JP3862602B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3862602B2
JP3862602B2 JP2002136498A JP2002136498A JP3862602B2 JP 3862602 B2 JP3862602 B2 JP 3862602B2 JP 2002136498 A JP2002136498 A JP 2002136498A JP 2002136498 A JP2002136498 A JP 2002136498A JP 3862602 B2 JP3862602 B2 JP 3862602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base material
semiconductor layer
type
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002136498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003037286A (ja
Inventor
雅弘 小川
大助 上田
昌宏 石田
正昭 油利
裕一 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2002136498A priority Critical patent/JP3862602B2/ja
Publication of JP2003037286A publication Critical patent/JP2003037286A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3862602B2 publication Critical patent/JP3862602B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光装置又は電界効果トランジスタ等の半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化インジウム(InN)に代表されるIII-V族窒化物半導体(以下、窒化物系半導体と呼ぶ。)は、そのバンドギャップが1.9eV〜6.2eVと広範囲にわたっており、赤色光から紫外光までの波長帯をカバーできる材料である。
【0003】
一般に、窒化物系半導体を成長する基板にはサファイア(単結晶Al23 )が用いられている。サファイアと窒化物系半導体との間には大きな格子不整合が存在するにもかかわらず、サファイアからなる基板と窒化物系半導体層との間に低温バッファ層を設けることにより高品質な結晶を得られている。その結果、サファイア基板上に形成された窒化物系半導体からなる発光ダイオード素子が市販されるに至っている。
【0004】
また、窒化物系半導体を用いた半導体発光装置以外にも、窒化物系半導体は絶縁破壊電圧が大きいため、大電力動作が可能であり、また大電力動作中の高温動作にも耐えられる半導体装置として応用が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のように、サファイアからなる基板上に半導体素子を形成する半導体装置は、サファイア自体の特性が種々の問題を引き起こしている。
【0006】
第1に、窒化物系半導体とサファイアとの熱膨張係数の違いにより発生する応力が素子に悪影響を及ぼす。この応力は、基板上に窒化物系半導体層を比較的に高温の雰囲気でエピタキシャル成長した後、室温に戻す際には必ず生じる。
【0007】
第2に、サファイアは硬度が高く且つ化学的に安定であるため、エッチングや研磨等の加工が困難である。例えば、素子が形成されたウエハからダイシングによりチップに分割すると、分割されたチップに欠けや割れが生じやすく、また劈開も困難である。その上、チップ自体の体積は基板が大部分を占めるにもかかわらず、それを分離して除去できないため、小型化及び薄膜化することは困難である。
【0008】
第3に、サファイアは絶縁体であるため、電極を基板に直接に形成することができない。このため、エピタキシャル層に正電極と負電極とを形成し、半導体装置をフリップチップ方式で実装する必要があり、結果的に素子面積が大きくなってしまう。
【0009】
第4に、サファイアは熱伝導率が小さいため、基板からの放熱性が悪く、半導体装置の温度特性を改善することができない。
【0010】
本発明は、前記従来の問題に鑑み、半導体層が該半導体層を成長する母材基板から受ける応力を確実に低減できるようにすると共に、該母材基板を半導体層から容易に分離できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体装置の製造方法を、能動層を含む第2の半導体層を成長するよりも前に、母材基板上に成長した第1の半導体層と母材基板との間に第1の半導体層を熱分解してなる熱分解層を形成する構成とする。
【0012】
具体的に、本発明に係る半導体装置の製造方法は、母材基板の上に第1の半導体層を形成する第1の工程と、母材基板に対して第1の半導体層の反対側の面から照射光を照射することにより、第1の半導体層と母材基板との間に第1の半導体層が熱分解されてなる熱分解層を形成する第2の工程と、熱分解層が形成された第1の半導体層の上に、能動層を含む第2の半導体層を形成する第3の工程とを備えている。
【0013】
本発明の半導体装置の製造方法によると、母材基板の上に第1の半導体層を形成した後、母材基板に対して第1の半導体層の反対側の面から照射光を照射することにより、第1の半導体層と母材基板との間に第1の半導体層が熱分解されてなる熱分解層を形成するため、第1の半導体層の上に第2の半導体層を形成した後、第2の半導体層が形成された母材基板を室温に戻す際に、母材基板から第1の半導体層に加わる、該母材基板と第1の半導体層との熱膨張係数の差による応力が熱分解層により確実に緩和される。このため、能動層を含む第2の半導体層に生じるクラック等の欠陥を防止することができるので、歩留まりが向上する。
【0014】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1の工程と第2の工程との間に、第1の半導体層の上に、第2の半導体層が実質的に成長しない材料からなり複数の開口部を有するマスク膜を形成する第4の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0015】
このようにすると、マスク膜に設けた開口部から露出する第1の半導体層の上に第2の半導体層が成長する場合に、該マスク膜を覆うように横方向(基板面に平行な方向)成長する第2の半導体層には転位密度が少ない領域、すなわち低転位密度領域が形成される。従って、第2の半導体層に含まれる能動層を、第2の半導体層における低転位密度領域に形成すると、欠陥が少ない能動層を得ることができる。
【0016】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1の工程よりも前に、母材基板の上に、第1の半導体層が実質的に成長しない材料からなり複数の開口部を有するマスク膜を形成する第4の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0017】
このようにすると、マスク膜に設けた開口部から露出する母材基板の上に第1の半導体層が成長する場合に、該マスク膜を覆うように横方向成長する第1の半導体層には転位密度が少ない領域、すなわち低転位密度領域が形成される。従って、第2の半導体層に含まれる能動層を、第1の半導体層における低転位密度領域に形成すると、欠陥が少ない能動層を得ることができる。
【0018】
本発明の半導体装置の製造方法は、第3の工程よりも後に、熱分解層を除去することにより、第1の半導体層から母材基板を分離する第5の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0019】
このように、通常、半導体装置に占める体積が大きく且つその硬度が高い母材基板が、第1半導体層及び第2半導体層を含むエピタキシャル層から分離して除去されると、エピタキシャル層に対してダイシング等の加工が容易となる。その上、放熱性に優れない母材基板の場合には、母材基板が分離されることにより放熱性が良好となる。また、半導体装置の薄膜化が可能となる。
【0020】
この場合に、本発明の半導体装置の製造方法は、第5の工程よりも後に、第1の半導体層における第2の半導体層の反対側の面上に電極を形成する第6の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0021】
このようにすると、電極を母材基板における第2の半導体層の反対側の面(裏面)に直接に形成することができるため、半導体装置の面積を縮小することができる。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法において、第1の半導体層が窒化物を含む化合物半導体からなることが好ましい。
【0023】
本発明の半導体装置の製造方法において、第2の半導体層が窒化物を含む化合物半導体からなることが好ましい。
【0024】
本発明の半導体装置の製造方法において、第1の半導体層が第2の半導体層のコンタクト層であることが好ましい。
【0025】
又は、本発明の半導体装置の製造方法において、第1の半導体層が第2の半導体層のクラッド層であることが好ましい。
【0026】
本発明の半導体装置の製造方法において、第1の半導体層がp型の窒化物からなる化合物半導体であることが好ましい。
【0027】
本発明の半導体装置の製造方法において、照射光の照射エネルギーの値が、約0.1J/cm2 以上且つ約20J/cm2 以下であることが好ましい。
【0028】
このようにすると、母材基板と第1の半導体層とが、該第1の半導体層が熱分解されてなる熱分解層により接着される状態を確実に得ることができる。
【0029】
この場合に、照射光の波長が、母材基板を構成する材料が持つ禁制帯幅の吸収端よりも長く、且つ第1の半導体層を構成する材料が持つ禁制帯幅の吸収端よりも短いことが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1(a)〜図1(e)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置であって、発光ダイオード装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0032】
