JP3870473B2 - 工作機械用主軸への切削用流体供給装置 - Google Patents

工作機械用主軸への切削用流体供給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端部に工具が装着された主軸を回転駆動させて、ワークの加工を行う工作機械用主軸への切削用流体供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この様な工作機械においては、ワークを加工する際の潤滑及び切削屑の除去を目的とすると共に、そのワークと工具との冷却をも目的として加工部分周辺に切削油が供給されるようになっている。切削油を供給する方式の一つに、回転継手を介して主軸の内部から工具へと切削油を供給する様にしたものがある。
【0003】
上記の工作機械用主軸の一例を図9に示す。回転継手1は、主軸2aの後端側(図9においては上方)に配置されている。回転継手1のハウジング3後端部にねじ止め固定されているキャップ部4には、切削油の供給口4aが設けられており、その供給口4aは、キャップ部4の下部に突設された筒部4b内に形成された流体通路4cに通じるようになっている。
【0004】
筒部4bの外周部には、コイルスプリング5によって下方へ付勢される有底円筒状の従動リング6があり、従動リング6の底面部には、その中心に流体通路4cと同径の流通孔5aを有する継手板6bが設けられている。一方、主軸2aの後端部には、アタッチメント7がねじ止め固定されており、そのアタッチメント7には、継手板6bに対面接触した状態で流通孔6aに通ずる流通孔7aを有した継手板7bが設けられている。継手板6b及び7bは、例えばセラミックやカーバイトなどの材料で形成されており、所謂メカニカルシールとして構成されている。
【0005】
そして、切削油は、外部から供給口4aに供給されると、流体通路4c,流通孔6a及び7aを介して、主軸2aの軸心を貫通するように設けられた流体通路2bを通り、主軸装置2の一端側に装着された図示しない工具及びワークに対して供給されるようになっている。この様な回転継手1を用いることによって、固定側から回転する主軸2aの流体通路2bに対して切削油を漏れることなく供給することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような切削油は、加工時において比較的大量に使用されるため、加工後のワークに付着した切削油を洗浄により除去する作業がかなり面倒であった。また、高速で回転する工具により切削加工が行われることによって、切削油が環境中に飛散してしまうという問題があった。
【0007】
加えて、一般に、工具及びワークに対して供給された切削油は、回収された後再び供給口4aに供給されて循環するようになっている。従って、切削油は切削加工により生じた切削屑を含んでいるため、もし循環系からの漏れが生じると、主軸のベアリングなどを破損してしまうおそれがある。
【0008】
このため、回転継手1の継手板6b及び7bは常に接触状態としなければならず、その状態で主軸2aが高速で回転するため、継手板6b及び7bの接触部は摩擦によって摩耗することが避けられず、回転継手1の寿命に限界があるという問題も生じていた。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転継手の寿命を長くすることが可能な工作機械用主軸への切削用流体供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の工作機械用主軸への切削用流体供給装置は、回転駆動されるように設けられ先端部に工具が装着される主軸の軸心を貫通するように設けられる流体通路に切削用流体を供給するものにおいて、
高圧空気に微少量の油を混入させた油混入空気を生成してこの油混入空気を前記切削用流体として送出する切削用流体送出装置と、
前記主軸の後端部側に設けられ、前記切削用流体送出装置から送出された切削用流体を受けると共にこの切削用流体を前記主軸の流体通路内に供給する回転継手とを具備する。
【0011】
斯様に構成すれば、切削用流体の高圧空気によって工具及びワークが冷却され、その高圧空気に微少に混入されている油によって切削加工における潤滑作用が生じる。そして、切削加工したワークに付着して残留する油分は極めて僅かであるから、加工後のワークの洗浄が極めて容易となり、また、環境中に飛散される油分も僅かとなる。
【0012】
この場合、前記回転継手を、固定側に前記主軸と直交するように設けられた固定側継手板と、前記主軸の他端面に前記固定側継手板と対するように設けられた回転側継手板とを有して、前記固定側継手板を、前記主軸の軸方向に対して移動可能となるように配置し、前記主軸が回転している状態では、前記固定側継手板と前記回転側継手板とが非接触状態となるように構成するのが好ましく、斯様に構成すれば、固定側継手板と回転側継手板とは接触して摩耗することがないから、回転継手の寿命を長期化することができる。
【0013】
【0014】
具体的には、前記回転側継手板に、前記主軸の回転に伴って前記固定側継手板と前記回転側継手板とを離間させるように作用する動圧を発生する動圧発生溝を形成しても良い。斯様に構成すれば、主軸が回転すると、その回転に伴って回転側継手板が回転し、動圧発生溝によって固定側継手板と前記回転側継手板とを離間させるように作用する動圧が発生する。従って、上記の効果が得られる。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図3を参照して説明する。図1は、切削用流体供給装置の構成を示す機能ブロック図及び主軸の構成を概略的に示す軸方向断面図である。切削用流体送出装置たるオイルエア装置11には、図示しない外部のコンプレッサから高圧(数気圧程度)の圧縮空気が与えられて、その圧縮空気は内部のバルブ12及びミキシングバルブ13に導入されるようになっている。
【0018】
バルブ12は、制御装置14から与えられる制御信号に基づいて圧縮空気をポンプ15に送り出すようになっており、そのポンプ15は、圧縮空気が送り込まれると動作して、オイル槽16内に満たされているオイル(油)17を微少量吸い上げてミキシングバルブ13に送出するようになっている。
【0019】
ミキシングバルブ13は、圧縮空気とオイル17とを混合してオイルエア(油混入空気,切削用流体)18を生成し、そのオイルエア18を、供給管19を介して主軸装置20の後端側(図1では上方)に配置されている回転継手21に送出するようになっている。
【0020】
ここで、オイルエア18は、例えば1分当たり数10リットル程度の割合で流出する圧縮空気に対して、オイル17が1時間当たり0.1〜1cc程度の割合で混入されるものであり、オイルエア18におけるオイル17の粒径は、0.1〜0.5mm程度となっている。
【0021】
主軸装置20は、例えば、中空円筒状のハウジング22内に、鉄系材料からなる主軸23とその主軸23を回転駆動させる誘導モータ24とを内蔵するビルトインタイプとして構成されているものである。主軸23は、先端部分が他の部分に対して径大となる形状であり、その先端部分及び中間部分が玉軸受25及び26によって、ハウジング22に対して回転自在に支承されている。尚、ハウジング22及び主軸23は、いずれも鉄系材料で構成されている。
【0022】
玉軸受25及び26によって支承されている部分の略中間に位置する部位の主軸23側には、コア27a及びかご形巻線(エンドリング)27bからなるロータ27が配設され、ハウジング22の内周部には、コア27aと所定ギャップを以て対向するコア28a及び巻線(コイルエンド)28bからなるステータ28が配設されることにより、前述の誘導モータ24が構成されている。
【0023】
主軸23の先端側には、切削加工用の工具29を把持するための工具ホルダ30が設けられている。また、主軸23の内部には、工具ホルダ30によって工具29を把持させるように動作する機構を構成するプルスタッド31,ドローバー32及びドローバースプリング33等が配設されている。そして、これらの構成要素には、主軸23の軸心を貫通するようにしてオイルエア供給路(流体通路)34が設けられている。
【0024】
工具29には、具体的には図示しないが、軸方向中心部に工具ホルダ30のオイルエア供給路34に連通するオイルエア供給路が設けられており、先端部分に設けられた切削加工用刃部の付近には、そのオイルエア供給路に繋がる吐出孔を有している。
【0025】
図2は、主軸装置20の後端側に設けられている回転継手21を中心とする部分を拡大して示すものである。主軸23の後端部には、回転継手21の一部を構成するアタッチメント35がねじ止めにより取付け固定されている。アタッチメント35は、セラミックなどからなる円盤状のシール部材(回転側継手板)36を有している。
【0026】
図2におけるA−A′視を図3に示すように、シール部材36は、その中心部にオイルエア供給孔(オイルエア供給路34に通ずる)36aを有すると共に、その中心側から周辺方向に向けて形成された複数の動圧発生溝36bを有している。動圧発生溝36bは、図3中に矢印で示すように主軸23が反時計方向に回転した場合に、空気の流れが周辺部から回転の中心方向に向かうように形成されている。
【0027】
主軸装置20のハウジング22後端部には、中空の円筒部37aの基端部にフランジ37bを有する回転継手21のハウジング37が、ねじ止めにより取付け固定されている。フランジ37bの図2中左側には、後述するようにオイル18を回収するためのドレイン孔37cが設けられている。円筒部37aの内周側において軸方向略中間に位置する部位には、ドーナツ形の支持板38が配設されている。
【0028】
支持板38の中空部には、基端部にフランジ39aを有し且つ前記中空部よりも径小なる有底円筒状の従動リング39が貫通するように配置されており、従動リング39は、そのフランジ39aと支持板38とに両端が固定されているコイルスプリング40によって弾性支持されている。
【0029】
従動リング39の底部は、シール部材36と同材質のシール部材(固定側継手板)41が取付け固定されており、シール部材41の中心部には、シール部材36のオイルエア供給孔36aに通ずるオイルエア供給孔41aが設けられている。尚、シール部材41は、シール部材36に比して若干径小となっている。
【0030】
ハウジング37の図2における上方にはキャップ部42があり、そのキャップ部42は、中心部にオイルエア供給孔42aを有すると共に、中心部から下方へと伸びる筒部42bを有している。筒部42bの内部は、オイルエア供給孔42aに通ずるオイルエア供給路42cが形成されている。そして、キャップ部42は、筒部42bが従動リング39の内部に挿入された状態で、ハウジング37の上端部にねじ止め固定されている。オイルエア供給孔42aには、図1に示すように供給管19が接続されるようになっている。
【0031】
以上の構成において、従動リング39は、主軸23が回転していない状態で、シール部材36と41とが非接触となるようにコイルスプリング40によって支持されている。また、主軸装置20の先端部にある工具29の下方には、テーブル43の上に載置されて固定されているワーク(被加工物)44がセットされている。
【0032】
次に、本実施例の作用について説明する。先ず、オイルエア装置11からオイルエア18が、供給管19を介して回転継手21へ供給される。すると、オイルエア18は、オイルエア供給孔42a,オイルエア供給路42c,シール部材41のオイルエア供給孔41a及びシール部材36のオイルエア供給孔36aを介して、主軸23のオイルエア供給路34へと送出され、更に工具29の内部を介してその先端部から外部のワーク44へ吐出される。
この場合、オイルエア18が供給される圧力によって従動リング39が下方へ付勢され、シール部材41はシール部材36に近付く方向に変位する。
【0033】
次に、主軸装置20に内蔵されている誘導モータ24に通電が行われると、主軸23が回転駆動される。そして、主軸23の回転数がワーク44の切削加工を行う定常回転数に達する高速回転領域においては、それに伴って動圧発生溝36bを有するシール部材36も高速で回転することにより、周辺部から回転の中心方向に向かう空気流による動圧が発生する。
【0034】
すると、その動圧によって従動リング39は上方へ押し上げられるので、シール部材36と41とは非接触状態を維持するようになる。この時、両者の間隔は、例えば数μm程度のごく僅かなものとなるようにコイルスプリング40の付勢力を調整する。
【0035】
そして、主軸装置20は、図示しない駆動機構により図1中下方へと移動され、高速で回転している工具29によってワーク44を切削加工する。この時、工具29の先端部から吐出されるオイルエア18の高圧空気により工具29及びワーク44は冷却されると共に、ワーク44の切削屑が周辺部に飛ばされる。また、オイルエア18に含まれている粒子状のオイル17によって、切削加工における潤滑作用が生じる。
【0036】
この様に、オイルエア装置11からオイルエア18が主軸装置20へと供給されて工具29によるワーク44の切削加工が行われている状態では、上述のように、回転継手21のシール部材36と41とは非接触状態にあり、オイルエア18は両者の隙間よりハウジング37内部へと若干量漏出して、ドレイン孔37cから回収される。
【0037】
しかしながら、オイルエア18内に含まれているオイル17の量は極めて微量であり、従来のように、使用した切削液を再利用するような循環系を構成する必要はなく、常にオイル槽16より新しいオイル17が供給されるように構成されている。従って、オイルエア装置11から供給されるオイルエア18は切削屑などを含んでおらず、シール部材36と41との隙間よりハウジング37内部または万一主軸装置20のハウジング22内部へ漏出したとしても、軸受25及び26などを破損するおそれはない。
【0038】
以上のように本実施例によれば、主軸装置20の先端部に取付けられた工具29によってワーク44を切削加工する場合に、オイルエア装置11により高圧空気に微少量のオイル17を混入させて生成されたオイルエア18を回転継手21を介して主軸装置20内部に供給し、主軸23内部のオイルエア供給路34を介して工具29の先端部から吐出させて、工具29及びワーク44の冷却及び潤滑を行うようにした。
【0039】
従って、従来のように油性の切削液を大量に使用する場合に比して、加工後のワークに付着したオイル17を洗浄して除去する処理が極めて容易となる。また、環境中に飛散するオイル17も極僅かとすることができる。
【0040】
更に、本実施例によれば、主軸23が高速で回転する場合には、回転継手21の動圧発生溝36bを有するシール部材36が高速で回転して動圧を発生させ、シール部材41を有する従動リング39を上方へ押し上げて、シール部材36と41とは非接触状態となるようにした。
【0041】
即ち、オイルエア18に含まれるオイル17の量が極僅かであり回収して再使用する必要がないことから、オイル17には切削屑が含まれておらず、シール部材36と41とが非接触状態となった隙間よりオイルエア18が若干漏出しても、主軸装置20の機構に悪影響を与えるおそれがない。
【0042】
従って、主軸23にはシール部材36と41とを非接触状態としたままでオイルエア18を供給することが可能となり、シール部材36及び41が回転の摩擦によって摩耗するのを抑制することができ、回転継手21の寿命を長期化することができる。また、漏出したオイルエア18をドレイン孔37から回収せずとも、環境に与える影響は殆どない。
【0043】
図4は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例では、第1実施例のシール部材36及びシール部材41に代えて、シール部材(回転側継手板)45及びシール部材(固定側継手板)46が設けられ、回転継手47が構成されている。
【0044】
これらのシール部材45及び46は、同じ極性の永久磁石で構成されており、両者の直径は同じ寸法となっている。そして、シール部材45と46とは、同極性の永久磁石の磁力による反発力とコイルスプリング40の付勢力とがバランスして、両者の間には数μm程度の隙間ができるように調整されている。また、シール部材45及び46の中心部には、シール部材36及び41と同様にオイルエア供給孔45a及び46aが形成されている。その他の構成は第1実施例と同様である。
【0045】
斯様に構成された第2実施例によれば、シール部材45と46との間を永久磁石の磁力による反発力で非接触状態としたので、両者が接触して摩耗することがなく、第1実施例と同様に回転継手47の寿命を長期化することができる。
【0046】
図5乃至図7は本発明の第3実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第3実施例では、第1実施例のシール部材36及びシール部材41に代えてシール部材(回転側継手板)48及びシール部材(固定側継手板)49が設けられていると共に、従動リング39に代えて従動リング50が設けられて、回転継手51が構成されている。
【0047】
図6は、図5におけるA−A′視を示すものである。この図6において、シール部材49には、中心部にオイルエア供給孔49aが形成されていると共に、周辺部の4か所に流体流出孔(切削用流体流出部)49bが設けられており、その流体流出孔49bの周囲には、流体流出孔49bの径と同じ幅を有する円弧状の静圧絞り溝49cが形成されている。
【0048】
これらの流体流出孔49bは、図5に示すように、従動リング50に設けられた静圧供給路50aに連通するようになっており、キャップ部42のオイルエア供給路42cに供給されるオイルエア18の一部が、図5中下方、即ちシール部材48へ向けて流出するようになっている。
【0049】
また、図7は、図5におけるB−B′視を示すものである。この図7において、シール部材48には、やはり中心部にオイルエア供給孔48aが形成されていると共に、第1実施例におけるシール部材36と同様の作用目的で複数の動圧発生溝48bが形成されている。
【0050】
ここで、シール部材36に比較して、動圧発生溝48bは、より中心部のオイルエア供給孔48aに近い部位に形成されている。これは、シール部材48の周辺部には、シール部材49の流体流出孔49bから流出するオイルエア18が当たるようになっており、それを避けるようにして動圧発生溝48bを設けているためである。その他の構成は第1実施例と同様である。
【0051】
次に、第3実施例の作用について説明する。第1実施例と同様に、オイルエア装置11からオイルエア18が供給管19を介して回転継手51へ供給されると、オイルエア18は、キャップ部42のオイルエア供給路42cからシール部材49のオイルエア供給孔49aに供給される。この経路のオイルエア18は、シール部材48のオイルエア供給孔48aを介して主軸23のオイルエア供給路34へと至って、第1実施例と同様に作用する。
【0052】
それと同時に、オイルエア18は、従動リング50の静圧供給路50aを介して流体流出孔49bから流出しシール部材48にぶつかり、その流出圧力がシール部材48及び49間に作用することによって、両者は離間した状態となる。即ち、主軸23が停止状態の場合は、上記流出圧力(静圧)によってシール部材48と49とは非接触状態となる。尚、静圧絞り溝49cは、流体流出孔49bから流出するオイルエア18が拡散して圧力が低下しないように作用する。
【0053】
そして、主軸23が高速で回転すると、それに伴ってシール部材48も回転することにより上記静圧は相対的に弱まるが、シール部材48の動圧発生溝48bによって第1実施例と同様に動圧が発生することにより、シール部材48と49とはそのまま非接触の状態を維持する。
【0054】
以上のように第3実施例によれば、シール部材49に流体流出孔49bを設け、主軸23が停止状態の場合は、流体流出孔49bから流出するオイルエア18がシール部材48にぶつかる圧力によって、シール部材48と49とが非接触状態となるようにした。従って、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0055】
図8は本発明の第4実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第4実施例では、主軸装置20のハウジング22の後端側に相当する部分が、アルミからなる支持部材52として別体で構成されており、その支持部材52は、先端側のハウジング22aにねじ止めにより取付け固定されている。そして、ハウジング22aと支持部材52とを合わせたものが、第1実施例のハウジング22に対応して設けられている。
【0056】
回転継手53の外部筐体は、ハウジング54及びキャップ部55で構成されている。ハウジング54は、図8中左側に、ハウジング37と同様のドレイン孔54aが設けられており、ねじ止めによって支持部材52に取付け固定されている。ハウジング54とキャップ部55との間には、例えばステンレスからなり僅かに弾性を有する支持板56が配設されている。支持板56は、中央部に取付け孔56aを有しており、その取付け孔56aに密着状態で嵌合されるシール部材(固定側継手板)57を支持するものである。
【0057】
シール部材57は、中央部にオイルエア供給孔57aを有しており、対向する回転側継手板たるシール部材36′(第1実施例のシール部材36と同様の構成で、径がシール部材57に等しい)とは、主軸23が停止している状態において両者が僅かに離間するように、支持板56によって支持されている。
【0058】
キャップ部55は、第1実施例におけるキャップ部42のような筒部42bを有しておらず、オイルエア供給孔55aとそれに続く短いオイルエア供給路55bとを有している。そして、キャップ部55は、前述のように支持板56を介してねじ止めによりハウジング54に取付け固定されている。その他の構成は第1実施例と同様である。
【0059】
次に、第4実施例の作用について説明する。第1実施例と同様に、オイルエア装置11からオイルエア18が供給管19を介して回転継手53へ供給されると、オイルエア18は、キャップ部55のオイルエア供給路55bからシール部材57のオイルエア供給孔57aに供給される。この時、オイルエア18の供給圧力によって、支持板56は図8中下方へと僅かに弾性変形するので、シール部材57はシール部材36′に接近して接触する方向へ変位する。
【0060】
そして、主軸23が高速で回転すると、シール部材36′も回転することにより動圧が発生して、シール部材57を上方へ押し上げるように作用するので、シール部材57と36′とは非接触の状態を維持する。
【0061】
また、この場合、主軸23が高速で回転することにより熱膨張して、その後端側が伸びて回転側のシール部材36′が固定側のシール部材57に接近するように作用することが考えられる。しかし、回転継手53は、主軸23を構成する鉄よりも線膨脹係数の大なるアルミからなる支持部材52によって支持されている。従って、(主軸23の温度)>(支持部材52の温度)であっても、線膨脹係数の大小関係は逆であるから、両者の熱膨張による伸びを同程度として、シール部材36′と57との距離関係を略一定に保つことが可能となる。
【0062】
以上のように第4実施例によれば、固定側のシール部材57を弾性を有する支持板56によって支持したので、第1実施例と同様に回転側のシール部材36′と固定側のシール部材57とを非接触状態にすることができる。
【0063】
また、第4実施例によれば、回転継手53を、主軸23を構成する鉄よりも線膨脹係数の大なるアルミからなる支持部材52によって支持したので、高速回転することにより主軸23が熱膨張した場合でも、より低い温度なっている支持部材52の熱膨張による伸びが主軸23と同程度となって、シール部材36′と57との距離関係を略一定に保ち、両者を非接触状態に維持することができる。
【0064】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
油混入空気は、所謂オイルミストと称される、よりオイルの粒径が細かいものであっても良い。
第1乃至第3実施例においても、回転継手をアルミからなる支持部材52によって支持しても良い。
【0065】
第1実施例において、主軸23が回転していない状態や定常回転数に達する以前の低速回転領域においては、シール部材36と41とが接触する状態にしておき、主軸23が高速回転領域に達した場合にだけ、発生した動圧で両者が非接触状態となるようにしても良い。この様な場合であっても、従来に比してシール部材36及び41の摩耗を低減し、回転継手21の寿命を長期化する効果を得ることは可能である。
【0066】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通りであるので、以下の効果を奏する。
請求項1記載の工作機械用主軸への切削用流体供給装置によれば、高圧空気に微少量の油を混入させた油混入空気を生成してこの油混入空気を切削用流体として主軸に供給するので、切削用流体の高圧空気によって工具及びワークが冷却され、その高圧空気に微少に混入されている油によって切削加工における潤滑作用が生じる。そして、切削加工したワークに付着して残留する油分は極めて僅かであるから、加工後のワークの洗浄が極めて容易となり、また、環境中に飛散される油分も僅かとすることができる。
【0067】
そして、主軸が回転すると、その回転に伴って回転側継手板が回転し、動圧発生溝によって固定側継手板と前記回転側継手板とを離間させるように作用する動圧が発生すると、
固定側継手板と回転側継手板とが非接触状態となるので、固定側継手板と回転側継手板とは接触して摩耗することがなく、回転継手の寿命を長期化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す工作機械の主軸の軸方向断面図及び切削用流体供給装置の構成を示す機能ブロック図
【図2】 図1の回転継手部分を拡大して示す図
【図3】 図2におけるA−A′視を示す図
【図4】 本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】 本発明の第3実施例を示す図2相当図
【図6】 図5におけるA−A′視を示す図
【図7】 図5におけるB−B′視を示す図
【図8】 本発明の第4実施例を示す図2相当図
【図9】 従来技術を示す図2相当図
【符号の説明】
11はオイルエア装置(切削用流体送出装置)、17はオイル(油)、18はオイルエア(油混入空気,切削用流体)、21は回転継手、23は主軸、29は工具、34はオイルエア供給路(流体通路)、36及び36′はシール部材(回転側継手板)、36bは動圧発生溝、41はシール部材(固定側継手板)、45はシール部材(回転側継手板)、46はシール部材(固定側継手板)、47は回転継手、48はシール部材(回転側継手板)、48bは動圧発生溝、49はシール部材(固定側継手板)、49bは流体流出孔(切削用流体流出部)、51は回転継手、52は支持部材、53は回転継手、56は支持板、57はシール部材 (固定側継手板)を示す。

Claims (1)

  1. 回転駆動されるように設けられ先端部に工具が装着される主軸の軸心を貫通するように設けられた流体通路を介して、前記工具に切削用流体を供給するための切削用流体供給装置において、
    高圧空気に微少量の油を混入させた油混入空気を生成してこの油混入空気を前記切削用流体として送出する切削用流体送出装置と、
    前記主軸の後端部側に設けられ、前記切削用流体送出装置から送出された切削用流体を受けると共にこの切削用流体を前記主軸の流体通路内に供給する回転継手とを具備し、
    前記回転継手は、固定側に前記主軸と直交するように設けられた固定側継手板と、前記主軸の他端面に前記固定側継手板と対するように設けられた回転側継手板とを有し、
    前記固定側継手板は、前記主軸の軸方向に対して移動可能となるように配置されていると共に、
    前記回転側継手板に、前記主軸の回転に伴って前記固定側継手板と前記回転側継手板とを離間させるように作用する動圧を発生する動圧発生溝を形成したことを特徴とする工作機械用主軸への切削用流体供給装置。
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