JP3751793B2 - スライドドア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の側部等に開閉可能に取り付けるスライドドアに関し、ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、車両等のスライドドア3には、ウインドガラス1が昇降可能に設けられている。このため、ウインドガラス1を降ろしたままスライドドア3を開けた時、このスライドドア3の窓に物が差し込まれていると、この物は、スライドドア3の窓枠7とピラー9とで挟まれ、損傷を受ける恐れがある。
【0003】
そこで、この事態を回避するために中間ストッパ機構を設け、ウインドガラス1を所定の位置より下方に降ろした時には、開方向へ移動中のスライドドアを、開放途中で停止させることが提案されている。
【0004】
このスライドドアの一例としては、図6に示すようなものがある。
まず、中間ストッパコントロール機構11は、ウインドガラス1が全閉状態から所定量L(例えば、150mm)だけ下降する間は、この下降量に応じて、ケーブル(インナケーブル)13を引き込む。一方、ケーブル13の移動ストロークが設定値に到達すると、ケーブル13の引き込みを停止する。しかし、この状況でも、ウインドガラス1は下降できる。
【0005】
中間ストッパ機構15は、ケーブル13によって中間ストッパコントロール機構11に連結されている。この中間ストッパ機構15は、中間ストッパコントロール機構11によって駆動され、開方向へ移動するスライドドア3を開放途中で止めるものである。又、Xアーム式のウインドレギュレータ16は、ウインドガラス1を上下方向へ駆動するものである。
【0006】
ここで、中間ストッパコントロール機構11の構成を図7を用いて詳細に説明する。スライドドア3のインナパネルにはベースプレート31が固着され、このベースプレート31にピン33が立設されている。このピン33には、第1のレバー35と第2のレバー37とが回転可能に取り付けられている。
【0007】
又、スパイラルスプリング39は、ピン33を中心に巻回され、一方の端部39aは第1のレバー35に掛止され、他方の端部39bは第2のレバー37に掛止されている。
【0008】
第1のレバー35の回転端部には、ローラ41が設けられており、このローラ41が、ウインドガラス1の下部に設けられたガイド17に図の水平方向に移動可能に係合している。第2のレバー37には、ケーブル13が接続されている。
【0009】
上記従来のスライドドア3において、全閉状態のウインドガラス1をウインドレギュレータ16を用いて下降させると、第1のレバー35もウインドガラス1の下降に伴って、図6において反時計方向へ回転する。又、第2のレバー37もスパイラルスプリング39を介して第1のレバー35へ接続されているので、反時計方向へ回転し、ケーブル13を引き込んでいく。
【0010】
ケーブル13の移動ストロークが設定値に到達すると、第2のレバー37はその回転を規制され、第1のレバー35に追従して回転することができなくなる。しかし、この状況でも、スパイラルスプリング39が縮径するように弾性変形することで、第1のレバー35だけは反時計方向へ回転でき、ウインドガラス1は下降できる。
【0011】
従って、ウインドガラス1が全閉状態から所定量L以上下降すると、中間ストッパコントロール機構11がケーブル13を所定量だけ引き込み、中間ストッパ機構15を作動状態にする。この状態で、スライドドア3を開方向へ移動すると、スライドドア3は中間ストッパ機構15により途中で止められ、それ以上開けなくなる。すなわち、上記スライドドア3においては、ウインドガラス1が下げられ、スライドドア3の窓に物が差し込まれていても、この状況では、スライドドア3の窓枠7とピラー9との間に必ず空間が存在することになり、窓に差し込まれた物が挟まれる事態を回避できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記スライドドア3においては、中間ストッパコントロール機構11が、ウインドガラス1の下降量を第1のレバー35で直接求める構成であるため、このレバー35が長尺なものとなり、占有スペースも大きく、中間ストッパコントロール機構11自体が大型化するという問題がある。
【0013】
又、この中間ストッパコントロール機構11を用いる場合、ウインドガラス1が全閉状態から所定量Lだけ下降した後もウインドガラス1を下降させ続けるには、スパイラルスプリング39を縮径させる必要があり、ウインドレギュレータ16の負荷が増大する。このため、大きな操作力が必要になるという問題がある。
【0014】
