JP3867685B2 - 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備える車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者の操作を補助する車両用運転操作補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用運転操作補助装置は、車両周囲の状況(障害物)を検出し、その時点における潜在的リスクポテンシャルを求めている(例えば、特許文献1参照)。この車両用運転操作補助装置は、算出したリスクポテンシャルに基づいて操舵補助トルクを制御することにより、不慮の事態に至ろうとする操舵操作を抑制する。
本願発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
【特許文献1】
特開平10−211886号公報
【特許文献2】
特開平10−166889号公報
【特許文献】
特開平10−166890号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような車両用運転操作補助装置は、算出した自車両周囲のリスクポテンシャルを操舵補助トルクとして運転者に伝達するため、運転者による運転操作を妨げるような操舵トルクが発生し、運転者に違和感を与えることがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による車両用運転操作補助装置は、自車両の周囲に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、障害物検出手段による検出結果に基づいて、自車両の障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、自車両の将来の位置を推定する自車両将来位置推定手段と、自車両将来位置推定手段からの信号に基づいて、自車両が障害物と接触する可能性のある、車両操作機器の操作閾値を算出する操作閾値算出手段と、車両操作機器が、操作閾値算出手段によって算出される操作閾値を超えて操作されると、リスクポテンシャル算出手段によって算出されるリスクポテンシャルに基づいて、車両操作機器に発生する操作反力を制御する操作反力制御手段とを有し、自車両将来位置推定手段は、自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置を推定し、操作閾値算出手段は、自車両将来位置推定手段によって推定される自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置と、自車両が自車線を逸脱するときの障害物の位置との関係から、操作閾値を算出する。
【0005】
【発明の効果】
車両操作機器が操作閾値を超えて操作されると、自車両周囲のリスクポテンシャルに基づいて車両操作機器に発生する操作反力を制御する。これにより、自車両が障害物と接触する可能性がある場合に、自車両周囲のリスクを操作反力として運転者に適切に伝達することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
《第1の実施の形態》
本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の構成を示すシステム図であり、図2は、車両用運転操作補助装置1を搭載する車両の構成図である。
【0007】
まず、車両用運転操作補助装置1の構成を説明する。レーザレーダ10は、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、水平方向に赤外光パルスを照射して車両前方領域を走査する。レーザレーダ10は、前方にある複数の反射物(通常、前方車の後端)で反射された赤外光パルスの反射波を計測し、反射波の到達時間より、複数の前方車までの車間距離とその存在方向を検出する。検出した車間距離及び存在方向はコントローラ50へ出力される。なお、第1の実施の形態において、前方物体の存在方向は、自車両に対する相対角度として表すことができる。レーザレーダ10によりスキャンされる前方の領域は、自車正面に対して±6deg程度であり、この範囲内に存在する前方物体が検出される。なお、レーザレーダ10は、前方車両までの車間距離およびその存在方向だけでなく、自車前方に存在する歩行者等の障害物までの相対距離およびその存在方向を検出する。
【0008】
前方カメラ20は、フロントウィンドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方道路の状況を画像として検出し、コントローラ50へと出力する。前方カメラ20による検知領域は水平方向に±30deg程度であり、この領域に含まれる前方道路風景が画像として取り込まれる。
【0009】
後方カメラ21は、リヤウインドウ上部に取り付けられた小型のCCDカメラ、またはCMOSカメラ等であり、前方カメラ20と同等の性能で、後方および側方の道路状況を検出する。後方カメラ21は、検出した自車両の後側方の道路状況をコントローラ50へと出力する。
【0010】
車速センサ30は、車輪の回転数や変速機の出力側の回転数を計測することにより自車両の車速を検出し、検出した自車速をコントローラ50に出力する。舵角センサ90は、例えばステアリングコラムもしくはステアリングホイール62付近に取り付けられた角度センサである。舵角センサ90は、ステアリングシャフトの回転からドライバの転舵による操舵角を検出し、コントローラ50へと出力する。
【0011】
コントローラ50は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品とから構成されており、CPUのソフトウェア形態により後述する車両用運転操作補助装置1全体の制御を行う。コントローラ50は、車速センサ30から入力される自車速と、レーザレーダ10から入力される距離情報と、前方カメラ20および後方カメラ21から入力される車両周辺の画像情報とから、自車両周囲の障害物状況を検出する。なお、コントローラ50は、前方カメラ20および後方カメラ21から入力される画像情報を画像処理することにより自車両周囲の障害物状況を検出する。ここで、自車両周囲の障害物状況としては、自車両前方を走行する他車両までの車間距離、隣接車線を自車両後方から接近する他車両の有無と接近度合、および車線識別線(白線)に対する自車両の左右位置、つまり相対位置と角度、さらに車線識別線の形状などである。また、自車両前方を横断する歩行者や二輪車等も障害物状況として検出される。コントローラ50は、検出した障害物状況に基づいて各障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを算出する。
【0012】
さらに、コントローラ50は、それぞれの障害物に対するリスクポテンシャルを総合して自車両周囲の総合的なリスクポテンシャルを算出する。そして、算出したリスクポテンシャルに応じて、アクセルペダル82の踏み込み操作やステアリングホイール62の操舵操作の際に発生する反力を制御する。リスクポテンシャルに応じた車両前後および左右方向の反力制御については、後述する。
【0013】
操舵反力制御装置60は、車両の操舵系に組み込まれ、コントローラ50から出力される反力制御指令値に応じて、サーボモータ61で発生させるトルクを制御する。サーボモータ61は、操舵反力制御装置60からの指令値に応じて発生させるトルクを制御し、運転者がステアリングホイール62を操作する際に発生する操舵反力を任意に制御することができる。
【0014】
アクセルペダル反力制御装置80は、コントローラ50から出力される反力制御指令値に応じて、アクセルペダル82のリンク機構に組み込まれたサーボモータ81で発生させるトルクを制御する。サーボモータ81は、アクセルペダル操作反力制御装置80からの指令値に応じて発生させる反力を制御し、運転者がアクセルペダル82を操作する際に発生する踏力を任意に制御することができる。
