JP3879241B2 - 複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法 - Google Patents

複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドアトリム、車両の内装材、家屋の内装材、家具の外装材等に使用される装飾材、特に基材の表面に複数の異なる色または模様の表皮を形成した装飾材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両のドアトリムにおいて上半部と下半部とで表皮の色が異なるものを製造する場合の従来の方法は、別体に成形した基材の上半部と下半部に異なる色の表皮を接着したものを用意して、これをリベットあるいは小ねじなどにより連結するのが通常であった。しかしこの方法では、基材の成形工程と表皮の接着工程が上半部と下半部とで別々に必要になるので、製造工程数が増大するという問題がある。
【0003】
これを解決する手段として、図11及び図12に示すような製造方法がある。これは、先ず基材上半部1と基材下半部2の一側に沿って形成したフランジ部1a,2aの先端縁を複数の連結部3により連結して基材の各半部1.2を一体的に成形し(図11及び図12(a) 参照)、この連結された基材の各半部1.2の表面に接着剤を吹き付ける。次に、境界線5aを境として表面の色が異なる表皮5を加熱軟化させて境界線5aが基材上半部1と基材下半部2の各フランジ部1a,2aの間となるように基材の各半部1,2と連結部3の上に載せ(図11参照)、真空により吸引することにより表皮5を基材の各半部1,2と連結部3の上に密着させて接着する。そして表皮5の不要部分を切除してから、連結部3を根本部からカット刃6により切断して取り除いてドアトリム上半部7A及びドアトリム下半部7Bとし(図12(a) 及び図12(b) 参照)、各半部7A,7Bのフランジ部1a,2aを表皮5を介して接合して複数のステープラ8により一体的に結合する(図12(c) 参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この製造方法によれば、基材の成形工程と表皮の接着工程は上下の各半部を合わせて各1工程となるので、製造工程数を減少させて生産性を高めることができる。しかし、上下の各半部7A,7Bの結合の際にフランジ部1a,2aは表皮5を介して密着させる必要があるので、カット刃6による連結部3の切断は、図12(a) に示すように、フランジ部1a,2aに接着される表皮5の表面の延長上である切断面1b,2bにおいて行わなければならない。このため、わずかの誤差があっても各半部1,2外表面とフランジ部1a,2aの間の外角部付近となる表皮5がカット刃6により傷つけられ、これがドアトリム表面の色の境界部に現れるという問題が生じる。このために図示の従来技術では、オーナメントを取付用の凹部4a,4bの範囲内に連結部3を設け、このような傷が生じてもオーナメントを取り付けることにより隠れるようにしてるが、これでは表面の色の境界部にオーナメントを取り付けないものには適用できず、あるいは連結部3の位置が限定されるなど、せっかくの生産性が高い製造方法の適用範囲が限定されるという問題が生じる。
本発明はこのような各問題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材は、それぞれ板状の基材構成部分を異なる色または模様の表皮により覆ってなる複数の装飾材構成部分を、各基材構成部分の一側に沿って形成されて各表皮により覆われたフランジ部で互いに接合して一体的に連結してなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材において、各フランジ部の先端縁部にはその長手方向に間隔をおいて互いに対応する複数箇所に接合の相手となる各基材構成部分を一体に成形するために形成された連結部の一部を残存させて切断し、その残存部分が各フランジ部に向けて突出することで形成される突起部とこの突起部を受け入れ可能でフランジ部の長手方向に突起部に隣接して形成される切欠きとをそれぞれ形成し、各フランジ部を各表皮を介して互いに接合した状態においてその一方に形成された突起部が他方に形成された切欠き内に受け入れられるように各突起部と切欠きを配置したことを特徴とするものである。各基材構成部分のフランジ部の先端縁に形成される各突起部は各基材構成部分を一体に成形するために形成された連結部の一部を残存させて切断したものであるので、各基材構成部分はこの連結部により互いに一体的に形成することができ、各突起部は各フランジ部の先端縁部から突出しているので、この突起部の先端部を切断する切断工具が各フランジ部を覆う表皮に接触することはなく、また表皮を介して各フランジ部を互いに接合した状態ではフランジ部の一方に形成した突起部は他方に形成した切欠き内に受け入れられるので、各フランジ部は隙間なく密着される。
【0006】