又、上記スライドドア3においては、図7に示すように、中間ストッパコントロール機構11のケーブル13が上向きに取り付けられており、スライドドア内に入り込んだ水がインナケーブル13aを伝わって、ケーブル13の端部から内部に浸入する。このため、外気温が低いとこの水が凍結してインナケーブル13aが動けなくなり、中間ストッパコントロール機構11が作動しない事態が生じる恐れがある。
【0015】
本発明は、上記従来のスライドドアの欠点を解消したスライドドアを提供することを目的としている。すなわち、本発明の目的は、中間ストッパコントロール機構の小型化と確実な作動を確保したスライドドアを実現することにある。本発明の他の目的は、ウインドレギュレータの操作力を小さくできるスライドドアを実現することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する請求項1記載の発明は、ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアにおいて、前記ウインドレギュレータは、長手方向がガラスの昇降方向と合致するように配置されたガイドと、回転駆動されるドラムと、前記ガイドに昇降可能に取り付けられたスライダベースと、前記ドラムに巻回されると共に前記ガイドに沿って張られ、前記ウインドガラスの昇降方向に移動する部分が前記スライダベースに係止されたワイヤとからなり、前記中間ストッパコントロール機構は、前記ガイドと一体的に配置されたブラケットと、該ブラケットに回動可能に枢着されたコントロールレバーと、該コントロールレバーを中立位置を境に逆方向に回動付勢するターンオーバースプリングと、前記スライダベースと一体となって昇降し、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記コントロールレバーを前記中立位置を越えて下方に押動し、前記コントロールレバーを下限位置に追いやり、逆に、前記ウインドガラスが所定の位置まで上昇すると、前記コントロールレバーを前記中立位置を越えて上方に押動し、前記コントロールレバーを上限位置に追いやる押圧部材と、インナワイヤの一端が前記コントロールレバーに係止され、前記コントロールレバーの動きを前記中間ストッパ機構側に伝達するケーブルとからなる、ことを特徴とするものである。
【0017】
この発明において、ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、押圧部材により、コントロールレバーを中立位置を越えて下方に押動され、コントロールレバーは下限位置に移動する。このコントロールレバーの動きはケーブルを介して中間ストッパ機構側に伝達され、中間ストッパ機構が作動状態になる。
【0018】
逆に、ウインドガラスが所定の位置まで上昇すると、コントロールレバーが中立位置を越えて上方に押動され、コントロールレバーが上限位置に戻り、中間ストッパ機構が非作動状態になる。
【0019】
この構成では、ワイヤ式のウインドレギュレータを用い、そのスライダベースの昇降を利用してウインドガラスの下降量を間接的に求める構成のため、中間ストッパコントロール機構を小型化できる。又、スパイラルスプリングを縮径させる構成でないため、ウインドレギュレータの操作力は小さい。
【0020】
請求項2記載の発明では、部品点数を削減し且つ構成を簡単にするため、スライダベースの一部を折り曲げて押圧部材を形成している。
請求項3記載の発明では、コントロールレバーにおける押圧部材との当接部がコントロールレバーの回転中心軸方向に外れることを規制するフランジを押圧部材に設けることにより、スライドドアを強く開け閉めした時の衝撃や悪路走行時の衝撃を受けた場合でも、中間ストッパコントロール機構の確実な作動を確保している。
【0021】
請求項4記載の発明では、コントロールレバーとして、押圧部材との当接部に合成樹脂の被覆層を形成したものを用いることで、良好な摺動状態を得、中間ストッパコントロール機構の確実な作動を確保している。
【0022】
請求項5記載の発明では、押圧部材に押動される二股状の被押動アームを有したコントロールレバーを設け、簡単な構成で確実な作動を実現している。
請求項6記載の発明では、ケーブルの一端が水平方向よりも下方に向けてコントロールレバーに対向配置され、ウインドガラスが下降した時にインナワイヤが引き出されるように、インナワイヤの一端がコントロールレバーに係止されているので、スライドドア内に入り込んだ水がケーブル内に浸入することはない。このため、凍結による中間ストッパコントロール機構の作動不良は生じない。
