JP3877396B2 - 縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のポリグリセリンを構成成分とする縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
加工食品には、グリセリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,グリセリン有機酸脂肪酸エステル,縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル,プロピレングリコール脂肪酸エステル,レシチン等の食品用界面活性剤が広く使われている。その中でも縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルは、有用な界面活性剤の一つである。
この縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルは、グリセリンを苛性ソーダなどのアルカリ触媒の存在下,高温にて重合し、脱臭,脱色して得られたポリグリセリンとリシノレイン酸を縮合した縮合リシノレイン酸を原料としてエステル化反応することによって製造されている。または、エピクロロヒドリン,グリシドール,グリセリンまたは、ポリグリセリンとエピクロロヒドリン,モノクロロヒドリン,ジクロロヒドリンまたは、グリシドールを原料にして化学合成することによって得られたポリグリセリンとリシノレイン酸を縮合した縮合リシノレイン酸を原料としてエステル化反応することによって製造されている。
【0003】
これら従来の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの原料であるポリグリセリンは、反応ポリグリセリンとも呼ばれ、重合度1から10までの異なるポリグリセリン成分の混合物で、重合度分布の広いものであり、グリセリンの重合により生じる環状構造をとるものも含まれている。
そのため、反応ポリグリセリン中のポリグリセリン組成は、それぞれのポリグリセリン成分の含量が低く、高いものでも20%程度にすぎないものであった。この様な広い重合度分布のポリグリセリンを構成成分とする縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルが、加工食品に使われているのが現状である。また、テトラグリセリン,ヘキサグリセリン,デカグリセリン等に表現されるポリグリセリンの名称は、実際の重合度分布を無視したもので、ポリグリセリンの水酸基価を測定して求められる末端基分析法により決定された平均重合度から名付けられたものである。
ここで、末端基分析法とは水酸基価(OHV)の測定値と表1に示す理論値の関係から、平均重合度(n)と分子量(MW)を求める方法であり、以下の計算式により求められる。
Figure 0003877396
従って、ここで求められた平均重合度は化学一般に言う重合度とは異なり計算上求められた値であり、実際の重合度とはかけ離れた値を示す場合が多い。
【0004】
【表1】
Figure 0003877396
【0005】
例えば、環状ポリグリセリンは、ポリグリセリンの種類に関係なく水酸基価は758と一定であるため、この様な環状ポリグリセリンが含まれる場合は見掛けの重合度である平均重合度は実際の重合度よりかなり高い値を示すことになり、これより決定されたポリグリセリンの名称は実際の成分を示すものではない。
従って、この様な方法で表記されるポリグリセリンの重合度は平均重合度であって、ポリグリセリンの単一成分を表わしていない。
このため、反応ポリグリセリンを構成成分とする、従来の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルは、例えば縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリンエステルと称しても構成のポリグリセリンは、環状ポリグリセリンやグリセリンおよびジグリセリンなどの低重合度のポリグリセリンが多く含まれ、また重合度分布も広いポリグリセリンである。
このような縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを、W/O型乳化食品,分散食品,二重乳化型食品などの加工食品に使用して品質を改良するためには添加量を多くしなければならず、風味などに影響を及ぼす欠点があった。また、従来の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルでは、低pH,高塩濃度,加熱,アルコール含有加工食品に使用した場合、水層分離を起こすなどの品質的に安定な食品を得ることができない欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの界面活性能を飛躍的に向上させ、風味が良好で、また低pH、塩、加熱あるいはアルコールに対する乳化安定性が改善された縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有するW/O型乳化食品、分散食品、二重乳化型食品などの加工食品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題点を解決するため反応ポリグリセリンを重合度分布の狭い、環状ポリグリセリンや低重合度のポリグリセリンの少ないものに精製するか、最初から純度の高いポリグリセリンを調製しその後、従来法により縮合リシノレイン酸とエステル化し得られた、従来の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルに比べ界面活性能の優れた精製縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを分散食品に使用した場合、添加量も少なく、安定したW/O型乳化食品,二重乳化食品を作れることを見い出し本発明を完成させたものである。
本発明は、ポリグリセリン組成中の、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35%以上である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有することを特徴とする食品にある。例えば、ペンタグリセリンが構成ポリグリセリン中の45%である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有することを特徴とする食品をいう。
以下に、本発明の食品について説明する。まず、本発明で使用する縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルについて詳述する。本発明で使用する縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルのポリグリセリンは、例えば従来の技術で述べた方法により合成されたポリグリセリンを分子蒸留精製法,水蒸気キャリアを使用する減圧蒸留法,疑似移動床型液体クロマトグラフィー法により精製分離し、ポリグリセリン組成中の、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35%以上であるポリグリセリンを調製する。精製方法については、上記方法に限定されるものではない。
【0008】
本発明におけるポリグリセリンの組成分析は、トリメチルシリル化を行いポリグリセリンを誘導体となし、その上でGC法(ガスクロマトグラフィー)にて分離定量を行い面積法にて求めることができる。GC法による分析は、例えばメチルシリコーンなど低極性液相を化学結合せしめた、フューズドシリカキャピラリー管を用いて100〜320℃まで10℃/分の昇温分析を行えば容易に実施することができる。また、ガスクロマトグラム上のピークの同定は、例えばガスクロマトグラフを二重収束マススペクトログラフに導入しケミカルアイオニゼーションなどの方法によりイオン化して測定し、次にその親イオンの分子量よりガスクロマトグラム上のピークの分子量を求め、更に化学式よりグリセリンの重合度を求めることにより簡単に行うことができる。
この精製ポリグリセリンを使用し、リシノレイン酸を縮合した縮合リシノレイン酸と通常法にてエステル化を行い、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得る。
