチタン板表面に塗布する樹脂含有液は、透明樹脂として粘度が8.0×103Pa・sの水溶性ポリエチレン樹脂:20部、フッ素系ワックス:5部、溶剤として水、イソプロピルアルコール:75部からなる成分とした。塗布方法その他は実施例1と同様である。付着量を重量法で求めると0.28g/m2であった。
【0053】
耐指紋性の評価を、視認性と拭き取り性について実施例1と同様の方法で行った。結果を表3に示す。金属表面被覆を行わない場合(表1)と比較し、指紋視認性、拭き取り性ともに良好な結果が得られたことが明らかである。
【0054】
【表3】
Figure 0003881558
【0055】
本発明の金属表面被覆による意匠性について、実施例1と同様の方法で評価を行った。金属表面被覆を行わない場合(表2)との対比において、Δ光沢度およびΔEの結果を表4に示す。実施例1と同様、良好な意匠性を実現することができた。
【0056】
【表4】
Figure 0003881558
【0057】
【発明の効果】
本発明は、金属表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を主成分とする被覆薄膜層を形成することにより、金属表面の有する意匠性を維持しつつ耐指紋性の良好な金属表面被覆を行うことができる。
【0058】
本発明はまた、樹脂中にSi、B、Ti、F、Ge、Seの1種又は2種以上の原子を含有する樹脂、有機化合物、有機・無機複合物を少なくとも1種類含むことにより、被覆薄膜層の耐候性を向上することができる。
【0059】
本発明は、金属表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を含有する液体を塗布し、その後塗布した液体を拭き取ることにより、容易に上記金属表面被覆を形成することができる。

Claims (9)

  1. チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂被覆されている薄膜層(以下「被覆薄膜層」という。)を形成してなることを特徴とする金属表面被覆。
  2. 前記被覆薄膜層は、被覆量が0.01〜1.0g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の金属表面被覆。
  3. 前記樹脂は熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属表面被覆。
  4. 前記樹脂中には、Si、B、Ti、F、Ge、Seの1種又は2種以上の原子を含有する樹脂、有機化合物、有機・無機複合物を少なくとも1種類含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属表面被覆。
  5. 前記被覆薄膜層はワックス成分を含有し、ワックスを加えた透明樹脂の粘度が10〜10 12 Pa・sであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の金属表面被覆。
  6. チタン又はチタン合金表面の平坦度が、Raで4〜40μmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の金属表面被覆。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の金属表面被覆を有することを特徴とする金属製品。
  8. チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を含有する液体を塗布し、その後塗布した液体を拭き取ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の金属表面被覆の形成方法。
  9. チタン又はチタン合金表面に、10〜1012Pa・sの粘度を有する透明樹脂を含有する液体を塗布し、その後塗布した液体を拭き取ることを特徴とする請求項7に記載の金属製品の処理方法。
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