本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材は、前項の発明において、連結部は、各フランジ部の先端縁部の長手方向においてオフセットされたZ形であり、突起部は連結部をフランジ部の先端縁部側に所定長さを残して切断し、先端縁部側に残存した部分であることが好ましい。
また本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法は、一側にフランジ部を形成した複数の基材構成部分と各フランジ部の各先端縁部を連結する複数の連結部とを一体的に成形する基材成形工程と、表面の色または模様が境界線を境として異なる表皮材を境界線がフランジ部の間に位置するように各基材構成部分及び連結部の上に載せてそれらの表面に密着固定して表皮を形成する表皮形成工程と、連結部を切断して各基材構成部分の表面に表皮が固着された複数の装飾材構成部分に分割する分割工程と、分割された各装飾材構成部分のフランジ部を各表皮を介して接合して一体的に連結する連結工程よりなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法において、連結部は各フランジ部の先端縁部にそれぞれ連結される両端部が先端縁部の長手方向においてオフセットされたZ形であり、基材成形工程では基材構成部分の各フランジ部の先端縁部各連結部の一端部への連結位置に隣接する位置で同じ連結部の他端部と整列して対向する位置に切欠きを形成し、分割工程では表皮をフランジ部に固着された部分の表面から多少離れた面に沿って切断すると共に連結部はフランジ部に固着された表皮の表面から多少離れた面に沿って切断してフランジ部から突出する突起部を形成し、連結工程ではそれまで互いに連結されていた各突起部の一方を他方に隣接して形成された各切欠き内に受け入れることを特徴とするものである。基材成形工程では各基材構成部分は互いに一体的に成形され、表皮形成工程では表皮材は各基材構成部分とこれを連結する各連結部に同時に密接固着されて表皮となる。分割工程では、連結部により連結されて表皮が形成された各基材構成部分は、表皮をフランジ部に固着された部分の表面から多少離れた面に沿って切断すると共に連結部はフランジ部に固着された表皮の表面から多少離れた面に沿って切断してフランジ部から突出する突起部を形成しているので、切断部以外の箇所で切断工具が表皮に接触してこれを傷つけることはない。また連結工程では、各突起部は連結部によりそれまで連結されていた突起部に隣接して形成された各切欠き内に受け入れられるので、各フランジ部は隙間なく密着される。
【0007】
また本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法は、一側にフランジ部を形成した複数の基材構成部分と各フランジ部の各先端縁部を連結する複数の連結部とを一体的に成形する基材成形工程と、表面の色または模様が境界線を境として異なる表皮材を境界線がフランジ部の間に位置するように各基材構成部分及び連結部の上に載せてそれらの表面に密着固定して表皮を形成する表皮形成工程と、連結部を切断して各基材構成部分の表面に表皮が固着された複数の装飾材構成部分に分割する分割工程と、分割された各装飾材構成部分のフランジ部を各表皮を介して接合して一体的に連結する連結工程よりなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法において、連結部は帯板状であり、基材成形工程では同一の連結部の両端に連結される各基材構成部分のフランジ部の先端縁部にそれぞれに連結される同一の連結部の各端部に対し先端縁部の長手方向において互いに逆向きでそれぞれの端部から同一の所定間隔をおいて切欠きを形成し、分割工程では表皮をフランジ部に固着された部分の表面から多少離れた面に沿って切断すると共に連結部はフランジ部に固着された表皮の表面から多少離れた面に沿って切断してフランジ部から突出する突起部を形成し、連結工程ではそれまで互いに連結されていた各突起部の一方を他方に隣接して形成された各切欠き内に受け入れることを特徴とするものである。この装飾材の製造方法でも前項と同様な作用が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
先ず図1〜図7に示す第1の実施の形態の説明をする。この実施の形態は、本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法を自動車のドアトリムに適用したものである。
先ずこのドアトリムの基材の構造及びそれを成形する基材成形工程の説明をする。このドアトリムの基材は、2つの基材構成部分(基材上半部11及び基材下半部16)よりなるもので、図1〜図4に示すように、基材上半部11と基材下半部16は凹凸のあるほゞ一定厚の板状で、互いに接合される接合縁11a及び接合縁16aに沿ってそれぞれフランジ部12とフランジ部17が形成され、基材成形工程により成形された状態では、基材上半部11と基材下半部16は、各フランジ部12,17の先端縁部に沿った3箇所において連結部20により互いに一体的に連結されている。
【0009】
