JP3875628B2 - 回転電機の電機子製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機の電機子製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばモータのコア等に巻線を巻回する巻線巻回装置として、図9,図10に示されるようなものが提案されている(特許文献1〜4参照)。図9に示す巻線巻回装置61aにおいて、巻線供給部62から引き出された巻線63は、制御プーリ64に巻き掛けられ、フライヤ65を介してモータのコア66側に送出される。そして、フライヤ65を回転させることにより、巻線63がコア66に巻回される。
【0003】
また、巻線巻回装置61aには、巻線63に発生する張力の変動に巻線63の送出速度を追従させることにより、巻線63の張力を一定に保持する張力制御装置が搭載されている。張力制御装置は、サーボモータ67、アーム機構68及び初期張力発生機構69から構成されている。サーボモータ67は、制御プーリ64に連結されており、制御プーリ64を巻線63の送出方向とは反対方向に回転させることによって巻線63に張力を発生させる。アーム機構68は、巻線63の送出方向において制御プーリ64の下流側に設けられており、押さえアーム70、ガイドプーリ71a〜71c及びスプリング72を備えている。アーム機構68は、スプリング72に付勢された押さえアーム70が巻線63を押圧することにより、巻線63に張力を発生させ、制御プーリ64を介して送出された巻線63の緩みを防止する。初期張力発生機構69としてはブレーキ機構73が用いられている。ブレーキ機構73は、2つのブレーキシュー75で巻線63を両側部から挟持することにより、巻線63に張力を発生させて緩みを防止する。
【0004】
また、図10に示す巻線巻回装置61bにおいて、巻線63はフライヤ65を介すことなく直接コア66側に送出される。そして、コア66を回転させることにより、巻線63がコア66に巻回される。巻線巻回装置61bにも張力制御装置が搭載され、張力制御装置を構成する初期張力発生機構69としてはローラウェイト74が用いられている。ローラウェイト74は、巻線63が巻き掛けられたガイドプーリ76a〜76dを有するウェイト77を自重で落下させることにより、巻線63に張力を発生させて緩みを防止する。
【0005】
ところで、巻線63をコア66に巻回する場合、フライヤ65やコア66の回転速度の変動に伴い、巻線63の送出速度は急激に変動する。しかも、コア66は断面矩形状をなしているため、フライヤ65またはコア66の回転速度が一定であっても、巻線63の送出速度は周期的な変動を繰り返す。その結果、送出速度の変動によって巻線63の張力が急激に変動し、巻線63が切断されたり緩んだりする可能性がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−21015号公報
【特許文献2】
特開2001−328766号公報
【特許文献3】
特許第2997456号公報
【特許文献4】
特許第3035094号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の巻線巻回装置61a,61bでは、アーム機構68、ブレーキ機構73及びローラウェイト74によって巻線63に張力が発生し、さらに、サーボモータ67を駆動させることによっても巻線63に張力が発生するようになっている。そのため、巻線63が急加速した場合に、巻線63に過大な張力が発生して切断されてしまうおそれがある。また、アーム機構68及びローラウェイト74には複数のガイドプーリ71a〜71c,76a〜76dが設けられているため、巻線63には各ガイドプーリ71a〜71c,76a〜76dのイナーシャが作用する。ゆえに、巻線が急減速した場合にサーボモータ67を駆動させても、ガイドプーリ71a〜71c,76a〜76dのイナーシャが作用しているために巻線63の進出を抑制できなくなり、巻線63が緩んでしまうおそれがある。
【0008】
したがって、サーボモータ67によって巻線63の張力の変動に追従させることができず、コア66に巻線63を緩みなく巻回させることができなくなる。ゆえに、モータの生産性向上及び高占積化が困難となる。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、生産性向上及び高占積化が可能な回転電機の電機子製造方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、巻線供給部から引き出された巻線を、フライヤにより回転電機のコアのスロットに巻回することによって製造される回転電機の電機子製造方法であって、前記巻線に発生する張力は、前記巻線を前記スロットに巻回する前記フライヤの動作に連動して、前記巻線が巻き掛けられた制御プーリに連結される張力制御用サーボモータを正転または逆転させることによって調整されるようになっており、前記張力制御用サーボモータの速度を時間毎に示す速度パターンと、前記張力制御用サーボモータのトルクを時間毎に示すトルクパターンとを予め記憶手段に記憶させておき、制御手段は、前記巻線の送出速度を検出する速度検出手段からの速度検出信号に基づき前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように、前記張力制御用サーボモータの駆動を制御するとともに、前記速度パターンに従って駆動制御されている張力制御用サーボモータを、前記巻線に発生する張力を検出する張力検出手段からの張力検出信号に基づき前記トルクパターンに従って、同トルクパターンのトルクを発生するように駆動制御することにより、前記巻線の張力を制御することを要旨とする。
