JP3880864B2 - 誘導結合プラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に対してエッチング等の処理を施す誘導結合プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(LCD)等の製造工程においては、ガラス基板に所定の処理を施すために、プラズマエッチング装置やプラズマCVD成膜装置等の種々のプラズマ処理装置が用いられる。このようなプラズマ処理装置としては従来、容量結合プラズマ処理装置が多用されていたが、近時、高真空度で高密度のプラズマを得ることができるという大きな利点を有する誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)処理装置が注目されている。
【0003】
誘導結合プラズマ処理装置は、被処理基板を収容する処理容器の誘電体窓の外側に高周波アンテナを配置し、処理容器内に処理ガスを供給するとともにこの高周波アンテナに高周波電力を供給することにより、処理容器内に誘導結合プラズマを生じさせ、この誘導結合プラズマによって被処理基板に所定のプラズマ処理を施すものである。誘導結合プラズマ処理装置の高周波アンテナとしては、渦巻き状の平面アンテナが多用されている。
【0004】
ところで、近時、LCDガラス基板の大型化が進み、そのため誘導結合プラズマ処理装置も大型化せざるを得ず、それに対応して高周波アンテナも大型化している。
【0005】
しかし、うずまき状の高周波アンテナをそのまま大型化すると、アンテナ長が長くなり、アンテナインピーダンスが高くなって、高周波アンテナに供給する高周波電力の整合がとりにくくなるとともに、アンテナ電位が高くなるという問題がある。アンテナ電位が高くなると、高周波アンテナとプラズマとの間の容量結合が強まって、誘導結合プラズマを効果的に形成することができないとともに、電界分布に偏りが生じてプラズマ密度が不均一になり、処理が不均一になるという問題が発生する。
【0006】
アンテナインピーダンスを低下させる技術としては、高周波アンテナを平面内にて多重化してインダクタンスを低減することによるものが知られている(特開平8−83696号公報等)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の多重化アンテナは中央に分岐部があるため、多重化が進むと分岐部が平板化して容量結合成分が増加して十分なプラズマ密度が得られなくなってしまい、また、上述のように基板が大型化した場合、このようなアンテナの多重化による電界分布の偏りを防止する効果にも限界がある。このため、容量結合成分をより減少させ、かつ電界分布の偏りによる処理の不均一をさらに改善して、より高密度なプラズマで均一なプラズマ処理を実現することが強く望まれている。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、大型基板に対して容量結合成分によるプラズマ密度の低下および電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一が生じずに、より高密度なプラズマで均一なプラズマ処理を行うことができる誘導結合プラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、被処理基板を収容してプラズマ処理を施す処理室と、前記処理室内で被処理基板が載置される基板載置台と、前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、前記処理室内を排気する排気系と、前記処理室の上部壁を構成する誘電体壁と、前記処理室外の前記誘電体壁に対応する部分にアンテナ線を所定のパターンに形成して設けられ、所定の高周波電力が供給されることにより前記処理室内に誘導電界を形成するための高周波アンテナと、前記高周波アンテナの中心部付近に高周波電力を供給する給電部材とを具備し、前記高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記処理室内に誘導結合プラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、前記高周波アンテナは、前記アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有するとともに、その中心部分にアンテナ線が存在しないように構成され、かつ前記給電部材から前記アンテナ線が8本に分岐して多重化されており、前記高周波アンテナの中心部の周囲に、中心から略同一半径位置でかつ90°ずつずれた位置に配された前記給電部材に接続された4つの給電部を有し、各給電部から2つずつアンテナ線が外側に延びて構成されており、各給電部から延びる2つのアンテナ線は、互いに近接して平行に設けられ、給電部からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部と、前記第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部と、第2の直線部の終端位置で斜め外側に屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部と、第3の直線部の終端位置で屈曲して前記第1の直線部と略平行に延びる第4の直線部とを有し、隣接する給電部から延びるアンテナ線の第1の直線部は順次90°ずつずれており、4つの給電部から2つずつ延びるアンテナ線の第1の直線部および第2の直線部により、アンテナ線が密に配置された中央部が形成され、第4の直線部によりアンテナ線が密に配置された周縁部が形成され、前記第3の直線部によりアンテナ線が疎に配置された中間部が形成され、前記4つの給電部の内側の中心部にはアンテナ線が存在しないように構成されていることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置が提供される。
