JP3878759B2 - 耕耘装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリ爪の耕耘と畦立などを行う耕耘装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、水田(表作)または畑(裏作)として同一の圃場を活用する場合、水田のときはロータリ爪によって耕耘及び代掻作業を行う。それと共に、畑のときは耕耘及び畦立作業を行うもので、ロータリ爪後側のリヤカバー中央部に外盛培土板を取付けて畦を整形した場合、水田の代掻時にリヤカバー中央部を閉鎖して代掻作業を行えるが、前記培土板によって外盛整形して畦を作ると、畦の左右幅が不均一になり、機械移植または機械収穫が面倒になる不具合がある。また、内盛培土板によって畦を整形する場合、左右幅が均一な畦を容易に整形することができるが、平畦整形では内盛培土板が大きな形状になるから、リヤカバーを取外したり、作業機フレームに内盛培土板を固定させる必要があり、畦立作業用として専用の構造に組み換える手間を必要とし、耕耘作業と畦立作業の切換を容易に行い得ない等の取扱い上の問題があり、しかも前記内盛培土板を装着することにより、畦畔処理用の片培土板を取付け得ない等の不具合もある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
然るに、本発明は、ロータリ爪(9)の後側の後リヤカバー(12・12)を左右で分割構成し、該左右に分割した後リヤカバー(12)の外側に、一対の左右切欠板(23・23)を枢支し、内側に、一対の中央切欠板(24・24)を枢支し、該左右切欠板(23・23)は、前リヤカバー(11)後端の軸(18)回りに回動自在に取付け、前記中央切欠板(24・24)は、ロック機能と蝶番(26)を介して上方に反転自在とし、前記各切欠板(23)(24)を後リヤカバー(12)本体に係止させて一枚の偏平な板状に後リヤカバー(12)を形成して水田での代掻作業を可能とし、更に、該両側の左右切欠板(23)を軸(18)回りに上方に反転させ、左右片培土板(36・36)を後リヤカバー(12)両側に装着させ、後リヤカバー(12)と左右片培土板(36)とで、畑 作用平畦(39)を形成する内盛作業を行う状態と、該片培土板(36)をデプスフレーム(29)の支軸(32)回りに上方へ反転させ、該切欠板(23)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに切換可能とし、該デプスフレーム(29)の後端左右幅中央に培土ヒッチ(42)を固定し、培土ヒッチ(42)に培土フレーム(45)を回転自在に取付け、外盛整形用の双培土板(46)を培土フレーム(45)下端に固定し、該双培土板(46)を着地させて、隣接2列の平畦(39)の半分片側と溝(40)を整形させる外盛整形作業を行う状態と、ロックピン(44)の係脱によって支軸(43)回りに培土フレーム(45)を上方に回転させ、双培土板(46)を反転させて持上げ、中央切欠板(24)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに反転切換自在としたので、前記リヤカバーとこの両端の左右片培土板によって内盛整形構造、並びに畦畔処理用の片培土構造を容易に得られると共に、リヤカバーの培土板取付部または片培土板を上方に反転させるだけで耕耘(代掻)作業と畦立作業の切換を容易に行い得、取扱い操作の簡略化並びに畦立作業性の向上などを容易に図り得るものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は全体の側面図、図2は同平面図であり、図中符号(1)は農用トラクタであり、左右の前輪(2)及び後輪(3)、操向ハンドル(4)、運転席(5)などを装備し、トップリンク(6)及びロワリンク(7)を介して作業機(8)を昇降自在に装設している。また、前記作業機(8)にロータリ爪(9)を設け、走行し乍ら耕耘作業を行う。
【0005】
さらに、図3乃至図7に示す如く、前記ロータリ爪(9)上側を上面板(10)によって閉塞し、上面板(10)後部に前リヤカバー(11)を連結させ、前リヤカバー(11)の後部に後リヤカバー(12)を連結させると共に、ロータリ爪(9)両外側をサイドカバー(13)によって閉塞し、ロータリ爪(9)の耕耘土中にサイドカバー(13)下端を突入させ、ロータリ爪(9)による左右土こぼれを防ぐ。
【0006】
また、前記上面板(10)後端に軸(14)を介して前リヤカバー(11)前端を回動自在に取付け、前リヤカバー(11)後端を昇降自在とし、前リヤカバー(11)後端を下方に弾圧させるバネ(15)をロッド(16)に巻装させ、上面板(10)のブラケット(19)に取付ける前記ロッド(16)によって前リヤカバー(11)の最下降限度を規制し、前リヤカバー(11)の上昇動作をバネ(15)によって弾圧規制している。
【0007】