【0023】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。本実施の形態例は、開方向へ移動するスライドドアを途中で止める中間ストッパ機構だけでなく、全開位置でのスライドドアの移動を禁止する全開ストッパ機構をも備えたものである。
【0024】
(中間ストッパ機構)
図4は本発明の実施の形態例におけるストッパ機構部分の構成(平面図)を概念的に示している。この図において、ガイドレール51は、車体側に設けられ、スライドドアの開閉方向に向けられている。ローラ53,55は、ガイドレール51に移動可能に嵌合するもので、ローラアーム50に回転可能に支持されている。
【0025】
サポートプレート57は、スライドドアのドアパネルに取り付けられ、ベースプレート61は、このサポートプレート57とローラアーム50とに取り付けられている。これにより、スライドドアはガイドレール51に案内されて、全閉位置と全開位置との間を移動できる。
【0026】
このベースプレート61上には、開方向へ移動するスライドドアを途中で止めることが可能な中間ストッパ機構63と、全開位置にスライドドアを保持する全開ストッパ機構65とが設けられている。ここで、サポートプレート57はアウタ側(窓側)に位置し、ガイドレール51はインナ側(車室内側)に位置する。尚、図4は、スライドドアが全閉位置にある状態を示している。
【0027】
車体側には、中間ストッパ機構63に係合する中間ストライカ67が設けられている。スライドドアが全閉位置から全開位置へ向かって移動する際に、ウインドガラスが所定量以上開けられている場合は、中間ストッパ機構63のポール71と中間ストライカ67とが当接し、スライドドアはそれ以上の開方向への移動を規制される。
【0028】
ここで、中間ストッパ機構63を詳細に説明する。ベースプレート61上には、中間ストライカ67に当接可能なポール71が、ピン71cによって回転可能に支持されている。このポール71は、第1の付勢手段(図示せず)により、矢印D方向へ付勢されている。又、ポール71の中間ストライカ67との当接部には、緩衝用のプレート71bが固着されている。
【0029】
更に、ベースプレート61上には、第1のフック73がピン73cによって回転可能に設けられている。第1のフック73は、中間ストライカ67と当接しない位置(図4に示す回転位置)まで回転したポール71の突起部71aに、突起部73aでもって係合し、ポール71をその位置に拘束するものである。この第1のフック73は、第2の付勢手段(図示せず)により、突起部73aがポール71の突起部71aに係合する方向Eに付勢されている。
【0030】
第1のフック73の突起部73aがポール71の突起部71aに係合すると、ポール71の矢印D方向への回転は禁止される。
第1のフック73には、後述する中間ストッパコントロール機構によって駆動されるケーブル75が接続されている。
【0031】
ポール押し戻し部材68は、車体側に配置されている。ポール押し戻し部材68は、閉方向に移動中のスライドドア内のポール71に当接し、ポール71を、中間ストライカ67に対して当接可能な位置から当接不能な位置に回転させるものである。又、ベースプレート61に突設されたストッパ77は、第1のフック73による規制が解かれたポール71に当接し、ポール71をこの当接位置に停止させるものである。
【0032】
(全開ストッパ機構)
全開ストッパ機構65についても図4を用いて詳細に説明する。スライドドアが全開位置へ移動した際に、全開ストッパ機構65と係合する全開ストライカ69が、車体側に配置されている。一方、ベースプレート61には、全開ストライカ69に係脱可能な係合溝81aが形成されたラッチ81が、ピン81cでもって回転可能に設けられている。このラッチ81は、第3の付勢手段(図示せず)により、矢印F方向に付勢されている。
【0033】
ここで、図4に示すラッチ81の位置は、全開ストライカ69と係合可能な位置であり、外部から拘束されていない状態でのラッチ81は、第3の付勢手段により、図4に示す位置に戻るように付勢されている。
【0034】
又、ベースプレート61上には、第2のフック83がピン83cにより回転可能に設けられている。第2のフック83は、全開ストライカ69に係合してロック位置まで回転したラッチ81の突起部81bに突起部83aでもって係合し、ラッチ81をロック位置に拘束するものである。第2のフック83は、第4の付勢手段(図示せず)により、突起部83aがラッチ81の突起部81bと係合する方向Gに付勢されている。
【0035】