【0010】
このように、高周波アンテナを、アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有することによって、誘導電界の均一化(誘導電界分布の偏りの解消)が図れ、均一なプラズマを生成することができ、給電部分に対応する中心部分にアンテナ線が存在しないことによって、大型基板であっても、アンテナとプラズマの容量結合を低減し、プラズマ密度の低下を抑えることができる。
【0015】
また、高周波アンテナを上記のように構成することにより、高周波アンテナにアンテナ線の適正な疎密が形成されて電界分布を均一化することができ、かつアンテナ線を8重化したのでアンテナインピーダンスを低減することができ、しかも給電部を中心部の周囲に設けて多重化にともなう容量結合成分の増加を生じさせないようにしたので、大型基板であっても容量結合成分によるプラズマ密度の低下および電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一が生じずに、より高密度なプラズマで均一なプラズマ処理を行うことができる。
【0016】
この場合に、8本のアンテナ線は、1本おきに4本の長さが等しい2組からなることが好ましい。これにより、全く同じアンテナ線のペアが90°ずつずれて4つ配置されることとなるためアンテナ線の配置が対称的となり、電界強度均一化効果が高いものとなる。また、8本のアンテナ線は等しい長さを有していてもよい。さらに、各給電部から延びる2つのアンテナ線のうち内側部分のものが、第4の直線部の終端位置で内側に90°屈曲して延びる第5の直線部を有していてもよい。これにより8本のアンテナ線を容易に等しい長さとすることができる。また、前記8本のアンテナ線の周縁側端部は、コンデンサを介して接地されていることが好ましい。これによりアンテナインピーダンスを低減することができる。
【0017】
本発明はまた、被処理基板を収容してプラズマ処理を施す処理室と、前記処理室内で被処理基板が載置される基板載置台と、前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、前記処理室内を排気する排気系と、前記処理室の上部壁を構成する誘電体壁と、前記処理室外の前記誘電体壁に対応する部分にアンテナ線を所定のパターンに形成して設けられ、所定の高周波電力が供給されることにより前記処理室内に誘導電界を形成するための高周波アンテナと、前記高周波アンテナの中心部付近に高周波電源からの高周波電力を供給する給電部材とを具備し、前記高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記処理室内に誘導結合プラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、前記高周波アンテナは、前記アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有するとともに、その中心部分にアンテナ線が存在しないように構成され、かつ前記給電部材から前記アンテナ線が4本に分岐して多重化されており、前記高周波アンテナの中心部の周囲に、中心から略同一半径位置でかつ90°ずつずれた位置に配された前記給電部材に接続された4つの給電部を有し、各給電部から1本ずつ合計4本のアンテナ線が外側に延びて構成されており、各給電部から延びるアンテナ線は、給電部からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部と、前記第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部と、第2の直線部の終端位置で斜め外側に屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部と、第3の直線部の終端位置で屈曲して前記第1の直線部と略平行に延びる第4の直線部とを有し、隣接する給電部から延びるアンテナ線の第1の直線部は順次90°ずつずれており、4つの給電部から1つずつ延びるアンテナ線の第1の直線部および第2の直線部により、アンテナ線が密に配置された中央部が形成され、第4の直線部によりアンテナ線が密に配置された周縁部が形成され、前記第3の直線部によりアンテナ線が疎に配置された中間部が形成され、前記4つの給電部の内側の中心部にはアンテナ線が存在しないように構成されていることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置が提供される。
【0018】
