JP2003299581A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP2003299581A
JP2003299581A JP2002107620A JP2002107620A JP2003299581A JP 2003299581 A JP2003299581 A JP 2003299581A JP 2002107620 A JP2002107620 A JP 2002107620A JP 2002107620 A JP2002107620 A JP 2002107620A JP 2003299581 A JP2003299581 A JP 2003299581A
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temperature
heater
heating
cooked
detecting means
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JP2002107620A
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English (en)
Inventor
Akiko Sugiyama
亜希子 杉山
Reki Watanabe
暦 渡邊
Keiko Sakagami
恵子 坂上
Kazumi Kanazawa
和美 金澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱室が狭く、ヒータが片側のみの加熱調理
器において、自動的に出来映え良く魚が焼ける加熱調理
器を提供すること。 【解決手段】 加熱調理器1は、被調理物2を収納して
調理する加熱室3と、加熱室3内に被調理物2を載置す
る網4と、被調理物2を加熱するヒータ5と、ヒータ5
の温度に依存して変化する位置の温度を検知する温度検
知手段6と、前記ヒータの通電時間を制御する制御装置
8と、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択手
段9とを備え、温度検知手段6は、ヒータ5の温度を検
知するとともに、ある一定温度Taまでヒータ依存温度
が上昇したことを検知すると、制御装置8がメニュー選
択手段9によって設定されたメニューに応じた制御条件
の加熱時間ヒータ5を通電することにより、出来映え良
く魚が自動調理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被調理物を片側の
ヒータのみで加熱し、片側の加熱を自動的に行った後、
被調理物を裏返ししてから、反対側の加熱を自動的に行
うロースターやグリルなどの加熱調理器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱室の上部にヒータを設けたロ
ースターのような加熱調理器は、加熱室内の負荷の温度
を検知しやすい位置に温度検知手段を設け、被調理物の
量による加熱室内の温度上昇速度の違いによって、ヒー
タによる加熱時間を調節していた。温度検知手段の検知
する加熱室内の温度上昇速度は、被調理物例えば魚の量
が多い時即ち負荷量が大きいときは低くなり、魚の量が
少ない時即ち負荷量が小さいときは高くなる。そこで、
温度上昇率が小さい時、つまり魚の負荷量が大きいとき
には加熱時間を長く、温度上昇率が大きい時、つまり魚
の負荷量が小さいときには加熱時間を短く制御するよう
にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒータと魚の
距離が近いロースターにおいて、同時に数尾の魚を焼い
たときにヒータ真下の魚が焦げているのに対し、ヒータ
と遠い位置の魚に焼き色がついていない場合がある。こ
のことは、魚の焼け具合は加熱室内の温度よりもヒータ
の輻射熱により依存する傾向が強いため、加熱室内で魚
の温度の影響を受けやすい場所の温度を検知して制御す
る従来の方法では、初期の温度が高かったり魚の種類や
魚の大きさが異なると魚の負荷量が大きいときに焦げす
ぎたり、魚の負荷量が小さいときに生焼けになったりし
ていた。
【0004】また、温度検知手段を加熱室のドア付近前
面部に設けたものもあるが、ドア開閉による温度変動の
影響を受けやすいため、片面焼きで調理途中にドア開閉
を行うことが予測されるこの加熱調理器では加熱室の温
度またはヒータの温度を正確に検知できていなかった。
【0005】また従来、調理終了時にヒータの温度が非