【0025】
この発明においては、張力制御用サーボモータによって巻線に発生した張力が制御される。よって、フライヤの急加速に伴って巻線が急加速した場合に、巻線の張力が弱くなるように張力制御用サーボモータによって制御プーリを駆動させれば、巻線に過大な張力が発生するのを防止できるため、巻線が切断されてしまうのを防止することができる。また、フライヤの急減速に伴って巻線が急減速した場合に、巻線の張力が強くなるように張力制御用サーボモータによって制御プーリを駆動させれば、巻線の進出を容易に抑制でき、巻線が緩んでしまうのを防止することができる。
また、張力制御用サーボモータの駆動は、張力検出手段からの張力検出信号及び速度検出手段からの速度検出信号の両方に基づいて制御される。よって、張力検出信号及び速度検出信号のいずれか一方に基づいて張力制御用サーボモータの駆動を制御する場合よりも、巻線に対して所望の張力を発生させるのが容易になる。よって、張力制御用サーボモータによる制御プーリの駆動を、巻線の張力の変動に追従させるのがより一層容易になる。
さらに、張力制御用サーボモータの駆動は、記憶手段に予め記憶された速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように制御されるとともに、記憶手段に予め記憶されたトルクパターンに従って、同トルクパターンの速度となるように制御される。よって、張力検出信号及び速度検出信号に基づいて張力制御用サーボモータの駆動態様を演算する必要がなくなるため、張力制御用サーボモータをより素早く駆動させることができる。したがって、張力制御用サーボモータによる制御プーリの駆動を、巻線の張力の変動に追従させるのがより一層容易になる。
【0026】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御プーリの外周部に設けられた溝部内に弾性部材を配置し、前記巻線を前記弾性部材に当接させながら前記制御プーリに巻き掛けるとともに、前記制御プーリに巻き掛けられた前記巻線を押圧手段によって前記弾性部材側に押し付けることを要旨とする。
【0027】
この発明においては、巻線は、押圧手段によって弾性部材側に押し付けられるため、押圧手段と弾性部材とによって挟持されるようになっている。そのため、押圧手段のみで巻線を押し付けて巻線と弾性部材との間に摩擦力を発生させる場合よりも、摩擦力がより一層大きくなる。よって、制御プーリの駆動がより一層確実に巻線に伝達されるため、張力制御用サーボモータによる巻線の張力の制御がより確実となる。
【0032】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることにより決定される前記巻線の送出速度を、実際の前記巻線の送出速度より若干遅くなるように設定したことを要旨とする。
【0033】
この発明においては、実際の巻線の送出速度と、速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることによって決定される巻線の送出速度との差によっても、巻線に張力が発生する。ゆえに、巻線の緩みをより一層防止することができる。
【0034】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることにより決定される前記巻線の送出速度と、実際の前記巻線の送出速度との差が過大になって前記巻線の張力が過大になった場合、前記制御手段は、前記トルクパターンに従って前記張力制御用サーボモータのトルク電流を制限して前記巻線の張力を制御することを要旨とする。
【0035】
この発明においては、制御手段は、速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることによって決定される巻線の送出速度と、実際の巻線の送出速度との差が過大になった場合に、張力制御用サーボモータのトルク電流を制限して巻線の張力を制御する。よって、巻線に過大な張力が発生するのを防止できるため、巻線が切断されてしまうのを防止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、巻線巻回装置11は、コア12に形成された複数のスロット13に巻線14を巻回することにより、回転電機としてのモータの電機子を製造するためのものである。各スロット13は、断面矩形状をなす鉄材等の磁性材料によって形成されており、巻線14が巻回される巻芯の役割を果たしている。図5に示すように、電機子を構成するコンミテータ(整流子)12aには、各スロット13に対応する結線爪12bが形成されている。各結線爪12bにはスロット13に巻き掛けられた巻線14が引っ掛けられる。
