JP3868348B2 - 機械式駐車装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、離間する二位置間に配設されこれら二位置間での車両の受け渡しを可能とするシフト装置を備える機械式駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定のフロアで運転者が降車した車両を、駐車フロアの駐車室に自動搬入し、この駐車室の車両を所定のフロアに自動搬出する機械式立体駐車装置が知られている。この機械式立体駐車装置は、例えば、車両が入庫または出庫若しくは入出庫されるバースと、駐車フロアに配設されて自走する走行台車と、この走行台車の走行路脇に複数並設された駐車室と、バース脇の領域と駐車フロアの走行路脇の領域とを昇降移動するリフトと、これらの各々に、車両の前輪と後輪の各々に対応して設置され、これら車輪を車両の幅方向に移送して当該車両を移載する横行コンベアと、を備え、車両を自動搬入する場合には、バースの車両を当該バースからリフトへ、リフトから走行台車へ、走行台車から駐車室へ、と順に搬送し、一方、車両を自動搬出する場合には、駐車室の車両を当該駐車室から走行台車へ、走行台車からリフトへ、リフトからバースへ、と順に搬送するように構成されている。
【0003】
このような機械式立体駐車装置では、例えば、平面視において離間する例えば走行台車同士等の二位置(以下車両載置領域と呼ぶ)間を連絡する場合に、シフト装置が用いられている。このシフト装置は、前述した横行コンベアを備えて上記車両載置領域同士の間に配設され、車両は、車両載置領域の両横行コンベア及びシフト装置の横行コンベアの協働により車両載置領域間でのシフトが可能とされている。ここでいうシフトとは、車両載置領域間でシフト装置を介して車両を受け渡すことをいう。そして、このようなシフト装置を採用することで、駐車装置の配置の自由度を高めるのが可能とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シフト装置では、配置自由度の向上には寄与するが、それ以上の機能は無く駐車室としても機能していないため、所謂無駄スペースとなっており、付加価値の向上が望まれている。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、付加価値の向上されたシフト装置を備える機械式駐車装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による機械式駐車装置は、車両を載置可能であり、互いに平面視において離間する車両載置領域と、平面視において離間する車両載置領域同士の間に配設されたシフト装置と、車両載置領域及びシフト装置の各々に、車両の前輪と後輪の各々に対応して設置され、これら車輪を移送して当該車両を車両載置領域とシフト装置との間で移載可能とするコンベアと、を備え、車両載置領域同士をシフト装置を介して連絡する機械式駐車装置において、車両載置領域のコンベアは、車輪を車両の幅方向に移送する横行コンベアであり、シフト装置は、車両の前輪と後輪の各々に対応して設置され、平面視において所定幅を有して円弧状の移送路を形成すると共に車両載置領域の側部同士を連絡し、車両を幅方向に移送しながら当該車両の向きを変える一対の曲線状コンベアを備え、曲線状コンベアは、駆動回転する駆動ローラ、従動ローラ、これらにかけ渡されるベルト、駆動ローラと従動ローラとの間でベルトの上側部分を下方より移動可能に支持する多数のキャリアローラを備え、内側と外側の曲線状コンベアの駆動ローラ、従動ローラ、ベルト、キャリアローラは、内側と外側とで各々独立していることを特徴としている。
【0007】
このように構成された機械式駐車装置によれば、車両は、車両載置領域間でシフト装置を介してシフトされる際に、当該シフト装置を構成する一対の曲線状コンベアにより、その向きが0°〜360°の範囲で変えられながら移送される。従って、シフト装置には、車両をシフトする以外にも別の機能が備えられることになる。
【0008】
ここで、車両載置領域としては、具体的には、例えば、平面視において任意の角度を有して離間する走行路を走行する各走行台車が挙げられ、これらの走行台車同士は、曲線状コンベアにより、車両の向きが任意の角度に変えられて連絡される。
【0009】
また、車両載置領域としては、具体的には、例えば、走行路を走行する走行台車と、走行路が設定される所定のフロアに停止可能に昇降移動するリフトとが挙げられ、これらの走行台車とリフトとの位置関係としては、具体的には、例えば、平面視において任意の角度を有して離間する関係が挙げられ、これらの走行台車とリフトとは、曲線状コンベアにより、車両の向きが任意の角度に変えられて連絡される。
【0010】
また、車両の前輪と後輪の各々に対応して設置される曲線状コンベアが、同一幅に構成されていれば、従来のように前輪基準で後輪の位置のバラツキを吸収すべく後輪コンベアの幅が広い場合に比して当該横行コンベアに対する負荷が低減される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の前提に関する第1の参考実施形態に係る機械式立体駐車装置の入庫バース及び出庫バースを示す平面図、図2は、図1の機械式立体駐車装置に採用されるシフト装置より入庫バース側領域の構成を示す斜視図である。
【0012】
図1に示すように、機械式立体駐車装置(機械式駐車装置)51は、所定のフロアFに入庫バース52及び出庫バース62を各々備えている。入庫バース52は、車両Vを駐車装置51内に自動搬入すべく運転者の運転により車両Vを乗り入れて当該運転者や同乗者が降車する領域であり、一方、出庫バース62は、自動搬出されてきた車両Vに運転者や同乗者が乗車して当該車両Vを運転者の運転により駐車装置51から乗り出しする領域である。
