JPH0993793A - 距離継電器 - Google Patents

距離継電器

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JPH0993793A
JPH0993793A JP26942195A JP26942195A JPH0993793A JP H0993793 A JPH0993793 A JP H0993793A JP 26942195 A JP26942195 A JP 26942195A JP 26942195 A JP26942195 A JP 26942195A JP H0993793 A JPH0993793 A JP H0993793A
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JP
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impedance
distance relay
value
relay
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JP26942195A
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Hiroshi Saito
浩 斎藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 事故発生時に事故相より進み相のオーバーリ
ーチによる誤動作を防止する。 【解決手段】 距離継電器背後のインピーダンスXB
整定する手段と、保護範囲のインピーダンスXを整定す
る手段とから背後インピーダンスと保護範囲のインピー
ダンスの比X/XB を算出する手段により、このインピ
ーダンス比に従って距離継電器の動作遅延を変えるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の送電線
に事故が発生したときオーバーリーチによる誤動作を阻
止する距離継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】距離継電器の事故検出の原理は、送電線
の事故点までのインピーダンスを算出し、算出されたイ
ンピーダンスが距離継電器の動作責務となるインピーダ
ンス以下であれば動作出力をし、それより大きい場合は
動作出力をしないものである。
【0003】送電線の事故点までのインピーダンスの算
出は、距離継電器に導入される電圧を電流で除すことに
より得られる。なお、距離継電器の上記演算の方法およ
び電圧比較による距離継電器判定の方法については本発
明の主目的ではないためここでは説明を省略するが、例
えば電気学会発行の「保護継電工学」P−114、P−
121〜122にその原理が紹介されている。
【0004】一例として、図10を用いてリアクタンス要
素の従来技術を示す。図10において、1は動作判定手段
であって継電器設置点の電流I,電圧Vを入力し、以下
(1)式に示すリアクタンス要素の判定式により動作判定
をする。
【数1】 X・I2 −V・I sinθ≧0 ………………(1) 但し、θ:V,Iの位相角。 X:保護範囲を示すリアクタンス。 n:動作確認回数。
【0005】したがって(1) 式の判定式を満足し、かつ
動作確認回数n(所定の動作時間経過)を満足すると
き、保護区間内故障と判定して動作出力を導出するもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記してように距離継
電器は、動作責務範囲外にインピーダンスを算出した場
合には、動作出力しないことが必要であるが、事故検出
原理から一般に事故相以外、即ち、健全相の距離継電器
が本来、不動作であるべきところ、動作責務範囲内にイ
ンピーダンスを誤って算出し動作出力する虞がある。
【0007】本現象は、進み相オーバーリーチとして、
例えば電気協同研究「後備保護継電方式」P−39〜4
2などにも紹介されている。例えば、BC相二線短絡事
故時に短絡距離継電器は、次のようにインピーダンスを
算出する。
【0008】
【数2】 AB相仮想距離継電器の見るインピーダンス ZAB=2・(ZB1+ZL1)・ε-j60° BC相仮想距離継電器の見るインピーダンス ZBC=ZB1+ZL1 CA相仮想距離継電器の見るインピーダンス ZCA=2・(ZB1+ZL1)・ε+j60°
【0009】ここで、仮想距離継電器とは、背後のイン
ピーダンスの後に設置した距離継電器のことであり、Z
B1は距離継電器背後のインピーダンス、ZL1は距離継電
器から事故点までのインピーダンスを示す。
【0010】この時の各距離継電器が見るインピーダン
スを図で示したものが図11である。即ち、事故相(BC
相)距離継電器は、事故点までのインピーダンスを正確
に算出するが、それ以外の相の距離継電器では、大きさ
で2倍、位相で±60°ずれたインピーダンスを算出す
る。
【0011】このため、進み相(AB相)距離継電器
は、距離継電器背後のインピーダンスが大きいほど動作
する可能性がある。又、事故相の距離継電器において
は、事故発生直後の電流の過渡直流分の影響等で、本
来、動作責務範囲外の事故にも拘らず、過渡的に動作責
務内の事故と判断する、いわゆる過渡オーバーリーチに
よる誤動作の懸念がある。
【0012】これは特に背後のインピーダンスが大き
く、かつ、保護範囲のインピーダンスが小さい場合に
は、事故時の距離継電器に導入される電圧が小さく、事
故前電圧との差分が大となって、過渡オーバーリーチの
度合いが大きくなる。
【0013】これは次のように説明できる。リアクタン
ス要素の動作判定としては、既に(1) 式にて説明した通
りである。これをサンプリングデータで表現すると(2)
式となる。
【数3】 X・(im 2 +im-3 2 )−(vm ・im-3 −vm-3 ・im )≧0 …………(2)
【0014】ここで、im ,vm は夫々電流,電圧の最
新のサンプリング時刻のデータを示し、m−3は最新の
サンプリング時刻に対し、電気角で90°前のデータで
あることを示す。
【0015】(2) 式の抑制項VI sinθ=vm ・im-3
−vm-3 ・im は、事故発生時にvm-3 が事故前電圧,
m が事故電流となっているため、負値となる場合があ
る。これは、事故前電圧(vm-3 )と事故電圧(vm
の差が大なるほどこの傾向は大きく、過渡的な動作の傾
向が強くなる。
【0016】距離継電器背後のインピーダンス(以下、
B )が大きく、事故点までのインピーダンス(以下、
F )が小さいほど上記の電圧差は大きくなり、概略、
図12に示すようなオーバーリーチ傾向となる。なお、電
圧差は背後インピーダンスと事故点までのインピーダン
スにより(3) 式で求まる。
【数4】 VF /E=ZF /ZB …………………(3) ここで、Eは電源電圧を示す。
【0017】以上述べたように距離継電器は、距離継電
器背後のインピーダンスと保護範囲のインピーダンスと
の関係により、健全相の進み相オーバーリーチあるいは
事故相の過渡オーバーリーチによる誤動作といった好ま
しくない応動がある。
【0018】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、事故発生時にオーバーリーチによる誤動
作を阻止するようにした距離継電器を提供することを目
的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
距離継電器は、送電線の保護区間内の事故を検出する距
離継電器において、継電器設置点の電流,電圧を入力し
て事故点までのインピーダンスを求めて整定値との間で
動作判定し、保護区間内故障であるとき動作出力を導出
する第1の手段と、距離継電器背後のインピーダンスを
整定する第2の手段と、保護範囲のインピーダンスを整
定する第3の手段と、前記第3の手段により得られた保
護範囲のインピーダンスと前記第2の手段で得られた背
後インピーダンスとの比を算出する第4の手段と、前記
第4の手段で得られたインピーダンス比の値に応じて前
記第1の手段の出力を遅延させる構成とした。
【0020】請求項1において、距離継電器背後のイン
ピーダンスを整定する手段と保護範囲のインピーダンス
を整定する手段とから背後インピーダンスと保護範囲の
インピーダンスの比を算出し、このインピーダンスの比
が予め設定した所定の範囲に従って動作遅延を行なうよ
うにしたため、事故発生前後の電圧差が大きい場合でも
事故相距離継電器の過渡オーバーリーチによる誤動作防
止が図れる。
【0021】本発明の請求項2に係る距離継電器は、請
求項1において、第2の手段に代えて、保護範囲のイン
ピーダンスと距離継電器の背後のインピーダンスとの比
を整定する第5の手段を設け、前記第5の手段で得られ
たインピーダンス比の値に応じて第1の手段の出力を遅
延させる構成とした。
【0022】請求項2においては、距離継電器背後のイ
ンピーダンスと保護範囲のインピーダンスの比を整定
し、このインピーダンスの比が予め設定した所定の範囲
に従って動作遅延を行なうようにしたため、事故発生前
後の電圧差が大きい場合でも事故相距離継電器の過渡オ
ーバーリーチによる誤動作防止が図れる。
【0023】本発明の請求項3に係る距離継電器は、送
電線の保護区間内の事故を検出する距離継電器におい
て、継電器設置点の電流,電圧を入力して事故点までの
インピーダンスを求めて整定値との間で動作判定し、保
護区間内故障であるとき動作出力を導出する第1の手段
と、距離継電器背後のインピーダンスを整定する第2の
手段と、保護範囲のインピーダンスを整定する第3の手
段と、前記第1の手段と同様の電流,電圧を入力して故
障相に対する進み相のみるインピーダンスを規制するブ
ラインダー要素を有する第6の手段と、前記第2の手段
及び第3の手段の各インピーダンスを加算し、かつ前記
加算値に所定値を乗じて得たインピーダンスを前記ブラ
インダー要素の整定値とする第7の手段と、前記第1及
び第6の手段の論理積条件を出力する第8の手段を備え
た。
【0024】請求項3においては、距離継電器背後のイ
ンピーダンスを整定する手段と整定された背後インピー
ダンスに所定の値を乗じたインピーダンスをブラインダ
ー整定とするようにしたため、事故相に対する進み相の
距離継電器のオーバーリーチによる誤動作の防止が図れ
る。
【0025】本発明の請求項4に係る距離継電器は、請
求項3において、第7の手段に代えて、距離継電器背後
のインピーダンスを保護範囲のインピーダンスで除した
インピーダンス比に1を加算し、前記加算値に保護範囲
のインピーダンスと所定の値を乗じて得た整定値とする
第8の手段を付加する構成とした。
【0026】請求項4においては、距離継電器背後のイ
ンピーダンスと保護範囲のインピーダンスの比を整定
し、このインピーダンスの比に保護範囲のインピーダン
ス及び所定の値を乗じたインピーダンスをブラインダー
整定とするようにしたため、事故相に対する進み相の距
離継電器のオーバーリーチによる誤動作防止が図れる。
【0027】本発明の請求項5に係る距離継電器は、送
電線の保護区間内の事故を検出する距離継電器におい
て、継電器設置点の電流,電圧を入力して事故点までの
インピーダンスを求めて整定値との間で動作判定し、保
護区間内故障であるとき動作出力を導出する第1の手段
と、距離継電器背後のインピーダンスを整定する第2の
手段と、保護範囲のインピーダンスを整定する第3の手
段と、前記第3の手段により得られた保護範囲のインピ
ーダンスと前記第2の手段で得られた背後インピーダン
スとの比を算出する第4の手段と、前記第4の手段で得
られたインピーダンス比の値に電源電圧を乗じた値と距
離継電器に入力された電圧値とを比較し、距離継電器に
入力された電圧値が大であるとき動作出力を導出する第
9の手段と、前記第1の手段からの出力があり第9の手
段からの出力がないとき出力を導出する第10の手段を
備えた。
【0028】請求項5によれば、距離継電器背後のイン
ピーダンスを整定する手段と保護範囲のインピーダンス
を整定する手段とから背後のインピーダンスと保護範囲
のインピーダンスの比に電源電圧を乗じ、これと距離継
電器に導入された電圧の大きさを比較し、距離継電器に
導入された電圧の方が前記電圧よりも大きい場合に距離
継電器の動作出力を阻止するようにしたため、事故相距
離継電器の過渡オーバーリーチによる誤動作防止が図れ
る。
【0029】本発明の請求項6に係る距離継電器は、送
電線の保護区間内の事故を検出する距離継電器におい
て、距離継電器をアンダーリーチ傾向に制御するため下
記(4)式に示される動作判定式を動作原理とする第1の
手段と、距離継電器背後のインピーダンスを整定する第
2の手段と、保護範囲のインピーダンスを整定する第3
の手段と、前記背後インピーダンスと保護範囲のインピ
ーダンスの比を算出する第4の手段と、前記インピーダ
ンスの比が予め設定した所定の範囲にあるか否かを判定
する第5の手段と、前記第5の手段の判定結果に応じて
前記第1の手段の動作判定式の定数IN を可変する第6
の手段を備えた。
【数5】 X・I2 −V・Isinθ≧X・IN 2 ……………(4) 但し、X:整定された保護範囲のインピーダンス。 V:距離継電器に入力された電圧。 I:距離継電器に入力された電流。
【0030】請求項6によれば、(4) 式にて表現される
距離継電器において、距離継電器背後のインピーダンス
を整定する第1の手段と保護範囲のインピーダンスを整
定する第2の手段とから背後インピーダンスと保護範囲
のインピーダンスの比を算出し、このインピーダンスの
比が予め設定した所定の範囲に存在するときに(4) 式中
の定数IN を可変するようにしたため、事故相距離継電
器の過渡オーバーリーチによる誤動作防止が図れる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して実施の形態を
説明する。図1は本発明の請求項1に係る距離継電器の
一実施例の構成図である。図1において、1はリアクタ
ンス要素の動作判定手段であり、既に説明した通りであ
る。2は背後インピーダンスXB と保護範囲のインピー
ダンスXとの比X/XB を算出する手段であり、XB
距離継電器背後のインピーダンスである。
【0032】そしてインピーダンス比X/XB が予め設
定した所定の範囲に従って動作確認回数nを可変するよ
うに構成した。図13にて既に説明した通り、インピーダ
ンス比が小なるほど過渡オーバーリーチの傾向が強くな
るため、動作確認回数はn1<n2 <n3 なる関係とす
る。本実施例によればオーバーリーチを防止できる。
【0033】図2は本発明の請求項2に係る距離継電器
の一実施例の構成図である。本実施例ではリアクタンス
要素の動作判定のための第1の手段1にのみ保護範囲の
インピーダンスXを入力し、第2の手段にはX/XB
K を整定する手段であり、第4の手段2には前記イン
ピーダンス比X/B に相当するXK なる値を入力し、X
K の値に応じて動作確認回数nを可変とするように構成
した。なお、n1 ,n2 ,n3 の関係は前記した通りで
ある。本実施例によれば前記実施例同様にオーバーリー
チを防止している。
【0034】図3は本発明の請求項3に係る距離継電器
の一実施例の構成図である。図3において、4は電流
I,電圧Vを入力するブラインダー要素の動作判定手
段、5は距離継電器背後のインピーダンスZB と整定値
L (継電器設置点と事故点までの整定値)とを入力
し、前記整定された各インピーダンスに所定の値Kを乗
じたインピーダンスK(ZB +Z)をつくり、これをブ
ラインダー整定手段としたものである。
【0035】図4の特性は、Kの値を√3としており、
前述の二線短絡時の事故相に対する進み相の見るインピ
ーダンスとの関係が(5) 式の条件となって誤動作の阻止
ができる。
【数6】 √3・(ZB +ZL )<ZBC ……………(5)
【0036】なお、Kの値は、上記事故以外に二線地
絡,一線地絡事故などで健全相の距離継電器が見るイン
ピーダンスより決定する。従ってリアクタンス要素1が
動作し、かつブラインダー要素4が動作したときのみ動
作出力を導出するようにし、その場合のブラインダー要
素の整定値は手段5にて設定可能であるため、誤動作す
ることはない。
【0037】図5は本発明の請求項4に係る距離継電器
の一実施例の構成図である。図5において図3と同一部
分については同一符号を付して説明を省略する。本実施
例で整定手段5-1 を設けてブラインダー要素の整定値
を、ZBL=K・ZL (1+ZK)としたものである。な
お、ZK は距離継電器背後のインピーダンスZB を保護
範囲のインピーダンスZにて除したものである。本実施
例によればZK の値いかんにより任意の整定値の整定が
可能である。
【0038】図6は本発明の請求項5に係る距離継電器
の一実施例の構成図である。図6において1はリアクタ
ンス要素の動作判定部であり、既に説明した通りであ
る。図6の6は距離継電器背後のインピーダンスXB
保護範囲のインピーダンスXとの比に電源電圧Eを乗じ
て(X/XB )・Eを算出し、距離継電器に導入された
電圧Vの大きさを(6) 式にて比較する手段(電圧比較手
段)である。
【0039】そして(6) 式が成立すれば、
【数7】 V>(X/XB )・E ……………(6) 距離継電器の動作出力を阻止するように構成した。図7
は事故点までのインピーダンスと距離継電器に導入され
る電圧との関係を示す図であり、図7に示すように事故
点の残り電圧を0としたときに距離継電器にかかる電圧
Vは、(7) 式で示される。
【数8】 V=(X/XB )・E ……………(7)
【0040】実際の事故では、完全事故(事故点の残り
電圧が0)とは限らず事故点抵抗があると距離継電器に
導入される電圧は(7) 式よりも大きくなる。又、保護範
囲外の事故においても(7) 式よりも大きくなる。即ち、
距離継電器の本来の保護範囲外の事故においては、(6)
式が成立するためこの条件で距離継電器の出力を阻止す
れば、前述の過渡オーバーリーチによる誤動作を防止す
ることができる。
【0041】なお、保護範囲内の事故において、事故点
抵抗により(6) 式が成立すると動作できないため、保護
範囲のインピーダンス整定は、事故点抵抗を勘案して決
定することになる。
【0042】図8は本発明の請求項6に係る距離継電器
の一実施例の構成図である。図8に置いて1-1 は従来技
術の距離継電器の動作判定式を表現しており、X・IN
2 の項は距離継電器をアンダーリーチ傾向に制御するた
めの定数項であり、定数INが大なるほどアンダーリー
チ傾向が強くなる。
【0043】なお、XB ,Xは既に説明した通り、距離
継電器背後のインピーダンスと保護範囲のインピーダン
スである。7は背後インピーダンスと保護範囲のインピ
ーダンスの比X/XB を算出する手段であり、このイン
ピーダンス比が予め設定した所定の範囲に存在するとき
に動作判定式の定数IN を可変するようにする。本実施
例によればX/XB の値に応じて定数項X・IN 2 を変
化させるため、距離継電器の誤動作を防止できない。
【0044】図8では距離継電器背後のインピーダンス
B と保護範囲のインピーダンスXとを予め求めてお
き、これらを7内に入力してインピーダンス比X/XB
を求め、更にこのインピーダンス比の値に応じて(4) 式
の定数IN 2 を可変とするようにした。
【0045】図9では予めインピーダンス比XK を求め
ておき、これを7内に導入し、この値XK が所定範囲に
あるか否かにより、(4) 式の定数IN 2 を可変としたも
のである。本変形例においても図8と同様の効果が得ら
れる。
【0046】上記各実施例では、電圧比較判定による距
離継電器について説明したが、直接インピーダンスを算
出し判定する場合につても同様に実施できる。又、距離
継電器背後のインピーダンスを整定する手段を予め設定
しておいてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば距
離継電器のオーバーリーチ現象が距離継電器背後のイン
ピーダンスと保護範囲のインピーダンスに依存すること
に着目し、背後のインピーダンスと保護範囲のインピー
ダンス比を事前に求めることにより、未然にオーバーリ
ーチによる不要な誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示すブロック図。
【図2】請求項2の発明の実施例を示すブロック図。
【図3】請求項3の発明の実施例を示すブロック図。
【図4】請求項4の発明によるブラインダー特性と健全
相距離継電器の見るインピーダンスの関係を示す図。
【図5】請求項4の発明の実施例を示すブロック図。
【図6】請求項5の発明の実施例を示すブロック図。
【図7】事故点までのインピーダンスと距離継電器に導
入される電圧との関係を示す図。
【図8】請求項6の発明の実施例を示すブロック図。
【図9】請求項6の変形例図。
【図10】従来技術を示すブロック図。
【図11】BC相二線短絡事故時に各相距離継電器の見る
インピーダンスを示す図。
【図12】事故点までのインピーダンスと背後インピーダ
ンスの比と過渡オーバーリーチの関係を示す概略図。
【符号の説明】
X 保護範囲のインピーダンス XB 継電器設置点背後のインピーダンス XK 保護範囲のインピーダンスと背後インピーダンス
との比

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送電線の保護区間内の事故を検出する距
    離継電器において、継電器設置点の電流,電圧を入力し
    て事故点までのインピーダンスを求めて整定値との間で
    動作判定し、保護区間内故障であるとき動作出力を導出
    する第1の手段と、距離継電器背後のインピーダンスを
    整定する第2の手段と、保護範囲のインピーダンスを整
    定する第3の手段と、前記第3の手段により得られた保
    護範囲のインピーダンスと前記第2の手段で得られた背
    後インピーダンスとの比を算出する第4の手段と、前記
    第4の手段で得られたインピーダンス比の値に応じて前
    記第1の手段の出力を遅延させることを特徴とする距離
    継電器。
  2. 【請求項2】 第2の手段に代えて、保護範囲のインピ
    ーダンスと距離継電器の背後のインピーダンスとの比を
    整定する第5の手段を設け、前記第5の手段で得られた
    インピーダンス比の値に応じて第1の手段の出力を遅延
    させることを特徴とする請求項1記載の距離継電器。
  3. 【請求項3】 送電線の保護区間内の事故を検出する距
    離継電器において、継電器設置点の電流,電圧を入力し
    て事故点までのインピーダンスを求めて整定値との間で
    動作判定し、保護区間内故障であるとき動作出力を導出
    する第1の手段と、距離継電器背後のインピーダンスを
    整定する第2の手段と、保護範囲のインピーダンスを整
    定する第3の手段と、前記第1の手段と同様の電流,電
    圧を入力して故障相に対する進み相のみるインピーダン
    スを規制するブラインダー要素を有する第6の手段と、
    前記第2の手段及び第3の手段の各インピーダンスを加
    算し、かつ前記加算値に所定値を乗じて得たインピーダ
    ンスを前記ブラインダー要素の整定値とする第7の手段
    と、前記第1及び第6の手段の論理積条件を出力する第
    8の手段を備えたことを特徴とする距離継電器。
  4. 【請求項4】 第7の手段に代えて、距離継電器背後の
    インピーダンスを保護範囲のインピーダンスで除したイ
    ンピーダンス比に1を加算し、前記加算値に保護範囲の
    インピーダンスと所定の値を乗じて得た整定値とする第
    8の手段を付加することを特徴とする請求項3記載の距
    離継電器。
  5. 【請求項5】 送電線の保護区間内の事故を検出する距
    離継電器において、継電器設置点の電流,電圧を入力し
    て事故点までのインピーダンスを求めて整定値との間で
    動作判定し、保護区間内故障であるとき動作出力を導出
    する第1の手段と、距離継電器背後のインピーダンスを
    整定する第2の手段と、保護範囲のインピーダンスを整
    定する第3の手段と、前記第3の手段により得られた保
    護範囲のインピーダンスと前記第2の手段で得られた背
    後インピーダンスとの比を算出する第4の手段と、前記
    第4の手段で得られたインピーダンス比の値に電源電圧
    を乗じた値と距離継電器に入力された電圧値とを比較
    し、距離継電器に入力された電圧値が大であるとき動作
    出力を導出する第9の手段と、前記第1の手段からの出
    力があり第9の手段からの出力がないとき出力を導出す
    る第10の手段を備えたことを特徴とする距離継電器。
  6. 【請求項6】 送電線の保護区間内の事故を検出する距
    離継電器において、距離継電器をアンダーリーチ傾向に
    制御するため下記(1) 式に示される動作判定式を動作原
    理とする第1の手段と、距離継電器背後のインピーダン
    スを整定する第2の手段と、保護範囲のインピーダンス
    を整定する第3の手段と、前記背後インピーダンスと保
    護範囲のインピーダンスの比を算出する第4の手段と、
    前記インピーダンスの比が予め設定した所定の範囲にあ
    るか否かを判定する第5の手段と、前記第5の手段の判
    定結果に応じて前記第1の手段の動作判定式の定数IN
    を可変する第6の手段を備えたことを特徴とする距離継
    電器。 【数1】X・I2 −V・Isinθ≧X・IN 2 但し、X:整定された保護範囲のインピーダンス。 V:距離継電器に入力された電圧。 I:距離継電器に入力された電流。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009296783A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Chugoku Electric Power Co Inc:The リレー動作判定装置、リレー動作判定方法およびリレー動作判定プログラム
JP2010057344A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Toshiba Corp 短絡距離継電器
JP2012005292A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Mitsubishi Electric Corp 距離継電器

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