JP5448950B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
(加熱調理器の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の全体斜視図である。
図1で示されるように、本体1の上面には、トッププレート2が設置されており、そのトッププレート2上には、鍋等の被加熱物(図示せず)を載置するための、左加熱口3、右加熱口4及び中央加熱口5が設置されている。また、本体1の前部上面には、各種設定値及び異常情報等を表示する表示部6、火力設定内容等を表示する火力表示部7、並びに、火力の設定等の操作を実施する操作部8が設置されている。また、本体1の後方の上面には、外部の空気を本体1内部のグリル庫121(後述)に取り込むための吸気口9、その吸気口9から取り込まれた空気が、そのグリル庫121に取り込まれて循環し、グリル庫121内の調理物から発生する煙と共に外部に排出するための排気口10が設置されている。また、本体1の前面部の右上側には、本体1の電源を供給するための電源スイッチ11が設置されている。そして、本体1の左下側内部にグリル部12が形成されており、そのグリル部12の内部に通じるグリル扉120が、本体1の前面部の左側に開閉可能に設置されている。
前述したように、本体1の左下側内部にグリル部12が形成されており、図2で示されるように、グリル部12は、少なくとも、本体1の前面部に設置されたグリル部12の内部に通じるグリル扉120、そのグリル扉120から通じるグリル部12の内部の調理空間であるグリル庫121、そのグリル庫121の底部に載置された載置皿122、その載置皿122の上に置かれた載置網123、その載置網123の上に載置される調理物を上方から加熱するシーズヒーター等の上ヒーター124、載置皿122の下部に設置され、載置網123の上に載置される調理物を下方から加熱するシーズヒーター等の下ヒーター125、及び、グリル庫121内の温度を検出する温度センサー126によって構成されている。また、吸気口9とグリル庫121とを連通させ、吸気口9からグリル庫121に空気を送り込む吸気ダクト9a(図示せず)がグリル庫121の後方に形成されている。そして、グリル庫121と排気口10とを連通させ、吸気口9から取り込まれた空気を調理物から発生する煙と共にグリル庫121から排気口10を介して外部に排気するための排気ダクト10aが、グリル庫121の後方に形成されている。
また、グリル庫121は、本発明における「調理庫」に相当し、載置網123は、本発明における「載置部」に相当し、そして、温度センサー126は、本発明における「温度検出手段」に相当する。そして、上ヒーター124及び下ヒーター125は、本発明における「加熱手段」に相当し、さらに、上ヒーター124は、本発明における「上加熱手段」に相当し、下ヒーター125は、本発明における「下加熱手段」に相当する。
図3で示されるように、前述の操作部8及び温度センサー126が、制御手段14に接続されている。また、制御手段14には、表示部6、火力表示部7、報知手段13(図1及び図2において図示せず)、上ヒーター駆動回路15、下ヒーター駆動回路16及びインバーター回路17がそれぞれ接続されている。
なお、火力表示部7は、上ヒーター124及び下ヒーター125の火力設定の内容等の情報に代えて、あるいは、それに追加して現在の火力出力値を表示するものとしてもよい。
また、火力表示部7は、後述する左加熱コイル17a、右加熱コイル17b及び中央加熱コイル17cの火力設定内容又は現在の火力出力値を、上記の表示内容に代えて、あるいは、それに追加して表示させるものとしてもよい。
次に、図1〜図3を参照しながら、本実施の形態に係る加熱調理器の誘導加熱動作について説明する。
使用者は、調理物等が投入された鍋等の被加熱物を左加熱口3に載置する。そして、使用者により操作部8において加熱開始操作が実施されることによって、その操作情報が操作部8から制御手段14に送信される。制御手段14は、受信した操作情報に基づいて、インバーター回路17に制御信号(加熱指令)を送信する。インバーター回路17は、受信した制御信号に基づいて、左加熱コイル17aを通電させ、左加熱口3に載置された被加熱物は、左加熱コイル17aから誘導加熱を受けて、加熱が開始される。また、被加熱物が右加熱口4又は中央加熱口5に載置された場合も、同様に、インバーター回路17によって右加熱コイル17b又は中央加熱コイル17cに通電され、被加熱物が誘導加熱される。
次に、図1〜図3を参照しながら、本実施の形態に係る加熱調理器のグリル部12における加熱動作について説明する。
使用者は、グリル部12のグリル庫121内に載置された載置網123の上に魚等の調理物を載置する。そして、使用者により操作部8においてグリル部12の加熱開始操作が実施されることによって、その操作情報が制御手段14に送信される。制御手段14は、受信した操作情報に基づいて、上ヒーター駆動回路15及び下ヒーター駆動回路16に制御信号(加熱指令)を送信する。上ヒーター駆動回路15は、受信した制御信号に基づいて、上ヒーター124を通電させ、その上ヒーター124によって載置網123に載置された調理物を上方から加熱させる。また、下ヒーター駆動回路16は、受信した制御信号に基づいて、下ヒーター125を通電させ、その下ヒーター125によって載置網123に載置された調理物を下方から加熱させる。このとき、上ヒーター124及び下ヒーター125による火力の強弱を操作部8によって設定できるものとしてもよい。この場合、制御手段14は、操作部8から受信した火力設定についての操作情報に基づいて、火力表示部7に火力設定情報を送信し、火力表示部7は、受信した火力設定情報を表示させる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の上ヒーター124及び下ヒーター125の通電動作を示す図である。
図4(a)は、本実施の形態に係る加熱調理器の上ヒーター124及び下ヒーター125の基本の通電動作を示している。この図4(a)で示されるように、上ヒーター124は、非通電時間T2a間の非通電動作、及び通電時間T3a間の通電動作を繰り返し実施する。すなわち、周期T1a(=T2a+T3a)の非通電動作及び通電動作の繰り返し動作(以下、単に「ON/OFF動作」という)が実施される。また、同様に、下ヒーター125は、非通電時間T2b間の非通電動作、及び通電時間T3b間の通電動作を繰り返し実施し、周期T1b(=T2b+T3b)のON/OFF動作を実施する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のグリル庫121における加熱工程を示す図である。
図5で示されるように、本実施の形態に係る加熱調理器のグリル庫121の調理物を加熱する加熱工程は、量判定工程、焼き工程、仕上げ1工程及び仕上げ2工程によって構成されている。
また、上記の動作においては、量判定工程において間欠ON/OFF動作はなくON/OFF動作を実施するものとしているが、これに限定するものではなく、量判定工程においても間欠ON/OFF動作を実施するものとしてもよい。
図6(a)は、上ヒーター124の各火力設定時におけるON/OFF動作、及び間欠ON/OFF動作の周期T1a、非通電時間T2a、通電時間T3a及び間欠時間T4aを示すものであり、火力設定としては火力(0)〜火力(5)の6種類あるものとしている。また、図6(b)は、下ヒーター125の各火力設定時におけるON/OFF動作、及び間欠ON/OFF動作の周期T1b、非通電時間T2b、通電時間T3b及び間欠時間T4bを示すものであり、上ヒーター124と同様に、火力設定としては火力(0)〜火力(5)の6種類あるものとしている。ここで、火力(0)は、通電時間T3が0秒である場合、すなわち、各ヒーターに通電されないOFF状態である火力設定を示している。
また、図6で示される火力設定は、上ヒーター124及び下ヒーター125についてそれぞれ火力(0)〜火力(5)の6種類で構成されているが、これに限定されるものではなく、その他の数の種類によって構成されているものとしてもよく、また、上ヒーター124及び下ヒーター125の火力設定の種類の数が異なるものであってもよい。
図7で示されるように、本実施の形態に係る加熱調理器は、グリル部12において加熱調理する調理物の種類に対応した加熱工程を備えている。図7において、「姿焼」、「切身」及び「小魚」の各調理物に対応した加熱工程が示されており、各調理物に対応した加熱工程の各工程において、上ヒーター124及び下ヒーター125それぞれに、図6で示される火力設定のいずれかが割り付けられている。ここで、操作部8に各調理物に対応したメニュー選択ボタン等(図示せず)を備えるものとし、使用者によってこのメニュー選択ボタン等が操作された場合に、その選択した調理物に対応した加熱工程によって調理物の加熱調理が開始されるものとすればよい。例えば、使用者によって「姿焼」のメニュー選択ボタンが操作された場合、上ヒーター124は、量判定工程において火力(3)、焼き工程において火力(2)、仕上げ1工程において火力(5)、そして、仕上げ2工程において火力(0)(通電OFF状態)の各火力設定によって調理物を加熱調理し、下ヒーター125は、量判定工程及び焼き工程において火力(5)、そして、仕上げ1工程及び仕上げ2工程において火力(2)の各火力設定によって調理物を加熱調理する。また、使用者によって「小魚」のメニュー選択ボタンが操作された場合は、図7で示されるように、仕上げ1工程がなく、量判定工程、焼き工程、そして、仕上げ2工程の順で加熱工程が実施されることを示している。
また、図7において、「姿焼」、「切身」及び「小魚」の3種類の調理物の加熱工程が示されているが、その他の調理物の加熱工程を備えるものとしてもよく、また、調理物の種類として3種類に限られるものではない。
制御手段14は、加熱工程の各工程の終了時における庫内温度tを温度センサー126から受信し、この工程終了時の庫内温度tが条件式(a)を満たす場合、次工程においてこの条件式(a)に対応する間欠時間T4によって上ヒーター124及び下ヒーター125に間欠ON/OFF動作を実施させる。また、工程終了時の庫内温度tが条件式(b)を満たす場合、次工程においてこの条件式(b)に対応する間欠時間T4によって上ヒーター124及び下ヒーター125に間欠ON/OFF動作を実施させる。
また、図6で示されるように、間欠ON/OFF動作における間欠時間T4として、条件式(a)及び条件式(b)にそれぞれ対応する2種類の間欠時間T4によって切り替えるものとしているが、これに限定されるものではなく、庫内温度tについて3種類以上の条件式を備え、その各条件式に基づいて、その条件式に対応する間欠時間T4に切り替えるものとしてもよい。
さらに、上記の動作において、間欠ON/OFF動作における間欠時間T4を庫内温度tによって切り替えるものとしているが、これに限定されるものではなく、各火力設定に対応する間欠時間T4が1つであってもよい。これによっても、前述したような効果を得ることができる。
以上の構成及び動作のように、通常のヒーターのON/OFF動作に間欠時間T4を挿入した間欠ON/OFF動作を実施することによって、ON/OFF動作よりも火力を弱めることができ、調理物の焼き色の付き過ぎを抑制し、発煙及び発火を抑制することができる。
実施の形態1に係る加熱調理器においては、各ヒーターの周期T1における非通電時間T2間の非通電動作及び通電時間T3間の通電動作で構成される周期動作同士間に間欠時間T4間の非通電動作を挿入する動作について説明したが、本実施の形態に係る加熱調理器においては、加熱工程の各工程間に休止時間T5の非通電動作を挿入する動作について説明する。
また、本実施の形態に係る加熱調理器は、実施の形態1に係る加熱調理器と同様の構成であり、その動作において相違する点を中心に説明する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の上ヒーター124及び下ヒーター125の通電動作を示す図である。
本実施の形態に係る加熱調理器において、制御手段14は、グリル部12における加熱工程の各工程において、上ヒーター124及び下ヒーター125に、非通電時間T2間の非通電動作及び通電時間T3間の通電動作によって構成される周期T1のON/OFF動作(実施の形態1における図4(a)と同様)を実施させる。
図10は、本発明の実施の形態2に係る加熱調理器の工程終了後の休止時間T5を示す図である。
次に、図9及び図10を参照しながら、本実施の形態に係る加熱調理器における加熱工程について説明する。
制御手段14は、実施する加熱工程として、まず、量判定工程を実施する。この量判定工程において、制御手段14は、図7で示される火力設定に基づいて、上ヒーター駆動回路15及び下ヒーター駆動回路16に対して、それぞれ上ヒーター124及び下ヒーター125にON/OFF動作を実施させるための制御信号を送信する。その制御信号を受信した上ヒーター駆動回路15及び下ヒーター駆動回路16は、それぞれ上ヒーター124及び下ヒーター125にON/OFF動作を実施させ、グリル庫121内を温める。そして、制御手段14は、庫内温度tが温度t1に達したと判定した場合、上ヒーター駆動回路15及び下ヒーター駆動回路16に対して、それぞれ上ヒーター124及び下ヒーター125によるON/OFF動作を停止させ、焼き工程に移行する。
以上の構成及び動作のように、工程終了後の庫内温度tに応じて休止時間T5の非通電動作を設けることによって、調理物に加えられる火力を調整することができ、きめ細かい加熱動作を実施することができ、調理物の焼き加減及び焼き色の具合を調理物に応じて適切に制御することができる。
Claims (10)
- 本体と、
該本体の内部において調理物の調理が実施される調理庫と、
該調理庫内に設置され、上面に前記調理物が載置される載置部と、
前記調理庫内に設置され、前記載置部に載置された前記調理物を加熱する加熱手段と、
前記調理庫内の温度を庫内温度として検出する温度検出手段と、
前記加熱手段の加熱動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記加熱手段に、通電動作及び非通電動作による周期動作によって構成されたON/OFF動作を実施させ、該ON/OFF動作による加熱動作中であって前記ON/OFF動作の前記周期動作同士間に非通電動作を行う非通電時間として間欠時間を設け、
前記温度検出手段により検出された前記庫内温度に基づいて前記間欠時間を切り替える
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記制御手段は、前記庫内温度が所定の条件を満たしたと判定した時点で、該条件に対応する前記間欠時間に切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記制御手段は、
前記加熱手段の加熱動作に基づく複数の工程によって構成された加熱工程を実施し、
複数の前記工程のうち最初の前記工程における前記加熱手段の前記ON/OFF動作においては、前記間欠時間を設けない
ことを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。 - 前記制御手段は、
前記加熱手段の加熱動作に基づく複数の工程によって構成された加熱工程を実施し、
前記工程の終了時の前記庫内温度に基づいて、該工程の次の工程における前記ON/OFF動作の前記間欠時間を切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記制御手段は、
複数の前記工程のうち最初の前記工程における前記加熱手段の前記ON/OFF動作においては、前記間欠時間を設けない
ことを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。 - 本体と、
該本体の内部において調理物の調理が実施される調理庫と、
該調理庫内に設置され、上面に前記調理物が載置される載置部と、
前記調理庫内に設置され、前記載置部に載置された前記調理物を加熱する加熱手段と、
前記調理庫内の温度を庫内温度として検出する温度検出手段と、
前記加熱手段の加熱動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記加熱手段に、通電動作及び非通電動作による周期動作によって構成されたON/OFF動作を実施させ、該ON/OFF動作による加熱動作を実施させるとともに、前記加熱手段の加熱動作に基づく複数の工程によって構成された加熱工程を実施するものであって、
前記工程同士間の少なくともいずれかに非通電動作を行う非通電時間として休止時間を実施するものであり、
前記加熱工程における各工程終了時の前記庫内温度に基づいて、次の工程を開始するまで前記休止時間を設けるか否かを判定し、
前記休止時間を設けると判定した場合、前記休止時間経過後、次の工程を開始し、前記休止時間を設けないと判定した場合、前記休止時間を設けずに次の工程を開始する
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記制御手段は、複数の前記工程のうち最初の前記工程終了後には、前記休止時間を設けない
ことを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。 - 前記加熱手段は、前記載置部に載置された前記調理物を上方から加熱する上加熱手段、及び、前記調理物を下方から加熱する下加熱手段によって構成される
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。 - 前記下加熱手段における前記非通電時間は、前記上加熱手段における前記非通電時間よりも長い
ことを特徴とする請求項8に記載の加熱調理器。 - 前記非通電時間は、1秒〜60秒の間で設定された
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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