JP4142481B2 - 回転電機の電機子製造方法及びその巻線巻回装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は回転電機の電機子製造方法及び巻線巻回装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばモータのコアなどに巻線を巻回する巻線巻回装置として、図9に示すようなものが提案されている(特許文献1参照)。コア81にはフライヤ82を介して巻線83が供給されている。巻線83はフライヤ82が回転されることによってコア81の所定スロット間に巻回される。
【0003】
巻線巻回装置は、センタフォーマ84,85及びサイドフォーマ86を備えている。各フォーマ84〜86はコア81の周囲に配設されており、それぞれがコア81の所定箇所を被覆している。コア81は各フォーマ84〜86にて所定箇所が被覆されているため、巻線83は所定のスロット87、具体的には、センタフォーマ84,85とサイドフォーマ86との間に形成された隙間と連通するスロット87に誘導される。巻線巻回装置はこのようにして巻線83を所定のスロット87に巻回している。
【0004】
このようにして巻線83をコア81の所定スロット間に所定回数巻回すると、巻線巻回装置は軸を中心にコア81を回転させ、異なるスロット間に巻線83を巻回する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−298918号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、巻線83はコア81の軸中心と離間した位置に配設されたフライヤ82からサイドフォーマ86のテーパ面86aに沿ってスロット87まで導かれている。従って、巻線83はスロット87内に導かれると、各フライヤ側に引っ張られ、その結果、図において右側のフライヤ82から供給された巻線83に関しては、図10に示すように、右側に位置するティース88aに偏って巻回される。そのため、巻線83とティース88bとの間にはコア81の軸中心近傍位置に微少な空隙89が形成される。
【0007】
この状態で巻線巻回装置がコア81を回転させて巻線83を巻回するスロット間を変更し、ティース88bとティース88aの間に形成されたスロット87が例えば図9において右下の位置に設定されると、巻線83aは図10の矢印90に示すようにフライヤ側のティース、即ちティース88b側に偏って巻回される。
【0008】
この際、ティース88a側に偏って巻回された巻線83とティース88bとの間にはコア81の軸中心近傍位置に微少な空隙89が形成されているため、この空隙89に巻線83aが入り込んでしまう場合があった。そのような場合には、巻線83aが空隙89に入り込む際に巻線83とティース88bとの間で摩擦が起き、巻線83及び巻線83aの被膜を破ってしまうおそれがあった。そして、巻線83及び巻線83aの被膜が破れてしまった場合には、該巻線間が短絡され、モータの特性が悪くなるという問題があった。
【0009】
この問題を解決する方法としては、巻線を供給するフライヤの回転数を下げることで巻線の巻回時の張力を下げ、空隙が形成されている場合にも該空隙に巻線が入り込まないようにすることが考えられる。しかし、このようにすると、巻線を巻回するための時間が増加し、生産性が低下するという問題が発生する。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、巻線の被膜を破ることなく巻線を巻回することができる電機子製造方法及び巻線巻回装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、所定位置に配置された第1フォーマにてフライヤから供給される巻線をコアのスロットに誘導し、前記フライヤを回転して前記巻線を所定のスロット間に巻回する工程を備え、前記スロット内において前記巻線を前記第1フォーマよりも前記コアの中心側に誘導する第2フォーマを巻回位置に配置して該巻線を該スロット間に巻回する回転電機の電機子製造方法であって、前記第2フォーマは、その前記コアと対向する側がコアの外周面の形状に合わせて湾曲形状をなし、その湾曲形状が単一の部材により形成されており、その湾曲形状が単一の部材により形成された第2フォーマは前記第1フォーマに収容されるとともに第1フォーマから突出して前記巻回位置に配置されるよう構成され、前記第1フォーマ及び第2フォーマは前記フライヤの回転軸の軸線方向に移動可能に構成され、前記第2フォーマを前記スロットに巻線が巻回されていない状態で巻線の巻回を行う第1の巻回時に前記巻回位置に配置し、前記スロットに巻線が既に巻回されている状態で巻線の巻回を行う第2の巻回時以降は前記巻線を案内しない非巻回位置に配置し、前記第2フォーマと前記フライヤは前記コアの接離方向に一体的に移動可能に設けられてなり、前記第2フォーマを前記コア側に移動させて前記巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コア側に移動され、前記第2フォーマを前記コアから離間する方向に移動させて前記非巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コアから離間する方向に移動されるよう構成されている。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2フォーマは前記第1フォーマの周方向中央に収容した。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記フライヤは、前記第2フォーマを巻回位置に配置した時の位置が前記第2フォーマを非巻回位置に配置したときの位置よりも前記コア側に設定されている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記第1フォーマは弾性部材にて前記コアに向かって突出するように支持され、前記第2フォーマは前記弾性部材の弾性力に抗して前記巻回位置に配置される。
【0017】
請求項5に記載の発明は、コアに巻線を巻回するフライヤと、所定位置に配置されることで前記巻線をコアの所定スロットに誘導する第1フォーマと、巻回位置に配置されることで前記スロット内において前記巻線を前記第1フォーマよりも前記コアの中心側に誘導する第2フォーマと、前記第1フォーマ及び前記第2フォーマを、それぞれ前記所定位置及び前記巻回位置に配置する制御手段とを備え、前記第2フォーマは、その前記コアと対向する側がコアの外周面の形状に合わせて湾曲形状をなし、その湾曲形状が単一の部材により形成されており、その湾曲形状が単一の部材により形成された第2フォーマは前記第1フォーマに収容されるとともに第1フォーマから突出して前記巻回位置に配置されるよう構成され、前記第1フォーマ及び第2フォーマは前記フライヤの回転軸の軸線方向に移動可能に構成され、前記制御手段は、前記第2フォーマを前記スロットに巻線が巻回されていない状態で巻線の巻回を行う第1の巻回時に前記巻回位置に配置し、前記スロットに巻線が既に巻回されている状態で巻線の巻回を行う第2の巻回時以降は前記巻線を案内しない非巻回位置に配置するよう構成されており、前記第2フォーマと前記フライヤは前記コアの接離方向に一体的に移動可能に設けられてなり、前記第2フォーマを前記コア側に移動させて前記巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コア側に移動され、前記第2フォーマを前記コアから離間する方向に移動させて前記非巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コアから離間する方向に移動されるよう構成されている。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記第2フォーマは前記第1フォーマの周方向中央に収容されている。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の発明において、前記フライヤは、前記第2フォーマを巻回位置に配置した時の位置が前記第2フォーマを非巻回位置に配置したときの位置よりも前記コア側に設定されている。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記第1フォーマは弾性部材にて前記コアに向かって突出するように支持され、前記第2フォーマは前記弾性部材の弾性力に抗して前記巻回位置に配置される。
【0023】
(作用)
請求項1及び5に記載の発明によれば、フライヤから供給される巻線は、第1フォーマにて所定のスロットに誘導された後、第2フォーマにて第1フォーマよりもコアの中心側に誘導される。そのため、巻線はコアの中心付近に集中して巻回され、スロット内における巻線の偏りが防止されることで、巻線がスロット内で偏って巻回されることに伴い発生する巻線とスロットの側壁との微少な隙間の形成が抑制される。従って、巻線とスロットの側壁との間に隙間が形成されることに伴う巻線の被膜の破損等の不具合の発生が抑制される。
【0024】
また、巻線がスロットに初めて巻回される第1の巻回時には巻線はコアの中心側に誘導され、巻線がスロットに既に巻回されている第2の巻回時には巻線はコアの中心側に誘導されずコアの径方向外側に巻回可能とされる。従って、第2フォーマを用いることによるスロット内への巻線の占積率の低下が抑制される。
【0025】
また、第2フォーマを第1フォーマに収容することにより第2フォーマを配設するスペースを形成する必要がない。
また、第2フォーマが巻回位置に配置され巻線をコアの中心側に誘導する際には巻線はコアの中心側から供給され、第2フォーマが非巻回位置に配置され巻線をコアの中心側に誘導しない際には巻線はコアと離間した位置から供給される。従って、第2フォーマを巻回位置に配置する際にはコアの中心側に更に巻線を巻回し易い状態となり、第2フォーマを非巻回位置に配置する際にはコアの径方向外側まで巻線を巻回できる状態となる。
請求項2及び6に記載の発明によれば、第2フォーマは巻線が巻回される2つのスロットにおいて同時に巻線をコアの中心側に誘導する。