常に高くなっていると、つづけて連続で調理を行う時、
魚の表面だけが焦げ、加熱室の温度が高く検知され加熱
時間が短くなるために内部が生焼けとなってしまうこと
があった。そのため、ヒータ温度が下がるまで連続して
行う2回目の調理を始めるのを待つ必要があった。
【0006】また従来、表焼き工程の終了時、ヒータの
温度は非常に高くなっており、表焼き工程終了後自動的
にヒータの通電がオフされたとしても、調理者が裏返し
を忘れたときには、被調理物である魚が焦げてしまうと
いうことがおこっていた。
【0007】また従来、裏焼き工程が終了した後も、ヒ
ータの温度は非常に高くなっており、調理者が取り出し
を忘れたときには、被調理物である魚が焦げてしまうと
いうことがおこっていた。
【0008】また従来、魚の種類によって加熱温度やヒ
ータのオンオフ制御(加熱電力)をかえていないため、
みそづけやぶりのてり焼きなどのように焦げやすいもの
は焦げすぎたり、あじや鯛のように水分の多いものは焦
げ目がつかずに乾燥してしまうようなことがあった。
【0009】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、ヒータと被調理物の距離が短くなっても、加熱不足
や焦げすぎが起きにくい加熱調理器を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、温度検知手段が、加熱室内に設けたヒータ
の温度を検知し、制御装置は、温度検知手段の検知温度
が第1の温度に達するまで連続的または略連続的に通電
するとともに、温度検知手段の検知結果とメニュー選択
手段の選択結果に応じて温度検知手段の検知温度が第1
の温度に達した以降のヒータの通電時間を変更する表焼
き工程を有するように構成したものである。
【0011】これにより、ヒータの温度が所定の温度に
なるまで大きな加熱電力で早く立ち上げることができ
る。魚などの被調理物の出来映えは、ヒータの温度と加
熱時間により決まるので、メニューに応じて、被調理物
を出来映え良く焼くのに適した通電時間を自動的にかつ
安定的に決定することができる加熱調理器が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、被調理物を収納して調理する加熱室と、前記加熱室
の前方に設けた扉と、前記加熱室内に前記被調理物を載
置する網と、前記被調理物を前記加熱室内上方から加熱
するヒータと、前記ヒータの温度を検知する温度検知手
段と、前記ヒータの通電時間を制御する制御装置と、使
用者が調理メニューを選択するメニュー選択手段とを備
え、前記制御装置は、前記温度検知手段の検知温度が第
1の温度に達するまで連続的または略連続的に通電する
とともに、前記温度検知手段の検知結果と前記メニュー
選択手段の選択結果に応じて前記温度検知手段の検知温
度が前記第1の温度に達した以降の前記ヒータの通電時
間を変更する表焼き工程を有することにより、ヒータの
温度が所定の温度になるまで大きな加熱電力で早く立ち
上げることができる。
【0013】また、ヒータの温度が所定温度に達するま
で速やかに上昇した後、制御手段は、温度検知手段の検
知結果と、メニュー選択手段の選択結果に応じてヒータ
が所定温度に達した以降のヒータの通電時間を決定する
ことにより、被調理物の焼け具合をばらつきを少なくし
て制御することができるという作用を有し、選択された
メニューに対応して被調理物を出来映え良く焼くことが
できるものである。
【0014】請求項2に記載の発明は、特に、加熱室の
空気を加熱室外に排気するための排気口を加熱室後方に
備え、温度検知手段を、前記排気口入り口付近または排
気口内部に配置することを特徴としたものであり、扉の
開閉の影響を少なくし、被調理物の温度の影響を少なく
してヒータの温度を検知でき、さらに温度検知手段が被
調理物に触れるのを防止するとともに温度検知手段の検
知結果に対する被調理物の温度影響を小さくすることが
できるという作用を有する。
【0015】請求項3に記載の発明は、特に、制御装置
は、温度検知手段の検知温度が第1の温度に達した以降
において、前記温度検知手段の検知温度がメニュー選択
手段の選択結果に応じた前記第1の温度より大きい第2
の温度になるように、または前記第2の温度を超えない
ように加熱手段の通電時間を制御することにより、終了
までのヒータの温度が制御できるので焼け具合の調整あ
るいは安定化をはかることができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、特に、制御装置
