JP3881244B2 - スライドドア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、車両等のスライドドア3には、ウインドガラス1が昇降可能に設けられている。このため、ウインドガラス1を降ろしたままスライドドア3を開けた時、このスライドドア3の窓に物が差し込まれていると、この物は、スライドドア3の窓枠7とピラー9とで挟まれ、損傷を受ける恐れがある。
【0003】
そこで、この事態を回避するために中間ストッパ機構を設け、ウインドガラス1を所定の位置より下方に降ろした時には、開方向へ移動中のスライドドアを、開放途中で停止させることが提案されている。
【0004】
このスライドドアの一例としては、図6に示すようなものがある。
まず、中間ストッパコントロール機構11は、ウインドガラス1が全閉状態から所定量L(例えば、150mm)だけ下降すると、ケーブル(インナケーブル)13を引き込む。
【0005】
中間ストッパ機構15は、ケーブル13によって中間ストッパコントロール機構11に連結されている。この中間ストッパ機構15は、中間ストッパコントロール機構11によって駆動され、開方向へ移動するスライドドア3を開放途中で止めるものである。又、ウインドレギュレータ16は、ウインドガラス1を上下方向へ駆動するものである。
【0006】
ここで、中間ストッパコントロール機構11の構成を図7を用いて説明する。中間ストッパコントロール機構11はウインドレギュレータ16のガイド16a(図6参照)に取り付けられている。
【0007】
ブラケット152はガイド16aに固着され、このブラケット152に、ピン154でもってコントロールレバー153が回動可能に枢着されている。コントロールレバー153は、図7における時計方向には、ブラケット152の一部を折り曲げて形成した上限ストッパ152aに当接する上限位置(図7の実線位置)まで回転でき、反時計方向には、ブラケット152の一部を折り曲げて(切り起こして)形成した下限ストッパ152bに当接する下限位置(図7の二点鎖線位置)まで回転できる。
【0008】
一方、ウインドレギュレータ16のガイド16aを摺動するスライダベース16b(図6参照)には、コントロールレバー153を押動する押圧部材160が設けられている。
【0009】
押圧部材160として、スライダベース16bの一部を切り起こすことにより、上下一対の押圧部材160a,160bが形成されている。
コントロールレバー153は、押圧部材160に応動される二股上の被押動アーム153aを有し、コントロールレバー153が上限位置にあるときには、この被押動アーム153aの下方腕部153bのみが押圧部材160と当接可能であり、コントロールレバー153が下限位置にあるときには、被押動アーム153aの上方腕部153cのみが押圧部材160と当接可能となっている。
【0010】
コントロールレバー153の被押動アーム153aにおける分岐中央部には、フック153dが形成され、ブラケット152上の、図7におけるピン154の中心より右方の部位には、フック152cが形成され、両フック153d,152c間にテンションスプリング163が掛止されている。
【0011】
このテンションスプリング163は、コントロールレバー153を中立位置を境に逆方向に回動付勢するターンオーバースプリングとして機能するもので、フック152cとピン154の中心を結ぶ直線にテンションスプリング163が重なった位置が、コントロールレバー153の中立位置で、この中立位置よりもテンションスプリング163が上側に傾くと、テンションスプリング163は、コントロールレバー153を上限位置まで追いやり、下側に傾くと、コントロールレバー153を下限位置まで追いやる。
【0012】
ここで、押圧部材160のスライダベース16b上の形成位置は、押圧部材160がスライダベース16bと一体となって下降し、ウインドガラス102が所定の位置まで下降した時点(下降量L)で、下側の押圧部材160bがコントロールレバー153を下限位置に追いやるような位置に設定されている。又、ウインドガラス1が所定の位置まで上昇すると、上側の押圧部材160aがコントロールレバー153を中立位置を越えて上方に押動し、コントロールレバー153を上限位置に追いやる位置に設定されている。
【0013】
ケーブル13のインナケーブル75aの一端は、コントロールレバー153の揺動アーム153eに係止され、コントロールレバー153の動きを中間ストッパ機構15側に伝達するようになっている。
