JP3880818B2 - メモリ膜、メモリ素子、半導体記憶装置、半導体集積回路および携帯電子機器 - Google Patents

メモリ膜、メモリ素子、半導体記憶装置、半導体集積回路および携帯電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリ膜メモリ素子、半導体記憶装置、半導体集積回路、および携帯電子機器に関する。より具体的には、窒化シリコンと導電体を含むメモリ膜、およびそのようなメモリ膜を有するメモリ素子に関する。また、そのようなメモリ膜またはメモリ素子を有する半導体記憶装置、半導体集積回路および携帯電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電荷を蓄積するメモリ膜をゲート絶縁膜中に備えた電界効果トランジスタを、メモリ素子として用いる従来技術として、フラッシュメモリが挙げられる。フラッシュメモリには、コントロールゲートとチャネル領域との間の絶縁膜中に、フローティングゲートと呼ばれる導電体膜がある。チャネル領域からフローティングゲートへ、FN(ファウラーノルドハイム)トンネリングにより電子を注入または放出することにより、フローティングゲート中の電荷量を変化させ、この電荷量の寡多を記憶情報として保持する。記憶情報の読み出しには、フローティングゲート中の電荷量の寡多を、電界効果トランジスタの閾値の差として検知することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、動作電圧が高いという問題があった。フラッシュメモリの動作例としては、例えば、書き込み時には選択ワード線に−8V、選択ビット線に6Vを印加し、消去時には選択ワード線に10V、ビット線に−8Vを印加する。このように動作電圧が高いため、書き込み及び消去時の消費電力が大きく、低消費電力化を阻害していた。また、ゲート絶縁膜に高電界がかかるため、素子の劣化が問題になっていた。
【0004】
そこで、本発明の課題は、低電圧で動作可能な、メモリ膜提供することにある。また、本発明の課題は、そのようなメモリ膜を有するメモリ素子を提供することにある。さらに、本発明の課題は、そのようなメモリ膜またはメモリ素子を有する半導体記憶装置、半導体集積回路および携帯電子機器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1の発明であるメモリ膜は、
第1の電極となる半導体基板と、
上記半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、
上記第1の絶縁膜上に形成された第1の導電体膜と、
上記第1の導電体膜上に形成され、第2の絶縁膜で覆われた第2の導電体からなる微粒子と、
上記微粒子間に散在する窒化シリコンと、
上記微粒子上に形成された第2の電極となる第3の導電体膜と
からなることを特徴としている。
【0006】
この明細書において、「微粒子」とは、ナノメートル(nm)オーダーの寸法を持つ粒子を意味する。
【0007】
この第1の発明によれば、上記半導体基板と上記第3の導電体膜が夫々電極となり、上記第1の導電体膜および上記第2の絶縁膜で覆われた第2の導電体からなる微粒子とが電荷蓄積部となってメモリ膜を構成する。このメモリ膜は、低電圧(例えば±3V)で書き込み・消去が行われ、ヒステリシス特性を持つしかも、例えば1Vでは、記憶は破壊されないため、非破壊読出しが可能である。したがって、従来技術のフラッシュメモリのメモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能である。また、低電圧動作が可能なことにより、メモリ膜の劣化を抑制することができる。したがって、低電圧で信頼性の高いメモリ膜が提供される。
【0008】
一実施形態では、
上記第1の発明のメモリ膜において、
上記第1の絶縁膜の厚さは2nm乃至5nmの範囲内であり、
第2の導電体からなる微粒子の直径は3nm乃至7nmの範囲内であることを特徴としている。
【0009】
この実施形態によれば、上記第1の絶縁膜の厚さを2nm乃至5nmの範囲内としているので、電荷がトンネル現象で絶縁膜を透過する確率が増して記憶保持時間が減少したり、短チャネル効果が増して素子の微細化が困難となることを防ぐことができる。また、上記導電体の微粒子の直径を3nm乃至7nmの範囲内としているので、量子サイズ効果が大きくなって電荷の移動に大きな電圧が必要となったり、素子の微細化に伴って素子毎の微粒子数のばらつきが大きくなり、素子特性がばらつくのを防ぐことができる。したがって、記憶保持時間が長く、低電圧動作で、微細化が容易なメモリ素子が提供される。
【0010】
一実施形態では、
上記第1の発明のメモリ膜において、
上記半導体基板、上記第1の導電体及び第2の導電体はいずれもシリコンからなり、
上記第1の絶縁膜はシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜であることを特徴としている。
【0011】
この実施形態によれば、LSIの材料として最も広く使われているシリコンを用いることで、メモリ膜を用いた素子を、他の素子と混載するのが容易となる。
【0012】
また、第2の発明であるメモリ素子は、
浮遊ゲートを有する電界効果型トランジスタを備え、上記浮遊ゲートが上記第1の発明のメモリ膜からなることを特徴としている。
【0013】
この第2の発明のメモリ素子は、浮遊ゲートを有する電界効果型トランジスタを備え、上記浮遊ゲートが第1の発明のメモリ膜からなる電界効果トランジスタ型メモリ素子である。これにより、例えば、±3Vでの書きこみおよび消去、1Vでの非破壊読出しが可能である。したがって、従来技術のフラッシュメモリに比べて著しい低電圧動作が可能で、低消費電力化が可能となり、素子の信頼性が向上する。
【0014】
一実施形態では、上記電界効果型トランジスタがSOI基板上に形成されたことを特徴としている。
【0015】
この実施形態によれば、ソース領域およびドレイン領域と、ボディとの接合容量を非常に小さくすることができる。さらにまた、SOI基板を用いると、ソース領域およびドレイン領域の深さを浅くするのが容易であり、短チャネル効果を抑制し、メモリ素子を更に微細化することができる。
【0016】
また、第3の発明である半導体集積回路は、
上記第2の発明のメモリ素子を集積したことを特徴としている。
【0017】
この第3の発明によれば、低電源電圧で動作可能で、低消費電力であるメモリ集積回路が提供される。
【0018】
また、第4の発明である半導体記憶装置は、
半導体基板の表面に、一方向に蛇行して延びる複数の素子分離領域が上記一方向に垂直な方向に関して並んで形成されて、隣り合う素子分離領域の間にそれぞれ上記一方向に蛇行して延びる活性領域が定められ、
上記各活性領域内の蛇行の各折り返し個所に、それぞれソース領域またはドレイン領域として働く不純物拡散領域が形成されて、同一の活性領域内で隣り合う上記不純物拡散領域の間にそれぞれチャネル領域が定められ、
上記半導体基板上に、上記一方向に垂直な方向にストレートに延びる複数のワード線が、それぞれメモリ機能を有する膜を介して各活性領域内のチャンネル領域上を通るように設けられ、
上記半導体基板上に、上記一方向にストレートに延びる第1のビット線が、同一の活性領域内の蛇行の片側の折り返し個所に設けられた上記不純物拡散領域上を通るように設けられるとともに、上記一方向にストレートに延びる第2ビット線が、同一の活性領域内で蛇行の他方の側の折り返し個所に設けられた上記不純物拡散領域上を通るように設けられ、