は、メニュー選択手段の選択結果に応じて、温度検知手
段の検知温度が第1の温度に達してから表焼き工程にお
ける加熱を終了するまでの時間を変更することを特徴と
するものであり、被調理物の種類に応じて、高温で短期
間加熱したり、低温で長期間加熱したり、あるいはその
組み合わせで、ヒータの温度を調節するだけでなく加熱
時間を調節してきめの細かい調理をおこなうことができ
る。
【0017】請求項5に記載の発明は、特に、制御装置
は、表焼き工程終了時点の温度検知手段の検知温度を第
1の温度以下に抑制すべくヒータの通電時間を制御して
なるものであり、表焼き工程終了時点の状態で放置され
た場合に、その終了から所定時間以内に被調理物の表面
の焦げが進行しない温度まで低下するようにできるの
で、裏返し作業を忘れた場合に被調理物が焦げすぎるの
を防止することができるという作用がある。
【0018】請求項6に記載の発明は、少なくとも1つ
の調理メニューは、被調理物を最初に加熱する工程であ
る表焼き工程と、前記表焼き工程終了後前記被調理物を
裏返す工程である裏返し工程とを有し、前記表焼き工程
の開始から前記温度検知手段の検知する温度が所定の温
度になるまでヒータを連続的または略連続的に通電し、
その後この工程の終了までの間、前記温度検知手段の検
知する温度が所定の温度になるように、または前記第2
の温度をこえないようにヒータをオンオフさせるととも
に、前記裏返し工程中は前記ヒータの通電をオフするこ
とを特徴としたものであり、裏返しを忘れて加熱室内に
被調理物が放置されたままの場合でも被調理物が焦げす
ぎないという作用を有する。
【0019】請求項7に記載の発明は、少なくとも1つ
の調理メニューは、裏返し工程終了後前記被調理物を加
熱する工程である裏焼き工程を有し、前記裏焼き工程の
開始から前記温度検知手段の検知する温度が所定の温度
になるまでヒータを連続的またはまたは略連続的に通電
し、その後前記裏焼き工程の終了までの間、前記温度検
知手段の検知する温度が第3の温度より高い第4の温度
になるように、または前記第4の温度をこえないように
ヒータをオンオフさせることを特徴としたものであり、
焼け具合をきめ細かく制御するとともに、調理終了時の
ヒータの温度を抑制して調理終了後、取り出しを忘れた
場合でも被調理物が焦げすぎないという作用を有する。
【0020】請求項8に記載の発明は、特に、制御装置
は、裏焼き工程終了から、扉の開放、被加熱物の取り出
し、新しい被調理物の網上への載置、扉を閉じる動作、
およびスタートボタンを押す動作までの一連の作業後に
おいて、温度検知手段の検知温度が第3の温度より低く
なるように、裏焼き工程終了時点の温度検知手段の検知
温度を抑制すべく裏焼き工程時のヒータの通電時間を制
御してなることにより、被調理物を何回かにわけて連続
で焼いた場合における、2回目以降の表面の焦げすぎ、
あるいは表面のみ焦げて内部が生焼けというような失敗
を防止するという作用を有する。
【0021】請求項9に記載の発明は、特に、制御装置
は、記憶している複数の温度またはヒータの通電時間の
中からメニュー選択手段の選択したメニューに応じた第
2若しくは第4の温度またはヒータの通電時間を選択し
てヒータをオンオフすることを特徴としたものであり、
被調理物の種類すなわちメニューに応じて最適な加熱条
件で加熱し、被調理物の出来映えを良くするという作用
を有する。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。
【0023】(実施例1)図1は本実施例の加熱調理器
すなわちロースターを模式的に示した側断面図である。
図2は本実施例のロースターにおける調理工程を示すフ
ローチャート、図3は同じく魚焼き調理時の温度上昇特
性図である。
【0024】図1において、1はロースター本体、2は
被調理物である魚、3は被調理物2を収納して加熱する
加熱室、4は加熱室3内に被調理物2を載置する網、5
は被調理物2を加熱するヒータであり、ヒータ5と網4
の間の距離は、被調理物2の表面温度がヒータ5の温度
の影響を大きく受ける距離(図4に示すR)以下に設定
されている。
【0025】加熱室3の前面には扉11が設けられてお
り、加熱室3の後部には排気口7aを設け、排気口7a
の部分に排気筒7を接続している。6は温度検知手段で
ある。温度検知手段6は排気口7aの入り口またはその
付近に配置するものとする。また、ロースター本体1
は、ヒータ5の通電を制御する制御装置8、使用者が制
