JP3876634B2 - 合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 - Google Patents
合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3876634B2 JP3876634B2 JP2001072784A JP2001072784A JP3876634B2 JP 3876634 B2 JP3876634 B2 JP 3876634B2 JP 2001072784 A JP2001072784 A JP 2001072784A JP 2001072784 A JP2001072784 A JP 2001072784A JP 3876634 B2 JP3876634 B2 JP 3876634B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- catalyst
- exhaust gas
- slurry
- alloy catalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い排気ガス浄化性能を有する合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排気ガスには、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)のような有害物質が含まれ、これらは、一般に、アルミナ等の金属酸化物担体に白金等の触媒成分が担持された三元触媒等の排気ガス浄化用触媒によって浄化される。
しかるに、環境保護のため、こうした排気ガス浄化用触媒は、より一層の高い排気ガス浄化性能が要請されている。
【0003】
このため、本出願人は、先に、触媒成分の金属を合金化することにより触媒活性を高めるといった着想に基づき、特開平11−156193号公報、特開平11−347424号公報において、金属粒子の上に別な金属粒子を積相させた触媒を提案している。
ここで「積相」とは、1つの金属粒子の一部の表面が、1つ以上の別な種類の金属粒子によって被覆され、それらの異なる金属粒子の接合領域を介してそれぞれの金属の相が存在する状態をいう。
【0004】
かかる積相構造を有する触媒は、排気ガス浄化性能が顕著に改良され、NOx、CO、HCのいずれについても、単一金属を触媒成分とした排気ガス浄化用触媒に比較して浄化性能が改良され、とりわけ、COとHCの燃焼浄化について高い触媒作用を発揮することができる。この理由は、金属粒子とその上に積相された金属粒子の電子状態の違いから、それら金属粒子の表面の電子状態が最適化されるためと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる積相構造を有する触媒を再現性よく安定して製造するには、特有の困難性があり、特定の限定された方法によらなければ、高い浄化性能を発現する排気ガス浄化用触媒が製造され難いことが判明した。
したがって、本発明は、高い排気ガス浄化性能を呈する上記の積相構造を有する触媒を、再現性よく安定して製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、金属酸化物担体上に第1金属を担持させる第1工程、第1工程で担持された第1金属の上に、第2金属を還元析出させて積相構造の合金触媒を調製する第2工程、及び第2工程で得られた合金触媒を排気ガス通路付担体に担持させる第3工程の各工程を、それぞれ適正化することによって達成される。
【0007】
本発明の方法において、第1工程は、第1金属粒子の表面状態を適正化する処理を含むことができ、これにより、第2金属粒子が第1金属粒子の上に安定して積相されるものと考えられる。
第2工程は、第2金属を還元析出させる際に、主として、第1金属の溶出を防ぐことにより、適切な積相構造を有する合金触媒が安定して形成されるものと考えられる。
【0008】
第3工程は、合金触媒を排気ガス通路付担体に担持する際に、主として、第1金属の溶出を防ぐことにより、積相構造が維持されながら、合金触媒が排気ガス通路付担体に担持されるものと考えられる。
これらの適正化された工程は、好ましくは、第1〜3工程が全て適正化されるが、いずれか1工程又は2工程を適正化することによっても、浄化性能が向上された排気ガス浄化用触媒を得ることができる。
図1は、これら工程の概略のフローチャートである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、第1工程において、第1金属が担持された金属酸化物担体を調製する。
ここで、金属酸化物担体には、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、セリア、ジルコニア−セリア、又はこれらの混合物もしくは複合酸化物からなるものが好適に使用可能である。
【0010】
第1金属は、s−ブロック金属元素、d−ブロック金属元素、p−ブロック金属元素、及びf−ブロック金属元素から広範囲に選択されることができ、好ましくは、白金、金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムのような貴金属である。
【0011】
金属酸化物担体上に第1金属を担持するのは、担体上に金属粒子を堆積させることができる任意の方法から選択された、例えば、蒸発乾固法、沈殿法、イオン交換法、吸着法、還元析出法等によって行うことができる。次いで、好ましくは、大気中で300〜900℃の温度に数時間加熱することにより、担持された金属を担体に強固に固定することができる。
【0012】
第1工程において、好ましい態様として、このようにして金属酸化物担体上に第1金属を担持した後、第1金属に還元処理を施す。これは、上記のようにして金属酸化物担体上に担持された第1金属の粒子は、多くは表面に酸素が結合しており、この酸素を還元処理によって除去することで、第2工程において、第2金属の粒子が安定して積相されるためと考えられる。
【0013】
この還元処理は、具体的には、テトラヒドロホウ酸ナトリウムNaBH4のような比較的還元力の強い化合物を、第1金属を担持した金属酸化物担体のスラリーに添加し、好ましくは攪拌しながら、必要によりスラリーを加熱することで行うことができる。
