JP3874689B2 - コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置 - Google Patents

コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記穀粒排出用オーガの旋回並びに昇降を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段にて指令される指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが備えられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置として、従来では、例えば特開2000−270671号公報に示されるように、前記手動操作式の指令手段として、車体の操縦部に備えられる機体側の操作部と、穀粒排出用オーガの先端側に備えられるオーガ側の操作部とがあり、各操作部は複数の手動式の操作スイッチにて構成され、このような操作スイッチの操作によって旋回や昇降が指令されると、制御手段は、その指令情報が指令されている間、旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータを指令された方向に沿って作動させて穀粒排出用オーガを移動操作させるように制御する構成となっていた。
【0003】
又、上記公報には記載されていないが、制御手段は、指令手段としての操作スイッチがオン操作されると直ちに旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータの作動を開始するのではなく、指令手段としての操作スイッチのオン状態が誤動作防止用の設定時間(例えば、約40msec)以上継続すると指令情報が指令されたものとして、旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータの作動を開始する構成となっていた。
このような構成は、スイッチ操作のチャタリングによる誤動作や外乱(ノイズ)による誤動作に起因して、穀粒排出用オーガが操作者の意図する動作と異なる動作を行うことを未然に防止するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の穀粒排出用オーガにおいて、前記旋回用アクチュエータによる旋回操作や昇降用アクチュエータによる昇降操作は、機体に対して旋回自在並びに昇降自在に支持される基端部にて行われるので、前記各アクチュエータによる操作量が小さい場合であっても、穀粒排出口が形成される穀粒排出用オーガの先端側部分においては移動量が拡大されて大きなものとなる。そして、上記従来構成においては、指令手段にて旋回や昇降が指令されると、その指令情報が指令されている間、穀粒排出用オーガを移動操作させる構成となっていることから、指令手段により指令情報が連続的に指令されると、操作者が予測する移動量よりも大きな移動量にわたり穀粒排出用オーガが移動操作されることがある。
【0005】
このような構成であれば、穀粒排出用オーガを大きく移動させる場合には、指令手段にて指令情報が指令されている間は穀粒排出用オーガを連続して移動操作させることができ、能率よく移動させることができるのであるが、例えば、穀粒排出用オーガにおける穀粒排出口の位置を微調節するために指令手段としての前記操作部を操作して前記アクチュエータを少しだけ操作したような場合であっても、上述したように穀粒排出用オーガの先端側部分においては移動量が拡大されて移動操作量が大きくなり過ぎてしまい、調整操作が行い難いものとなるおそれがあった。特に、穀粒排出用オーガの先端側に備えられるオーガ側の操作部を手動操作して穀粒排出口の位置を調整させるような場合においては、調整操作が行い難いものとなっていた。
【0006】
そこで、穀粒排出用オーガの移動操作量を小さくするために、指令手段にて指令情報を指令するための操作時間が短時間(数十msec程度)となるような単パルス的な操作が行われることがある。しかし、上述したように、指令手段による指令状態(操作スイッチのオン状態)が誤動作防止用の設定時間以上継続したときに指令情報が指令されたものとして、旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータの作動を開始する構成となっていることから、上述したような単パルス的な操作を行った場合に、指令手段にて指令情報を指令するための操作指令時間が前記誤動作防止用の設定時間より短ければ、旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータが作動しないものとなり、指令手段にて指令情報を指令するための操作時間が前記誤動作防止用の設定時間を越えていても、そのとき上述したように単パルス的な操作であって、その越える時間が短時間(数msec〜数十msec)であると、制御手段により旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータの動作開始が指令されてもその時間が短か過ぎて、旋回用アクチュエータや昇降用アクチュエータがほとんど作動しない場合がある。
【0007】
従って、穀粒排出口の位置を微調節する必要があるような場合等において、指令手段に対する手動操作によって穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させることが難しいものとなっていた。具体例で説明を加えると、例えば穀粒排出口の位置を旋回操作方向に沿って約5cm程度移動させるためには、旋回用アクチュエータを約200msec経過する間だけ操作させる必要があるので、指令手段にて指令情報を指令するための操作指令時間を約240msecに合わさなければならない。しかし、上記したような手動操作による単パルス的な操作によってこのような約240msec程度の操作指令時間に調整することは難しく、穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させて位置調節することが難しいものとなっており、この点で改善が望まれていた。
【0008】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、穀粒排出用オーガを大きく移動させる場合には能率よく移動させることができるものでありながら、指令手段に対する手動操作によって穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させることが可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置は、旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記穀粒排出用オーガの旋回並びに昇降を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段にて指令される指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが備えられたものであって、前記制御手段が、前記指令手段にて前記指令情報が指令される操作指令時間が、誤動作防止用の設定時間より長く、且つ、前記穀粒排出用オーガが設定単位調量操作されるのに要する単位調節用設定時間より短い場合には、その指令に基づいて、前記誤動作防止用の設定時間が経過すると作動を開始させ、その後、前記指令情報が指令されてから前記単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態、又は、前記穀粒排出用オーガの操作量が前記設定単位調節量に達するまで継続して行う形態で、前記旋回用アクチュエータ又は前記昇降用アクチュエータを作動させる定量作動を実行し、前記指令手段にて前記指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間より長い場合には、前記誤動作防止用の設定時間が経過すると作動を開始させ、その後、前記指令情報が指令されている間、前記旋回用アクチュエータ又は前記昇降用アクチュエータを作動させる連続作動を実行するよう構成されていることを特徴とする。
【0010】
すなわち、指令手段に対する手動操作によって穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させるために、指令手段にて指令情報を指令する操作指令時間が前記単位調節用設定時間よりも短い場合には、その指令に基づいて定量作動を実行するのである。つまり、前記指令情報が指令されてから単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態、又は、穀粒排出用オーガの操作量が設定単位調節量に達するまで継続して行う形態で、旋回用アクチュエータ又は昇降用アクチュエータを作動させることになる。その結果、指令手段に対して短時間だけ単パルス的に手動操作が行われた場合であっても、穀粒排出用オーガが常に設定単位調節量だけ確実に操作されることになり、このような操作を繰り返し行うことで、少量づつ移動させて所望の操作位置に調整することが可能となるのである。
【0011】
又、指令手段にて指令情報が指令される操作指令時間が単位調節用設定時間より長い場合には、指令情報が指令されている間、旋回用アクチュエータ又は昇降用アクチュエータを作動させる連続作動を実行するので、穀粒排出用オーガを大きく移動操作させる場合には、指令手段に対する手動操作によって指令情報が連続して指令されることで、旋回用アクチュエータ又は昇降用アクチュエータを連続して作動させて穀粒排出用オーガを能率よく移動させることができる。
【0012】
従って、穀粒排出用オーガを大きく移動させる場合には連続作動により能率よく移動させることができるものでありながら、指令手段に対する手動操作によって穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させることが可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置を提供できるに至った。
【0013】
請求項2に記載のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置は、請求項1において、前記制御手段が、前記定量作動を実行する際における前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間として、前記指令手段にて指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで互いに異なる値が設定され、且つ、前記指令手段にて指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで互いに異なる値が設定されていることを特徴とする。
【0014】
すなわち、指令手段に対して短時間だけ単パルス的に手動操作が行われて、穀粒排出用オーガを少量づつ移動操作させるような場合において、指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで、前記定量作動を実行する際における前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間が互いに異なる。又、指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで、前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間が互いに異なるものとなる。このように操作する方向に対して互いに移動操作される量が異なるので、例えば、一回の定量作動における穀粒排出用オーガの移動操作量は少し大きめに設定して、同一方向への移動操作を繰り返し行うことで、大きめの調整範囲にて調整操作を行う場合に能率よく操作を行えるものとなる。そして、小さめの移動操作量で調整操作を行う必要があるときは、所定方向の移動操作とそれとは反対方向の移動操作とを行うことで、より細かな調整操作が可能となる。
【0015】
例えば、旋回操作であれば、一旦、設定単位調節量又は単位調節用設定時間だけ右方向に旋回させた後に、設定単位調節量又は単位調節用設定時間だけ左方向に旋回させることで、右旋回用の設定単位調節量又は単位調節用設定時間と左旋回用の設定単位調節量又は単位調節用設定時間との差に対応する値だけ、穀粒排出用オーガを元の位置から移動させることができ、細かな調整操作が可能となる。このような操作は昇降操作の場合にも同様に行えるものであり、このようにして、請求項1を実施するのに好適な手段が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1の上部に設けた機体Vの前部に、刈取部3が横軸芯周りに揺動操作自在な状態で付設され、機体Vには、操縦部2、刈取穀稈を脱穀・選別する脱穀部4、脱穀部4にて選別回収された穀粒を貯留する穀粒タンク5、及び穀粒タンク5に貯留された穀粒を機外に排出するための穀粒排出用オーガ9等が装備されている。
【0017】
穀粒タンク5の底部に前後方向に沿う状態で底部スクリューコンベア7が設けられ、その底部スクリューコンベア7の搬送終端部から上方に向けてベベルギア連動される状態で縦送りスクリューコンベア8が延設され、この縦送りスクリューコンベア8の上部には、ベベルギア連動される状態で前記穀粒排出用オーガ9が、横軸芯P1周りに揺動操作自在で、且つ、縦軸芯P2周りに旋回操作自在に装備されている。尚、図2には、穀粒排出用オーガ9が格納用の旋回位置HPに旋回した状態を示し、この格納用の旋回位置HPに旋回した状態で穀粒排出用オーガ9を下降させて格納用保持具としての受止具30に受け止めさせて、穀粒排出用オーガ9を格納することになる(図1参照)。
【0018】
底部スクリューコンベア7の搬送始端部には、機体右前部に設けたエンジンEから底部スクリューコンベア7への動力伝達を断続するベルトテンション式のクラッチ13の出力プーリ13Aが装着されている。さらに、縦送りスクリューコンベア8は、底部スクリューコンベア7にベベルギアを介して連動連結された縦コンベアスクリュー8Aと、それを覆うとともに穀粒タンク5に連通接続された円筒ケース8Bとからなり、穀粒排出用オーガ9は、縦コンベアスクリュー8Aにベベルギアを介して連動連結されたコンベアスクリュー9Aと、それを覆うとともに縦コンベアスクリュー8Aの円筒ケース8Bに回動ケース6を介して連通接続された円筒ケース9Bとからなる。そして、回動ケース6が、縦送りスクリューコンベア8の円筒ケース8Bに縦軸芯P2周りに相対回動可能に接続されるとともに、穀粒排出用オーガ9の円筒ケース9Bに横軸芯P1周りに相対回動可能に接続されている。穀粒排出用オーガ9の円筒ケース9Bにおける先端部には、下向き状態の穀粒排出口10が形成されている。
つまり、底部スクリューコンベア7、縦コンベアスクリュー8A及びコンベアスクリュー9Aが、排出クラッチ13を介して伝達されるエンジンEの動力で駆動されて、穀粒タンク5に貯留された穀粒を穀粒排出用オーガ9の穀粒排出口10から外部に排出することができるように構成されている。
【0019】
穀粒排出用オーガ9の旋回操作の駆動手段について説明すると、図3に示すように、回動ケース6の外側面に、旋回駆動用の大径ギア11が固着され、その大径ギア11に咬合するピニオンギア12を回転駆動する旋回用電動モータM1(以下、旋回モータと略称する)が縦送りスクリューコンベヤ8に固定され、もって、旋回モータM1を正逆転駆動するに伴って、穀粒排出用オーガ9が縦軸芯P2周りに旋回操作され、かつ、旋回モータM1を作動停止させるに伴って旋回停止するように構成されている。図中、Ryは穀粒排出用オーガ9の旋回位置を検出する多回転型のポテンショメータを利用した旋回位置検出センサであって、旋回モータM1で駆動されるギア13によって旋回駆動用ギア11と同時に回動操作されるようになっている。
尚、図2に示すように、予め旋回可能範囲が設定され、上記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、穀粒排出用オーガ9がその旋回可能範囲の左限界位置LE及び右限界位置REに達したときには、自動的に穀粒排出用オーガ9の旋回を停止するように、旋回モータM1が制御される構成となっている。
【0020】
次に、穀粒排出用オーガ9の昇降操作の駆動手段について説明すると、図3に示すように、穀粒排出用オーガ9の基端部と、回動ケース6との間に、昇降用油圧シリンダ15が設けられ、この昇降用油圧シリンダ15を伸長させるに伴って穀粒排出用オーガ9が横軸芯P1周りで上昇操作され、かつ、昇降用油圧シリンダ15を短縮させるに伴って穀粒排出用オーガ9が横軸芯P1周りで下降操作されように構成されている。尚、穀粒排出用オーガ9が昇降操作範囲の上限位置にあるときにオン作動する上限スイッチ14が設けられている。
【0021】
従って、前記穀粒排出用オーガ9は、旋回用アクチュエータとしての前記旋回モータM1により機体Vに対して旋回操作自在に、且つ、昇降用アクチュエータとしての前記昇降用油圧シリンダ15により機体Vに対して昇降操作自在に備えられている。
【0022】
操縦部2には、穀粒排出用オーガ9を旋回及び昇降するための操作指令を指示するレバー式の操作部20が設けられている。この機体側の操作部20について説明を加えれば、図4に示すように、中央位置に復帰するように付勢されるとともに、前後方向並びに左右方向夫々に十字揺動操作自在な操作レバー20Aが備えられ、操作レバー20Aを前方側に倒した状態では上昇指令スイッチSU1がオン作動して上昇指令が指令され、操作レバー20Aを手前側に倒した状態では下降指令スイッチSD1がオン作動して下降指令が指令され、操作レバー20Aを左側に倒した状態では右旋回指令スイッチSL1がオン作動して右旋回指令が指令され、操作レバー20Aを右側に倒した状態では左旋回指令スイッチSR1がオン作動して左旋回指令が指令される(図7参照)。又、上記操作レバー20Aを中央位置に復帰させた状態では、穀粒排出用オーガ9の旋回操作を停止させるための旋回停止指令と、穀粒排出用オーガ9の昇降操作を停止させるための昇降停止指令が指令される。
【0023】
又、図2に示すように、前記機体側の操作部20の近くには、穀粒排出用オーガ9を自動的に格納位置または目標排出位置に移動させるための自動スイッチ21と、移動中において穀粒排出用オーガ9を停止させるための停止スイッチ22と、上記目標排出位置を設定するための排出位置設定ボリューム23と、前記排出クラッチ13を入り切りするためのクラッチ入切スイッチ24とが設けられている。
【0024】
又、穀粒排出用オーガ9の先端部には、穀粒排出用オーガ9の旋回操作、昇降操作、クラッチの入り切り操作を指令する手動操作式の指令手段としてのオーガ側の操作部42が備えられている。このオーガ側の操作部42は、図5に示すように、穀粒排出用オーガ9の先端側に取り外し自在に保持する状態で設けられている。つまり、穀粒排出口10よりも先端側に、作業灯の上側を覆うように形成し、作業灯50を支持ピン50aによってこれの軸芯まわりで取付け向き変更自在に支持する作業灯ブラケットに兼用した作業灯カバー51を取付け、この作業灯カバー51の傾斜天板部51aで作成した載置部と、傾斜天板部51aの上面側の両横側に立設した支持板52と、作業灯カバー51の傾斜天板部51aを形成する板体の一部分を傾斜天板部51aの上面側に立つように折曲げ成形して作成した受け板53とにより、保持部54を構成し、オーガ側操作部42を取外し自在にこの保持部に保持させる構成としている。
【0025】
前記オーガ側の操作部42は、電線41により後述する制御装置Hにで電気的に接続される構成となっており、オーガの上昇を指令する上昇指令操作部43a、オーガの下降を指令する下降指令操作部43b、オーガを左方向に移動するように旋回させる左旋回指令操作部43c、オーガを右方向に移動するように旋回させる右旋回指令操作部43dの夫々が十字状に一体的に形成され、且つ、ケーシングから外方突出する十字形の操作体43が備えられ、図7に示すように、上記各操作部に対する押し操作に基づいて入り操作される指令スイッチとして、上昇指令操作部43aに対応する上昇指令スイッチSU2、下降指令操作部43bに対応する下降指令スイッチSD2、左旋回指令操作部43cに対応する左旋回指令スイッチSL2、右旋回指令操作部43dに対応して右旋回指令スイッチSR2の夫々が設けられている。各指令スイッチは各操作部の下方側に設けられて、指で押し操作するとONして指を離すとOFFする構成となっている。
【0026】
又、オーガ側の操作部42には、クラッチの入りを指令するクラッチ入り操作部44とクラッチの切りを指令するクラッチ切り操作部45とが備えられ、上記各操作部44、45に対する押し操作に基づいて入り操作される指令スイッチとして、クラッチ入指令スイッチ46、クラッチ切指令スイッチ47が設けられている。
尚、このオーガ側の操作部42は、図6に示すように、運搬車両Nへの穀粒排出作業を行っているときに、運搬車両Nの近くにいる作業者が操作するためのものである。
【0027】
次に、穀粒排出用オーガ9を作動させるための制御構成について説明する。
図7に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、その制御装置Hに、前記旋回位置検出センサRy、前記上限スイッチ14、前記機体側の操作部20の各指令スイッチSU1,SD1,SL1,SR1、前記自動スイッチ21、前記停止スイッチ22、前記排出位置設定ボリューム23、及び前記クラッチ入切スイッチ24の各信号、並びに、オーガ側の操作部42における各指令スイッチSU1,SD1,SL1,SR1,46,47の夫々の情報が入力されている。一方、制御装置Hからは、前記旋回モータM1、前記昇降用油圧シリンダ15の制御弁16、前記排出クラッチ13を作動させるクラッチモータM2に対する各駆動信号が出力されている。
【0028】
制御装置Hは、穀粒排出用オーガ9が受止具30に受け止め支持される格納位置にあるときに上記自動スイッチ21がオン操作されると、上記旋回位置検出センサRyおよび上限スイッチ14の検出情報に基づいて、穀粒排出用オーガ9を上限位置にまで上昇させた後に排出位置設定ボリューム23にて設定された目標排出位置に移動させ、穀粒排出用オーガ9が格納位置以外に位置するときに上記自動スイッチ21が操作されると、穀粒排出用オーガ9を上限位置に上昇させた後に格納用旋回位置に旋回させ、受け具30により保持される格納位置に自動的に移動させる自動制御を実行する。このような自動制御による移動中に停止スイッチが操作されると移動を停止させる。又、機体側のクラッチ入切スイッチ24により排出クラッチ13の入り切りが指令されると、その指令に基づいてクラッチモータM2を作動させて排出クラッチ13を入り操作又は切り操作させる。一方、オーガ側の操作部42におけるクラッチ入指令スイッチ46にてクラッチ入りが指令されるとクラッチモータM2を作動させて排出クラッチ13を入り操作し、クラッチ切指令スイッチ47にてクラッチ切りが指令されるとクラッチモータM2を作動させて排出クラッチ12を切り操作する。
【0029】
そして、前記機体側の操作部20又はオーガ側の操作部42の各スイッチに対する操作により旋回又は昇降が指令されると、その指令情報に対応させて指令された旋回方向に旋回操作したり、指令された方向に昇降操作させる手動指令制御を実行するが、この手動指令制御において、オーガ側の操作部42により旋回又は昇降が指令された場合には、その指令情報が指令される操作指令時間が、穀粒排出用オーガ9が設定単位調量操作されるのに要する単位調節用設定時間より短い場合には、その指令に基づいて、指令情報が指令されてから前記単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態で、旋回モータM1又は昇降用油圧シリンダ15を作動させる定量作動を実行し、指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間より長い場合には、前記指令情報が指令されている間、旋回モータM1又は昇降用油圧シリンダ15を作動させる連続作動を実行するよう構成されている。
しかも、前記定量作動を実行する際における前記単位調節用設定時間として、指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで互いに異なる値が設定され、且つ、指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで互いに異なる値が設定されている。
【0030】
尚、機体側の操作部20により旋回又は昇降が指令された場合には、前記指令情報が指令されている間、旋回モータM1又は昇降用油圧シリンダ15を作動させるよう構成されている。
【0031】
但し、機体側の操作部20及びオーガ側の操作部42のいずれの指令であっても、前記制御装置Hは、該当する指令スイッチがオン操作されて旋回又は昇降が指令されたとき、指令スイッチのオン状態が誤動作防止用の設定時間(例えば、約40msec)以上継続すると、旋回モータM1や昇降用油圧シリンダ15の作動を開始する構成となっている。
【0032】
具体的には、指令される旋回方向が右方向である場合には、前記設定単位調量は約5cmに設定され、前記単位調節用設定時間は240msecに設定されている。指令される旋回方向が左方向である場合には、前記設定単位調量は約3cmに設定され、前記単位調節用設定時間は160msecに設定されている。指令される昇降方向が上昇方向である場合には、前記設定単位調量は約5cmに設定され、前記単位調節用設定時間は240msecに設定されている。そして、指令される昇降方向が下降方向である場合には、前記設定単位調量は約3cmに設定され、前記単位調節用設定時間は160msecに設定されている。
【0033】
以下、制御装置Hによる手動指令制御について、図8〜図12の制御フローチャートに基づいて具体的に説明する。
図8及び図9に示すように、右方向への旋回指令があり、その指令がオーガ側の操作部42でなく、機体側の操作部20における右旋回指令スイッチSR1がオンしたことにより指令されていれば、その指令スイッチSR1のオン状態が誤動作防止用の設定時間として設定された40msec以上継続すると、指令情報が指令されたものとして、旋回モータM1による右旋回操作を実行し、前記指令情報が指令されている間、旋回モータM1を作動させる。
【0034】
そして、前記右方向への旋回指令がオーガ側の操作部42における右旋回指令スイッチSR2がオンしたことにより指令されていれば、その指令スイッチSR2のオン状態が誤動作防止用の設定時間として設定された40msec以上継続すると、指令情報が指令されたものとして、旋回モータM1の作動による右旋回操作を開始する。この右旋回操作を開始すると、その後、右旋回指令スイッチSR2がオフして指令が解除されても、操作を開始してから200msecが経過するまで継続して右旋回操作を実行する。この200msecという時間は、穀粒排出用オーガ9における先端部が設定単位調量(約5cm)旋回移動操作されるのに要する時間である。上記したように誤動作防止用の設定時間として40msecが設定されているので、前記単位調節用設定時間は240msecに設定されることになる。
【0035】
従って、操作者が、穀粒排出用オーガ9の先端部における穀粒排出口10の運搬車両Nに対する相対位置を変更調整すべく少しだけ旋回操作させるために、オーガ側の操作部42における右旋回指令スイッチSR2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作が行われた場合であっても、穀粒排出用オーガ9を確実に設定単位調量(約5cm)だけ右方向に旋回移動操作させることができる。
【0036】
又、右旋回指令スイッチSR2がオン操作されて指令情報が指令されてから前記単位調節用設定時間(240msec)が経過すると、そのとき右旋回指令スイッチSR2のオン状態が継続していなければ右旋回操作を停止する(図13(イ)参照)。しかし、右旋回指令スイッチSR2のオン状態が継続していれば、そのオン状態が継続している間、すなわち、右旋回についての指令情報が指令されている間、旋回モータM1の作動による右旋回操作を連続して実行する(図13の(ロ)参照)。
【0037】
従って、右旋回の指令情報が指令される操作指令時間が、前記単位調節用設定時間(240msec)より短い場合には、指令情報が指令されてから単位調節用設定時間(240msec)が経過するまで継続して行う形態で旋回モータM1を右旋回作動させる定量作動を実行することになる。又、右旋回の指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間(240msec)より長い場合には、誤動作防止用の設定時間が経過してから指令情報が指令されている間、旋回モータM1を右旋回作動させる連続作動を実行することになる。
【0038】
図8、図10に示すように、左方向への旋回操作の指令があった場合については、上記したような右旋回操作における処理とほぼ同様な処理を実行することになる。この左旋回操作は、右旋回操作に対して穀粒排出用オーガ9の旋回操作方向と前記単位調節用設定時間として設定される時間の長さとが異なり、それ以外は右旋回操作における処理と同じであるから異なる点についてのみ説明し、同じ点については説明は省略する。
【0039】
この左旋回操作においては、前記単位調節用設定時間として右旋回操作における前記単位調節用設定時間(240msec)とは異なる値(160msec)が設定されている。この左旋回操作における単位調節用設定時間(160msec)は、穀粒排出用オーガ9における先端部が設定単位調量(約3cm)旋回移動操作されるのに要する時間(120msec)と誤動作防止用の設定時間(40msec)とを合わせた時間に相当するものである。
【0040】
従って、この左旋回操作においても、左旋回の指令情報が指令される操作指令時間が、前記単位調節用設定時間(160msec)より短い場合には、指令情報が指令されてから単位調節用設定時間(160msec)が経過するまで継続して行う形態で旋回モータM1を左旋回作動させる定量作動を実行し、左旋回の指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間(160msec)より長い場合には、指令情報が指令されている間、旋回モータM1を作動させる連続作動を実行することになる。
【0041】
その結果、この左旋回操作においては、操作者が、オーガ側の操作部42における左旋回指令スイッチSL2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作が行われた場合、穀粒排出用オーガ9を設定単位調量(約3cm)だけ左方向に旋回移動操作させることになる。
【0042】
このように右旋回操作における前記設定単位調量(約5cm)と左旋回操作における前記設定単位調量(約3cm)とが異なる値になっているので、例えば、右旋回指令スイッチSR2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作を行った後に、左旋回指令スイッチSL2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作を行うようにすると、結果として、元の位置から約2cm右方向に旋回させることができ、より細かな位置調整操作を行うことが可能となる。
【0043】
図11、図12に示すように、上昇が指令された場合や下降が指令された場合には、操作すべき対象が旋回モータM1ではなく昇降用油圧シリンダ15である点を除き、右旋回操作や左旋回操作と同じ処理を実行することになる。
つまり、上昇が指令された場合、上昇の指令情報が指令される操作指令時間が、前記単位調節用設定時間より短い場合には、指令情報が指令されてから単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態で昇降用油圧シリンダ15を上昇作動させる定量作動を実行し、上昇の指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間より長い場合には、指令情報が指令されている間、昇降用油圧シリンダ15を上昇作動させる連続作動を実行することになる。
【0044】
又、下降が指令された場合、下降の指令情報が指令される操作指令時間が、前記単位調節用設定時間より短い場合には、指令情報が指令されてから単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態で昇降用油圧シリンダ15を下降作動させる定量作動を実行し、上昇の指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間より長い場合には、指令情報が指令されている間、昇降用油圧シリンダ15を下降作動させる連続作動を実行することになる。
又、前記定量作動を実行する際における前記単位調節用設定時間として、指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで互いに異なる値が設定されている。
尚、詳細な動作については旋回操作と同様であるから異なる点についてのみ説明し、同じ点については説明は省略する。
【0045】
前記誤動作防止用の設定時間として40msecが設定されており、オーガ側の操作部42における上昇指令スイッチSU2がオンしたことにより上昇が指令されているときに前記定量作動を実行する際における前記単位調節用設定時間として240msecが設定され、オーガ側の操作部42における下降指令スイッチSD2がオンしたことにより下降が指令されているときに前記定量作動を実行する際における前記単位調節用設定時間として160msecが設定されている。上昇指令における単位調節用設定時間(240msec)は、誤動作防止用の設定時間(40msec)と穀粒排出用オーガ9における先端部が設定単位調量(約5cm)上昇操作されるのに要する時間(200msec)とを合わせた時間であり、下降指令における単位調節用設定時間(120msec)は、誤動作防止用の設定時間(40msec)と穀粒排出用オーガ9における先端部が設定単位調量(約3cm)下降操作されるのに要する時間(120msec)とを合わせた時間である。
【0046】
その結果、操作者が、オーガ側の操作部42における上昇指令スイッチSU2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作が行われた場合、穀粒排出用オーガ9を設定単位調量(約5cm)だけ上昇操作させることになり、又、オーガ側の操作部42における下降指令スイッチSD2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作が行われた場合、穀粒排出用オーガ9を設定単位調量(約3cm)だけ下降操作させることになる。
このように上昇操作における前記設定単位調量(約5cm)と下降操作における前記設定単位調量(約3cm)とが異なる値になっているので、例えば、上昇指令スイッチSU2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作を行った後に、下降指令スイッチSD2を短時間だけオンさせる単パルス的な操作を行うようにすると、結果として、元の位置から約2cm上昇させることができ、より細かな位置調整操作を行うことが可能となる。
【0047】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係るコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置の第2実施形態を説明する。
この実施形態は、前記制御装置の制御動作が異なる点を除き、その他の構成は第1実施形態と同じであるから、第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
【0048】
すなわち、上記第1実施形態では、オーガ側の操作部42により旋回又は昇降が指令された場合に実行する定量作動において、前記指令情報が指令されてから前記単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態で前記旋回モータ又は前記昇降用油圧シリンダを作動させる構成としたが、この第2実施形態では、このような構成に代えて、前記指令情報が指令されてから前記穀粒排出用オーガの操作量が設定単位調節量に達するまで継続して行う形態で実施する構成である。
説明を加えると、前記定量作動を実行する際において、前記旋回モータ又は前記昇降用油圧シリンダの作動状態を時間で管理するのではなく、例えば、旋回操作であれば、前記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、元の位置から、穀粒排出用オーガ9における先端部が設定単位調量(例えば約5cm)旋回移動するのに相当する旋回量だけ旋回移動したことが検知されると、前記穀粒排出用オーガ9の操作量が設定単位調節量に達したと判断する構成である。具体的な動作として説明すると、例えば、右旋回であれば、図14に示すように、第1実施形態における図9の「200msec経過したか」という判断処理が、「オーガ操作量が設定単位調節量に達したか」という判断処理になるものであり、詳述はしないが他の動作(左旋回、上昇、下降)についても同様である。
【0049】
又、この構成において、前記定量作動を実行する際における前記設定単位調節量として、指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで互いに異なる値が設定され、且つ、指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで互いに異なる値が設定される構成とする。例えば、右旋回であれば前記設定単位調節量として約5cmが設定され、左旋回であれば前記設定単位調節量として約3cmが設定され、上昇操作であれば前記設定単位調節量として約5cmが設定され、下降操作であれば前記設定単位調節量として約3cmが設定される。
【0050】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0051】
(1)上記各実施形態では、手動操作式の指令手段として、穀粒排出用オーガの先端部に電線により制御装置に電気的に接続される構成のオーガ側の操作部を例示したが、このような有線式の操作部に代えて、電波や光等の波動信号にて無線状態で信号を機体側の受信機に送信自在な無線式の操作手段にて構成するものでもよい。
【0052】
(2)上記各実施形態では、手動操作式の指令手段として、オーガ側の操作部により旋回や昇降が指令された場合にのみ、前記定量作動と連続作動とを実行するようにしたが、このような構成に限らず、機体側の操作部により旋回や昇降が指令された場合にも、前記定量作動と連続作動とを実行するようにしてもよい。
【0053】
(3)上記各実施形態では、前記定量作動を実行する際における前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間として、前記指令手段にて指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで互いに異なる値が設定され、且つ、前記指令手段にて指令される昇降方向が上昇である場合と下降である場合とで互いに異なる値が設定される構成としたが、このような構成に限らず、旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで同じ値を設定したり、昇降方向が上昇である場合と下降である場合とで同じ値を設定するようにしてもよい。
【0054】
又、前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間として上記各実施形態にて記載した値(240msec,160msec,5cm,3cm等)は例示であって、本発明はこのような値に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
【0056】
)上記実施形態では、旋回用アクチュエータを電動モータにて構成し、昇降用アクチュエータを油圧シリンダにて構成したが、これに限るものではなく、例えば、旋回用アクチュエータとして油圧モータを用いたり、昇降用アクチュエータとして電動モータを用いたり、電動シリンダを用いる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの全体平面図
【図3】オーガの旋回及び昇降の操作構成を示す要部拡大側面図
【図4】機体側の操作部の平面図
【図5】オーガ側の操作部の斜視図
【図6】穀粒の排出作用状態を示す図
【図7】制御ブロック図
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】制御動作のフローチャート
【図13】タイミングチャート
【図14】第2実施形態の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
9 穀粒排出用オーガ
15 昇降用アクチュエータ
42 指令手段
H 制御手段
M1 旋回用アクチュエータ

Claims (2)

  1. 旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、
    前記穀粒排出用オーガの旋回並びに昇降を指令する手動操作式の指令手段と、
    前記指令手段にて指令される指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが備えられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置であって、
    前記制御手段が、
    前記指令手段にて前記指令情報が指令される操作指令時間が、誤動作防止用の設定時間より長く、且つ、前記穀粒排出用オーガが設定単位調量操作されるのに要する単位調節用設定時間より短い場合には、その指令に基づいて、前記誤動作防止用の設定時間が経過すると作動を開始させ、その後、前記指令情報が指令されてから前記単位調節用設定時間が経過するまで継続して行う形態、又は、前記穀粒排出用オーガの操作量が前記設定単位調節量に達するまで継続して行う形態で、前記旋回用アクチュエータ又は前記昇降用アクチュエータを作動させる定量作動を実行し、
    前記指令手段にて前記指令情報が指令される操作指令時間が前記単位調節用設定時間より長い場合には、前記誤動作防止用の設定時間が経過すると作動を開始させ、その後、前記指令情報が指令されている間、前記旋回用アクチュエータ又は前記昇降用アクチュエータを作動させる連続作動を実行するよう構成されているコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置。
  2. 前記制御手段が、
    前記定量作動を実行する際における前記設定単位調節量又は前記単位調節用設定時間として、
    前記指令手段にて指令される旋回方向が右方向である場合と左方向である場合とで互いに異なる値が設定され、且つ、前記指令手段にて指令される昇降方向が上昇方向である場合と下降方向である場合とで互いに異なる値が設定されている請求項1記載のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置。
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