まず、図1(a)に示すように、例えば、有機金属気相エピタキシャル成長(MOVPE)法を用いる成長装置(以下、MOVPE装置と呼ぶ。)により、主面の面方位が(0001)面(=C面)であるサファイアからなる母材基板11の上に、厚さが約20nmの窒化ガリウム(GaN)からなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約5μmでn型の不純物であるシリコン(Si)をドープした窒化ガリウムからなるn型コンタクト層12とを順次成長する。ここで、母材基板11の径は、例えば、約5.1cm(2インチ)であり、その厚さは約300μmである。なお、図示の都合上、母材基板11はウエハの一部のみを示している。また、n型コンタクト層12はバッファ層を含む構成とし、母材基板11の上に成長したn型コンタクト層12及びその上に成長する半導体層を、母材基板11を含めてエピタキシャル基板と呼ぶ。また、エピタキシャル基板から母材基板11が除去された状態の半導体層をエピタキシャル層と呼ぶ。以下の実施形態においても同様とする。
【0033】
次に、図1(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してn型コンタクト層12の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層12の母材基板11との界面に、n型コンタクト層12が熱分解されてなる熱分解層12aを形成する。ここで、レーザ光80は、例えば、ネオジウムイオン(Nd3+)を添加したYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)からなる結晶体により得られる、いわゆるNd:YAGレーザ光の、波長が355nmの第3次高調波を用いている。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光80のスポット径は約100μmである。
【0034】
レーザ光80に対してサファイアは透明であり、従って母材基板11により吸収されることはない。これに対し、窒化ガリウムの禁制帯幅における吸収端の波長は360nm〜364nm程度であり、レーザ光80の波長の方が短いため、n型コンタクト層12においてレーザ光80は吸収される。この吸収により、n型コンタクト層12は、金属ガリウム(Ga)と窒素(N2 )ガスとに熱分解される。
【0035】
従って、図1(c)に示すように、n型コンタクト層12の全面にレーザ光80を照射すると、母材基板11とn型コンタクト層12とは、金属ガリウムからなる熱分解層12aの融点(約30℃)以上であれば、溶融状態で接着された状態となる。なお、母材基板11とn型コンタクト層12とが完全に分離されることなく接着状態を維持するためには、生成する熱分解層12aに適当な量があり、その適当な量を決めるのはレーザ光80の照射エネルギーである。ここでは、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定している。
【0036】
次に、図1(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型コンタクト層12が接着した状態で再度投入し、n型コンタクト層12の上に、n型窒化ガリウムをさらに成長して、該n型コンタクト層12の厚さを約20μmとする。続いて、n型コンタクト層12の上に、厚さが約0.1μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.3 Ga0.7 N)からなるn型障壁層13、厚さが約2nmのアンドープの窒化インジウムガリウム(In0.2 Ga0.8 N)からなる発光層14、厚さが約0.1μmのマグネシウム(Mg)をドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.3 Ga0.7 N)からなるp型障壁層15、及び厚さが約0.5μmのマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウムからなるp型コンタクト層16を順次成長する。これにより、発光層14をn型障壁層13とp型障壁層15とにより挟まれてなる単一量子井戸構造を有する発光ダイオード素子が形成される。
【0037】
次に、図1(e)に示すように、p型コンタクト層16まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、p型コンタクト層16の上に厚さが約1μmのニッケル(Ni)と金(Au)との積層膜からなる正電極20を選択的に形成する。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型コンタクト層16の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸(HCl)に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層12aを除去することにより、母材基板11をn型コンタクト層12から分離する。続いて、蒸着法により、n型コンタクト層12の熱分解層12aが付着していた面上に、厚さが約1μmのチタン(Ti)とアルミニウム(Al)と積層膜からなる負電極21を形成する。続いて、ダイサーを用いて、エピタキシャル層を約300μm角のチップ状に分割することにより、発光ダイオード装置を得る。ここでは、正電極20及び負電極21の電極間に電圧を印加することにより、450nmの波長を持つ出力光を得られている。なお、保持材は、ウエハ状態のエピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0038】
ここで、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。すなわち、負電極21を正電極20よりも先に形成する場合には、まず、保持材をp型コンタクト層16の上面に貼付又は塗布し、母材基板11を分離した後、負電極21をn型コンタクト層12の裏面上に形成する。その後、保持材を除去して正電極20をp型コンタクト層16上に形成する。
【0039】
このように、第1の実施形態によると、母材基板11の上にn型コンタクト層12の下部を形成した後、母材基板11に対してn型コンタクト層12の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層12の母材基板11との界面にn型コンタクト層12が熱分解されてなる熱分解層12aを形成する。このため、n型コンタクト層12を再成長し、さらにこの上に、n型障壁層13、発光層14、p型障壁層15及びp型コンタクト層16を成長した後、エピタキシャル基板を室温に戻す際に、母材基板11からn型コンタクト層12に加わる、該母材基板11とn型コンタクト層12との熱膨張係数の差による応力が熱分解層12aにより確実に緩和される。このため、冷却時に発光層14に加わる歪みが低減されるので、電子と正孔との再結合確率を低下させる原因となるピエゾ効果を低減でき、発光効率が向上する。また、エピタキシャル層に生じるクラック等の欠陥を防止することができる。
【0040】
また、加工が困難なサファイアからなる母材基板11を除去してからダイシングを行なうため、半導体チップに割れや欠けが生じることなく容易にチップ分割を行なえるので、歩留まりが向上する。
【0041】
また、絶縁体である母材基板11を除去するため、n型コンタクト層12の発光層14の反対側の面上に正電極20と対向するように負電極21を形成することができるため、チップ面積を低減することができる。
【0042】
また、熱伝導率が小さい母材基板11を除去するため、エピタキシャル層の放熱性が良好となるので、発光ダイオード装置としての温度特性が向上する。
【0043】
なお、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波に代えて、フッ化クリプトン(KrF)による波長が248nmのエキシマレーザ光を用いても良い。
【0044】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0045】
図2(a)〜図2(e)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置であって、発光ダイオード装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0046】
まず、図2(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化ガリウム(GaN)からなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約5μmでp型の不純物であるマグネシウムをドープした窒化ガリウムからなるp型コンタクト層22と、厚さが0.1μmのマグネシウムをドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.3 Ga0.7 N)からなるp型障壁層23を順次成長する。
【0047】
次に、図2(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してp型コンタクト層22の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、p型コンタクト層22の母材基板11との界面に、p型コンタクト層22が熱分解されてなる熱分解層22aを形成する。ここで、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波又はKrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光80のスポット径は約100μmである。レーザ光80はp型コンタクト層22において吸収され、この吸収により、p型コンタクト層22は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、p型コンタクト層22の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図2(c)に示すように、母材基板11とp型コンタクト層22とが熱分解層22aによりに接着された状態を得る。
【0048】
第2の実施形態においては、p型コンタクト層22及びp型障壁層23を母材基板11上に成長した後、レーザ光80をp型コンタクト層22に照射しているため、該p型コンタクト層22及びp型障壁層23はレーザ光80の光吸収により加熱される。このため、マグネシウムからなるp型アクセプタの不活性化の原因となる水素(H)がp型コンタクト層22及びp型障壁層23から脱離することにより、p型アクセプタが活性化する。その上、レーザ光80がマグネシウムと水素との結合を直接に切断する効果もある。また、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11とp型コンタクト層22とが完全に分離されることがない。
【0049】