この構成は、上記8本のアンテナ線による高周波アンテナと同様4つの給電部を有し、これら給電部から上述と同じ構成のアンテナ線が1本ずつ延びた構成であり、上記構成と同様、高周波アンテナにアンテナ線の適正な疎密が形成されて電界分布を均一化することができ、かつ、アンテナ線を4重化したので8重化の場合ほどではないがアンテナインピーダンスを低減することができ、しかも給電部を中心部の周囲に設けて多重化にともなう容量結合成分の増加を生じさせないようにしたので、大型基板であっても容量結合成分によるプラズマ密度の低下および電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一が生じずに、高密度なプラズマで均一なプラズマ処理を行うことができる。
【0019】
この場合に、前記各アンテナ線の周縁側端部および前記第3の直線部にコンデンサが介在されていることが好ましい。これによりアンテナインピーダンスをさらに低減し、アンテナの電位を途中で低下することができる。また前記第3の直線部に介在されたコンデンサをアンテナ線の長さの中心に位置させることにより、このような効果をさらに高めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る誘導結合プラズマエッチング装置を示す断面図である。この装置は、例えばLCDの製造においてLCDガラス基板上に薄膜トランジスターを形成する際に、メタル膜、ITO膜、酸化膜等をエッチングするために用いられる。
【0021】
このプラズマエッチング装置は、導電性材料、例えば、内壁面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなる角筒形状の気密な本体容器1を有する。この本体容器1は分解可能に組み立てられており、接地線1aにより接地されている。本体容器1は、誘電体壁2により上下にアンテナ室3および処理室4に区画されている。したがって、誘電体壁2は処理室4の天井壁を構成している。誘電体壁2は、Al2O3等のセラミックス、石英等で構成されている。
【0022】
誘電体壁2の下側部分には、処理ガス供給用のシャワー筐体11が嵌め込まれている。シャワー筐体11は十字状に設けられており、誘電体壁2を下から支持する構造となっている。なお、上記誘電体壁2を支持するシャワー筐体11は、複数本のサスペンダ(図示せず)により本体容器1の天井に吊された状態となっている。
【0023】
このシャワー筐体11は導電性材料、望ましくは金属、例えば汚染物が発生しないようにその内面が陽極酸化処理されたアルミニウムで構成されている。このシャワー筐体11には水平に伸びるガス流路12が形成されており、このガス流路12には、下方に向かって延びる複数のガス吐出孔12aが連通している。一方、誘電体壁2の上面中央には、このガス流路12に連通するようにガス供給管20aが設けられている。ガス供給管20aは、本体容器1の天井からその外側へ貫通し、処理ガス供給源およびバルブシステム等を含む処理ガス供給系20に接続されている。したがって、プラズマ処理においては、処理ガス供給系20から供給された処理ガスがガス供給管20aを介してシャワー筐体11内に供給され、その下面のガス供給孔12aから処理室4内へ吐出される。
【0024】
本体容器1におけるアンテナ室3の側壁3aと処理室4の側壁4aとの間には内側に突出する支持棚5が設けられており、この支持棚5の上に誘電体壁2が載置される。
【0025】
アンテナ室3内には誘電体壁2の上に誘電体壁2に面するように高周波(RF)アンテナ13が配設されている。この高周波アンテナ13は絶縁部材からなるスペーサ13aにより誘電体壁2から50mm以下の範囲で離間している。アンテナ室3の中央部付近には、鉛直に延びる4つの給電部材16が設けられており、これら給電部材16には整合器14を介して高周波電源15が接続されている。給電部材16は、上記ガス供給管20aの周囲に設けられている。なお、高周波アンテナ13の詳細については後述する。
【0026】
プラズマ処理中、高周波電源15からは、誘導電界形成用の例えば周波数が13.56MHzの高周波電力が高周波アンテナ13へ供給される。このように高周波電力が供給された高周波アンテナ13により、処理室4内に誘導電界が形成され、この誘導電界によりシャワー筐体11から供給された処理ガスがプラズマ化される。この際の高周波電源15の出力は、プラズマを発生させるのに十分な値になるように適宜設定される。
【0027】
処理室4内の下方には、誘電体壁2を挟んで高周波アンテナ13と対向するように、LCDガラス基板Gを載置するための載置台としてのサセプタ22が設けられている。サセプタ22は、導電性材料、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムで構成されている。サセプタ22に載置されたLCDガラス基板Gは、静電チャック(図示せず)によりサセプタ22に吸着保持される。
【0028】
サセプタ22は絶縁体枠24内に収納され、さらに、中空の支柱25に支持される。支柱25は本体容器1の底部を気密状態を維持しつつ貫通し、本体容器1外に配設された昇降機構(図示せず)に支持され、基板Gの搬入出時に昇降機構によりサセプタ22が上下方向に駆動される。なお、サセプタ22を収納する絶縁体枠24と本体容器1の底部との間には、支柱25を気密に包囲するベローズ26が配設されており、これにより、サセプタ22の上下動によっても処理容器4内の気密性が保証される。また処理室4の側壁4aには、基板Gを搬入出するための搬入出口27aおよびそれを開閉するゲートバルブ27が設けられている。
【0029】
