JP3864060B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼き台に載せられた魚などの被調理物を、手動の両面焼きモードで調理する機能を備えた加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
この種の加熱調理器の従来の一例を図15ないし図17に示す。
まず、図15及び図16において、加熱調理器1の内部には加熱室2が形成されていて、この加熱室2の上部と下部に、それぞれヒータからなる上発熱体3aと下発熱体3bとが設けられている。加熱室2内には、受け皿4aに支持された焼き台4が出し入れ可能に配置されるようになっている。焼き台4は被調理物A(例えば魚)を載せるためのもので、当該焼き台4を加熱室2内にセットした状態で、載せられた被調理物Aが上発熱体3aと下発熱体3bとの間に配置される。加熱調理器1の前部には、加熱室2を開閉する扉5が設けられていると共に、操作パネル6が設けられていて、操作パネル6にタイマー7などが設けられている。なお、加熱室2には、加熱室2内の温度を検出するための、サーミスタからなる温度センサ8が設けられている。
【0003】
さて、上記構成において、被調理物Aを手動の両面焼きモードで調理する場合には、操作パネル6の図示しない設定手段により手動の両面焼きモードを設定した状態で、タイマー7により調理時間を設定する。すると、図示しないマイクロコンピュータからなる制御装置により、図17に示すように、上記上発熱体3aと下発熱体3bとが交互に通電されて調理が行われ、設定された調理時間が経過すると調理を終了する。この場合、上記調理時における上発熱体3aと下発熱体3bの通電時間は、設定された調理時間に応じて、上発熱体3aと下発熱体3bの通電時間が常に同じとなるように制御される。
【0004】
ところで、このような構成のものにおいては、焼き台4に載せられる被調理物Aの大きさ、特に厚さによって当該被調理物Aの上面と上発熱体3aとの距離が異なることになる。しかしながら、従来構成のものでは、手動の両面焼きモードの場合、被調理物Aの大きさにかかわらず、上発熱体3aと下発熱体3bの通電時間が常に同じとなるように制御されるため、被調理物Aの大きさによって、当該被調理物Aの上面が下面に対して焼きが弱くなったり、逆に焼け過ぎてしまうということが起きやすいという欠点があった。
【0005】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、手動の両面焼きを行う場合に、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能な加熱調理器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の加熱調理器は、加熱室と、この加熱室内に配設され魚などの被調理物を載せるための焼き台と、この焼き台の上方に位置する電気的な上発熱体と、前記焼き台の下方に位置する電気的な下発熱体と、調理条件を設定する調理条件設定手段と、この調理条件設定手段の設定条件に基づき前記上発熱体と下発熱体を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記上発熱体と下発熱体の通電割合を、使用者により設定された調理時間または火力に応じて変えることを特徴とする。
【0007】
調理対象の被調理物が比較的小さいものである場合には、焼き台に載せられた被調理物の上面と上発熱体までの距離が比較的大きく、逆に、被調理物が比較的大きいものである場合には、被調理物の上面と上発熱体までの距離が比較的小さくなる。また、手動の両面焼きを行う場合において、使用者が調理時間を設定する場合、被調理物が比較的小さいものである場合には短めに設定し、被調理物が比較的大きいものである場合には長めに設定するのが一般的であり、また、使用者が火力を設定する場合には、被調理物が比較的小さいものである場合には弱めに設定し、被調理物が比較的大きいものである場合には強めに設定するのが一般的である。
【0008】
そこで、上記した請求項1の発明においては、手動の両面焼きを行う場合において、使用者により設定された調理時間が短めの場合または設定された火力が弱めの場合には、被調理物が比較的小さいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御し、また、使用者により設定された調理時間が長めの場合または設定された火力が強めの場合には、被調理物が比較的大きいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御するようにする。これにより、被調理物の大きさにかかわらず、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0009】
請求項2の発明は、調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記調理時間設定手段により設定された調理時間が、設定可能な最大設定可能時間の1/3より短い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することを特徴とする。
【0010】
これによれば、手動の両面焼きを行う場合において、調理時間設定手段により設定された調理時間が設定可能な最大設定可能時間の1/3より短い場合、被調理物が比較的小さいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することにより、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0011】