御命令を入力するためのメニュー選択用のボタンである
メニュー選択手段9及び調理をスタートするスタートボ
タン10を有している。
【0026】以上のように構成された加熱調理器につい
て、図1、2を用いてその動作を説明する。まず、被調
理物2を加熱室3内の網4にセットし、メニュー選択手
段9によって調理メニューが選択される。調理メニュー
は、被調理物2の魚の種類に応じて(表1)のように分
類されている。
【0027】
【表1】 調理メニューの設定後、スタートボタン10が押される
と、制御装置8が作動し、ヒータ5の通電がスタートす
る。スタート直後はヒータ5は最大加熱出力で加熱され
る。即ち、ヒータ5は連続通電され、ヒータ5の温度が
上昇し、温度検知手段6の検知温度が第1の温度Taま
で上昇すると(時点t0)、制御装置8が、メニュー選
択手段9によって設定されたメニューに応じて決定され
る表焼き時間だけ、ヒータ5を通電して加熱を終了す
る。この表焼き時間(時点t0から時点t2までの時
間)と、スタートしてから温度検知手段6が第1の温度
Taを検知するまでの時間(予熱時間)の合計が被調理
物を最初に焼く工程である表焼き工程の時間となる。
【0028】温度検知手段6の検知温度が第1の温度T
aより高い温度に設定された第2の温度Tbに到達して
以降は、制御手段8はヒータ5の通電を制御して温度検
知手段6の検知温度がTb付近になるようにヒータ5の
通電時間を制御する(加熱電力を調整する)。
【0029】表焼き時間が終了すると、制御装置8がヒ
ータ5の通電をストップし、表焼き工程が終了したこと
を報知する。使用者は、この表焼き工程の終了報知がさ
れると、裏返し工程に入ったことを認識するので、魚を
裏返し、スタートボタン10を再度押すことになる。
【0030】スタートボタン10が再度押されると制御
装置8が作動し、ヒータ5を再度通電させ、メニュー選
択手段9によって設定されたメニューに応じて裏焼き時
間(時点t3〜時点t4)の間、ヒータ5を通電して加
熱した後、ヒータ5への通電をストップし、裏焼き工程
が終了する。前記表焼き時間および裏焼き時間は、複数
の値があらかじめ制御装置8に記憶され、制御手段8は
メニュー選択手段9の選択したメニューに応じた時間を
選択して設定する。
【0031】本実施例のような構成のロースターつま
り、ヒータが片側(上部)にしかなく、ヒータと魚の距
離が近いものにおいては、魚の焼け具合は加熱室内温度
よりもヒータからの輻射熱の強さの大小に、より大きく
依存する。図4に示しているように、魚の表面温度の上
昇は、ヒータと網の距離がR以上離れてくると距離によ
る変化は小さくなるが、R以下においては、距離が短く
なるほどその上昇度合いが大きくなる。本実施例の加熱
調理器はヒータと網の距離がR以下のものを対象として
いる。これは、ロースタ本体の小型化の要請から、加熱
室3の高さをより小さくしたいという目的によるもので
ある。このような場合には、ヒータ5と網との距離を小
さくしたいときはヒータの温度が魚の温度に影響し、近
くなるほどその影響度合いが大きいことがわかる。この
ことは、同時に数尾の魚を焼いたときに、ヒータ真下の
魚が焦げているのに対し、ヒータと遠い位置の魚に焼き
色がついていないことからも明らかである。
【0032】一方、魚の焼け始める温度は魚のたんぱく
質が凝固をはじめる60℃前後の温度であるため、ヒー
タの温度がある一定温度を超えると魚が焼け始める。ま
た、その焼け方は魚の大きさというより種類によってか
わり、例えば表1に示すあじや鯛などの生・姿焼きでは
ヒータ温度がThになってから4〜9分、鮭やさばなど
の切身であればヒータ依存温度がThになってから2〜
4分加熱すればよい。これは、魚の種類によってその組
成成分量、例えば、水分量や脂肪量、塩分濃度が異な
り、それによって熱の伝達速度がかわるため、同じ種類
の魚であれば同じ時間で焼きあがるためである。つま
り、ヒータ温度が魚の焼け始める温度Thまで上昇した
あとは、メニューに応じてある一定時間魚を焼けばよい
のである。
【0033】以上のように本実施例によれば、温度検知
手段6の検知温度が、第1の温度Taすなわち、ヒータ
5の温度が魚実質的に焼け始める(タンパク質が凝固を
始める)温度に達したと判別できる温度に達したときか
らのヒータ5の通電時間を、メニューに応じて設定する
ので、被調理物つまり魚の負荷量(大きさ、数)にあま
り影響を受けず魚を出来映え良く焼くことができる。
【0034】また、温度検知手段6は、排気口7のヒー