サセプタ22には、中空の支柱25内に設けられた給電棒25aにより、整合器28を介して高周波電源29が接続されている。この高周波電源29は、プラズマ処理中に、バイアス用の高周波電力、例えば周波数が6MHzの高周波電力をサセプタ22に印加する。このバイアス用の高周波電力により、処理室4内に生成されたプラズマ中のイオンが効果的に基板Gに引き込まれる。
【0030】
さらに、サセプタ22内には、基板Gの温度を制御するため、セラミックヒータ等の加熱手段や冷媒流路等からなる温度制御機構と、温度センサーとが設けられている(いずれも図示せず)。これらの機構や部材に対する配管や配線は、いずれも中空の支柱25を通して本体容器1外に導出される。
【0031】
処理室4の底部には、排気管31を介して真空ポンプ等を含む排気装置30が接続される、この排気装置30により、処理室4が排気され、プラズマ処理中、処理室4内が所定の真空雰囲気(例えば1.33Pa)に設定、維持される。
【0032】
次に、上記高周波アンテナ13の詳細な構成について説明する。
図2は高周波アンテナ13を示す平面図である。図2に示すように、高周波アンテナ13は、外形が正方形状の8重アンテナである。以下、便宜的に高周波アンテナ13の中心を原点OとするXY座標系によりこの高周波アンテナ13について説明する。
【0033】
この高周波アンテナ13は、その中心部の周囲に、中心から略同一半径位置でかつ略90°ずつずれた位置に給電部材16に接続する4つの給電部41,42,43,44を有し、この各給電部から2つずつのアンテナ線が外側に延びて構成されている。具体的には、給電部41からは2つのアンテナ線45および46が延びており、給電部42からはアンテナ線47および48が延びており、給電部43からはアンテナ線49および50が延びており、給電部44からはアンテナ線51および52が延びている。そして、各給電部から延びる2つのアンテナ線は、互いに近接して平行に設けられている。
【0034】
給電部41から延びるアンテナ線45および46は、それぞれ、Y軸負方向に向かって給電部41からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部45a,46aと、第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部45b,46bと、第2の直線部の終端位置で斜め外側に略45°の角度で屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部45c,46cと、第3の直線部45c,46cの終端位置で屈曲して前記第1の直線部45a,46aと略平行に延びる第4の直線部45d,46dとを有している。また、内側のアンテナ線46は外側のアンテナ線45と同じ長さになるように、第4の直線部46dの終端位置で90°内側に屈曲した第5の直線部46eを有している。そしてアンテナ線45は第4の直線部45dの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されており、アンテナ線46は第5の直線部46eの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されている。
【0035】
給電部41の時計回り方向に隣接する給電部42から延びるアンテナ線47および48は、それぞれ、上記アンテナ線45,46の第1の直線部45a,46aの方向から90°ずれた方向、すなわちX軸負方向に向かって給電部42からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部47a,48aと、第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部47b,48bと、第2の直線部の終端位置で斜め外側に略45°の角度で屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部47c,48cと、第3の直線部47c,48cの終端位置で屈曲して前記第1の直線部47a,48aと略平行に延びる第4の直線部47d,48dとを有している。また、内側のアンテナ線48は外側のアンテナ線47と同じ長さになるように、第4の直線部48dの終端位置で90°内側に屈曲した第5の直線部48eを有している。そしてアンテナ線47は第4の直線部47dの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されており、アンテナ線48は第5の直線部48eの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されている。
【0036】
給電部42の時計回り方向に隣接する給電部43から延びるアンテナ線49および50は、それぞれ、上記アンテナ線47,48の第1の直線部47a,48aの方向から90°ずれた方向、すなわちY軸正方向に向かって給電部43からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部49a,50aと、第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部49b,50bと、第2の直線部の終端位置で斜め外側に略45°の角度で屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部49c,50cと、第3の直線部49c,50cの終端位置で屈曲して前記第1の直線部49a,50aと略平行に延びる第4の直線部49d,50dとを有している。また、内側のアンテナ線50は外側のアンテナ線49と同じ長さになるように、第4の直線部50dの終端位置で90°内側に屈曲した第5の直線部50eを有している。そしてアンテナ線49は第4の直線部49dの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されており、アンテナ線50は第5の直線部50eの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されている。
【0037】
給電部43の時計回り方向に隣接する給電部44から延びるアンテナ線51および52は、それぞれ、上記アンテナ線49,50の第1の直線部49a,50aの方向から90°ずれた方向、すなわちX軸正方向に向かって給電部44からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部51a,52aと、第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部51b,52bと、第2の直線部の終端位置で斜め外側に略45°の角度で屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部51c,52cと、第3の直線部51c,52cの終端位置で屈曲して前記第1の直線部51a,52aと略平行に延びる第4の直線部51d,52dとを有している。また、内側のアンテナ線52は外側のアンテナ線51と同じ長さになるように、第4の直線部52dの終端位置で90°内側に屈曲した第5の直線部52eを有している。そしてアンテナ線51は第4の直線部51dの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されており、アンテナ線52は第5の直線部52eの終端で直列に接続されたコンデンサ18を介して接地されている。
【0038】
そして、4つの給電部41,42,43,44の間のアンテナ線が存在しない中心部分60の外側部分に、アンテナ線45,46,47,48,49,50,51,52の第1の直線部45a,46a,47a,48a,49a,50a,51a,52aおよび第2の直線部45b,46b,47b,48b,49b,50b,51b,52bが配置されたアンテナ線が密に存在する略正方形の中央部61が形成され、第4の直線部45d,46d,47d,48d,49d,50d,51d,52dが配置されたアンテナ線が密に存在する略正方形の周縁部62が形成され、中央部61と周縁部62との間には第3の直線部45c,46c,47c,48c,49c,50c,51c,52cが配置されたアンテナ線が疎に存在する中間部63が形成されている。
【0039】
アンテナ線45,46,47,48,49,50,51,52はいずれも同じ長さを有しており、かつ各アンテナ線に接続されているコンデンサ18は全て同一の容量を有している。したがって、各アンテナ線に流れる電流値は等しくなる。
【0040】
次に、以上のように構成される誘導結合プラズマエッチング装置を用いてLCDガラス基板Gに対してプラズマエッチング処理を施す際の処理動作について説明する。
【0041】
まず、ゲートバルブ27を開にした状態でそこから搬送機構(図示せず)により基板Gを処理室4内に搬入し、サセプタ22の載置面に載置した後、静電チャック(図示せず)により基板Gをサセプタ22上に固定する。次に、処理室4内に処理ガス供給系20からエッチングガスを含む処理ガスをシャワー筐体11のガス吐出孔12aから処理室4内に吐出させるとともに、排気装置30により排気管31を介して処理室4内を真空排気することにより、処理室内を例えば1.33Pa程度の圧力雰囲気に維持する。
【0042】
次いで、高周波電源15から13.56MHzの高周波を高周波アンテナ13に印加し、これにより誘電体壁2を介して処理室4内に均一な誘導電界を形成する。このようにして形成された誘導電界により、処理室4内で処理ガスがプラズマ化し、高密度の誘導結合プラズマが生成される。
【0043】
この場合に、高周波アンテナ13は、上述のように、アンテナ線を密に配置した中央部61および周縁部62、アンテナ線を疎に配置した中間部63を形成し、アンテナ線が密に存在する部分と疎に存在する部分とが交互になるように構成されており、かつ給電部分に対応する中心部分60にアンテナ線が存在しないので、基板Gが一辺1m以上の超大型のものであっても電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一および容量結合成分によるプラズマ密度の低下が生じない。
【0044】
アンテナ線の中央部分から給電するタイプのものは、容量電界強度が処理容器の中心部分で大きく、周辺部分で小さい傾向があるが、このように中心部分にアンテナ線が存在せず、かつアンテナ線の存在密度に疎密を形成することにより、処理室4内の高周波アンテナ13直下部分に図3に示すような誘導電界強度分布が形成され、処理室4内の基板Gの配置部分において誘導電界強度分布がならされて電界強度分布を均一とすることができる。
【0045】
また、高周波アンテナ13は、給電部材から8本のアンテナ線が分岐して多重化されているので、アンテナ線1本の場合に比較してインダクタンスを1/8に低減してアンテナインピーダンスを低下させることができる。したがって、これによってアンテナ電位を有効に低下させることができ、これによっても電界分布の不均一や容量結合成分の増加を生じ難くすることができる。
【0046】
さらに、アンテナ線45,46,47,48,49,50,51,52の終端部分にコンデンサ18が直列に介在されているので、これによってもアンテナインピーダンスを低下させ、アンテナ電位を低下させることができる。
【0047】
さらにまた、高周波アンテナ13は、スペーサー13aにより誘電体壁2から離間しているので、これによっても高周波アンテナ13とプラズマ間の容量結合を低下させることができる。なお、この際の離間距離は、高周波電力の周波数、出力、得ようとするプラズマ密度に応じて50mm以下の範囲で適宜設定することができる。
【0048】
さらにまた、アンテナ線45,46,47,48,49,50,51,52はいずれも同じ長さを有しており、かつ各アンテナ線に接続されているコンデンサ18は全て同一の容量を有しているので、各アンテナ線に流れる電流値は等しくなり、電界強度均一化効果が高いものとなる。ただし、8本のアンテナ線を1本おきに4本の長さが等しい2組からなるように構成すれば、全く同じアンテナ線のペアが90°ずつずれて4つ配置されることとなるためアンテナ線の配置が対称的となり、電界強度均一化効果を得ることができる。
【0049】
以上のようにプラズマ密度の不均一および容量結合成分によるプラズマ密度の低下が防止されるので、基板Gが一辺1m以上の超大型のものであっても、より高密度なプラズマでより均一なプラズマエッチング処理を行うことができる。
【0050】
以上のようにしてエッチング処理を施した後、高周波電源15および29からの高周波電力の印加を停止し、処理室4内の圧力を所定の圧力まで昇圧してゲートバルブ27を開いた状態とし、搬入出口27aを介して処理室4内から図示しないロードロック室に基板Gを搬出することにより、基板Gのエッチング処理は終了する。
【0051】
次に、高周波アンテナの他の例について説明する。
図4は、高周波アンテナの他の例の構造を示す平面図である。この高周波アンテナ13′は、図2の高周波アンテナ13の給電部41,42,43,44と同様に設けられた4つの給電部41′,42′,43′,44′を有し、これら給電部からそれぞれアンテナ線が1本ずつ延びた4重化アンテナである。具体的には、給電部41′からはアンテナ線45′が、給電部42′からはアンテナ線47′が、給電部43′からはアンテナ線49′が、給電部44′からはアンテナ線51′が延びている。
【0052】
これらアンテナ線45′,47′,49′,51′は、それぞれ第1の直線部45a′,47a′,49a′,51a′、第2の直線部45b′,47b′,49b′,51b′、第3の直線部45c′,47c′,49c′,51c′、第4の直線部45d′,47d′,49d′,51d′を有しており、これらアンテナ線45′,47′,49′,51′は第3の直線部45c′,47c′,49c′,51c′にコンデンサ19が介在されている以外は、図2のアンテナ線45,47,49,51と同じ構造および配置を有している。
【0053】
したがって、この高周波アンテナ13′は図2の高周波アンテナ13と同様、4つの給電部41′,42′,43′,44′の間のアンテナ線が存在しない中心部分60′の外側部分に、アンテナ線45′,47′,49′,51′の第1の直線部45a′,47a′,49a′,51a′および第2の直線部45b′,47b′,49b′51b′が配置されたアンテナ線が密に存在する略正方形の中央部61′が形成され、第4の直線部45d′,47d′,49d′,51d′が配置されたアンテナ線が密に存在する略正方形の周縁部62′が形成され、中央部61′と周縁部62′との間には第3の直線部45c′,47c′,49c′,51c′が配置されたアンテナ線が疎に存在する中間部63′が形成されている。
【0054】
アンテナ線45′,47′,49′,51′はいずれも同じ長さを有しており、かつ各アンテナ線に接続されている終端コンデンサ18および第3の直線部に設けられたコンデンサ19はそれぞれ全て同一の容量を有しており、したがって、各アンテナ線に流れる電流値は等しくなる。
【0055】
このように、図4の高周波アンテナ13′も、図2の高周波アンテナと同様、アンテナ線を密に配置した中央部61′および周縁部62′、アンテナ線を疎に配置した中間部63′を形成し、アンテナ線が密に存在する部分と疎に存在する部分とが交互になるように構成されており、かつ給電部分に対応する中心部分60′にアンテナ線が存在しないので、基板Gが一辺1m以上の超大型のものであっても電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一および容量結合成分によるプラズマ密度の低下が生じない。
【0056】
また、高周波アンテナ13′は、給電部材から4本のアンテナ線が分岐して多重化されているので、アンテナ線1本の場合に比較してインダクタンスを1/4に低減してアンテナインピーダンスを低下させることができる。したがって、アンテナ電位を有効に低下させることができ、これによっても電界分布の不均一や容量結合成分の増加を生じ難くすることができる。
【0057】
アンテナ線45′,47′,49′,51′の終端部分および第3の直線部にそれぞれコンデンサ18および19が各アンテナ線に対し直列に介在されているので、これによってもアンテナインピーダンスを低下させ、アンテナ電位を低下させることができる。なお、この高周波アンテナ13′は4重化アンテナであるから図2の8重化した高周波アンテナに比較して本質的にアンテナインピーダンス低減効果は小さいが、各アンテナ線に2つのコンデンサ18,19が介在されているため、アンテナインピーダンス低減効果およびアンテナ電位を途中で低下させる効果を得ることができ、図2の高周波アンテナ13に近い効果を得ることができる。この場合に、コンデンサ19を各アンテナ線の長さの中心に位置させることにより、上記効果を一層高めることができる。
【0058】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、高周波アンテナを図2に示すパターンとしたが、これに限らず、被処理基板配置部分の電界が均一になるようにアンテナ線の疎密が形成されていればよい。例えば、図2の例では給電部を4つ設けたが、3つ以下でも5以上であってもよく、また各給電部から延びるアンテナ線の数も1つまたは2つに限らず3つ(アンテナの総数は12本)以上でもよい。また、各アンテナ線を正方形を形成するように屈曲させたが、これに限らず、基板形状等に応じて曲線を含む等他の形状に屈曲していてもよい。アンテナ線の本数が増加するほどインピーダンス低下効果は大きくなるが、多重化が進むとアンテナ線の配置が困難となり、かつ容量結合成分が増加しやすくなる傾向にあるので、このような不都合が生じずにインピーダンス低下効果を有効に発揮させる観点から、図2に示すような8重アンテナが好ましい。
【0059】
上記実施形態では、高周波アンテナ全部を一様な距離で誘電体壁から離間させたが、図5に示すように、中央部分が周縁部分よりも前記誘電体壁からの距離が大きくなるようにしてもよい。これにより、アンテナの最も電位の高い給電部近傍部分を誘電体壁からより離隔させて容量結合成分を有効に低減させることができる。また、同様の理由からアンテナの中央部分のみを離間させるようにしてもよい。他の対策で容量結合成分が十分に低減されている場合には、高周波アンテナを誘電体壁から離間させないようにしてもよい。
【0060】
上記実施形態では、各アンテナ線にコンデンサを1個または2個ずつ設けたが、3個以上であってもよい。また、コンデンサを設ける位置も上記実施形態に限るものではない。
【0061】
さらに、上記実施の形態では、本発明をエッチング装置に適用した場合について示したが、エッチング装置に限らず、スパッタリングや、CVD成膜等の他のプラズマ処理装置に適用することができる。さらにまた、被処理基板としてLCD基板を用いたが、本発明はこれに限らず半導体ウエハ等他の基板を処理する場合にも適用可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、略平面的に配置された高周波アンテナを、アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有し、かつ給電部分に対応する中心部分にアンテナ線が存在しないように構成して容量結合成分が増加しないようにしたので、大型基板であっても容量結合成分によるプラズマ密度の低下および電界分布の偏りによるプラズマ密度の不均一が生じずに、より高密度なプラズマで均一なプラズマ処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る誘導結合プラズマエッチング装置を示す断面図。
【図2】図1に示した装置に設けられた高周波アンテナの構造を示す平面図。
【図3】図2の高周波アンテナの直下位置における電子密度分布を示す図。
【図4】高周波アンテナの他の例の構造を示す平面図。
【図5】高周波アンテナの他の配置状態を示す断面図。
【符号の説明】
1;本体容器
2;誘電体壁
3;アンテナ室
4;処理室
13;高周波アンテナ
15;高周波電源
16;給電部材
20;処理ガス供給系
22;サセプタ
30;排気装置
41,42,43,44;給電部
45,46,47,48,49,50,51,52;アンテナ線
45a,46a,47a,48a,49a,50a,51a,52a;第1の直線部
45b,46b,47b,48b,49b,50b,51b,52b;第2の直線部
45c,46c,47c,48c,49c,50c,51c,52c;第3の直線部
45d,46d,47d,48d,49d,50d,51d,52d;第4の直線部
60;中心部分
61;中央部
62;周縁部
63;中間部
Claims (7)
- 被処理基板を収容してプラズマ処理を施す処理室と、
前記処理室内で被処理基板が載置される基板載置台と、
前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、
前記処理室内を排気する排気系と、
前記処理室の上部壁を構成する誘電体壁と、
前記処理室外の前記誘電体壁に対応する部分にアンテナ線を所定のパターンに形成して設けられ、所定の高周波電力が供給されることにより前記処理室内に誘導電界を形成するための高周波アンテナと、
前記高周波アンテナの中心部付近に高周波電源からの高周波電力を供給する給電部材と
を具備し、前記高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記処理室内に誘導結合プラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
前記高周波アンテナは、前記アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有するとともに、その中心部分にアンテナ線が存在しないように構成され、かつ前記給電部材から前記アンテナ線が8本に分岐して多重化されており、
前記高周波アンテナの中心部の周囲に、中心から略同一半径位置でかつ90°ずつずれた位置に配された前記給電部材に接続された4つの給電部を有し、各給電部から2つずつアンテナ線が外側に延びて構成されており、各給電部から延びる2つのアンテナ線は、互いに近接して平行に設けられ、給電部からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部と、前記第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部と、第2の直線部の終端位置で斜め外側に屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部と、第3の直線部の終端位置で屈曲して前記第1の直線部と略平行に延びる第4の直線部とを有し、隣接する給電部から延びるアンテナ線の第1の直線部は順次90°ずつずれており、4つの給電部から2つずつ延びるアンテナ線の第1の直線部および第2の直線部により、アンテナ線が密に配置された中央部が形成され、第4の直線部によりアンテナ線が密に配置された周縁部が形成され、前記第3の直線部によりアンテナ線が疎に配置された中間部が形成され、前記4つの給電部の内側の中心部にはアンテナ線が存在しないように構成されていることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置。 - 前記8本のアンテナ線は、1本おきに4本の長さが等しい2組からなることを特徴とする請求項1に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
- 前記各給電部から延びる2つのアンテナ線のうち内側部分のものが、前記第4の直線部の終端位置で内側に90°屈曲して延びる第5の直線部を有することを特徴とする請求項1に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
- 前記各アンテナ線の周縁側端部は、コンデンサを介して接地されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
- 被処理基板を収容してプラズマ処理を施す処理室と、
前記処理室内で被処理基板が載置される基板載置台と、
前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、
前記処理室内を排気する排気系と、
前記処理室の上部壁を構成する誘電体壁と、
前記処理室外の前記誘電体壁に対応する部分にアンテナ線を所定のパターンに形成して設けられ、所定の高周波電力が供給されることにより前記処理室内に誘導電界を形成するための高周波アンテナと、
前記高周波アンテナの中心部付近に高周波電源からの高周波電力を供給する給電部材と
を具備し、前記高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記処理室内に誘導結合プラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、
前記高周波アンテナは、前記アンテナ線の存在密度が疎になる部分と密になる部分を有するとともに、その中心部分にアンテナ線が存在しないように構成され、かつ前記給電部材から前記アンテナ線が4本に分岐して多重化されており、
前記高周波アンテナの中心部の周囲に、中心から略同一半径位置でかつ90°ずつずれた位置に配された前記給電部材に接続された4つの給電部を有し、各給電部から1本ずつ合計4本のアンテナ線が外側に延びて構成されており、各給電部から延びるアンテナ線は、給電部からアンテナ周縁の中間位置まで延びる第1の直線部と、前記第1の直線部の終端位置で内側に90°屈曲してアンテナ周縁までの中間位置まで延びる第2の直線部と、第2の直線部の終端位置で斜め外側に屈曲してアンテナ周縁部まで延びる第3の直線部と、第3の直線部の終端位置で屈曲して前記第1の直線部と略平行に延びる第4の直線部とを有し、隣接する給電部から延びるアンテナ線の第1の直線部は順次90°ずつずれており、4つの給電部から1つずつ延びるアンテナ線の第1の直線部および第2の直線部により、アンテナ線が密に配置された中央部が形成され、第4の直線部によりアンテナ線が密に配置された周縁部が形成され、前記第3の直線部によりアンテナ線が疎に配置された中間部が形成され、前記4つの給電部の内側の中心部にはアンテナ線が存在しないように構成されていることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置。 - 前記各アンテナ線の周縁側端部および前記第3の直線部には、コンデンサが介在されていることを特徴とする請求項5に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
- 前記第3の直線部に介在されたコンデンサは、アンテナ線の長さの中心に位置していることを特徴とする請求項6に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
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