また、前リヤカバー(11)後端に軸(18)を介して後リヤカバー(12)前端を回動自在に取付け、後リヤカバー(12)後端を昇降自在とし、前リヤカバー(11)のブラケット(20)に取付けるロッド(21)にバネ(22)を巻装させて後リヤカバー(12)後端を下方に弾圧させ、ロータリ爪(9)が耕起した土の表面をリヤカバー(11)(12)によって偏平にし、耕耘作業を行う。
【0008】
また、後リヤカバー(12)を左右に分割構成し、左右切欠板(23)と、一対の中央切欠板(24)を設け、軸(18)回りに左右切欠板(23)を上方に反転自在とし、ロックレバー(25)によって左右切欠板(23)を後リヤカバー(12)本体に係脱自在に係止させると共に、ロック機能付きの蝶番(26)を介して中央切欠板(24)を上方に反転自在とし、蝶番(26)のロック機能とロックレバー(27)によって中央切欠板(24)を後リヤカバー(12)本体に係脱自在に係止させ、前記各切欠板(23)(24)を後リヤカバー(12)本体に係止させて一枚の偏平な板状に後リヤカバー(12)を形成して水田での代掻作業などを行う。
【0009】
さらに、前記作業機(8)のメインフレーム(28)にデプスフレーム(29)を連結させ、デプスハンドル(30)によってデプスフレーム(29)の後端を高さ調節すると共に、デプスフレーム(29)後端両側に受筒(31)を固定させ、回転自在な支軸(32)を受筒(31)に挿入させて係脱自在なロックピン(33)によって係止させ、前記支軸(32)に支柱(34)を高さ調節自在に固定させ、支柱(34)下端に培土フレーム(35)を固定させ、培土フレーム(35)に片培土板(36)を取付ける。また、培土フレーム(35)に軸フレーム(37)を介して尾輪(38)を回転自在に軸支させると共に、リヤカバー(11)(12)と左右片培土板(36)により形成される畦(39)と隣接の既設畦(39)間の溝(40)底に鉄製の幅広の前記尾輪(38)を移動させて鎮圧させる。
【0010】
また、図示実線位置に左右の片培土板(36)を着地させて後リヤカバー(12)とにより平畦(39)を整形させると共に、左右の片培土板(36)の一方を支軸(32)回りに上方に回転させ、図示仮想線位置に片培土板(36)と尾輪(38)を反転させて持上げて畦畔処理を行うもので、後リヤカバー(12)両側の左右切欠板(23)を軸(18)回りに上方に反転させて左右片培土板(36)を後リヤカバー(12)両側に装着させ、後リヤカバー(12)と左右片培土板(36)とで畑作用平畦(39)を形成する内盛作業を行うと共に、片培土板(36)を支軸(32)回りに上方に反転させて持上げ、切欠板(23)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘(代掻)作業を行う。
【0011】
上記から明らかなように、ロータリ爪(9)後側の後リヤカバー(12)を左右に複数に分割構成し、両端のリヤカバー(12)の切欠板(23)を反転させて片培土板(36)を装着可能とし、両端のリヤカバー(12)と片培土板(36)を上方に反転切換自在とし、前記後リヤカバー(12)とこの両端の左右片培土板(36)によって内盛整形構造、並びに畦畔処理用の片培土構造を得られると共に、後リヤカバー(12)の培土板取付部である切欠板(23)または片培土板(36)を上方に反転させるだけで耕耘(代掻)作業と畦立作業の切換を行え、取扱い操作の簡略化並びに畦立作業性の向上などを図れるように構成している。
【0012】
さらに、前記デプスフレーム(29)の後端左右幅中央に係脱自在なヒッチピン(41)を介して培土ヒッチ(42)を着脱自在に固定させ、培土ヒッチ(42)に支軸(43)とロックピン(44)を介して培土フレーム(45)を回転自在に取付け、外盛整形用の双培土板(46)を培土フレーム(45)下端に固定させている。そして、図示実線位置に双培土板(46)を着地させて後リヤカバー(12)とにより隣接2列の平畦(39)の半分片側と溝(40)を整形させる外盛整形作業を行うと共に、ロックピン(44)の係脱によって支軸(43)回りに培土フレーム(45)を上方に回転させ、図示仮想線位置に双培土板(46)を反転させて持上げ、中央切欠板(24)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘(代掻)作業を行う。
【0013】
なお、前記の左右片培土板(36)と双培土板(36)の両方を同時にデプスフレーム(29)に装着することにより、内盛整形と外盛整形と畦畔処理が行えると共に、左右片培土板(36)のいずれか一方と双培土板(36)をデプスフレーム(29)に装着することにより、外盛整形と畦畔処理が行える。また、左右片培土板(36)と双培土板(46)を同時に着地させ、畦(39)幅が半分で2列の畦(39)を同時に整形することも行え、作物の種類、機械移植、機械収穫の内容に対処して畦(39)作り並びに耕耘作業の形態を選択できる。