【0013】
これらの入庫バース52及び出庫バース62は、本参考実施形態では、駐車装置51のレイアウト上、図1に示すように、隣接して設置されると共に、入庫バース52の車両進入口59及び出庫バース62の車両退出口69が同一方向を向いて配設されている。
【0014】
従って、車両Vが、入庫バース52へ前進で進入し、出庫バース62から前進で退出するには、駐車装置51内で車両Vの向きを反転させる(向きを180°変える)必要がある。これに関しては、詳しくは後述する。
【0015】
図1及び図2に示すように、入庫バース52の出庫バース62とは反対側に隣接する領域には、入庫ブース54が設置され、この入庫ブース54の入庫バース52に面する部分に、車両搬入口54aが設けられている。また、図1に示すように、出庫バース62の入庫バース52とは反対側に隣接する領域には、出庫ブース64が設置され、この出庫ブース64の出庫バース62に面する部分に、車両搬出口64aが設けられている。
【0016】
図2に示すように、フロアFの下方には、単数若しくは複数の駐車フロアPが設定され、この駐車フロアPに、車両Vを収容する駐車室56が前後方向(図1における左右方向;以下当該方向を前後方向と呼ぶ)に多数並設されている。なお、図2では、図が煩雑になるのを避けるために、入庫バース側領域Aの構成のみを示し、後述のシフト装置30を間に挟んで当該入庫バース側領域Aの図示手前側に位置する出庫バース側領域Bの構成については省略している。この出庫バース側領域Bの構成は、入庫バース側領域Aとほぼ同一構成である。従って、駐車フロアPは、入庫バース側領域Aに、前後方向に多数並設される駐車室56を備えると共に、出庫バース側領域Bに、前後方向に多数並設される駐車室56を備えている。
【0017】
これらの入庫バース側領域A及び出庫バース側領域Bの並設される駐車室56脇には、当該駐車室56に沿って延在する(前後方向に延在する)走行路53が各々設定され、この走行路53に当該走行路53を自走する走行台車(車両載置領域)57が配設されている(図2〜図5参照)。
【0018】
また、図2に示すように、入庫ブース54と入庫バース側領域Aの走行路53脇の領域とは、昇降路E1により連絡され、この昇降路E1に当該昇降路E1を昇降移動する搬入リフト58が配設されている。また、出庫ブース64と出庫バース側領域Bの走行路53脇の領域とは、昇降路E2により連絡され、この昇降路E2に当該昇降路E2を昇降移動する搬出リフト68が配設されている(図1参照)。
【0019】
これらのバース52,62、リフト58,68、走行台車57、各駐車室56には各々、図1及び図2に示すように、横行コンベア60f,60rが配設されている。横行コンベア60f,60rは、例えばベルトコンベア等のコンベアであり、車両Vの前輪と後輪の各々に対応して設置されている。そして、これらの横行コンベア60f,60rを各々駆動することで、車両Vの車輪を車両Vの幅方向に移送して当該車両Vを隣接する他の横行コンベア60f,60rに移載する。
【0020】
従って、入庫バース52と搬入リフト58との間、搬入リフト58と入庫バース側領域Aの走行台車57との間、入庫バース側領域Aの走行台車57と入庫バース側領域Aの駐車室56との間、出庫バース側領域Bの走行台車57と出庫バース側領域Bの駐車室56との間、出庫バース側領域Bの走行台車57と搬出リフト68との間、搬出リフト68と出庫バース62との間で、車両Vの移載が可能とされている。これらの横行コンベア60f,60r同士は、本参考実施形態においては、同一幅に構成されている。
【0021】
また、図3〜図5に示すように、入庫バース側領域Aの走行路53と出庫バース側領域Bの走行路53との間には、当該走行路53,53の走行台車57,57同士を連絡することで、入庫バース側領域Aと出庫バース側領域Bとを連絡するシフト装置30が配設されている。
【0022】
このシフト装置30は、車両方向変更手段としてのターンテーブル装置11を備えている。このターンテーブル装置11は、上記横行コンベア60f,60rを有して旋回可能なパレット部(ターンテーブル)12を備えると共に、図6に示すように、このパレット部12を旋回可能とする駆動源(不図示)を内蔵した旋回駆動ユニット14を備える。
【0023】
パレット部12は、製造を容易とすべく、図3〜図5に示すように、平面視において矩形を成し、さらに、本参考実施形態では、走行路53,53同士の間の距離を詰めるべく、その短辺が、走行路53,53同士を橋渡しする方向(図3〜図5における上下方向)と平行を成す長方形状にされている。
【0024】
また、パレット部12の横行コンベア60f,60rは、走行路53,53同士を橋渡しする方向に延在するように設置されている。
【0025】
また、旋回駆動ユニット14としては、パレット部12を180°毎に回転させる構成の旋回駆動ユニットが採用されている。これらのパレット部12及び旋回駆動ユニット14は、図6に示すように、地上面を掘り下げることにより形成されたピットPT内に配置されている。
【0026】
また、ターンテーブル装置11は、図6に示すように、旋回駆動ユニット14を下方より支持する2対の昇降装置70(紙面に垂直な方向に2個で1対を成す昇降装置70が図示左右方向に1対づつ)をピットPT内に備えている。パレット部12及び旋回駆動ユニット14は、これらの昇降装置70により昇降され、パレット部12及び旋回駆動ユニット14が上昇位置に位置している時に、パレット部12が旋回駆動ユニット14により180°回転される。
【0027】