この実施の形態の各連結部20は、図1及び図2に示すように、各フランジ部12,17の先端縁部に連結される先端部分が先端縁部の長手方向において所定間隔L0だけオフセットされたZ形であり、その厚さは基材各半部11,16とほゞ同じである。また各フランジ部12,17の先端縁部には、各連結部20が連結される部分に隣接して切欠き14,19が形成されている。基材上半部11のフランジ部12の先端縁部に形成される切欠き14は、基材下半部16のフランジ部17への連結部20の連結箇所と対向して整列されており、また基材下半部16のフランジ部17の先端縁部に形成される切欠き19は、基材上半部11のフランジ部12のへの連結部20の連結箇所と整列されており、従ってフランジ部12,17の先端縁部に連結される連結部20の各先端部と切欠き14,19は所定間隔L0だけ離れている。各切欠き14,19の大きさは、フランジ部12,17に連結される連結部20の先端部を相当な余裕を持って受け入れ可能な大きさである。
【0010】
連結部20により連結された基材各半部11,16を成形する基材成形工程では、加熱された上型及び下型よりなるホットプレス成形型が使用される。細かく解繊された木材の繊維に結着剤として7パーセント程度のフェノール樹脂を混入した所定量の原材料を下型の上に載せ、上型を下降させて原材料を圧縮加熱してフェノール樹脂を硬化させることにより、連結部20により連結された基材各半部11,16が成形される。このようにして成形された基材各半部11,16は通気性のある多孔性であるが、合成樹脂を用いた圧縮成形あるいは射出成形により一体成形してもよい。
【0011】
次に、互いに一体的に形成された基材各半部11,16と連結部20の表面に表皮25を密接固着する表皮形成工程の説明をする。表皮25の素材である表皮材25Aは、柔軟な熱可塑性樹脂の薄いシートであり、図1に示すように、その表面は直線状の境界線26を境として上半部25aと下半部25bでは色または模様が異なるものとし、また意匠的効果を高めるために、表皮材25Aの表面には皮革模様などのしぼが形成されている。表皮形成工程においては、先ず一体的に形成された基材各半部11,16及び連結部20の表面に接着剤を吹き付け、これを一旦乾燥させてから真空成形型の上に載せる。次いで表皮材25Aを遠赤外線ヒータ等により加熱し軟化させてから、境界線26が両フランジ部12,17の間に位置するように基材各半部11,16及び連結部20の上に載せて表皮材25Aの外周部を真空成形型の外周部に当接し、真空成形型に設けた多数の吸引管路を介して負圧を与えて表皮材25Aを吸引し、基材各半部11,16及び連結部20の表側全面に接着して表皮25とする。表皮材25Aは、柔軟な熱可塑性樹脂の薄いシートを弾性に富んだ薄いシート状の合成樹脂発泡体により裏打ちしたものでもよい。
【0012】
上述のように、基材成形工程及び表皮形成工程は、上下の基材各半部11,16ごとに別々に行うことなく、上下まとめて各1工程であるので、製造工程が減少し生産性は向上する。
【0013】
次に、連結部20により連結された基材各半部11,16の表面に表皮25を接着したものを2つの装飾材構成部分(ドアトリム上半部10とドアトリム下半部15)とに分割する分割工程の説明をする。この分割工程では表皮25の不要部分の切除と、連結部20及びこの上側の表皮25の切断を行う。一体的に連結されて表面に表皮25が接着された基材各半部11,16と連結部20は切断型の上に置かれ、図示しないカット刃により、先ず図2〜図5に示すトリムラインF1,F2に沿って表皮25が切断される。トリムラインF1は連結部20の輪郭の一部に沿ったものであり、トリムラインF2はフランジ部12,17に固着された表皮25の表面から距離H1だけ離れた面に沿ったものである。この際に、基材各半部11,16の接合縁11a,16a以外の部分の輪郭に沿った表皮25の不要部分も切断して切除する。次いで、図示しない別のカット刃により、連結部20及びその表面の表皮25を、フランジ部12,17に固着された表皮25の表面から距離H2だけ離れた面に沿ったカット線Gで切断してドアトリム上半部10とドアトリム下半部15とに分離する。これによりドアトリム上半部10及びドアトリム下半部15にはフランジ部12,17から突出する突起部13及び18が形成される。各カット刃は表皮25の表面から距離H1または距離H2だけ離れているので、切断部以外の箇所で表皮25に接触してこれを傷つけることはない。なお、表皮25の不要部分の切除と、連結部20の切断は同一工程で行ってもよい。
【0014】
このドアトリム上半部10とドアトリム下半部15は、連結工程において一体的に連結されて、完成したドアトリムとなる。連結工程では、図6及び図7に示すように、基材各半部11,16の各フランジ部12,17は表皮25を介して接合されて、ステープラ30により一体的に連結される。この接合の際に、図2に示すようにドアトリム下半部15のフランジ部17と連結される連結部20の先端部により形成される突起部18は、これと対向しかつこれと整列されるようにドアトリム上半部10のフランジ部12に形成された切欠き14内に受け入れられ(図6参照)、他方の突起部13は同様に他方の切欠き19内に受け入れられる。これにより各フランジ部12,17は、表皮25を介して隙間なく密着され、従ってドアトリム上半部10及びドアトリム下半部15は狂いなく正確に組み立てられる。この実施の形態では、図1及び図2より明らかなように、フランジ部12の先端縁部の左端P1から各連結部20の連結位置までの距離L1,L2,L3は、フランジ部17の先端縁部の左端P2から各切欠き19までの距離と同一であり、従って連結されたドアトリム各半部10,15の輪郭線はなだらかに連続するものとなる。