【0015】
次に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の動作を説明する。その動作の概略を以下に述べる。
コントローラ50により、自車両の走行車速、および自車両と自車前方や後側方に存在する他車両との相対位置やその移動方向と、自車両の車線識別線に対する相対位置等の自車両周囲の障害物状況を認識する。コントローラ50は、認識した障害物状況に基づいて、各障害物に対する自車両のリスクポテンシャルを求める。コントローラ50はさらに、各障害物に対するリスクポテンシャルを前後・左右方向の成分毎に加算し、それぞれの加算結果から前後方向の反力制御量および左右方向の反力制御量を算出する。
【0016】
算出された前後方向の反力制御量は、前後方向の反力制御指令値としてアクセルペダル反力制御装置80へ出力される。アクセルペダル反力制御装置80は、入力された反力制御指令値に応じてサーボモータ81を制御することにより、アクセルペダル反力特性を変更する。アクセルペダル反力特性を変更することにより、運転者の実際のアクセルペダル操作量を適切な値に促すように制御する。
【0017】
一方、算出された左右方向の反力制御量は、左右方向の反力制御指令値として操舵反力制御装置60へ出力される。操舵反力制御装置60は、入力された制御反力指令値に応じてサーボモータ61を制御することにより、操舵反力特性を変更する。操舵反力特性を変更することにより、運転者の実際の操舵角を適正な操舵角に促すように制御する。
【0018】
上述した制御において、どのように反力特性指令値、すなわち反力制御指令値を決定するかについて、以下に、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態によるコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、本処理内容は、一定間隔、例えば10msec毎に連続的に行われる。
【0019】
−コントローラ50の処理フロー(図3)−
まず、ステップS100で走行状態を読み込む。ここで、走行状態は、自車両周囲の障害物状況を含む自車両の走行状況に関する情報である。そこで、レーザレーダ10により検出される前方走行車までの相対距離や相対角度と、前方カメラ20および後方カメラ21からの画像入力に基づく自車両に対する白線の相対位置、すなわち左右方向の変位と相対角度、白線の形状および前方走行車までの相対距離や相対角度を読み込む。さらに、車速センサ30によって検出される自車両の走行車速と、舵角センサ90によって検出される操舵角を読み込む。また、前方カメラ20および後方カメラ21で検出される画像に基づいて、自車両周囲に存在する障害物の種別、つまり障害物が四輪車両、二輪車両、歩行者またはその他であるかを認識する。
【0020】
ステップS200では、ステップS100で読み込み、認識した走行状態データに基づいて、現在の車両周囲状況を認識する。ここでは、前回の処理周期以前に検出され、コントローラ50のメモリに記憶されている自車両に対する各障害物の相対位置やその移動方向/移動速度と、ステップS100で得られた現在の走行状態データとにより、現在の各障害物の自車両に対する相対位置やその移動方向/移動速度を認識する。そして、自車両の走行に対して障害物となる他車両や白線が、自車両の周囲にどのように配置され、相対的にどのように移動しているかを認識する。
【0021】
ステップS300では、認識された各障害物に対する余裕時間TTCを障害物毎に算出する。ここで、障害物kに対する余裕時間TTCkは、以下の(式1)で求められる。
【数1】
ここで、Dk:自車両から障害物kまでの相対距離、Vrk:自車両に対する障害物kの相対速度、σ(Dk)、σ(Vrk):相対距離および相対速度のばらつきをそれぞれ示す。
【0022】
相対距離および相対速度のばらつきσ(Dk)、σ(Vrk)は、検出器の不確定性や不測の事態が発生した場合の影響度合の大きさを考慮して、障害物kを認識したセンサの種類や、認識された障害物kの種別に応じて設定する。レーザレーダ10は、カメラ、例えばCCD等による前方カメラ20および後方カメラ21による障害物の検出と比べて、検出距離、つまり自車両と障害物との相対距離Dkの大きさによらず正しい距離を検出することができる。
【0023】
そこで、レーザレーダ10で障害物kまでの相対距離Dkを検出した場合は、相対距離Dkによらず、そのばらつきσ(Dk)をほぼ一定値に設定する。一方、カメラ20、21で相対距離Dkを検出した場合は、相対距離Dkが大きくなるほどばらつきσ(Dk)が指数関数的に増加するように設定する。ただし、障害物kの相対距離Dkが小さい場合は、レーザレーダで相対距離Dkを検出した場合に比べて、カメラによってより正確に相対距離Dkを検出することができるので、相対距離のばらつきσ(Dk)を小さく設定する。
【0024】
相対速度Vrkのばらつきσ(Vrk)は、例えばレーザレーダ10で相対距離Dkを検出した場合、相対速度Vrkに比例して大きくなるように設定する。一方、カメラ20,21で相対距離Dkを検出した場合、相対速度Vrkが大きくなるほど相対速度のばらつきσ(Vrk)が指数関数的に増加するように設定する。
【0025】
なお、レーザレーダ10とカメラ20、21の両方で障害物kを検出した場合は、例えば、値の大きな方のばらつきσ(Dk)、σ(Vrk)を用いてその障害物kに対する余裕時間TTCkを算出することができる。
【0026】
ステップS400では、ステップS300で算出した余裕時間TTCkを用いて、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkを算出する。ここで、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkは以下の(式2)で求められる。
【数2】
【0027】
ここで、wk:障害物kの重みを示す。(式2)に示すように、リスクポテンシャルRPkは余裕時間TTCkの逆数を用いて、余裕時間TTCkの関数として表されている。リスクポテンシャルRPkが大きいほど障害物kへの接近度合が大きいことを示している。
【0028】
障害物k毎の重みwkは、検出された障害物kの種別に応じて設定する。例えば、障害物kが四輪車両、二輪車両あるいは歩行者である場合、自車両が障害物kに近接した場合の重要度、つまり影響度が高いため、重みwk=1に設定する。一方、障害物kが白線(レーンマーカ)である場合、自車両が近接あるいは接触した場合の重要度はその他の障害物に比べて相対的に小さくなるため、例えば重みwk=0.5程度に設定する。また、同じレーンマーカでも、その向こう側に隣接車線が存在する場合と、レーンマーカの向こう側に車線が存在せずガードレールのみの場合では、自車両の近接時の重要度が異なるため、重みwkを異なるように設定することができる。
【0029】
レーンマーカは、自車両に対する存在方向が一つの方向に定まるものではなく、ある存在方向範囲に分布するものである。そこで、レーンマーカについては、微小角度に分割してそれぞれのリスクポテンシャルを算出し、それを存在方向範囲で積分してリスクポテンシャルRPlaneを算出する。レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPlaneは、以下の(式3)で表される。
【数3】
【0030】
ステップS500では、ステップS400で算出した障害物k毎のリスクポテンシャルRPkから、車両前後方向の成分を抽出して加算し、車両周囲に存在する全障害物に対する総合的な前後方向のリスクポテンシャルを算出する。前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalは、以下の(式4)で算出される。なお、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkは、レーンマーカに対するリスクポテンシャルRPlaneを含む。