次に、図2(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をp型コンタクト層22及びp型障壁層23が接着した状態で再度投入する。続いて、p型障壁層23の上に、厚さが約2nmのアンドープの窒化インジウムガリウム(In0.2 Ga0.8 N)からなる発光層24、厚さが約0.1μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.3 Ga0.7 N)からなるn型障壁層25、及び厚さが約0.5μmのシリコンをドープしたn型窒化ガリウムからなるn型コンタクト層26を順次成長する。これにより、発光層24をp型障壁層23とn型障壁層25とにより挟まれてなる単一量子井戸構造を有する発光ダイオード素子が形成される。
【0050】
次に、図2(e)に示すように、n型コンタクト層26まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、n型コンタクト層26の上に厚さが約1μmのチタンとアルミニウムとの積層膜からなる負電極21を選択的に形成する。続いて、図示はしていないが、負電極21及びn型コンタクト層26の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層22aを除去することにより、母材基板11をp型コンタクト層22から分離する。続いて、蒸着法により、p型コンタクト層22の熱分解層22aが付着していた面上に、厚さが約1μmのニッケルと金と積層膜からなる正電極20を形成する。ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。その後、ダイサーを用いて、エピタキシャル層を約300μm角のチップ状に分割することにより、発光ダイオード装置を得る。ここでは、正電極20及び負電極21の電極間に電圧を印加することにより、450nmの波長を持つ出力光を得られている。なお、保持材は、エピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0051】
このように、第2の実施形態によると、母材基板11の上にp型コンタクト層22及びp型障壁層を形成した後、母材基板11に対してp型コンタクト層22の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、p型コンタクト層22の母材基板11との界面にp型コンタクト層22が熱分解されてなる熱分解層22aを形成する。このため、p型障壁層23の上に、発光層24、n型障壁層25及びn型コンタクト層26を成長した後、エピタキシャル基板を室温に戻す際に、母材基板11からp型コンタクト層22に加わる、該母材基板11とp型コンタクト層22との熱膨張係数の差による応力が熱分解層22aにより確実に緩和される。このため、冷却時に発光層24に加わる歪みが低減されるので、電子と正孔との再結合確率を低下させる原因となるピエゾ効果を低減でき、発光効率が向上する。また、エピタキシャル層に生じるクラック等の欠陥を防止することができる。
【0052】
その上、第1の実施形態と異なり、レーザ光80による熱分解層22aをp型コンタクト層22に形成するため、レーザ光80の照射時にp型コンタクト層22に発生する熱が、該p型コンタクト層22及びその上のp型障壁層23におけるp型アクセプタを活性化するので、活性化のための熱処理や電子線照射等によりアクセプタを活性化する工程が不要となる。
【0053】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0054】
図3(a)〜図3(e)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置であって、半導体レーザ装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0055】
まず、図3(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化ガリウム(GaN)からなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約5μmのシリコンをドープしたn型窒化ガリウム(GaN)からなるn型コンタクト層32とを順次成長する。
【0056】
次に、図3(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してn型コンタクト層32の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層32の母材基板11との界面に、n型コンタクト層32が熱分解されてなる熱分解層32aを形成する。ここで、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波又はKrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光のスポット径は約100μmである。レーザ光80はn型コンタクト層32において吸収され、この吸収により、n型コンタクト層32は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、n型コンタクト層32の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図3(c)に示すように、母材基板11とn型コンタクト層32とが熱分解層32aによりに接着された状態を得る。このとき、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11とn型コンタクト層32とが完全に分離されることがない。
【0057】
次に、図3(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型コンタクト層32が接着した状態で再度投入し、n型コンタクト層32の上に、n型窒化ガリウムをさらに成長して、該n型コンタクト層32の厚さを約20μmとする。続いて、n型コンタクト層32の上に、厚さが約1μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第1クラッド層33、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第1光ガイド層34、量子井戸活性層35、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第2光ガイド層36、厚さが約1μmのマグネシウムをドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第2クラッド層37、及び厚さが約0.3μmのマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウムからなるp型コンタクト層38を順次成長する。
【0058】
ここで、量子井戸活性層35は、図示はしていないが、厚さが約3nmの窒化インジウムガリウム(In0.15Ga0.85N)からなる井戸層と、厚さが約7nmの窒化インジウムガリウム(In0.02Ga0.98N)からなる障壁層とを3周期分繰り返した多重量子井戸構造を有している。これにより、量子井戸活性層35をn型の第1クラッド層33とp型の第2クラッド層37とにより上下から挟まれた多重量子井戸構造を有する半導体レーザ素子が形成される。
【0059】
次に、図3(e)に示すように、p型コンタクト層38まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、p型コンタクト層38の上に厚さが約1μmのニッケルと金との積層膜からなる正電極20を形成する。さらに、量子井戸活性層35の導波路となるように、正電極20をドライエッチング等によりストライプ状にパターニングする。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型コンタクト層38の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層32aを除去することにより、母材基板11をn型コンタクト層32から分離する。続いて、蒸着法により、n型コンタクト層32の熱分解層32aが付着していた面上に、厚さが約1μmのチタンとアルミニウムと積層膜からなる負電極21を形成する。さらに、負電極21は、正電極20と対向するようにパターニングする。なお、ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。
【0060】
続いて、エピタキシャル層(量子井戸活性層35)における各面方位の(−1100)面及び(1−100)面が共振器端面となるように、エピタキシャル層の例えばn型コンタクト層32をポイントスクライバにより罫書き(スクライブ)し、この罫書き線(スクライブライン)に沿って加重してエピタキシャル層を劈開することにより、該エピタキシャル層から所望のレーザチップを得る。レーザチップの量子井戸活性層35において生成される生成光は、共振器端面により反射し且つ共振してレーザ光として取り出される。なお、ここでは、共振器端面同士の間隔は約500μmとしている。また、エピタキシャル層を保持する保持材は、エピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0061】
なお、本願明細書において、面方位に含まれるミラー指数に付した負符号”−”は、該負符号に続く一の指数の反転を便宜的に表わしている。
【0062】
上記のようにして得られたレーザチップを、ヒートシンクの上に正電極20を上面として保持し(pサイドアップ)、各電極20、21をワイヤボンディングしてレーザ発振を試みたところ、室温において、発振波長が405nmのレーザ光を連続的に発振可能であることを確認している。
【0063】
第3の実施形態によると、母材基板11の上にn型コンタクト層32の下部を形成した後、母材基板11に対してn型コンタクト層32の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層32の母材基板11との界面にn型コンタクト層32が熱分解されてなる熱分解層32aを形成する。このため、n型コンタクト層32を再成長し、さらにこの上に、量子井戸活性層35を含む各半導体層を成長した後、エピタキシャル基板を室温に戻す際に、母材基板11からn型コンタクト層32に加わる、該母材基板11とn型コンタクト層32との熱膨張係数の差による応力が熱分解層32aにより確実に緩和される。このため、冷却時に量子井戸活性層35に加わる歪みが低減されるので、電子と正孔との再結合確率を低下させる原因となるピエゾ効果を低減でき、発光効率が向上する。また、エピタキシャル層に生じるクラック等の欠陥を防止することができる。
【0064】