上記一方向に蛇行して延びる活性領域は所定の導電型を持つウェル領域からなり、このウェル領域が上記不純物拡散領域の下方を通して第3のビット線として働き、
上記第1のビット線、第2ビット線がそれぞれ直下に存する上記不純物拡散領域とコンタクト孔を介して接続され、
上記メモリ機能を有する膜は、第1の発明のメモリ膜からなることを特徴としている。
【0019】
この第4の発明によれば、各メモリセルのメモリ膜として第1の発明のメモリ膜を用いているので、低電圧動作が可能である。また、1つのセルの面積が4F(Fは最小加工ピッチ)であり、従来のAND型メモリセルアレイよりも小さい。したがって、低消費電力化、高信頼性化、高集積化が可能となる。
【0020】
また、第5の発明である半導体記憶装置は、
半導体基板の表面に、一方向に延びる複数の素子分離領域が上記一方向に垂直な方向に関して並んで形成されて、隣り合う素子分離領域の間にそれぞれ上記一方向に延びる活性領域が定められ、
上記半導体基板上に、上記一方向に垂直な方向に延びる複数のワード線が、それぞれメモリ機能を有する膜を介して各活性領域上を通るように形成され、
上記ワード線で覆われた上記活性領域がチャネル領域となり、
上記活性領域内の上記チャネル領域の両側に、それぞれソース領域またはドレイン領域として働く不純物拡散領域が形成され、
上記半導体基板上に、上記一方向に延びる第1のビット線が、上記各活性領域上を通るように設けられ、
上記第1のビット線が直下に存する上記ソース領域とドレイン領域とのうちの一方とコンタクト孔を介して接続され、
上記半導体基板上に、層状で上記コンタクト孔を囲むパターン孔を有するプレート電極が、上記ワード線および第1ビット線に対して絶縁膜を介して電気的に絶縁された状態に形成され、
上記プレート電極が直下に存する上記ソース領域と上記ドレイン領域とのうちの他方と接続され、
上記一方向に延びる活性領域は所定の導電型を持つウェル領域からなり、このウェル領域が上記不純物拡散領域の下方を通して第3ビット線として働き、
上記メモリ機能を有する膜は、第1の発明のメモリ膜からなることを特徴としている。
【0021】
この第5の発明の半導体記憶装置によれば、第4の発明の半導体記憶装置と同様な作用効果を奏する上に、ビット線の1つを上記プレート電極に置きかえているので、上記素子分離領域および上記活性領域を蛇行させる必要がなく、ストレートに延ばすことができる。したがって、メモリセルの構造が単純になり、メモリセルアレイの歩留を向上することができる。
【0022】
一実施形態の半導体記憶装置は、
書き込み時及び消去時において、
選択されたメモリセルにおいて、上記ワード線と上記第3のビット線との間の電位差の絶対値VがV=VDDであるとき、
選択ワード線もしくは選択ビット線のどちらか一方にのみ接続されているメモリセルにおいて、VDD/3≦V<VDD/2となることを特徴としている。
【0023】
この実施形態によれば、選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の最大値との比が大きく、ランダムアクセスが可能で、動作マージンの大きなメモリを実現することが可能となる。
【0024】
また、第6の発明の半導体集積回路は、第4または第5の発明の半導体記憶装置と、ロジック回路とを混載したことを特徴としている。
【0025】
この第6の発明の半導体集積回路によれば、第4または第5の発明の半導体記憶装置のセル面積は4Fと、通常の1トランジスタ型不揮発性メモリのメモリセル面積より小さいので,メモリが占める面積を小さくできる。このため、チップ面積を小さくでき、歩留りが向上すると共にチップの価格を安くすることができる。更にチップ面積が一定の場合は、メモリ部の面積が小さくなった分、論理回路や他のメモリの面積を大きくとることができ、機能の向上を図ることができる。もしくは、メモリの記憶容量を大きくとることができる。その場合、例えば、大規模なプログラムを一時的に読込み、電源を切断した後もそのプログラムを保持し、電源を再投入した後もプログラムを実行するといったことが可能になり、かつ、そのプログラムを他のプログラムと入れかえることもできる。したがって、集積回路の集積度を向上し、機能の向上を図ることができる。
【0026】
また、第7の発明である携帯電子機器は、第3または第6の発明の半導体集積回路を具備したことを特徴としている。
【0027】
この第7の発明によれば、LSI部を高機能化、低消費電力化することができるので、高機能で電池寿命の長い携帯電子機器が提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0029】
以下のメモリ膜に関する実施形態では、半導体基板としてシリコン基板を用いた場合を示しているが、半導体であれば特にこれに限定されない。なお、以下の実施形態では、Nチャネル型素子をメモリとした場合について述べているが、Pチャネル型素子をメモリとして用いてもよい。この場合は、不純物の導電型を全て逆にすれば良い。
【0030】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を、図1〜図7を用いて説明する。本実施形態は、電荷の保持が可能なメモリ膜及びその製造方法に関する。この第1実施形態のメモリ膜は、第1の電極となる半導体基板と、第2の電極となる導電体膜との間に、絶縁体および導電体からなる電荷蓄積膜が挟まれた構造を有している。
【0031】
(1) 具体的には、この第1実施形態のメモリ膜の構造は、次に述べる第3の構造である。なお、第1および第2の構造は本発明の基礎となる参考例である。
【0032】
i) 第1の構造を有するメモリ膜の断面を図1に示す。第1の電極となるシリコン基板111上に、第1の絶縁膜としてのシリコン酸化膜112が形成され、さらにシリコン酸化膜112上には第1の導電体膜としてのポリシリコン膜113が形成されている。ポリシリコン膜113上には、上から順に窒化シリコン膜118/ポリシリコン膜117/窒化シリコン膜116/ポリシリコン膜115/窒化シリコン膜114というように、窒化シリコン膜とポリシリコン膜とを交互に複数回積層してなる積層膜が形成されている。最上層の第2の絶縁膜としての窒化シリコン膜118上には、第2の電極となるポリシリコン膜119が形成されている。なお、各ポリシリコン膜の表面には自然酸化膜が形成されていても良いが、図1では省略している。
【0033】
ii) 第2の構造を有するメモリ膜の断面を図2に示す。第1の電極となるシリコン基板211上に、第1の絶縁膜としてのシリコン酸化膜212が形成され、さらにシリコン酸化膜212上には第1の導電体膜としてのポリシリコン膜213が形成されている。ポリシリコン膜213上には、第2の導電体としてのシリコンの微粒子を含んだ窒化シリコン膜231が形成されている。シリコン微粒子は、ポリシリコン膜213の近くに存在する第1のシリコン微粒子221と、第1のシリコン微粒子221の斜め上方に隣接し、ポリシリコン膜213とはやや離れた位置に存在する第2のシリコン微粒子222とに大別される。シリコン微粒子の直径はいずれも約5nmである。この窒化シリコン膜231上には、第2の電極となるポリシリコン膜219が形成されている。なお、各ポリシリコン膜の表面には自然酸化膜が形成されていても良いが、図2では省略している。なお、第1および第2のシリコン微粒子221,222の直径は、あまりに小さいと量子サイズ効果が大きくなって、電荷の移動に大きな電圧が必要となり、あまりに大きいと、素子が微細化したときに素子毎の微粒子数のばらつきが大きくなり、素子特性がばらつく可能性がある。したがって、第1および第2のシリコン微粒子221,222の直径は3nm〜7nmであることが最も好ましい。またシリコン酸化膜212の厚さは、あまりに薄いとトンネル効果により電荷の保持時間が短くなり、余りに厚いと短チャネル効果の増大により素子の微細化が阻害されるので、2nm〜5nmであることが最も好ましい。