また、図3〜図5に示すように、シフト装置30には、パレット部12と走行路53との間に、中間領域31が設定され、この中間領域31に、上記横行コンベア60f,60rが配設されている。この中間領域31の横行コンベア60f,60rも、走行路53,53同士を橋渡しする方向に延在するように設置されている。そして、この中間領域31を設置することで、パレット部12の回転時に、当該パレット部12が走行路53側に必要以上に出過ぎないようにされている。
【0028】
この中間領域31の横行コンベア60f,60rと走行台車57の横行コンベア60f,60rとは、走行台車57がシフト装置30脇に停止した時に、互いに隣接して同一レベルで連続して並び、中間領域31の横行コンベア60f,60rとパレット部12の横行コンベア60f,60rとは、パレット部12が下降位置に位置する通常位置(パレット部12の非回転時の位置)にある時に、互いに隣接して同一レベルで連続して並ぶように構成されている。
【0029】
すなわち、入庫バース側領域Aの走行台車57と一方の中間領域31との間、一方の中間領域31とパレット部12との間、パレット部12と他方の中間領域31との間、他方の中間領域31と出庫バース側領域Bの走行台車57との間で、車両Vの移載が可能とされている。
【0030】
ターンテーブル装置11の昇降装置70は、図7に示すように、上記旋回駆動ユニット14が固定して搭載されるテーブル部材71と、設置箇所としてのピットPTに配置されるベース部材72と、を含む。テーブル部材71とベース部材72は、例えば鋼材等により形成され、テーブル部材71は、リフト機構73によりベース部材72に対して昇降可能とされる。
【0031】
また、テーブル部材71とベース部材72とは、パンタグラフ機構85により連結されている。このパンタグラフ機構85は、ベース部材72に対して上下動するテーブル部材71を鉛直方向に案内する案内手段として機能する。なお、このような案内手段としては、他に、鉛直に伸びるガイドレール及びガイドローラから成る案内手段等を用いても良い。
【0032】
リフト機構73は、図8に示すように、テーブル部材71の下面に固定された従動部材74と、ベース部材72の上面を転動する車輪75aを有し図8中左右に進退移動可能な移動台車75と、を含む。従動部材74は、水平面に対して所定の角度を成し、ベース部材72の上面と向かい合う第1傾斜部76a(高さh;図7参照)と、図8に示すように、第1傾斜部76aの両側(図8における左右側)に形成された第1前方水平部76f及び第1後方水平部76bと、を有する。
【0033】
これらの第1傾斜部76a、第1前方水平部76f及び第1後方水平部76bには、図9及び図10に示すように、所定ピッチのラック78が配設されている。なお、第1前方水平部76fと第1傾斜部76aとの移行部、及び第1傾斜部76aと第1後方水平部76bとの移行部は、ラック78が滑らかに連続するように構成されているのが好ましい。
【0034】
一方、移動台車75は、図8に示すように、基本的に、従動部材74を点対称移動させたものに相当し、第1傾斜部76aと平行に対向し、且つ、同一高さhを有する第2傾斜部77aを有する。
【0035】
また、第2傾斜部77aの両側(図8における左右側)には、第2前方水平部77f及び第2後方水平部77bが形成されている。これらの第2傾斜部77a、第2前方水平部77f及び第2後方水平部77bには、図9及び図10に示すように、ラック78と同ピッチのラック79が配設されている。なお、第2前方水平部77fと第2傾斜部77aとの移行部及び第2傾斜部77aと第2後方水平部77bとの移行部も、ラック79が滑らかに連続するように構成されているのが好ましい。
【0036】
さらに、移動台車75の背面には、図8に示すように、ベース部材72の後端部(図8における右側端部)に固定されて水平方向に伸縮する流体圧シリンダ80のピストンロッドが連結されている。流体圧シリンダ80は、移動台車75をベース部材72の上面において進退移動させるためのものである。なお、移動台車75を進退移動させるための駆動手段は、流体圧シリンダ80に限られるものではなく、例えば、移動台車75に電動モータ等を搭載して、車輪75aを駆動するようにしても良い。
【0037】
また、リフト機構73は、図9に示すように、従動部材74の第1傾斜部76aと移動台車75の第2傾斜部77aとに接すると共に、第1傾斜部76aと第2傾斜部77aとに対して転動自在な駆動力伝達部材81を備えている。
【0038】
駆動力伝達部材81は、図9及び図10に示すように、その中央部に、第1傾斜部76aに配設されたラック78及び第2傾斜部77aに配設されたラック79の双方と噛合うピニオンギヤ部82を有する。このピニオンギヤ部82の両側には、従動部材74に形成されたガイド部74a及び移動台車75に形成されたガイド部75bに対して転動するローラ83が配設されている。従って、パレット部12及び旋回駆動ユニット14等の重量は、ローラ83により支えられることになり、このローラ83の剛性を高めることで、ラック78,79及びピニオンギヤ部82の損傷が防止されている。
【0039】
図7に示すように、昇降装置70は、2対のリフト機構73(図示左右方向に2個で1対を成すリフト機構73が紙面垂直方向に前後方向に1対づつ)を備え、リフト機構73の各移動台車75は、互いに逆方向(互いに接近するか、離間する方向)に進退移動する。すなわち、各リフト機構73の従動部材74は、テーブル部材71の両端部に互いに逆向きになるように固定される。また、移動台車75は、その第2傾斜部77aが従動部材74の第1傾斜部76aと対向するように配置される。
【0040】
このように、2対のリフト機構73の移動台車75を、互いに逆方向に進退移動可能に構成することで、テーブル部材71の中央部付近が凹状に窪むのが可能とされ、この窪み71aに旋回駆動ユニット14が配置されている。