第2のフック83の突起部83aがラッチ81の突起部81bと係合すると、ラッチ81の矢印F方向への回転は禁止される。第2のフック83には、自動車であれば、そのインナハンドルやアウタハンドル等によって駆動されるケーブル85が接続されている。尚、図示しないが、ラッチ81は図4に示す位置よりF方向に回転することを規制されている。
【0036】
(ウインドレギュレータ)
本実施の形態例では、スライドドアは、図1に示すようなワイヤ式のパワーウインドレギュレータを備えている。このパワーウインドレギュレータ自体の構成は、一般的に知られているものと同一である。図1において、ガイド101は、長手方向がウインドガラス102の昇降方向(図1における上下方向)と合致するように配置されている。このガイド101は、略矩形の断面を有しており、その断面の一辺の中央には、長手方向にスリット101aが形成されている。このガイド101の上端側にはアッパブラケット103が設けられ、ガイド101の下端側にはロアブラケット104が設けられ、アッパブラケット103,ロアブラケット104共、ドアインナパネル(図示せず)に取り付けられている。
【0037】
ガイド101には、二つのスライダ105A,105Bが昇降可能に嵌合し、このスライダ105A,105Bに、スライダベース106が連結されている。又、このスライダベース106とウインドガラス102の下部とは、ねじ(ボルト及びナット)を用いて固着されている。これにより、ウインドガラス102は、ガイド101に沿って昇降可能となっている。
【0038】
ガイド101の側方には、ドラムベース108が配置されている。このドラムベース108には、円柱状空間でなるドラム保持部が形成され、ここに、螺旋状の溝が円筒面に刻設されたドラム109が回転可能に保持されている。このドラム109の円筒面の溝には、ワイヤ112の中間部が巻回されている。モータ110はこのドラム109を回転駆動する。
【0039】
ワイヤ112の一方の端部側は、アッパブラケット103上に回転可能に支持されたアッパプーリ113に巻き掛けられた後、スライダベース106上に係止されている。又、ワイヤ112の他方の端部側は、ロアブラケット104上に回転可能に支持されたロアプーリ114に巻き掛けられた後、スライダベース106上に係止されている。
【0040】
このウインドレギュレータにおいて、モータ110を駆動することにより、ドラム109が回転する。ドラム109の回転により、ワイヤ112の一端側はドラム109より繰出され、他端側はドラム109に巻き取られる。このワイヤ112の循環運動により、スライダベース106がガイド101に沿って移動し、ウインドガラス102の昇降が行われる。
【0041】
(中間ストッパコントロール機構)
ガイド101には、図1に示すように、中間ストッパコントロール機構151が設けられている。この中間ストッパコントロール機構151の構成を図1〜3を用いて説明する。
【0042】
ブラケット152はガイド101に固着され、このブラケット152に、ピン154でもってコントロールレバー153が回動可能に枢着されている。コントロールレバー153は、図2における時計方向には、ブラケット152の一部を折り曲げて形成した上限ストッパ152aに当接する上限位置(図2の実線位置)まで回転でき、反時計方向には、ブラケット152の一部を折り曲げて(切り起こして)形成した下限ストッパ152bに当接する下限位置(図2の二点鎖線位置)まで回転できる。
【0043】
一方、スライダベース106には、コントロールレバー153を押動する押圧部材160が設けられている。本実施の形態例では、押圧部材160として、スライダベース106の一部を図1の紙面の背面側に折り曲げること(切り起こし成形)により、上下一対の押圧部材160a,160bが形成されている。この押圧部材160a,160bは、コントロールレバー153を円滑に押動できるように、図2に示すように水平面に対して傾斜をもって形成されている。
【0044】
コントロールレバー153は、押圧部材160に押動される二股状の被押動アーム153aを有し、コントロールレバー153が上限位置にある時には、この被押動アーム153aの下方腕部153bのみが押圧部材160と当接可能であり、コントロールレバー153が下限位置にある時には、被押動アーム153aの上方腕部153cのみが押圧部材160と当接可能になっている。
【0045】
コントロールレバー153の被押動アーム153aにおける下方腕部153b,上方腕部153c(押圧部材160との当接部)には、円滑な摺動を確保するために、合成樹脂の被覆層161,162が形成されている。又、コントロールレバー153における押圧部材160との当接部がコントロールレバー153の回転中心軸方向に外れることを規制するために、押圧部材160a,160bの先端には、折り曲げにより、フランジ160c,160dが形成されている。