【0026】
請求項3及び7に記載の発明によれば、第2フォーマが巻回位置に配設されている際には、巻線はコアの中心側へと供給される。従って、巻線をコアの中心近傍位置に巻回することが容易となる。
【0027】
請求項4及び8に記載の発明によれば、第1フォーマは弾性力により常にコアに向かって突出するように支持されている。従って、第2フォーマを巻回位置或いは非巻回位置に配置する際にも第1フォーマは常に所定位置に配置される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1は巻線巻回装置1を示す概略図である。巻線巻回装置1はコア2に巻線3を巻回するものである。巻線3の巻回は複数のティース4に亘って行われる分布巻であり、コア2は巻線巻回装置1に対する回転角度によってどのスロット間に巻線3が巻回されるかが決定される。コア2は放射線状に延びる複数のティース4及び周方向に隣り合うティース4の間にスロット5が形成されている。コア2の中心には回転軸6が貫挿されており、該回転軸6はコア2と一体回転する。
【0030】
巻線巻回装置1は制御手段としての制御装置7、巻線供給部8、フライヤ9、第1フォーマとしてのサイドフォーマ10及びコア把持装置11を備えている。制御装置7は巻線供給部8、フライヤ9、サイドフォーマ10及びコア把持装置11を制御する。
【0031】
巻線供給部8はコア2に巻回する巻線3を供給する。フライヤ9は略円柱形状に形成されており、コア2を中心としてその両側に1つずつ配設されている。フライヤ9は、軸線方向に移動可能に且つ周方向に回動可能に形成されている。フライヤ9には巻線供給部8から巻線3が供給されており、フライヤ9は供給された巻線3をコア2に送出する。フライヤ9はコア2に巻線3を送出するとともに、矢印12,13に示すように回転運動を行うことでコア2に巻線3を巻回する。
【0032】
サイドフォーマ10はフライヤ9の先端側(コア側)に形成されており、フライヤ9の軸線方向への動きに連動してコア2の径方向に移動可能である。サイドフォーマ10はコア2に当接することでコア2の外縁を略被覆し、巻線3を所定のスロットに導く。
【0033】
コア把持装置11は回転軸6の一端を把持している。コア把持装置11は回転軸6を回転させることでコア2を回転する。コア把持装置11はコア2を回転させることで巻線3が巻回されるスロット5を変更する。
【0034】
このように構成された巻線巻回装置1は、制御装置7の制御信号に基づいてコア把持装置11にて順次巻線3を巻回するスロットを変更しながら各スロットに巻線3を巻回し、モータの電機子を製造する。
【0035】
図2に示すように、制御装置7は巻線供給部8、移動用モータ23、プーリ駆動用モータ24及び回動用モータ25を制御する。
巻線供給部8はテンション制御部21及びテンション検出部22を備えている。テンション制御部21は巻線3を供給するスピードを調整することにより巻線3のテンション(張力)を所定値に制御している。テンション検出部22は実際に巻線供給部8から供給された巻線3のテンションを検出し、該検出値を制御装置7に送信する。制御装置7は該検出値に基づいて、巻線3のテンションが所望の値となるようにテンション制御部21を制御する。
【0036】
移動用モータ23は、フライヤ9の軸線方向への移動を行う。制御装置7は巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されているか否かで移動用モータ23の制御を行う。プーリ駆動用モータ24はフライヤ9の回転を行う。回動用モータ25は、コア把持装置11が把持する回転軸6の回動を行う。
【0037】
図3は巻線巻回装置1を示す詳細な図面である。尚、図1に示すように巻線巻回装置1はコア2を中心として対称に構成されているため、図3では片側(コア2の右側)のみを図示する。
【0038】
フライヤ9は本体部31及び腕部32から構成されている。本体部31は外周が筒状の外部ケース33で覆われている。外部ケース33には連結部材34が一体に固着されている。連結部材34にはボールネジ35が貫通されており、該ボールネジ35は移動用モータ23によって駆動されている。移動用モータ23は両方向に回転可能に構成されており、制御装置7は移動用モータ23の回転方向及びその回転数を制御することによって外部ケース33の軸線方向における位置を制御する。
【0039】
外部ケース33は内部にベアリングホルダ36,37を収容している。ベアリングホルダ36,37は本体部31の上端及び下端に配設されており、それぞれ第1及び第2ベアリング38,39を保持している。両ベアリング38,39はそれぞれフライヤ軸40を軸支している。
【0040】
両ベアリング38,39の間には回動プーリ41が配設されている。回動プーリ41は円筒形状に形成されており、その軸心にはフライヤ軸40が貫挿されている。回動プーリ41はフライヤ軸40に固着されており、フライヤ軸40と一体に回転する。回動プーリ41はベルト42を介してプーリ駆動用モータ24(図2参照)に連結されており、該プーリ駆動用モータ24により駆動される。
【0041】
フライヤ軸40は外部ケース33よりも軸方向に長く形成されており、先端側(図3において左側)が外部ケース33から突出している。フライヤ軸40は略円筒形状に形成されている。フライヤ軸40の側壁には、該フライヤ軸40の軸方向に延びる巻線孔40aが形成されている。巻線孔40aはフライヤ軸40の後端(図3において右端)から先端(図3において左端)近傍位置まで形成されている。巻線孔40aはフライヤ軸40の先端近傍位置において径方向外側に向かって延設されている。従って、フライヤ軸40の先端側に形成される巻線孔40aの端部はフライヤ軸40の径方向外側に向かって開口している。
【0042】
フライヤ軸40の軸心に形成された中空部には中心軸43が貫挿されている。中心軸43は略円柱形状に形成されており、略中央位置に径方向外側に向かって突出する押圧凸部43aが形成されている。第3及び第4ベアリング44,45はフライヤ軸40に対して軸線方向に相対移動不能に取着されている。また、第3及び第4ベアリング44,45は、フライヤ軸40と中心軸43とが軸線方向に相対移動可能となるように中心軸43を軸支している。中心軸43には押圧凸部43aと第4ベアリング45との間に弾性部材としてのスプリング46が配設されている。スプリング46はフライヤ軸40がコア側に移動されると押圧凸部43aと第4ベアリング45との間で弾性変形し、その弾性力によって押圧凸部43aに一体に形成された中心軸43をコア側に押圧する。
【0043】
フライヤ軸40の先端(図3において左端)近傍位置には、腕部32がフライヤ軸40に一体に固着されている。腕部32はフライヤ軸40の径方向外側に向かって突出しており、腕部32とフライヤ軸40との固着部にはフライヤ軸40の巻線孔40aに連続する位置にガイドプーリ47が配設されている。ガイドプーリ47の径方向外側には先端側(図3において左側)に向かって突出する巻線送出部48が形成されている。巻線送出部48は先端に巻線送出プーリ49が取着されている。巻線送出プーリ49は巻線3をコア2に送出する。
【0044】
フライヤ軸40の後端には軸カバー50が配設されている。軸カバー50は有底筒状に形成されており、その側壁には巻線孔50aが形成されている。軸カバー50の底部には巻線孔50aに連続して巻線3のガイドプーリ51が取着されており、該ガイドプーリ51には前述した巻線供給部8(図1参照)より巻線3が供給されている。軸カバー50は軸カバー50の備える巻線孔50aとフライヤ軸40の備える巻線孔40aとが連通するようにフライヤ軸40に一体に固着されている。
【0045】
フライヤ9は、巻線供給部8から供給された巻線3を軸カバー50のガイドプーリ51、軸カバー50及びフライヤ軸40の巻線孔50a,40a、腕部32のガイドプーリ47及び巻線送出プーリ49を介してコア2に送出する。
【0046】
フライヤ軸40の先端(図3において左端)にはフランジ部材52が取着されている。フランジ部材52は第5ベアリング53を介してフライヤ軸40に取着されている。フランジ部材52とフライヤ軸40とは相対回転可能に且つフライヤ軸40の軸線方向に関しては相対移動不能に連結されている。
【0047】
図3及び図4に示すように、フランジ部材52には第2フォーマとしての可変シャッタ54及びガイドピン55,56が固着されている。可変シャッタ54及びガイドピン55,56はそれぞれネジ57〜60によりフランジ部材52に締結されており、フランジ部材52から先端側(図3及び図4において左側)に向かって突出している。
【0048】
図5(a)及び図5(b)に示すように、可変シャッタ54は軌道調整部54a及び締結部54bを備えている。軌道調整部54aは幅方向(図5(a)及び図5(b)において上下方向)の両端が先端側(図5(a)及び図5(b)において左側)となるにつれて幅狭となるテーパ状に形成されている。軌道調整部54aは先端側がコア2の外周面の形状に合わせて湾曲している。このように形成された可変シャッタ54及びガイドピン55,56はサイドフォーマ10に挿し込まれており、その内部でガイドピン55,56の突出方向、即ちフライヤ軸40及び中心軸43の軸線方向において移動可能である。
【0049】
サイドフォーマ10はコア側に向かって幅狭となるテーパ面10aを備えている。図6に示すように、サイドフォーマ10は中央部61及び側壁部62,63から構成されている。中央部61は中心軸43(図3参照)に一体に固着されている。中央部61は複数のローラ64〜66と、ガイドピン55,56を案内するガイド穴67,68(図3参照)とを備えている。ローラ64〜66はコア2の外周面が描く曲面の径と略等しい径を持つ円周上に並べて配設されている。ローラ64〜66は、該ローラ64〜66をコア2の外周面に当接させた時、ティース4の先端をサイドフォーマ10の側壁部62,63にて被覆可能な位置に配設されている。ガイド穴67,68はフライヤ軸40の軸線に平行に凹設されている。ガイド穴67,68の底面67a,68aはサイドフォーマ10の先端(図3において左端)近傍位置に形成されている。
【0050】
側壁部62,63は中央部61を挟んでその両側に配設されている。側壁部62,63は可変シャッタ54を案内するシャッタ溝62a,63aを備えている。シャッタ溝62a,63aはフライヤ軸40の軸線に平行に、且つ側壁部62,63の全体に亘って形成されている。側壁部62,63は中央部61に固着されており、シャッタ溝62a,63aと中央部61とで囲まれた空間で可変シャッタ54をガイドする。可変シャッタ54はこの空間内をフライヤ軸40の軸線方向に移動可能である。
【0051】
このように形成されたフランジ部材52及びサイドフォーマ10は、両者の相対位置を変更することで図5(a)に示すように、可変シャッタ54を側壁部63より突出したり、図5(b)に示すように、可変シャッタ54を側壁部63の内部に収容したりする。フランジ部材52及びサイドフォーマ10の相対位置の変更は、制御装置7が移動用モータ23の駆動を制御することにて行われる。
【0052】
巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されている場合には、制御装置7は可変シャッタ54を側壁部63の内部に収容する。一方、巻線3を巻回するスロット5にまだ巻線3が巻回されていない場合には、制御装置7は側壁部63の先端から可変シャッタ54を突出する。
【0053】
このように形成された巻線巻回装置1は、サイドフォーマ10、可変シャッタ54及びセンタフォーマ69,70(図3参照)にて巻線3を巻回するスロット5以外を略被覆する。詳述すると、サイドフォーマ10はコア2の径方向両側からコア2を略被覆しており、センタフォーマ69,70は図において上下方向に位置するティース4とコア2の径方向に沿って対向している。センタフォーマ先端の幅はティース4先端の幅と略等しく形成されている。センタフォーマ69,70はティース4と対向することで該ティース4への巻線3の引っ掛かりを防止する。
【0054】
センタフォーマ69,70及びサイドフォーマ10はコア2の周囲を略被覆するとともに、サイドフォーマ10が備えるテーパ面10aを伝わせることで巻線3を所定のスロット5に導く。
【0055】
次に巻線巻回装置1の作用を説明する。
コア把持装置11に回転軸6がセットされる際、制御装置7はフライヤ9及びサイドフォーマ10がコア2から離間した位置で待機されるように移動用モータ23を制御する。コア把持装置11に回転軸6がセットされると、制御装置7はサイドフォーマ10をコア2に当接させ、巻線3を巻回するスロット5以外のスロット5及びティース4を被覆する。具体的には、制御装置7は移動用モータ23に駆動信号を出力し、外部ケース33及び外部ケース33と該外部ケース33の軸線方向に一体に移動する可変シャッタ54をコア側(図3において左側)に移動する。この際、第4ベアリング45がスプリング46を介して押圧凸部43aをコア側に押圧するため中心軸43及び中心軸43に一体に形成されたサイドフォーマ10もコア側に移動する。
【0056】
図3に示すように、中心軸43及びサイドフォーマ10が、ローラ64〜66とコア2とが当接するまでコア側に移動すると、中心軸43及びサイドフォーマ10はコア2がコア把持装置11に把持されているためその移動が規制される。尚、この時のサイドフォーマ10の位置を第1フォーマ(サイドフォーマ10)の所定位置とする。この時、中心軸43とフライヤ軸40とは互いに軸線方向に相対移動可能に構成されているため、サイドフォーマ10と中心軸43とを除く部材、具体的にはフライヤ軸40、腕部32、ガイドピン55,56、可変シャッタ54等は更にコア側に移動可能である。
【0057】
従って、制御装置7にて外部ケース33を更にコア側に移動させると、フライヤ軸40、腕部32、ガイドピン55,56、可変シャッタ54等は外部ケース33とともに更にコア側に移動する。この際、第4ベアリング45はフライヤ軸40に対して軸線方向に移動不能に取着されているため、押圧凸部43aと第4ベアリング45との間は徐々に狭められる。従って、押圧凸部43aと第4ベアリング45との間に配設されたスプリング46も軸線方向に縮められ、サイドフォーマ10及び中心軸43はスプリング46の弾性力によりコア側に押圧される。
【0058】
制御装置7はこのようにして予め設定された位置まで外部ケース33を移動する。図8に示すように、仮想線71は巻線3を巻回するスロット5に巻線3が巻回されていない場合に制御装置7が設定する可変シャッタ54の位置を示す。また、仮想線72はその時の巻線送出プーリ49の位置を示す。仮想線72に示される巻線送出プーリ49の位置はサイドフォーマ10のテーパ面10aよりも反コア側(図3において右側)に配設される。
【0059】
上述したように、スロット5に巻線3が巻回されていない状態においては、制御装置7はサイドフォーマ10の先端から可変シャッタ54がコア側に突出する位置(仮想線71に示す位置)に可変シャッタ54の位置を制御する。尚、この時の可変シャッタ54の位置を第2フォーマ(可変シャッタ54)の巻回位置とする。
【0060】
可変シャッタ54を巻回位置にセットすると、制御装置7は外部ケース33の移動を停止し、巻線3の先端をコア2に係止した状態でプーリ駆動用モータ24を駆動する。プーリ駆動用モータ24が駆動されると、ベルト42を介して回動プーリ41に回転が伝達され、該回動プーリ41に一体に組み付けられたフライヤ軸40が回転運動を行う。フライヤ軸40は外部ケース33、フランジ部材52及び中心軸43とそれぞれ相対回転可能に組み付けられている。従って、フライヤ軸40の回転運動は外部ケース33、フランジ部材52、中心軸43及び該中心軸43に一体に固着されたサイドフォーマ10には伝達されない。
【0061】
フライヤ軸40が回転すると、巻線3の先端がコア2に係止されているため、巻線送出プーリ49から送出された巻線3はコア2の所定スロット間に巻回される。
【0062】
図7は可変シャッタ54を巻回位置にセットした状態で巻線3を巻回した時に巻線3が巻回される位置を示している。図に示すように、巻線3はサイドフォーマ10のテーパ面10aから軌道調整部54aを伝い、その後スロット内に巻回される。この際、巻線3は軌道調整部54aによってコア2の中心部近傍位置まで導かれた後スロット内に巻回されるため、巻線3はコア2の中心付近に巻回されやすい状態となる。
【0063】
また、図8に示すように、可変シャッタ54が巻回位置にセットされている時には、巻線送出プーリ49の位置が仮想線72に示すようにコア側に近付くため、巻線3がスロット内に巻回された後に巻線3を反コア側に引っ張る力が弱くなる。従って、巻線3は更にコア2の中心付近に巻回されやすい状態となる。このような理由から、可変シャッタ54を巻回位置にセットすることで巻線3をコア2の中心付近に集中して巻回することができる。
【0064】
制御装置7はコア2の所定のスロット5に予め設定された数の巻線3を巻回すると、プーリ駆動用モータ24の駆動を停止する。制御装置7はプーリ駆動用モータ24の駆動を停止すると、次に、回動用モータ25を駆動してコア2を回動し、巻線3を巻回すべきスロット5と、センタフォーマ69,70とサイドフォーマ10との間に形成される隙間とを連通する。この際、コア2にはサイドフォーマ10が押圧されているが、コア2はサイドフォーマ10とローラ64〜66により当接しているためコア2の回動が妨げられない。
【0065】
コア把持装置を駆動して巻線3を巻回するスロット5を所定位置に制御すると、制御装置7は巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されているか否かを判断する。巻線3を巻回するスロット5にまだ巻線3が巻回されていない場合、制御装置7は前述した態様、即ち可変シャッタ54を巻回位置にセットした状態で再びプーリ駆動用モータ24を駆動し、スロット5に所定数の巻線3を巻回する。
【0066】
一方、巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されている場合、制御装置7は移動用モータ23を駆動することで外部ケース33を反コア側(図3及び図8において右側)に移動し、可変シャッタ54を仮想線73に示すようにサイドフォーマ10に収容する。また、この時の巻線送出プーリ49の位置は仮想線74に示すものとなる。尚、この時の可変シャッタ54の位置を非巻回位置とする。
【0067】
外部ケース33が反コア側に移動すると、外部ケース33と軸線方向において一体に形成されたフライヤ軸40、腕部32、ガイドピン55,56、可変シャッタ54等も外部ケース33とともに反コア側に移動する。この際、第4ベアリング45も反コア側に移動されるが、軸方向に縮められたスプリング46が押圧凸部43aをコア側に押圧するため中心軸43及び中心軸43に固着されたサイドフォーマ10はコア側に押圧されたままとなる。従って、可変シャッタ54が非巻回位置にセットされてもサイドフォーマ10の位置は変わらず、巻線3が巻回されるスロット5以外のスロット5及びティース4はサイドフォーマ10に確実に被覆される。
【0068】
可変シャッタ54を非巻回位置にセットすると、制御装置7はプーリ駆動用モータ24を駆動し、既に巻線3が巻回されたスロット5に更に巻線3を巻回する。この際、巻線送出プーリ49がサイドフォーマ10のテーパ面10aよりも反コア側に配設されているため、巻線3はスロット内において巻線送出プーリ側のティース4に偏って巻回される。しかし、図7に示すように、既に巻回されている巻線3とティース4との間には隙間が形成されていないため、新たに巻回される巻線3aが例えばティース4aに沿うようにスロット内に導かれても該巻線3aが微少な隙間に入り込むことがない。
【0069】
また、可変シャッタ54が非巻回位置にセットされている時には、仮想線74に示すように巻線送出プーリ49がコア2から離間する位置に設定されるため、巻線3がスロット内に巻回された後に巻線3を反コア側に引っ張る力が強くなる。従って、巻線3はティース4の先端近傍位置まで巻回可能となる。
【0070】
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)スロット内に巻線3が巻回される際に、巻線3は隙間無くスロット5に巻回される。従って、次に巻回される巻線3a(図7参照)が隙間に入り込むことが無く、巻線3aが隙間に入り込む際に巻線3aの被膜が破損されるといったような不具合の発生を抑制することができる。
【0071】
(2)巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されている場合には可変シャッタ54を非巻回位置にセットするようにした。そのため、ティース4の先端近傍位置に巻線3を巻回する際に可変シャッタ54がスロット内に突出することがなく、巻線3の巻回作業の妨げとなることがない。従って、巻線の占積率の低下を抑制することができる。
【0072】
(3)可変シャッタ54はサイドフォーマ10に収容されているため、可変シャッタ54を配設するスペースを設ける必要がない。従って、巻線巻回装置1を小型に形成することができる。
【0073】
(4)巻線3を巻回するスロット5に巻線3が巻回されていない場合のみ可変シャッタ54を巻回位置にセットし、該スロット5に既に巻線3が巻回されている場合には可変シャッタ54を非巻回位置にセットした。そのため、スロット5に一度巻線3を巻回した後は可変シャッタ54をずっと非巻回位置にセットしたままでよく、移動用モータ23を駆動する必要が無くなる。従って、可変シャッタ54を制御する時間が増加することによる電機子生産性の低下を抑制することができる。
【0074】
(5)可変シャッタ54を設けるのみのシンプルな構成で巻回される巻線3の軌道を調整することができる。従って、巻線巻回装置1のコストの増加を少なく抑えることができる。
【0075】
(6)巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されている場合には可変シャッタ54が非巻回位置にセットされるとともに、巻線送出プーリ49の位置は反コア側の仮想線74に示す位置にセットされる。そのため、スロット内に巻線3が巻回された後、該巻線3を反コア側に引っ張る力が強くなる。従って、巻線3をティース4の先端近傍位置まで巻回することができる。
【0076】
(7)コア2とサイドフォーマ10が離間している時に外部ケース33をコア側に移動させると、それに応じてサイドフォーマ10はコア側に移動する。また、コア2とサイドフォーマ10とが当接している時に外部ケース33をコア側に移動させると、それに応じて可変シャッタ54はサイドフォーマ10からコア側に突出する。このように、コア2とサイドフォーマ10との相対位置によって外部ケース33を移動させた時のサイドフォーマ10と可変シャッタ54の動きが変わるため、移動用モータ23の駆動を行うのみで、サイドフォーマ10をコア2にセットしたり、可変シャッタ54をコア2にセットしたりすることができる。従って、サイドフォーマ10及び可変シャッタ54の駆動を容易に行うことができる。
【0077】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施の形態では、可変シャッタ54を巻回位置にセットしたままコア把持装置を駆動して巻線3が巻回されるスロット5の変更を行ったが、可変シャッタ54をサイドフォーマ10に収容した後コア把持装置を駆動してコア2を回転するように制御装置7を設定してもよい。
【0078】
○上記実施の形態では、可変シャッタ54をセットする位置は、巻線3を巻回するスロット5に既に巻線3が巻回されているか否かで判断された。しかし、可変シャッタ54をセットする位置は別の判断基準に基づき行うようにしてもよく、例えば、スロット内に巻回された巻線3の本数などによって可変シャッタ54をセットする位置を判断してもよい。
【0079】
○上記実施の形態では、サイドフォーマがコア2に当接した状態から更に外部ケース33をコア側に移動させることによって可変シャッタ54を巻回位置にセットさせていた。しかし、可変シャッタ54を巻回位置にセットする手段は他のものとしてもよく、例えば可変シャッタ54のみを駆動するモータを備え、該モータにより可変シャッタを駆動させるようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、巻線の被膜を破ることなく巻線を巻回する電機子製造方法を提供することができる。また、巻線の被膜を破ることなく巻線を巻回する巻線巻回装置を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 巻線巻回装置の概略図。
【図2】 巻線巻回装置のブロック図。
【図3】 巻線巻回装置の断面図。
【図4】 サイドフォーマ及びフランジ部材の上面図。
【図5】 (a)、(b)はサイドフォーマ及び可変シャッタの作用図。
【図6】 サイドフォーマの正面図。
【図7】 スロットに巻回される巻線の説明図。
【図8】 巻線巻回装置の断面図。
【図9】 従来の巻線巻回装置の概略図。
【図10】 従来のスロットに巻回される巻線の説明図。
【符号の説明】
2…コア、3…巻線、5…スロット、6…回転軸、9…フライヤ、10…第1フォーマとしてのサイドフォーマ、54…第2フォーマとしての可変シャッタ。
Claims (8)
- 所定位置に配置された第1フォーマにてフライヤから供給される巻線をコアのスロットに誘導し、前記フライヤを回転して前記巻線を所定のスロット間に巻回する工程を備え、
前記スロット内において前記巻線を前記第1フォーマよりも前記コアの中心側に誘導する第2フォーマを巻回位置に配置して該巻線を該スロット間に巻回する回転電機の電機子製造方法であって、
前記第2フォーマは、その前記コアと対向する側がコアの外周面の形状に合わせて湾曲形状をなし、その湾曲形状が単一の部材により形成されており、その湾曲形状が単一の部材により形成された第2フォーマは前記第1フォーマに収容されるとともに第1フォーマから突出して前記巻回位置に配置されるよう構成され、前記第1フォーマ及び第2フォーマは前記フライヤの回転軸の軸線方向に移動可能に構成され、
前記第2フォーマを前記スロットに巻線が巻回されていない状態で巻線の巻回を行う第1の巻回時に前記巻回位置に配置し、前記スロットに巻線が既に巻回されている状態で巻線の巻回を行う第2の巻回時以降は前記巻線を案内しない非巻回位置に配置し、
前記第2フォーマと前記フライヤは前記コアの接離方向に一体的に移動可能に設けられてなり、前記第2フォーマを前記コア側に移動させて前記巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コア側に移動され、前記第2フォーマを前記コアから離間する方向に移動させて前記非巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コアから離間する方向に移動されるよう構成されていることを特徴とする回転電機の電機子製造方法。 - 前記第2フォーマは前記第1フォーマの周方向中央に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子製造方法。
- 前記フライヤは、前記第2フォーマを巻回位置に配置した時の位置が前記第2フォーマを非巻回位置に配置したときの位置よりも前記コア側に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機の電機子製造方法。
- 前記第1フォーマは弾性部材にて前記コアに向かって突出するように支持され、前記第2フォーマは前記弾性部材の弾性力に抗して前記巻回位置に配置されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の回転電機の電機子製造方法。
- コアに巻線を巻回するフライヤと、
所定位置に配置されることで前記巻線をコアの所定スロットに誘導する第1フォーマと、
巻回位置に配置されることで前記スロット内において前記巻線を前記第1フォーマよりも前記コアの中心側に誘導する第2フォーマと、
前記第1フォーマ及び前記第2フォーマを、それぞれ前記所定位置及び前記巻回位置に配置する制御手段とを備え、
前記第2フォーマは、その前記コアと対向する側がコアの外周面の形状に合わせて湾曲形状をなし、その湾曲形状が単一の部材により形成されており、その湾曲形状が単一の部材により形成された第2フォーマは前記第1フォーマに収容されるとともに第1フォーマから突出して前記巻回位置に配置されるよう構成され、前記第1フォーマ及び第2フォーマは前記フライヤの回転軸の軸線方向に移動可能に構成され、
前記制御手段は、前記第2フォーマを前記スロットに巻線が巻回されていない状態で巻線の巻回を行う第1の巻回時に前記巻回位置に配置し、前記スロットに巻線が既に巻回されている状態で巻線の巻回を行う第2の巻回時以降は前記巻線を案内しない非巻回位置に配置するよう構成されており、
前記第2フォーマと前記フライヤは前記コアの接離方向に一体的に移動可能に設けられてなり、前記第2フォーマを前記コア側に移動させて前記巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記第2フォーマと一体的に前記コア側に移動され、前記第2フォーマを前記コアから離間する方向に移動させて前記非巻回位置に配置するとき、前記フライヤは前記 第2フォーマと一体的に前記コアから離間する方向に移動されるよう構成されていることを特徴とする巻線巻回装置。 - 前記第2フォーマは前記第1フォーマの周方向中央に収容されていることを特徴とする請求項5に記載の巻線巻回装置。
- 前記フライヤは、前記第2フォーマを巻回位置に配置した時の位置が前記第2フォーマを非巻回位置に配置したときの位置よりも前記コア側に設定されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の巻線巻回装置。
- 前記第1フォーマは弾性部材にて前記コアに向かって突出するように支持され、前記第2フォーマは前記弾性部材の弾性力に抗して前記巻回位置に配置されることを特徴とする請求項5〜7のうちいずれか一項に記載の巻線巻回装置。
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