また、加工が困難なサファイアからなる母材基板11を除去してから劈開を行なうため、半導体チップに割れや欠けが生じることなく容易にチップ分割を行なえるので、歩留まりが向上する。
【0065】
また、絶縁体である母材基板11を除去するため、n型コンタクト層32の量子井戸活性層35の反対側の面上に正電極20と対向するように負電極21を形成できるため、チップ面積を低減することができる。その結果、1枚のウエハからより多くのレーザ素子を得ることができるようになる。
【0066】
また、熱伝導率が小さく且つ厚さが数百μmの母材基板11を除去するため、1つの素子当たりの体積も小さくなるので小型化を容易に行なえる。その上、エピタキシャル層の放熱性が良好となるため、半導体レーザ装置としての温度特性が向上するので、素子の寿命を飛躍的に向上することができる。
【0067】
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0068】
図4(a)〜図4(f)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置であって、半導体レーザ装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0069】
まず、図4(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化ガリウム(GaN)からなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約5μmのシリコンをドープしたn型窒化ガリウムからなるn型下地層31とを順次成長する。続いて、反応炉からエピタキシャル基板を取り出し、その後、スパッタ法又はCVD法により、n型下地層31の上の全面に厚さが約100nmの酸化シリコン(SiO2 )からなる誘電体膜を堆積する。続いて、リソグラフィ法及びフッ酸(HF)をエッチャントとするウエットエッチング法により、堆積した誘電体膜から、幅及び間隔が共に5μmのストライプ形状を有し、且つストライプが延びる方向がn型下地層31を構成する窒化ガリウムの晶帯軸の<11−20>方向であるマスク膜81を形成する。
【0070】
次に、図4(b)に示すように、母材基板11に対してn型下地層31の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型下地層31の母材基板11との界面に、n型下地層31が熱分解されてなる熱分解層31aを形成する。ここで、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波又はKrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光のスポット径は約100μmである。レーザ光80はn型下地層31において吸収され、この吸収により、n型下地層31は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、n型下地層31の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図4(c)に示すように、母材基板11とn型下地層31とが熱分解層31aによりに接着された状態を得る。このとき、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11とn型下地層31とが完全に分離されることがない。
【0071】
次に、図4(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型下地層31が接着した状態で再度投入し、n型下地層31の上に、マスク膜81を選択成長用のマスクとして、シリコンをドープしたn型窒化ガリウムを成長して厚さが約15μmのn型コンタクト層32を形成する。このとき、n型コンタクト層32を構成する窒化ガリウムは、マスク膜81を構成する酸化シリコンとはその結晶構造が異なるため、マスク膜81の表面には結晶成長せず、n型下地層31におけるマスク膜81の開口部からの露出部分から成長を始める。さらに成長すると、マスク膜81の開口部から成長したn型コンタクト層32はマスク膜81の上側部分において横方向(基板面に平行な方向)に成長し始め、ついには、n型コンタクト層32のマスク膜81の各開口部から成長する部分がマスク膜81を覆うように成長する。ここで、n型コンタクト層32におけるマスク膜81の各開口部の上側に成長した部分は、母材基板11との格子不整合により生じた転位が基板面に対してほぼ垂直な方向に存在している。これに対し、n型コンタクト層32におけるマスク膜81の上側部分は、マスク膜81によってn型コンタクト層32中に存在する転位(欠陥)の伝播が妨げられるため転位密度が小さい。例えば、第4の実施形態に係るn型コンタクト層32の転位密度は、第3の実施形態におけるn型コンタクト層32の転位密度と比べて1桁から2桁は小さい。
【0072】
さらに、図4(e)に示すように、n型コンタクト層32の上に、厚さが約1μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第1クラッド層33、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第1光ガイド層34、量子井戸活性層35、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第2光ガイド層36、厚さが約1μmのマグネシウムをドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.1 Ga0.9 N)からなる第2クラッド層37、及び厚さが約0.3μmのマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウムからなるp型コンタクト層38を順次成長する。ここで、量子井戸活性層35は、第3の実施形態と同様の多重量子井戸構造としている。
【0073】
次に、図4(f)に示すように、p型コンタクト層38まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、p型コンタクト層38の上に厚さが約1μmのニッケルと金との積層膜からなる正電極20を形成する。さらに、量子井戸活性層35の導波路となるように、正電極20をドライエッチング等によりストライプ状にパターニングする。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型コンタクト層38の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層31aを除去することにより、母材基板11をn型下地層31から分離し、続いて、n型下地層31及びマスク膜81を化学機械的研磨(CMP)法等により研磨して除去する。続いて、蒸着法により、n型コンタクト層32における正電極20の反対側の面上に、厚さが約1μmのチタンとアルミニウムと積層膜からなる負電極21を形成する。さらに、負電極21は、正電極20と対向するようにパターニングする。なお、ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。
【0074】
続いて、エピタキシャル層(量子井戸活性層35)における各面方位の(−1100)面及び(1−100)面が共振器端面となるように、エピタキシャル層の例えばn型コンタクト層32をポイントスクライバにより罫書きし、この罫書き線に沿って加重してエピタキシャル層を劈開することにより、該エピタキシャル層から所望のレーザチップを得る。ここでは、共振器端面同士の間隔は約500μmとしている。また、エピタキシャル層を保持する保持材は、エピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0075】
上記のようにして得られたレーザチップをヒートシンクの上にpサイドアップで保持し、各電極20、21をワイヤボンディングしてレーザ発振を試みたところ、室温において、発振波長が405nmのレーザ光を連続的に発振可能であることを確認している。
【0076】
第4の実施形態によると、母材基板11の上に、n型コンタクト層32の下地層であるn型下地層31を設けておき、母材基板11に対してn型下地層31の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型下地層31の母材基板11との界面にn型下地層31が熱分解されてなる熱分解層31aを形成する。このため、n型下地層31の上にn型コンタクト層32を成長し、さらにこの上に、量子井戸活性層35を含む各半導体層を成長した後、エピタキシャル基板を室温に戻す際に、母材基板11からn型下地層31に加わる、該母材基板11とn型下地層31との熱膨張係数の差による応力が熱分解層31aにより確実に緩和される。
【0077】
その上、第4の実施形態に係るn型コンタクト層32は、窒化ガリウムが実質的に成長しない材料からなるマスク膜81の開口部から露出するn型下地層31から選択的に成長(選択的横方向成長)するため、その転位密度が大幅に低減される。その結果、量子井戸活性層35を含むエピタキシャル層の結晶性が良好となるので、半導体レーザ装置の動作特性が著しく向上する。
【0078】
なお、マスク膜81の形状はストライプ状としたが、これに限られず、ドット状又は格子状等であっても同様の効果を得ることができる。
【0079】
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0080】
図5(a)〜図5(f)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置であって、半導体レーザ装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0081】
まず、図5(a)に示すように、例えばスパッタ法又はCVD法により、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11の主面上に、厚さが約100nmの酸化シリコンからなる誘電体膜を堆積する。続いて、リソグラフィ法及びフッ酸をエッチャントとするウエットエッチング法により、堆積した誘電体膜から、幅及び間隔が共に5μmのストライプ形状を有し、且つストライプが延びる方向が母材基板11を構成するサファイアの晶帯軸の<1−100>方向であるマスク膜81を形成する。
【0082】
まず、図5(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、マスク膜81が形成された母材基板11を投入し、母材基板11の上にマスク膜81を選択成長用のマスクとしてn型窒化ガリウムを成長し、厚さが約30nmのバッファ層(図示せず)を形成する。続いて、バッファ層の上に、シリコンをドープしたn型窒化ガリウムを成長して、厚さが約5μmのn型下地層31を形成する。ここで、n型下地層31はバッファ層を含む構成とする。このとき、n型下地層31を構成する窒化ガリウムは、マスク膜81の表面には結晶成長せず、n型下地層31におけるマスク膜81の開口部からの露出部分から成長を始める。さらに成長すると、マスク膜81の開口部から成長したn型下地層31はマスク膜81の上側部分において横方向(基板面に平行な方向)に成長し始め、ついには、n型下地層31のマスク膜81の各開口部から成長する部分がマスク膜81を覆うように成長する。ここで、n型下地層31におけるマスク膜81の各開口部の上側に成長した部分は、母材基板11との格子不整合により生じた転位が基板面に対してほぼ垂直な方向に存在している。これに対し、n型下地層31におけるマスク膜81の上側部分は、マスク膜81によってn型下地層31中に存在する転位(欠陥)の伝播が妨げられるため低転位となる。
【0083】
次に、図5(c)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してn型下地層31の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型下地層31の母材基板11との界面及びマスク膜81の近傍に、n型下地層31が熱分解されてなる熱分解層31aを形成する。ここで、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波又はKrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光のスポット径は約100μmである。酸化シリコンの吸収端の波長は190nmであるため、レーザ光80は、酸化シリコンでは吸収されず、n型下地層31において吸収される。このレーザ光80の吸収により、n型下地層31は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、n型下地層31の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図5(d)に示すように、母材基板11とn型下地層31とが熱分解層31aによりに接着された状態を得る。このとき、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11とn型下地層31とが完全に分離されることがない。
【0084】
次に、図5(e)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型下地層31が接着した状態で再度投入する。続いて、n型下地層31の上に、厚さが約15μmのシリコンをドープしたn型窒化ガリウムからなるn型コンタクト層32と、厚さが約1μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第1クラッド層33と、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第1光ガイド層34、量子井戸活性層35、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第2光ガイド層36、厚さが約1μmのマグネシウムをドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.1 Ga0.9 N)からなる第2クラッド層37、及び厚さが約0.3μmのマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウムからなるp型コンタクト層38を順次成長する。ここで、量子井戸活性層35は、第3の実施形態と同様の多重量子井戸構造としている。
【0085】
次に、図5(f)に示すように、p型コンタクト層38まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、p型コンタクト層38の上に厚さが約1μmのニッケルと金との積層膜からなる正電極20を形成する。さらに、量子井戸活性層35の導波路となるように、正電極20をドライエッチング等によりストライプ状にパターニングする。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型コンタクト層38の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層31aを除去することにより、母材基板11をn型下地層31から分離し、続いて、n型下地層31及びマスク膜81をCMP法等により研磨して除去する。続いて、蒸着法により、n型下地層31の熱分解層31aが付着していた面上に、厚さが約1μmのチタンとアルミニウムと積層膜からなる負電極21を形成する。さらに、負電極21は、正電極20と対向するようにパターニングする。なお、ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。続いて、エピタキシャル層(量子井戸活性層35)における各面方位の(−1100)面及び(1−100)面が共振器端面となるように、エピタキシャル層の例えばn型コンタクト層32をポイントスクライバにより罫書きし、この罫書き線に沿って加重してエピタキシャル層を劈開することにより、該エピタキシャル層から所望のレーザチップを得る。ここでは、共振器端面同士の間隔は約500μmとしている。また、エピタキシャル層を保持する保持材は、エピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0086】
上記のようにして得られたレーザチップをヒートシンクの上にpサイドアップで保持し、各電極20、21をワイヤボンディングしてレーザ発振を試みたところ、室温において、発振波長が405nmのレーザ光を連続的に発振可能であることを確認している。
【0087】
第5の実施形態によると、母材基板11の上に選択成長用のマスク膜81を形成した後、n型コンタクト層32の下地層であるn型下地層31を選択成長し、その後、母材基板11に対してn型下地層31の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型下地層31の母材基板11との界面にn型下地層31が熱分解されてなる熱分解層31aを形成する。このため、n型下地層31の上にn型コンタクト層32を成長し、さらにこの上に、量子井戸活性層35を含む各半導体層を成長した後、エピタキシャル基板を室温に戻す際に、母材基板11からn型下地層31に加わる、該母材基板11とn型下地層31との熱膨張係数の差による応力が熱分解層31aにより確実に緩和される。
【0088】
その上、第5の実施形態に係るn型下地層31は、窒化ガリウムが実質的に成長しない材料からなるマスク膜81の開口部から露出する母材基板11から選択的に成長(選択的横方向成長)するため、その転位密度が大幅に低減される。その結果、量子井戸活性層35を含むエピタキシャル層の結晶性が良好となるので、半導体レーザ装置の動作特性が著しく向上する。
【0089】
なお、マスク膜81の形状はストライプ状としたが、これに限られず、ドット状又は格子状等であっても同様の効果を得ることができる。
【0090】
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0091】
図6(a)〜図6(e)は本発明の第6の実施形態に係る半導体装置であって、半導体レーザ装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0092】
まず、図6(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約1μmのシリコンをドープした窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなるn型コンタクト層42とを順次成長する。なお、n型コンタクト層42はバッファ層を含む構成とする。
【0093】
次に、図6(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してn型コンタクト層42の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層42の母材基板11との界面に、n型コンタクト層42が熱分解されてなる熱分解層42aを形成する。ここで、レーザ光80は、例えば、波長が248nmのKrFエキシマレーザ光を用いている。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光80のスポット径は約100μmである。レーザ光80に対してサファイアは透明であり、従って母材基板11により吸収されることはない。これに対し、窒化アルミニウムガリウム(Al0. 15Ga0.85N)の禁制帯幅における吸収端の波長は330nm〜340nm程度であり、レーザ光80の波長の方が短いため、n型コンタクト層42においてレーザ光80は吸収される。この吸収により、n型コンタクト層42は、ガリウム、アルミニウム及び窒素ガスに熱分解される。ここで、熱分解層42aはガリウムとアルミニウムとの合金からなり、該合金の融点はガリウムのみの純物質の融点よりも低くなる。そこで、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定すると、前述したのと同様に、合金の融点以上の温度であれば、溶融状態の熱分解層42aによって、母材基板11とn型コンタクト層42とが接着された状態となる。従って、n型コンタクト層42の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図6(c)に示すように、母材基板11とn型コンタクト層42とが熱分解層42aによりに接着された状態を得る。
【0094】
次に、図6(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型コンタクト層42が接着した状態で再度投入する。続いて、n型コンタクト層42の上に、厚さが約20μmのシリコンをドープしたn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第1クラッド層43、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第1光ガイド層44、量子井戸活性層45、厚さが約0.1μmのアンドープの窒化ガリウムからなる第2光ガイド層46、厚さが約1.5μmのマグネシウムをドープしたp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N)からなる第2クラッド層47、及び厚さが約0.3μmのマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウムからなるp型コンタクト層48を順次成長する。ここで、量子井戸活性層45は、第3の実施形態と同様に、厚さが約3nmの窒化インジウムガリウム(In0.15Ga0.85N)からなる井戸層と、厚さが約7nmの窒化インジウムガリウム(In0.02Ga0.98N)からなる障壁層とを3周期分繰り返して構成されている。
【0095】
次に、図6(e)に示すように、p型コンタクト層48まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却した後、蒸着法により、p型コンタクト層48の上に厚さが約1μmのニッケルと金との積層膜からなる正電極20を形成する。さらに、量子井戸活性層45の導波路となるように、正電極20をドライエッチング等によりストライプ状にパターニングする。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型コンタクト層48の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層42aを除去することにより、母材基板11をn型コンタクト層42から分離する。続いて、蒸着法により、n型コンタクト層42の熱分解層42aが付着していた面上に、厚さが約1μmのチタンとアルミニウムと積層膜からなる負電極21を形成する。さらに、負電極21は、正電極20と対向するようにパターニングする。なお、ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。
【0096】
続いて、エピタキシャル層(量子井戸活性層45)における各面方位の(−1100)面及び(1−100)面が共振器端面となるように、エピタキシャル層の例えばn型コンタクト層32をポイントスクライバにより罫書きし、この罫書き線に沿って加重してエピタキシャル層を劈開することにより、該エピタキシャル層から所望のレーザチップを得る。レーザチップの量子井戸活性層45において生成される生成光は、共振器端面により反射し且つ共振してレーザ光として取り出される。なお、ここでは、共振器端面同士の間隔は約500μmとしている。また、エピタキシャル層を保持する保持材は、エピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0097】
以上説明したように、第6の実施形態においても、母材基板11の上に第1の半導体層(n型コンタクト層42)を成長した後、第1の半導体層に対して母材基板11側から、該第1の半導体層を熱分解可能なレーザ光80を照射することにより、母材基板11と第1の半導体層との接合を切りながらも、界面同士を接着する熱分解層42aを形成する。これにより、図6(d)に示したエピタキシャル層の成長後の冷却工程において、母材基板11と第1の半導体層との間の熱膨張係数の差に起因する応力を低減することができる。
【0098】
通常、窒化ガリウム(GaN)層の上に窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を成長する場合には、窒化ガリウム結晶と窒化アルミニウムガリウム結晶との格子不整合により、クラックが生じやすく、膜厚を大きくすることができない。その上、窒化アルミニウムガリウムからなる半導体層の禁制帯幅(バンドギャップ)を大きくするためにアルミニウムの組成を大きくすると、格子不整合がさらに拡大するため、結晶としての臨界膜厚は逆に小さくなってしまう。
【0099】
しかしながら、第6の実施形態によると、窒化アルミニウムガリウムからなるn型コンタクト層42を臨界膜厚以下の厚さに成長し、その後、n型コンタクト層42に対してレーザ光80の照射を受けることにより、母材基板11から受ける応力が緩和されるため、n型コンタクト層42にはクラックが発生するおそれがない。さらに、レーザ光80を照射した後には、熱分解により生じた熱分解層42aによって、n型コンタクト層42は母材基板11から受ける応力が緩和された状態となるため、n型窒化アルミニウムガリウムからなる第1クラッド層43をn型コンタクト層42の上に比較的に厚く成長しても、該第1クラッド層43にはクラックが発生するおそれがない。
【0100】
また、n型コンタクト層42のアルミニウムの組成をさらに大きくしたとしても、その臨界膜厚内で成長した後、レーザ光80を照射しさえすれば、n型コンタクト層42及び第1クラッド層43にクラックが発生しなくなる。このため、アルミニウムの組成が大きく且つ膜厚が厚い第1クラッド層43の形成が可能となるので、量子井戸活性層45における生成光の閉じ込め能力及びキャリアの閉じ込め能力を向上することができる。
【0101】
なお、量子井戸活性層45に生成光を十分に閉じ込めるには、第1クラッド層43のアルミニウムの組成は0.05以上とすることが望ましく、その厚さはn型コンタクト層42を含め0.5μm以上とすることが望ましい。
【0102】
また、バッファ層に窒化アルミニウムガリウムを用いたが、窒化ガリウムを用いてもよい。
【0103】
(第7の実施形態)
以下、本発明の第7の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0104】
図7(a)〜図7(e)は本発明の第7の実施形態に係る半導体装置であって、面発光レーザ装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0105】
まず、図7(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化ガリウムからなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約5μmのシリコンをドープしたn型窒化ガリウムからなるn型コンタクト層52とを順次成長する。
【0106】
次に、図7(b)に示すように、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対してn型コンタクト層52の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、n型コンタクト層52の母材基板11との界面に、n型コンタクト層52が熱分解されてなる熱分解層52aを形成する。ここで、レーザ光80は、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波又はKrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光のスポット径は約100μmである。レーザ光80はn型コンタクト層52において吸収され、この吸収により、n型コンタクト層52は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、n型コンタクト層52の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図7(c)に示すように、母材基板11とn型コンタクト層52とが熱分解層52aによりに接着された状態を得る。このとき、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11とn型コンタクト層52とが完全に分離されることがない。
【0107】
次に、図7(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、エピタキシャル基板をn型コンタクト層52が接着した状態で再度投入し、n型コンタクト層52の上に、n型窒化ガリウムをさらに成長して、該n型コンタクト層52の厚さを約20μmとする。続いて、n型コンタクト層52の上に、共にシリコンをドープしたn型窒化ガリウム(GaN)からなる第1半導体層(図示せず)とn型窒化アルミニウムガリウム(Al0.34Ga0.66N)からなる第2半導体層(図示せず)を交互に35周期分の多層膜を成長してn型反射鏡53を形成する。ここで、n型反射鏡53は、第1半導体層の1層当たりの厚さを約43nmとし、第2半導体層の1層当たりの厚さを約44nmとし、それぞれλ/(4n)(但し、λは活性層における発光波長であり、nは第1半導体層又は第2半導体層の屈折率である。)を満たす厚さで積層して、反射率が高いブラッグ反射鏡を構成している。
【0108】
続いて、n型反射鏡53の上に、窒化ガリウムからなる第1スペーサ層54と、活性層55と、窒化ガリウムからなる第2スペーサ層56とを順次成長する。このように、活性層55を第1スペーサ層54及び第2スペーサ層56により基板面に垂直な方向に挟むことにより共振器構造を形成する。ここで、図示はしていないが、活性層55は、厚さが約3nmのIn0.10Ga0.90Nからなる井戸層と、厚さが約5nmのIn0.01Ga0.99Nからなる障壁層とを26周期分繰り返して構成されている。
【0109】
続いて、第2スペーサ層56の上に、共にマグネシウムをドープしたp型窒化ガリウム(GaN)からなる第1半導体層(図示せず)とp型窒化アルミニウムガリウム(Al0.34Ga0.66N)からなる第2半導体層(図示せず)を交互に30周期分の多層膜を成長してp型反射鏡57を形成する。ここで、p型反射鏡57における第1半導体層の1層当たりの厚さは約43nmであり、第2半導体層の1層当たりの厚さは約44nmである。
【0110】
続いて、p型反射鏡57まで成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出して室温にまで冷却する。その後、p型反射鏡57の上面からプロトンを照射して、エピタキシャル層におけるn型反射鏡53からp型反射鏡57にわたる領域に電流狭窄用の絶縁領域58を形成する。
【0111】
次に、図7(e)に示すように、蒸着法により、p型反射鏡57の上に厚さが約1μmのニッケルと金との積層膜からなる正電極20を形成する。さらに、p型反射鏡57における活性層55の上側の領域が開口するように、正電極20をドライエッチング等によりパターニングする。続いて、図示はしていないが、正電極20及びp型反射鏡57の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、めっき、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層52aを除去することにより、母材基板11をn型コンタクト層52から分離する。続いて、n型コンタクト層52の熱分解層52aが付着していた面上に、厚さが約1μmのチタンとアルミニウムと積層膜からなる負電極21を形成する。ここでも、正電極20と負電極21との形成の順序は問われない。
【0112】
続いて、ダイサーを用いて、エピタキシャル層をチップ状に分割することにより、面発光レーザ装置を得る。なお、保持材は、ウエハ状態のエピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0113】
上記のようにして得られたレーザチップを、ヒートシンクの上に正電極20を上面として保持し(フェースアップ)、各電極20、21をワイヤボンディングしてレーザ発振を試みた。レーザチップに注入された電流は、絶縁領域58により狭窄されて活性層55に集中し、これにより活性層55に生成した生成光は、n型反射鏡53とp型反射鏡57との間で共振してレーザ発振し、室温において発振波長が405nmのレーザ光を連続的に発振可能であることを確認している。
【0114】
以上説明したように、第7の実施形態に係る面発光レーザ装置においても、母材基板11の上に第1の半導体層(n型コンタクト層52)を成長した後、第1の半導体層に対して母材基板11側から、該第1の半導体層を熱分解可能なレーザ光80を照射することにより、母材基板11と第1の半導体層との接合を切りながらも、界面同士を接着する熱分解層52aを形成する。これにより、図7(d)に示したエピタキシャル層の成長後の冷却工程において、母材基板11と第1の半導体層との間の熱膨張係数の差に起因する応力を低減することができる。
【0115】
なお、各反射鏡53、57は、窒化ガリウムからなる第1半導体層と、窒化アルミニウムガリウムからなる第2半導体層とを、それぞれλ/(4n)の厚さ、すなわち半導体層中を伝播する光の実効的な波長の4分の1の厚さで交互に成膜して形成したが、これに限られず、3λ/(4n)と、実効的な波長の4分の3の厚さで交互に形成してもよい。
【0116】
また、各反射鏡53、57は半導体に限られず、例えば酸化シリコン(SiO2 )と酸化ジルコニウム(ZrO2 )とからなる多層膜構成を持つ誘電体により形成されていてもよい。
【0117】
また、電流狭窄用の絶縁領域58をイオン注入により形成したが、これに限られず、絶縁領域58を選択的に酸化して形成してもよい。
【0118】
(第8の実施形態)
以下、本発明の第8の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0119】
図8(a)〜図8(e)は本発明の第8の実施形態に係る半導体装置であって、HFETの製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0120】
まず、図8(a)に示すように、例えば、MOVPE装置に、C面を主面とし厚さが約300μmのサファイアからなる母材基板11を投入し、投入した母材基板11の主面上に、厚さが約20nmの窒化ガリウムからなるバッファ層(図示せず)と、厚さが約2μmの窒化アルミニウムガリウム(Al0.15Ga0.85N層)からなる半導体層(障壁層)62と、厚さが約15nmのシリコンを高ドープしたn+ 型窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層63と、厚さが約5nmのアンドープの窒化アルミニウム(AlN)からなる絶縁層64とを順次成長する。続いて、MOVPE装置の反応炉からエピタキシャル基板を取り出した後、母材基板11に対して半導体層62の反対側の面からレーザ光80を照射することにより、半導体層62の母材基板11との界面に、半導体層62が熱分解されてなる熱分解層62aを形成する。ここで、レーザ光80は、KrFエキシマレーザ光を用いる。このときの照射エネルギーは約0.3J/cm2 であり、パルスの間隔は約5nsであり、照射時のレーザ光のスポット径は約100μmである。レーザ光80は半導体層62において吸収され、この吸収により、半導体層62は、金属ガリウムと窒素ガスとに熱分解される。従って、半導体層62の全面にわたってレーザ光80をスキャンすると、図8(b)に示すように、母材基板11と半導体層62とが熱分解層62aによりに接着された状態を得る。このとき、レーザ光80の照射エネルギーの値を約0.1J/cm2 以上で且つ約20J/cm2 以下に設定することにより、母材基板11と半導体層62とが完全に分離されることがない。なお、チャネル層63及び絶縁層64は、熱分解層62aを形成した後に、再成長してもよい。
【0121】
次に、図8(c)に示すように、絶縁層64の上にソース及びドレイン形成領域を露出する酸化シリコンからなるマスク膜81を選択的に形成する。続いて、形成したマスク膜81を用いて、絶縁層64に対して、例えば塩素(Cl2 )ガスを用いたドライエッチングを行なって、チャネル層63におけるソース及びドレイン形成領域を露出する。
【0122】
次に、図8(d)に示すように、MOVPE装置の反応炉に、マスク膜81を形成したエピタキシャル基板を再度投入する。続いて、マスク膜81を選択成長用のマスクとして、チャネル層63における露出したソース及びドレイン形成領域の上に、厚さが約150nmのシリコンを高ドープしたn+ 型窒化ガリウムからなるコンタクト層65を再成長する。その後、コンタクト層65を成長したエピタキシャル基板を反応炉から取り出した後、蒸着法により、コンタクト層65におけるソース及びドレイン形成領域に、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)及び金(Au)の積層膜からなるオーム性電極を選択的に形成し、その後、窒素雰囲気でアニールを行なうことにより、ソース電極71及びドレイン電極72をそれぞれ形成する。続いて、蒸着法により、絶縁層64の上の中央部に、アルミニウム(Al)、白金(Pt)及び金(Au)の積層膜からなるショットキー性電極を選択的に形成して、これをゲート電極73とする。
【0123】
次に、図示はしていないが、ソース電極71及びドレイン電極72等を含むエピタキシャル層の上に、母材基板11の分離後のエピタキシャル層の扱いが容易となるように、粘着テープ材、ガラス材又はレジスト材等であって、塩酸に溶けにくい材料からなる保持材を貼付(塗布)する。その後、塩酸を用いて、熱分解層62aを除去することにより、母材基板11を半導体層62から分離する。続いて、ダイサーを用いて、エピタキシャル層をチップ状に分割することにより、図8(e)に示すHFETを得る。なお、保持材は、ウエハ状態のエピタキシャル層をチップ状に分割する工程の前か後に除去する。
【0124】
以上説明したように、第8の実施形態に係るHFETにおいても、母材基板11の上に第1の半導体層(半導体層62)を成長した後、第1の半導体層に対して母材基板11側から、該第1の半導体層を熱分解可能なレーザ光80を照射することにより、母材基板11と第1の半導体層との接合を切りながらも、界面同士を接着する熱分解層62aを形成する。これにより、図8(d)に示したコンタクト層の成長後の冷却工程において、母材基板11と第1の半導体層との間の熱膨張係数の差に起因する応力を低減することができる。
【0125】
さらに、第8の実施形態に係るHFETは、熱伝導率が小さいサファイアからなる母材基板11を除去しているため、動作中における放熱性が極めて良好となり、安定に動作することができる。
【0126】
なお、第1〜第8の各実施形態において、以下に示す置き換えを行なっても、同様の効果を得ることができる。
【0127】
まず、母材基板11をエピタキシャル層から分離するためのレーザ光源に、Nd:YAGレーザ光の第3次高調波光又はKrFエキシマレーザ光を用いたが、これに限られない。すなわち、窒化物半導体の吸収端よりも大きなエネルギーに相当する波長を有し、且つ母材基板11に対して透明であるレーザ光であればよい。例えば、発振波長が308nmの塩化キセノン(XeCl)によるエキシマレーザ光や、YAGレーザ光の第4次高調波等でも母材基板11の分離は可能である。
【0128】
また、マスク膜81の材料に、酸化シリコンを用いたが、窒化物系半導体がその上に実質的に成長しない材料であれば良い。例えば、窒化ケイ素(Sixy)等の窒化物、酸化チタン(TiOx )、酸化ジルコニウム(ZrOx )等の酸化物、又はニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)若しくはタングステン(W)等の高融点金属であってもよい。
【0129】
また、第3〜第7の実施形態において、n型の窒化物半導体層とp型の窒化物半導体層との互いの導電型を入れ換えてもよい。
【0130】
また、製造の対象とした半導体装置は、発光ダイオード装置、半導体レーザ装置、面発光レーザ装置、又はHFETに限られず、光導電性セル若しくはヘテロ接合フォトダイオード等の受光装置、MISFET、JFET若しくはHEMT等の電子デバイス、又はフィルタ装置においても同様の方法で製造することができる。
【0131】
【発明の効果】
本発明の半導体装置の製造方法によると、第1の半導体層と母材基板との間に第1の半導体層が熱分解されてなる熱分解層を形成するため、第1の半導体層の上に第2の半導体層を形成した後、第2の半導体層が形成された母材基板を室温に戻す際に、母材基板から第1の半導体層に加わる、該母材基板と第1の半導体層との熱膨張係数の差による応力が熱分解層により確実に緩和される。このため、能動層を含む第2の半導体層に生じるクラック等の欠陥を防止することができるので、歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図2】(a)〜(e)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図3】(a)〜(e)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図4】(a)〜(f)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図5】(a)〜(f)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図6】(a)〜(e)は本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図7】(a)〜(e)は本発明の第7の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図8】(a)〜(e)は本発明の第8の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【符号の説明】
11 母材基板
12 n型コンタクト層(第1の半導体層)
12a 熱分解層
13 n型障壁層
14 発光層(能動層)
15 p型障壁層
16 p型コンタクト層
20 正電極
21 負電極
22 p型コンタクト層(第1の半導体層)
22a 熱分解層
23 p型障壁層
24 発光層(能動層)
25 n型障壁層
26 n型コンタクト層
31 n型下地層
31a 熱分解層
32 n型コンタクト
32a 熱分解層
33 第1クラッド層
34 第1光ガイド層
35 量子井戸活性層(能動層)
36 第2光ガイド層
37 第2クラッド層
38 p型コンタクト層
42 n型コンタクト層
42a 熱分解層
43 第1クラッド層
44 第1光ガイド層
45 量子井戸活性層(能動層)
46 第2光ガイド層
47 第2クラッド層
48 p型コンタク
52 n型コンタクト層
52a 熱分解層
53 n型反射鏡
54 第1スペーサ層
55 活性層(能動層)
56 第2スペーサ層
57 p型反射鏡
58 絶縁領域
62 半導体層
62a 熱分解層
63 チャネル層(能動層)
64 絶縁層
65 コンタクト層
71 ソース電極
72 ドレイン電極
73 ゲート電極
80 レーザ光
81 マスク膜

Claims (9)

  1. 母材基板の上にIII 族窒化物よりなる第1の半導体層を形成する第1の工程と、
    前記母材基板に対して前記第1の半導体層の反対側の面から照射光を照射することにより、前記第1の半導体層と前記母材基板との間に前記第1の半導体層が熱分解されたIII 族金属よりなる熱分解層を形成する第2の工程と、
    前記熱分解層が形成された第1の半導体層の上に、前記熱分解層によって前記第1の半導体層を保持しながら、能動層を含む第2の半導体層を形成する第3の工程と
    前記第3の工程よりも後に、
    前記熱分解層を除去することにより、前記第1の半導体層から前記母材基板を分離する第4の工程と、
    前記第4の工程よりも後に、
    前記第1の半導体層における前記第2の半導体層の反対側の面上に電極を形成する第5の工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の工程と前記第2の工程との間に、
    前記第1の半導体層の上に、前記第2の半導体層が実質的に成長しない材料からなり複数の開口部を有するマスク膜を形成する第6の工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1の工程よりも前に、
    前記母材基板の上に、前記第1の半導体層が実質的に成長しない材料からなり複数の開口部を有するマスク膜を形成する第6の工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2の半導体層はIII 族窒化物を含む化合物半導体からなることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の半導体層は前記第2の半導体層のコンタクト層であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1の半導体層は前記第2の半導体層のクラッド層であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1の半導体層はp型の半導体であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記照射光の照射エネルギーの値は、約0.1J/cm2 以上且つ約20J/cm2 以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記照射光の波長は、前記母材基板を構成する材料が持つ禁制帯幅の吸収端よりも長く、且つ前記第1の半導体層を構成する材料が持つ禁制帯幅の吸収端よりも短いことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
JP2002136498A 2001-05-18 2002-05-13 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3862602B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136498A JP3862602B2 (ja) 2001-05-18 2002-05-13 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-149098 2001-05-18
JP2001149098 2001-05-18
JP2002136498A JP3862602B2 (ja) 2001-05-18 2002-05-13 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003037286A JP2003037286A (ja) 2003-02-07
JP3862602B2 true JP3862602B2 (ja) 2006-12-27

Family

ID=26615322

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002136498A Expired - Fee Related JP3862602B2 (ja) 2001-05-18 2002-05-13 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3862602B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002343717A (ja) * 2001-05-18 2002-11-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体結晶の製造方法
JP4218597B2 (ja) 2003-08-08 2009-02-04 住友電気工業株式会社 半導体発光素子の製造方法
WO2006065010A1 (en) * 2004-12-13 2006-06-22 Lg Chem, Ltd. METHOD FOR MANUFACTURING G a N-BASED LIGHT EMITTING DIODE USING LASER LIFT-OFF TECHNIQUE AND LIGHT EMITTING DIODE MANUFACTURED THEREBY
WO2006065046A1 (en) * 2004-12-13 2006-06-22 Lg Chem, Ltd. Thin gallium nitride light emitting diode device
JP4140606B2 (ja) * 2005-01-11 2008-08-27 ソニー株式会社 GaN系半導体発光素子の製造方法
JP4848638B2 (ja) * 2005-01-13 2011-12-28 ソニー株式会社 半導体素子の形成方法および半導体素子のマウント方法
KR100931509B1 (ko) * 2006-03-06 2009-12-11 엘지이노텍 주식회사 질화물 반도체 발광소자 및 그 제조방법
JP4844178B2 (ja) * 2006-03-07 2011-12-28 住友電気工業株式会社 半導体装置の製造方法
JP2008078604A (ja) * 2006-08-24 2008-04-03 Rohm Co Ltd Mis型電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP5515770B2 (ja) 2009-09-14 2014-06-11 住友電気工業株式会社 窒化物半導体エピタキシャル層の形成方法および窒化物半導体デバイスの製造方法
JP2011071272A (ja) 2009-09-25 2011-04-07 Toshiba Corp 半導体発光装置及びその製造方法
JP7165312B2 (ja) * 2016-09-20 2022-11-04 株式会社Flosfia 半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003037286A (ja) 2003-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6750158B2 (en) Method for producing a semiconductor device
US7153715B2 (en) Semiconductor device and method for fabricating the same
US7057211B2 (en) Nitride semiconductor laser device and manufacturing method thereof
JP3962282B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3525061B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
JP5003033B2 (ja) GaN薄膜貼り合わせ基板およびその製造方法、ならびにGaN系半導体デバイスおよびその製造方法
US20040065889A1 (en) Semiconductor wafer, semiconductor device, and methods for fabricating the same
JP2001085736A (ja) 窒化物半導体チップの製造方法
JP2001176823A (ja) 窒化物半導体チップの製造方法
JP2000323797A (ja) 窒化物半導体レーザ及びその製造方法
JP3862602B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4015865B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6881261B2 (en) Method for fabricating semiconductor device
JP4295489B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2003347590A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004047918A (ja) 窒化物半導体レーザ素子の製造方法
JP2005210066A (ja) 薄膜発光素子およびその製造方法
JP2007013191A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2007184644A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2003264314A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4799582B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4376821B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002353547A (ja) 窒化物半導体素子の製造方法及びそれにより得られる窒化物半導体素子
JP3685838B2 (ja) 化合物半導体装置及びその製造方法
JP4070893B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees