JP2010099017A - 食品用乳化剤又は可溶化剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グリセリンを含まず、ジグリセリンの含量が3質量%以下のポリグリセリン、、更にはトリグリセリン以下の低重合度ポリグリセリンの含量が20質量%以下であるポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルは、食品の風味に影響せず、高親水性で、可溶化力、乳化力に優れ、食品用乳化剤又は可溶化剤として極めて有用である事を見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし
Description
ポリグリセリンとして、デカグリセリン、オクタグリセリン、ヘキサグリセリンを一般的な方法で合成した。更にこれらのポリグリセリンをUF膜にて低重合ポリグリセリンを除去し、原料ポリグリセリンを得た。この原料ポリグリセリンを使用してポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを合成した。
乳化剤として、表2に示すポリグリセリン脂肪酸エステル(a)とソルビタンモノステアリン酸エステル(HLB=4.7)(b)を種々の組み合わせ比率で用いて、下記処方でエマルションを調製した。このとき得られたエマルションの粒径が最小となる乳化剤の比率から、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBを下記式から算出した。この時流動パラフィンのHLBは10.5とした。
HLB=(10.5−4.7×b/4)4/a
油相 流動パラフィン 40(%)
乳化剤(a+b) 4
水相 精製水 56
油相を80℃に加温して、攪拌しながら同温度以上に加温した水相を加えて乳化した。冷却しながら、攪拌を続けて40℃で放置した。得られたエマルションは一日放置後粒経測定した。
分子蒸留によってオクタグリセリンを作り,本発明オクタグリセリンモノオレイン酸エステルを合成した。比較品として分子蒸留しないオクタグリセリンを用いて同じ方法で合成しHLBを実施例1と同様な方法で測定し結果を下表に示した。
実施例2で得られたポリグリセリン脂肪酸エステルを使用して、トコフェロールの可溶化試験を行った。
トコフェロール 0.1(%)
ポリグリセリン脂肪酸エステル X
精製水 残部
トコフェロールとポリグリセリン脂肪酸エステルとを70℃に加温して、攪拌しながら同温度に加温した精製水を添加した。攪拌しながら、室温まで放冷した。
実施例2で得られたデカグリセリンモノオレイン酸エステル及びその比較品を使用して、下記処方でリンゴジュースを作成した。その結果、従来可溶化の難しいとされていたペクチン配合の透明なリンゴジュースを作ることができた。
香料 0.01(%)
デカグリセリンモノオレイン酸エステル 0.02
ペクチン 0.03
砂糖 10.0
クエン酸ソーダ 0.1
精製水 残部
ペクチン、砂糖、クエン酸の精製水溶液を攪拌しながら、香料とデカグリセリンモノオレイン酸エステルの混合溶液を加えて、均一溶液とした。
比較品を用いて調整したリンゴジュースは白濁したが、本発明品を用いて調整したリンゴジュースは透明で、経時安定性に優れていた。得られたリンゴジュースを5人のモニターにて味試験を行ったところ、全てのモニターが本発明品を用いて調整したリンゴジュースの方が比較品に比べて味が良いという評価であった。
下記の処方でオリーブ油の乳化試験を行った。
オリーブ油 40(%)
ポリグリセリン脂肪酸エステル 1
精製水 59
(乳化法)
オリーブ油に乳化剤を加温して溶解し、60℃に加温した精製水を加えて、ホモミキサーを用いて攪拌した。
得られたエマルションを試験管にとり、室温にて一日放置後の外観を観察した。
○:均一なエマルション
×:分離、クリーミング等不均一なエマルション
ステアリン酸モノグリセリド(MGS)を本発明のポリグリセリンモノステアリン酸エステルで乳化し、得られた乳化油脂の粘度の経時変化を測定した。
油相 オリーブ油 5(%)
モノステアリン酸グリセリン 15
ポリグリセリンモノステアリン酸エステル 10又は5
油相 マルトース 10
精製水 残部
水相を80℃に加温しながら攪拌し、均一にする。水相に同温度に加温した油相を加えて、ホモミキサーを用いて攪拌する。攪拌しながら室温まで放冷する。
室温に1日及び30日間保管した乳化油脂を、25℃での粘度を測定し、粘度の経時変化を下記式から算出し、評価した。
粘度の経時変化(%)=(30日後の粘度−1日後の粘度)/1日後の粘度)×100
◎:30日後の粘度1万mPa・s>、経時変化は20%以下
○:30日後の粘度3万mPa・s>、経時変化は20〜50%
△:30日後の粘度10万mPa・s>、経時変化は50〜100%
×:30日後の粘度10万mPa・s<
実施例8で作成した乳化油脂を1%配合してパンを作成した。
小麦粉 70.0部
イースト菌 2.0
フード菌 0.1
実施例8の乳化油脂 1.0
精製水 40.0
本発明品含むエマルションはパン生地に対する混和性に優れていた。また、発明品含むエマルションは、パン生地にボリューム感や滑らかさ、老化防止性等を付与し、腰のある風味豊かなパンが得られた。
Claims (3)
- 水溶性低分子量有機物を分子膜により除去し、ガスクロマトグラフィーによる定量値で、グリセリンを含まず、ジグリセリンの含量が3%以下のポリグリセリンと脂肪酸からなるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする高親水性の食品用乳化剤又は可溶化剤。
- 上記ポリグリセリンの平均重合度が6〜10で、且つガスクロマトグラフィーによる定量値でトリグリセリン以下の低重合度ポリグリセリンの含量が20質量%以下であるポリグリセリンと炭素数8以上の脂肪酸とのエステルである高親水性の食品用乳化剤又は可溶化剤。
- HLB15以上のポリグリセリン脂肪酸エステルである請求項1又は2に記載の高親水性の食品用乳化剤又は可溶化剤。
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JP2008274008A JP2010099017A (ja) | 2008-10-24 | 2008-10-24 | 食品用乳化剤又は可溶化剤 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015211697A (ja) * | 2011-03-25 | 2015-11-26 | 博衛 小川 | 安定な粉末状フィチン酸組成物、その製造法及びそれを用いた食品の風味品質改良剤 |
WO2019167728A1 (ja) | 2018-02-27 | 2019-09-06 | 久光製薬株式会社 | ジクロフェナク含有乳化ゲル組成物 |
WO2019167727A1 (ja) | 2018-02-27 | 2019-09-06 | 久光製薬株式会社 | 乳化ゲル組成物 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08143513A (ja) * | 1994-11-16 | 1996-06-04 | Taiyo Kagaku Co Ltd | ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法 |
-
2008
- 2008-10-24 JP JP2008274008A patent/JP2010099017A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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