このケーブル13は、一端が水平方向よりも下方に向けてコントロールレバー153に対向配置されるように、ブラケット152の切り起こし部152dに固定され、ウインドガラス1が下降した時にインナケーブル75aが引き出されるようになっている。
【0014】
上記構成の作動を説明すると、ウインドレギュレータ16を用いてウインドガラス1を下げると、スライダベース16bも下降し、押圧部材160も下降する。そして、ウインドガラス1が所定の位置まで下降すると、下側の押圧部材160bがコントロールレバー153を下限位置に追いやる。コントロールレバー153の回転によりケーブル13を介して中間ストッパ機構15が駆動され、開放途中のスライドドア3の開方向への移動を一定範囲内に規制する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成のスライドドアの中間ストッパコントロール機構11には、以下のような問題点がある。
(1)ブラケット152上に中間ストッパコントロール機構11を設け、このブラケット11をウインドレギュレータ11のガイド16aに取り付けている。よって、重量が重くなる。
(2)図7に示す状態は、コントロールレバー153はテンションスプリング163の付勢力のみで上限ストッパ152aや加減ストッパ152bに当接している。したがって、路面の凹凸等の振動により、コントロールレバー153が回転してしまい、誤動作を起こす場合がある。
【0016】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、軽量化が図れ、振動による誤動作も少ないスライドドアを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアにおいて、前記ウインドレギュレータは、長手方向がガラスの昇降方向と合致するように配置されたガイドと、前記ウインドガラスが取り付けられ、前記ガイドに昇降可能に取り付けられたスライダベースとを有し、前記中間ストッパコントロール機構は、前記スライダベースに設けられたピンと、前記ガイドに設けられたストッパと、前記ガイドに中間部が回転可能に設けられ、一方の端部に前記中間ストッパ機構に接続されたケーブルが取り付けられ、前記ストッパに当接し、前記中間ストッパ機構の作動可能な状態が解除された第1の位置、前記中間ストッパ機構を作動可能な状態とする第2の位置間で回転し、前記第1の位置の状態のときには、他方の端部側が下降する前記ピンと当接可能である第1のレバーと、該第1のレバーに設けられ、係合溝を有するカム面と、前記ガイドに設けられ、前記第1のレバーをストッパに当接する方向に付勢する第1の付勢手段と、前記ガイドに中間部が回転可能に設けられ、前記第1のレバーが第1の位置にあるときに、一方の端部が前記係合溝以外のカム面に当接可能で、前記第1のレバーが第2の位置にあるときに、一方の端部が前記カム面の係合溝に係合可能で、係合溝に係合したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上に位置する第2のレバーと、前記ガイドに設けられ、該第2のレバーの一方の端部が前記第1のレバーのカム面に当接する方向に前記第2のレバーを付勢する第2の付勢手段とからなることを特徴とするスライドドアである。
【0018】
ウインドガラスが全閉状態時、第1のレバーは、第1の付勢手段によってストッパに当接する第1の位置にあり、また、中間ストッパ機構は作動可能な状態が解除された状態にあり、さらに第1のレバーの他方の端部はピンと当接可能な位置にある。第2のレバーは係合溝以外のカム面に当接している。
【0019】
ここでウインドガラスを下降させると、スライダベースに設けられたピンが第1のレバーの他方の端部を押して、第1のレバーを第2の位置方向に回転させる。この第1のレバーの回転により、中間ストッパ機構が作動可能な状態となると共に、第2のレバーの一方の端部がカム面の係合溝に係合し、第1のレバーは第2の位置で固定される。
【0020】
次に、ピンが下降して第1のレバーを通過した後、ウインドガラスを上昇させると、ピンは第2のレバーの他方の端部を押し、第2のレバーの一方の端部とカム面の係合溝との係合が解除され、第1のレバーはストッパに当接する第1の位置に復帰し、中間ストッパ機構の作動可能な状態が解除されるとともに、ピンが第2のレバーを通過すると、第2のレバーは係合溝以外のカム面に当接する元の状態に復帰する。
【0021】