【0037】
図1に示すように、巻線巻回装置11は、巻線供給部としての巻線パック15、2つのフライヤ16及び張力制御装置17を備えている。巻線パック15から引き出された巻線14は、張力制御装置17及びフライヤ16を介してコア12側に送出されるようになっている。
【0038】
フライヤ16は、巻線14の送出方向において張力制御装置17の下流側に配置されている。フライヤ16は、巻線14が挿通する図示しない中空状の回転軸によって回転可能に支持されている。回転軸を挿通した巻線14は、フライヤ16に形成された腕部18の先端部を通過して、コア12側に送出されるようになっている。フライヤ16は、駆動装置19に設けられた図示しないフライヤ駆動用モータの駆動によって回転することにより、巻線14をスロット13に巻回させるようになっている。
【0039】
張力制御装置17は、巻線14に発生する張力の変動に追従させて、巻線14の張力を一定に保持するためのものである。張力制御装置17には、速度検出手段としての速度センサ20が設けられている。速度センサ20は、フライヤ16の回転速度を検出して速度データを含む速度検出信号を生成し、その速度検出信号を後記するマイコン50に出力するようになっている。
【0040】
張力制御装置17のプレート21には、巻線押さえ22、張力検出手段としての張力センサ23及び制御プーリ24が取り付けられている。巻線押さえ22は、巻線14に付着した塵埃の除去や巻線14の折曲の矯正を行うためのものである。張力センサ23は、図示しない検出部と、巻線14をガイドするガイドローラ25とを有している。張力センサ23は、巻線14に発生する張力を検出して張力データを含む張力検出信号を生成し、その張力検出信号を後記するマイコン50に出力するようになっている。
【0041】
図3に示すように、制御プーリ24にはシャフト26の基端部が連結されている。シャフト26は、プレート21に2つのベアリング27を介して回転自在に取り付けられている。シャフト26の先端部には平歯車28が取り付けられている。平歯車28は、平歯車29に噛合され、同平歯車29は張力制御用サーボモータ(サーボモータ)30の出力軸31に固定されている。平歯車28,29の歯数は、サーボモータ30の回転数より制御プーリ24の回転数を上昇させるように設定されている。すなわち、これら平歯車28,29によって増速機構32が構成されている。サーボモータ30は、プレート21の裏面側に取り付けられたモータ固定板33にネジ止めされている。
【0042】
図2に示すように、制御プーリ24は、鉄材よりも軽量なアルミニウム材によって形成されている。制御プーリ24を構成する円板部35には円形状をなす複数の肉盗み部36が形成されている。それにより、制御プーリ24のさらなる軽量化が図られる。
【0043】
図4に示すように、制御プーリ24は、リング部34を2つの円板部35で挟持することによって構成されている。それにより、制御プーリ24の外周部には2列の溝部37が形成されるようになっている。各溝部37は、開口部37a、ベルト収容部37b及び絞り込み部37cによって構成されている。
【0044】
各開口部37aは、リング部34及び円板部35の外周部において外周側に行くに従って細くなるテーパ部34a,35aの間に形成されており、断面略V字状をなしている。各ベルト収容部37bは、テーパ部34a,35aよりも前記シャフト26側に配置される薄肉部34b,35bの間に形成されており、断面略矩形状をなしている。各ベルト収容部37b内には、環状かつ断面略円形状をなす弾性部材としての弾性ベルト38が2本ずつ装着されている。各弾性ベルト38は制御プーリ24の厚さ方向において隣接している。ベルト収容部37bの制御プーリ24の厚さ方向における長さは、弾性ベルト38の外径の2倍よりも短くなるように設定されている。そのため、ベルト収容部37bに収容された弾性ベルト38は、断面略楕円状に変形している。よって、制御プーリ24に巻き掛けられた巻線14が両弾性ベルト38間に進入するのを防止できる。絞り込み部37cは、開口部37aとベルト収容部37bとの間を連通する部分に形成されている。絞り込み部37cの制御プーリ24の厚さ方向における長さは、ベルト収容部37bの制御プーリ24の厚さ方向における長さよりも短くなるように設定されている。そのため、両弾性ベルト38がベルト収容部37bから外れてしまうのを防止できる。絞り込み部37cは、制御プーリ24に巻き掛けられる巻線14を両弾性ベルト38間に確実に案内するようになっている。
【0045】
前記張力制御装置17のプレート21には、従動プーリ39及び2つのガイドプーリ40,41が回転可能に取り付けられている。従動プーリ39は、一方の溝部37から送出されてきた巻線14が巻き掛けられるとともに、従動プーリ39に巻き掛けられた巻線14を他方の溝部37に送出するためのものである。ガイドプーリ40は、巻線パック15から引き出されてきた巻線14を、一方の溝部37に送出するためのものである。ガイドプーリ41は、他方の溝部37から送出されてきた巻線14を、フライヤ16を介してコア12に送出するためのものである。また、ガイドプーリ41は、前記張力センサ23によって検出される張力を安定して確保するためのものである。これらガイドプーリ40,41は、巻線14の絡みを防止するようになっている。