また、本発明の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルのポリグリセリンの組成分析は、通常法により加水分解を行い水溶性画分を分離し、上記記載のポリグリセリンの分析法に従い分析することで、ポリグリセリンの組成を確認することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における精製ポリグリセリンは、ポリグリセリン組成中、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35%以上であることが必要で、好ましくは40%以上が良く、さらに好ましくは50%以上が良い。ポリグリセリンの種類は特に限定しないが、トリグリセリン以上であることが好ましく、より好ましくはテトラグリセリン以上、さらに好ましくはペンタグリセリン以上の重合度が良い。選ばれたポリグリセリンの含量が、35%未満であると特に低PH食品,高塩濃度食品,アルコールを含有したW/O型乳化食品,二重乳化食品において、乳化に関して満足する効果が得られず、長期保存安定性に問題があること、また、分散食品に関しては加工時のミックス粘度の低下および色素等の分散に使用されるが目的の効果を出すには、添加量を多くしなければならず味を悪くするため好適に使用できない。
本発明における食品は、特に限定するものではないが、好ましくはW/O型乳化食品,分散食品,二重乳化食品などの加工食品である。
本発明のW/O型乳化食品は、マーガリン,スプレット,バタークリームなどである。
本発明の二重乳化食品は、ホイップクリーム,コーヒークリーム,ドレッシングなどである。
以下に実施例および比較例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただしこれらの例は、本発明を制限するものではない。なお、実施例中の「%」は「重量%」を意味する。
【0010】
【実施例】
実施例1
5リットル四ツ口フラスコにグリセリン3000gと50%水酸化ナトリウム水溶液を30g入れ、窒素気流下で100Torrの圧力で水を除去しながら240℃まで加熱し25時間そのまま保持して、ポリグリセリン反応物を1750gを得た。得られたポリグリセリン反応物をイオン交換樹脂を使用し脱NaOHを行った物についてトリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、グリセリン15%、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン18%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン23%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン16%、重合度5以上のポリグリセリン20%であり、環状ポリグリセリンが11%であった。また、この物の水酸基価は970であった。
【0011】
この反応ポリグリセリンを原料として、分子蒸留を行いポリグリセリン分画物を得た。得られたポリグリセリン分画物について、トリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、グリセリン2%、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン6%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン38%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン22%、重合度5以上のポリグリセリン28%であり、環状ポリグリセリンが4%であった。また、この物の水酸基価は973であった。
1リットル四ツ口フラスコに、リシノレイン酸560g、水酸化ナトリウム0.7gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で3時間縮合した後冷却し、ポリグリセリンの分画物140gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で反応して縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得た。
得られた縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを加水分解し、水溶性分部を通常処理を行って、ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリンが36%であった。
【0012】
比較例1
5リットル四ツ口フラスコにグリセリン3000gと50%水酸化ナトリウム水溶液を30g入れ、窒素気流下で100Torrの圧力で水を除去しながら240℃まで加熱し25時間そのまま保持して、ポリグリセリン反応物を1750gを得た。得られたポリグリセリン反応物をイオン交換樹脂を使用し脱NaOHを行った物についてトリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、グリセリン15%、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン18%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン23%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン16%、重合度5以上のポリグリセリン20%であり、環状ポリグリセリンが11%であった。また、この物の水酸基価は970であった。
1リットル四ツ口フラスコに、リシノレイン酸560g、水酸化ナトリウム0.7gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で3時間縮合した後冷却し、ポリグリセリン140gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で反応して縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得た。
得られた縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを加水分解し、水溶性分部を通常処理を行って、ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリンが22%であった。
【0013】
実施例2
5リットル四ツ口フラスコにグリセリン3000gと50%水酸化ナトリウム水溶液を30g入れ、窒素気流下で100Torrの圧力で水を除去しながら240℃まで加熱し33時間そのまま保持して、ポリグリセリン反応物を1630gを得た。得られたポリグリセリン反応物をイオン交換樹脂を使用し脱NaOHを行った物についてトリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、グリセリン8%、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン11%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン13%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン15%、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリン20%、重合度6以上のポリグリセリン20%であり、環状ポリグリセリンが13%であった。また、この物の水酸基価は890であった。
【0014】
この反応ポリグリセリンを原料として、ナトリウム型のスルフォン酸基を有するイオン交換樹脂を充填したカラム4本を用いて疑似移動床型液体クロマトグラフィーを行いポリグリセリン分画物を得た。得られたポリグリセリン分画物の組成について、トリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン3%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン5%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン10%、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリン45%、重合度6以上のポリグリセリン32%であり、環状ポリグリセリンが5%であった。また、この物の水酸基価は885であった。