【0041】
このような構成を有する昇降装置70では、従動部材74の第1傾斜部76aと移動台車75の第2傾斜部77aとは、駆動力伝達部材81を介して対向し、この駆動力伝達部材81は、従動部材74の第1傾斜部76aに接すると共に移動台車75の第2傾斜部77aに接し、且つ、第1傾斜部76aと第2傾斜部77aに対して転動自在とされている。
【0042】
従って、図11に示すように、各移動台車75を前進(図11における図示左側)移動することで、移動台車75の第2傾斜部77aと接している駆動力伝達部材81は、第2傾斜部77aに対して一の方向(図11における右向き)に転動する。ここで、第2傾斜部77aは第1傾斜部76aと平行であるため、駆動力伝達部材81が第2傾斜部77aに対して一の方向に転動すると、駆動力伝達部材81と接している第1傾斜部76aを含む従動部材74は、第2傾斜部77aを含む移動台車75に対して当該一の方向に相対移動する。
【0043】
この際、駆動力伝達部材81のピニオンギヤ部82は、従動部材74の第1傾斜部76aと移動台車75の第2傾斜部77aとに配設されたラック78,79と噛合っている。従って、移動台車75を前進移動することで、駆動力伝達部材81を介して、従動部材74は確実に移動台車75に対して相対移動する。また、ベース部材72に対して上昇するテーブル部材71は、案内手段としてのパンタグラフ機構85によって鉛直方向に案内される。従って、移動台車75を水平方向に前進することで、従動部材74は、確実に鉛直方向に上昇する。
【0044】
これにより、テーブル部材71上の旋回駆動ユニット14はパレット部12と共に、ベース部材72が配置されたピットPTに対して垂直に上昇する。そして、駆動力伝達部材81が従動部材74の第1前方水平部76fと、移動台車の第2後方水平部77bとの間に位置する迄、移動台車75を前進することで、従動部材74が固定されているテーブル部材71を、ベース部材72から、第1傾斜部の高さ(h)と第2傾斜部の高さ(h)との和に相当する揚程だけ上昇させることができる。
【0045】
この高さ2h分、パレット部12が上昇することで、図4に示すように、当該パレット部12の中間領域31及び走行台車57上方での回転が可能とされる。
【0046】
一方、図8に示すように、各移動台車75を後退することで、移動台車75の第2傾斜部77aと接している駆動力伝達部材81は、第2傾斜部77aに対して上記一の方向とは逆の方向に転動する。ここで、第2傾斜部77aは第1傾斜部76aと平行であるため、駆動力伝達部材81が第2傾斜部77aに対して他の方向に転動すると、駆動力伝達部材81と接している第1傾斜部76aを含む従動部材74は、第2傾斜部77aを含む移動台車75に対して当該他の方向に相対移動する。この結果、駆動力伝達部材81が、従動部材74の第1後方水平部76bと、移動台車の第2前方水平部77fとの間に位置する迄、移動台車75を後退することで、上昇したテーブル部材71をベース部材72に対して下降して元の状態に戻すことができる。
【0047】
このように、昇降装置70によれば、各移動台車75を進退移動させることにより、テーブル部材71をベース部材72に対して確実に昇降させることが可能である。
【0048】
次に、このような構成のシフト装置30を備える機械式立体駐車装置51の作用について説明する。先ず、入庫バース52の入庫ゲートG1が開閉することで、運転者の運転により車両Vが入庫バース52に進入し、運転者は、車両Vの前輪及び後輪が横行コンベア60f,60rに各々載置されるようにして車両Vを停止する。運転者や同乗者が降車して、退出区画(不図示)に退出すると、車両Vは、入庫バース52及び入庫ブース54に待機している搬入リフト58の両横行コンベア60f,60rの協働により搬入リフト58に移載される。
【0049】
この搬入リフト58は、下降して該当する駐車フロアPに停止し、車両Vは、搬入リフト58及びこの搬入リフト58脇に停止している入庫バース側領域Aの走行台車57の両横行コンベア60f,60rの協働により入庫バース側領域Aの走行台車57に移載される。この入庫バース側領域Aの走行台車57は自走して、入庫バース側領域Aの駐車室56に車両Vを搬入する場合には、入庫バース側領域Aの該当する駐車室56脇に停止し、車両Vは、入庫バース側領域Aの走行台車57及び該当する駐車室56の両横行コンベア60f,60rの協働により入庫バース側領域Aの該当する駐車室56に移載され、入庫バース側領域Aの駐車室56に対する搬入が完了される。
【0050】
ここで、車両Vを、入庫バース側領域Aの駐車室56から出庫バース側領域Bを経由して搬出する場合、若しくは、入庫バース側領域Aを経由して出庫バース側領域Bの駐車室56に搬入する場合には、シフト装置30が利用される。
【0051】
車両Vを、入庫バース側領域Aの駐車室56から出庫バース側領域Bを経由して搬出する場合には、入庫バース側領域Aの走行台車57が自走して入庫バース側領域Aの該当する駐車室56脇に停止し、車両Vは、入庫バース側領域Aの該当する駐車室56及び走行台車57の両横行コンベア60f,60rの協働により入庫バース側領域Aの走行台車57に移載され、この入庫バース側領域Aの走行台車57は自走してシフト装置30脇に停止する。
【0052】
また、車両Vを、入庫バース側領域Aを経由して出庫バース側領域Bの駐車室56に搬入する場合には、搬入リフト58から移載された車両Vを搭載する入庫バース側領域Aの走行台車57が自走してシフト装置30脇に停止する。
【0053】
この時、シフト装置30は、図3に示すように、前述した通常位置にあり、車両Vは、入庫バース側領域Aの走行台車57、一方の中間領域31及びパレット部12の全ての横行コンベア60f,60rの協働により、入庫バース側領域Aの走行台車57から一方の中間領域31へ、この一方の中間領域31からパレット部12へと移載される。
【0054】
車両Vが、パレット部12に移載されると、ターンテーブル装置11を構成する昇降装置70により、旋回駆動ユニット14及び車両Vを搭載しているパレット部12が上昇する。
【0055】
パレット部12が所定の上昇位置まで上昇すると(2hの高さ分上昇すると)、旋回駆動ユニット14により、当該パレット部12が、図4に示すように、図示時計回りに180°回転し、車両Vの向きが反転される。
【0056】
この時、パレット部12は、中間領域31び走行台車57上方で、何ら干渉することなく回転する。このパレット部12は、180°の回転後、昇降装置70により、初期の通常位置の高さまで下降する(2hの高さ分下降する)。
【0057】
この反転された車両Vは、パレット部12、他方の中間領域31及びシフト装置30脇に停止している出庫バース側領域Bの走行台車57の全ての横行コンベア60f,60rの協働により、図5に示すように、パレット部12から他方の中間領域31へ、この他方の中間領域31から出庫バース側領域Bの走行台車57へと移載される。
【0058】
この出庫バース側領域Bの走行台車57は自走して、出庫バース側領域Bの駐車室56に車両Vを搬入する場合には、出庫バース側領域Bの該当する駐車室56脇に停止し、車両Vは、出庫バース側領域Bの走行台車57及び該当する駐車室56の両横行コンベア60f,60rの協働により出庫バース側領域Bの該当する駐車室56に移載され、出庫バース側領域Bの駐車室56に対する搬入が完了される。
【0059】
また、車両Vを、出庫バース側領域Bを経由して搬出する場合には、他方の中間領域31から移載された車両Vを搭載する出庫バース側領域Bの走行台車57が自走して、待機している搬出リフト68脇に停止し、車両Vは、出庫バース側領域Bの走行台車57及び搬出リフト68の両横行コンベア60f,60rの協働により搬出リフト68に移載され、この搬出リフト68は上昇して出庫ブース64に停止し、車両Vは、搬出リフト68及び出庫バース62の両横行コンベア60f,60rの協働により出庫バース62に移載される。この出庫バース62に移載された車両Vの向きは、入庫時の向きと逆になっている。
【0060】
そして、この車両Vに、運転者や同乗者が乗車し、図1に示す出庫ゲートG2が開閉することで、運転者の運転により車両Vは、入庫バース52の車両進入口59と同一方向を向く出庫バース62の車両退出口69から前進で退出し、駐車装置51外に乗り出される。
【0061】
このように、本参考実施形態においては、車両Vが走行台車57,57間でシフト装置30を介してシフトされる際に、当該シフト装置30のターンテーブル装置11により、その向きが180°変えられるようになっている。すなわち、当該シフト装置30には、車両Vをシフトする以外にも車両Vを反転するという別の機能が付加されているため、当該シフト装置30の付加価値が向上されている。
【0062】
また、パレット部12は、平面視において円形を成している場合には、横行コンベア60f,60rの端部をR形状に構成する必要があるが、平面視において長方形状を成しているため、端部をR形状に構成する必要はなく、製造が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0063】
また、パレット部12が昇降可能に構成されて当該パレット部12が上昇して旋回されるため、中間領域31及び走行台車57の横行コンベア60f,60r等の隣接する部材との干渉が回避されながら、パレット部12と走行路53とが近接配置可能とされ、駐車領域51のコンパクト化を図るのが可能とされている。
【0064】
また、パレット部12の横行コンベア60f,60rを、従来のように、前輪コンベアが幅狭、後輪コンベアが幅広の横行コンベアとすると、車両Vの向きに対して当該各横行コンベアを合わせる必要があり、次の車両Vを受け入れる際に、パレット部12を180°回転させることが必要とされる場合があるが、本参考実施形態では、パレット部12の横行コンベア60f,60r同士の幅が同一に構成されているため、次の車両Vを受け入れる際に、パレット部12を回転させる必要はなく、全体でのシフト時間が短縮可能とされている。
【0065】
また、本参考実施形態においては、横行コンベア60f,60r同士の幅を同一に構成しているため、従来のように幅の狭い前輪コンベアを基準として車両Vを停止する場合に比して入庫作業が簡易にされ運転者の労力が軽減されていると共に、従来のように前輪基準で後輪の位置のバラツキを吸収すべく後輪コンベアの幅が広い場合に比して当該横行コンベアに対する負荷が低減されて低コスト化が図られ、さらに、両横行コンベア60f,60rの部品が共通化されることで一層低コスト化が図られ、加えて、車両Vの向きを前後逆にしての駐車も可能とされ、設計、用途の多様化を図ることが可能とされている。
【0066】
なお、本参考実施形態では、パレット部12を上昇させて旋回させるようにしているが、中間領域31,31を昇降可能に構成し、当該中間領域31,31を下降させることで、パレット部12を上昇させずに旋回させるようにしても良い。
【0067】
図12は、本発明の前提に関する第2の参考実施形態に係る機械式立体駐車装置のシフト装置及びその近傍を示す平面図である。この参考実施形態の機械式立体駐車装置51では、走行台車57の走行路63同士が直角を成して配設され、この90°の角度を有して離間する走行路63,63の走行台車57,57同士を連絡するシフト装置32を備えている。
【0068】
シフト装置32は、直角を成して配設される走行路63,63同士の端部間に設置され、このシフト装置32も、車両方向変更手段としてのターンテーブル装置15を備えている。このターンテーブル装置15の旋回駆動ユニット17は、パレット部16を90°毎に回転させる構成の旋回駆動ユニットとされている。
【0069】
また、パレット部16は、平面視において正方形状を成し、90°毎に回転し下降した時に、正方形状を成すピット内に収容される構成に成されている。なお、パレット部16を、平面視において長方形状とした場合には、ピットの形状は十文字形状となる。
【0070】
また、シフト装置32は、直角を成して配設される走行路63,63とパレット部16との間に、パレット部16と走行台車57とを橋渡しする中間領域33,33を備えている。そして、他の構成に関しては第1の参考実施形態と同様である。
【0071】
このような構成のシフト装置32を備える機械式立体駐車装置51によれば、車両Vを、例えば、一方(図示左側)の走行台車57からシフト装置32を介して他方の走行台車57にシフトする場合、パレット部16は、図12に示すように、当該パレット部16の横行コンベア60f,60rが一方の走行台車57及び一方の中間領域33の横行コンベア60f,60rと並ぶように待機している。
【0072】
一方の走行台車57がシフト装置32脇に停止すると、車両Vは、一方の走行台車57、一方の中間領域33及びパレット部16の全ての横行コンベア60f,60rの協働により、一方の走行台車57から一方の中間領域33へ、この一方の中間領域33からパレット部16へと移載される。
【0073】
車両Vが、パレット部16に移載されると、前述した昇降装置70により、旋回駆動ユニット17及び車両Vを搭載しているパレット部16が上昇し、旋回駆動ユニット17により、パレット部16が、図示時計回りに90°回転し、車両Vの向きが90°変えられる。
【0074】
この90°向きの変えられた車両Vは、パレット部16、他方の中間領域33及びシフト装置32脇に停止している他方の走行台車57の全ての横行コンベア60f,60rの協働により、パレット部16から他方の中間領域33へ、この他方の中間領域33から他方の走行台車57へと移載される。
【0075】
このように、本参考実施形態においては、ターンテーブル装置15を備えるシフト装置32により、90°の角度を有して離間する走行路63,63の走行台車57,57同士が連絡可能とされており、当該シフト装置32の付加価値が向上されている。
【0076】
また、このように、90°の角度を有して離間する走行路63,63の走行台車57,57同士が連絡可能とされているため、駐車装置51の配置(例えば走行路63の配置等)の自由度も高められている。
【0077】
また、パレット部16の横行コンベア60f,60rを、従来のように、前輪コンベアが幅狭、後輪コンベアが幅広の横行コンベアとすると、車両Vの向きに対して当該各横行コンベアを合わせる必要があり、次の車両Vを受け入れる際に、パレット部16が同一方向にしか回転しない構成では、パレット部16を270°回転させることが必要とされる場合があるが、本参考実施形態では、パレット部16の横行コンベア60f,60r同士の幅が同一に構成されているため、次の車両Vを受け入れる際に、パレット部16を90°回転させれば良く、全体でのシフト時間が短縮可能とされている。
【0078】
また、パレット部16は、平面視において正方形状を成しているため、横行コンベア60f,60rの端部をR形状に構成する必要はなく、製造が容易とされ、製造コストの低減が図られている。
【0079】
また、パレット部16が昇降可能に構成されて当該パレット部16が上昇して旋回されるため、中間領域33及び走行台車57の横行コンベア60f,60r等の隣接する部材との干渉が回避されながら、パレット部16と走行路63とが近接配置可能とされ、駐車領域51のコンパクト化を図るのが可能とされている。
【0080】
なお、パレット部16を図示反時計回りに90°回転させることで、車両Vの向きを上記と逆にしてのシフトも可能である。
【0081】
また、第1の参考実施形態で述べたのと同様に、中間領域33,33を昇降可能に構成し、当該中間領域33,33を下降させることで、パレット部16を上昇させずに旋回させるようにしても良い。
【0082】
また、このターンテーブル装置15を備えるシフト装置32を用いることで、任意の角度(鋭角、鈍角)を有して離間する走行路の走行台車同士を連絡することも可能である。
【0083】
図13は、本発明の実施形態に係る機械式立体駐車装置のシフト装置及びその近傍を示す平面図、図14は、図13中の曲線状コンベアを抽出して示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は駆動系と共に示す側面図である。
【0084】
この実施形態が第2参考実施形態と違う点は、ターンテーブル装置15を備えるシフト装置32に代えて、曲線状コンベア(車両方向変更手段)90f,90rを備えるシフト装置34を用いた点である。
【0085】
この曲線状コンベア90f,90rは、平面視において所定幅を有して円弧状の移送路(扇形の移送路)を形成し、車両Vの前輪と後輪の各々に対応して設置されている。これらの曲線状コンベア90f,90r同士は、本実施形態においては、同一幅に構成されている。
【0086】
これらの曲線状コンベア90f,90rは、その曲率が外側の曲線状コンベア90fに比して内側の曲線状コンベア90rの方が大きいという点が異なるだけでそれ以外の構成はほぼ同一なため、ここでは、図14を参照にして、外側の曲線状コンベア90fを代表して説明する。
【0087】
曲線状コンベア90fは、図14(a)に示すように、円弧中心Oが同一で曲率の異なる一対の対向する円弧状の支持フレーム28,28を備えると共に、図14(b)に示すように、これら一対の支持フレーム28,28に回転自在に支持される駆動ローラ20、従動ローラ21及び多数のキャリアローラ22を備えている。これらの駆動ローラ20、従動ローラ21及び多数のキャリアローラ22は、円弧中心Oを中心として放射状に設置され(図14(a)参照)、図14(b)に示すように、駆動ローラ20は支持フレーム28,28の一方側(図14(b)における図示左側)の端部に、従動ローラ21は他方側の端部に、多数のキャリアローラ22は駆動ローラ20と従動ローラ21との間に、各々配置されている。
【0088】
また、曲線状コンベア90fは、図14(b)に示すように、駆動ローラ20と従動ローラ21との間に亘って巻回される無端ベルト23を備えている。この無端ベルト23は、車両Vの移送路を構成するものであり、図14(a)に示すように、平面視において所定幅を有して円弧状を成し(扇形を成し)、図14(b)に示すように、上記多数のキャリアローラ22により下方より移動可能に支持されている。この曲線状コンベア90fは、図14(a)に示すように、扇形の開角(円弧中心Oと移送路の両端部との間で形成される角度)θが90°に設定されている。
【0089】
駆動ローラ20に対しては、図14(b)に示すように、駆動モータ24から例えばチェーン等の動力伝達部材25を介して回転駆動力が供給されて無端ベルト23が循環駆動し、この無端ベルト23の循環駆動に従って、前輪及び後輪が曲線状コンベア90f,90rの無端ベルト23,23に各々載置されている車両Vが、円弧状の移送路を移送される構成に成されている。そして、外側の曲線状コンベア90fの移送速度は、当該外側の曲線状コンベア90fが1循環すると内側の曲線状コンベア90rが1循環するように(移送時に車両姿勢がずれないように)、内側の曲線状コンベア90rの移送速度より曲率に反比例して速く設定されている。
【0090】
また、シフト装置34は、図13に示すように、これらの曲線状コンベア90f,90rが設置される設置部35と、直角を成して配設される走行路63,63との間に、第2の参考実施形態で説明したのと同様の中間領域33,33を備えている。
【0091】
そして、これらの曲線状コンベア90f,90r、中間領域33の横行コンベア60f,60r、シフト装置34脇に停止している走行台車57の横行コンベア60f,60rの全ての上面が、互いに略同一レベルとなるように構成されると共に、曲線状コンベア90f,90rの一方の中間領域33側の端部23a(図14(a)参照)が、一方の中間領域33の直線状の横行コンベア60f,60rのシフト装置34側の端部に隣接し連続して並び、曲線状コンベア90f,90rの他方の中間領域33側の端部23bが、他方の中間領域33の直線状の横行コンベア60f,60rのシフト装置34側の端部に隣接し連続して並ぶように構成されている。
【0092】
従って、曲線状コンベア90f,90rと一方の中間領域33の横行コンベア60f,60rとの間、曲線状コンベア90f,90rと他方の中間領域33の横行コンベア60f,60rとの間で、車両Vの移載が可能とされている。
【0093】
このような構成のシフト装置34を備える機械式立体駐車装置51によれば、一方の走行台車57がシフト装置34脇に停止すると、曲線状コンベア90f,90r、中間領域33及び走行台車57の横行コンベア60f,60rが駆動され、車両Vは、一方の走行台車57から一方の中間領域33へ、この一方の中間領域33から曲線状コンベア90f,90rへと移載される。
【0094】
この曲線状コンベア90f,90rへ移載された車両Vは、当該曲線状コンベア90f,90rの駆動に従って円弧状の移送路を移送され、この移送に従って、車両Vの向きが他方の走行台車57と横並びとなるように徐々に変えられていき、当該車両Vは、この曲線状コンベア90f,90rから他方の中間領域33へ、この他方の中間領域33から他方の走行台車57へと移載される。
【0095】
このように、本実施形態においては、曲線状コンベア90f,90rを備えるシフト装置34により、90°の角度を有して離間する走行路63,63の走行台車57,57同士が連絡可能とされており、当該シフト装置34の付加価値が向上されている。
【0096】
また、このように、90°の角度を有して離間する走行路63,63の走行台車57,57同士が連絡可能とされているため、駐車装置51の配置(例えば走行路63の配置等)の自由度も高められている。
【0097】
また、曲線状コンベア90f,90r同士の幅が同一に構成されていることから、前輪基準で後輪の位置のバラツキを吸収すべく後輪コンベアの幅が広い場合に比して当該コンベアに対する負荷が低減されて低コスト化が図られている。
【0098】
なお、この曲線状コンベア90f,90rを備えるシフト装置34を用いることで、任意の角度(鋭角、鈍角)を有して離間する走行路の走行台車同士を連絡することも可能である。
【0099】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、シフト装置34により連絡される車両載置領域を走行台車57としているが、車両載置領域は走行台車57に限定されるものではなく、走行台車57とリフト58,68としても良い。そして、これらの走行台車57とリフト58,68とが、平面視において任意の角度を有して離間している場合には、シフト装置34の曲線状コンベア90f,90rにより、車両の向きが任意の角度に変えられて連絡される。
【0100】
また、車両載置領域としては、これらの走行台車57,57同士、走行台車57とリフト58,68以外に、例えば、駐車室56等も挙げられる。
【0102】
また、上記実施形態においては、L字状を成すように走行路63,63同士を配設し、これらの走行路63,63同士の端部間にシフト装置34を設置するようにしているが、走行路の配設形態及びシフト装置の設置位置はこれに限定されるものではなく、例えば、T字状を成すように走行路同士を配設し、これらの走行路同士の直交部の一方側に隣接してシフト装置を設置することも可能である。
【0103】
また、上記実施形態においては、特に好適だとして、入庫バース52と出庫バース62とを別々とした機械式駐車装置に対する適用が述べられているが、入庫バースと出庫バースとを同一とした入出庫バースを備える機械式駐車装置に対しても適用可能である。
【0104】
また、上記実施形態においては、より好ましいとして、曲線状コンベア90f,90r同士、横行コンベア60f,60r同士の幅を同一としているが、曲線状コンベア、横行コンベアは、前輪に対応するコンベアが幅狭で、後輪に対応するコンベアが幅広であっても良い。
【0105】
【発明の効果】
本発明の機械式駐車装置は、車両を、車両載置領域間でシフト装置を介してシフトする際に、当該シフト装置を構成する一対の曲線状コンベアにより、その向きを変えながら移送し、シフト装置が、車両をシフトする以外にも別の機能を有するように構成したものであるから、シフト装置の付加価値を向上するのが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提に関する第1の参考実施形態に係る機械式立体駐車装置の入庫バース及び出庫バースを示す平面図である。
【図2】図1の機械式立体駐車装置に採用されるシフト装置より入庫バース側領域の構成を示す斜視図である。
【図3】図1の機械式立体駐車装置に採用されるシフト装置及びその近傍を示す平面図であり、一方の走行台車からシフト装置の一方の中間領域に対して車両が移載された状態を示す平面図である。
【図4】図3に続く動作を示すシフト装置の平面図であり、シフト装置のターンテーブル装置による車両回転時の状態を示す平面図である。
【図5】図4に続く動作を示すシフト装置の平面図であり、シフト装置のパレット部から他方の中間領域に対して車両が移載された状態を示す平面図である。
【図6】図3〜図5中のターンテーブル装置を車両移載方向に沿い切断して示す断面図である。
【図7】図6中の昇降装置を示す側面図である。
【図8】図7の昇降装置を一部拡大して示す側面図である。
【図9】図7の昇降装置の下降状態を示す部分断面図である。
【図10】図7の昇降装置の上昇状態を示す部分断面図である。
【図11】図8の昇降装置の上昇状態を一部拡大して示す側面図である。
【図12】本発明の前提に関する第2の参考実施形態に係る機械式立体駐車装置のシフト装置及びその近傍を示す平面図である。
【図13】本発明の実施形態に係る機械式立体駐車装置のシフト装置及びその近傍を示す平面図である。
【図14】図13中の曲線状コンベアを抽出して示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は駆動系と共に示す側面図である。
【符号の説明】
34…シフト装置、51…機械式立体駐車装置(機械式駐車装置)、57…走行台車(車両載置領域)、58,68…リフト(車両載置領域)、60f,60r…横行コンベア、63…任意の角度を有して離間する走行路、90f,90r…曲線状コンベア、P…駐車フロア(所定のフロア)、V…車両。

Claims (4)

  1. 車両を載置可能であり、互いに平面視において離間する車両載置領域と、前記平面視において離間する車両載置領域同士の間に配設されたシフト装置と、前記車両載置領域及び前記シフト装置の各々に、前記車両の前輪と後輪の各々に対応して設置され、これら車輪を移送して当該車両を前記車両載置領域と前記シフト装置との間で移載可能とするコンベアと、を備え、前記車両載置領域同士を前記シフト装置を介して連絡する機械式駐車装置において、
    前記車両載置領域の前記コンベアは、車輪を車両の幅方向に移送する横行コンベアであり、
    前記シフト装置は、前記車両の前輪と後輪の各々に対応して設置され、平面視において所定幅を有して円弧状の移送路を形成すると共に前記車両載置領域の側部同士を連絡し、前記車両を幅方向に移送しながら当該車両の向きを変える一対の曲線状コンベアを備え
    前記曲線状コンベアは、駆動回転する駆動ローラ、従動ローラ、これらにかけ渡されるベルト、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間で前記ベルトの上側部分を下方より移動可能に支持する多数のキャリアローラを備え、
    内側と外側の前記曲線状コンベアの前記駆動ローラ、前記従動ローラ、前記ベルト、前記キャリアローラは、内側と外側とで各々独立していることを特徴とする機械式駐車装置。
  2. 前記車両載置領域は、平面視において任意の角度を有して離間する走行路を走行する各走行台車であり、
    前記シフト装置は、これらの走行台車同士を連絡するものであることを特徴とする請求項1記載の機械式駐車装置。
  3. 前記車両載置領域は、走行路を走行する走行台車と、前記走行路が設定される所定のフロアに停止可能に昇降移動するリフトとであり、
    これらの走行台車とリフトとは、平面視において任意の角度を有して離間し、
    前記シフト装置は、これらの走行台車とリフトとを連絡するものであることを特徴とする請求項1記載の機械式駐車装置。
  4. 前記車両の前輪と後輪の各々に対応して設置される前記曲線状コンベアは、同一幅に構成されて成る請求項1〜3の何れか一項に記載の機械式駐車装置。
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