あるいは、H2、CO、NH3のような還元性ガスを、好ましくは、0.5〜10体積%、より好ましくは、1〜5体積%で含む窒素やアルゴン等のガス雰囲気中で、第1金属を担持した金属酸化物担体を、好ましくは、300〜1000℃の温度で5分間〜10時間、より好ましくは、400〜500℃温度で10分間〜5時間の加熱に供することにより還元処理を行うことができる。
【0014】
次に、第2工程として、第1工程で金属酸化物担体上に担持された第1金属の上に、第2金属を還元析出させて積相構造の合金触媒を調製する。ここで「還元析出」とは、溶液中で金属イオンを生成する金属化合物の溶液に還元剤を添加し、金属イオンを還元して不溶性にすることで、その金属化合物の金属を析出させることのほか、金属化合物中で正電荷を帯びたイオン結合性を有する金属原子を、金属として析出させることを含む。
【0015】
第2金属は、第1金属と同様に、s−ブロック金属元素、d−ブロック金属元素、p−ブロック金属元素、及びf−ブロック金属元素の、第1金属以外の金属から広範囲に選択されることができる。
好ましくは、第2金属は、第1金属以外の貴金属又は遷移金属であり、ここで「遷移金属」とは、周期律表の3A〜7A族、8族、及び1B族の元素であり、例えば、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウムが挙げられ、好ましくは、鉄、ニッケル、マンガン、コバルト、銅である。
【0016】
このような第2金属を還元析出させるのは、例えば、第1金属を担持した金属酸化物担体を分散させてスラリーにし、第2金属の硝酸塩、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、金属酸のような無機化合物、あるいは、アセチルアセトナートのような有機化合物を溶解した水溶液をこのスラリーに添加し、さらに、還元剤を添加し、好ましくは、穏やかな攪拌下に置くことによって行うことができる。
【0017】
この還元剤としては、チオ硫酸ナトリウムNa2S2O3、チオ硫酸カリウムK2S2O3、チオ硫酸アンモニウム(NH4)2S2O3、亜硫酸ナトリウムNa2SO3、メタ重亜硫酸ナトリウムNa2S2O5、メタ重亜硫酸カリウムK2S2O5、メタ重亜硫酸アンモニウム(NH4)2S2O5、L-アスコルビン酸ナトリウムC6H7O6Na、ポリエチレングリコール、エタノール、及び上記のテトラヒドロホウ酸ナトリウム等が好適に使用可能である。
【0018】
ここで、第1金属がパラジウムの場合、還元析出させる第2金属の化合物と還元剤を溶解し、第1金属を担持した金属酸化物担体のスラリーは、pHが4以上、より好ましくは、pH4〜6の範囲であることが好ましい。また、第1金属が白金の場合、このスラリーは10以下のpHであることが好ましい。pHがこれらの範囲にあれば、還元析出させる工程で第1金属の溶出を抑えることができ、第1金属の上に第2金属が積相された状態を安定して形成することができるためである。
【0019】
このpHの調節は、適量の酸又はアルカリの添加によって行うことができ、その酸又はアルカリの種類は、特に限定する必要はなく、添加の時期は、スラリーに還元剤を添加する前又は後のいずれでもよい。ここで、スラリーに必要量の還元剤を添加した後、硝酸水溶液やアンモニア水溶液のような酸又はアルカリを使用することが、スラリーpHを所定値に設定し易く、また、pH調節による異種成分の混入が抑制されることから、好ましい態様として挙げられる。
【0020】
好ましい態様として、第2工程は、還元析出させる第2金属の化合物と還元剤を溶解し、第1金属が担持された金属酸化物担体を分散したスラリーに、超音波、プラズマ、及び電磁波の少なくとも1種を照射しながら、第1金属の上に第2金属を還元析出させる。この電磁波は、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線のような光エネルギーを供給することができる波長の電磁波である。スラリー中の第2金属の化合物に超音波等の物理的エネルギーを供給することで、第2金属の還元析出を促進することができるためである。
この場合、ポリエチレングリコールやエタノールのような比較的還元力の低い有機化合物を還元剤として用いても、第2金属の化合物を還元することができ、さらには、アセチルアセトナートのような有機金属化合物を使用すれば、かかる還元剤を使用しなくても第2金属を還元析出させること可能となる。
【0021】
したがって、この超音波等の物理的エネルギーを供給する態様においては、上記の硫黄やナトリウム等を含むチオ硫酸ナトリウム等の還元剤を使用せずに、又は使用しても僅かな量でよいため、硫黄やナトリウム等の混入が抑えられた合金触媒を製造することができる。
【0022】
還元析出させる第2金属の化合物を添加されたスラリーに照射する超音波、プラズマ、又は電磁波の照射エネルギー量、周波数等の最適範囲は、使用される金属酸化物担体、第1金属、第2金属、還元剤等の条件によって変化するため一概ではなく、当業者は本発明の開示に基づき、これらの条件に応じて、容易に確認し、実現することができる。
【0023】
ここで、限定されるものではないが、超音波では、2MHz以下、好ましくは100kHz〜1MHzの周波数が適切であり、電磁波では、紫外線領域の4〜400nmの波長が適切であり、スラリー1リットルあたりに供給されるこれらの物理的エネルギーは、1〜10000kJ、好ましくは、5〜1000kJが一応の目安である。
【0024】
好ましい態様において、第2金属を還元析出させた後のスラリーは、マイクロ波を用いて乾燥させる。これは、通常の外部加熱によって乾燥させる仕方では、乾燥中に、第1金属又は第2金属が粗大化する傾向があるためであり、この理由は、水分が徐々に減少したときに溶液のpHが局部的に強酸又は強塩基になり易く、それにより、第1金属又は第2金属が溶出されるためと考えられる。
これに対し、マイクロ波を用いて加熱すれば、水分は溶液の全体から比較的低い温度からでも蒸発するため、局部的なpHの高低の発生が抑えられ、積相構造が安定して維持されるものと考えられる。
【0025】