1リットル四ツ口フラスコに、リシノレイン酸560g、水酸化ナトリウム0.7gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で4時間縮合した後冷却し、ポリグリセリン140gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で反応して縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得た。
得られた縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを加水分解し、水溶性分部を通常処理を行って、ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリンが42%であった。
【0015】
比較例2
5リットル四ツ口フラスコにグリセリン3000gと50%水酸化ナトリウム水溶液を30g入れ、窒素気流下で100Torrの圧力で水を除去しながら240℃まで加熱し33時間そのまま保持して、ポリグリセリン反応物を1630gを得た。得られたポリグリセリン反応物をイオン交換樹脂を使用し脱NaOHを行った物についてトリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、グリセリン8%、重合度2(ジグリセリン)のポリグリセリン11%、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン13%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン15%、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリン20%、重合度6以上のポリグリセリン20%であり、環状ポリグリセリンが13%であった。また、この物の水酸基価は890であった。
1リットル四ツ口フラスコに、リシノレイン酸560g、水酸化ナトリウム0.7gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で4時間縮合した後冷却し、ポリグリセリン140gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で反応して縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得た。
得られた縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを加水分解し、水溶性分部を通常処理を行って、ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリンが20%であった。
【0016】
実施例3
比較例2の反応ポリグリセリンを原料として、ナトリウム型のスルフォン酸基を有するイオン交換樹脂を充填したカラム4本を用いて疑似移動床型液体クロマトグラフィーを用いポリグリセリン分画物を得た。得られたポリグリセリン分画物の組成について、トリメチルシリル化してガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度3(トリグリセリン)のポリグリセリン2%、重合度4(テトラグリセリン)のポリグリセリン4%、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリン65%、重合度6以上のポリグリセリン26%であり、環状ポリグリセリンが3%であった。また、この物の水酸基価は888であった。
1リットル四ツ口フラスコに、リシノレイン酸560g、水酸化ナトリウム0.7gを入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で4時間縮合した後冷却し、ポリグリセリン140gを仕込み窒素気流下で生成水を除去しながら、200℃で反応して縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを得た。
得られた縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを加水分解し、水溶性分部を通常処理を行って、ガスクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度5(ペンタグリセリン)のポリグリセリンが64%であった。
試験例1
W/O型乳化食品として表2の処方にて、ボテーターを使用しスプレートを調製し、30℃にて15日間保存した結果を表3に示す。
【0017】
【表2】
Figure 0003877396
【0018】
【表3】
Figure 0003877396
【0019】
試験例2
分散食品として、ビターチョコレート 18%、カカオバター 22%、粉糖40%、全脂粉乳 20%、レシチン 0.3%のミルクチョコレートを60℃に加温し、実施例1または比較例1で得られた、縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを0.3%添加し、よく混合を行い、40℃にてB型粘度計にて粘度を測定したところ、実施例1の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンを添加したミルクチョコレートの粘度は、3200cpsであり、比較例1の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを添加した物は、4500cpsであった。
この結果より分散力が向上していることが確認された。
試験例3
二重乳化食品として、ヤシ硬化油 200gに、実施例2または比較例2の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステル 2.5gを添加し、水 150gと混合しホモミキサー10000rpm 2分間にて乳化を行いW/O型エマルジョンを得た。
次いで、カゼインナトリウム 10gを水350gに溶解し、上記で得たW/O型エマルジョンを添加し、ホモミキサー1000rpm 2分間攪拌し、更にホモゲナイザーで100kg/cm2 で処理し、5℃に冷却した。
得られた各二重乳化(W/O/W)型コーヒーホワイトナーの二重乳化生成率を測定した。測定方法は、油化学26(10)655(1977)に記載されている松本らの方法に従った。また、二重乳化物を5℃ 2週間保存後の二重乳化生成率を測定した。測定結果を表4に示す。
【0020】
【表4】
Figure 0003877396
【0021】
結果より、二重乳化物生成の安定は、向上していることが確認された。
【0022】
本発明の実施態様ならびに目的成生物を挙げれば以下のとおりである。
(1)縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの構成ポリグリセリン組成中、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が35%以上である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する食品。
(2)縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの構成ポリグリセリン組成中、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が40%以上である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する食品。
(3)縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの構成ポリグリセリン組成中、トリ,テトラ,ペンタ,ヘキサ,ヘプタ,オクタ,ノナ,デカグリセリンから選ばれる1種のポリグリセリンの含量が50%以上である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する食品。
【0023】
【発明の効果】
上記実施例で証明した様に本発明によれば、本発明の縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを使用し、多くの食品を安定して製造しうることは明白である。

Claims (1)

  1. 縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルの構成ポリグリセリン組成中、ペンタグリセリンの含量が42%以上である縮合リシノレイン酸ポリグリセリンエステルを含有する食品。
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