請求項3の発明は、調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記調理時間設定手段により設定された調理時間が、設定可能な最大設定可能時間の1/2より長い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することを特徴とする。
【0012】
これによれば、手動の両面焼きを行う場合において、調理時間設定手段により設定された調理時間が設定可能な最大設定可能時間の1/2より長い場合、被調理物が比較的大きいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することにより、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0013】
請求項4の発明は、調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、前記調理時間設定手段による設定可能な調理時間は1分単位とし、また、制御手段は、前記調理時間設定手段により設定された調理時間に基づき調理を実行する際に、上発熱体と下発熱体の1回の通電パターンの合計時間を1分となるように制御することを特徴とする。
【0014】
これによれば、上発熱体と下発熱体の1回の通電パターンの合計時間が1分であり、それら1分の中での上発熱体と下発熱体の通電割合を決めておき、設定された調理時間(分単位)分、通電パターンを単純に繰り返すことにより、上発熱体と下発熱体の通電割合を、特に調整することなく制御できる。従って、制御手段の制御が簡単になる。
【0015】
請求項5の発明は、火力の設定を行う火力設定手段を備え、制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記火力設定手段により設定された火力が、設定可能な最大火力の半分より弱い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することを特徴とする。
【0016】
これによれば、手動の両面焼きを行う場合において、火力設定手段により設定された火力が設定可能な最大火力の半分より弱い場合、被調理物が比較的小さいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することにより、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0017】
請求項6の発明は、火力の設定を行う火力設定手段を備え、制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記火力設定手段により設定された火力が、設定可能な最大火力の半分より強い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することを特徴とする。
【0018】
これによれば、手動の両面焼きを行う場合において、火力設定手段により設定された火力が設定可能な最大火力の半分より強い場合、被調理物が比較的大きいものであると判断し、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することにより、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例について、図1ないし図11を参照して説明する。まず、図3及び図4において、加熱調理器11は、この場合卓上式のものである。この加熱調理器11の内部には加熱室12が形成されていて、この加熱室12内の上部と下部に、それぞれシーズヒータ(電気的な発熱体)からなる上発熱体13と下発熱体14とが設けられている。この場合、これら各発熱体13,14は、例えば1200Wのものが用いられている。加熱室12内には、受け皿15に支持された焼き台16が出し入れ可能に配置されるようになっている。焼き台16は魚などの被調理物Aを載せるためのもので、当該焼き台16を加熱室12内にセットした状態で、載せられた被調理物Aが上発熱体13と下発熱体14との間に配置される。加熱室12の側面には、加熱室12内の温度を検出するための、サーミスタからなる温度センサ17が設けられている。
【0020】
加熱調理器11の前部には、加熱室12の前面開口部を開閉する扉18が設けられていると共に、操作パネル19が設けられている。操作パネル19には、調理条件設定手段を構成する調理条件設定スイッチ20と、調理時間設定手段を構成する調理時間設定スイッチ21と、火力設定手段を構成する火力設定スイッチ22とが設けられている。
【0021】
このうち、調理条件設定スイッチ20には、手動片面スイッチ20aと、手動両面スイッチ20bと、自動スイッチ20cとが設けられている。手動片面スイッチ20aが操作された場合には、上発熱体13のみを用いた手動片面焼きモードが実行される。手動両面スイッチ20bが操作された場合には、上発熱体13と下発熱体14の双方を用いた手動両面焼きモードが実行される。自動スイッチ20cが操作された場合には、上発熱体13と下発熱体14の双方を用いた自動両面焼きモードが実行される。調理時間設定スイッチ21は、上記手動片面焼きモード及び手動両面焼きモードの際に、調理時間を設定するために使用されるもので、この場合、設定可能な最大設定可能時間は30分とされている。また、火力設定スイッチ22は、同じく手動片面焼きモード及び手動両面焼きモードの際に、火力を設定する場合に使用されるもので、この場合「強」「中」「弱」の3段階の設定が可能である。なお、自動両面焼きモードの場合には、火力及び調理時間は自動的に制御される。
【0022】
図5は本発明の要旨に関係した部分の電気的構成を示したものである。この図5において、制御手段を構成する制御装置23は、マイクロコンピュータを含んだものであり、例えば上記操作パネル19の裏側に配置されている。この制御装置23には、上記調理条件設定スイッチ20と、調理時間設定スイッチ21と、火力設定スイッチ22と、温度センサ17の信号が入力される。そして、この制御装置23は、これらの入力信号と、予め備えた制御プログラムに基づいて上発熱体13及び下発熱体14を制御する機能を有している。