別な好ましい態様として、第2金属を還元析出させた後のスラリーは、分散媒の水を有機溶媒に置換した後、好ましくは、窒素のような不活性雰囲気中で乾燥させる。これは、水を有機溶媒に置換することで、水溶性成分を系外に排除する又はイオン解離度を抑えることができ、局部的なpHの高低の発生による第1金属又は第2金属の溶出が抑えられることによるものと考えられる。
この有機溶媒としては、メタノール、エタノール等の水溶性有機化合物が適切である。
【0026】
次に、第3工程として、このようにして得られた積相構造を有する合金触媒を、排気ガス通路付担体に担持することで、排気ガス浄化用触媒を得ることができる。ここで「排気ガス通路付担体」とは、排気ガスが流通し得る通路を有し、かつ合金触媒を担持することができる担体であり、例えば、ハニカム形状のモノリス担体のほか、排気管や燃焼室そのものであることもできる。
【0027】
ここで、モノリス担体を排気ガス通路付担体として用いる場合、ウォッシュコートのような通常の仕方で合金触媒をモノリス担体の壁にコートすることで、排気ガス浄化用触媒を得ることができ、排気管や燃焼室を排気ガス通路付担体として用いる場合、同様にして、これら排気管や燃焼室の内壁に合金触媒をコートすることで、排気ガス浄化用触媒を形成することができる。
【0028】
好ましい態様において、合金触媒を排気ガス通路付担体に担持する際に、合金触媒が分散されたスラリーを、所定のpH範囲で、ウォッシュコート等によって排気ガス通路付担体にコートする。この所定のpH範囲とすることで、第3工程におけるコートの際に、積相構造を有する合金触媒の第1金属又は第2金属の溶出を抑制し、積相構造を維持したままで合金触媒が排気ガス通路付担体に安定して担持されるものと考えられる。
【0029】
このスラリーの「所定のpH範囲」は、第1金属と第2金属の種類等の条件によって変化するため一概ではなく、当業者は本発明の開示に基づき、これらの条件に応じて、容易に確認し、実現することができる。
ここで、上述の第2工程と同様に、第1金属がパラジウムの場合、このスラリーのpHは、4以上が好ましく、より好ましくは、4〜6の範囲であり、第1金属が白金の場合、このスラリーのpHは10以下であることが好ましい。
また、第2金属が、鉄やニッケルのような遷移金属の場合、このスラリーのpHは6以上であることが好ましい。
【0030】
このpHの調節は、第2工程と同様に、任意の酸又はアルカリの添加によって行うことができるが、さらに、ウォッシュコート等でコートする際に使用されるバインダー、例えば、硝酸アルミニウム、アルミナゾル、ジルコニアゾルの添加量又はこれらゾルのpHによっても調節することができる。
【0031】
好ましい態様において、排気ガス通路付担体にコートされたスラリーは、マイクロ波を用いて乾燥させる。これは、第1工程と同様に、乾燥中の第1金属又は第2金属の粗大化を抑制するためである。
【0032】
以上、高い排気ガス浄化性能を提供する積相構造を有する触媒が、再現性よく安定して製造されることができる各種の適正化された態様を、第1〜3工程に区分して説明した。
【0033】
ここで、好ましくは、第1〜3工程の全てが、上記の適正化されたいずれかの態様にしたがって実施されるが、いずれか1工程又は2工程が、適正化された態様で実施されても、浄化性能が向上された排気ガス浄化用触媒を得ることができる。なお、第3工程が、上記の適正化された態様にしたがって実施される場合、第1工程又は第2工程の少なくとも一方は、上記の適正化された態様にしたがって実施されることが好ましい。
【0034】
【実施例】
以下の実施例は、合金触媒と排気ガス浄化用触媒の適正化された態様を例証する。ここで、実施例1〜16は第1工程の適正化、実施例17〜33は第2工程の適正化、実施例34〜44は第3工程の適正化に関するものである。
【0035】
実施例1
第1工程として、金属酸化物担体のアルミナ(比表面積約180m2/g)の50gに、ジニトロジアンミン白金Pt(NH3)2(NO2)2の水溶液を、アルミナとPtの合計質量を基準にPtが1.98質量%となる量で含浸し、120℃の大気中で5時間乾燥させた後、500℃の大気中で2時間焼成し、Ptが担持されたアルミナを得た。
このPt担持アルミナを500ccのイオン交換水に分散させ、攪拌しながら7.76gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを添加し、穏やかな攪拌下で30℃に24時間置くことで、第1金属のPtに還元処理を施し、その後、乾燥させた。
【0036】
次に、第2工程として、上記の還元処理を施したPt担持アルミナを、60℃のイオン交換水400ccに分散させ、攪拌しながら6質量%塩化金酸HAuCl4水溶液を0.17g添加し、さらに、チオ硫酸ナトリウム0.12g、亜硫酸ナトリウム0.26g、L-アスコルビン酸ナトリウム1.02gを順次に添加し、0.02質量%のAuをPt担持アルミナの上に還元析出させた。
【0037】
次に、このスラリーを濾過・洗浄・乾燥した後、500℃の大気中で2時間焼成し、アルミナ粉末の上にPtとAuが担持されたPt−Au/アルミナ粉末(Pt/Au質量比=99/1)の合金触媒を得た。次いで、これを圧縮成形した後、粉砕し、粒子径1〜3mmのペレット形状の合金触媒を得た。
【0038】
実施例2〜5
第1工程として、実施例1におけるアルミナの他に、セリア(比表面積約95m2/g)、セリア−ジルコニア(比表面積約90m2/g)を金属酸化物担体として用いた以外は実施例1と同様にして、Ptに還元処理が施され、Ptが1.98質量%担持された金属酸化物担体を調製した。
次に、第2工程として、Pt/Auの質量比を変えた以外は実施例1と同様にして0.02質量%のAuを還元析出させ、表1に摘要を示す実施例2〜5のペレット形状の合金触媒を得た。
【0039】
実施例6〜7
第1工程として、実施例1と同様にして、Ptに還元処理が施され、Ptが2質量%担持されたアルミナを調製し、次に、第2工程として、塩化金酸水溶液に代えて純度99.5%の塩化ニッケルNiCl2・6H2O試薬を0.41g添加した以外は実施例1と同様にしてNiを還元析出させ、表1に摘要を示す実施例6〜7のペレット形状の合金触媒を得た。
【0040】
実施例8〜9