【数4】
ここで、θk:自車両に対する障害物kの存在方向を示す。障害物kが車両前方向、つまり自車正面に存在する場合は、θk=0とし、障害物kが車両後方向に存在する場合、θk=180とする。
【0031】
つづくステップS600では、ステップS400で算出した障害物k毎のリスクポテンシャルRPkから、車両左右方向の成分を抽出して加算し、車両周囲に存在する全障害物に対する総合的な左右方向リスクポテンシャルを算出する。左右方向リスクポテンシャルRPlateralは、以下の(式5)で算出される。
【数5】
【0032】
ステップS700では、ステップS500で算出した前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalから、前後方向制御指令値、すなわちアクセルペダル反力制御装置80へ出力する反力制御指令値FAを算出する。前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalに応じて、リスクポテンシャルが大きいほどアクセルペダル82を戻す方向へ制御反力を発生させる。
【0033】
図4に、前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalと、アクセルペダル反力制御指令値FAとの関係を示す。図4に示すように、前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalが所定値RPmaxよりも小さい場合、前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalが大きいほど、大きなアクセルペダル反力を発生させるようにアクセルペダル反力制御指令値FAを設定する。前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalが所定値RPmaxより大きい場合には、最大のアクセルペダル反力を発生させるように、アクセルペダル反力制御指令値FAを最大値FAmaxに固定する。
【0034】
ステップS800では操舵量閾値を算出する。ここでは、予め定められた操作パターンでステアリングホイール62を操作したときの自車両の位置を推定し、障害物と将来接触する可能性のあるステアリング操舵量の閾値を算出する。操舵量閾値は、ステアリングホイール62が操舵量閾値以上操作されると、自車両が障害物と接触する可能性があることを示している。操舵量閾値の算出方法については、後述する。
【0035】
ステップS900では、ステップS600で算出した左右方向のリスクポテンシャルRPlateralと、ステップS800で算出した操舵量閾値とから、左右方向制御指令値、すなわち操舵反力制御装置60へ出力する操舵反力制御指令値FSを算出する。
【0036】
ステップS1000では、ステップS700およびステップS900で求めた前後方向制御指令値FAおよび左右方向制御指令値FSを、それぞれアクセルペダル反力制御装置80,操舵反力制御装置60へ出力し、今回の処理を終了する。
【0037】
つぎに、ステップS800における操舵量閾値算出の処理を、図5〜図15を用いて詳細に説明する。第1の実施の形態では、図5に示すようにステアリングホイール62を中立位置から一定の操舵角STRで操舵した場合を、所定の操作パターンとする。ここでは、ステアリングホイール62をステップ状の操舵角STRで操作したときの自車両の位置を推定し、自車両が障害物と将来接触する可能性のある操舵量閾値を算出する。すなわち、ステップS800では、所定の操作パターンにおける操舵量閾値を算出して、将来自車両が障害物と接触する可能性を判断する。
【0038】
図6に、ステップS800で行う操舵量閾値算出処理のフローチャートを示す。ステップS801では、自車両が自車線から逸脱する位置、及び逸脱するまでの時間を算出する。図5に示すようにステアリングホイール62をステップ的に転舵すると、自車両は図7に示すように自車線から逸脱していく。ここで、図7の▲1▼〜▲3▼は、図5に示す操作パターン▲1▼〜▲3▼に対応している。すなわち、操作パターン▲1▼のように操舵角STRが小さいと自車両は緩やかに自車線から逸脱し、逆に操作パターン▲3▼のように操舵角STRが大きいと自車両は早い段階で自車線から逸脱する。
【0039】
ステップS802では、ステップS801で算出した自車両が自車線から逸脱するまでの時間と、障害物kとの相対速度Vrkとから、自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置を推定する。
【0040】
ステップS803では、ステップS801で算出した自車両が自車線から逸脱する位置、及びステップS802で算出した自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置から、自車両が障害物と将来接触する可能性を判断する。そして、自車両が自車線から逸脱するときに障害物と接触しない操舵量の閾値、すなわち操舵量閾値を算出する。
【0041】
ここで、図5に示す操作パターン▲1▼〜▲3▼でステアリングホイール62を操作した場合の、自車両と障害物kが接触する可能性を考える。図8(a)(b)に示すように、ステアリングホイール62を操作するときの操舵角STRが小さい場合(操作パターン▲1▼)、自車両は緩やかに自車線から逸脱する。従って、自車両が障害物と接触する可能性はない。一方、図9(a)(b)、または図10(a)(b)に示すように操舵角STRが大きいと(操作パターン▲2▼、▲3▼)、自車両は急に自車線から逸脱するので、自車両が障害物と接触する可能性がある。
【0042】
次に、図6のステップS801で行う自車両の自車線逸脱位置および逸脱時間算出処理を、より詳細に説明する。
図11は、ステアリングホイール62を右に転舵したときに、自車両が自車線から逸脱する場合を示している。図11において、自車両の現在位置を通り自車線に垂直にx軸をとり、x軸に垂直で自車線の右側のレーンマーカと平行にy軸をとる。この場合、図11において自車両が自車線を逸脱する位置を点P(0,d)で示す。また、自車速をV、自車両の車線に対するヨー角をφ(0)、自車両の現在位置をQ(x(0),0)とする。
【0043】
曲率半径Rは、車速V、操舵角STR、ステアリングギヤ比STR_GR、ホイールベースl、スタビリティファクタAから以下の(式6)によって求まる。
【数6】
【0044】
以下に、(式6)により算出される曲率半径Rから、自車両が自車線から逸脱する位置点P(0,d)、及び自車両が点Pに到達する時間T1を求める方法を説明する。
時間tでの自車両のヨー角φ(t)は以下の(式7)で表される。
【数7】
【0045】
時間tにおける微少時間dtの間に自車両がx方向およびy方向へ移動する距離は、それぞれ(式8)、および(式9)で示される。
【数8】
【数9】
【0046】
時間tでの自車両の位置は、(式8)および(式9)をそれぞれ積分することにより、以下の(式10)および(式11)で表される。
【数10】
【数11】
【0047】
(式10)、および(式11)に(式7)を代入して整理すると、時間tにおける自車両のx方向およびy方向の位置は、以下の(式12)および(式13)から求めることができる。
【数12】
【数13】
【0048】
まず、(式12)および(式13)を用いて、自車両が自車線から逸脱する位置点P(0,d)を算出する。
(式12)において、時間tにおける自車両のx方向の位置x(t)=0とすると、
【数14】
となる。(式14)から(式15)が得られる。
【数15】
【0049】
自車両が自車線から逸脱するとき、(式15)の左辺sin(φ(0)-V/R x t)の値は負であるので、(式15)は以下の(式16)として表すことができる。
【数16】
【0050】
