JP3875575B2 - ディジタル形保護継電器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統の保護に用いられるディジタル形保護継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のディジタル形保護継電器1の構成図であり、ディジタル形保護継電器1の中央演算処理部(CPU)2において実行される演算処理を説明する機能ブロック図を示している。中央演算処理部(CPU)2では、ディジタル量に変換された交流入力電流Iのうち、基本波(1f)成分I1f及び第2調波(2f)成分I2fを用いてディジタル演算処理を行なう。
【0003】
中央演算処理部(CPU)2は保護要素部3と突入電流対策要素部4とからなっている。保護要素部3は電力系統を保護する基本的なリレー要素を示す。突入電流対策要素部4は、交流電流入力Iより基本波(1f)成分I1f及び第2調波(2f)成分I2fを抽出し、夫々の振幅値演算部41,42にて振幅値|I1f|,|I2f|を求める演算処理を行なう。
【0004】
第2調波(2f)判定演算部43は交流電流入力に含有される基本波(1f)と第2調波(2f)の関係が所定の条件を満たしたときに、突入電流と判断して出力する第2調波判定(2f判定)処理を行なう。NOT演算部5は第2調波(2f)判定演算部43の出力信号を反転させる処理を行なう。出力制御部6ではAND演算部61にて、保護要素部3の出力信号とNOT演算部5の出力信号との論理積をとる処理を行なう。
【0005】
ここで突入電流対策の必要性を述べる。電力用変圧器における遮断器の投入や、電気車用き電回路における電気車のセクション突入時に発生する突入電流は、見かけ上事故の如くディジタル形保護継電器1に入力されるため、保護リレー要素の誤動作(事故でないのに動作する)の原因となる。従って、突入電流と事故による電流とを区別する必要があり、その手段として、突入電流には第2調波(2f)が多く含まれることに着目している。
【0006】
交流電流入力に含まれる基本波(1f)に対する第2調波(2f)の割合が所定値以上の時には、突入電流と判断して出力する第2調波検出要素(以下、2f要素と称す)が突入電流対策要素として広く適用されている。このように、突入電流対策を有した従来のディジタル形保護継電器は、突入電流に含まれる第2調波電流を検出し、その含有率が所定の条件を満たしたときに出力する2f要素によりリレー動作を防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置において、事故電流に第2調波(2f)成分が所定値以上含有した場合、保護要素部3が出力したとしても、突入電流対策要素部4よりのON信号がNOT演算部5でOFF信号となり、AND演算部61からの保護指令を阻止してしまうという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、励磁突入電流では確実に不動作となり、事故に対しては確実に動作するディジタル形保護継電器を提供することを目的としている。
【0009】
本発明の[請求項1]に係るディジタル形保護継電器は、電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流が所定値以上となったとき電流判定信号を出力する過電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以下を検出したとき電圧判定信号を出力する不足電圧判定演算部とからなり、前記過電流判定演算部と不足電圧判定演算部との各判定信号を出力する第1のAND演算部と、この第1のAND演算部の出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの出力信号と前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を夫々満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力する構成とした。
【0010】
一般に、突入電流発生時は、電圧値が定格値近傍となる。一方、系統事故発生時は大きな電流が発生すると共に、電圧値は著しく低下する。従って、この手段によれば系統事故の場合、電流値が増加し電圧値が低下するため、出力許可信号を出力阻止信号に代えて出力する。又、突入電流の場合には、電流値が増加するも電圧値も定格値近傍となるため、出力阻止信号を出力する。これにより第2調波成分が所定値以上含まれる事故が発生しても、事故電流と突入電流を判別できるため、保護指令を確実に被保護対象へ出力でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上させることができる。
【0011】
本発明の[請求項2]に係るディジタル形保護継電器は、[請求項1]において、突入電流対策要素部は前記電流判定信号と前記電圧判定信号の論理積の成立によりON信号を出力する第1のAND演算部と、前記第1のAND演算部の出力信号を0(ゼロ)を含む第1所定時間出力遅延する第1のオンディレ一夕イマと、このオンディレ一夕イマの出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波信号を0(ゼロ)を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と、前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力する第2のAND演算部とを備えた。
【0012】
この手段によれば、第2調波信号がON状態の時に、系統事故が発生すると電圧判定信号と電流判定信号との論理積の成立により、出力するAND演算部の出力信号がON信号となり、オンディレータイマがスタートして第1所定時間後に出力をON状態とし、これがNOT演算部で反転されOFF信号となる。これによって、第2調波判定信号との論理積がOFF状態となり、出力阻止信号が不出力となる。従って、保護指令が不出力となる状態を回避できる。又、第2調波成分を多く含む事故電流が除去されると、第2調波信号がON信号からOFF信号となる。その後、第2所定時間後にオフディレータイマの出力をOFFする。これにより、保護要素部の信号が不出力となった後に、出力阻止信号を不出力とできるため、前記事故除去時に不要な保護指令を被保護対象へ出力されることを阻止でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上できる。
【0013】
本発明の[請求項3]に係るディジタル形保護継電器は、電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に電力系統へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流が所定値以下を検出したとき電流判定信号を出力する不足電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以上を検出したとき電圧判定信号を出力する過電圧判定演算部とからなり、前記不足電流判定演算部と過電圧判定演算部との各判定信号のいずれかを出力する第1のOR演算部と、この第1のOR演算部からの出力信号と前記第2調波判定演算部からの出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力する構成とした。
【0014】
この手段によれば、[請求項1]と同様の理由により、第2調波成分が所定値以上含まれる事故が発生しても、事故電流と突入電流を判別できるため、保護指令を確実に被保護対象へ出力でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上させることができる。
【0015】
本発明の[請求項4]に係るディジタル形保護継電器は、[請求項3]において、前記第1のOR演算部の出力信号を、0(ゼロ)を含む第3所定時間復帰遅延する第2のオフディレ一夕イマと、前記第2調波信号を、0(ゼロ)を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と前記OR演算部に接続された第2のオフディレ一夕イマの出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力をする第のAND演算部とを備えた。
【0016】
この手段によれば、第2調波信号がON状態の時に、系統事故が発生すると電圧判定信号と電流判定信号との論理和により、出力するOR演算部の出力信号がOFF信号となり、オフディレータイマがスタートして第3所定時間後に出力をOFF状態となる。これによって、第2調波判定信号との論理積がOFF状態となり、出力阻止信号が不出力となる。従って、保護指令が不出力となる状態を回避できる。又、第2調波成分を多く含む事故電流が除去されると、第2調波信号がON信号からOFF信号となる。その後、第2所定時間後にオフディレータイマの出力をOFFする。これにより、保護要素部の信号が不出力となった後に、出力阻止信号を不出力とできるため、事故遮断時の不要な保護指令を被保護対象へ出力されることを阻止でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上できる。
【0017】
本発明の[請求項5]に係るディジタル形保護継電器は、電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流の現在の量と過去の量の差分量が所定値以上であるとき電流判定信号を出力する変化幅過電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以下であるとき電圧判定信号を出力する不足電圧判定演算部とからなり、前記変化幅過電流判定演算部と不足電圧判定演算部との各判定信号を出力する第1のAND演算部と、この第1のAND演算部の出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの出力信号と前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記変化幅電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記変化幅電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力する構成とした。
【0018】
この手段によれば、[請求項1]と同様の理由により、第2調波成分が所定値以上含まれる事故が発生しても、事故電流と突入電流を判別できるため、保護指令を確実に被保護対象へ出力でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上させることができる。
【0019】
本発明の[請求項6]に係るディジタル形保護継電器は、[請求項5]において、前記第1のAND演算部の出力信号を、0を含む第4所定時間復帰遅延する第のオフディレ一夕イマと、この第のオフディレ一夕イマの信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの信号を、0を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と、前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力する第2のAND演算部とを備えた。
【0020】
この手段によれば、第2調波信号がON状態の時に、事故が発生すると電圧判定信号と電流判定信号との論理積の成立により、出力するAND演算部の出力信号がON信号となり、NOT演算部で反転されてOFF信号となる。これによって、第2調波判定信号との論理積がOFF状態となり、出力阻止信号が不出力となる。従って、保護指令が不出力となる状態を回避できる。又、事故継続により電流信号がOFF信号となると、オフディレータイマがスタートして第4所定時間後にOFF状態とすることで、出力阻止信号を継続して不出力とすることができる。更に、第2調波成分を多く含む事故電流が除去されると、第2調波判定信号がON信号からOFF信号となる。その後、第2所定時間後にオフディレータイマの出力をOFFする。これにより、保護要素部の信号が不出力となった後、に出力阻止信号を不出力とできるため、事故遮断時の不要な保護指令を被保護対象へ出力されることを阻止でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上できる。
【0021】
本発明の[請求項7]に係るディジタル形保護継電器は、電力用変圧器の各端子各相毎の交流電流を導入し、各相毎の差動電流と抑制電流とを演算し、前記差動電流と前記抑制電流との関係から得られる合成電気量が所定の条件であるとき被保護対象の内部事故と判断し、差動要素信号を出力する差動要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象に対して保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記差動電流量に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記電力用変圧器の非電源端子の交流電圧を導入し、前記交流電圧の相電圧の全ての相の振幅値が所定値以上を満足し、かつ、線間電圧の全ての振幅値が所定値以上であるとき夫々が電圧判定信号を出力する第1,第2の過電圧判定演算部と、前記第1,第2の過電圧判定演算部からの夫々の電圧判定信号の論理積をとる第1、第2のAND演算部と、前記第1,第2の各AND演算部からの出力結果の論理積をとる第3のAND演算部と、内部事故が発生し、前記第3のAND演算部からの電圧判定信号の未入力を条件に、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、励磁突入電流が流れている状態では、前記第2調波判定信号の出力前記第3のAND演算部から出力される電圧判定信号を条件に、前記出力許可信号に代えて前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力するように構成した。
【0022】
この手段によれば、電力用変圧器を含む電力系統の内部地絡事故時は各相電圧が、内部短絡時故事には線間電圧が低下するため、突入電流対策要素部は出力阻止信号に代えて出力許可信号を出力する。又、突入電流時は、前記相電圧及び前記線間電圧の全ての相が定格値近傍となるため、出力阻止信号を出力する。これにより、第2調波成分が所定値以上含まれる内部事故が発生しても、事故電流と突入電流を判別できるため、保護指令を確実に保護対象へ出力でき、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態を示す構成図である。図1において、図9と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では系統事故が発生した場合は、例え事故電流中に第2調波分が所定量存在していたとしても、事故と判断できるようようにしたものである。
【0024】
上記目的のために付加されたものは、第2調波判定演算部43の出力に対してAND演算部44を設け、系統事故時の条件をNOT演算部45を介して阻止入力としたものである。即ち、交流電圧Vの振幅値演算部46と、この振幅値を入力する不足電圧(UV)判定演算部47と、交流電流の基本波分を入力する過電流(OC)判定演算部48と、AND演算部49とを付加したものである。
【0025】
次に作用につて説明する。図1において、ディジタル量に変換された交流入力電流は、突入電流対策要素部4Aに導入され、振幅値演算部41,42において基本波(1f)の振幅値|I1f|,第2調波(2f)の振幅値|I2f|を算出する。第2調波判定演算部43は交流電流入力Iに含まれる基本波(1f)に対する第2調波(2f)の割合が所定値以上である時に出力する。
【0026】
第2調波判定演算部43の出力はAND演算部44に導入される。不足電圧判定演算部47は、系統事故により、交流電圧入力Vの振幅値演算部46の結果が所定値以下となったときに出力する。不足電圧判定演算部47の出力はAND演算部49に導入される。過電流判定演算部48は、交流電流入力Iに含まれる基本波(1f)の振幅値|I1f|が所定値以上であるときに出力する。
【0027】
過電流判定演算部48の出力はAND演算部49に導入される。AND演算部49は、不足電圧判定演算部47の出力と過電流判定演算部48の出力との論理積をとり、この結果を出力する。AND演算部49の出力は、NOT演算部45に導入され、前記AND演算部49の出力を反転させ、その結果を出力する。
【0028】
AND演算部44はNOT演算部45の出力と、第2調波演算部43の出力との論理積をとり、この結果を出力する。NOT演算部5はAND演算部44の出力を反転させ、その結果を出力する。AND演算部61は保護要素部3とNOT演算部5の出力との論理積をとり、この結果を出力する。
【0029】
以上説明したように、本実施の形態によれば系統事故が発生した場合、その事故電流に含まれる第2調波成分が、第2調波判定演算部43における所定値以上となっても、系統電圧の低下により不足電圧判定演算部47からの出力がなされるため事故と判断でき、又、突入電流対策部4Aは保護要素部3の保護信号を不要に阻止することはない。
【0030】
一方、突入電流時は系統電圧が定格値近傍であるため、不足電圧判定演算部47からの出力はなされないため突入電流と判断でき、突入電流対策部4Aは保護要素部3の保護信号を阻止する。したがって、事故電流に第2調波電流が多く含まれる場合であっても、突入電流対策部4Aから保護指令の出力阻止信号が出力されることはなく、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図2は本発明の第2の実施の形態を示す構成図である。図2において、図1と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。図2において、突入電流対策要素部4A−1は、先に説明した第1の実施の形態における突入電流対策要素部に対応し、第2調波判定演算部43の出力をオフディレータイマ491に、AND演算部49の出力をオンディレータイマ492に導入するように付加し、オフディレータイマ491の出力をAND演算部44に、又、オンディレータイマ492の出力をNOT演算部45に導入するよう構成したものである。本実施の形態は突入電流対策要素部からの出力を時間調整回路を介して出力するようにしたので、その出力の動作が確実となる。
【0032】
図3は突入電流が流れたときの各判定部の応動を示している。電力系統において遮断機を投入したときなど、突入電流が流れた場合、突入電流に含まれる第2調波(2f)電流の含有率が所定の条件を満足したとき、第2調波判定演算部43が出力すると共に、オフディレータイマ491もON状態となる。この時、過電流判定演算部48が出力するも、不足電圧判定演算部47は復帰するためAND演算部49はOFF信号となり、オンディレータイマ492もOFF信号を出力し、NOT演算部45で反転され、AND演算部44に導入される。
【0033】
AND演算部44は第2調波判定演算部43の出力とNOT演算部45の出力がON状態であるため、ON信号を出力し、NOT演算部5にて反転されて、AND演算部61に導入される。よって突入電流が流れた場合、保護要素部3の出力によらずNOT演算部5よりの出力がOFF状態であるため、保護指令はOFF状態となる。
【0034】
突入電流が流れている状態で事故が発生すると、従来技術では出力阻止信号が出力され保護指令が抑止されてしまうが、本発明の第1の実施の形態では、過電流判定演算部48及び不足電圧判定演算部47がON信号となり、AND演算部49はON信号を出力し、第1所定時間T1後にオンディレータイマ492が出力する。オンディレータイマ492の出力はNOT演算部45で反転され、AND演算部44に導入される。
【0035】
AND演算部44は第2調波判定演算部43の出力がON状態であるも、NOT演算部45の出力がOFF状態であるため、OFF信号を出力し、NOT演算部5にて反転され、AND演算部61に導入される。AND演算部61は保護要素部3のON信号とNOT演算部5のON信号によって、ON信号を保護指令として出力する。
【0036】
よって、突入電流が流れている状態で事故が発生した場合、出力阻止信号を不出力としてディジタル形保護継電器1Aは正動作する。以上説明したように、本構成によれば、第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
【0037】
(第3の実施の形態)
図4は第3の実施の形態を示す構成図であり、図4において、図1と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。図4の図1に対する差異は、先に説明した図1における不足電圧判定演算部47に代えて過電圧判定演算部493を、過電流判定演算部48に代えて不足電流判定演算部494を、又、AND演算部49に代えてOR演算部4910を夫々適用するように構成したことである。本実施の形態においても第1の実施の形態と同一の効果が得られる。
【0038】
(第4の実施の形態)
図5は第4の実施の形態を示す構成図であり、図5において、図4と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。図5の図4に対する差異は、第2調波判定演算部43の出力とOR演算部4910の出力とを、オフディレータイマ491,451を介してAND演算部44に入力するように構成したことである。その他は図4と同様である。本実施の形態では突入電流対策要素部からの出力を時間調整手段を介して出力するようにしたので、その出力による動作が確実となる。
【0039】
(第5の実施の形態)
図6は第5の実施の形態を示す構成図であり、図6において、図1と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。図6の図1に対する差異は、図1の過電流判定演算部48に代えて変化幅過電流判定演算部462を設けたものである。本実施の形態においても図1と同様の効果が得られる。
【0040】
(第6の実施の形態)
図7は第6の実施の形態を示す構成図であり、図7において、図6と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。図7の図6に対する差異は、図6の第2調波判定演算部43の出力とAND演算部49の出力とを、オフディレイタイマ491,471を介してAND演算部44に入力するように構成したことである。その他は図6と同様である。又、本実施の形態では突入電流対策要素部からの出力を時間調整手段を介して出力するようにしたので、その出力による動作が確実になる。
【0041】
(第7の実施の形態)
図8は第7の実施の形態を示す構成図である。本実施の形態では地絡事故発生時あるいは短絡事故発生時には、例え、第2調波判定演算部43からの出力があったとしても保護信号を不要に阻止することのないようにしたものである。
【0042】
図8において、差動要素部7は公知の技術で構成されたものである。第2調波判定演算部43は差動電流Idに含まれる第1調波振幅値|Id1f|と、差動電流Idに含まれる第2調波振幅値|Id2f|の割合が所定の条件を満足したときに出力する。
【0043】
一方、ディジタル量に変換された電力用変圧器の非電源端子電圧Vは、突入電流対策要素部4Dに導入され、電圧振幅値演算部81にて線間電圧の全ての相の振幅値を、又、電圧振幅値演算部82にて相電圧の全ての相の振幅値を算出し、過電圧判定演算部84に出力する。なお、過電圧判定演算部の設定値は線間電圧及び各相電圧が定常時の特徴である定格電圧が確立されていることを検出した場合に動作出力を行なう。上記動作をさせるための過電圧判定演算部の設定値としては、当然のことながら定格電圧未満の値を検出レベル(例えば定格電圧の80%程度)として用いることとなる。
【0044】
過電圧判定演算部84では、変圧器を含む系統に事故が無く、前記線間電圧及び相電圧の振幅値が夫々所定値以上である時に出力する。過電圧判定演算部84の出力のうち、線間電圧の判定結果はAND演算部85に導入され、相電圧の判定結果はAND演算部86に導入される。AND演算部49はAND演算部85とAND演算部86の論理積をとった結果を出力する。
【0045】
AND演算部44はAND演算部49の出力と第2調波判定演算部43の出力との論理積をとり、この結果をNOT演算部5に出力し、NOT演算部5では、AND演算部44の結果を反転して、AND演算部61へ出力する。AND演算部61はNOT演算部5の出力と、差動要素部7の出力との論理積をとり、その結果を保護指令として出力する。
【0046】
上記構成によれば、電力用変圧器を含む電力系統に内部事故が発生し、その事故電流に含まれる第2調波成分が、第2調波判定演算部43における所定値以上となっても地絡事故時には各相電圧が、又、短絡事故時には線間電圧が低下し、過電圧判定部84からのいずれか、又は複数の出力がなされないため事故と判断でき、突入電流対策要素部4Dは差動要素部7の保護信号を不要に阻止することはない。
【0047】
一方、突入電流時は前記線間電圧及び各相電圧の振幅値が定格値近傍であるため、過電圧判定部84からの出力がなされ、突入電流と判断でき、突入電流対策部4Dは差動要素部7の保護信号を阻止する。したがって、事故電流に第2調波電流が多く含まれる場合であっても、突入電流対策要素部4Dから保護指令の出力阻止信号が出力されることはなく、ディジタル形保護継電器の信頼性を向上することができる。
【0048】
なお、前記第7の実施の形態では過電圧検出要素にて説明したが、過電圧判定部84に代えて不足電圧判定、AND演算部85,86,49に代えてOR演算部としても同等の効果が得られる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば突入電流発生時には出力阻止信号を出力制御部へ出力し、不要な保護指令が出力されるのを阻止することができ、事故時には事故電流に第2調波(2f)成分が所定値以上含有されてもいても、出力許可信号を出力阻止信号に代えて出力制御部へ出力し、保護指令を確実に被保護対象へ出力できるため、信頼性の高いディジタル形保護継電器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図3】図1において、突入電流時で、かつ事故が発生したときの作用図。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図6】本発明の第5の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図7】本発明の第6の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図8】本発明の第7の実施の形態を示すディジタル形保護継電器の構成図。
【図9】従来のディジタル形保護継電器を示す構成図。
【符号の説明】
1,1A〜1D ディジタル形保護継電器
2 中央演算処理部(CPU)
3 保護要素部
4A〜4C,4A−1〜4D−1 突入電流対策要素部
41 交流電流基本波(1f)振幅値演算部
42 交流電流第2調波(2f)振幅値演算部
43 第2調波(2f)判定演算部
45,5 NOT演算部
46 交流電圧振幅値演算部
47 不足電圧(UV)判定演算部
48 過電流(OC)判定演算部
49,44,61,85,86 AND演算部
492 オンディレータイマ
491,451,471 オフディレータイマ
493,84 過電圧(OV)判定演算部
494 不足電流(UC)判定演算部
4910 OR演算部
462 変化幅過電流(ΔI+)判定演算部
6 出力制御部
7 差動要素部
71 差電流演算部
72 抑制電流演算部
73 差動判定演算部
74 差電流基本波(1f)抽出部
81 線間電圧振幅値演算部
82 相電圧振幅値演算部
83 差電流第2調波(2f)抽出部

Claims (7)

  1. 電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流が所定値以上となったとき電流判定信号を出力する過電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以下を検出したとき電圧判定信号を出力する不足電圧判定演算部とからなり、前記過電流判定演算部と不足電圧判定演算部との各判定信号を出力する第1のAND演算部と、この第1のAND演算部の出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの出力信号と前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を夫々満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力することを特徴とするディジタル形保護継電器。
  2. 請求項1記載のディジタル形保護継電器において、前記第1のAND演算部の出力信号を0(ゼロ)を含む第1所定時間出力遅延する第1のオンディレ一夕イマと、このオンディレ一夕イマの出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波信号を0(ゼロ)を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と、前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力する第2のAND演算部とを備えたことを特徴とするディジタル形保護継電器。
  3. 電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に電力系統へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流が所定値以下を検出したとき電流判定信号を出力する不足電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以上を検出したとき電圧判定信号を出力する過電圧判定演算部とからなり、前記不足電流判定演算部と過電圧判定演算部との各判定信号のいずれかを出力する第1のOR演算部と、この第1のOR演算部からの出力信号と前記第2調波判定演算部からの出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力することを特徴とするディジタル形保護継電器。
  4. 請求項3記載のディジタル形保護継電器において、前記第1のOR演算部の出力信号を、0(ゼロ)を含む第3所定時間復帰遅延する第2のオフディレ一夕イマと、前記第2調波信号を、0(ゼロ)を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と前記OR演算部に接続された第2のオフディレ一夕イマの出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力をする第のAND演算部とを備えたことを特徴とするディジタル形保護継電器。
  5. 電力系統の交流電流及び電圧を導入して保護リレー演算をし、所定の条件を満足したとき被保護対象を保護するための保護信号を出力する保護要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象へ保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記交流電流に含有される第2調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記交流電流の現在の量と過去の量の差分量が所定値以上であるとき電流判定信号を出力する変化幅過電流判定演算部と、前記交流電圧が所定値以下であるとき電圧判定信号を出力する不足電圧判定演算部とからなり、前記変化幅過電流判定演算部と不足電圧判定演算部との各判定信号を出力する第1のAND演算部と、この第1のAND演算部の出力信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの出力信号と前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を出力する第2のAND演算部とを有し、保護区間で事故が発生し、前記第2調波判定信号と前記変化幅電流判定信号及び前記電圧判定信号とが前記各条件を満足したとき、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、突入電流が流れている状態では、前記変化幅電流判定信号と前記電圧判定信号によって、前記第2調波判定信号の出力を許可し、前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力することを特徴とするディジタル形保護継電器。
  6. 請求項5記載のディジタル形保護継電器において、前記第1のAND演算部の出力信号を、0を含む第4所定時間復帰遅延する第のオフディレ一夕イマと、この第のオフディレ一夕イマの信号を反転するNOT演算部と、前記第2調波判定演算部からの信号を、0を含む第2所定時間復帰遅延する第1のオフディレ一夕イマと、この第1のオフディレ一夕イマの出力信号と、前記NOT演算部の出力信号との論理積の成立によりON信号を前記出力制御部へ出力する第2のAND演算部とを備えたことを特徴とするディジタル形保護継電器。
  7. 電力用変圧器の各端子各相毎の交流電流を導入し、各相毎の差動電流と抑制電流とを演算し、前記差動電流と前記抑制電流との関係から得られる合成電気量が所定の条件であるとき被保護対象の内部事故と判断し、差動要素信号を出力する差動要素部と、変圧器励磁突入電流発生時に被保護対象に対して保護指令が誤出力されるのを阻止する出力阻止信号を生成し、系統事故時に出力許可信号を生成する突入電流対策要素部と、前記保護要素部の信号と突入電流対策要素部の出力阻止信号、もしくは出力許可信号によって被保護対象へ保護指令を出力するか、不出力とするかを判定する出力制御部とを具備するディジタル形保護継電器において、前記突入電流対策要素部は、前記差動電流量に含有される第1調波成分に対する第2調波成分の割合が所定値以上であるとき第2調波判定信号を出力する第2調波判定演算部と、前記電力用変圧器の非電源端子の交流電圧を導入し、前記交流電圧の相電圧の全ての相の振幅値が所定値以上を満足し、かつ、線間電圧の全ての振幅値が所定値以上であるとき夫々が電圧判定信号を出力する第1,第2の過電圧判定演算部と、前記第1,第2の過電圧判定演算部からの夫々の電圧判定信号の論理積をとる第1、第2のAND演算部と、前記第1,第2の各AND演算部からの出力結果の論理積をとる第3のAND演算部と、内部事故が発生し、前記第3のAND演算部からの電圧判定信号の未入力を条件に、前記出力許可信号を前記出力制御部へ出力すると共に、励磁突入電流が流れている状態では、前記第2調波判定信号の出力前記第3のAND演算部から出力される電圧判定信号を条件に、前記出力許可信号に代えて前記出力阻止信号を前記出力制御部へ出力することを特徴とするディジタル形保護継電器。
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