第1工程として、実施例1と同様にして、Ptに還元処理が施され、Ptが2質量%担持されたアルミナを調製し、次に、第2工程として、塩化金酸水溶液に代えて純度99.5%の塩化鉄FeCl3を1.45g添加した以外は実施例1と同様にしてFeを還元析出させ、表1に摘要を示す実施例8〜9のペレット形状の合金触媒を得た。
【0041】
比較例1〜9
実施例1〜9における第1工程のテトラヒドロホウ酸ナトリウム添加による還元処理を行わなかった以外は、それぞれ実施例1〜9と同様にして、表1に摘要を示す比較例1〜9のペレット形状の合金触媒を得た。
【0042】
比較例10〜12
実施例2〜4における、第1工程のテトラヒドロホウ酸ナトリウム添加による還元処理と、第2工程におけるAuの還元析出を行わなかった以外は、それぞれ実施例2〜4と同様にして、表1に摘要を示す比較例10〜12のペレット形状のPt/アルミナの触媒を得た。
【0043】
実施例10〜16
実施例1〜7における第1工程のテトラヒドロホウ酸ナトリウム添加による還元処理に代えて、N2中に2体積%のH2を含む還元性ガス雰囲気中で400℃×30分間の還元処理を行った以外は、それぞれ実施例1〜7と同様にして、表2に摘要を示す実施例10〜16のペレット形状の合金触媒を得た。
【0044】
実施例17
第1工程として、アルミナの50gに、硝酸パラジウムPd(NO3)2の水溶液を、アルミナとPdの合計質量を基準にPdが4質量%となる量で含浸し、120℃の大気中で5時間乾燥させた後、500℃の大気中で2時間焼成し、Pdが4質量%担持されたアルミナを得た。
【0045】
次に、第2工程として、上記のPd担持アルミナを60℃のイオン交換水400ccに分散させ、攪拌しながら6質量%塩化金酸水溶液を1.85g添加した後、0.1gの炭酸ナトリウムNa2CO3を添加し、さらに、チオ硫酸ナトリウム1.12g、亜硫酸ナトリウム2.84g、L-アスコルビン酸ナトリウム11.2gを順次に添加し、スラリーpH4.87の条件で、AuをPd担持アルミナの上に還元析出させた。
【0046】
次に、このスラリーを濾過・洗浄・乾燥した後、500℃の大気中で2時間焼成し、アルミナ粉末の上にPdとAuが担持されたPd−Au/アルミナ粉末(Pd/Au質量比=9/1)の合金触媒を得た。次いで、これを圧縮成形した後、粉砕し、粒子径1〜3mmのペレット形状の合金触媒を得た。
【0047】
実施例18〜20
実施例17における第2工程での炭酸ナトリウムの添加量を変えて、スラリーpHを表3に示す条件とした以外は実施例17と同様にして、表3に摘要を示す実施例18〜20のペレット形状のPd−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0048】
比較例13〜14
実施例17における第2工程での炭酸ナトリウムの添加量を変えて、スラリーpHを表3に示す条件とした以外は実施例17と同様にして、表3に摘要を示す比較例13〜14のペレット形状のPd−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0049】
比較例15
実施例17における第1工程で得られたPdが4質量%担持されたアルミナをペレット形状にし、これを比較用の触媒とした。
【0050】
実施例21
第1工程として、50gのアルミナに、ジニトロジアンミン白金の水溶液をアルミナとPtの全体でPtが4質量%となる量で含浸し、120℃の大気中で5時間乾燥させた後、500℃の大気中で2時間焼成し、Ptが4質量%担持されたアルミナを得た。
【0051】
次に、第2工程として、Pt担持アルミナを60℃のイオン交換水400ccに分散させ、攪拌しながら6質量%塩化金酸水溶液を1.67g添加し、さらに、チオ硫酸ナトリウム1.12gを添加し、0.1N硝酸水溶液を添加してpH10に調節した。
次に、亜硫酸ナトリウム2.84g、L-アスコルビン酸ナトリウム11.2gを順次に添加し、0.1N硝酸水溶液を適宜添加してpH10を維持しながらAuをPt担持アルミナの上に還元析出させた。
【0052】
次に、このスラリーを濾過・洗浄・乾燥の後、500℃の大気中で2時間焼成し、アルミナ粉末の上にPtとAuが担持されたPt−Au/アルミナ粉末(Pt/Au質量比=95/5)の合金触媒を得た。次いで、これを圧縮成形した後、粉砕し、粒子径1〜3mmのペレット形状の合金触媒を得た。
【0053】
実施例22〜24
実施例21における第2工程で、Pt担持アルミナのスラリーのpHを10に調節したことに代え、0.1N硝酸水溶液の添加によりpHを9、7、6に調節した以外は、それぞれ実施例21と同様にして、表4に摘要を示す実施例22〜24のペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0054】
比較例16〜17
実施例21における第2工程で、Pt担持アルミナのスラリーのpHを10に調節したことに代え、0.1N硝酸水溶液の添加によりpHを12、13に調節した以外は、それぞれ実施例21と同様にして、表4に摘要を示す比較例16〜17のペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0055】
比較例18
実施例21における第1工程で得られたPtが4質量%担持されたアルミナをペレット形状にし、これを比較用の触媒とした。
【0056】
実施例25
第1工程として、金属酸化物担体のアルミナの50gに、ジニトロジアンミン白金の水溶液を、アルミナとPtの合計質量を基準にPtが1質量%となる量で含浸し、120℃の大気中で5時間乾燥させた後、300℃の大気中で2時間焼成し、Ptが1質量%担持されたアルミナを得た。
【0057】
次に、第2工程として、このPt担持アルミナの30gを500ccのイオン交換水に分散させ、これに0.0314gの塩化金酸、及び還元剤の0.038gのチオ硫酸ナトリウムNa2S2O3・5H2Oと0.305gのポリエチレングリコール(分子量約1000)を加え、穏やかな攪拌下で200kHzの超音波(出力0.66W/cm2)に2時間曝し、AuをPt担持アルミナの上に還元析出させた。
【0058】
次に、このスラリーを濾過・洗浄・乾燥の後、500℃の大気中で2時間焼成し、アルミナ粉末の上にPtとAuが担持されたPt−Au/アルミナ粉末(Pt/Au質量比=9/1)の合金触媒を得た。次に、これを圧縮成形した後、粉砕し、粒子径1〜3mmのペレット形状の合金触媒を得た。