【0015】
次に図8〜図10に示す第2の実施の形態の説明をする。この実施の形態は、上記第1の実施の形態に比して、基材上半部11を所定間隔L0だけ右向きに移動させて配置し、これにより連結部20を真直な帯板状とし、フランジ部12,17の先端縁部の各連結部20が連結される部分に隣接して形成される切欠き14,19は連結部20に対し同一の所定間隔L0をあけてフランジ部12,17の先端縁部の長手方向において互いに反対側となる位置に形成した点が異なるだけであり、その他の構成は第1の実施の形態と同一である。この第2の実施の形態でも、図8及び図9より明らかなように、フランジ部12の先端縁部の左端P1から各連結部20までの距離L1,L2,L3は、フランジ部17の先端縁部の左端P2から各切欠き19までの距離と同一である。
【0016】
連結部20により連結された基材各半部11,16の形状は上述のように異なっているが、基材成形工程、表皮形成工程及び分割工程は第1の実施の形態と同一である。これにより形成されたドアトリム上半部10及びドアトリム下半部15の形状は第1の実施の形態で形成されたものと同一であり、従って連結工程も第1の実施の形態と同じである。従ってこの第2の実施の形態でも、生産性が向上する、表皮25を傷つけることがない、上下のドアトリム各半部10,15は狂いなく正確に組み立てられるという各効果が得られる。
【0017】
本発明は上記実施の形態で説明した車両のドアトリムに限らず、車両や家屋の内装材、家具の外装材等に使用される装飾材で基材の表面に複数の異なる色または模様の表皮を形成したものに広く実施することができる。また上記実施の形態のように2つの基材半部からなるものに限らず、3つ以上の基材構成部分よりなる装飾材に適用することもできる。
【0018】
【発明の効果】
本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材によれば、基材構成部分を連結して互いに一体的に形成することができるので、基材の成形とその表面への表皮の形成は各基材構成部分をまとめて各1工程となり、各基材構成部分ごとに分ける必要はない。従って製造工程数を減少させて生産性を高めることができる。また各基材構成部分のフランジ部の先端縁部に形成される突起部の先端部を切断する切断工具が各フランジ部を覆う表皮に接近することはなく、従って切断部以外の箇所で切断工具が表皮に接触してこれを傷つけることはないので、種々な形状構造の装飾材に広く適用することができる。また各フランジ部を互いに接合した状態では各フランジ部は隙間なく密着されるので、各装飾材構成部分は狂いなく正確に組み立てられる。
【0019】
また本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法によれば、基材成形工程では各基材構成部分は一体的に成形され、表皮形成工程では表皮材は各基材構成部分と各連結部に同時に密接固着されるので、基材成形工程と表皮形成工程は各基材構成部分をまとめて各1工程となり、各基材構成部分ごとに分ける必要はない。従って製造工程数を減少させて生産性を高めることができる。また分割工程では、切断部以外の箇所で切断工具が表皮に接触してこれを傷つけることはないので、種々な形状構造の装飾材の製造に広く適用することができる。また連結工程では、各フランジ部は隙間なく密着されるので、各装飾材構成部分は狂いなく正確に組み立てられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法の第1の実施形態を説明する全体平面図である。
【図2】 図1のE部分の部分拡大図である。
【図3】 図2の3−3断面図である。
【図4】 図2の4−4断面図である。
【図5】 図2の5−5断面図である。
【図6】 各装飾材構成部分を連結した状態における図3に対応する部分拡大断面図である。
【図7】 各装飾材構成部分を連結した状態における図4に対応する部分拡大断面図である。
【図8】 本発明による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法の第2の実施形態を説明する全体平面図である。
【図9】 図8のE部分の部分拡大図である。
【図10】 図9の10−10断面図である。
【図11】 従来技術による複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材及びその製造方法の一例を説明する全体平面図である。
【図12】 製造工程を示す図11の線12−12に沿った部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10,15…装飾材構成部分(ドアトリム各半部)、11,16…基材構成部分(基材各半部)、12,17…フランジ部、13,18…突起部、14,19…切欠き、20…連結部、25…表皮、25A…表皮材、26…境界線。

Claims (4)

  1. それぞれ板状の基材構成部分を異なる色または模様の表皮により覆ってなる複数の装飾材構成部分を、前記各基材構成部分の一側に沿って形成されて前記各表皮により覆われたフランジ部で互いに接合して一体的に連結してなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材において、前記各フランジ部の先端縁部にはその長手方向に間隔をおいて互いに対応する複数箇所に接合の相手となる前記各基材構成部分を一体に成形するために形成された連結部の一部を残存させて切断し、その残存部分が前記フランジ部に向けて突出することで形成される突起部とこの突起部を受け入れ可能で前記フランジ部の長手方向に前記突起部に隣接して形成される切欠きとをそれぞれ形成し、前記各フランジ部を前記各表皮を介して互いに接合した状態においてその一方に形成された前記突起部が他方に形成された前記切欠き内に受け入れられるように前記各突起部と切欠きを配置したことを特徴とする複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材。
  2. 前記連結部は、前記各フランジ部の先端縁部の長手方向においてオフセットされたZ形であり、前記突起部は前記連結部を前記フランジ部の先端縁部側に所定長さを残して切断し、前記先端縁部側に残存した部分であることを特徴とする請求項1に記載の複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材。
  3. 一側にフランジ部を形成した複数の基材構成部分と前記各フランジ部の各先端縁部を連結する複数の連結部とを一体的に成形する基材成形工程と、表面の色または模様が境界線を境として異なる表皮材を前記境界線が前記フランジ部の間に位置するように前記各基材構成部分及び連結部の上に載せてそれらの表面に密着固定して表皮を形成する表皮形成工程と、前記連結部を切断して前記各基材構成部分の表面に表皮が固着された複数の装飾材構成部分に分割する分割工程と、分割された前記各装飾材構成部分の前記フランジ部を前記各表皮を介して接合して一体的に連結する連結工程よりなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法において、前記連結部は前記各フランジ部の先端縁部にそれぞれ連結される両端部が前記先端縁部の長手方向においてオフセットされたZ形であり、前記基材成形工程では前記基材構成部分の各フランジ部の先端縁部前記各連結部の一端部への連結位置に隣接する位置で同じ連結部の他端部と整列して対向する位置に切欠きを形成し、前記分割工程では前記表皮を前記フランジ部に固着された部分の表面から多少離れた面に沿って切断すると共に前記連結部は前記フランジ部に固着された前記表皮の表面から多少離れた面に沿って切断してフランジ部から突出する突起部を形成し、前記連結工程ではそれまで互いに連結されていた前記各突起部の一方を他方に隣接して形成された前記各切欠き内に受け入れることを特徴とする複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法。
  4. 一側にフランジ部を形成した複数の基材構成部分と前記各フランジ部の各先端縁部を連結する複数の連結部とを一体的に成形する基材成形工程と、表面の色または模様が境界線を境として異なる表皮材を前記境界線が前記フランジ部の間に位置するように前記各基材構成部分及び連結部の上に載せてそれらの表面に密着固定して表皮を形成する表皮形成工程と、前記連結部を切断して前記各基材構成部分の表面に表皮が固着された複数の装飾材構成部分に分割する分割工程と、分割された前記各装飾材構成部分の前記フランジ部を前記各表皮を介して接合して一体的に連結する連結工程よりなる複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法において、前記連結部は帯板状であり、前記基材成形工程では同一の前記連結部の両端に連結される前記各基材構成部分のフランジ部の先端縁部にそれぞれに連結される同一の前記連結部の各端部に対し前記先端縁部の長手方向において互いに逆向きでそれぞれの端部から同一の所定間隔をあけて切欠きを形成し、前記分割工程では前記表皮を前記フランジ部に固着された部分の表面から多少離れた面に沿って切断すると共に前記連結部は前記フランジ部に固着された前記表皮の表面から多少離れた面に沿って切断してフランジ部から突出する突起部を形成し、前記連結工程ではそれまで互いに連結されていた前記各突起部の一方を他方に隣接して形成された前記各切欠き内に受け入れることを特徴とする複数の異なる色または模様の表皮を有する装飾材の製造方法。
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