JPH08205517A - 直流送電系統の中性線地絡検出保護装置 - Google Patents

直流送電系統の中性線地絡検出保護装置

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Publication number
JPH08205517A
JPH08205517A JP7013343A JP1334395A JPH08205517A JP H08205517 A JPH08205517 A JP H08205517A JP 7013343 A JP7013343 A JP 7013343A JP 1334395 A JP1334395 A JP 1334395A JP H08205517 A JPH08205517 A JP H08205517A
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JP
Japan
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current
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Application number
JP7013343A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Umezaki
寛之 梅崎
Keisuke Sekiya
恵輔 関谷
Kikuo Takagi
喜久雄 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1極の交直変換器の電流指令値と第2極の
交直変換器の電流指令値との差が小さい運転のときに、
中性線に流れる電流が小さくなっても、適切な検出感度
での正確な故障検出ができるようにする。 【構成】 第1極と第2極の2つの直流送電線の本線と
中性線からなる双極構成の直流送電系統で、一方の極ま
たは両極とも運転している場合において、第1極の少な
くとも逆変換器側に流れる直流電流と、第2極の少なく
とも逆変換器側に流れる直流電流が、それぞれ一定値以
上変化したことを判定する直流電流変化分検出手段が不
動作であり、直流送電系統の接地点に流れる直流電流が
一定値以上流れたことを検出する直流過電流検出手段が
検出動作のとき中性線の地絡故障と判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直流送電系統において、
中性線の地絡故障を検出して系統に与える影響を最小限
にする保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、一般的な直流送電系統について
説明した図である。直流送電系統の構成としては、図8
に示すような2つの極からなる双極構成の直流送電系統
が良く知られている。交直変換器1、3は変換器用変圧
器17a、17cを介して交流系統18aに連系され、また、
交直変換器2、4は変換器用変圧器17b、17dを介して
交流系統18bに連系され、交流を直流または直流を交流
に変換する。この交直変換器1と交直変換器2、または
交直変換器3と交直変換器4の相互間はそれぞれ直流電
流を平滑化する直流リアクトル8〜11と直流本線5、7
により連系している。中性線6、双極間の不平衡な直流
電流や片極運転時の直流電流を流すために設けられてい
る。
【0003】直流変換器12、13、14、15は、交直変換器
を制御・保護するための直流電流検出に用いる。直流変
流器16は、直流送電系統の接地点に流れる直流電流を検
出するために用いる。直流変圧器19、20は、交直変換器
を制御・保護するための直流電圧検出に用いる。
【0004】図9は交直変換器の制御構成例である。以
下交直変換器1、3側を逆変換器、交直変換器2、4側
を順変換器として、また交直変換器1、2側の極を第1
極、交直変換器3、4側の極を第2極として説明する。
【0005】第1極の交直変換器1は、ACR(定電流
制御回路)21、AVR(定電圧制御回路)22、位相進み
優先回路23、位相制御回路24にて構成される制御盤25に
て制御される。
【0006】また、第2極の交直変換器3は、ACR2
6、AVR27、位相進み優先回路28、位相制御回路29に
より構成される制御盤30にて制御される。第1極の交直
変換器1を制御する制御盤25を例として制御機能につい
て以下に説明する。
【0007】ACR21は、直流変流器15に流れる電流が
直流電流指令値Idp1 に等しくなるように交直変換器の
点弧角を演算し、AVR22は、直流変圧器19に印加され
た電圧が電圧制御目標値Edp1 に等しくなるように交直
変換器の点弧角を演算する。それぞれの制御回路にて演
算して求めた点弧角を位相進み優先回路23にて点弧角の
位相が進んだ方を選択するので、順変換器運転時はAC
Rの出力が選択され、これを位相制御回路24に渡し、位
相制御回路24は交直変換器1に点弧信号を送信する。
【0008】逆変換器運転の場合は、直流電流指令値I
dp1 から電流マージンΔIdpを差し引かれた値がACR
に入力されるため、常時はAVRの出力が優先して選択
されることになる。
【0009】従って、直流回路直流は順変換器側のAC
Rの特性によりIdp1 に等しくなるよう、直流回路電圧
は逆変換器端のAVR特性によりEdp1 に等しくなるよ
う制御される。
【0010】第1極の交直変換器2も交直変換器1の制
御盤25と同様の制御機能の制御盤を有している。変換器
の基本静特性は図10に示すようになる。
【0011】ここで第1極を直流電流指令値Idp1 、第
2極を直流電流指令値Idp2 にてこの直流送電系統を運
転した場合、中性線6には第1極の検出電流Idc1 と第
2極の検出電流Idc2 の差電流IN は結局指令値の差と
等しくなり、IN =Idp1 −Idp2 が流れる。
【0012】第2極側の制御盤30は、制御盤25の機能と
同様であることから説明を省略する。次に、従来の保護
方式について説明する。
【0013】図11は、従来の保護方式の例として電流差
動方式による事故検出を中性線保護に適用した場合の説
明図である。中性線上の流れる直流電流を検出する直流
変流器31、32と、直流変流器32に流れる電流を送信する
伝送装置33、送信された信号を受信する伝送装置34によ
り構成している。
【0014】直流変流器31にて検出した電流(IN1)
と、直流変流器32にて検出した電流(IN2)を伝送装置
33から送信し、伝送装置34にて受信した電流の差電流を
とり、差電流の大きさが一定値以上になったときに、中
性線の地絡故障と判定していた。
【0015】図11中の中性線6のF点にて地絡故障が発
生した場合、点線にて示すような直流電流の流れとな
り、直流変流器31に流れる電流IN2が零(但し、地絡回
路抵抗が零の場合)となり、前記IN1とIN2とに差電流
を生じ故障を検出することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、比較的検出感
度が高い電流差動方式の場合でも、第1極の電流指令値
Idp1 と第2極の電流指令値Idp2 との差が小さいと
き、中性線6に流れる電流IN (IN =Idp1 −Idp2
)が小さく、直流変流器31、32にて検出される電流で
は検出感度が不足し正確に故障検出ができない場合や、
地絡回路抵抗は実際は有限な値を持つことから、地絡点
が接地点に近づくに従い地絡点分流電流が小さくなり、
差電流が十分に得られなくなることが考えられる。
【0017】したがって、このような故障を知らずに
(地絡故障検出できず)双極運転している状態から片極
運転に移行しようとしたとき、中性線6に電流が流れて
地絡が検出され、双極停止をまねく可能性があった。
【0018】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は双極構成の直流送電系統において、中性
線が地絡しても系統に及ぼす影響を最小限にしながら、
容易に且つより高感度に故障を検出することのできる直
流送電系統の中性線地絡検出保護装置を提供することに
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
わる中性線地絡検出保護装置は、運転極の逆変換器側に
流れる直流電流、即ち第1極では直流電流Idc1 、第2
極においては直流電流Idc2 が、一定値以上変化したこ
とを判定する直流電流変化分検出手段と、直流送電系統
の接地点に流れる直流電流が一定値以上流れたことを検
出する直流過電流検出手段を設け、この直流過電流検出
手段が検出動作しているとき、運転極の直流電流変化検
出手段が不動作状態にあることにより、中性線の地絡故
障と判断するものである。
【0020】本発明の請求項2にかかわる保護装置は、
直流送電系統の接地点に流れる直流電流が一定値以上流
れたことを検出する直流過電流検出手段、第1極及び第
2極の運転している極の交直変換器の地絡故障を検出す
る直流地絡検出レリー装置と、直流本線の地絡故障を検
出する直流送電線地絡検出リレー装置を設け、各々の直
流地絡検出リレー装置が不動作で、且つ各々の直流送電
線地絡検出リレー装置が不動作であるにもかかわらず、
この直流過電流検出手段が検出動作状態にあることを条
件に中性線の地絡故障と判断するものである。
【0021】本発明の請求項3にかかわる装置は、第1
極の逆変換器側に流れる直流電流Id1が第1極の直流電
流指令値Idp1 、および第2極の逆変換器側に流れる直
流電流Id2が第2極の直流電流指令値Idp2 のそれぞれ
に対して差が所定の値以上になったことを検出する直流
電流変化分検出手段と、直流送電系統の接地点に流れる
直流電流が一定値以上流れたことを検出する直流過電流
検出手段を設け、この直流過電流検出手段が検出動作し
たにもかかわらず、運転極の直流電流変化分検出手段が
不動作であることにより、中性線の地絡故障と判断する
ものである。
【0022】本発明の請求項4にかかわる保護装置は、
請求項1、2または3において、双極運転から片極運転
に片極停止操作する途中で中性線地絡検出条件が成立し
た場合、停止操作シーケンスを中断することにより双極
停止に至らないようにする方法。
【0023】
【作用】従来の方式に対して、常時直流電流の流れてい
ない直流接地点回路の電流検出回路を使うことにより、
検出感度の高感度化が容易に実現でき、より確実に故障
を判定できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の第一の実施例を図面を参照し
て説明する。 ( 実施例1の構成)図1は本発明の第1実施例の構成図
である。
【0025】交直変換器1〜4は、交流を直流または直
流を交流に変換する。この交直変換器1と交直変換器
2、または交直変換器3と交直変換器4の相互間はそれ
ぞれ直流電流を平滑化する直流リアクトル8〜11と直流
本線5、7により連系している。中性線6は、双極間の
不平衡な直流電流や片極運転時の直流電流を流すために
設けられている。直流変流器12、13、14、15は、交直変
換器の運転制御や保護検出のための直流電流検出に用い
る。直流変流器16は、直流送電系統の接地点に流れる直
流電流を検出するために用いる。
【0026】直流電流変化分検出手段39は第1極の交直
変換器2側の直流電流の変化分を検出する手段、直流電
流変化分検出手段40は第2極の交直変換器4側の直流電
流の変化分を検出する手段、直流電流変化分検出手段41
は第1極の交直変換器1側の直流電流の変化分を検出す
る手段、直流電流変化分検出手段42は交直変換器3側の
直流電流の変化分の検出をする手段である。
【0027】順変換器側の第1極の直流電流変化分検出
手段39の判定結果は、伝送装置35の送信側から伝送装置
36を介し受信側に送信される。また、順変換器側の第2
極の直流電流変化分検出手段40の判定結果は、伝送装置
37の送信側から伝送装置38を介し受信側に送信される。
【0028】図2は、図1中の中性線のF点にて地絡故
障が発生したとき、交直変換器1、3側を逆変換器、交
直変換器2、4側を順変換器とした場合の直流変流器12
に流れる直流電流Idc1 、直流変流器13に流れる直流電
流Idc2 、直流電流変流器16に流れる直流電流Idc3 の
変化を示したものである。
【0029】このとき、直流送電線本線には影響を与え
ず前記Idc1 、Idc2 は変化せず、直流送電系統の接地
点から地絡電流が突入する前記Idc3 が流れる。つぎ
に、図3は図1中の第1極の直流本線5のG点にて地絡
故障が発生したときの前記直流電流Idc1 、Icd2 、I
dc3 の変化を示したものである。
【0030】交直変換器1が順変換運転の場合は、直流
電流は地絡故障時一時的に直流電流が上昇するが、AC
Rの制御の効果ですぐに直流電流指令値Idp1 まで戻さ
れる。これに対して、交直変換器が逆変換運転の場合
は、直流電圧が低下するため位相進み優先回路がACR
を選択し、交直変換器の点弧角制御回路に送信する。こ
の結果、直流電流はIdp1 −ΔIdpと若干小さい値に収
束するが当初の値とは異なる値となる。
【0031】第2極は健全であるため順変換器側、逆変
換器側とも電流は変わらない。第2極は健全であるため
順変換器側、逆変換器側とも電流は変わらない。この図
2、図3の直流電流の応答を比較すれば、直流送電線本
線上の地絡故障と中性線故障との差が明かである。
【0032】直流送電線の本線のG点にて地絡故障が発
生したときは、順変換器側の第1極の直流変化分検出手
段39は故障発生直後は動作方向にあるがACRにより直
流電流が元の値に戻るので不動作となる。第2極の直流
変化分検出手段40も不動作である。一方、逆変換器側で
は第1極の直流変化分検出手段41は検出動作し、第2極
の直流変化分検出手段42が検出不動作となるので、直流
送電系統の接地点の過電流検出手段43が検出動作しても
中性線地絡検出手段44の中性線地絡検出条件は成立しな
い。
【0033】中性線のF点にて地絡故障が発生したとき
は、前記順変換器側の第1極の直流変化分検出手段39及
び第2極の直流電流変化分検出手段40は不動作で、逆変
換器側の第1極の直流電流変化分検出手段41及び第2極
の直流電流変化分検出手段42も検出動作には至らない。
このとき、直流送電系統の接地点の過電流検出手段43の
み検出動作するので、中性線地絡検出手段44の中性線地
絡検出条件が成立する。
【0034】次に、直流電流変化分検出手段の判定式に
ついて説明する。図1において、順変換器側の直流変化
分検出手段39は、故障前t1 時点での直流変流器14に流
れる直流電流をIdc1(t1) 、故障後t2 時点での直流変
流器14に流れる直流電流をIdc1(t2) とすると、そのと
きの変化分(Idc1(t1) −Idc1(t2) )が一定値k1よ
り大きくなることを判定する。
【0035】
【数1】 Idc1(t1) −Idc1(t2) ≧k1 …(1) 順変換器側の直流変化分検出手段40は、故障前t1時点
での直流変流器14に流れる直流電流をIdc2(t1) 、故障
後t2 時点での直流変流器15に流れる直流電流をIdc2
(t2) とすると、そのときの変化分(Idc2(t1) −Idc2
(t2))が一定値k1より大きくなることを判定する。
【0036】
【数2】 Idc2(t1) −Idc2(t2) ≧k1 …(2) 逆変換器側の直流変化分検出手段41、42は、順変換器側
のそれぞれ39、40と同じである。直流接地回路側の直流
過電流検出手段43は、直流変流器16に流れる直流電流I
dc3(t)が一定値k2より大きくなることを判定する。
【0037】
【数3】 Idc3(t)≧k2 …(3) 以上のことから、図1のように順変換器側の第1極の直
流電流変化分検出手段39及び第2極の直流変化分検出手
段40、逆変換器側の直流電流変化分検出手段41及び第2
極の直流電流変化分検出手段42が不動作で、直流送電線
の接地点の過電流検出手段が検出動作であることの論理
積が成立したときに、中性線の地絡故障と判定するよう
に構成した。
【0038】(実施例の効果)中性線に流れる直流電流
に頼ることなく、常時(健全時)直流電流が流れない直
流回路接地点電流で検出することから、高感度検出が可
能となる。
【0039】尚、以上の説明は双極構成で述べている
が、単極運転時は停止極の電流は流れておらず、停止極
の直流電流変化分検出手段は動作することはないので、
双極設備としても単極運転時でも保護検出できるのは明
かである。
【0040】また、直流系統が単極構成である場合は、
双極設備に対し1極分直流電流変化分検出手段が少ない
が、これは双極構成の単極運転時と等価の条件であるこ
とも明かである。
【0041】(実施例2)請求項2による実施例につい
て説明する。図4は、本発明による請求項2の実施例の
構成を説明する図である。
【0042】図1と同じ機能を遂行する装置には同一符
号を記してある。第1極の交直変換器1の地絡検出を行
う直流地絡検出リレー装置45と、第2極の交直変換器3
の地絡検出を行う直流地絡検出リレー装置47と、第1極
の交直変換器2の地絡検出を行う直流地絡検出リレー装
置49と、第2極の交直変換器4の地絡検出を行う直流地
絡検出リレー装置51と、直流送電線本線5の地絡検出を
行う直流送電線地絡検出リレー装置54と、直流送電線本
線7の地絡検出を行う直流送電線地絡検出リレー装置57
と、直流送電系統の接地点の直流過電流検出手段43を具
備している。
【0043】変流器44は変換器用変圧器17aの直流巻線
電流、変流器46は変換器用変圧器17cの直流巻線電流、
変流器48は変換器用変圧器17bの直流巻線電流、変流器
50は変換器用変圧器17dの直流巻線電流を検出するため
のものである。
【0044】直流変流器52、53は直流送電本線5の両端
に流れる直流電流を、直流変流器55、56は直流送電本線
7の両端に流れる直流電流を検出するためのものであ
る。直流地絡検出リレー装置45の判定方式は、一例とし
て直流変流器12に流れる電流と変換器44に流れる電流と
の差分の大きさを一定値以上検出したとき地絡判定を行
う方式とする。同様に直流地絡検出リレー装置47、49、
51についても同じ判定方式にて故障検出を行う。
【0045】直流送電線地絡検出リレー装置54の判定方
式は、一例として直流送電本線の両端の直流変流器52、
53に流れる直流電流の差分が大きさを一定値以上検出し
たとき地絡判定を行う方式とする。同様に直流送電地絡
検出リレー装置57についても同じ判定式にて故障検出を
行う。
【0046】そして、図5のロジックシーケンスを構成
し、直流地絡検出リレー装置45、47、49、51、または直
流送電線地絡検出リレー装置54、57が検出動作した場合
は、変換器の重大故障と判断して高速に変換器の停止を
行うこととする。
【0047】一方、直流地絡検出リレー装置45、47、4
9、51、または直流送電線地絡検出リレー装置54、57が
検出動作していないにもかかわらず、直流過電流検出手
段43が検出動作した場合において、中性線地絡故障と判
断する。
【0048】(実施例3)請求項3による他の実施例に
ついて説明する。図6は、本発明による請求項3の実施
例の構成を説明する図である。
【0049】図1と同じ機能を遂行する装置には同一符
号を記してある。順変換器側の第1極の直流電流変化分
検出手段58、第2極の直流電流変化分検出手段59、逆変
換器側の第1極の直流電流変化分検出手段60、第2極の
直流電流変化分検出手段61、直流送電系統の接地点の直
流過電流検出手段43を具備している。
【0050】順変換器側の第1極の直流電流変化分検出
手段58の判定結果は、伝送装置35の送信側から伝送装置
36を介し受信側に送信される。また、順変換器側の第2
極の直流電流変化分検出手段59の判定結果は、伝送装置
37の送信側から伝送装置38を介し受信側に送信される。
【0051】中性線6のF点にて地絡故障が発生したと
きの直流電流の変化は図2、第1極の直流送電線の本線
5のG点にて地絡故障が発生したときの直流電流の変化
は図3と同じである。
【0052】本実施例は、直流電流変化分検出手段の判
定式が請求項1に対して異なるものである。直流電流変
化分検出手段の判定式について説明する。
【0053】図6において、順変換器側の直流変化分検
出手段58は、直流変流器14に流れる直流電流をIdc1
(t)、第1極の直流電流指令値をIdp1 としたとき、そ
の変化分(|Idc1(t)−Idp1 |)が一定値k1より大
きくなることを判定する。
【0054】
【数4】 |Idc1 (t) −Idp1 |≧k1 …(4) 順変換器側の直流変化分検出手段59は、直流変流器15に
流れる直流電流をIdc2 (t) 、第2極の直流電流指令値
をIdp2 としたとき、その変化分(|Idc2(t1) −Idp
2 |)が一定値k1より大きくなることを判定する。
【0055】
【数5】 |Idc2(t)−Idp2 |≧k1 …(5) 逆変換器側の直流変化分検出手段60、61は、順変換器側
のそれぞれ58、59と同じである。
【0056】直流接地回路側の直流過電流検出手段43
は、前記(3)式と同じである。以上のことから、図6
のように順変換器側の第1極の直流電流変化分検出手段
58及び第2極の直流変化分検出手段59が不動作で、逆
変換器側の直流電流変化分検出手段60及び第2極の直流
電流変化分検出手段61が不動作で、直流送電線の接地
点の過電流検出手段43が検出動作であることの論理積が
成立したときに中性線の地絡故障と判定するように構成
した。
【0057】(実施例4)請求項4による他の実施例に
ついて説明する。図7は、本発明による請求項4の実施
例の構成を説明する図である。
【0058】点検時の対応などで双極運転状態から片極
運転に切換えるとき、中性点の故障が発生していること
が検出された場合に双極停止になる可能性がある。これ
を防止するため片極運転停止指令を受けた時に、中性線
地絡検出手段の出力が不動作出力の場合に片極停止を行
い、中性線地絡検出手段の出力が動作出力の場合には、
片極停止指令を解除して双極運転を継続する。そのとき
中性線地絡検出手段の構成は、上記説明した請求項1〜
3に対応する各実施例のどの構成方法についても適用で
きる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、中性
線上の地絡故障を確実に且つ、高感度に検出することが
可能となり、強いては双極運転停止をなくすことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の実施例の中性線地絡検出保
護装置の構成図。
【図2】中性線上に地絡故障が起こった場合の順変換運
転時、逆変換運転時の直流電流の変化を示した図。
【図3】直流送電線の本線上に地絡故障が起こった場合
の順変換運転時、逆変換運転時の直流電流の変化を示し
た図。
【図4】本発明の請求項2の実施例のブロック配置構成
図。
【図5】請求項2の実施例のロジックシーケンス図。
【図6】本発明の請求項3の実施例の構成図。
【図7】本発明の請求項4の実施例の構成図。
【図8】一般的なバイポール構成の直流送電系統を示す
概略構成図。
【図9】直流電流制御についてのブロック図。
【図10】変換器の基本静特性を示す図。
【図11】従来の方式の構成図を示す。
【符号の説明】
1〜4…直流変流器 5、7…直流線路 6…中性線 8〜11…直流リアクトル 12、13、14、15、16、31、32…直流電流変流器(DCC
T) 17a、17b、17c、17d…変換器変圧器 18a、18b…交流系統 19、20…直流変圧器 21、26…ACR(定電流制御回路) 22、27…AVR(定電圧制御回路) 23、28…位相進み優先回路 24、29…位相制御回路 25、30…制御盤 33、35、37…伝送装置(送信用) 34、36、38…伝送装置(受信用) 39、40、41、42、58、59、60、61…直流電流変化分検出
手段 43…過電流検出手段 45、47、49、51…直流地絡検出リレー装置 54、57…直流送電線地絡検出リレー装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1極と第2極の2つの直流送電線の本
    線と中性線からなる双極構成の直流送電系統で、一方の
    極または両極とも運転している場合において、 第1極の少なくとも逆変換器側に流れる直流電流と、第
    2極の少なくとも逆変換器側に流れる直流電流が、それ
    ぞれ一定値以上変化したことを判定する直流電流変化分
    検出手段と、直流送電系統の接地点に流れる直流電流が
    一定値以上流れたことを検出する直流過電流検出手段を
    具備し、前記直流過電流検出手段が検出動作しているに
    もかかわらず、運転極の前記直流電流変化分検出手段が
    不動作であることにより、中性線の地絡故障と判断する
    ことを特徴とする中性線地絡検出保護装置。
  2. 【請求項2】 第1極と第2極の2つの直流送電線の本
    線と中性線からなる双極構成の直流送電系統で、一方の
    極または両極とも運転している場合において、 第1極及び第2極の交直変換器の地絡故障を検出する直
    流地絡検出リレー装置と、直流送電線本線の地絡故障を
    検出する直流送電線地絡検出リレー装置と、直流送電系
    統の接地点に流れる直流電流が一定値以上流れたことを
    検出する直流過電流検出手段を具備し、運転極のそれぞ
    れの前記直流地絡検出リレー装置が不動作で、且つ運転
    極のそれぞれの直流送電線地絡検出リレー装置が不動作
    であるにもかかわらず、前記直流過電流検出手段が検出
    動作していることを条件に中性線の地絡故障と判断する
    ことを特徴とする中性線地絡検出保護装置。
  3. 【請求項3】 第1極と第2極の2つの直流送電線の本
    線と中性線からなる双極構成の直流送電系統で、一方の
    極または両極とも運転している場合において、 第1極の少なくとも逆変換器側に流れる直流電流が第1
    極の直流電流指令値に、および第2極の少なくとも逆変
    換器側に流れる直流電流が第2極の直流電流指令値に対
    して所定の値以上の偏差を生じたことを検出するそれぞ
    れの直流電流変化分検出手段と、直流送電系統の接地点
    に流れる直流電流が一定値以上流れたことを検出する直
    流過電流検出手段を具備し、前記直流過電流検出手段が
    検出動作しているにもかかわらず、運転極の前記直流電
    流変化分検出手段が不動作であることを条件に、中性線
    の地絡故障と判断することを特徴とする中性線地絡検出
    保護装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 双極運転から片極運転に片極停止操作する途中で中性線
    地絡検出条件が成立した場合、片極停止操作シーケンス
    を中断することを特徴とする中性線地絡検出保護装置。
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