【0059】
比較例19
実施例25と同様にして、第1工程として、Ptが1質量%担持されたアルミナを調製し、次に、第2工程として、ポリエチレングリコールを加えない以外は実施例25と同様にして、表5に摘要を示す比較例19のペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0060】
比較例20
実施例25における第1工程で得られたPtが1質量%担持されたアルミナをペレット形状にし、これを比較用の触媒とした。
【0061】
実施例26
第1工程として、金属酸化物担体のアルミナの50gに、ジニトロジアンミン白金の水溶液を、アルミナとPtの合計質量を基準にPtが2質量%となる量で含浸し、120℃の大気中で5時間乾燥させた後、300℃の大気中で2時間焼成し、Ptが2質量%担持されたアルミナを得た。
【0062】
次に、第2工程として、ジメチル金(III)アセチルアセトナート(CH3)2Au(CH3COCHCOCH3)の0.016gを500ccのイオン交換水に分散させ、これに、穏やかな攪拌下で波長367nm×出力1mWの紫外線を2時間照射し、AuをPt担持アルミナの上に還元析出させた。
次に、このスラリーを濾過・洗浄・乾燥の後、実施例1と同様にして焼成し、圧縮成形して、表5に摘要を示すペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0063】
実施例27
第2工程として、ジメチル金(III)アセチルアセトナートを0.080gに増やした以外は実施例26と同様にして、表5に摘要を示す実施例27のペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0064】
実施例28
第1工程として、実施例26と同様にして、50gのアルミナに2質量%のPtを担持させた。
次に、第2工程として、このPt担持アルミナを、60℃のイオン交換水400ccに分散させ、攪拌しながら6質量%塩化金酸水溶液を0.17g添加し、さらに、チオ硫酸ナトリウム0.12g、亜硫酸ナトリウム0.26g、L-アスコルビン酸ナトリウム1.02gを順次に添加し、AuをPt担持アルミナの上に還元析出させた。
【0065】
次に、このスラリーを濾過・洗浄した後、波長0.41nm×出力800Wのマイクロ波を照射して乾燥させ、500℃の大気中で2時間焼成し、次いで、この合金触媒を圧縮成形し、粒子径1〜3mmのペレット形状にした。
【0066】
実施例29〜30
実施例28で使用した金属酸化物担体のアルミナに代えて、それぞれ実施例3〜4で用いたのと同じセリア、セリア−ジルコニアを用いた以外は実施例28と同様にして、表6に摘要を示す実施例29〜30のペレット形状のPt−Au/アルミナの合金触媒を得た。
【0067】
実施例31
実施例28で使用した塩化金酸水溶液に代えて、塩化ニッケル水溶液を使用した以外は実施例28と同様にして、表6に摘要を示すペレット形状のPt−Ni/アルミナの合金触媒を得た。
【0068】
実施例32〜33
実施例28と実施例31の第2工程において、第2金属を還元析出させ、スラリーを濾過・洗浄した後、得られた合金触媒を再度300ccのエタノールに分散させ、濾過し、さらにエタノールで洗浄することによって、水分をエタノールで十分に置換し、次いで80℃の窒素雰囲気中で2時間加熱して乾燥させた以外は、それぞれ実施例28、実施例31と同様にして、表6に摘要を示す実施例32〜33のペレット形状の合金触媒を得た。
【0069】
実施例34
実施例17と同様にして第1工程と第2工程を行い、Pd−Au/アルミナ粉末(Pd/Au質量比=9/1)の合金触媒を得た。
次に、第3工程として、この合金触媒の100gに、40質量%硝酸アルミニウム水溶液を30g、ベーマイトを1.5g、イオン交換水を60cc加えてスラリーを作成し、このスラリーをミリングし、pH5.8の均一なスラリーを得た。
【0070】
このスラリーを直径30mm×長さ50mmのモノリス担体(壁厚75μm、セル密度93セル/cm2、六角セル)にウォッシュコートし、大気中で、100℃×2時間の仮乾燥と250℃×3時間の乾燥の後、550℃で2時間焼成し、排気ガス通路付担体としてのモノリス担体に合金触媒がコートされた排気ガス浄化用触媒を得た。
【0071】
実施例35〜37
実施例34におけるスラリー中の硝酸アルミニウムの量を変え、スラリーpHを表7に示す条件とした以外は実施例34と同様にして、表7に摘要を示す実施例35〜37の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0072】
比較例21〜22
実施例34におけるスラリー中の硝酸アルミニウムの量を変え、スラリーpHを表7に示す条件とした以外は実施例34と同様にして、表7に摘要を示す比較例21〜22の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0073】
比較例23
実施例17における第1工程で得られたPd/アルミナ粉末を、実施例34と同様にしてスラリーにし、モノリス担体にコートしたものを比較用の排気ガス浄化用触媒とした。
【0074】
実施例38〜41
ジニトロジアンミン白金と塩化ニッケルの量をそれぞれ2倍にした以外は実施例31と同様にして第1工程と第2工程を行い、Pt−Ni/アルミナ粉末(Pt/Au質量比=9/1)の合金触媒を得た。
次に、第3工程として、実施例34における硝酸アルミニウム水溶液とベーマイトに代え、pHの異なるジルコニアゾルを使用し、表8に示すpHのスラリーを調製してウォッシュコートした以外は、実施例34と同様にして、表8に摘要を示す実施例38〜41の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0075】
比較例24〜26
第3工程として、実施例38におけるスラリー中のジルコニアゾルの量を変え、表8に示すpHのスラリーを用いた以外は実施例38と同様にして、表8に摘要を示す比較例24〜26の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0076】
実施例42〜44