【0046】
コントロールレバー153の被押動アーム153aにおける分岐中央部には、フック153dが形成され、ブラケット152上の、図2におけるピン154の中心より右方の部位には、フック152cが形成され、両フック153d,152c間にテンションスプリング163が掛止されている。
【0047】
このテンションスプリング163は、コントロールレバー153を中立位置を境に逆方向に回動付勢するターンオーバースプリングとして機能するもので、フック152cとピン154の中心を結ぶ直線にテンションスプリング163が重なった位置が、コントロールレバー153の中立位置で、この中立位置よりもテンションスプリング163が上側に傾くと、テンションスプリング163は、コントロールレバー153を上限位置まで追いやり、下側に傾くと、コントロールレバー153を下限位置まで追いやる。
【0048】
ここで、押圧部材160のスライダベース106上の形成位置は、押圧部材160がスライダベース106と一体となって下降し、ウインドガラス102が所定の位置まで下降した時点(下降量L)で、下側の押圧部材160bがコントロールレバー153を下限位置に追いやるような位置に設定されている。又、ウインドガラス102が所定の位置まで上昇すると、上側の押圧部材160aがコントロールレバー153を中立位置を越えて上方に押動し、コントロールレバー153を上限位置に追いやる位置に設定されている。
【0049】
ケーブル75のインナワイヤ75aの一端は、コントロールレバー153の揺動アーム153eに係止され、コントロールレバー153の動きを中間ストッパ機構側に伝達するようになっている。このケーブル75は、一端が水平方向よりも下方に向けてコントロールレバー153に対向配置されるように、ブラケット152の切り起こし部152dに固定され、ウインドガラス102が下降した時にインナワイヤ75aが引き出されるようになっている。
【0050】
(本実施の形態例の作動)
中間ストッパ機構63において、スライドドアが全閉位置にあり、ウインドガラス102が全閉状態にある時は、図4に示すように、中間ストライカ67と当接できない位置まで回転したポール71に、第1のフック73が第2の付勢手段の付勢力によって係合している。
【0051】
ここで、モータ110が全閉状態のウインドガラス102を下げる方向へ駆動され、図1においてスライダベース106が下降すると、押圧部材160も下降する。そして、ウインドガラス102が所定の位置まで下降すると、下側の押圧部材160bがコントロールレバー153を下限位置に追いやる。これにより、第1のフック73がポール71から離脱する方向(図4の反時計方向)に駆動され、第1のフック73とポール71との係合が解除される。
【0052】
このため、ポール71は、ポール押し戻し部材68の拘束がなくなれば、第1の付勢手段の付勢力により、ストッパ77に当接する位置まで回転し、中間ストライカ67に当接可能な状態となる。
【0053】
ウインドガラス102が所定の位置まで下降した状態のスライドドアを開方向へ移動すると、その移動につれて、ポール71は、ポール押し戻し部材68から離れ、二点鎖線で示すように、ストッパ77に当接する位置まで回転する。更に移動すると、ポール71は中間ストライカ67に当接し、それ以上のスライドドアの移動を禁止することになる(中間ロック状態)。
【0054】
中間ロック状態を解除するには、スライドドアを閉方向へ移動させ、図4の位置まで戻すと共にウインドガラス102を所定の位置より上昇させる。この戻し動作により、車体側に設けられたポール押し戻し部材68にポール71の背面が押され、ポール71は矢印Dと逆方向に回転し、再び第1のフック73がポール71に係合し、中間ロック状態が解除される。
【0055】
次に、全開ストッパ機構65の作動を説明する。スライドドアが非全開状態では、第3の付勢手段の付勢力によりラッチ81は全開ストライカ69に係合可能な位置(図4の位置)にある。
【0056】
スライドドアが全開方向に移動すると、ラッチ81の係合溝81aに全開ストライカ69が係合し、更に、ラッチ81が図4における時計方向へ回転する。
ラッチ81が二点鎖線で示す位置まで回転すると、第4の付勢手段の付勢力により第2のフック83がラッチ81に係合し、ラッチ81の矢印F方向への回転を禁止した全開ロック状態となる。
【0057】
全開ロック状態を解除するには、インサイドハンドルやアウトサイドハンドルを操作する。すると、ケーブル85が引き込まれ、第2のフック83のラッチ81との係合が解除され、ラッチ81は、矢印F方向への回転が可能となり、全開ロック状態が解除される。このため、スライドドアを閉方向へ移動させることができる。