【0034】
iii) 第3の構造を有するメモリ膜の断面を図3に示す。第1の電極となるシリコン基板311上に、第1の絶縁膜としてのシリコン酸化膜312が形成され、さらにシリコン酸化膜312上には第1の導電体膜としてのポリシリコン膜313が形成されている。ポリシリコン膜313上には、第2の絶縁膜としてのごく薄い酸化膜332に覆われたシリコンからなる第1の微粒子321と、第2の絶縁膜としてのごく薄い酸化膜332に覆われたシリコンからなる第2の微粒子322と、これらの微粒子321,322間に散在する窒化シリコン331とが形成されている。また、これらを覆うように、第2の電極となるポリシリコン膜319が形成されている。この第3の構造が第2の構造と異なるのは、第1および第2の微粒子321,322が必ずしも窒化シリコン膜で覆われていないことである。第1および第2の微粒子321,322は、ポリシリコン膜313,319とごく薄い酸化膜332を介して接触していてもよい。なお、第1および第2の微粒子321,322の直径およびポリシリコン膜313の厚さは、第2の構造で記載したものと同じであるのが最も好ましい。
【0035】
(2) 上記第1〜第3の構造を有するメモリ膜の電気特性は次のようなものである。すなわち、上記第1〜第3の構造を有するメモリ膜は、いずれもヒステリシス特性を示した。例として、第2の構造を有するメモリ膜を用いて作製した電界効果トランジスタのゲート電圧(Vg)対ドレイン電流(Id)の特性を図4に示す。ゲート電極に−3Vおよび+3Vを印加した後の、夫々の閾値の差(ΔVth)は、0.4Vを越えている。第1および第3の構造を有するメモリ膜を用いて作製した電界効果トランジスタの電気測定においても、閾値の差に多少の違いはあるものの、同様のヒステリシス特性が現れた。なお、メモリ膜単独で両電極間の電圧対容量の特性を測定しても、上記電界効果トランジスタでの測定における閾値の差相当のヒステリシス特性が現れた。また、ゲート電極に−1Vおよび+1Vを印加した後は、閾値は変化しなかった。すなわち、メモリ膜に±3Vの電圧が印加されるとメモリ膜の記憶情報が書き換えられるが、±1Vでは書き換えが行われないことが分かった。
【0036】
なお、書き込み・消去が行われる電圧は窒化シリコン膜の厚さにより変化した。窒化シリコン膜を薄くしたときは、例えば、メモリ膜に±1.5Vの電圧が印加されるとメモリ膜の記憶情報が書き換えられるが、±0.5Vでは書き換えが行われなかった。
【0037】
比較として、第2の構造と同様な構造を持つが、窒化シリコン膜のかわりにシリコン酸化膜を用いたメモリ膜を用いて作製した電界効果トランジスタの電気特性を図5に示す。この場合も、ヒステリシス特性は示すが、閾値の差は0.15V程度と小さい。すなわち、窒化シリコンの存在がヒステリシスの増大に寄与していることがわかった。
【0038】
(3) この第1実施形態のメモリ膜の作製手順を図6および図7を用いて説明する。ここでは、例として第2の構造を有するメモリ膜を作製する場合を説明するが、第1および第3の構造を有するメモリ膜を作製する手順も同様であり、異なるのは各成膜条件のみである。
【0039】
まず図6(a)に示すように、シリコン基板211上に、900℃のNO雰囲気中で、2nmのシリコン酸化膜212を形成した。なお、このシリコン酸化膜212の形成にはCVD法を用いることもできる。また、シリコン酸化膜以外にも、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層膜、金属酸化膜など、絶縁性を有する膜を用いても良い。なお、ゲート酸化膜として電界効果トランジスタを形成する場合は界面準位の少ない熱酸化法によるのが好ましい。
【0040】
次に、620℃のSiH雰囲気中で減圧化学的気相成長法(LPCVD法)によりポリシリコンを成長させたところ、ポリシリコンは層状に成長し、厚さ5nmのポリシリコン膜213が形成された。
【0041】
次に図6(b)に示すように、800℃のSiHClとNHとの混合気によるLPCVD法により、ポリシリコン膜213上に厚さ約3nmの窒化シリコン膜231を形成した。次いで、620℃のSiH雰囲気中でLPCVD法によりシリコンを成長させたところ、シリコンは層状には成長せず、シリコン微粒子が散点状に形成された。かくして、窒化シリコン膜231上に直径約5nmの第1のシリコン微粒子221が形成された。なお、窒化シリコン膜231の表面に沿った平面内では、第1のシリコン微粒子221の形成位置は実質的にランダムであった。
【0042】
次に、800℃のSiHClとNHとの混合気によるLPCVD法により、窒化シリコンを堆積したところ、図6(c)に示すように基板全面に膜上に堆積し、第1のシリコン微粒子221の表面も窒化シリコン231で覆われた。
【0043】
次に、620℃のSiH雰囲気中でLPCVD法によりシリコンを成長させたところ、図6(d)に示すようにシリコン微粒子が散点状に形成され、直径約5nmの第2のシリコン微粒子222が形成された。この第2のシリコン微粒子222は、第1のシリコン微粒子221の斜め上方に窒化シリコン膜231を介して隣接して形成されるものが多かった。ただし、平面方向には、第2のシリコン微粒子222の形成位置は、第1のシリコン微粒子221の形成位置と同様に、実質的にランダムであった。
【0044】
次に、800℃のSiHClとNHとの混合気によるLPCVD法により、窒化シリコンを堆積したところ、図7(e)に示すように基板全面に膜状に堆積し、第2のシリコン微粒子222の表面も窒化シリコン231で覆われた。
【0045】
次に図7(f)に示すようにLPCVD法により電極となるポリシリコン膜219を形成した。これにより、電極となるシリコン基板211と電極ポリシリコン膜219とに挟まれたメモリ膜が完成した。第1のシリコン微粒子と第2のシリコン微粒子を合わせたシリコン微粒子の数密度は、3×1011cm−2程度であった。
【0046】
ポリシリコンをLPCVD法で堆積する際の温度を高くすると、ポリシリコンはいずれも膜状に成長し、第1の構造を有するメモリ膜が形成された。また、窒化シリコンをLPCVD法で堆積する際の温度を低くすると、窒化シリコンは膜状ではなく島状に成長し、第3の構造を有するメモリ膜が形成された。
【0047】
なお、基板としてシリコン基板を用いているが、半導体であればこの限りではない。ポリシリコン膜213、第1のシリコン微粒子221、第2のシリコン微粒子222、電極ポリシリコン膜219は、ゲルマニウム、ガリウム砒素などの半導体や、アルミニウム、銅、銀、金などの金属でもよく、導電性を有すれば良い。
【0048】
上記製造手順によれば、ポリシリコン膜213、第1のシリコン微粒子221、第2のシリコン微粒子222の形成は、いずれもLPCVD法により、窒化シリコン膜の堆積(3回行っている)にも、いずれもLPCVD法が用いられている。したがって、メモリ膜部分の形成にあたっては、シリコン酸化膜212を形成するための酸化工程1回と、LPCVD工程6回を行うだけでよい。このように単純な工程で、大きなヒステリシスを持つメモリ膜を再現性よく形成することができる。
【0049】
上記製造手順においては、1回目の窒化シリコン堆積工程の後、ポリシリコン堆積工程と窒化シリコン堆積工程とからなる一連の工程を2回繰り返している。この上記一連の工程を全く行わずに電極ポリシリコン219を形成したメモリ膜では、ヒステリシスはほとんど観察されなかった。このメモリ膜の構造は、1層のポリシリコン膜が絶縁膜で挟まれているというものであった。一方、上記一連の工程を1回行った後、電極ポリシリコン219を形成したメモリ膜では0.2V程度の比較的小さなヒステリシスが観察された。上記一連の工程を3回行ったメモリ膜でも、2回行ったメモリ膜とほぼ同等のヒステリシスが現れた。
【0050】
以上のことから、上記一連の工程は少なくとも1回行う必要があり、2回以上行うことがより好ましいことが分かった。なお、4回以上行うとメモリ膜の実効的な膜厚がさらに厚くなる。このメモリ膜を電界効果トランジスタのゲート絶縁膜中に導入した場合、メモリ膜の実効的な膜厚が厚いと短チャネル効果の抑制が難しくなり、メモリ素子の微細化が難しくなるので、上記一連の工程は2回〜3回とするのが最も好ましい。
【0051】
なお、上記窒化シリコン堆積工程の後、ポリシリコン堆積工程前に熱酸化工程を行うのが好ましい。熱酸化工程は、上記ポリシリコン堆積工程後、上記窒化シリコン堆積前に行っても良い。これにより、シリコン微粒子またはポリシリコン膜と窒化シリコン膜との間にシリコン酸化膜が形成される。この結果、メモリ膜の保持時間のばらつきが低減し、メモリ膜の信頼性が増した。この保持時間のばらつきの低減は、最後の窒化シリコン膜を堆積する工程の後、電極となるポリシリコン膜の形成の前に熱酸化工程を行った時にも見られた。
【0052】
本実施形態のメモリ膜の製造方法によれば、酸化工程と、6回のLPCVD工程を含む簡単な工程により、ヒステリシスの大きなメモリ膜を再現性よく製造することが可能である。
【0053】
また、本実施形態のメモリ膜によれば、低電圧での書き込みおよび消去が可能であり、このメモリ膜を電界効果トランジスタのゲート絶縁膜として用いた場合、従来技術のフラッシュメモリのメモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能なメモリ素子とすることができる。また、低電圧動作が可能なため、従来技術のフラッシュメモリで問題となっていた、高エネルギの電荷によるメモリ膜の劣化を抑制し、メモリ素子の信頼性を向上することができる。
【0054】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を、図8を用いて説明する。本実施形態のメモリ素子は、第1実施形態のメモリ膜を電界効果トランジスタの浮遊ゲートとして組み込んで形成したものである。なお、メモリ膜を構成する要素には図2中の符号と同一の符号を付して個々の説明を省略する。
【0055】
図8は、本実施形態であるメモリ素子の断面図である。シリコン基板211上に、第1実施形態で示した第2の構造を有するメモリ膜を介して電極ポリシリコン219(ゲート電極)が形成されている。メモリ膜は、第1または第3の構造を有するものであってもよい。さらに、シリコン基板211表面のゲート電極219の両側に相当する領域にはソース領域241とドレイン領域242が形成されている。
【0056】
なお、本実施形態では、シリコン基板211はP型の導電型を持ち、ゲート電極、ソース領域及びドレイン領域はN型の導電型を持っており、Nチャネル型の電界効果トランジスタとなっている。しかし、これに限らず、Pチャネル型の電界効果トランジスタ(N型のシリコン基板と、P型のソース領域及びドレイン領域を持つ)であっても良いし、ゲート電極はポリシリコンに限らず、金属であっても良い。
【0057】
本実施形態のメモリ素子は、第1実施形態のメモリ膜を用いているので、大きなヒステリシス特性を持つ。ヒステリシス特性は、既に図4に示した。
【0058】
更に、本実施形態のメモリ素子は、第1実施形態のメモリ膜を用いているので、低電圧での書き込み及び消去及び非破壊読み出しが可能である。具体的には、例えば、±3Vでの書き込み・消去がおよび1Vでの非破壊読み出しが可能である。したがって、低電圧動作が可能で、低消費電力化が可能となり、素子の信頼性が向上する。
【0059】
本実施形態のメモリ素子を製造する手順は、電界効果トランジスタを作製する公知の手順とほぼ同じである。公知の手順と異なるのは、メモリ膜の形成においてのみであり、メモリ膜を形成する手順は第1実施形態に記載した通りである。すなわち、メモリ膜の形成において必要なのは、酸化工程とLPCVD工程のみである。したがって、簡単な工程で電気特性が安定したメモリ素子を形成することが可能である。
【0060】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を、図9を用いて説明する。本実施形態のメモリ素子は、第2実施形態のメモリ素子を、単なるシリコン基板上ではなく、SOI(Silicon on Insulator)基板上に形成したものである。図9は、本実施形態の半導体装置におけるメモリ素子の断面図である。251はシリコン基板、253はボディ、252は埋め込み酸化膜である。また、図9に示すメモリ素子は、第1実施形態の第2の構造を有するメモリ膜を用いているが、第1または第3の構造を有するメモリ膜を用いても良い。なお、図9では、完全空乏型の場合を示しているが、部分空乏型にしてもよい。
【0061】
本実施形態のメモリ素子を製造する手順は、SOI基板上に電界効果トランジスタを作製する公知の手順とほぼ同じである。公知の手順と異なるのは、メモリ膜の形成においてのみであり、メモリ膜を形成する手順は第1実施形態に記載した通りである。
【0062】
本実施形態の半導体装置においては、第2実施形態のメモリ素子で得られる効果に加えて以下の効果が得られる。本実施形態のメモリ素子においては、ソース領域241及びドレイン領域242と、ボディ253との接合容量を非常に小さくすることができる。さらにまた、SOI基板を用いると、ソース領域241及びドレイン領域242の深さを浅くするのが容易であり、短チャネル効果を抑制し、素子を更に微細化することができる。
【0063】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について、図10〜図14に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0064】
図10〜図13は、本発明の第4実施形態となるメモリセルアレイの概略図である。図10は、平面の概略図である。図11は図10の切断面線A−A’から見た断面図であり、図12は図10の切断面線B−B’から見た断面図であり、図13は図10の切断面線C−C’から見た断面図である。図14は、上記メモリセルアレイの回路図である。
【0065】
まず、本実施形態の半導体記憶装置の構成を図10〜図13に基づいて説明する。図11〜図13から分かるように、シリコン基板17内にはN型の深いウェル領域25とP型の浅いウェル領域26が形成されている。さらに、複数の素子分離領域16が、図10における横方向に蛇行して延びるように形成されている(図10中で、夫々蛇行した帯状の領域に斜線を施している)。素子分離領域16の縦方向のピッチは2F(Fは最小加工ピッチ)に設定されている。これにより、ウェル領域26の上部で隣り合う素子分離領域16の間に、夫々横方向に蛇行して延びるシリコン活性領域が残されている。素子分離領域16の深さは、素子分離領域16をはさむ両側のP型の浅いウェル領域26が互いに電気的に分離されるように設定される。
【0066】
図10〜図13を統合すれば分かるように、上記各シリコン活性領域内の蛇行の各折り返し個所に、それぞれ不純物領域としてのN拡散層19が形成されている。各N拡散層19は、このメモリの使用時にビット線による選択に応じてソース領域またはドレイン領域として働く。その時、同一の活性領域内で隣り合うN拡散層19の間の領域がそれぞれチャネル領域となる。
【0067】
ポリシリコンからなる複数のワード線11が、素子分離領域16が延びる方向とは垂直方向(図10における縦方向)にストレートに延びるように形成されている。ワード線11の横方向のピッチは2Fに設定されている。ワード線11で覆われているシリコン活性領域(ウェル領域26の上部)は、チャネル領域となっている。チャネル領域とワード線11とは、第1実施形態の第1〜第3のいずれかのメモリ膜21により隔てられている。このチャネル領域上で、ワード線11がコントロールゲートの役割をはたしている。
【0068】
第1層メタルからなる複数の第1ビット線12が、ワード線11とは垂直方向(図10における横方向)にストレートに延びるように形成されている。第1ビット線12の縦方向のピッチは2Fに設定され、同一のシリコン活性領域内で蛇行の片側(図10では山側)の折り返し個所に設けられたN拡散層19上を通るように設けられている。この第1ビット線12とその直下に存するN拡散層19とは、横方向に関してピッチ4Fで、第1ビット線コンタクト14により接続されている。また、第2層メタルからなる複数の第2ビット線13が、第1ビット線の隙間となる位置に、第1ビット線と平行にストレートに延びるように形成されている。第2ビット線13の縦方向のピッチは2Fに設定されて、同一のシリコン活性領域内で蛇行の他方の側(図10では谷側)の折り返し個所に設けられたN拡散層19上を通るように設けられている。この第2ビット線13とその直下に存するN拡散層19とは、横方向に関してピッチ4Fで、第2ビット線コンタクト15により接続されている。第1および第2ビット線12,13は、互いに層間絶縁膜20で分離され、上述のようにそれぞれ必要なところでコンタクト14,15を介してN拡散層19と接続されている。また、シリコン基板に対してP型の浅いウェル領域26は、素子分離領域16によって、第1ビット線及び第2ビット線と同じ方向に走る細長い列状に分断されており、N拡散層19の下方を通して第3ビット線を構成している。
【0069】
上記構成によれば、1つのメモリセルは図10中に二点鎖線で示す平行四辺形22で表され、その面積は4Fである。
【0070】
次に、本実施形態であるメモリセルアレイの回路構成を、図14に基づいて説明する。このメモリセルアレイは、いわゆるAND型で配列されている。すなわち、一本の第1ビット線と一本の第2ビット線とが一対をなしており、これらのビット線の間にn個のメモリセルが並列に接続されている。図14では、例えば1番目のビット線対の第1ビット線をBa1、1番目のビット線対の第2ビット線をBb1と表記している。また、例えば1番目のビット線対に接続されているn番目のメモリセルをM1nと表記している。各ビット線には選択トランジスタが設けられている。図14では、例えば1番目のビット線対の第1ビット線選択トランジスタをSTBa1と表記している。本実施形態であるメモリセルアレイの特徴は、P型の浅いウェル領域が第3ビット線を形成している点である。この第3ビット線は、第1ビット線及び第2ビット線からなる1対のビット線に並列に接続されたメモリセルの浅いウェル領域を接続している。この第3ビット線には選択トランジスタが接続されている。図14では、例えば、1番目の第3ビット線はBw1、それに対応する選択トランジスタはSTBw1と表記されている。また、n本のワード線が、各ビット線と垂直方向に走り、メモリセルのゲート間を接続している。図18では、各ワード線をW1〜Wnで表記している。
【0071】
次に、本実施形態のメモリセルアレイを作製する手順を説明する。
【0072】
まず、図11〜図13中に示すシリコン基板17内に電気絶縁性の素子分離領域16を形成し、続いてN型の深いウェル領域25とP型の浅いウェル領域26を形成する。N型の深いウェル領域とP型の浅いウェル領域との接合の深さは、不純物の注入条件(注入エネルギと注入量)とその後の熱工程(アニール工程や熱酸化工程など)によって決まる。これら不純物注入条件や熱工程条件と、素子分離領域の深さは、素子分離領域16がP型の浅いウェル領域26を電気的に分離するように設定される。
【0073】
その後、第1実施形態で示した手順でメモリ膜21を形成し、フォトリソグラフィとエッチングによりパターン加工する。このパターン加工後、メモリ膜中のポリシリコン膜が露出し、後に形成するワード線と短絡する恐れがあるので、熱酸化を行うのが好ましい。その後、ポリシリコン膜を、化学的気相成長法(CVD法)で形成し、このポリシリコン膜とメモリ膜21とをフォトリソグラフィとエッチングによりパターン加工し、ワード線11を形成する。ここで、N型の不純物を、ワード線11をマスクとして低エネルギで注入すると、自己整合的にN拡散層19が形成される。この後、層間絶縁膜の堆積、コンタクト工程、メタル工程を繰り返し行い、第1ビット線12及び第2ビット線13を形成する。
【0074】
本実施形態のメモリセルアレイは、第1実施形態で示したメモリ膜を用いている。したがって、大きなヒステリシス特性のために動作マージンを大きくとることができる。また、低電圧駆動が可能であるから、低消費電力化が可能となり、メモリセルアレイの信頼性が向上する。
【0075】
更にまた、本実施形態のメモリセルアレイは、1つのセルの面積が4Fであり、従来のAND型メモリセルアレイよりも小さい。したがって、高集積化が可能となり、製品の歩留りが向上し、製造コストを削減することができる。
【0076】
また、本実施形態の半導体装置であるメモリと、論理回路、その他のメモリ(DRAM、SRAM等)とを混載した場合、集積回路の集積度を向上し、機能の向上を図ることができる。
【0077】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について、図15〜図19に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0078】
図15〜図17は、本発明の第5実施形態となるメモリセルアレイの概略図である。図15は、平面の概略図である。図16は図15の切断面線A−A’から見た断面図であり、図17は図15の切断面線B−B’から見た断面図である。図18は、図15〜図17で示すメモリセルアレイの変形の平面図である。図19は、これらのメモリセルアレイの回路図である。
【0079】
まず、本実施形態の半導体記憶装置の構成を図15〜図17に基づいて説明する。図16および図17から分かるように、シリコン基板67内にはN型の深いウェル領域75とP型の浅いウェル領域76が形成されている。さらに、複数の素子分離領域66が、図15における横方向にストレートに延びるように形成されている(図15中で、夫々帯状の領域に斜線を施している)。素子分離領域66の縦方向のピッチは2F(Fは最小加工ピッチ)に設定されている。これにより、P型の浅いウェル領域76の上部で隣り合う素子分離領域66の間に、夫々横方向にストレートに延びるシリコン活性領域が残されている。素子分離領域66の深さは、素子分離領域66を挟む両側のP型の浅いウェル領域76が互いに電気的に分離されるように設定される。
【0080】
ポリシリコンからなる複数のワード線61が、素子分離領域66が延びる方向とは垂直方向(図15における縦方向)にストレートに延びるように形成されている。ワード線61の横方向のピッチは2Fに設定されている。ワード線61で覆われているシリコン活性領域(ウェル領域76の上部)は、チャネル領域となっている。チャネル領域とワード線61とは、第1実施形態の第1〜第3のいずれかの構造を持つメモリ膜71により隔てられている。このチャネル領域上で、ワード線61がコントロールゲートの役割をはたしている。上記各シリコン活性領域内のチャネル領域の両側には、それぞれ不純物拡散領域としてのN拡散層69が形成され、それぞれソース領域またはドレイン領域となっている。
【0081】
第1層メタルからなる複数の第1ビット線62が、ワード線61とは垂直方向(図15における横方向)に延びるように形成されている。第1ビット線62の縦方向のピッチは2Fに設定され、N拡散層69上を通るように設けられている。この第1ビット線62とその直下に存するN拡散層69(ソース領域とドレイン領域とのうちの一方)とは、横方向に関してピッチ4Fで、第1ビット線コンタクト64により接続されている。
【0082】
不純物を導入した層状のポリシリコン、ポリサイド、メタル等からなり、第1ビット線コンタクト64を囲むパターン孔65を有するプレート電極63が、N拡散層69上、素子分離領域66上及びワード線61上を連なって覆っている。プレート電極63は、その直下に存するN拡散層69(ソース領域とドレイン領域とのうちの他方)と電気的に接続されている。プレート電極63とワード線61とは、絶縁膜77で電気的に隔てられている。プレート電極63と第1ビット線62とは、層間絶縁膜70で電気的に隔てられている。
【0083】
第1ビット線62は、下部構造とは層間絶縁膜70で分離され、プレート電極孔65がある位置で第1ビット線コンタクト64を介してN拡散層69と接続されている。また、P型の浅いウェル領域76は、素子分離領域66によって、第1ビット線と同じ方向に走る細長い列状に分断されており、N拡散層69の下方を通して第3ビット線を構成している。
【0084】
上記構成によれば、1つのメモリセルは図15中に二点鎖線で示す平行四辺形72で表され、その面積は4Fである。
【0085】
次に、上述のメモリセルアレイの変形例を、図18を用いて説明する。この変形例は、上述のメモリセルアレイとは、プレート電極63の形状と、第1ビット線コンタクト64の配列が異なる。すなわち、上述のメモリセルアレイでは、第1ビット線コンタクト64は、隣り合う列の間で横方向にピッチを2F分だけずらして千鳥状に配置されていたが(図15参照)、このメモリセルアレイでは、隣り合う列の間で横方向にピッチが揃った状態になっている。第1ビット線62は、その直下に存するN拡散層69(ソース領域およびドレイン領域の一方)とそれぞれ接続されている。プレート電極63の形状は、図18の縦方向に延びる短冊状であり、横方向に関して第1ビット線コンタクト64の列と交互にピッチ4Fで配置されている。プレート電極63は、その直下に存するN拡散層69(ソース領域とドレイン領域とのうちの他方)とそれぞれ接続されている。
【0086】
次に、本実施形態のメモリセルアレイの回路構成を、図19に基づいて説明する。一対の第1ビット線および第2ビット線に、n個のメモリセルが並列に接続されている。図19では、例えば1番目の第1および第3のビット線を、夫々Ba1,Bw1と表記している。また、例えば1番目の第1ビット線に接続されているn番目のメモリセルをM1nと表記している。また、n本のワード線が、各ビット線と垂直方向に走り、メモリセルのゲート間を接続している。図19では、各ワード線をW1〜Wnで表記している。なお、ソース・ドレイン領域の一方は第1ビット線と接続され、ソース・ドレイン領域の他方はプレート電極(図19ではPltと表記)で接続されている。また、第3ビット線はウェル領域と接続されている。
【0087】
次に、本実施形態のメモリセルアレイを作製する手順を説明する。まず、シリコン基板67内に電気絶縁性の素子分離領域66を形成し、続いてN型の深いウェル領域75とP型の浅いウェル領域76を形成する。N型の深いウェル領域とP型の浅いウェル領域との接合の深さは、不純物の注入条件(注入エネルギと注入量)とその後の熱工程(アニール工程や熱酸化工程など)によって決まる。これら不純物注入条件や熱工程条件と、素子分離領域の深さは、素子分離領域16がP型の浅いウェル領域26を電気的に分離するように設定される。
【0088】
その後、第1実施形態で示した手順でメモリ膜71を形成し、フォトリソグラフィとエッチングによりパターン加工する。このパターン加工後、メモリ膜中のポリシリコン膜が露出し、後に形成するワード線と短絡する恐れがあるので、熱酸化を行うのが好ましい。その後、ポリシリコン膜を、化学的気相成長法(CVD法)で形成し、さらに、上記ポリシリコン膜上にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜をCVD法で形成する。この後、ポリシリコン膜上の絶縁膜、ポリシリコン膜、メモリ膜71をフォトリソグラフィとエッチングによりパターン加工し、ワード線61を形成する。この時、フォトレジストをマスクとしてポリシリコン膜上の絶縁膜のみをパターン加工し、フォトレジスト除去後にパターン加工されたポリシリコン膜上の絶縁膜をマスクとして、ポリシリコン膜、メモリ膜71をエッチングによりパターン加工してもよい。その後、全面にシリコン窒化膜をCVD法で堆積し、エッチングバックをすることにより、ワード線の側壁及を絶縁膜77で覆うことができる。ここで、N型の不純物を、ワード線61をマスクとして低エネルギで注入すると、自己整合的にN拡散層69が形成される。この後、ポリシリコン膜を全面に堆積し、パターニングしてプレート電極63を形成する。この後、層間絶縁膜の堆積、コンタクト工程、メタル工程を行い、第1ビット線62を形成する。
【0089】
本実施形態のメモリセルアレイは、第4実施形態と同様な作用効果を奏する上に、ビット線の1つをプレート電極に置きかえているので、素子分離領域および活性領域を蛇行させる必要がなく、既述のようにストレートに延ばすことができる。したがって、メモリセルの構造が単純になり、メモリセルアレイの歩留を向上することができる。
【0090】
また、本実施形態の半導体装置であるメモリと、論理回路、その他のメモリ(DRAM、SRAM等)とを混載した場合、集積回路の集積度を向上し、機能の向上を図ることができる。
【0091】
(第6実施形態)
本実施形態は、第4実施形態および第5実施形態のメモリセルアレイにおいて、選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の比をできる限り大きくした、ランダムアクセスが可能なメモリセルアレイに関する。
【0092】
一般に、メモリセルの書き込み時または消去時には、選択されたメモリセルのメモリ膜に最大の電圧がかかる。そして、非選択のメモリセルのメモリ膜にもある程度の電圧がかかってしまう。したがって、誤動作を防ぐためには、選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の最大値との比をできるだけ大きくするのが好ましい。
【0093】
一般的に行われている方法では、例えば消去時には、選択ワード線の電位をVに、選択ビット線の電位を接地電位に、その他のワード線及びビット線の電位をV/2にする。このとき、選択されたメモリセルのメモリ膜には電圧Vが、非選択のメモリセルのメモリ膜には電圧0またはV/2がかかる。このとき、選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の最大値との比は1/2である。
【0094】
本実施形態のメモリセルアレイにおける、書き込み時及び消去時の各ワード線及びビット線への印加電圧を表1および表2に示す。表1は第4実施形態のメモリセルアレイにおける例であり、表2は第5実施形態のメモリセルアレイにおける例である。第5実施形態のメモリセルアレイは、プレート電極に常に0Vの電位を与えることとした場合の例である。表1と表2の電圧印加例は、全体に電圧Vだけシフトしただけの違いしかなく、本質的には同じものである。なお、各ビット線(第1および第2ビット線、表1ではさらに第3ビット線も含む)には、同電位を与える。表1の例では、書き込み時には、選択ワード線に電位0、非選択ワード線に(1−A)×V、選択ビット線にV、非選択ビット線にA×Vを印加する。また、消去時には、選択ワード線に電位V、非選択ワード線にA×V、選択ビット線に0、非選択ビット線に(1−A)×Vを印加する。ここで、1/3≦A<1/2である(A=1/2のときは、上記一般的に行われている例となる)。選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の最大値との比は、A=1/3のとき(絶対値で)最大値3をとる。したがって、A=1/3とするのがもっとも好ましい。
【0095】
【表1】
Figure 0003880818
【表2】
Figure 0003880818
【0096】
上記のように印加電圧を設定した場合、1ビット毎の書き込み動作及び消去動作、すなわちランダムアクセスが可能となる。Vの具体的な値は、膜質や膜構造ごとに最適な値を決めればよい。具体的には、メモリ膜にかかる電圧の絶対値Vのときには電荷の注入または放出が起こり、メモリ膜にかかる電圧の絶対値A×Vのときには電荷の注入または放出が起こらないようにする。なお、読み出し時には、メモリ膜にかかる電圧がA×V以下となるようにするのが好ましく、その場合、読み出しにより記憶を破壊することがない。
【0097】
本実施形態のメモリセルアレイにおいては、選択されたメモリセルのメモリ膜にかかる電圧と、非選択のメモリセルのメモリ膜にかかる電圧の最大値との比が大きく、ランダムアクセスが可能で、動作マージンの大きなメモリを実現することが可能となる。
【0098】
(第7実施形態)
上記第2実施形態〜第6実施形態のメモリ素子または半導体記憶装置を集積化して集積回路とすれば、この集積回路は低電源電圧で動作させることが可能になり、集積回路を低消費電力化できる。
【0099】
また、上記第2実施形態〜第6実施形態のメモリ素子又は半導体記憶装置と、論理回路とを1つの集積回路上に混載してもよい。更に、メモリ素子又は半導体記憶装置と、論理回路とに加え、その他のメモリ(DRAM、SRAM等)も混載しても良い。例えば、第4実施形態または第5実施形態のメモリセルアレイを用いれば、セル面積は4Fであり、通常の1トランジスタ型不揮発性メモリのメモリセル面積より小さい。したがって、メモリが占める面積を小さくできる分、論理回路や他のメモリの面積を大きくとることができ、機能の向上を図ることができる。もしくは、本実施形態の半導体装置であるメモリの記憶容量を大きくとることができる。その場合、例えば、大規模なプログラムを一時的に読みこみ、電源を切断した後もそのプログラムを保持し、電源を再投入した後もプログラムを実行するといったことが可能になり、かつ、そのプログラムを他のプログラムと入れかえることもできる。
【0100】
また、上記集積回路を、電池駆動の携帯電子機器に組み込むことができる。携帯電子機器としては、携帯情報端末、携帯電話、ゲーム機器などが挙げられる。図20は、携帯電話の例を示している。制御回路911には、上記集積回路が組み込まれている。なお、制御回路911は、本発明の半導体装置からなるメモリ回路と、論理回路とを混載したLSIから成っていてもよい。912は電池、913はRF回路部、914は表示部、915はアンテナ部、916は信号線、917は電源線である。本発明の半導体集積回路を携帯電子機器に用いることにより、携帯電子機器を高機能化し、LSI部の消費電力を大幅に下げることが可能になる。それにより、電池寿命を大幅にのばすことが可能になる。
【0101】
【発明の効果】
以上より明らかなように、上記第1の発明のメモリ膜によれば低電圧(例えば±3V)で書き込み・消去が行われ、ヒステリシス特性を持つしかも、例えば1Vでは、記憶は破壊されないため、非破壊読出しが可能である。したがって、従来技術のフラッシュメモリのメモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能である。また、低電圧動作が可能なことにより、メモリ膜の劣化を抑制することができる。したがって、低電圧で信頼性の高いメモリ膜が提供される。
【0102】
また、第2の発明のメモリ素子によれば、従来技術のフラッシュメモリに比べて著しい低電圧動作が可能で、低消費電力化が可能となり、素子の信頼性が向上する。
【0103】
また、第3の発明である半導体集積回路によれば、低電源電圧で動作可能で、低消費電力であるメモリ集積回路が提供される。
【0104】
また、第4の発明である半導体記憶装置によれば、各メモリセルのメモリ膜として上記第1乃至第3のいずれかの発明のメモリ膜を用いているので、低電圧動作が可能である。また、1つのセルの面積が4F(Fは最小加工ピッチ)であり、従来のAND型メモリセルアレイよりも小さい。したがって、低消費電力化、高信頼性化、高集積化が可能となる。
【0105】
また、第5の発明である半導体記憶装置によれば、第4の発明の半導体記憶装置と同様な作用効果を奏する上に、ビット線の1つを上記プレート電極に置きかえているので、上記素子分離領域および上記活性領域を蛇行させる必要がなく、ストレートに延ばすことができる。したがって、メモリセルの構造が単純になり、メモリセルアレイの歩留を向上することができる。
【0106】
また、第6の発明の半導体集積回路によれば、第4または第5の発明の半導体記憶装置のセル面積は4Fと、通常の1トランジスタ型不揮発性メモリのメモリセル面積より小さいので,メモリが占める面積を小さくできる。このため、チップ面積を小さくでき、歩留りが向上すると共にチップの価格を安くすることができる。更にチップ面積が一定の場合は、メモリ部の面積が小さくなった分、論理回路や他のメモリの面積を大きくとることができ、機能の向上を図ることができる。もしくは、メモリの記憶容量を大きくとることができる。その場合、例えば、大規模なプログラムを一時的に読込み、電源を切断した後もそのプログラムを保持し、電源を再投入した後もプログラムを実行するといったことが可能になり、かつ、そのプログラムを他のプログラムと入れかえることもできる。したがって、集積回路の集積度を向上し、機能の向上を図ることができる。
【0107】
また、第7の発明である携帯電子機器によれば、LSI部を高機能化、低消費電力化することが可能で、高機能で電池寿命の長い携帯電子機器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基礎となる参考例としての第1の構造を有するメモリ膜の断面図である。
【図2】 本発明の基礎となる参考例としての第2の構造を有するメモリ膜の断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の、第3の構造を有するメモリ膜の断面図である。
【図4】 上記第2の構造を有するメモリ膜を用いて作製したメモリ素子の、書き込み時及び消去時のドレイン電流対ゲート電圧の関係を示すグラフである。
【図5】 上記第2の構造を有するメモリ膜と同様な構造を持ち、窒化シリコン膜をシリコン酸化膜で置き換えたメモリ膜を用いて作製したメモリ素子の、書き込み時及び消去時のドレイン電流対ゲート電圧の関係を示すグラフである。
【図6】 上記第2の構造を有するメモリ膜の製造方法を示す図である。
【図7】 上記第2の構造を有するメモリ膜の製造方法を示す図である。
【図8】 本発明の第2実施形態のメモリ素子の断面図である。
【図9】 本発明の第3実施形態のメモリ素子の断面図である。
【図10】 本発明の第4実施形態のメモリセルアレイの平面図である。
【図11】 図10の切断面線A−A’から見た断面図である。
【図12】 図10の切断面線B−B’から見た断面図である。
【図13】 図10の切断面線C−C’から見た断面図である。
【図14】 本発明の第4実施形態のメモリセルアレイの回路図である。
【図15】 本発明の第5実施形態のメモリセルアレイの平面図である。
【図16】 図15の切断面線A−A’から見た断面図である。
【図17】 図15の切断面線B−B’から見た断面図である。
【図18】 本発明の第5実施形態のメモリセルアレイの変形例を示す平面図である。
【図19】 本発明の第5実施形態のメモリセルアレイの回路図である。
【図20】 本発明の第7実施形態の携帯情報機器の構成図である。
【符号の説明】
17,67,111,211,311,251 シリコン基板
112,212,312 シリコン酸化膜
114,116,118,231 窒化シリコン膜
113,115,117,119,213,219,313,319 ポリシリコン膜
221 第1のシリコン微粒子
222 第2のシリコン微粒子
321 第1の微粒子
322 第2の微粒子
331 窒化シリコン
332 ごく薄い酸化膜

Claims (11)

  1. 第1の電極となる半導体基板と、
    上記半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、
    上記第1の絶縁膜上に形成された第1の導電体膜と、
    上記第1の導電体膜上に形成され、第2の絶縁膜で覆われた第2の導電体からなる微粒子と、
    上記微粒子間に散在する窒化シリコンと、
    上記微粒子上に形成された第2の電極となる第3の導電体膜と
    からなることを特徴とするメモリ膜。
  2. 請求項に記載のメモリ膜において、
    上記第1の絶縁膜の厚さは2nm乃至5nmの範囲内であり、
    第2の導電体からなる微粒子の直径は3nm乃至7nmの範囲内であることを特徴とするメモリ膜。
  3. 請求項1または2に記載のメモリ膜において、
    上記半導体基板、上記第1の導電体及び第2の導電体はいずれもシリコンからなり、
    上記第1の絶縁膜はシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜であることを特徴とするメモリ膜。
  4. 浮遊ゲートを有する電界効果型トランジスタを備え、上記浮遊ゲートが請求項1乃至3のいずれかに記載のメモリ膜からなることを特徴とするメモリ素子。
  5. 請求項に記載のメモリ素子において、
    上記電界効果型トランジスタがSOI基板上に形成されたことを特徴とするメモリ素子。
  6. 請求項4または5に記載のメモリ素子を集積したことを特徴とする半導体集積回路。
  7. 半導体基板の表面に、一方向に蛇行して延びる複数の素子分離領域が上記一方向に垂直な方向に関して並んで形成されて、隣り合う素子分離領域の間にそれぞれ上記一方向に蛇行して延びる活性領域が定められ、
    上記各活性領域内の蛇行の各折り返し個所に、それぞれソース領域またはドレイン領域として働く不純物拡散領域が形成されて、同一の活性領域内で隣り合う上記不純物拡散領域の間にそれぞれチャネル領域が定められ、
    上記半導体基板上に、上記一方向に垂直な方向にストレートに延びる複数のワード線が、それぞれメモリ機能を有する膜を介して各活性領域内のチャンネル領域上を通るように設けられ、
    上記半導体基板上に、上記一方向にストレートに延びる第1のビット線が、同一の活性領域内の蛇行の片側の折り返し個所に設けられた上記不純物拡散領域上を通るように設けられるとともに、上記一方向にストレートに延びる第2ビット線が、同一の活性領域内で蛇行の他方の側の折り返し個所に設けられた上記不純物拡散領域上を通るように設けられ、
    上記一方向に蛇行して延びる活性領域は所定の導電型を持つウェル領域からなり、このウェル領域が上記不純物拡散領域の下方を通して第3のビット線として働き、
    上記第1のビット線、第2ビット線がそれぞれ直下に存する上記不純物拡散領域とコンタクト孔を介して接続され、
    上記メモリ機能を有する膜は、請求項1乃至3のいずれかに記載のメモリ膜からなることを特徴とする半導体記憶装置。
  8. 半導体基板の表面に、一方向に延びる複数の素子分離領域が上記一方向に垂直な方向に関して並んで形成されて、隣り合う素子分離領域の間にそれぞれ上記一方向に延びる活性領域が定められ、
    上記半導体基板上に、上記一方向に垂直な方向に延びる複数のワード線が、それぞれメモリ機能を有する膜を介して各活性領域上を通るように形成され、
    上記ワード線で覆われた上記活性領域がチャネル領域となり、
    上記活性領域内の上記チャネル領域の両側に、それぞれソース領域またはドレイン領域として働く不純物拡散領域が形成され、
    上記半導体基板上に、上記一方向に延びる第1のビット線が、上記各活性領域上を通るように設けられ、
    上記第1のビット線が直下に存する上記ソース領域とドレイン領域とのうちの一方とコンタクト孔を介して接続され、
    上記半導体基板上に、層状で上記コンタクト孔を囲むパターン孔を有するプレート電極が、上記ワード線および第1ビット線に対して絶縁膜を介して電気的に絶縁された状態に形成され、
    上記プレート電極が直下に存する上記ソース領域と上記ドレイン領域とのうちの他方と接続され、
    上記一方向に延びる活性領域は所定の導電型を持つウェル領域からなり、このウェル領域が上記不純物拡散領域の下方を通して第3ビット線として働き、
    上記メモリ機能を有する膜は、請求項1乃至3のいずれかに記載のメモリ膜からなることを特徴とする半導体記憶装置。
  9. 請求項7または8に記載の半導体記憶装置において、
    書き込み時及び消去時において、
    選択されたメモリセルにおいて、上記ワード線と上記第3のビット線との間の電位差の絶対値VがV=VDDであるとき、
    選択ワード線もしくは選択ビット線のどちらか一方にのみ接続されているメモリセルにおいて、VDD/3≦V<VDD/2となることを特徴とする半導体記憶装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれかに記載の半導体記憶装置と、ロジック回路とを混載したことを特徴とする半導体集積回路。
  11. 請求項6または10に記載の半導体集積回路を具備したことを特徴とする携帯電子機器。
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