実施例28〜30と同様にして得られたPt−Au/アルミナの合金触媒を用い、第3工程として、それぞれ実施例34と同様にしてスラリーを作成し、モノリス担体にこれらのスラリーをウォッシュコートした。
次に、これらのスラリーを乾燥させるにおいて、それぞれ波長0.41nm×出力600Wのマイクロ波を照射して乾燥させ、次いで500℃の大気中で2時間焼成し、表9に摘要を示す実施例42〜44の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0077】
比較例27〜29
実施例28〜30と同様にして得られたPt−Au/アルミナの合金触媒を用い、第3工程として、実施例34と同様にしてスラリーを作成し、モノリス担体にスラリーをウォッシュコートした。
次に、このスラリーを乾燥させるにおいて、それぞれ大気中で、100℃×2時間の仮乾燥と250℃×3時間の乾燥の後、550℃で2時間焼成し、表9に摘要を示す比較例27〜29の排気ガス浄化用触媒を得た。
【0078】
比較例30
比較例10のPt/アルミナの触媒を用い、第3工程として、実施例42と同様にしてスラリーを作成し、モノリス担体にスラリーをウォッシュコートし、マイクロ波を照射して乾燥させ、次いで500℃の大気中で2時間焼成したものを比較用の排気ガス浄化用触媒とした。
【0079】
−排気ガス浄化性能試験−
上記の実施例1〜44と比較例1〜30の各触媒を、常圧流通式の耐久処理装置に配置し、空気/燃料(A/F)の比が14.6/1のモデル排気ガス雰囲気下で900℃×5時間の加熱を行う耐久処理に供した。
【0080】
これらの耐久処理後の各触媒を、固定床流通反応装置に配置し、下記のリーン雰囲気とリッチ雰囲気が1秒間ごとに切り替わるモデル排気ガスを流通させ、触媒温度を高めながらC3H6の浄化率を測定した。
リッチ雰囲気のガス組成:
0.15%C3H6+1.05%CO+0.33%O2+0.3%NO
+0.35%H2+14.19%CO2+10%H2O (残余N2)
リーン雰囲気のガス組成:
0.05%C3H6+0.14%CO+0.94%O2+0.34%NO
+14.27%CO2+10%H2O (残余N2)
なお、実施例17〜20と比較例13〜15の触媒については、下記のモデル排気ガスを流通させ、触媒温度を高めながらCOの浄化率を測定した。
0.0667%C3H6+1.00%CO+1.6%O2 (残余N2)
【0081】
この排気ガス浄化性能試験において、実施例1〜33と比較例1〜20のペレット形状の触媒では、サンプル量は1g、モデル排気ガスの流量は7リットル/分、昇温速度は10℃/分とし、実施例34〜44と比較例21〜30のハニカム形状の触媒では、モデル排気ガスの流量は30リットル/分、昇温速度は25とした。
各触媒の50%浄化率を表1〜9にまとめて示す。
【0082】
−排気ガス浄化性能試験の結果より−
(1)実施例1〜9と比較例1〜9を吟味して、第1工程においてテトラヒドロホウ酸ナトリウムで還元処理を行うことにより、排気ガス浄化性能がかなり向上することが分かる。また、この向上は、第2金属がAu、Ni、Feのいずれであっても発現し、金属酸化物担体がアルミナ、セリア、セリア−ジルコニアのいずれであっても発現することが分かる。
また、実施例1〜9と比較例10〜12を吟味して、第2金属を還元析出させることにより、排気ガス浄化性能がかなり向上することが分かる。
【0083】
(2)実施例10〜16と比較例1〜9を吟味して、第1工程においてH2で還元処理を行うことにより、排気ガス浄化性能がかなり向上することが分かる。また、この向上は、第2金属がAu、Niのいずれでも発現し、金属酸化物担体がアルミナ、セリア、セリア−ジルコニアのいずれでも発現することが分かる。
【0084】
(3)実施例17〜20と比較例13〜15を吟味して、第2工程において第2金属の金を還元析出させる溶液にpHの下限があることが分かる。これは、塩化金酸の第2金属含有化合物が強酸であるため、pH値の調節を行わないと溶液のpHが低下し、パラジウムが再溶出して粗大化するためと考えられ、第1金属がパラジウムの場合、還元析出させる溶液のpHは、4以上が適切であると考えられる。
【0085】
また、同様に、実施例21〜24と比較例16〜17を吟味して、第1金属が白金の場合は、第2工程において第2金属の金を還元析出させる溶液にpHの上限があることが分かる。これは、還元剤の亜硫酸ナトリウム等は強アルカリであり、pH値の調節を行わないと溶液のpHが上昇し、白金が再溶出して粗大化するためと考えられ、第1金属が白金の場合、還元析出させる溶液のpHは、10以下が適切であると考えられる。
【0086】
(4)実施例25と比較例19を吟味して、実施例25は、超音波に曝しながらAuを還元析出させることで、比較的少量のチオ硫酸ナトリウムとポリエチレングリコールの使用によって高い性能の触媒が得られることを示しており、比較例19は、ポリエチレングリコールを使用しなければ、超音波に曝しても高い性能の触媒は得られないことを示している。
【0087】
実施例26〜27は、紫外線を照射することで、ジメチル金(III)アセチルアセトナートからAuを還元析出させることができ、高い性能の触媒が得られることを示している。
したがって、還元析出時に超音波や紫外線を利用することで、還元剤に含まれるNaやS等の触媒への混入量を低下させる効果が得られることが分かる。
【0088】
(5)実施例28〜33と、比較例1、3、4、及び6を吟味して、これらの例は、乾燥の仕方がマイクロ波加熱と伝熱加熱の点で相違するが、排気ガス浄化性能にかなりの相違が見られる。このことは、水を沸点付近で蒸発させる通常の伝熱加熱では、pHが局所的に強酸又は強アルカリとなり、第1金属又は第2金属が再溶出するが、マイクロ波加熱では、こうした局所的なpHの変化は生じにくいためと考えられる。
また、実施例32〜33では、乾燥前に水をエタノールで置換することで、解離イオンの量を抑えることができ、通常の伝熱加熱でも、同様に、第1金属又は第2金属の再溶出が抑制されるものと考えられる。
【0089】
(6)実施例34〜37と比較例21〜23、及び実施例38〜41と比較例24〜26を吟味して、第3工程においてウォッシュコートさせるスラリーに適切なpHの範囲があることが分かる。この理由は、第2工程と同様に、第1金属又は第2金属の溶出を抑えるのに適切なpHの範囲があるためと考えられる。
【0090】
(7)実施例42〜44と比較例27〜30を吟味して、ウォッシュコートされたスラリーを乾燥させるにおいても、マイクロ波加熱の方が通常の伝熱加熱よりも高い浄化性能の触媒が得られることが分かり、この理由は、第2工程と同様に、マイクロ波加熱により第1金属又は第2金属の溶出が抑制されるためと考えられる。
【0091】
【発明の効果】
高い排気ガス浄化性能を提供する積相構造を有する触媒を、再現性よく安定して製造することができる。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】
【表5】
【0097】
【表6】
【0098】
【表7】
【0099】
【表8】
【0100】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガス浄化用触媒を製造する工程の概略のフローチャートである。
Claims (8)
- 金属酸化物担体上に第1金属の白金を担持した後、前記白金上に金、ニッケル又は鉄からなる第2金属を還元析出させる合金触媒の製造方法において、担持された前記白金に還元処理を施した後に前記第2金属を還元析出させることを特徴とする合金触媒の製造方法。
- 金属酸化物担体上に第1金属のパラジウムを担持した後、前記パラジウム上に金、ニッケル又は鉄からなる第2金属を還元析出させる合金触媒の製造方法において、前記第2金属の化合物を溶解し、前記パラジウムが担持された前記金属酸化物担体を分散したスラリーのpHが4〜6の範囲で、前記第2金属を前記パラジウム上に還元析出させることを特徴とする合金触媒の製造方法。
- 金属酸化物担体上に白金又はパラジウムからなる第1金属を担持した後、前記第1金属上に金、ニッケル又は鉄からなる第2金属を還元析出させる合金触媒の製造方法において、前記第2金属の化合物を溶解し、前記第1金属が担持された前記金属酸化物担体を分散したスラリーに、超音波、プラズマ、及び電磁波の少なくとも1種を照射しながら前記第1金属上に前記第2金属を還元析出させることを特徴とする合金触媒の製造方法。
- 前記第2金属を還元析出させた後、マイクロ波を用いて、前記金属酸化物担体を分散したスラリーを乾燥させる請求項1〜3のいずれか1項に記載の合金触媒の製造方法。
- 前記第2金属を還元析出させた後、前記金属酸化物担体を分散したスラリーの分散媒を水から有機溶媒に置換する請求項1〜4のいずれか1項に記載の合金触媒の製造方法。
- 金属酸化物担体上に第1金属のパラジウムが担持され、前記パラジウム上に第2金属の金が還元析出されてなる合金触媒を、排気ガス通路付担体に担持する際に、前記合金触媒を分散したスラリーを、pHが4〜6の範囲で前記排気ガス通路付担体にコートすることを特徴とする排気ガス浄化用触媒の製造方法。
- 前記合金触媒を含むスラリーを前記排気ガス通路付担体にコートした後、前記スラリーをマイクロ波によって乾燥させる請求項6に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
- 前記合金触媒として、請求項2〜5のいずれか1項の方法によって得られた合金触媒を使用する請求項6又は7に記載の排気ガス浄化用触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001072784A JP3876634B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001072784A JP3876634B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002273239A JP2002273239A (ja) | 2002-09-24 |
JP3876634B2 true JP3876634B2 (ja) | 2007-02-07 |
Family
ID=18930320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001072784A Expired - Fee Related JP3876634B2 (ja) | 2001-03-14 | 2001-03-14 | 合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3876634B2 (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1645658A4 (en) * | 2003-06-05 | 2011-08-03 | Nippon Mining Co | SOLUTION FOR CURRENT GILDING |
JP4370124B2 (ja) * | 2003-06-27 | 2009-11-25 | 日揮触媒化成株式会社 | 水素化処理触媒組成物 |
JP2005305417A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-11-04 | Ngk Insulators Ltd | 触媒機能を有するハニカムフィルタとその製造方法 |
CN100441738C (zh) * | 2004-07-09 | 2008-12-10 | 日矿金属株式会社 | 化学镀金液 |
WO2006006367A1 (ja) * | 2004-07-09 | 2006-01-19 | Nippon Mining & Mrtals Co., Ltd. | 無電解金めっき液 |
JP2006142137A (ja) * | 2004-11-16 | 2006-06-08 | Nissan Motor Co Ltd | 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 |
JP5081830B2 (ja) * | 2005-10-13 | 2012-11-28 | ヴェロシス インコーポレイテッド | マイクロチャンネルにおける無電解めっき法 |
JP4806613B2 (ja) * | 2006-09-25 | 2011-11-02 | バブコック日立株式会社 | ガス浄化方法,ガス浄化装置及びガス浄化触媒 |