ストッパ、第1のレバー、第2のレバー、第1の付勢手段、第2の付勢手段は、ウインドレギュレータのガイドに設けられ、ピンはウインドレギュレータのスライダベースに設けられることにより、従来のようにブラケットが不要となり、軽量化が図れる。
【0022】
また、第1のレバーが第2の位置にある時には、第2のレバーが第1のレバーのカム面の係合溝に係合することにより、振動による誤動作が少なくなる。
請求項2記載の発明は、前記第2のレバーの一方の端部が前記カム面に当接したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上にないようにしたことを特徴とする請求項1記載のスライドドアである。
【0023】
前記第2のレバーの一方の端部が前記カム面に当接したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上にないようにしたことにより、ピンの昇降が阻害されることを防止する。
【0024】
請求項3記載の発明は、前記第2のレバーの他方の端部は、昇降するピンに押圧されると、一方の端部が前記カム面の係合溝より離反する方向に回転させる形状であることを特徴とする請求項1記載のスライドドアである。
【0025】
前記第2のレバーの他方の端部は、昇降するピンに押圧されると、一方の端部が前記カム面の係合溝より離反する方向に回転させる形状であることにより、ピンが第2のレバーの他方の端部を押すと、第2のレバーの一方の端部がカム面の係合溝より離反する方向に回転し、ピンの通過を阻害することはない。
【0026】
尚、前記第1の付勢手段としては、中間部が前記第1のレバーと前記ガイドとの間の回転軸に巻回され、一方の端部が前記第1のレバーに、他方の端部が前記ガイドに係止されるトーションスプリングがあり、前記第2の付勢手段としては、中間部が前記第2のレバーと前記ガイドとの間の回転軸に巻回され、一方の端部が前記第2のレバーに、他方の端部が前記ガイドに係止されるトーションスプリングがある。
【0027】
他の部品との関係で、端部の係止位置の自由度が少ないテンションスプリングを用いる場合に比べ、このようなトーションスプリングを用いることで、設計の自由度が向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。本実施の形態例は、従来例で説明したような動きを行なうスライドドアに設けられるもので、開方向へ移動するスライドドアを途中で止める中間ストッパ機構だけでなく、全開位置でのスライドドアの移動を禁止する全開ストッパ機構をも備えたものである。
【0029】
(中間ストッパ機構)
図2は本発明の実施の形態例における中間ストッパ機構部分の構成(平面図)を概念的に示している。この図において、ガイドレール51は、車体側に設けられ、スライドドアの開閉方向に向けられている。ローラ53,55は、ガイドレール51に移動可能に嵌合するもので、ローラアーム50に回転可能に支持されている。
【0030】
サポートプレート57は、スライドドアのドアパネルに取り付けられ、ベースプレート61は、このサポートプレート57とローラアーム50とに取り付けられている。これにより、スライドドアはガイドレール51に案内されて、全閉位置と全開位置との間を移動できる。
【0031】
このベースプレート61上には、開方向へ移動するスライドドアを途中で止めることが可能な中間ストッパ機構63と、全開位置にスライドドアを保持する全開ストッパ機構65とが設けられている。尚、図3は、スライドドアが全閉位置にある状態を示している。
【0032】
車体側には、中間ストッパ機構63に係合する中間ストライカ67が設けられている。スライドドアが全閉位置から全開位置へ向かって移動する際に、ウインドガラスが所定量以上開けられている場合は、中間ストッパ機構63のポール71と中間ストライカ67とが当接し、スライドドアはそれ以上の開方向への移動を規制される。
【0033】
ここで、中間ストッパ機構63を詳細に説明する。ベースプレート61上には、中間ストライカ67に当接可能なポール71が、ピン71cによって回転可能に支持されている。このポール71は、付勢手段(図示せず)により、矢印D方向へ付勢されている。又、ポール71の中間ストライカ67との当接部には、緩衝用のプレート71bが固着されている。
【0034】