【0046】
図1に示すように、張力制御装置17は、押圧手段としての巻線押圧機構42を備えている。巻線押圧機構42を構成するアーム43は、略L字状をなしており、アーム43の基端部に配置された回動軸44にて回動可能に支持されている。図2に示すように、アーム43は、プレート21とともにクランプ部45に挟持されることにより、プレート21に固定されるようになっている。アーム43には、3つのプーリ46,47,48が回転可能に取り付けられている。プーリ46,47,48は、アーム43上において三角形の3つの頂点を形成するように配置されている。
【0047】
図4に示すように、各プーリ46,47,48には、2本の押さえ部材としての押さえベルト49が巻き掛けられている。押さえベルト49は、断面略楕円状をなし、ウレタンゴム等の弾性材料によって形成されている。各押さえベルト49の一部は、前記制御プーリ24の溝部37内に位置する巻線14を押圧するようになっている。図2に示すように、押さえベルト49においてプーリ46とプーリ48とを結ぶ部分は、巻線14を押圧することによって略円弧状に変形している。このとき、押さえベルト49が伸びることによって、押さえベルト49に弾性力が作用するため、巻線14がより確実に押圧される。図4に示すように、押さえベルト49は、前記開口部37a及び前記絞り込み部37cによって巻線14を押圧する位置に案内されるようになっている。よって、巻線14の外周面は、各溝部37内において2本の弾性ベルト38と1本の押さえベルト49とによって押圧されるため、巻線14と各弾性ベルト38との間及び巻線14と押さえベルト49との間には所定の摩擦力が発生するようになっている。
【0048】
図1に示すように、張力制御装置17は、制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン)50を備えている。マイコン50は、前記速度センサ20及び前記張力センサ23に電気的に接続されている。マイコン50は、サーボモータ30を駆動させて、巻線14が送出される送出方向(図2に示す矢印F1方向)に制御プーリ24を回転(正転)させることにより、巻線14に発生する張力を弱くするようになっている。また、マイコン50は、サーボモータ30を駆動させて、巻線14が引き込まれる引込方向(図2に示す矢印F2方向)に制御プーリ24を回転(逆転)させることにより、巻線14に発生する張力を強くするようになっている。
【0049】
マイコン50は記憶手段としてのメモリ51を備えている。メモリ51には、図6に示す速度パターン及びトルクパターンが予め記憶されている。マイコン50は、速度センサ20からの速度検出信号に基づいて、速度パターンに従って、同パターンの速度となるようにサーボモータ30の回転を制御するようになっている。マイコン50は、張力センサ23からの張力検出信号に基づいて、トルクパターンに従って、同パターンのトルクを発生するようにサーボモータ30の回転を制御するようになっている。速度パターン及びトルクパターンは、巻回動作及び結線動作においてそれぞれ異なっている。巻回動作は、複数(本実施形態において3つ)の前記スロット13に同時に巻線14を巻回する動作である。結線動作は、前記コンミテータ12aの前記結線爪12bに巻線14を巻回する動作である。
【0050】
速度パターンは、サーボモータ30によって駆動される前記制御プーリ24の回転数(rpm)の大きさを時間毎に示している。ここで、巻線14は、断面円形状ではなく、断面矩形状をなすスロット13に巻回されている。そのため、巻線14は、巻回動作において、フライヤ16が半回転する毎に加減速するようになっている。それに伴い、サーボモータ30は、巻線14に生じる張力を一定にするために、フライヤ16が半回転する度に加減速するように制御されている。よって、速度パターンは、巻回動作において、フライヤ16を半回転させたときに制御プーリ24の回転数が最大となる点を結ぶことによって形成されている。
【0051】
スロット13への巻回動作が開始されると、フライヤ16は最大回転数が所定の回転数に達するまで加速するようになっている。それに伴い、サーボモータ30は、巻線14に生じる張力を一定にするために、フライヤ16とともに加速するように制御されている。よって、速度パターンは、フライヤ16の最大回転数の上昇に伴い、徐々に制御プーリ24の最大回転数を上昇させるように設定されている。
【0052】
フライヤ16は、最大回転数が所定の回転数に達するとその回転数を維持するようになっている。ところが、巻線14はスロット13に複数回巻回されるようになっているため、既に巻回された巻線14の上に巻線14を巻回していく必要がある。そのため、1回巻き付けるのに必要な巻線14が徐々に長くなることから、巻線14の送出速度もフライヤ16が1回転する度に上昇するようになる。よって、速度パターンは、フライヤ16の最大回転数が維持されている場合でも、徐々に制御プーリ24の最大回転数を上昇させるように設定されている。
【0053】
スロット13への巻回動作が終了するとき、フライヤ16は回転しなくなるまで減速するようになっている。それに伴い、サーボモータ30は、巻線14に生じる張力を一定にするために、フライヤ16とともに減速するように制御されている。よって、速度パターンは、フライヤ16の最大回転数の低下に伴い、徐々に制御プーリ24の最大回転数を低下させるように設定されている。
【0054】
巻線14は3つのスロット13に同時に巻回されるようになっている。そのため、これらスロット13への巻回動作が終了した後、スロット13を一つずらして、再び3つのスロット13に巻線14を巻回するようにした場合には、前回の巻回動作で巻回された巻線14の上に巻線14を巻回していく必要がある。よって、2回目の巻回動作に必要な巻線14は1回目の巻回動作に必要な巻線14よりも長くなることから、巻線14の送出速度も2回目の方が高くなる。ゆえに、速度パターンは、1回目の巻回動作と2回目の巻回動作とにおいて異なるように設定されている。すなわち、速度パターンは、2回目の巻回動作に必要な制御プーリ24の最大回転数が、1回目の巻回動作に必要な制御プーリ24の最大回転数よりも高くなるように設定されている。
【0055】
結線動作において、速度パターンは、一旦巻回動作の場合とは反対方向にサーボモータ30を回転させた後、再び巻回動作の場合と同一方向にサーボモータ30を回転させるように設定されている、
巻回動作及び結線動作において、速度パターンに示される制御プーリ24の最大回転数は、実際の巻線14の送出速度に必要な制御プーリ24の最大回転数よりも若干低く(ΔVだけ)設定されている。そのため、巻線14と前記制御プーリ24との間には、巻線14が引き込まれる引込方向に摩擦力が作用する。ゆえに、巻線14は、フライヤ16及び制御プーリ24によって互いに反対方向に引っ張られることにより、張力を発生するようになっている。
【0056】
トルクパターンは、サーボモータ30のトルク(kg−m)の大きさを時間毎に示している。サーボモータ30は、巻線14に生じる張力を一定にするために、フライヤ16が半回転する度にトルクを変動させるように制御されている。よって、トルクパターンは、巻回動作において、フライヤ16を半回転させたときにサーボモータ30のトルクが最大となる点を結ぶことによって形成されている。
【0057】
スロット13への巻回動作が開始されると、フライヤ16は最大回転数が所定の回転数に達するまで加速するようになっている。トルクパターンは、巻線14に必要以上の張力が発生するのを抑えるために、サーボモータ30の最大トルクを小さくするように設定されている。すなわち、サーボモータ30のトルク電流を制限することによって、巻線14がフライヤ16及び制御プーリ24によって互いに反対方向に引っ張られるのが防止され、巻線14に必要以上の張力が発生するのを抑えることができる。
【0058】
フライヤ16は、最大回転数が所定の回転数に達するとその回転数を維持するようになっている。このとき、トルクパターンは、サーボモータ30の最大トルクを一定に維持するように設定されている。
【0059】
スロット13への巻回動作が終了するとき、フライヤ16は回転しなくなるまで減速するようになっている。トルクパターンは、フライヤ16の最大回転数の低下に伴い、徐々にサーボモータ30の最大トルクを大きくするように設定されている。すなわち、巻線14がフライヤ16及び制御プーリ24によって互いに反対方向に引っ張られ、巻線14の緩みを防止することができる。
【0060】
結線動作において、トルクパターンは、常に一定のトルクをサーボモータ30に付与するように設定されている、
その結果、巻線14の張力が、図6に示す張力パターンの張力となるようにサーボモータ30を制御することが可能になる。したがって、従来に比べて巻線14に発生する張力の変動を小さくすることができる。
【0061】
次に、巻線巻回装置11における電機子の製造方法を説明する。
巻回動作において、巻線パック15から引き出された巻線14は、張力制御装置17を介してコア12に送出され、フライヤ16を回転させることによってスロット13に巻回されていく。このとき、サーボモータ30の駆動によって、制御プーリ24は巻線14を送出する方向(図2に示す矢印F1方向)に回転する。
【0062】
この状態において、速度センサ20は、フライヤ16の回転速度を検出し、マイコン50に対して速度検出信号を出力する。マイコン50は、速度検出信号に含まれる速度データと、メモリ51に記憶されている速度パターンとを比較し、フライヤ16の回転速度が速度パターンに一致するようにサーボモータ30を駆動させる。張力センサ23は、フライヤ16の回転速度が変化したときに、巻線14に発生する張力が変動したことを検出し、マイコン50に対して張力検出信号を出力する。マイコン50は、張力検出信号に含まれる張力データと、メモリ51に記憶されているトルクパターンとを比較し、制御プーリ24のトルクがトルクパターンに一致するようにサーボモータ30を駆動させる。
【0063】
一つのスロット13において巻線14の巻回が終了すると、結線動作において、フライヤ16が図5に二点鎖線で示す位置から巻回動作の場合とは反対方向(矢印A1方向)に回転されることにより、巻線14がコンミテータ12aの結線爪12bに巻き掛けられる。この状態において、コア12を同コア12の回転軸12d周り(矢印A2方向)に所定角度だけ回動させ、フライヤ16を図5に実線で示す位置から巻回動作の場合と同一方向(矢印A3方向)に回転させると、巻線14が隣接するスロット13と対応する結線爪12bに巻き掛けられる。そして、フライヤ16をそのまま矢印A3方向に回転させることにより、巻線14が巻回されていない次のスロット13において巻回動作が行われる。その後、全てのスロット13において巻線14の巻回動作及び結線動作が完了することにより、電機子が完成する。
【0064】
上記実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)サーボモータ30を駆動させることによって巻線14に張力が発生し、サーボモータ30によって発生した張力が制御される。すなわち、サーボモータ30が駆動していない場合に、従来のアーム機構68、ブレーキ機構73及びローラウェイト74等の機構によって、巻線14に張力が作用してしまうことはない。よって、フライヤ16の急加速に伴って巻線14が急加速した場合に、巻線14の張力が弱くなるようにサーボモータ30によって制御プーリ24を駆動させれば、巻線14に過大な張力が発生するのを防止できるため、巻線14が切断されてしまうのを防止することができる。
【0065】
また、サーボモータ30によって巻線14に張力が発生するため、アーム機構68、ブレーキ機構73及びローラウェイト74等の制御プーリ24以外の機構から、巻線14に対して作用するイナーシャを低減させることができる。ゆえに、フライヤ16の急減速に伴って巻線14が急減速した場合に、巻線14の張力が強くなるようにサーボモータ30によって制御プーリ24を駆動させれば、巻線14の進出を容易に抑制でき、巻線14が緩んでしまうのを防止することができる。
【0066】
しかも、巻線14は押さえベルト49によって弾性ベルト38側に押し付けられている。よって、巻線14と弾性ベルト38との間に生じる摩擦力が大きくなるため、制御プーリ24の駆動を確実に巻線14に伝達することができる。
【0067】
したがって、巻線14を高速で巻回するようにしても、サーボモータ30で巻線14の張力を制御することで巻線14の張力の変動に追従させることができるため、コア12に巻線14を緩みなく巻回させることができる。よって、モータの生産性向上及び高占積化が可能になる。また、例えばアルミニウム線のように、張力の変動に弱く切断され易い材料によって形成された巻線14を用いても、コア12に巻線14を緩みなく巻回させることができる。
【0068】
(2)巻線押圧機構42を構成する押さえベルト49と制御プーリ24に設けられた弾性ベルト38とによって巻線14を挟持するため、押さえベルト49のみで巻線14を押し付けて巻線14と弾性ベルト38との間に摩擦力を発生させる場合よりも、摩擦力がより一層大きくなる。よって、制御プーリ24の駆動がより一層確実に巻線14に伝達されるため、サーボモータ30による巻線14の張力の制御がより確実となる。
【0069】
(3)制御プーリ24に巻き掛けられた巻線14は、各弾性ベルト38間に位置することにより、各弾性ベルト38によってそれぞれ支持される。そのため、巻線14が弾性ベルト38の幅方向に移動して弾性ベルト38との接触状態が解除されることにより、巻線14と制御プーリ24との間に生じる摩擦力が低下してしまうのを防止できる。よって、サーボモータ30の駆動力を巻線14に対して確実に伝達することができる。
【0070】
また、各弾性ベルト38は環状をなしているため、交換時に規格化された部品を利用することができる。よって、巻線巻回装置11のメインテナンス性を向上させることができる。
【0071】
(4)サーボモータ30の回転数が増速機構32によって増速されるため、サーボモータ30が回転数の上限を超えて回転してしまうのを防止できる。よって、最適な回転域で制御プーリ24を駆動させることができる。
【0072】
また、制御プーリ24のシャフト26周りに作用するイナーシャを所定量(具体的には、平歯車28と平歯車29との間の増速比の2乗)だけ低減させることができるため、巻線14の張力の大きな変動に追従させることが容易になる。
【0073】
(5)制御プーリ24が鉄材よりも軽量なアルミニウム材によって軽量化されるため、制御プーリ24に作用するイナーシャをより一層低減させることができる。よって、サーボモータ30による制御プーリ24の駆動を、巻線14の張力の変動に追従させるのがより一層容易になる。
【0074】
(6)制御プーリ24は、リング部34を2つの円板部35で挟持することによって構成された分割可能な構造である。よって、制御プーリ24を分解することにより、弾性ベルト38を制御プーリ24に容易に装着することができる。
【0075】
また、2本の弾性ベルト38がリング部34と一方の円板部35によって挟持され、ベルト収容部37bの制御プーリ24の厚さ方向における長さが弾性ベルト38の外径の2倍よりも短くなるように設定されているため、両弾性ベルト38は互いに圧縮されるようになる。よって、巻線14が両弾性ベルト38間に進入するのを防止することができる。
【0076】
(7)サーボモータ30の駆動は、張力センサ23からの張力検出信号及び速度検出手段からの速度検出信号の両方に基づいて制御される。よって、張力検出信号及び速度検出信号のいずれか一方に基づいてサーボモータ30の駆動を制御する場合よりも、巻線14に対して所望の張力を発生させるのが容易になる。よって、サーボモータ30による制御プーリ24の駆動を、巻線14の張力の変動に追従させるのがより一層容易になる。
【0077】
また、張力検出信号に基づいてサーボモータ30が駆動されるため、巻線14の張力を切断される寸前まで強くすることによってコア12への巻回を行うことができる。よって、コア12に巻線14をより一層緩みなく巻回させることができる。
【0078】
(8)サーボモータ30の駆動は、メモリ51に予め記憶された速度パターンに従って、同パターンの速度となるように制御されるとともに、メモリ51に予め記憶されたトルクパターンに従って、同パターンの最大トルクを発生するように制御される。よって、張力検出信号及び速度検出信号に基づいてサーボモータ30の駆動態様を演算する必要がなくなるため、サーボモータ30をより素早く駆動させることができる。したがって、サーボモータ30による制御プーリ24の駆動を、巻線14の張力の変動に追従させるのがより一層容易になる。
【0079】
(9)実際の巻線14の送出速度と、速度パターンに従って、同パターンの速度となるようにサーボモータ30を駆動させることによって決定される巻線14の送出速度との差(ΔV)によっても、巻線14に張力が発生する。ゆえに、巻線14の緩みをより一層防止することができる。
【0080】
(10)マイコン50は、速度パターンに従って、同パターンの速度となるようにサーボモータ30を駆動させることによって決定される巻線14の送出速度と、実際の巻線14の送出速度との差が過大になった場合に、サーボモータ30のトルク電流を制限して巻線14の張力を制御する。よって、巻線14に過大な張力が発生するのを防止できるため、巻線14が切断されてしまうのを防止することができる。
【0081】
(11)巻線押圧機構42を構成するアーム43は回動軸44にて回動可能になっている。よって、巻線押圧機構42を図1に二点鎖線に示す状態に回動させることにより、巻線パック15から引き出された巻線14を、巻線押圧機構42を構成する押さえベルト49と制御プーリ24に設けられた弾性ベルト38とによって挟持させるのが容易になる。
【0082】
(12)巻線14の張力が、従来のアーム機構68、ブレーキ機構73及びローラウェイト74等の機構によって発生してしまうことはない。すなわち、巻線14の張力は巻線押圧機構42のみによって発生する。そのため、サーボモータ30の駆動によって、巻線14により小さい張力を発生させることができる。よって、巻線14の断線をより一層防止できる。
【0083】
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図7に示すように、巻線14と制御プーリ24との間に生じる摩擦力の低下を防止して、制御プーリ24の駆動を確実に巻線14に伝達することができるのであれば、制御プーリ24を、2つの円板部35を互いに組み合わせることによって構成し、制御プーリ24の外周部に設けられる溝部37を1つにしてもよい。
【0084】
・図8に示すように、ベルト収容部37b内に環状をなす1本の弾性ベルト38を装着し、弾性ベルト38に、断面略V字状をなす巻線挿入溝38aを形成してもよい。このように構成すれば、制御プーリ24に巻き掛けられた巻線14は、巻線挿入溝38a内に位置することにより弾性ベルト38によって支持される。そのため、巻線14が弾性ベルト38の幅方向に移動して弾性ベルト38との接触状態が解除されることにより、巻線14と制御プーリ24との間に生じる摩擦力が低下してしまうのを防止できる。よって、サーボモータ30の駆動力を巻線14に対して確実に伝達することができる。
【0085】
・サーボモータ30が回転数の上限を越えて回転してしまうのを防止できるならば、増速機構32を省略して、サーボモータ30を制御プーリ24に直結させてもよい。
【0086】
・制御プーリ24を、例えば合成樹脂等の鉄材よりも軽量な材料によって形成してもよい。
・前記実施形態では、速度パターンに示される制御プーリ24の最大回転数は、実際の巻線14の送出速度に必要な制御プーリ24の最大回転数よりも若干低く(ΔVだけ)設定されていた。しかし、制御プーリ24の最大回転数を、実際の巻線14の送出速度に必要な制御プーリ24の最大回転数と一致させてもよい。
【0087】
・前記実施形態における巻線巻回装置11を、巻線14を巻回して小型トランスを製造するのに用いてもよいし、繊維やテープ等の巻き取りを行うのに用いてもよい。
【0088】
次に、上記実施形態及び他の実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(1)巻線巻回装置において、前記制御プーリの外周部には2つの溝部が設けられ、一方の溝部から送出されてきた前記巻線が巻き掛けられるとともに、巻き掛けられた前記巻線を他方の溝部に送出する従動プーリが設けられている。
【0089】
(2)巻線巻回装置において、前記押圧手段は回動軸にて回動可能になっている。
(3)巻線巻回装置において、前記巻線に発生する張力を検出する張力検出手段と、前記張力検出手段からの張力検出信号に基づいて前記張力制御用サーボモータの回転を制御する制御手段とを備える。
【0090】
(4)巻線巻回装置において、前記フライヤの回転速度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段からの速度検出信号に基づいて前記張力制御用サーボモータの回転を制御する制御手段とを備える。
【0091】
(5)回転電機の電機子製造方法において、前記制御手段は、前記張力制御用サーボモータを逆転させることによって、前記巻線を前記回転電機の整流子に設けられた結線爪に係止させる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、生産性向上及び高占積化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における巻線巻回装置を示す概略図。
【図2】 張力制御装置の正面図。
【図3】 図2のA−A線断面図。
【図4】 制御プーリの要部断面図。
【図5】 巻線の巻回方法を示す説明図。
【図6】 フライヤ及び制御プーリの回転数、張力制御用サーボモータのトルク及び巻線の張力を示すグラフ。
【図7】 他の実施形態における制御プーリの要部断面図。
【図8】 他の実施形態における制御プーリの要部断面図。
【図9】 従来技術における巻線巻回装置を示す概略図。
【図10】 従来技術における巻線巻回装置を示す概略図。
【符号の説明】
11…巻線巻回装置、12…巻芯としてのコア、13…スロット、14…巻線、15…巻線供給部としての巻線パック、16…フライヤ、20…速度検出手段としての速度センサ、23…張力検出手段としての張力センサ、24…制御プーリ、30…張力制御用サーボモータ(サーボモータ)、32…増速機構、37…溝部、38…弾性部材としての弾性ベルト、38a…巻線挿入溝、42…押圧手段としての巻線押圧機構、49…押さえ部材としての弾性ベルト、50…制御手段としてのマイコン、51…記憶手段としてのメモリ。
Claims (4)
- 巻線供給部から引き出された巻線を、フライヤにより回転電機のコアのスロットに巻回することによって製造される回転電機の電機子製造方法であって、
前記巻線に発生する張力は、前記巻線を前記スロットに巻回する前記フライヤの動作に連動して、前記巻線が巻き掛けられた制御プーリに連結される張力制御用サーボモータを正転または逆転させることによって調整されるようになっており、
前記張力制御用サーボモータの速度を時間毎に示す速度パターンと、前記張力制御用サーボモータのトルクを時間毎に示すトルクパターンとを予め記憶手段に記憶させておき、
制御手段は、前記巻線の送出速度を検出する速度検出手段からの速度検出信号に基づき前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように、前記張力制御用サーボモータの駆動を制御するとともに、前記速度パターンに従って駆動制御されている張力制御用サーボモータを、前記巻線に発生する張力を検出する張力検出手段からの張力検出信号に基づき前記トルクパターンに従って、同トルクパターンのトルクを発生するように駆動制御することにより、前記巻線の張力を制御することを特徴とする回転電機の電機子製造方法。 - 前記制御プーリの外周部に設けられた溝部内に弾性部材を配置し、前記巻線を前記弾性部材に当接させながら前記制御プーリに巻き掛けるとともに、前記制御プーリに巻き掛けられた前記巻線を押圧手段によって前記弾性部材側に押し付けることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子製造方法。
- 前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることにより決定される前記巻線の送出速度を、実際の前記巻線の送出速度より若干遅くなるように設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の電機子製造方法。
- 前記速度パターンに従って、同速度パターンの速度となるように張力制御用サーボモータを駆動させることにより決定される前記巻線の送出速度と、実際の前記巻線の送出速度との差が過大になって前記巻線の張力が過大になった場合、前記制御手段は、前記トルクパターンに従って前記張力制御用サーボモータのトルク電流を制限して前記巻線の張力を制御することを特徴とする請求項3に記載の回転電機の電機子製造方法。
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