【0014】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、ロータリ爪(9)の後側の後リヤカバー(12・12)を左右で分割構成し、該左右に分割した後リヤカバー(12)の外側に、一対 の左右切欠板(23・23)を枢支し、内側に、一対の中央切欠板(24・24)を枢支し、該左右切欠板(23・23)は、前リヤカバー(11)後端の軸(18)回りに回動自在に取付け、前記中央切欠板(24・24)は、ロック機能と蝶番(26)を介して上方に反転自在とし、前記各切欠板(23)(24)を後リヤカバー(12)本体に係止させて一枚の偏平な板状に後リヤカバー(12)を形成して水田での代掻作業を可能とし、更に、該両側の左右切欠板(23)を軸(18)回りに上方に反転させ、左右片培土板(36・36)を後リヤカバー(12)両側に装着させ、後リヤカバー(12)と左右片培土板(36)とで、畑作用平畦(39)を形成する内盛作業を行う状態と、該片培土板(36)をデプスフレーム(29)の支軸(32)回りに上方へ反転させ、該切欠板(23)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに切換可能とし、該デプスフレーム(29)の後端左右幅中央に培土ヒッチ(42)を固定し、培土ヒッチ(42)に培土フレーム(45)を回転自在に取付け、外盛整形用の双培土板(46)を培土フレーム(45)下端に固定し、該双培土板(46)を着地させて、隣接2列の平畦(39)の半分片側と溝(40)を整形させる外盛整形作業を行う状態と、ロックピン(44)の係脱によって支軸(43)回りに培土フレーム(45)を上方に回転させ、双培土板(46)を反転させて持上げ、中央切欠板(24)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに反転切換自在としたので、前記リヤカバー(12)とこの両端の左右片培土板(36)によって内盛整形構造、並びに畦畔処理用の片培土構造を容易に得ることができると共に、リヤカバー(12)の培土板取付部または片培土板(36)を上方に反転させるだけで耕耘(代掻)作業と畦立作業の切換を容易に行うことができ、取扱い操作の簡略化並びに畦立作業性の向上などを容易に図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体の側面図。
【図2】 同平面図。
【図3】 片培土板側面図。
【図4】 同平面図。
【図5】 双培土板側面図。
【図6】 同平面図。
【図7】 培土板背面図。
【符号の説明】
(9)ロータリ爪
(12)後リヤカバー
(36)片培土板
Claims (1)
- ロータリ爪(9)の後側の後リヤカバー(12・12)を左右で分割構成し、該左右に分割した後リヤカバー(12)の外側に、一対の左右切欠板(23・23)を枢支し、内側に、一対の中央切欠板(24・24)を枢支し、該左右切欠板(23・23)は、前リヤカバー(11)後端の軸(18)回りに回動自在に取付け、前記中央切欠板(24・24)は、ロック機能と蝶番(26)を介して上方に反転自在とし、前記各切欠板(23)(24)を後リヤカバー(12)本体に係止させて一枚の偏平な板状に後リヤカバー(12)を形成して水田での代掻作業を可能とし、更に、該両側の左右切欠板(23)を軸(18)回りに上方に反転させ、左右片培土板(36・36)を後リヤカバー(12)両側に装着させ、後リヤカバー(12)と左右片培土板(36)とで、畑作用平畦(39)を形成する内盛作業を行う状態と、該片培土板(36)をデプスフレーム(29)の支軸(32)回りに上方へ反転させ、該切欠板(23)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに切換可能とし、該デプスフレーム(29)の後端左右幅中央に培土ヒッチ(42)を固定し、培土ヒッチ(42)に培土フレーム(45)を回転自在に取付け、外盛整形用の双培土板(46)を培土フレーム(45)下端に固定し、該双培土板(46)を着地させて、隣接2列の平畦(39)の半分片側と溝(40)を整形させる外盛整形作業を行う状態と、ロックピン(44)の係脱によって支軸(43)回りに培土フレーム(45)を上方に回転させ、双培土板(46)を反転させて持上げ、中央切欠板(24)を後リヤカバー(12)に面一に固定させて水田稲作用耕耘作業を行う状態とに反転切換自在としたことを特徴とする耕耘装置。
Priority Applications (1)
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JP35733598A JP3878759B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 耕耘装置 |
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