更に、ベースプレート61上には、第1のフック73がピン73cによって回転可能に設けられている。第1のフック73は、中間ストライカ67と当接しない位置(図2に示す回転位置)まで回転したポール71の突起部71aに、突起部73aでもって係合し、ポール71をその位置に拘束するものである。この第1のフック73は、第2の付勢手段(図示せず)により、突起部73aがポール71の突起部71aに係合する方向Eに付勢されている。
【0035】
第1のフック73の突起部73aがポール71の突起部71aに係合すると、ポール71の矢印D方向への回転は禁止される。
第1のフック73には、後述する中間ストッパコントロール機構によって駆動されるケーブルのインナケーブル75aが接続されている。
【0036】
ポール押し戻し部材68は、車体側に配置されている。ポール押し戻し部材68は、閉方向に移動中のスライドドア内のポール71に当接し、ポール71を、中間ストライカ67に対して当接可能な位置から当接不能な位置に回転させるものである。又、ベースプレート61に突設されたストッパ77は、第1のフック73による規制が解かれたポール71に当接し、ポール71をこの当接位置に停止させるものである。
【0037】
(全開ストッパ機構)
全開ストッパ機構65についても図2を用いて詳細に説明する。スライドドアが全開位置へ移動した際に、全開ストッパ機構65と係合する全開ストライカ69が、車体側に配置されている。一方、ベースプレート61には、全開ストライカ69に係脱可能な係合溝81aが形成されたラッチ81が、ピン81cでもって回転可能に設けられている。このラッチ81は、第3の付勢手段(図示せず)により、矢印F方向に付勢されている。
【0038】
ここで、図2に示すラッチ81の位置は、全開ストライカ69と係合可能な位置であり、外部から拘束されていない状態でのラッチ81は、第3の付勢手段により、図3に示す位置に戻るように付勢されている。
【0039】
又、ベースプレート61上には、第2のフック83がピン83cにより回転可能に設けられている。第2のフック83は、全開ストライカ69に係合してロック位置まで回転したラッチ81の突起部81bに突起部83aでもって係合し、ラッチ81をロック位置に拘束するものである。第2のフック83は、第4の付勢手段(図示せず)により、突起部83aがラッチ81の突起部81bと係合する方向Gに付勢されている。
【0040】
第2のフック83の突起部83aがラッチ81の突起部81bと係合すると、ラッチ81の矢印F方向への回転は禁止される。第2のフック83には、自動車であれば、そのインナハンドルやアウタハンドル等によって駆動されるケーブル85が接続されている。尚、図示しないが、ラッチ81は図3に示す位置よりF方向に回転することを規制されている。
【0041】
(ウインドレギュレータ)
本実施の形態例では、スライドドアは、図3に示すようなワイヤ式のパワーウインドレギュレータ100を備えている。このパワーウインドレギュレータ100自体の構成は、一般的に知られているものと同一である。図3において、ガイド101は、長手方向がウインドガラス102の昇降方向(図3における上下方向)と合致するように配置されている。このガイド101は、略矩形の断面を有しており、その断面の一辺の中央には、長手方向にスリット101aが形成されている。このガイド101の上端側にはアッパブラケット103が設けられ、ガイド101の下端側にはロアブラケット104が設けられ、アッパブラケット103,ロアブラケット104共、ドアインナパネル(図示せず)に取り付けられている。
【0042】
ガイド101には、二つのスライダ105A,105Bが昇降可能に嵌合し、このスライダ105A,105Bに、スライダベース106が連結されている。又、このスライダベース106とウインドガラス102の下部とは、ねじ(ボルト及びナット)を用いて固着されている。これにより、ウインドガラス102は、ガイド101に沿って昇降可能となっている。
【0043】
ガイド101の側方には、ドラムベース108が配置されている。このドラムベース108には、一方の端部が開放面となった円筒状のドラムハウジング108aが形成され、ここに、螺旋状の溝が円筒面に刻設されたドラム109が回転可能に保持されている。このドラム109の円筒面の溝には、ワイヤ112の中間部が巻回されている。モータ110はこのドラム109を回転駆動する。
【0044】
ワイヤ112の一方の端部側は、アッパブラケット103上に回転可能に支持されたアッパプーリ113に巻き掛けられた後、スライダベース106上に係止されている。又、ワイヤ112の他方の端部側は、ロアブラケット104上に回転可能に支持されたロアプーリ114に巻き掛けられた後、スライダベース106上に係止されている。
【0045】
このウインドレギュレータ100において、モータ110を駆動することにより、ドラム109が回転する。ドラム109の回転により、ワイヤ112の一端側はドラム109より繰出され、他端側はドラム109に巻き取られる。このワイヤ112の循環運動により、スライダベース106がガイド101に沿って移動し、ウインドガラス102の昇降が行われる。
【0046】
(中間ストッパコントロール機構)
図3に示すように、中間ストッパコントロール機構201は、ウインドレギュレータ100のガイド101に設けられる。また、スライダベース106には図3の紙面の裏方向に突出するピン107が設けられている。
【0047】
この中間ストッパコントロール機構201を図1及び図4を用いて説明する。図において、ガイド101には、ガイド101を切り起こしてストッパ203が形成されている。
【0048】
ガイド101には、ピン205を用いて第1のレバー207の中間部が回転可能に設けられている。第1のレバー207の一方の端部には、中間ストッパ機構63に接続されたケーブル75aが取り付けられている。また、第1のレバー207は、ストッパ203に当接し、中間ストッパ機構63の作動可能な状態が解除された第1の位置(図4(a)参照)と、中間ストッパ機構63を作動可能な状態とする第2の位置(図4(b)参照)との間で回転し、第1の位置の状態のときには、他方の端部側が下降するピン107と当接可能である。
【0049】
また、第1のレバー207には、係合溝209を有し、ピン205を中心軸とする円柱面状のカム面211が一体的に形成されている。
そして、中間部が第1のレバー207とガイド101との間のピン(回転軸)205に巻回され、一方の端部が第1のレバー207に、他方の端部がガイド101に係止されるトーションスプリング(第1の付勢手段)213により、第1のレバー207は、他方の端部側がストッパ203に当接する方向に付勢されている。
【0050】
さらに、ガイド101には、ピン215を用いて第2のレバー217の中間部が回転可能に設けられている。第2のレバー217は、第1のレバー207が第1の位置にあるときに、一方の端部が係合溝209以外のカム面211に当接可能で、第1のレバー207が第2の位置にあるときに、一方の端部がカム面211の係合溝209に係合可能で、係合溝209に係合したときには、他方の端部はピン107の昇降軌跡上に位置するように形成されている。
【0051】
そして、中間部が第2のレバー217とガイド101との間のピン(回転軸)215に巻回され、一方の端部が第2のレバー217に、他方の端部がガイド101に係止されるトーションスプリング(第2の付勢手段)223により、第2のレバー207は、その一方の端部が第1のレバー207のカム面211に当接する方向に付勢されている。
【0052】
また、第2のレバー217の他方の端部は、昇降するピン107に押圧されると、一方の端部がカム面211の係合溝209より離反する方向に回転するように、「く」字形となっている。
【0053】
(本実施の形態例の作動)
中間ストッパ機構63において、スライドドアが全閉位置にあり、ウインドガラス102が全閉状態にある時は、図2に示すように、中間ストライカ67と当接できない位置まで回転したポール71に、第1のフック73が第2の付勢手段の付勢力によって係合している。
【0054】
また、中間ストッパコントロール機構201は、図4(a)に示すように、第1のレバー207は、第1の付勢手段であるトーションスプリング213によってストッパ203に当接する第1の位置にあり、さらに第1のレバー207の他方の端部はピン107と当接可能な位置にある。第2のレバー217は係合溝209以外のカム面211に当接している。
【0055】
ここで、モータ110が全閉状態のウインドガラス102を下げる方向へ駆動されると、図4(a)→図4(b)に示すように、スライダベース106に設けられたピン107が第1のレバー207の他方の端部を押して、第1のレバー207を第2の位置方向に回転させる。この第1のレバー207の回転により、ケーブル75のインナケーブル75aが引かれると共に、第2のレバー217の一方の端部がカム面211の係合溝209に係合し、第1のレバー207は第2の位置で固定される。
【0056】
一方、インナケーブル75aが引かれることにより、中間ストッパ機構63の第1のフック73がポール71から離脱する方向(図2の反時計方向)に駆動され、第1のフック73とポール71との係合が解除される。
【0057】
このため、ポール71は、ポール押し戻し部材68の拘束がなくなれば、図示しない付勢手段の付勢力により、ストッパ77に当接する位置まで回転し、中間ストライカ67に当接可能な状態(中間ロック機構の作動可能な状態)となる。
【0058】
ウインドガラス102が所定の位置まで下降した状態のスライドドアを開方向へ移動すると、その移動につれて、ポール71は、ポール押し戻し部材68から離れ、二点鎖線で示すように、ストッパ77に当接する位置まで回転する。更に移動すると、ポール71は中間ストライカ67に当接し、それ以上のスライドドアの移動を禁止することになる(中間ロック機構作動状態)。
【0059】
中間ロック機構作動状態を解除するには、スライドドアを閉方向へ移動させ、図2の位置まで戻すと共にウインドガラス102を所定の位置より上昇させる。ウインドガラス102を上昇させると、図4(b)→図4(a)に示すように、ピン107は第2のレバー217の他方の端部を押し、第2のレバー207の一方の端部とカム面211の係合溝209との係合が解除され、第1のレバー207はトーションスプリング213の付勢力によりストッパ203に当接する第1の位置に復帰し、中間ストッパ機構作動状態が解除されるとともに、ピン107が第2のレバー217を通過すると、トーションスプリング223の付勢力により第2のレバー217は係合溝209以外のカム面211に当接する元の状態に復帰する。
【0060】
次に、全開ストッパ機構65の作動を説明する。スライドドアが非全開状態では、第3の付勢手段の付勢力によりラッチ81は全開ストライカ69に係合可能な位置(図3の位置)にある。
【0061】
スライドドアが全開方向に移動すると、ラッチ81の係合溝81aに全開ストライカ69が係合し、更に、ラッチ81が図3における時計方向へ回転する。
ラッチ81が二点鎖線で示す位置まで回転すると、第4の付勢手段の付勢力により第2のフック83がラッチ81に係合し、ラッチ81の矢印F方向への回転を禁止した全開ロック状態となる。
【0062】
全開ロック状態を解除するには、インサイドハンドルやアウトサイドハンドルを操作する。すると、ケーブル85が引き込まれ、第2のフック83のラッチ81との係合が解除され、ラッチ81は、矢印F方向への回転が可能となり、全開ロック状態が解除される。このため、スライドドアを閉方向へ移動させることができる。
【0063】
上記構成のスライドによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ストッパ203、第1のレバー207、第2のレバー217、第1の付勢手段であるトーションスプリング213、第2の付勢手段であるトーションスプリング223は、ウインドレギュレータ100のガイド101に設けられ、ピン107はウインドレギュレータ100のスライダベース106に設けられることにより、従来のようにブラケットが不要となり、軽量化が図れる。
【0064】
(2)第1のレバー207が第2の位置にある時には、第2のレバー217が第1のレバー207のカム面211の係合溝209に係合することにより、振動による誤動作が少なくなる。
【0065】
(3)第1の付勢手段として、中間部が第1のレバー207とガイド101との間のピン(回転軸)205に巻回され、一方の端部が第1のレバー207に、他方の端部がガイド101に係止されるトーションスプリング213を用い、また、第2の付勢手段として、中間部が第2のレバー217とガイド101との間のピン(回転軸)215に巻回され、一方の端部が第2のレバー217に、他方の端部がガイド101に係止されるトーションスプリング223を用いたことにより、他の部品との関係で、端部の係止位置の自由度が少ないテンションスプリングを用いる場合に比べ、設計の自由度が向上する。
【0066】
(4)第2のレバー217の他方の端部は、昇降するピン107に押圧されると、一方の端部がカム面211の係合溝209より離反する方向に回転させる「く」字形状であることにより、ピン107が第2のレバー217の他方の端部を押すと、第2のレバー217の一方の端部がカム面211の係合溝209より離反する方向に回転し、ピン107の通過を阻害することはない。
【0067】
尚、本発明は、上記実施の形態例に限定するものではない。上記実施の形態例では、第2のレバー217の他方の端部は、昇降するピン107に押圧されると、一方の端部がカム面211の係合溝209より離反する方向に回転させる「く」字形状としたが、第2のレバー217の一方の端部がカム面211に当接したときには、他方の端部はピン107の昇降軌跡上にないようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、ストッパ、第1のレバー、第2のレバー、第1の付勢手段、第2の付勢手段は、ウインドレギュレータのガイドに設けられ、ピンはウインドレギュレータのスライダベースに設けられることにより、従来のようにブラケットが不要となり、軽量化が図れる。
【0069】
また、第1のレバーが第2の位置にある時には、第2のレバーが第1のレバーのカム面の係合溝に係合することにより、振動による誤動作が少なくなる。
請求項2記載の発明によれば、前記第2のレバーの一方の端部が前記カム面に当接したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上にないようにしたことにより、ピンの昇降が阻害されることを防止する。
【0070】
請求項3記載の発明によれば、前記第2のレバーの他方の端部は、昇降するピンに押圧されると、一方の端部が前記カム面の係合溝より離反する方向に回転させる形状であることにより、ピンが第2のレバーの他方の端部を押すと、第2のレバーの一方の端部がカム面の係合溝より離反する方向に回転し、ピンの通過を阻害することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例の中間ストッパコンロール機構の分解斜視図である。
【図2】実施の形態例のストッパ機構部分の構成図である。
【図3】実施の形態例のウインドレギュレータおよび中間ストッパコントロール機構を示す図である。
【図4】図1に示す中間コントロールストッパ機構の作動を説明する図である。
【図5】車両のスライドドアを示す図である。
【図6】中間ストッパ機構が設けられた従来のスライドドアの全体構成を示す図である。
【図7】図6における中間ストッパコントロール機構を示す図である。
【符号の説明】
100 ウインドレギュレータ
101 ガイド
201 中間ストッパコントロール機構
203 ストッパ
205,215 ピン
207 第1のレバー
209 係合溝
211 カム面
213,223 トーションスプリング
217 第2のレバー
Claims (3)
- ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアにおいて、
前記ウインドレギュレータは、
長手方向がガラスの昇降方向と合致するように配置されたガイドと、
前記ウインドガラスが取り付けられ、前記ガイドに昇降可能に取り付けられたスライダベースとを有し、
前記中間ストッパコントロール機構は、
前記スライダベースに設けられたピンと、
前記ガイドに設けられたストッパと、
前記ガイドに中間部が回転可能に設けられ、一方の端部に前記中間ストッパ機構に接続されたケーブルが取り付けられ、前記ストッパに当接し、前記中間ストッパ機構の作動可能な状態が解除された第1の位置、前記中間ストッパ機構を作動可能な状態とする第2の位置間で回転し、前記第1の位置の状態のときには、他方の端部側が下降する前記ピンと当接可能である第1のレバーと、
該第1のレバーに設けられ、係合溝を有するカム面と、
前記ガイドに設けられ、前記第1のレバーをストッパに当接する方向に付勢する第1の付勢手段と、
前記ガイドに中間部が回転可能に設けられ、前記第1のレバーが第1の位置にあるときに、一方の端部が前記係合溝以外のカム面に当接可能で、前記第1のレバーが第2の位置にあるときに、一方の端部が前記カム面の係合溝に係合可能で、係合溝に係合したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上に位置する第2のレバーと、
前記ガイドに設けられ、該第2のレバーの一方の端部が前記第1のレバーのカム面に当接する方向に前記第2のレバーを付勢する第2の付勢手段と、
からなることを特徴とするスライドドア。 - 前記第2のレバーの一方の端部が前記カム面に当接したときには、他方の端部は前記ピンの昇降軌跡上にないようにしたことを特徴とする請求項1記載のスライドドア。
- 前記第2のレバーの他方の端部は、昇降するピンに押圧されると、一方の端部が前記カム面の係合溝より離反する方向に回転させる形状であることを特徴とする請求項1記載のスライドドア。
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