タ5近傍に設けた方が、加熱室3のドア開閉による温度
変動の影響を受けやすい前面部に設けるより、ヒータ5
の温度を正確に検知できる。
【0035】次に、被調理物を最初に焼く工程である表
焼きと、表焼き終了後被調理物を裏返す工程である裏返
し工程と、裏返し工程終了後被調理物を焼く工程である
裏焼き工程における表焼き工程と裏焼き工程の制御条件
について説明する。前記裏返し工程中は、必ずヒータ5
の通電はストップしオフ状態にする。
【0036】まず、表焼き工程においては、表焼き工程
中にある一定温度Tbまで温度検知手段6の検知する温
度が上昇すると、温度検知手段6の検知する温度がTb
以上にあがらないように表焼き工程の終了時間まで、制
御装置8がヒータ5の通電をオンオフ制御する。本実施
例では、表焼き時間は表焼き工程中ヒータ5をフル通電
した場合の加熱時間より長くなっている。そして、第2
の温度Tbは、第1の温度Ta以上の温度に設定され、
表焼き工程終了後、裏返し工程に移ったあと、裏返され
ることなく放置された場合に被調理物の表側の表面温度
が略120℃(更に好ましくは略100℃)以上になっ
ている時間が所定時間(略2分、更に好ましくは略30
秒)以上とならない温度に設定されている。これは、魚
の表面温度が100〜120℃以上になると焦げが進行
するので、裏返し作業がなく裏返し工程に入った後にお
いて最もヒータ温度が高く焦げる可能性が高いためであ
る。
【0037】このように、表焼き工程が終了し裏返し工
程に入ってヒータ5の通電がストップした後、加熱室3
が開閉されず被調理物2が加熱室3内に残っていても所
定時間内に被調理物のヒータ側表面温度が、被調理物
(この実施例では魚)の焦げが進行する温度より低い温
度にまで下降するようにヒータ温度を抑制しているの
で、魚が焦げすぎることがない。
【0038】次に、裏焼き工程においては、裏焼き工程
スタートから温度検知手段6の検知する温度が第3の温
度Taに到達するまで制御装置8がヒータ5をフル通電
し、温度検知手段6が検知する温度が第4の温度Tc
(≧Ta)(図3ではTc=Tbとなるように設定して
いる)まで上昇すると、温度検知手段6の検知する温度
が第4の温度Tc以上にあがらないように裏焼き工程の
終了時間まで制御装置8がヒータ5の通電をオンオフ制
御する。第4の温度Tcは第2の温度Tbと同様に裏焼
き工程終了後、被調理物の表面温度が100〜120℃
以上になっている時間が所定の裏焼き時間(前述と同様
焦げが目に見えて、あるいは食するのに耐えないほど進
行しない時間)以上継続しないようにするために設定し
た温度検知手段6の検知温度である。
【0039】これによって、裏焼き工程が終了しヒータ
5の通電がストップした後、加熱室3が開閉されず被調
理物2が加熱室3内に残っていても、魚の焦げが進行す
る温度より高い温度になっている時間が短いため、魚が
焦げすぎることがない。
【0040】また、第4の温度Tcは、裏焼き工程が終
了し、ヒータ5の通電がストップされ、扉11を開け、
加熱室3から加熱調理が終了した被調理物2が、取り出
され、新たな被調理物2’が網4にセットされて調理が
スタートする連続調理の場合において、前記調理スター
ト時に温度検知手段6の検知する温度がTaより低くな
るように設定されている。このように、裏焼き工程が終
了するときの温度検知手段6の検知温度が第4の温度T
cになるよう設定してヒータのオンオフを制御するれ
ば、数尾の魚を何回かにわけて調理するような連続調理
の際にも、再スタート時の加熱初期のヒータ5の温度が
高すぎないため、魚の表面だけが焦げて中が生焼けにな
るというような失敗がなく調理できる。
【0041】このとき、第2の温度Tb,第4の温度T
cはメニュー選択手段9によって設定されたメニューに
よって決定され、制御装置8にあらかじめ記憶されたも
のから選択され使用される。これは、魚の種類によって
水分量、脂肪量、塩分量やまたは表面についたたれに含
まれる糖分量など成分がかわると、焦げ始める温度、時
間が変わるためである。
【0042】また、ヒータ5の温度は、温度検知手段6
の検知温度が第1または第3の温度であるTaに達した
あと(ヒータ5が熱くなったあと)から第2の温度Tb
または第4の温度Tcに到達するまでの時間は調理メニ
ューが同じであれば被調理物の量や形状に影響されにく
くほぼ一定であるため、あらかじめ制御条件として制御
装置8に加熱時間とオンオフ制御パターンを設定してお
くことも可能である。
【0043】以上のように本実施例によれば、表焼き工
程の途中から終了時までの間、温度検知手段6が検知す
る温度がヒータ5をオフすると所定の時間内に所定の温
度以下となる温度第2の温度Tb(被加熱物表面温度で
約100℃に対応)以下になるよう前記制御装置が前記
ヒータ5をオンオフ制御する(加熱出力を変える)の
で、裏返しを忘れて加熱室3内に被調理物2が放置され
たままの場合でも被調理物2を焦がさず焼くことができ
る。
【0044】また、裏焼き工程のはじめから、温度検知
手段6が検知する温度が第3の温度Taになるまでは制
御装置が前記ヒータをフル通電させ、裏焼き工程の途中
から終了時までの間、温度検知手段6が検知する温度が
ヒータ5をオフすると所定の時間内に所定の温度以下と
なる第4の温度Tc以下または裏焼き工程が終了しヒー
タ5がオフされた後、被調理物2が取り出され、新たな
被調理物2が網4にセットされて調理を再びスタートす
る一連の操作を行った時に温度検知手段6の検知する温
度が第3の温度Taより低くなっているよう制御装置8
が前記ヒータ5をオンオフ制御したり、または加熱終了
タイミングを変えて、調理終了後取り出しを忘れた場合
でも被調理物2を焦がさず焼くことができ、また連続調
理した際の表面が焦げているのに内部の焼きが不足して
いるという失敗もなくすことができる。
【0045】なお、本実施例では、第1の温度と第3の
温度を同一の温度Taとしたが異なる温度としても良
い。第2の温度Tbと第4の温度Tcを同じ温度として
いるが異ならせても良い。また第1または第3の温度T
aを一定としているが途中の温度を上げる等時間経過と
共に変更しても良い。
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1または2に記載の
発明によれば、メニューを選択して調理を開始すれば自
動的にまた出来映え良く被調理物を焼く表焼き工程を有
する加熱調理器を提供することができる。
【0047】また、請求項3〜7に記載の発明によれ
ば、表焼き工程あるいは裏焼き工程の終了後、取り出す
のを忘れても、被調理物の表面が焦げすぎるのを防止す
ることのできる加熱調理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における加熱調理器の側
断面図
【図2】本発明の第1の実施例における加熱調理器の調
理工程を示すフローチャート
【図3】本発明の第1の実施例における加熱調理器の加
熱室内各部温度上昇特性図
【図4】本発明の第1の実施例における加熱調理器の網
とヒータ間の距離と被調理物の表面温度との関係を示し
た図
【符号の説明】
1 ロースター本体(加熱調理器) 2 被調理物 3 加熱室 4 網 5 ヒータ 6 温度検知手段 7 排気筒 7a 排気口 8 制御装置 9 メニュー選択手段 10 スタートボタン 11 扉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂上 恵子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 金澤 和美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L087 AA01 BB05 BB07 BC02 BC07 DA24 DA27 4B040 AA03 AA08 AB03 AC02 AD04 AE13 CA05 CA15 EA20 LA04 LA12 LA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被調理物を収納して調理する加熱室と、
    前記加熱室の前方に設けた扉と、前記加熱室内に前記被
    調理物を載置する網と、前記被調理物を前記加熱室内上
    方から加熱するヒータと、前記ヒータの温度を検知する
    温度検知手段と、前記ヒータの通電時間を制御する制御
    装置と、使用者が調理メニューを選択するメニュー選択
    手段とを備え、前記制御装置は、前記温度検知手段の検
    知温度が第1の温度に達するまで連続的または略連続的
    に通電するとともに、前記温度検知手段の検知結果と前
    記メニュー選択手段の選択結果に応じて前記温度検知手
    段の検知温度が前記第1の温度に達した以降の前記ヒー
    タの通電時間を変更する表焼き工程を有することを特徴
    とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】 加熱室の空気を加熱室外に排気するため
    の排気口を加熱室後方に備え、温度検知手段を、前記排
    気口入り口付近または排気口内部に配置することを特徴
    とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 制御装置は、温度検知手段の検知温度が
    第1の温度に達した以降において、前記温度検知手段の
    検知温度が、前記第1の温度より大きい第2の温度にな
    るように、または前記第2の温度を超えないようにヒー
    タの通電時間を制御するとともに、前記第2の温度をメ
    ニュー選択手段の選択結果に応じて変更することを特徴
    とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 制御装置は、メニュー選択手段の選択結
    果に応じて、温度検知手段の検知温度が第1の温度に達
    してから表焼き工程におけるヒータへの通電を終了する
    までの時間を変更することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 制御装置は、表焼き工程終了時点の温度
    検知手段の検知温度を第1の温度以下に抑制すべくヒー
    タの通電時間を制御してなる請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の加熱調理器。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つの調理メニューは、被調
    理物を最初に加熱する工程である表焼き工程と、前記表
    焼き工程終了後前記被調理物を裏返す工程である裏返し
    工程とを有し、前記表焼き工程の開始から前記温度検知
    手段の検知する温度が第1の温度になるまでヒータを連
    続的または略連続的に通電し、その後この工程の終了ま
    での間、前記温度検知手段の検知する温度が第2の温度
    になるように、または前記第2の温度を越えないように
    ヒータをオンオフさせるとともに、前記裏返し工程中は
    前記ヒータの通電をオフすることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つの調理メニューは、裏返
    し工程終了後前記被調理物を加熱する工程である裏焼き
    工程を有し、前記裏焼き工程の開始から前記温度検知手
    段の検知する温度が第3の温度になるまでヒータを連続
    的または略連続的に通電し、その後前記裏焼き工程の終
    了までの間、前記温度検知手段の検知する温度が第3の
    温度より高い第4の温度になるように、または前記第4
    の温度を越えないようにヒータをオンオフさせることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調
    理器。
  8. 【請求項8】 制御装置は、裏焼き工程終了から、扉の
    開放、被加熱物の取り出し、新しい被調理物の網上への
    載置、扉を閉じる動作、およびスタートボタンを押す動
    作までの一連の作業後において、温度検知手段の検知温
    度が第3の温度より低くなるように、裏焼き工程終了時
    点の温度検知手段の検知温度を抑制すべく裏焼き工程時
    のヒータの通電時間を制御してなる請求項7に記載の加
    熱調理器。
  9. 【請求項9】 制御装置は、記憶している温度またはヒ
    ータの通電時間の中からメニュー選択手段の選択したメ
    ニューに応じた第2若しくは第4の温度またはヒータの
    通電時間を選択してヒータをオンオフしてなる請求項3
    〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008092994A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理器および電磁誘導加熱式調理器
JP2009082236A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Nippon Senjoki Kk 調理装置
JP2018179371A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 株式会社ハーマン 加熱調理器

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