【0058】
本実施の形態例のスライドドアでは、ワイヤ式のウインドレギュレータを用い、そのスライダベース106の昇降を利用してウインドガラス102の下降量を間接的に求める構成のため、中間ストッパコントロール機構151を小型化できる。更に、スパイラルスプリングを縮径させる構成でないため、ウインドレギュレータの操作力は小さい。
【0059】
又、スライダベース106の一部を折り曲げて押圧部材160を形成したり、コントロールレバー153を下限位置及び上限位置に停止させるためのストッパ152a,152bをブラケット152の一部を折り曲げて形成したため、部品点数を削減できると共に構成を簡単にできる。加えて、押圧部材160に押動される二股状の被押動アーム153aを有したコントロールレバー153を用いたので、この部分の構成も簡単になっている。
【0060】
更に、フランジ160c,160dを押圧部材160に設け、コントロールレバー153における押圧部材160との当接部がコントロールレバー153の回転中心軸方向に外れることを規制したので、スライドドアを強く開け閉めした時の衝撃や悪路走行時の衝撃を受けた場合でも、中間ストッパコントロール機構151の確実な作動を確保できる。
【0061】
又、コントロールレバー153の押圧部材160との当接部に、合成樹脂の被覆層161,162を形成したので、良好な摺動状態を得ることができ、中間ストッパコントロール機構151の確実な作動を確保できる。
【0062】
更に、ケーブル75は、一端が水平方向よりも下方に向けてコントロールレバー153に対向配置されるように、ブラケット152の切り起こし部152dに固定されているので、スライドドア内に入り込んだ水がケーブル75内に浸入することはない。このため、凍結による中間ストッパコントロール機構151の作動不良は生じない。
【0063】
尚、本発明は、上記の各実施の形態例に限定されるものではない。例えば、全開ストッパ機構は必ずしも必要ではない。又、ターンオーバースプリングとしてテンションスプリングを用いたが、この機能を発揮するものであれば、どのようなスプリングを用いてもよい。更に、スライダベースの一部を折り曲げて押圧部材を形成したり、ブラケットの一部を折り曲げてストッパを形成したが、これらを別部品で構成してもよいことは勿論である。
【0064】
又、上記形態例では、コントロールレバーを枢着するブラケットをガイドに直接固定したが、ブラケットをドアパネルや他の部材に固定することで、間接的に、ブラケットをガイドに固定するようにしてもよい。更に、ドアパネルをブラケットとして用いてもよい。要は、ブラケットとガイドとが相対的に変位できないように両者が一体的に配置されていればよい。
【0065】
又、上記形態例では、コントロールレバー153の下方腕部153b,上方腕部153c上の押圧部材160との当接部に、被覆層161,162を形成したが、これを設けずに、下方腕部153b,上方腕部153cを押圧部材160に直接当接させるようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、ワイヤ式のウインドレギュレータを用い、そのスライダベースの昇降を利用してウインドガラスの下降量を間接的に求める構成のため、中間ストッパコントロール機構を小型化できる。又、スパイラルスプリングを縮径させる構成でないため、ウインドレギュレータの操作力を小さくできる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、スライダベースの一部を折り曲げて押圧部材を形成したので、部品点数を削減し且つ構成を簡単にできる。
請求項3記載の発明によれば、フランジを押圧部材に設けたので、スライドドアを強く開け閉めした時の衝撃や悪路走行時の衝撃を受けた場合でも、中間ストッパコントロール機構の確実な作動を確保できる。
【0068】
請求項4記載の発明によれば、コントロールレバーとして、押圧部材との当接部に合成樹脂の被覆層を形成したものを用いたので、良好な摺動状態を得、中間ストッパコントロール機構の確実な作動を確保できる。
【0069】
請求項5記載の発明によれば、二股状の被押動アームを有したコントロールレバーを用いたので、簡単な構成で確実な作動を実現できる。
請求項6記載の発明によれば、ケーブルの一端が水平方向よりも下方に向けてコントロールレバーに対向配置されるため、スライドドア内に入り込んだ水がケーブル内に浸入することはなく、凍結による中間ストッパコントロール機構の作動不良は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例におけるウインドレギュレータ及び中間ストッパコントロール機構の全体構成を示す図である。
【図2】図1中の中間ストッパコントロール機構を示す図である。
【図3】図2における一部を拡大して示した斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態例におけるストッパ機構部分の構成を概念的に示した平面図である。
【図5】車両のスライドドアを示す図である。
【図6】中間ストッパ機構が設けられた従来のスライドドアの全体構成を示す図である。
【図7】図6における中間ストッパコントロール機構を示す図である。
【符号の説明】
101 ガイド
102 ウインドガラス
105A,105B スライダ
106 スライダベース
109 ドラム
151 中間ストッパコントロール機構
152 ブラケット
152a 上限ストッパ
152b 下限ストッパ
152c フック
153 コントロールレバー
153a 被押動アーム
153b 下方腕部
153c 上方腕部
153e 揺動アーム
160,160a,160b 押圧部材
160c,160d フランジ
161,162 被覆層
163 テンションスプリング

Claims (6)

  1. ウインドガラスを昇降させるウインドレギュレータと、開放途中のスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制可能な中間ストッパ機構と、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記中間ストッパ機構にスライドドアの開方向への移動を一定範囲内に規制させる中間ストッパコントロール機構とを備えたスライドドアにおいて、
    前記ウインドレギュレータは、
    長手方向がガラスの昇降方向と合致するように配置されたガイドと、
    回転駆動されるドラムと、
    前記ガイドに昇降可能に取り付けられたスライダベースと、
    前記ドラムに巻回されると共に前記ガイドに沿って張られ、前記ウインドガラスの昇降方向に移動する部分が前記スライダベースに係止されたワイヤとからなり、
    前記中間ストッパコントロール機構は、
    前記ガイドと一体的に配置されたブラケットと、
    該ブラケットに回動可能に枢着されたコントロールレバーと、
    該コントロールレバーを中立位置を境に逆方向に回動付勢するスプリングと、
    前記スライダベースと一体となって昇降し、前記ウインドガラスが所定の位置まで下降すると、前記コントロールレバーを前記中立位置を越えて下方に押動し、前記コントロールレバーを下限位置に追いやり、逆に、前記ウインドガラスが所定の位置まで上昇すると、前記コントロールレバーを前記中立位置を越えて上方に押動し、前記コントロールレバーを上限位置に追いやる押圧部材と、
    インナワイヤの一端が前記コントロールレバーに係止され、前記コントロールレバーの動きを前記中間ストッパ機構側に伝達するケーブルとからなる、
    ことを特徴とするスライドドア。
  2. 前記スライダベースの一部を折り曲げて前記押圧部材を形成し、この押圧部材が前記コントロールレバーに当接し押動することを特徴とする請求項1記載のスライドドア。
  3. 前記コントロールレバーにおける前記押圧部材との当接部が前記コントロールレバーの回転中心軸方向に外れることを規制するフランジを前記押圧部材に形成したことを特徴とする請求項2記載のスライドドア。
  4. 前記コントロールレバーとして、前記押圧部材との当接部に合成樹脂の被覆層を形成したものを用いたことを特徴とする請求項2又は3に記載のスライドドア。
  5. 前記コントロールレバーは、前記押圧部材に押動される二股状の被押動アームを有し、前記コントロールレバーが前記下限位置にある時には、この被押動アームの上方腕部のみが前記押圧部材と当接可能な位置に移動し、前記コントロールレバーが前記上限位置にある時には、前記被押動アームの下方腕部のみが前記押圧部材と当接可能位置に移動していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のスライドドア。
  6. 前記ケーブルは、一端が水平方向よりも下方に向けて前記コントロールレバーに対向配置され、前記ウインドガラスが下降した時に前記インナワイヤが引き出されるように、前記インナワイヤの一端が前記コントロールレバーに係止されたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のスライドドア。
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