JP4197729B2 (ja) * | 2006-12-21 | 2008-12-17 | 昭和電工株式会社 | 炭素繊維および炭素繊維製造用触媒 |
JP5365006B2 (ja) * | 2007-01-19 | 2013-12-11 | 三菱マテリアル株式会社 | 金属膜形成方法 |
GB0808427D0 (en) * | 2008-05-09 | 2008-06-18 | Johnson Matthey Plc | Apparatus |
JP2008221217A (ja) * | 2008-06-06 | 2008-09-25 | Nissan Motor Co Ltd | 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 |
JP2011056379A (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-24 | Toyota Motor Corp | 排ガス浄化触媒及びその製造方法 |
GB201110850D0 (en) * | 2011-03-04 | 2011-08-10 | Johnson Matthey Plc | Catalyst and mehtod of preparation |
JP5310885B2 (ja) * | 2012-01-20 | 2013-10-09 | トヨタ自動車株式会社 | 排ガス浄化用卑金属触媒の製造方法 |
JP6029047B2 (ja) * | 2012-04-03 | 2016-11-24 | 国立大学法人信州大学 | 導電性材料の製造方法 |
GB201210891D0 (en) * | 2012-06-19 | 2012-08-01 | Johnson Matthey Plc | Catalyst composition |
JP6512911B2 (ja) * | 2015-04-10 | 2019-05-15 | 新日本電工株式会社 | 排ガス浄化用貴金属担持触媒の製造方法 |
JP7311288B2 (ja) * | 2018-03-30 | 2023-07-19 | 株式会社Nbcメッシュテック | 触媒フィルタ |
-
2001
- 2001-03-14 JP JP2001072784A patent/JP3876634B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002273239A (ja) | 2002-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3876634B2 (ja) | 合金触媒と排気ガス浄化用触媒の製造方法 | |
EP1955765B1 (en) | Process for producing a catalyst for exhaust-gas purification | |
KR100917495B1 (ko) | 팔라듐-금을 포함하는 엔진 배기가스 촉매 | |
US20110287928A1 (en) | Low level noble metal-supporting three-way catalyst | |
JP2002535135A (ja) | 酸素貯蔵成分を含有する触媒組成物 | |
CN101528344A (zh) | 用于将钙钛矿基催化剂的催化活性最佳化的方法 | |
JP2004358463A (ja) | 2重層コーティング構造のパラジウム三元触媒の製造方法 | |
JP2002282689A (ja) | 触媒担体と触媒及びそれらの製造方法 | |
KR20190068850A (ko) | 탄소 재료에 촉매 활성물질이 담지된 선택적 촉매환원반응용 저온 탈질촉매 및 그 제조방법 | |
JP2003246624A (ja) | パイロクロア型酸化物の製造方法 | |
JP4670603B2 (ja) | 触媒用粒子およびその製造方法 | |
CN116510747B (zh) | 三效催化剂及其制备方法 | |
CN111974390A (zh) | 柴油车尾气用催化剂及制备工艺和用途 | |
WO2014024312A1 (ja) | 排ガス浄化用触媒およびその製造方法 | |
WO2006095392A1 (ja) | 排ガス処理用触媒の製造方法 | |
JP4075412B2 (ja) | パティキュレート燃焼触媒及びその製造方法 | |
JP2002210369A (ja) | 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 | |
JP4056775B2 (ja) | 複合金属粒子の改質方法 | |
KR101298667B1 (ko) | 배기가스 정화장치 | |
JP4348928B2 (ja) | 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 | |
JP3246295B2 (ja) | 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法 | |
JPS6253737A (ja) | 排気ガス浄化用触媒およびその製造方法 | |
JP2005199114A (ja) | 触媒製造方法及びこれに用いる触媒調製用材料 | |
JP3314301B2 (ja) | パラジウム(Pd)三元触媒の製造方法 | |
CN114939418B (zh) | 一种具有Pd1M/载体结构的单原子催化剂及应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040902 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061010 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061023 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121110 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131110 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |