JP3870309B2 - 電極用炭素材料及びその製造方法並びにこれを用いた非水電解液二次電池用負極 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液二次電池、特にリチウムイオン二次電池の負極材料として有用な炭素材料及びその製造方法並びにこれを用いた負極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化に伴い電池の高エネルギー密度が要求される。リチウム二次電池は高エネルギー密度型二次電池の一種として注目されている。前記リチウム二次電池においては金属リチウムを負極材料として、リチウムを含む正極、非プロトン性有機溶媒に塩を溶解させた電解液が使用されている。しかし、負極材料として金属リチウムを使用したのでは特に二次電池とする場合に充放電の繰り返しにより、電極表面にリチウムデントライドが析出する。しかも、このリチウムデントライドは隔膜を貫通して成長し、正極との間で短絡する危険性が大きい。そのため、充放電のサイクル寿命が短いという問題がある。
【0003】
この問題を解決する一つの方法として、負極に黒鉛を用いることが提案されている。この方法では黒鉛を負極とし、リチウムを含む正極とともに非水電解液中で充電を行うと、リチウムイオンが層状構造を有する黒鉛に吸蔵され、黒鉛層間化合物が生成する。黒鉛層間化合物(負極)中のリチウムイオンは放電により炭素層間から放出され、正極に戻る。黒鉛を負極として電気化学的に充電することにより、リチウムとの層間化合物が生成し、炭素6個に対してリチウム1個が配位する状態(C6Li)の時に、最大の容量を有することが理論的に分かっており、最大で372mAh/g-carbon、即ち、841mAh/cm3-carbon(黒鉛炭素材料の真比重は2.26g/cm3)まで負極の放電容量を高めることができる。
【0004】
一方、結晶子サイズが小さな炭素材料を負極材料として用いれば黒鉛の理論放電容量372mAh/g-carbonを越えることも知られている。しかし、そのような炭素材料の真比重(1.40〜1.60g/cm3)は黒鉛の真比重より低いので、単位体積当たりのエネルギー密度、電池容量が黒鉛を超えるのは難しい。また、最近、金属酸化物は炭素材料と比べ真比重が高く、リチウムを大量に吸収することが最近分かっている。例えば、SnOに対しては、リチウムイオン8個が配位することができる。しかし、SnOを負極材料として実用化するためには、SnOの結晶構造が不安定であり、サイクル特性が悪いことが課題になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は前記の課題を克服し、サイクル寿命特性に優れるとともに単位体積当りのエネルギー密度、電池容量が黒鉛電極の理論放電容量を遙かに上回る非水電解液二次電池用負極を提供することにある。本発明の目的は、非水電解液二次電池用負極の構成材料として優れた特性を有する高真比重高容量炭素材料及びその製造方法を提供することにある。すなわち、本発明の目的は、リチウム吸蔵量が大きな高真比重高容量複合炭素負極材料及びその製造方法を提供し、単位体積当たりの放電容量が黒鉛電極の理論容量を遙かに上回る非水電解液二次電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明者らが長期にわたり検討した結果、金属元素を含有させた炭素材料が高真比重を有し、これを負極材料として使用することにより、高容量で単位体積当たりのエネルギー密度が高く、しかも、サイクル特性が良好な非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)となること、即ち、前記課題の解決に極めて有効であることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下の電極用炭素材料及びその製造方法並びに非水電解液二次電池用負極に係る。
【0007】
金属元素を10〜60重量%含有すること、好ましくは、更にX線解析により求められるC軸方向の結晶子サイズ(Lc)が15Å以下であり、002面の面間隔(d002)が3.70Å以上であること、更に好ましくは、更に比重瓶法(JIS R7212)により求められる真比重(ρ)が1.65g/cm3以上であることを特徴とする電極用炭素材料。炭素材原料と金属化合物とを混合し、熱処理することにより、前記金属化合物に由来する金属元素を10〜60重量%含有する前記の電極用炭素材料とすることを特徴とする電極用炭素材料の製造方法。前記の炭素材料を構成材料とすることを特徴とする非水電解液二次電池(特にリチウムイオン二次電池)用負極。
【0008】
本発明の電極用炭素材料においては、金属元素を含有することにより、負極に使用した場合の充放電容量が向上し、しかも、例えば、炭素材原料と金属化合物とを熱処理する際に、炭素材料を構成する炭素と、金属化合物に由来する金属元素との間にある種の化学結合ができ、金属化合物の結晶構造が安定化し、負極に使用した場合の充放電に対する安定性の低下が抑制されるものと考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
電極用炭素材料
本発明の電極用炭素材料は、10〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の金属元素を含有する。金属元素としては、錫、アルミニウム、亜鉛及びケイ素から選ばれた1種又は2種以上を含有することができる。本発明の電極用炭素材料によれば、金属元素を含有することにより、真比重が高く、非水電解液二次電池(特にリチウムイオン二次電池)の負極に使用した場合に、高い放電容量を示すので、単位体積当たりのエネルギー密度が高い二次電池を提供することができる。金属元素の含有量が10%未満では、これを添加することによる真比重の改善効果が小さく、また、60重量%を超えると、電極に使用する場合に、集電体との接着性が悪くなり、二次電池のサイクル特性が悪くなる。
【0010】
本発明の電極用炭素材料は、炭素材原料と金属化合物とを混合し、熱処理することにより、製造することができる。炭素材原料としては、炭素材料(特にハードカーボン)の出発原料となり得る各種の有機材料、即ち、熱処理により炭素材料となり得る各種の有機材料を使用することができる。炭素材原料としては、a)石油系又は石炭系ピッチ、b)炭化可能なポリマー(フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリアクロリニトリル、レーヨン、セルロース、ポリアセン、ポリカーボネート、ポリパラフェニレン等)、c)芳香族成分が架橋剤により架橋した芳香族樹脂等を使用することができる。エアーブローイング反応させた炭素材原料を使用することにより、結晶子サイズ(Lc)の値が小さく、また、d002面の面間隔が大きい炭素材料を製造することができる。
【0011】
金属化合物としては、錫、アルミニウム、亜鉛及びケイ素の化合物から選ばれた化合物を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。錫化合物としては、錫酸化物、酢酸錫などのカルボン酸塩、塩化第1錫などハロゲン化合物、リン酸錫等の無機酸塩等を使用することができる。ケイ素化合物としては、酸化ケイ素、四塩化ケイ素、ケイ酸等を使用することができる。アルミニウム化合物としては、塩化アルミニウム、アルミニウム酸化物、水酸化アルミニウム、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤等を使用することができる。亜鉛化合物としては、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛等の無機酸塩を使用することができる。
【0012】
炭素材原料と金属化合物とを混合した混合原料を熱処理して、炭素材原料を炭化させることにより、金属元素を含有する炭素材料を製造することができる。例えば、混合原料を、5〜50℃/分の昇温速度で800〜1200℃、好ましくは900〜1100℃、更に好ましくは950〜1050℃まで熱処理することにより、炭素材料を炭化させ、金属元素を含有する炭素材料を製造することができる。
【0013】
混合原料を炭化させる前に架橋処理することにより、結晶子サイズ(Lc)の値が小さく、002面の面間隔(d002)の値が大きい炭素材料を製造することができる。炭化させる前の混合原料又は金属化合物と混合する前の炭素材原料を、架橋処理、即ち、例えば、酸素含有雰囲気中(例えば、空気雰囲気中)において0.1〜10℃/分の昇温速度で150〜400℃で1〜5時間加熱することにより、炭素材原料が架橋する。混合物中の酸素の濃度が2〜25%となる程度に架橋することにより、電極用炭素材料として好適な炭素材料を得ることができる。
【0014】
熱処理又は架橋処理する混合原料又は炭素材原料としては、粉末状のもの(好ましくは粒子径3〜25μm程度の微粉末)を使用することにより、熱処理又は架橋処理を効率よく実施することができる。混合原料又は炭素材原料を不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)で撹拌しながら1時間で300〜380℃まで加熱して、常温まで冷却した後に粉砕することにより、粉末状の混合原料又は炭素材原料とすることができる。混合原料又は炭素材原料の加熱は、例えば、オートクレーブ中で実施することができる。粉砕は、例えば、ジードメールにより、3〜25μmに微粉砕することにより実施することができる。
【0015】
炭素材原料(炭素材料)に対する金属化合物の混合は、炭素材原料のエアーブローイング反応の前後、架橋処理の前後、炭化(熱処理)の前後のいずれの段階においても実施することができる。本発明の金属元素を含有する炭素材料は、化学的気相成長法(プラズマCVD、熱CVD、光CVD等)を利用することにより製造することもできる。すなわち、例えば、炭化前の炭素材原料を基材とし、基材表面に金属化合物又は金属元素を化学的気相成長法により、析出させたものを、熱処理して炭化させることにより製造することもできる。また、例えば、熱処理して炭化させた炭素材原料(金属元素含有しない炭素材料)を基材とし、基材表面に金属元素を化学的気相成長法により、析出させることにより、製造することもできる。
【0016】
非水電解液二次電池(リチウムイオン二次電池)
本発明の電極用複合炭素材料を、負極の構成材料として使用することにより、単位体積当たりの容量、即ち、エネルギー密度が高く、サイクル特性も良好な非水電解液二次電池(特にリチウムイオン二次電池)を提供することができる。リチウムイオン二次電池は、本発明の電極用炭素材料を構成材料とする負極、正極、電解液、セパレータ、集電体、ガスケット、封口板、ケース等の電池構成要素を使用し、常法により組み立てることにより、製造することができる。リチウム二次電池の一例を示す概略断面図を図1に示す。
【0017】
本発明の電極用炭素材料を集電体に接続することにより、負極とすることができる。例えば、粉末状の炭素材料をバインダーと混合し、集電体に接着させることにより、接続することができる。バインダーとしては、例えば、フッ化ビニリデンを使用することができる。集電体としては、特に限定はなく、導電性物質、例えば、金属箔、金属シート、金属メッシュ等を使用することができる。
【0018】
正極は、通常、集電体と集電体に接続した正極活物質とからなる。正極活物質としては、例えば、一般式LiMO2(ただし、MはCo、Ni又はMnの少なくとも1種を表す)で表わされる複合金属酸化物や、リチウムを含有する層間化合物を使用することができる。特に正極活物質として、LiCoO2を使用することにより、良好な特性を発揮させることができる。
【0019】
電解液としては、非水溶媒に電解質を溶解させたものを使用することができる。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(EC)、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、スルホラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル等の非プロトン性溶媒等を使用することができる。
【0020】
これらの非水溶媒のなかでも、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン等の強い還元性雰囲気下でも安定なエーテル系溶媒を使用することが好ましい。電解質としては、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6等の溶媒和しにくいアニオンを生成するリチウム塩を使用することができる。
【0021】
セパレータとしては保液性を有する材料、例えば、多孔質ポリプロピレン製不織布等のポリオレフィン系多孔質膜等を使用することができる。
【0022】
本発明の負極を使用した非水電解液二次電池(特にリチウムイオン二次電池)は、ポータブル電子機器の電源、各種メモリーやソーラーバッテリのバックアップ電源、電気自動車、ロードレベリング用等の広い用途に使用することができる。
【0023】
【実施例】
実施例1
出発原料として脱水コールタールを用い、減圧蒸留により低沸点成分を除去した後、エアーブローイング反応により軟化点280℃のエアーブロンピッチを得た。得られたエアーブロンピッチを粉砕し、10重量%のSnOを混合して、不融化処理後、1050℃にて1時間炭化し高真密度高容量炭素材料を得た。得られた炭素材料を冷却した後、乳鉢で粉砕し、篩い(メッシュ)により分級することで粒径37μm以下のものを収得した。
【0024】
得られた炭素材料粉末について、以下のように結晶構造と物性を測定した。炭素材料のc軸方向の結晶子サイズ(Lc)、002面の面間隔(d002)は「日本学術振興会X線回折法」により測定した。当該X線広角回折の分析の結果、得られた炭素材料粉末のd002は3.8Å、Lcは11Åであった。金属元素(Sn)の含有率をICP分析により測定した結果、得られた炭素材料粉末のSnの含有率は10.2重量%であった。
【0025】
得られた炭素材料粉末をリチウムイオン二次電池の負極の構成材料として使用した場合の単位体積当りの負極容量を以下のように測定した。得られた炭素材料粉末90重量部にバインダーとしてポリフッ化ビニリデン10重量%を添加した後、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として混合した。これを厚み18μmの電解銅箔(集電体)の片面に塗布した。これを空気中で80℃で30分を乾燥し、0.5ton/cm2の圧力で成型したのち、さらに200℃で2時間真空乾燥した。
【0026】
これを負極とし、ポリプロピレン多孔質膜(セパレータ)を介して、ステンレスネット(集電体)に押しつけたリチウムシートを対極(正極)とし、1.0モル%のLiClO4のプロピレンカーボネート電解液中で、1.0mA/cm2の電流密度で対Li/Li+電位1mVまで定電流で充電し、その後定電圧で充電続け、充電を開始後12時間充電した。
【0027】
放電はLi/Li+電位1.2Vまで行って求めた放電容量を、負極活物質(炭素材料粉末)重量当たりの放電電気量としてmAh/gで表示する。さらに、測定された放電容量に比重瓶法(JIS R7212)より得られる真比重ρをかけ、この算出値をもって、負極活物質の単位体積当たりの放電容量(mAh/cm3)とした。このようにして求められた負極活物質の単位体積当たり放電容量を、結晶構造(Lc、d002)、金属元素の含有率、真比重(ρ)と併せて表1に示す。
【0028】
実施例2〜4
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として25重量%、35重量%、50重量%のSnOを混合したこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn)の含有率及び単位体積当たりの負極容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0029】
実施例5
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として35重量%のSnO2を混合したこと以外は実施例1と同様にして負極材料を製作した。得られた負極用炭素材料粉末について、真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn)の含有率及び負極活物質の体積単位当たり放電容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0030】
実施例6
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として25重量%のSn2P2O7と10重量%のSiO2を混合したこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について、真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn、Si)の含有率及び負極活物質の体積単位当たり放電容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0031】
実施例7
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として25重量%のSnOと10重量%のAl2O3を混合したこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn、Al)の含有率及び負極活物質の体積単位当たり放電容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0032】
実施例8
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として25重量%のSnOと10重量%のAlCl3を混合したこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について、真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn、Al)の含有率及び負極活物質の体積単位当たり放電容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0033】
実施例9
エアーブロンピッチを粉砕し、金属化合物として25重量%のSn2P2O7、5重量%のSiO2及び5重量%のAl2O3を混合したこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について、真比重(ρ)、結晶構造(Lc、d002)、金属元素(Sn、Si、Al)の含有率及び負極活物質の体積単位当たり放電容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
100%エアーブロンピッチを使用し、金属化合物を使用しないこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造した。得られた負極用炭素材料粉末について、真比重(ρ)及び単位体積当たりの負極容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0035】
比較例2
100%天然黒鉛を使用し、金属化合物を使用しないこと以外は実施例1と同様にして負極用炭素材料粉末を製造し、電解液として、EC/DEC/1MLiClO4電解液を使用して充放電を行った。天然黒鉛の真比重(ρ)及び単位体積当たりの負極容量を実施例1と同様にして求めた。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、負極材料として金属元素を含有する炭素材料を使用することにより、(1)負極活物質(炭素材料)の真比重が向上するとともに放電容量もアップし、(2)放電容量が黒鉛理論容量841mAh/cm3−carbonを遙かに超える材料を得ることができる。本発明の電極用炭素材料を負極の構成材料として使用することにより、負極体積を小さく設計した場合でも十分な電池容量を得ることができる。従って、二次電池の電池の小型化が可能である。すなわち、本発明は、高エネルギー密度と共にサイクル寿命特性に優れる二次電池の開発に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、リチウムイオン二次電池の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極
2 セパレータ
3 負極
4 ケース
5 封口板
6 集電体
7 絶縁パッキン
Claims (5)
- 錫、アルミニウム、亜鉛及びケイ素から選ばれた1種又は2種以上の金属元素を10〜60重量%含有し、X線解析により求められるC軸方向の結晶子サイズの値をLc、002面の面間隔の値をd 002 とすると、Lcが15Å以下であり、d 002 が3.70Å以上であることを特徴とする電極用炭素材料(ただし、リチウムを含む炭素材料を除く)。
- 比重瓶法(JIS R7212)により求められる真比重の値をρとすると、ρが1.65g/cm3以上である請求項1に記載の炭素材料。
- 1)エアーブローイング反応させた炭素材原料と2)錫化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物及びケイ素化合物から選ばれた1種又は2種以上の化合物とを混合し、熱処理することにより、前記金属化合物に由来する金属元素を10〜60重量%含有する請求項1又は2に記載の炭素材料とすることを特徴とする電極用炭素材料の製造方法であって、炭化させる前の混合原料又は金属化合物と混合する前の炭素材原料を、酸素含有雰囲気中において0.1〜10℃/分の昇温速度で150〜400℃で1〜5時間加熱する工程を含む、電極用炭素材料の製造方法。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の炭素材料を構成材料とすることを特徴とする非水電解液二次電池用負極。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の炭素材料を構成材料とすることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
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