【0023】
次に上記構成の作用を説明する。
ここで、焼き台16に載せて被調理物Aを焼き調理する場合、被調理物の下面と下発熱体14との間の距離Bは、図2、図4、図7に示すように、被調理物A,A1,A2の大きさが変わっても同じである。しかし、被調理物の上面と上発熱体13との間の距離Cは、被調理物A,A1,A2の大きさ、特に厚さが変わることに応じて変化する。
【0024】
すなわち、図4の被調理物Aを普通サイズとした場合、この被調理物Aの上面と上発熱体13との間の距離Cは、被調理物Aの下面と下発熱体14との間の距離Bとほぼ同じである。図2のように、被調理物A1が普通サイズよりも小さいものである場合、この被調理物A1の上面と上発熱体13との間の距離C1は、上記距離Cよりも大きく(遠く)なる(C1>C)。また、図7のように、被調理物A2が普通サイズよりも大きいものである場合、この被調理物A2の上面と上発熱体13との間の距離C2は、上記距離Cよりも小さく(近く)なる(C2<C)。このため、被調理物A,A1,A2の大きさにかかわらず、上発熱体13と下発熱体14の通電割合を常に同じとなるように制御すると、被調理物の上面側が、下面側に対して焼きが弱くなったり、逆に焼きが強くなり過ぎたりしやすい。
【0025】
そこで、本実施例においては、このような不具合を解消するため、次のように制御する。
まず、例えば図2に示すように、比較的小さな被調理物A1を、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が調理時間を設定する場合、比較的短い調理時間、例えば10分を設定したとする。調理時間設定スイッチ21により「10分」が設定された場合、制御装置23は、その調理時間(10分)は、設定可能な最大設定可能時間である30分の1/3より短いため、調理される被調理物が小さいものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図1に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の通電時間をTu1、下発熱体14の1回の通電時間をTs1とし、上下交互に通電する。このとき、Tu1>Ts1と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合は下発熱体14の通電割合よりも大きくなり、比較的小さな被調理物A1の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0026】
また、図4に示すように、普通サイズの被調理物Aを、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が調理時間を設定する場合、標準の調理時間、例えば15分を設定したとする。調理時間設定スイッチ21により「15分」が設定された場合、制御装置23は、その調理時間(15分)は標準(設定可能な最大設定可能時間である30分の1/3〜1/2)であり、被調理物が普通サイズのものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図6に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の通電時間をTu2、下発熱体14の1回の通電時間をTs2とし、上下交互に通電する。このとき、Tu2=Ts2と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合と下発熱体14の通電割合とが同じになり、普通サイズの被調理物Aの上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0027】
図7に示すように、比較的大きな被調理物A2を、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が調理時間を設定する場合、比較的長い調理時間、例えば30分を設定したとする。調理時間設定スイッチ21により「30分」が設定された場合、制御装置23は、その調理時間(30分)は、設定可能な最大設定可能時間である30分の1/2より長いため、調理される被調理物が大きいものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図8に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の通電時間をTu3、下発熱体14の1回の通電時間をTs3とし、上下交互に通電する。このとき、Tu3<Ts3と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合は下発熱体14の通電割合よりも小さくなり、比較的大きな被調理物A2の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0028】
また、図2に示すように、比較的小さな被調理物A1を、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が火力を設定する場合、火力設定スイッチ22により「弱」を設定したとする。火力設定スイッチ22により「弱」が設定された場合、制御装置23は、その「弱」の設定は、設定可能な最大火力である 「強」の1/2より弱く、調理される被調理物が小さいものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図9に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の制御時間Tu制御1のうち、通電時間をTu4に設定し、下発熱体14の1回の制御時間Ts制御1のうち、通電時間をTs4に設定し、上下交互に通電する。このとき、Tu4>Ts4と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合は下発熱体14の通電割合よりも大きくなり、比較的小さな被調理物A1の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
なお、この手動の両面焼きモードにおいて、使用者が火力を設定した場合の加熱の停止は、使用者が焼け具合を見ながら、使用者が判断して行う。
【0029】
図4に示すように、普通サイズの被調理物Aを、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が火力を設定する場合、火力設定スイッチ22により「中」を設定したとする。火力設定スイッチ22により「中」が設定された場合、制御装置23は、火力は標準であり、調理される被調理物が普通サイズのものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図10に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の制御時間Tu制御2のうち、通電時間をTu5に設定し、下発熱体14の1回の制御時間Ts制御2のうち、通電時間をTs5に設定し、上下交互に通電する。このとき、Tu制御2=Ts制御2、Tu5=Ts5と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合と下発熱体14の通電割合とが同じとなり、普通サイズの被調理物Aの上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0030】
図7に示すように、比較的大きな被調理物A2を、手動の両面焼きモードで調理する場合において、使用者が火力を設定する場合、火力設定スイッチ22により「強」を設定したとする。火力設定スイッチ22により「強」が設定された場合、制御装置23は、その「強」の設定は設定可能な最大火力であり、調理される被調理物が大きいものであると判断し、上発熱体13と下発熱体14を図11に示すように通電制御する。すなわち、上発熱体13の1回の制御時間Tu制御3のうち、通電時間をTu6に設定し、下発熱体14の1回の制御時間Ts制御3のうち、通電時間をTs6に設定し、上下交互に通電する。このとき、Tu6<Ts6と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合は下発熱体14の通電割合よりも小さくなり、比較的大きな被調理物A2の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0031】
図12は本発明の第2実施例を示したものであり、この第2実施例は上記した第1実施例とは次の点が異なっている。すなわち、手動の両面焼きを行う場合において、調理時間設定スイッチ21による設定可能な調理時間は1分単位とする。そして、制御装置23は、その調理時間設定スイッチ21による設定時間が、設定可能な最大設定可能時間である30分の1/3より短い場合(図12では7分)には、上発熱体13と下発熱体14を図12に示すように通電制御する。
【0032】
すなわち、調理時間設定スイッチ21による設定時間が7分と短いため、制御装置23は、調理される被調理物が小さいものであると判断し、上発熱体13の1回の通電時間をTu7、下発熱体14の1回の通電時間をTs7とし、上下交互に通電する。このとき、上発熱体13と下発熱体14の1回の通電パターンの合計時間を1分となるように制御する(Tu7+Ts7=1分)。この場合、上記Tu7>Ts7と設定しておくことにより、上発熱体13の通電割合は下発熱体14の通電割合よりも大きくなり、比較的小さな被調理物A1の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となる。
【0033】
なお、図示はしないが、調理時間設定スイッチ21による設定時間が、10分より大きく15分以下の間の場合には、上記Tu7とTs7は同じに設定すると共に、Tu7+Ts7=1分となるように制御する。また、調理時間設定スイッチ21による設定時間が、15分より大きく30分以下の間の場合には、上記Tu7<Ts7となるように設定すると共に、Tu7+Ts7=1分となるように制御する。
【0034】
このような第2実施例においては、上発熱体13と下発熱体14の1回の通電パターンの合計時間が1分であり、それら1分の中での上発熱体13と下発熱体14の通電割合を決めておき、設定された調理時間(分単位)分、通電パターンを単純に繰り返すことにより、上発熱体13と下発熱体14の通電割合を、特に調整することなく制御できる。従って、制御装置23の制御が簡単になる。
【0035】
図13は本発明の第3実施例を示したものである。この第3実施例においては、自動両面焼きモードの場合を示している。自動両面焼きモードの場合も、上発熱体13と下発熱体14とを交互に通電する。
【0036】
このとき、制御装置23は、例えば上発熱体13の通電中に温度センサ17による検知温度が予め設定された上限温度に達すると、上発熱体13を一旦断電し、そして温度センサ17による検知温度が予め設定された復帰温度に達すると、上発熱体13を再度通電するという制御を行う。また、下発熱体14の通電中においても、同様に、温度センサ17による検知温度が上限温度に達すると、下発熱体14を一旦断電し、そして温度センサ17による検知温度が復帰温度に達すると、下発熱体14を再度通電するという制御を行う。
【0037】
制御装置23は、予め設定した調理時間が経過したら、上発熱体13による加熱時間中に断電した時間を合計(Td1+Td2+Td3)し、これのa倍(aは定数)の時間Tup1を追加加熱する。また、これに続いて、下発熱体14による加熱時間中に断電した時間を合計(Td4+Td5)し、これのb倍(bは定数)の時間Tup2を追加加熱する。このように制御することにより、上発熱体13及び下発熱体14の各加熱時間を確保でき、焼け具合が弱くなることを防止できる。
【0038】
本発明は、上記した各実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
本発明は、卓上式の加熱調理器11に限られず、例えば図14に示すように、キッチン25に組み込まれるビルトインタイプのロースタ部26に適用することもできる。図14において、キッチン25のカウンタトップ27部分には、3個のヒータ加熱部28,29,30を備えたヒータ加熱ユニット31が組み込まれ、ロースタ部26は、このヒータ加熱ユニット31の左下部に配置されている。なお、3個のヒータ加熱部28〜30のうち、前部の左右2個のヒータ加熱部228,29は誘導加熱式のものであり、後部のヒータ加熱部30はヒータ式のものである。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、手動の両面焼きを行う場合において、被調理物の上面と下面の焼き具合を極力一定にすることが可能となるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、比較的短い調理時間が設定された場合における上発熱体と下発熱体の動作状態を示す図
【図2】比較的小さい被調理物を入れた状態の縦断側面図
【図3】扉を開放した状態の正面図
【図4】普通サイズの被調理物を入れた状態の縦断側面図
【図5】電気的構成を示す図
【図6】標準の調理時間が設定された場合における図1相当図
【図7】比較的大きい被調理物を入れた状態の縦断側面図
【図8】長い調理時間が設定された場合における図1相当図
【図9】火力を「弱」に設定した状態で調理する場合における上発熱体と下発熱体の動作状態を示す図
【図10】火力を「中」に設定した状態で調理する場合における図9相当図
【図11】火力を「強」に設定した状態で調理する場合における図9相当図
【図12】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図13】本発明の第3実施例を示すもので、自動両面焼きを行う場合の、庫内温度と、上発熱体と下発熱体の動作状態を示す図
【図14】本発明の他の実施例を示した斜視図
【図15】従来例を示す図3相当図
【図16】図4相当図
【図17】図6相当図
【符号の説明】
11は加熱調理器、12は加熱室、13は上発熱体、14は下発熱体、16は焼き台、17は温度センサ、20は調理条件設定スイッチ(調理条件設定手段)、20bは手動両面スイッチ、21は調理時間設定スイッチ(調理時間設定手段)、22は火力設定スイッチ(火力設定手段)、23は制御装置(制御手段)、26はロースタ部(加熱調理器)、A,A1,A2はそれぞれ被調理物を示す。
Claims (6)
- 加熱室と、この加熱室内に配設され魚などの被調理物を載せるための焼き台と、この焼き台の上方に位置する電気的な上発熱体と、前記焼き台の下方に位置する電気的な下発熱体と、調理条件を設定する調理条件設定手段と、この調理条件設定手段の設定条件に基づき前記上発熱体と下発熱体を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記上発熱体と下発熱体の通電割合を、使用者により設定された調理時間または火力に応じて変えることを特徴とする加熱調理器。 - 調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、
制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記調理時間設定手段により設定された調理時間が、設定可能な最大設定可能時間の1/3より短い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、
制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記調理時間設定手段により設定された調理時間が、設定可能な最大設定可能時間の1/2より長い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 調理時間を設定する調理時間設定手段を備え、
前記調理時間設定手段による設定可能な調理時間は1分単位とし、また、制御手段は、前記調理時間設定手段により設定された調理時間に基づき調理を実行する際に、上発熱体と下発熱体の1回の通電パターンの合計時間を1分となるように制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 火力の設定を行う火力設定手段を備え、
制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記火力設定手段により設定された火力が、設定可能な最大火力の半分より弱い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より大きくなるように制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 火力の設定を行う火力設定手段を備え、
制御手段は、調理条件設定手段により手動の両面焼きモードが設定された場合において、前記火力設定手段により設定された火力が、設定可能な最大火力の半分より強い場合には、上発熱体の通電割合を下発熱体の通電割合より小さくなるように制御することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
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