(式16)を(式13)に代入すると、自車両が自車線から逸脱する位置点Pのy座標を(式17)で表すことができる。
【数17】
【0051】
次に、自車両が自車線から逸脱する時間T1を求める。
自車両のx方向の位置x(t)=0となるときの時間T1は(式14)より、以下の(式18)として算出することができる。
【数18】
【0052】
次に、ステップS802で行う障害物位置の推定処理について説明する。ここでは、ステップS801で算出した、自車両が自車線から逸脱するまでの時間T1と、自車両から障害物kまでの相対距離Dkおよび相対速度Vrkとから、自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置を推定する。
【0053】
ここでは、図12に示すように、自車両の現在位置Q(x(0),0)に対して、隣接車線上のy方向の位置Dkを車速V+Vrkで他車両が走行していると近似して、障害物kの位置を算出する。
自車両が自車線から逸脱するときの時間T1における障害物kの位置dkは、以下のように算出できる。
・障害物kが自車両前方に存在する場合
【数19】
dk=(V+Vrk)・T1+Dk (式19)
・障害物が自車両後方に存在する場合
【数20】
dk=(V+Vrk)・T1−Dk (式20)
【0054】
ステップS803における操舵量閾値算出処理について説明する。ここでは、まず、ステップS801で算出した自車両が自車線から逸脱する位置P(0,d)、ステップS802で算出した自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置dk、及び障害物kの全長Lから、自車両が障害物kと将来接触する可能性を判断し、障害物kと接触しない操舵量閾値を算出する。図13に、ステップS803における操舵量閾値算出処理のフローチャートを示す。
【0055】
ステップS811では、障害物kが自車線の右車線にいるか否かを判定する。障害物kの有無および存在方向は、上述した図3のステップS200で認識した車両周囲状況から判断することができる。
【0056】
ステップS811が肯定判定されると、ステップS812に進む。ステップS812では、障害物kの存在する車線を示すフラグfLANEに1をセットしてステップS816に進む。ステップS811が否定判定されると、ステップS813に進み、障害物kが自車線の左車線にいるか否かを判定する。ステップS813が肯定判定されると、ステップS814に進む。ステップS814では、フラグfLANEに2をセットしてステップS816に進む。ステップS813が否定判定されると、ステップS815へ進む。ステップS815では、隣接車線状に障害物kが存在しないと判断し、フラグfLANEに0をセットしてステップS816に進む。
【0057】
ステップS816では、障害物kが自車両よりも前方に存在するか否かを判定する。ステップS816が肯定判定されると、ステップS817に進む。ステップS817では、障害物kが自車両に接近しているか否かを判定する。ここでは、例えば自車両と障害物kとの相対速度Vrkから、障害物kが接近しているか否かを判定することができる。ステップS817が肯定判定されると、ステップS818に進む。
【0058】
ステップS818では、自車両と障害物kとが接触しない操舵量閾値STR*を算出する。自車両の斜め前方に存在する障害物kが自車両に接近している、すなわち自車両よりも遅い場合、自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物kとの位置関係が以下の(式21)を満足すれば、自車両が障害物kと接触する可能性はない。この場合の走行状況を、図14に示す。
【数21】
d≧dk+L/2 (式21)
【0059】
(式21)に、自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置を示す(式17)、および障害物kの位置を示す(式19)を代入し、曲率半径Rについて解くと、(式22)を得る。
【数22】
R=F(V、Vrk、Dk、x(0)、φ(0)、L)(式22)(式22)と(式6)から、等号が成立するときの操舵量閾値STR*を求めることができる。
【0060】
ステップS817が否定判定され、障害物kが遠ざかっていく場合は、自車両が障害物kと接触する可能性がない。そこで、ステップS819へ進み、操舵量閾値STR*に最大値STRmaxをセットする。
【0061】
ステップS816が否定判定されると、ステップS820に進み、障害物kが自車両に接近しているか否かを判定する。ステップS820が肯定判定されると、ステップS821に進む。
【0062】
ステップS821では、自車両が障害物kと接触しない操舵量閾値STR*を算出する。自車両の斜め後方に存在する障害物kが自車両に接近している、すなわち自車両よりも速い場合、自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物kとの位置関係が以下の(式23)を満足すれば、自車両が障害物kと接触する可能性はない。この場合の走行状況を、図15に示す
【数23】
d≦dk−L/2 (式23)
【0063】
(式23)に、自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置を示す(式17)、および障害物kの位置を示す(式20)を代入し、曲率半径Rについて解くと、(式24)を得る。
【数24】
R=F(V、Vrk、Dk、x(0)、φ(0)、L) (式24)(式24)と(式6)とから、等号が成立するときの操舵量閾値STR*を求めることができる。
【0064】
ステップS820が否定判定され、障害物kが遠ざかる場合、または障害物kが存在しない場合は、自車両が障害物kと接触する可能性がない。そこで、ステップS822ヘ進み、操舵量閾値STR*に最大値STRmaxをセットする。
【0065】
ステップS823では、フラグfLANEが1か否かを判定する。ステップS823が肯定判定され、障害物kが右車線に存在する場合は、そのまま終了する。ステップS823が否定判定されると、ステップS824に進み、フラグfLANEが2か否かを判定する。ステップS824が肯定判定されると、ステップS825へ進む。ステップS825では、障害物kが左車線にいるので、算出した操舵量閾値STR*を-STR*と設定して終了する。一方、ステップS824が否定判定されると、障害物kが隣接車線に存在せず自車両が障害物kと接触する可能性がないと判断する。そこで、ステップS825へ進んで操舵量閾値STR*に最大値STRmaxをセットして終了する。
【0066】
つぎに、図3のステップS900における左右方向制御指令値算出処理について詳細に説明する。ステップS900では、ステップS600で算出した左右方向リスクポテンシャルRPlateralと、ステップS800で算出した操舵量閾値STR*とから、操舵反力制御指令値FSを算出する。図16に、ステップS900で行う処理のフローチャートを示す。
【0067】
ステップS901では、ステップS800で算出した操舵量閾値STR*が正の値か否かを判定する。ここでは、例えばステアリングホイール62を右側に操舵するときの操舵角STRおよび操舵量閾値STR*を正の値で示し、左側に操舵するときの操舵角STRおよび操舵量閾値STR*を負の値で示す。ステップS901が肯定判定されるとステップS902に進み、現在の操舵角STRが操舵量閾値STR*よりも大きいか否かを判定する。ステップS902が肯定判定されると、ステップS903に進む。
【0068】
ステップS903では、左右方向のリスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御指令値FSを算出する。操舵反力制御指令値FSは、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じて、リスクポテンシャルが大きいほど、操舵角を戻す方向、つまりステアリングホイール62を中立位置へと戻す方向へ大きな操舵反力を発生するように設定される。図17に、左右方向リスクポテンシャルRPlateralと、操舵反力制御指令値FSとの関係を示す。なお、図17において、左右方向リスクポテンシャルRPlateralがプラスである場合は、右方向のリスクポテンシャルであることを示し、左右方向リスク度RPlateralがマイナスである場合は、左方向のリスクポテンシャルであることを示している。
【0069】
図17に示すように、左右方向リスクポテンシャルRPlateralの絶対値が所定値RPmaxよりも小さい場合は、リスクポテンシャルが大きくなるほど、ステアリングホイール62を中立位置へ戻す方向の操舵反力が大きくなるように操舵反力制御指令値FSが設定される。左右方向リスクポテンシャルRPlateralの絶対値が所定値RPmaxよりも大きい場合は、操舵角を迅速に中立位置に戻すように、最大の操舵反力制御指令値FSmaxを設定する。
【0070】
ステップS902が否定判定され、操舵角STRが操舵量閾値STR*以下の場合は、ステップS904へ進む。ステップS904では、操舵反力制御指令値FSに0をセットする。これにより、ステアリングホイール62が操舵量閾値STR*以下の操舵角STRで操作されている場合は、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御を行わない。
【0071】
ステップS901が否定判定され、操舵量閾値STR*が負の値の場合は、ステップS905に進む。ステップS905では、現在の操舵角STRが操舵量閾値STR*よりも小さいか否かを判定する。ステップS905が肯定判定され、ステアリングホイール62が操舵量閾値STR*を越える操舵角STRで操作されている場合は、ステップS906へ進む。ステップS906では、ステップS903と同様に、図17のマップを用いて左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御指令値FSを算出する。
【0072】
ステップS905が否定判定され、操舵角STRが操舵量閾値STR*以上の場合は、ステップS907へ進む。ステップS907では、操舵反力制御指令値FSに0をセットする。これにより、ステアリングホイール62が操舵量閾値STR*以内の操舵角STRで操作されている場合は、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御を行わない。
【0073】
図18に、第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明するための図を示す。上述したように、第1の実施の形態においては、自車両と障害物kとの接触の可能性に基づいて、操舵量閾値STR*を算出する。そして、図18に示すように、操舵量閾値+STR*を越えてステアリングホイール62が操作されると、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じて操舵反力が制御される。すなわち、ステアリングホイール62が操舵量閾値STR*を越えて操作され、自車両と障害物kとが接触する可能性がある場合は、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力が発生する。これにより、運転者に自車両周囲のリスクポテンシャルRPを操舵反力として伝達することができる。一方、ステアリングホイール62が操舵量閾値+STR*以内の操舵量STRで操作されている場合は、操舵反力特性は変化しない。したがって、ドライバの運転意図による運転操作を妨げることがない。
【0074】
なお、図18は、操舵量閾値STR*が正の値で障害物が自車両の右側に存在する場合を例として示している。障害物が自車両の左側に存在する場合は、操舵量閾値STR*が負の値として示される。この場合も、ステアリングホイール62が操舵量閾値-STR*を越えて操作されると、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力が発生する。
【0075】
このように、以上説明した第1の実施の形態においては、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、自車両の周囲に存在する障害物kの自車両に対する相対位置やその移動方向、自車両の走行車速V、および自車両の車線識別線に対する相対位置といった走行状況を認識し、認識したデータに基づいて各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkを算出する。そして、各障害物kに対するリスクポテンシャルRPkの前後方向成分および左右方向成分をそれぞれ加算することにより、自車周囲の障害物状況を考慮した総合的な前後方向のリスクポテンシャルRPlongitudinalおよび左右方向のリスクポテンシャルRPlateralを算出する。さらに、コントローラ50は、自車両が、側方に存在する障害物kと接触する可能性を推定し、接触する可能性がある場合には、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じてステアリングホイール62に発生する操作反力を制御する。具体的には、コントローラ50は自車両の将来の位置を推定し、推定した自車両の将来位置に基づいて、自車両が障害物kと接触する可能性のあるステアリングホイール62の操作に関する閾値を算出する。そして、ステアリングホイール62が算出した操作閾値を超えて操作される場合は、自車両が障害物kと接触する可能性があると判断して、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じて操舵反力制御を行う。これにより、自車両が障害物kと接触する可能性がある場合に、自車両周囲のリスクを操舵反力として運転者に適切に伝達することができる。さらに、自車両が障害物kと接触する可能性がない場合には、操舵反力制御は行われず、操舵反力特性は変化しないので、運転者の意図による運転操作を妨げることがない。
(2)コントローラ50は、自車両の左右方向のリスクポテンシャルRPlateralに応じて操舵反力制御を行うので、自車両が左右方向に存在する障害物kと接触する可能性がある場合に、障害物kに対するリスクを操舵反力として運転者に適切に伝達することができる。また、左右方向のリスクポテンシャルRPlateralに応じて操舵反力を発生させることにより、運転者による操舵操作を適切な方向へと促すことができる。
(3)コントローラ50は、自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置を推定し、自車線を逸脱するときの自車両の位置と障害物kの位置との関係から、操舵操作の閾値を算出する。これにより、複雑な計算をすることなく、自車両が将来障害物kと接触する可能性を判断することができる。
(4)コントローラ50は、ステアリングホイール62が一定の操舵量STRで操作された場合の自車両の位置を推定するので、複雑な計算をすることなく自車両の位置を推定することができる。
(5)コントローラ50は、操舵操作の閾値として操舵量閾値STR*を算出し、算出した操舵量閾値STR*を用いて自車両と障害物kとが接触する可能性を判断する。これにより、自車両が障害物kと接触する可能性がある場合に、自車両周囲のリスクを操舵反力として運転者に適切に伝達することができる。また、自車両が障害物kと接触する可能性がない場合には操舵反力が発生しないので、運転者に煩わしさを与えることがない。
【0076】
《第2の実施の形態》
本発明の第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置について、以下に説明する。第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成は、図1及び図2を用いて説明した第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。ここでは、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0077】
第2の実施の形態においては、ステアリングホイール62を一定の操舵角速度で操舵する場合を、所定の操作パターンとする。そこで、一定の操舵角速度で操舵操作するときに自車両が自車線から逸脱する位置と、自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置を算出する。そして、自車両が自車線から逸脱するときの自車両と障害物kとの位置関係から、自車両が障害物kと将来接触する可能性を判断し、障害物kと接触しない操舵角速度の閾値を算出する。第2の実施の形態においては、ステアリングホイール62が操舵角速度閾値を超えて操舵されたときのみ、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御指令値FSを算出し、操舵反力制御を行う。
【0078】
このような制御において、どのように反力制御指令値を決定するかについて、以下に、図19を用いて説明する。図19は、本発明の第2の実施の形態によるコントローラ50における運転操作補助制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図19のステップS100からステップS700における処理は、上述した第1の実施の形態の図3のフローチャートにおける処理と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
【0079】
ステップS850では、操舵角速度閾値を算出する。ここでは、所定の操作パターンでステアリングホイール62を操作した場合の自車両の位置を推定し、自車両が将来障害物kと接触する可能性のある操舵角速度閾値を算出する。操舵角速度閾値は、ステアリングホイール62が操舵角速度閾値を超える操舵角速度で操作されると、自車両が障害物kと接触する可能性があることを示すものである。
【0080】
以下に、ステップS850における操舵角速度閾値算出処理を、図20〜図24を用いて詳細に説明する。ここでは、図20に示すように一定の操舵角速度STR_OMGで操舵操作を行った場合の、将来の自車両と障害物との接触の可能性を判断し、操舵角速度閾値を算出する。図21に、ステップS850における処理のフローチャートを示す。
【0081】
ステップS851では、自車両が自車線から逸脱する位置、及び逸脱するまでの時間を算出する。図20に示すようにステップ状の操舵角速度STR_OMGにより転舵すると、操舵角STRは図22に示すように徐々に増加する。操舵角STRの増加に応じて、図23に示すように自車両は自車線から逸脱していく。図22および図23の▲1▼〜▲3▼は、図20に示す操舵パターン▲1▼〜▲3▼にそれぞれ対応している。すなわち、操作パターン▲1▼のように操舵角速度STR_OMGが小さいと、自車両は緩やかに自車線から逸脱する。一方、操作パターン▲2▼または▲3▼のように操舵角速度STR_OMGが大きいと、自車両は早い段階で自車線から逸脱する。
【0082】
ステップS852では、ステップS851で算出した、自車両が自車線から逸脱するまでの時間と、自車両と障害物kとの相対速度Vrkとから、自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置を推定する。
【0083】
ステップS853では、ステップS851で算出した、自車両が自車線から逸脱する位置、及びステップS852で算出した自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置から、自車両が障害物と将来接触する可能性を判断し、障害物と接触しない操舵角速度の閾値、すなわち操舵角速度閾値を算出する。
【0084】
つぎに、ステップS851における自車両の自車線逸脱位置および逸脱時間の算出処理について、詳細に説明する。以下の処理で用いるパラメータは、上述した第1の実施の形態で図11および図12に示したものと同様である。
【0085】
時間tにおける曲率半径R(t)は、車速V、操舵角速度STR_OMG、ステアリングギヤ比STR_GR、ホイールベースl、スタビリティファクタAから、(式25)によって求まる。
【数25】
【0086】
以下に、曲率半径R(t)から、自車両が自車線から逸脱する位置点P(0,d)、及び自車両が点Pに到達する時間T1を求める方法を示す。
時間tでの自車両のヨー角φ(t)は(式26)で表される。
【数26】
【0087】
時間tにおける微少時間dtの間に自車両がx方向およびy方向へ移動する距離は、それぞれ(式27)および(式28)で表される。
【数27】
【数28】
【0088】
時間tでの自車両の位置は、(式27)および(式28)をそれぞれ積分することにより、(式29)および(式30)で表される。
【数29】
【数30】
【0089】
(式29)、(式30)にそれぞれ(式25)および(式26)を代入すると、時間tにおける自車両の位置x(t)、y(t)を(式31)および(式32)で求めることができる。
【数31】
【数32】
ただし、(式31)および(式32)において、Bは以下の(式33)で示される。
【数33】
【0090】
以上の算出式を用いて、自車両が自車線から逸脱する時間T1を求める。(式31)でx(T1)=0とすると、(式34)を得る。
【数34】
これを満たす時間T1は、例えばコントローラ50で逐次計算させることにより求めることができる。
【0091】
次に、自車両が自車線から逸脱する位置点P(0,d)を求める。点P(0.d)は、(式32)を用いて以下の(式35)より算出することができる。
【数35】
【0092】
ステップS852における、自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置の推定処理は、第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0093】
ステップS853における操舵角速度閾値の算出処理について説明する。ここでは、ステップS851で算出した、自車両が自車線から逸脱する位置P、ステップS852で算出した自車両が自車線から逸脱するときの障害物kの位置dk、及び障害物の全長Lから、自車両が障害物kと将来接触する可能性を判断し、障害物kと接触しない操舵角速度閾値を算出する。図24に、ステップS853で行う処理のフローチャートを示す。
【0094】
ステップS861で、障害物kが自車線の右車線にいるか否かを判定する。ステップS861が肯定判定されると、ステップS862に進む。ステップS862では、フラグfLANEに1をセットしてステップS866に進む。ステップS861が否定判定されると、ステップS863に進み、障害物kが自車線の左車線にいるか否かを判定する。ステップ863が肯定判定されると、ステップS864に進む。ステップS864では、フラグfLANEに2をセットしてステップS866に進む。ステップS863が否定判定されると、ステップS865に進み、フラグfLANEに0をセットしてステップS866に進む。
【0095】
ステップS866では、障害物kが自車両よりも前方に存在するか否かを判定する。ステップS866が肯定判定されると、ステップS867に進み、障害物kが自車両に接近しているか否かを判定する。ステップS867が肯定判定され、障害物kが自車両に接近している場合は、ステップS868に進む。ステップS868では、操舵角速度閾値STR_OMG*を算出する。例えば図14に示すように、自車両の斜め前方に存在する障害物kが自車両よりも遅い場合、自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物kとの位置関係が以下の(式36)を満足すれば、自車両が障害物kと接触する可能性はない。
【数36】
d≧dk+L/2 (式36)
【0096】
(式36)に、自車両が自車線から逸脱するときの自車両の位置を表す(式35)および障害物kの位置を表す(式19)を代入し、操舵角速度STR_OMGについて解くと、操舵角速度閾値STR_OMG*を以下の(式37)から求めることができる。
【数37】
STR_OMG*=G(V、Vrk、Dk、x(0)、φ(0)、L) (式37)
【0097】
ステップS867が否定判定され、障害物kが自車両から遠ざかる場合は、ステップS869へ進む。ステップS869では、障害物kと接触する可能性がないので、操舵角速度閾値STR_OMG*に最大値STR_OMGmaxをセットする。
【0098】
ステップS866が否定判定されると、ステップS870に進み、障害物kが自車両に接近しているか否かを判定する。ステップS870が肯定判定されると、ステップS871に進み、操舵角速度閾値STR_OMG*を算出する。例えば図15に示すように、自車両の斜め後方に存在する障害物kが自車両よりも速い場合、自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物kとの位置関係が以下の(式38)を満足すれば、自車両が障害物kと接触する可能性はない。
【数38】
d≦dk−L/2 (式38)
【0099】
(式38)に、自車両が自車線を逸脱するときの自車両の位置を表す(式35)、および障害物kの位置を表す(式20)を代入し、操舵角速度STR_OMGについて解くと、操舵角速度閾値STR_OMG*を以下の(式39)から求めることができる。
【数39】
STR_OMG*=G(V、Vrk、Dk、x(0)、φ(0)、L) (式39)
【0100】
ステップS870が否定判定されると、ステップS872へ進む。ステップS872では、障害物kと接触する可能性がないので、操舵角速度閾値STR_OMG*に最大値STR_OMGmaxをセットする。
【0101】
つづくステップS873では、フラグfLANEが1か否かを判定する。ステップS873が肯定判定されると、そのまま終了する。ステップS873が否定判定されると、ステップS874に進み、フラグfLANEが2か否かを判定する。ステップS874が肯定判定されると、ステップS875へ進む。ステップS875では、障害物kが左車線にいるので、算出した操舵角速度閾値STR_OMG*に-STR_OMG*をセットして終了する。ステップS874が否定判定されると、障害物kが隣接車線に存在しないため障害物kと接触する可能性がないと判断する。この場合、ステップS876へ進んで操舵角速度閾値STR_OMG*に最大値STR_OMGmaxをセットする。
【0102】
このようにしてステップS850で操舵角速度閾値STR_OMG*を算出した後、ステップS950へ進む。
【0103】
ステップS950では、ステップS600で算出した左右方向のリスクポテンシャルRPlateral、及びステップS850で算出した操舵角速度閾値STR_OMG*から、操舵反力制御指令値FSを算出する。図25に、ステップS950で行う処理のフローチャートを示す。
【0104】
ステップS951では、ステップS850で算出した操舵角速度閾値STR_OMG*が正の値か否かを判定する。ここで、例えば操舵角速度閾値STR_OMG*が正の値の場合は、ステアリングホイール62が右側に操舵され、操舵角速度閾値STR_OMG*が負の値の場合は、左側に操舵されることを示す。ステップS951が肯定判定されると、ステップS952に進み、操舵角速度STR_OMGが操舵角速度閾値STR_OMG*よりも大きいか否かを判定する。操舵角速度STR_OMGは、例えば舵角センサ90によって検出される操舵角STRを用いて算出することができる。ステップS952が肯定判定されると、ステップS953に進む。ステップS953では、第1の実施の形態と同様に、図17のマップを用いて左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御指令値FSを算出する。
【0105】
ステップS952が否定判定され、操舵角速度STR_OMGが操舵角速度閾値STR_OMG*よりも小さい場合は、ステップS954へ進む。ステップS954では、ステアリングホイール62が操舵角速度閾値STR_OMG*よりも遅い操舵角速度STR_OMGで操舵されているため、自車両が障害物kと接触する可能性がないと判断して、操舵反力制御指令値FSに0をセットして終了する。
【0106】
ステップS951が否定判定されると、ステップS955に進む。ステップS955では、操舵角速度STR_OMGが操舵角速度閾値STR_OMG*よりも小さいか否かを判断する。ステップS955が肯定判定されると、ステップS956に進み、ステップS953と同様に図17のマップを用いて左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力制御指令値FSを算出する。
【0107】
ステップS955が否定判定され、操舵角速度STR_OMGが操舵角速度閾値STR_OMG*以上の場合は、ステップS957へ進む。ステップS957では、ステアリングホイール62が操舵角速度閾値STR_OMG*よりも遅い操舵角速度STR_OMGで操舵されているため、自車両が障害物kと接触する可能性がないと判断して、操舵反力制御指令値FSに0をセットして終了する。
【0108】
図26に、第2の実施の形態による車両用運転操作補助装置1の作用を説明するための図を示す。上述したように、第2の実施の形態においては、自車両と障害物kとの接触の可能性に基づいて操舵角速度閾値STR_OMG*を算出し、ステアリングホイール62が操舵角速度閾値+STR_OMG*を超える操舵角速度STR_OMGで操舵されたときに、リスクポテンシャルRPに応じた操舵反力を発生させる。これにより、自車両と障害物kとが接触する可能性のある場合に、自車両周囲のリスクポテンシャルRPを操舵反力として運転者に適切に伝達することができる。一方、操舵角速度閾値+STR_OMG*以内の操舵角速度STR_OMGで操舵された場合は、操舵反力特性が変化しないので、ドライバの意図による運転操作を妨げることがない。また、操舵角速度STR_OMGによって操舵反力を発生させるか否かを判断しているので、障害物と接触する可能性がある場合に、より早い段階でドライバに対して周囲のリスクを伝えることができる。
【0109】
なお、図26は、操舵角速度閾値STR_OMG*が正の値で障害物が自車両の右側に存在する場合を例として示している。障害物が自車両の左側に存在する場合は、操舵角速度STR_OMG*が負の値として示される。この場合も、ステアリングホイール62が操舵角速度-STR_OMG*を越える速度で操舵されると、左右方向リスクポテンシャルRPlateralに応じた操舵反力が発生する。
【0110】
このように、以上説明した第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態による効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)コントローラ50は、ステアリングホイール62が一定の操舵角速度STR_OMGで操作された場合の自車両の位置を推定するので、複雑な計算をすることなく自車両の位置を推定することができる。
(5)コントローラ50は、操舵操作の閾値として操舵角速度閾値STR_OMG*を算出し、算出した操舵角速度閾値STR_OMG*を用いて自車両と障害物kとが接触する可能性を判断する。これにより、操舵量閾値STR*を用いるよりも早い段階で自車両と障害物kとが接触する可能性を判断することができる。また、自車両が障害物kと接触する可能性がある場合には、自車両周囲のリスクをより早い段階で、操舵反力として運転者に伝達することができる。なお、自車両が障害物kと接触する可能性がない場合には操舵反力が発生しないので、運転者に煩わしさを与えることがない。
【0111】
以上説明したように、第1および第2の実施の形態においては操舵操作の閾値として操舵量閾値STR*および操舵角速度閾値STR_OMG*をそれぞれ算出した。ただし、自車両が左右方向に存在する障害物kと接触する可能性を判断することができれば、これらには限定されない。
【0112】
上記第1および第2の実施の形態においては、前後方向リスクポテンシャルRPlongitudinalおよび左右方向リスクポテンシャルRPlateralを算出し、自車両の前後方向および左右方向の反力制御を行った。ただし、これには限定されず、自車両の左右方向に存在する障害物に対するリスクポテンシャルを算出し、左右方向の反力制御のみを行うこともできる。この場合も、左右方向の障害物、例えば隣接車線上の他車両に対するリスクポテンシャルを算出し、自車両と他車両とが接触する可能性がある場合に、リスクポテンシャルに応じて操舵反力制御を行うようにする。
【0113】
上記第1および第2の実施の形態においては、自車両と障害物kとの余裕時間TTCkを算出し、余裕時間TTCkの関数よりリスクポテンシャルRPkを算出したが、これには限定されない。例えば、自車両と障害物kとの余裕時間TTCkに加えて、障害物kに対する車間時間THWkを用いてリスクポテンシャルRPkを算出することもできる。また、車間距離および相対速度のばらつきσ(Dk)、σ(Vrk)を考慮せずに余裕時間TTCkを算出することもできる。障害物kに対するリスクポテンシャルRPkを算出する際に、障害物kの種別に応じた重みwkを省略することもできる。
【0114】
本発明による車両用運転操作補助装置1を備える車両は、図2に示す構成には限定されない。
【0115】
以上説明した第1および第2の実施の形態においては、障害物検出手段としてレーザレーダ10、前方カメラ20および後方カメラを用い、自車両将来位置推定手段および操作閾値算出手段として、コントローラ50を用い、操作反力制御手段として、コントローラ50および操舵反力制御装置60を用いた。また、車両操作機器として、操舵装置であるステアリングホイール62を用いた。ただし、これらには限定されず、障害物検出手段として例えばミリ波レーダを用いることもできる。また、前方カメラ20および後方カメラ21からの画像信号に画像処理を施す装置をコントローラ50とは独立して設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による車両用運転操作補助装置の構成を示すブロック図。
【図2】 図1に示す車両用運転操作補助装置を搭載した車両の構成図。
【図3】 第1の実施の形態における制御処理のメインフローチャート。
【図4】 前後方向リスクポテンシャルとアクセル反力制御指令値との関係を示す図。
【図5】 第1の実施の形態における操作パターンを説明する図。
【図6】 操舵量閾値算出処理の処理手順を示すフローチャート。
【図7】 図5に示す操作パターンで操舵したときの自車両の動きを説明する図。
【図8】(a)(b)操作パターン▲1▼で操舵したときの自車両と障害物との動きを説明する図。
【図9】(a)(b)操作パターン▲2▼で操舵したときの自車両と障害物との動きを説明する図。
【図10】(a)(b)操作パターン▲3▼で操舵したときの自車両と障害物との動きを説明する図。
【図11】 自車両の自車線逸脱位置および逸脱時間を算出するためのパラメータを示す図。
【図12】 自車両が自車線を逸脱するときの障害物位置を算出するためのパラメータを示す図。
【図13】 操舵量閾値算出処理をの処理手順を示すフローチャート。
【図14】 自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物との位置関係の一例を示す図。
【図15】 自車両が自車線を逸脱するときの自車両と障害物との位置関係の一例を示す図。
【図16】 左右方向制御指令値算出処理の処理手順を示すフローチャート。
【図17】 左右方向リスクポテンシャルと操舵反力制御指令値との関係を示す図。
【図18】 第1の実施の形態の作用を説明するための図。
【図19】 第2の実施の形態における制御処理のメインフローチャート。
【図20】 第2の実施の形態における操作パターンを説明する図。
【図21】 操舵角速度閾値算出処理の処理手順を示すフローチャート。
【図22】 図20に示す操作パターンで操舵したときの操舵角の変化を説明する図。
【図23】 図20に示す操作パターンで操舵したときの自車両の動きを説明する図。
【図24】 操舵角速度閾値算出処理の処理手順を示すフローチャート。
【図25】 左右方向制御指令値算出処理の処理手順を示すフローチャート。
【図26】 第2の実施の形態による作用を説明するための図。
【符号の説明】
10:レーザレーダ
20:前方カメラ
21:後方カメラ
30:車速センサ
90:舵角センサ
50:コントローラ
60:操舵反力制御装置
80:アクセルペダル反力制御装置
Claims (8)
- 自車両の周囲に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、
前記障害物検出手段による検出結果に基づいて、前記自車両の前記障害物に対するリスクポテンシャルを算出するリスクポテンシャル算出手段と、
前記自車両の将来の位置を推定する自車両将来位置推定手段と、
前記自車両将来位置推定手段からの信号に基づいて、前記自車両が前記障害物と接触する可能性のある、車両操作機器の操作閾値を算出する操作閾値算出手段と、
前記車両操作機器が、前記操作閾値算出手段によって算出される前記操作閾値を超えて操作されると、前記リスクポテンシャル算出手段によって算出される前記リスクポテンシャルに基づいて、前記車両操作機器に発生する操作反力を制御する操作反力制御手段とを有し、
前記自車両将来位置推定手段は、前記自車両が自車線を逸脱するときの前記自車両の前記位置を推定し、
前記操作閾値算出手段は、前記自車両将来位置推定手段によって推定される前記自車両が前記自車線を逸脱するときの前記自車両の前記位置と、前記自車両が前記自車線を逸脱するときの前記障害物の位置との関係から、前記操作閾値を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記リスクポテンシャル算出手段は、前記自車両の左右方向のリスクポテンシャルを算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記車両操作機器は操舵装置であり、
前記操作反力制御手段は、前記操舵装置に発生する前記操作反力を制御することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記自車両将来位置推定手段は、一定の操舵量で操舵操作した場合の前記自車両の前記位置を推定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置において、
前記自車両将来位置推定手段は、一定の操舵速度で操舵操作した場合の前記自車両の前記位置を推定することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項4に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記操作閾値算出手段は、前記操作閾値として、前記操舵量の閾値を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項5に記載の車両用運転操作補助装置において、
前記操作閾値算出手段は、前記操作閾値として、前記操舵速度の閾値を算出することを特徴とする車両用運転操作補助装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の車両用運転操作補助装置を備えることを特徴とする車両。
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