JP3861466B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用紙の先端位置を検出する用紙検出センサを改良した記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタなどの記録装置においては、被記録体である印刷用紙などの浮き上がりを押さえるための用紙押えを必要としていたが、この用紙押えは略円筒面状に形成された板状部材をばね等で付勢することにより構成されていた。また、印刷用紙の先端を検出するための用紙先端検出センサは、用紙押えとは別個に、例えば用紙が当接すると傾動可能な当接部材と、これと連動するレバー状の可動部とを用いてリミットスイッチ若しくはフォトセンサを用いたセンサにより感知するように構成されていた。
【0003】
近年コンピュータが携帯化されるに伴って、プリンタ自体を携帯して使用するような場合が増え、小型の、主として手差し給紙される携帯型プリンタが用いられるようになってきた。これらの携帯型プリンタにおいては、自動給紙装置がなく手差し給紙のため使用者の印刷用紙の挿入方法にバラツキがあり、また印刷用紙を支える給紙トレーがないために用紙が湾曲したり、用紙の波打ちなどが生じることが多く、このような場合に良好に印字するためには、用紙の浮きを押さえる用紙押えが必要であった。
【0004】
また用紙を真っ直ぐ適切な位置に挿入しないため、搬送ローラへの噛み込みのタイミングがずれたりすることも多く、印刷開始位置に用紙を正確に搬送するための用紙先端検出センサも不可欠であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、携帯型のプリンタの狭いスペースでは、これらの用紙押えと用紙先端検出センサの両方を別個に適切な位置に取り付けるのは困難な場合があるという問題があった。また、夫々を備えようとすれば、夫々のスペースが必要になり、装置の小型化にとって障害になるという問題があった。
【0006】
この発明は上記課題を解決するものであり、用紙の浮きを防止し、且つ用紙先端検出を行うことにより正確に印刷開始位置に用紙を搬送でき、しかも装置の小型化が容易な用紙搬送部を備える記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の記録装置では、用紙に記録をする記録手段と、前記用紙を搬送する搬送手段と、前記搬送される用紙を検知する検知手段とを備えた記録装置において、前記検知手段は、前記記録手段の用紙搬送方向における上流側に配置され、前記用紙先端部の接触によりその位置が変位するとともに、前記用紙先端部の通過後は用紙幅にわたって用紙が記録手段から離間するように用紙を付勢する可動部材と、前記用紙先端部の接触による前記可動部材の位置の変位から用紙先端位置を検出する検出手段と備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成に係る記録装置では、検知手段が用紙が記録手段から離間するように付勢することができるため、用紙の浮き上がりを防止する用紙押えとして機能して、適切な搬送位置及び印刷位置に用紙を安定させる。また、用紙の先端部の接触で前記検知手段の位置が変位するため、用紙位置の正確な検知ができる。従って、同一の部材で、用紙の位置の安定と、用紙の位置の検出の両方の機能を果たすことができるので、別々に部材を設けて用紙の安定と位置の検出をするのに比べて、少ないスペースで設置でき、記録装置の小型化を達成できる。
【0009】
また、請求項2に係る発明の記録装置では、請求項1に記載の記録装置の構成に加え、前記検知手段は、搬送される用紙の先端を搬送手段に案内する案内部を有することを特徴とする。
【0010】
この構成に係る記録装置では、さらに、用紙先端を適正な位置に案内し、的確に用紙を押さえることができるため、より安定した用紙搬送をすることができる。
【0011】
請求項3に係る発明の記録装置では、請求項2に記載の記録装置の構成に加え、前記案内部は、前記記録装置が記録可能な用紙最大幅より大きな幅を有することを特徴とする。
【0012】
この構成に係る記録装置では、用紙幅より大きい案内部とすることができるので、用紙幅全体を案内し、より安定した用紙搬送をすることができる。また、用紙の大小に拘わらず、確実な用紙の案内をすることができる。
【0013】
請求項4に係る発明の記録装置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置の構成に加え、前記検知手段は、前記可動部材の変位を拡大するための延長部を備え、前記検出手段は、前記延長部の先端の変位を検出するセンサ部を有することことを特徴とする。
【0014】
この構成に係る記録装置では、検知手段の僅かな位置の変位をも拡大して検出するため、感度の高い用紙検知手段とすることができる。また、延長部を設けることで、印刷用紙などから出る埃などからセンサ部を隔離して設けることができる。
【0015】
請求項5に係る発明の記録装置では、請求項4に記載の記録装置の構成に加え、前記センサ部は、フォトセンサを備えることを特徴とする。
【0016】
この構成に係る記録装置では、センサ部にフォトセンサを用いることで、延長部を長くしても検知手段の動きを妨げることなく、僅かな位置の変化を感度よく検出できる。
【0017】
請求項6に係る発明の記録装置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録装置の構成に加え、前記搬送手段は、用紙を搬送する搬送ローラと、用紙の斜行補正をするレジストローラを兼ね、前記検知手段は、当該搬送手段の近傍に設けられたことを特徴とする。
【0018】
この構成に係る記録装置では、搬送ローラとレジストローラを兼用することで少ないスペースでも両者の機能を有するローラとすることができ、検知手段の小型化と相俟って、記録装置のコンパクト化を達成することができる。
【0019】
請求項7に係る発明の記録装置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録装置の構成に加え、前記記録手段は、インクジェットヘッドを備えたことを特徴とする。
【0020】
この構成に係る記録装置では、小型化がしやすいインクジェットヘッドを用いた記録装置に、前記検知手段を備えることでさらにコンパクトな記録装置とすることができる。
【0021】
請求項8に係る発明の記録装置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録装置の構成に加え、前記記録装置は、自動給紙装置が着脱可能であることを特徴とする。
【0022】
この構成に係る記録装置では、自動給紙装置を着脱可能に備えることで、自動給紙装置を外すことで極めてコンパクトな記録装置とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の一の実施の形態である携帯型プリンタ1に自動給紙装置(ACF)F1を装着した外観の概略を示す斜視図である。図1に示すように、この携帯型プリンタ1は略矩形箱状に形成されたケースであるプリンタ本体3を備えている。このプリンタ本体3の下側略中央部分には、携帯型プリンタ1の長手方向(図1の左右方向)に幅広に形成された矩形状の開口部である排紙口4が形成されている。この排紙口4は、印刷済みの印刷用紙PPを排出するための開口部であり、その長手方向幅が印刷用紙PPの用紙幅に対応して形成されている。尚、本実施の形態の携帯型プリンタ1では排紙口4の長手方向幅が米国レターサイズ或いはJISA4サイズの用紙幅(略210mm)より大きく形成されている。プリンタ本体3の排紙口4の上部には、インクカートリッジ8,9の交換のための開閉蓋7が、下部を枢着されて開閉自在に設けられる。
【0025】
自動給紙装置F1は、携帯型プリンタ1の背面(図1の奥側)に装着され、カットシートになった多数の印刷用紙PPを携帯型プリンタに自動的に給紙するものである。全体の形状は、概ね矩形横長板状で、水平角よりおよそ60度後部を起こされた形でプリンタに装着される。自動給紙装置F1は、複数の印刷用紙PPが本体F2の用紙載置部F5に載置されて、印刷用紙PPの上部は左用紙支持部F4L、及び右用紙支持部F4Rに支えられる。この用紙支持部F4L,F4Rは、展開して印刷用紙PPを支持し、或いは本体F2に収納することができるように回動可能に本体F2に軸支されており、図1では、用紙支持部左F4Lが展開状態と、用紙支持部右F4Rが収納状態となっている。用紙載置部F5には、開閉蓋F3が開閉可能に軸支されて印刷用紙PPの補充が容易になっており、本図では、開閉蓋F3が開放された状態を示している。
【0026】
次に、図2は、携帯型プリンタ1の内部構造を概略的に示した一部切欠斜視図である。図中の矢印Xは印刷用紙PPの搬送方向を示しており、図中の矢印Yは印字ヘッド15,16の主走査時の移動方向を示している。
【0027】
図2に示すように、プリンタ本体3は略矩形箱状の本体フレーム6を兼ね、本体フレーム6の上部空間1aには、矩形棚状のカートリッジフレーム5が備えられている。カートリッジフレーム5の下方の奥側全体に仕切り板5aが備えられて上部空間1aと下部空間1bが仕切られており、手前側は下部空間1bに対して開口している。
【0028】
ここで、インクカートリッジ8,9について説明する。携帯型プリンタ1の上部空間1aの仕切り板5aの上のカートリッジフレーム5には、2つの略矩形箱状に形成されたインクカートリッジ8,9が着脱可能に上端をそろえて水平状態で格納されている。この各インクカートリッジ8,9のうち、図2において左側に配設されたインクカートリッジ大8は、印字ヘッド右15から吐出されるインクが充填されたインクパッケージ8aが収納され(図3参照)、またインクパッケージ8aは2つのインクパッケージから構成されマゼンタとブラックのインクがそのそれぞれに一色ずつ充填されている。図2において右側に配設されたインクカートリッジ小9には、印字ヘッド左16から吐出されるインクが充填されたインクパッケージ9aが収納されており(図3参照)、シアンとイエローのインクが1色ずつ充填されている。
【0029】
このインクカートリッジ8,9の内部に収納されたインクパッケージ8a,9aは、略矩形状の袋体に形成されており、ポリエチレン樹脂等で構成されたフィルムシートを複数枚、例えば、略10枚程度積層した積層構造フィルム材で形成されている。このインクパッケージ8a,9aを形成する積層構造フィルム材は、その剛性強度を大きく形成することにより形状復元性が付与されるものであり、インクパッケージ8a,9aの形状変化を抑制することができる。よって、インクパッケージ8a,9aから印字ヘッド15,16へインクが供給され、インクパッケージ8a,9a内のインクが減少しても、インクパッケージ8a,9aが大気圧などに押し潰されることなく、その内圧を適度な負圧に維持することができる。かつ、前述のようにインクパッケージ8a,9aが水平に配設されて高低差がなく、各インクノズル口18にかかる重力由来のインク供給圧が均一になっている。
【0030】
上述のように、インク印字ヘッド15,16へ供給されるインクのインク供給圧を均一で適当な負圧に維持することにより、印字ヘッド15,16のノズル15a,16a(図3参照)のノズル口(図示せず)にあるインク液面に凹面状のメニスカス(曲面)が形成され、且つこれら内圧は均一に保たれているので、印字ヘッド15,16のノズル15a,16aから吐出されるインクの吐出性を均一に維持して、印刷品質を良好に維持することができる。例えば、本実施の形態の印字ヘッド15,16では、インク供給圧が大気圧に対して略0mmAq(水柱)以上且つ略−300mmAq(水柱)以下の範囲(動作圧範囲)内であれば、ノズル15a,16aのノズル口内のインク液面に凹面状のメニスカスを形成することができる。尚、本実施の形態の携帯型プリンタ1で印刷を行う際における印字ヘッド15,16の最適な動作圧範囲(最適動作圧範囲)は、大気圧に対して略−30mmAq(水柱)以下かつ略−100mmAq(水柱)以上の圧力値である。
【0031】
次に、印字ヘッド15,16について説明する。携帯型プリンタ1の本体フレーム6の下部空間1bには、プリンタ本体3内を矢印Y及び反矢印Y方向へ向けて往復移動可能なキャリッジ27に印字ヘッド15,16が主走査方向に沿って並設されて搭載されている。この印字ヘッド15,16は、インクを吐出して印刷を行うものであり、印字ヘッド右15の下面には、ノズル右15aが配設され、ピエゾ素子(圧電素子)で構成された多数のノズル口18からなる2列のノズル列が用紙搬送方向Xに沿って形成されている。そしてこれらのノズル列のうちの一列には、インクパッケージ8aの各インクパッケージから供給されたマゼンタのインクが、他方の列にはブラックのインクがそれぞれ充填されている。また、印字ヘッド左16の下面も同様に構成されたノズル左16aが配設され、イエロー、シアンのインクが充填される。そして、これらのノズル列によりカラー印刷が可能になっている。
【0032】
この印字ヘッド15,16によれば、ピエゾ素子で構成された複数のノズル15a,16aに電圧が印加されると、その電圧値に比例した歪みがノズル15a,16aに生じ、ノズル15a,16aが収縮する。この収縮によって、各ノズル15a,16aのノズル口18内に充填されたインクが印刷用紙PPへ吐出され印刷が行われるのである。
【0033】
続いてヘッド駆動用FPC35について説明する。図2上における携帯型プリンタ1の上部空間1aのインクカートリッジ8,9の左方には、CPU、入力バッファ用メモリやヘッド駆動用のIC等を備えた制御部34が備えられる。この制御部34には各ヘッドに電圧を印加するためのFPC(フレキシブルプリンテッドケーブル)が4枚接続され、携帯型プリンタ1の上部空間1aの制御部34の後方縁部分(図2の奥側)で4枚のヘッド駆動用FPC35が積層されて、さらに、携帯型プリンタ1の上部空間1aのインクカートリッジ大8の後方縁部分(図2の奥側)で、後述のインクカートリッジ8,9に継合された上下方向に積層されたインクの供給チューブ12に、図2上において手前側に積層されて、印字ヘッド15,16の上部に接続される。このヘッド駆動用FPC35は、ポリイミド製の基材の上に導電層となる配線パターンを形成し、さらにこれを保護膜で覆ったフィルム状のものである。
【0034】
次は、本携帯型プリンタ1を側面からの矢視断面図で説明する。図3は、携帯型プリンタ1を図4のIV−IV線において右方向から見た概略を示す部分断面図である。なお、便宜上CRモータ(キャリッジモータ)30は省略してある。また、図4は携帯型プリンタ1を図3のV−V線において正面(図2手前側)から見た概略的な模式図である。図3の上部には、上述したインクカートリッジ8,9に収納されたインクパッケージ8a,9aに、インク抽出針10が各色毎にそれぞれ刺し込まれている。携帯型プリンタ1の上部空間1aの後方縁部分(図3の右側)で、インクパッケージ8a,9aの各色それぞれ4つのインクパッケージに刺し込まれた各インク抽出針10の用紙押え部(反先端部分(図4の右側))には、インクの供給チューブ12がそれぞれ継合されている。この各供給チューブ12はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂等で形成された可撓性を有する略中空円筒状の円管であり、その内部をインクが流れて印字ヘッド15,16へインクを供給するものである。本実施の形態においては各供給チューブ12はNORTON社製のタイゴン(TYGON(登録商標))チューブで構成されており、各供給チューブ12はチューブ肉厚が略0.8mm、チューブ内径が略0.8mmであり、各供給チューブ12の外径(チューブ肉厚の2倍の長さとチューブ内径との和)が略2.4mmのTYGONチューブで構成されている。尚、各供給チューブ12を屈曲した状態における湾曲部分の曲率半径Rの最小値(最小曲率半径)は略20mmである。
【0035】
図3の図中の矢印Xは、印刷用紙PPの搬送方向を図示している。図4に示すように、プリンタ本体3の後側下方(図3の右下側)には、未使用の印刷用紙PPを挿入する挿入口22が穿設されている。この挿入口22から挿入された印刷用紙PPの搬送方向(矢印X方向)における下流側には、印刷用紙PPを搬送するためのパルスモータからなるLFモータ(ラインフィードモータ)31により駆動される搬送ローラ23と、その搬送ローラ23へ印刷用紙PPを押圧するための押さえローラ24とが配設されており、かかる両者が協動して印刷用紙PPを押圧し挟持しつつ搬送する。なお、給紙ローラ23には同軸に自動給紙装置F1に駆動力を供給する搬送ローラギヤ40が設けられ、自動給紙装置F1に駆動力を供給している。
【0036】
搬送ローラ23及び押さえローラ24の下流側には、搬送ローラ23から搬送された印刷用紙PPをプリンタ本体3外へ排出するためのLFモータ31により駆動される排紙ローラ25と、その排紙ローラ25へ印刷用紙PPを押圧するための押えローラ(拍車)26とが配設されている。この排紙ローラ25と、押さえローラ26とが協動して、印刷用紙PPを排紙口4より排紙する。
【0037】
また、搬送ローラ23及び排紙ローラ25の間には、印刷を行うために印刷用紙PPを水平に支持するプラテン32が配設され、プラテン32に載置された印刷用紙PPの上方には上述した印字ヘッド15,16が配設されている。印字ヘッド15,16は、プリンタ本体3の本体フレーム6に横架されたガイドバー29に沿って、図3の紙面に対する略垂直方向、即ち、図2の矢印Y及び反矢印Y方向へ向けて往復移動可能なキャリッジ27に着脱可能に装着されている。この印字ヘッド15,16の印刷用紙PP側面には、搬送ローラ23等により挟持された印刷用紙PPへインクの吐出を行うための上述した複数のノズル15a,16aが形成されている。
【0038】
次に印字ヘッド15,16を搭載したキャリッジ27について、図2、図3、図4を参照して説明する。本体下部空間1bに配設されたキャリッジ27は、主走査方向に延設されたガイドバー29を背面側(図4の右側)に貫通させ、このガイドバーに案内されながら主走査方向に移動自在に設けられる。そして、図2の右端に配置されるCRモータ30の回転軸に軸支されたに駆動プーリ38及び図2の左端に配置される従動プーリ39にタイミングベルト36が掛けまわされ、このタイミングベルト36の一ヵ所にキャリッジ27が固定される。このCRモータ30が、制御部34により電圧を印加されると、CRモータ30が回転して駆動プーリ38を回転させ、タイミングベルト36を回転させてキャリッジ27をガードバー29に案内させながら主走査方向(図2Y方向及び反Y方向)に移動させる。
【0039】
このキャリッジ27の位置を認識するためにキャリッジ27の背面側(図3右側)には、タイミングフェンス33が設けられる。タイミングフェンスは33はリニア式のエンコーダで、微細なスリットが入ったガラス板で、僅かに位相をずらした2組のLEDからなる投光器及びフォトトランジスタからなる受光器の組み合わせからなるフォトセンサ及び、原点検出用の1組のフォトセンサ(図示せず)により、タイミングフェンス33を透過したタイミングフェンス33の反対側に設けられた投光器(図示せず)からの光を受光器(図示せず)により検出する。この内2組のフォトセンサは、前記スリットの1/2の位相差になるように配置され、進行方向がわかるようにしてある。今1組のフォトセンサは原点検出用に用いる。このフォトセンサから得られたパルスによるデータに基づいて制御部34に備えられたCPUにより累積、解析し、キャリッジ27の位置を認識するインクリメンタル型の制御を行う。なお、前述の透過式のタイミングフェンス33の他にも、タイミングフェンス33として、アルミニウム等の板に微細な縞模様を印刷或いは焼き付け等して、ここにレーザ投光器により投光し、タイミングフェンス33からの反射光を受光器により検出して同様に位置を認識する反射型のタイミングフェンス33を用いてもよい。またアブソリュート型の目盛りを有するタイミングフェンスを用いてもよい。
【0040】
CRモータ30は直流モータであり、PWM制御あるいは電流値制御により、速度制御が可能であり、このタイミングフェンス33からの位置情報により現在位置を認識し、さらにキャリッジ27の速度、加速度を求めて、これらのデータからPDI制御によるフィードバック制御を行う。
【0041】
図4は、図3のV−V線における携帯型プリンタ1を前面視したときの前部本体フレームを省略した模式的な図であり、図中の矢印Yは、キャリッジ27の移動方向を図示している。図4に示すように、プリンタ本体3の右側部分に配設された本体フレーム6の上部には、キャリッジ27を図4の左右方向(矢印Y及び反矢印Y方向)へ往復移動させる駆動力を供給するCRモータ30が配設されており、その下方には搬送ローラ23(図3参照)や排紙ローラ25を回転させるLFモータ31、LFモータ31の駆動力を搬送ローラ23や排紙ローラ25に減速して、伝達するLFモータギヤ37が配設されている。
【0042】
図6は、図3下部の給紙センサ51及び排紙センサ52の部分の詳細図である。この図6に沿って給紙センサ51及び排紙センサ52について詳述する。また、図7は、図6において印刷用紙PPが搬送されている状態を示す図である。搬送ローラ23は、表面を摩擦係数の大きいゴム素材で覆うゴム層23aとステンレススチール製の円筒形の軸部23bからなるローラで、図5に示すように、印刷用紙PPの用紙幅より若干長い寸法で、挿入口22の近傍に設けられている。この搬送ローラ23は、図4に示すLFモータ31の駆動力が、このLFモータ31からの駆動力を変速し伝達するLFモータギヤ37を介して伝達されて回転され、後述するようにレジストローラを兼ねている。また、搬送ローラ23の下方に相対して配設された従動ローラ24と当接しており、従動ローラ24は、搬送ローラ23と連れ回るようになっている。
【0043】
給紙センサ51は、搬送ローラ23近傍に設けられ、印刷用紙PPが挿入口22より挿入された場合に、搬送ローラ23により搬送される前に、印刷用紙PPの挿入を検知するものである。図17は、印刷用紙PPが搬送される前の給紙センサ51付近の詳細な構造を示す図であり、図8は、印刷用紙PPが搬送されているときの給紙センサ51付近の詳細な構造を示す図である。図8では、印刷用紙PPが搬送される前の給紙センサ51を二点鎖線で示し、用紙搬送時の給紙センサ51を実線で示す。
【0044】
給紙センサ51は、本体フレーム6に固着された取り付けステー517に揺動可能に支持軸518に支持されている。給紙センサ51はステンレススチールの薄板を屈曲加工して形成された部材である。支持部からは用紙当接部512が斜め下方に延設され、印刷用紙PPの搬送路より少し下方で水平に屈曲し、印刷用紙PPに平行な面である用紙押え部513を形成している。この用紙案内部512や用紙押え部513は、用紙搬送のガイドや用紙押えとしての機能をも有し、印刷用紙PPの搬送ローラ23への搬送時の噛み込みの安定化や、レジストローラとして搬送ローラ23を逆転させた場合のジャムの防止などの機能を果たすものである。この用紙押え部513の用紙搬送方向下流側である部分には、斜め下方に突出した押し上げ部514が形成されている。この押し上げ部514は、印刷用紙PPが通過する際に、給紙センサ51を確実に上方に押し上げ、かつ印刷用紙PPを印字ヘッド15,16から離間するように付勢する役目を果たす。
【0045】
また、延長部515が、用紙押え部513の下部に先端が先細状の略三角板状の形状で下方に設けられ、給紙センサ51上部の動きを下部に伝えている。この延長部515は、上部の印刷用紙PPの検出の動作を拡大して下部に伝えるもので、延長部516の下端部は遮光部516が設けられている。遮光部516は、後述する給紙フォトセンサ54の検知部541の間に進入して投光部の光線を遮ることで、印刷用紙PPが存在しないことを検知するもので、この遮光を止めて、受光部に光線を到達させることにより、印刷用紙PPの搬送ローラ23付近への進入を検知するものである。なお、取り付けステー517への支持部付近に、用紙搬送方向の下流方向に突設されたストッパ511が設けられ、例えば、印刷用紙PPが折れ曲がったり、ジャムをした場合など、用紙案内部512や用紙押え部513が異常に押し上げられた場合の異常な屈曲を防止して、給紙センサ51の破損を防止してる。
【0046】
図5は、給紙センサ51と給紙ローラ23を用紙搬送方向下流側から見た図である。図5に示すように給紙ローラ23の給紙ローラ軸23bは、LFモータギヤ37に接続されており、4ヵ所に分けてゴム層23aが形成されている。各ゴム層23aの間の軸部23bの金属部分が露出している部分の下方には、給紙センサ51の用紙押え部513が配置され、印刷用紙PPがゴム層23aにより搬送される場合に、用紙押え部512が搬送の障害とならない様に上方に跳ね上げられると、ゴム層23aの表面より回転軸方向に移動するため、印刷用紙PPの搬送の障害になることがない(図8参照)。用紙案内部512の上部の両端には支持軸518が同軸上に突設され、取り付けステー517に揺動可能に軸支されている。図4において左方下部には延長部515が下方に延設され、その先端に配設された遮光部516が給紙フォトセンサ54の検知部541の投光器と受光器の間に遮光或いは開放可能に配置される。
【0047】
図5に示されるように、給紙センサ51の幅は、使用できる最大サイズの印刷用紙PPの用紙幅よりさらに広く形成されており、すべての用紙先端を用紙案内部512により案内することができ、スムーズな用紙挿入が可能に構成されている。
【0048】
ここで、印刷用紙PPの挿入と斜行補正における、給紙センサ51の作用について説明する。図17に示すように、挿入口22から印刷用紙PPが挿入されると、印刷用紙PPは、本体フレーム6に下部から支えられながら、本体フレーム6の上面に沿って進入する。この印刷用紙PPがこの給紙センサ51付近に進入してくると、印刷用紙PPの先端は用紙当接部512に当接する。この当接する角度から印刷用紙PPの先端は、下方に案内されつつ、用紙案内部512の当接面を押圧することにより用紙押え部513を押し上げながら進入する。
【0049】
この時延長部515が引き上げられ、遮光部516がフォトセンサ54の検知部541から離脱することによりフォトセンサ54に印刷用紙PPの進入が検知され、この検知信号は、配線部542に接続されたFPCにより制御部34に伝えられる。そして搬送ローラ23は制御部34がLFモータ31に電圧を印加して、搬送ローラ23は、逆転してレジストローラとしての働きを示す。
【0050】
一方、用紙案内部512は給紙センサ51の自重により支持軸518を中心とする下方に印刷用紙PPを付勢する。そのため、印刷用紙PPの先端は、下方に押さえられながら、用紙案内部512の下方に案内される。そうすると、搬送ローラ23と押えローラ24とが形成するV字形の凹部に先端が進入し、さらに進入することで搬送ローラ23と押えローラ24の当接部分に突き当たる。この場合、搬送ローラ23がレジストローラとして逆転しているときには、印刷用紙PPは、搬送ローラ23に挟まれて搬送されることはないが、逆転する搬送ローラ23によって、上方に跳ね上げられるのを、用紙押え部513が阻止し、印刷用紙PPの先端部は搬送ローラ23と押さえローラ24の作る凹部に押し当てられ、印刷用紙PPの先端がすべて搬送ローラ23と押えローラ24に当接されるのを待つ。このことにより、搬送ローラ23が反転して順回転を始めたときに、印刷用紙PPの先端が揃って搬送ローラ23により搬送される。そのため多少曲がって挿入口22から印刷用紙PPが挿入されても印刷用紙PPは真っ直ぐ搬送されることになる。このようにして印刷用紙PPの斜行補正が行われる。以上説明したように、斜行補正において、印刷用紙PPの先端を、搬送ローラ23に跳ね上げられることなく印刷用紙PPの先端を案内する作用を給紙センサ51は行っているのである。
【0051】
図6の中央部、搬送ローラ23の下流には印刷時の印刷用紙PPを載置するプラテン32が配置され、その上方には、所定距離をおいてインクジェットヘッドによる印字ヘッド15,16がキャリッジに搭載されて移動し通過する。この印字ヘッドの通過する位置が、実際の印刷の開始位置になる。
【0052】
さらに、プラテン32の用紙搬送方向の下流側には、排紙ローラ25が配設される。以下、排紙ローラ25について説明する。排紙ローラ25は、表面を摩擦係数の大きいゴム素材で覆われたステンレススチール製の円筒形のローラで、図2に示すように、印刷用紙PPの用紙幅より若干長い寸法で、排紙口4の近傍に設けられている。この排紙ローラ25は、図4に示すLFモータ31の駆動力が、このLFモータ31からの駆動力を変速し伝達するLFモータギヤ37を介して伝達されて回転される。また、排紙ローラ25の上方に相対して配設された歯車型の押えローラ(拍車)26と当接しており、押えローラ26は、排紙ローラ25と連れ回るようになっている。
【0053】
排紙センサ52は、排紙ローラ25近傍に設けられ、印刷用紙PPがプラテン32を通過した場合に、排紙ローラ25により搬送されるのと略同時に、印刷用紙PPの通過を検知するものである。図9は、印刷用紙PPが搬送されているときの排紙センサ52付近の詳細な構造を示す図である。以下、図9に印刷用紙PPが通過する前の排紙センサ52を二点鎖線で示し、用紙排紙時の排紙センサ52を実線で示す。
【0054】
排紙センサ52は、本体フレーム6(図示せず)に支持される支持部524を支点に揺動可能に支持されている。この支持部524から略水平に用紙搬送方向の上流側に水平な用紙押え部523が形成され、この用紙押え部523の上流側端部から上部に向かって用紙当接部522が排紙ローラ25に略沿った形状で、排紙ローラ25と押えローラ26との当接する位置よりやや下流側まで延設されている。この用紙当接部522は、プラテン32側から排紙ローラ25に向かって進入する印刷用紙PPと当接し、これを検知するためのものである。また、用紙当接部522の先端が排紙ローラ25の回転中心と反対方向に屈曲され、先端部521を形成している。この先端部521は、印刷用紙PPにより、排紙センサ52がより確実に作動するようにするための突起である。
【0055】
用紙押え部523の下部には、下方に向かって細長矩形の板状部材である、延長部525が延設される。延長部525は、印刷用紙PPの検出の動作を拡大する働きをする部材で、その下端には、矩形の板状部材である遮光部526が設けられている。遮光部526は、排紙フォトセンサ55の投光部及び受光部からなる検知部551の間に進入して投光部の光線を遮ることで、印刷用紙PPが存在しないことを検知するもので、この遮光を止めて、受光部に光線を到達させることにより、印刷用紙PPの排紙ローラ25付近の通過を検知するものである。
【0056】
給紙フォトセンサ54及び排紙フォトセンサ55は、同様の構成からなるものであるので、排紙フォトセンサ55により説明する。図10は、図9に示す排紙センサの構成を用紙搬送方向の下流側から見た模式図である。なお、排紙ローラ25及び押えローラ26は省略しており、本体フレーム6の一部を加えている。以下図10を参照して説明する。
【0057】
排紙センサ52の下部に延設された延長部525の先端に設けられた遮光部526は、印刷用紙PPが存在しない場合には、前述のように排紙フォトセンサ55の検知部551の間に配置される。この排紙フォトセンサ54の検知部551は、中央部に空間を持った、上方が開放したコの字状の部材で、図10の左方には近赤外線発光ダイオード(LED)を備えた投光部553が配設され、右方にはフォトトランジスタを備えた受光部554が配設される。そして、投光部553から受光部554に向けてLEDから投光され、この光を受光部554のフォトトランジスタが感知する。従って、投光部553及び受光部554の間に遮光部526が配置された状態であれば、投光部553からの光が受光部554に達せず、受光部554からの電流が発生しないため、配線部552から検知部551からFPCにより接続された制御部34は、印刷用紙PPが存在しない判断するものである。
【0058】
一方、排紙ローラ23に印刷用紙PPがあれば、図9の実線により示すように排紙センサ52のように、遮光部526が検知部551の間から離脱するので、投光部553からの光が受光部554に到達し、受光部554でLEDの光を受光して発生した電流が、配線部552に接続されたFPCを介して制御部34に送られ、制御部34は、この電流を検知して、排紙センサ52部分に印刷用紙PPが存在すると判断するものである。
【0059】
この排紙フォトセンサ55を用いることで、信号の検知自体には接触抵抗やばねによる抵抗がなく、他のプッシュスイッチなどの機械的スイッチを用いた場合に比べ、排紙センサ52が極めて小さい力で変位する。さらに、排紙センサ52自体が、支持部524において、バランスよく支持されているため、極めて小さな力で動き、その上延長部525を備えているため小さな動きが拡大されて検出できるため、これらが相俟って、印刷用紙PPに抵抗を与えず、かつ敏感なセンサとすることができる。
【0060】
なお、本発明に係る給紙センサ51の給紙フォトセンサ54も、ここで説明した排紙フォトセンサ55の排紙フォトセンサ55の構造と同様であり、その説明を省略するが、給紙フォトセンサ54も同様の理由で、説明したようなフォトセンサを用いることで極めて小さい力で動く、敏感なセンサとすることができる。
【0061】
図11は、自動給紙装置F1を携帯型プリンタ1に装着した場合を示す図である。図11を参照して、ACFセンサ53について説明する。まず、自動給紙装置F1の装着用フックF6を携帯型プリンタ1に装着口21に挿入しそのまま自動給紙装置F1を下方に移動すると、装着用フックF6の凹部に装着口21の下側周縁部が嵌合し、それと同時に自動給紙装置F1の装着用突起F7が、ACF検知口20に挿入可能になる。従って、装着用フックF6が不完全な場合は、装着用突起F7は、ACF検知口20に挿入が不可能となるため、不完全な装着を防止することができる。ここで図11において僅かに時計周り方向に自動給紙装置F1を回転させると、図示しないロック装置が継合し、装着が完了する。この時、装着用フックF6を支点として、ACFの重量が装着用突起F7を挿入する方向に働くため不用意なロックの解除が防止される。なお、装着が完了すると、装着用突起F7がACF検知口20に進入し、ここに配置されていたACFセンサ53の当接部531を押圧する。
【0062】
図12は、自動給紙装置F1を携帯型プリンタに装着した場合のACFセンサ53の動作を表わす図である。二点鎖線で表わした部分は、自動給紙装置F1が未装着のときの状態を表わすものである。ACFセンサは、L字形のアーム532を有し、アーム532の水平に設けられた部分の先端には当接部531が設けられ、本体フレーム6に穿設されたACF検知口21から外部方向(図12右方向)に向けられている。アーム532の水平部分の当接部531と反対側には屈曲部を有してアーム532が下方に延設されている。その下方に延設されたアーム532の端部は、支持軸533により、ACFセンサ53全体が回動可能に軸支されている。この支持軸533から水平に内部方向(図12左方向)延長部534が設けられ、その先端下部には押圧部535が設けられている。押圧部535は、条溝状に穿設されており、プッシュスイッチ56の上方に突出して設けられたプッシュ部561の先端が押圧部535に嵌入されている。
【0063】
プッシュスイッチ56は、プッシュ部561をACFセンサ53の押圧部535が押圧することによりプッシュ部が押下され、制御部34とFPCにより電気的に接続され微小電圧が印加されている配線部562/562の回路を機械的な接触により閉じて、自動給紙装置F1の装着を制御部34に検知させしめるものである。このようにして制御部34は自動給紙装置F1の装着を検知し、後述の給紙の制御方法を自動給紙装置F1が装着されていない場合と変更するものである。
【0064】
ここで、図13は、自動給紙装置F1を装着しない場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法についての手順を示したフローチャートである。以下このフローチャートに沿って自動給紙装置F1を装着しない場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法について説明する。まず、給紙センサ51が、印刷用紙PPを使用者が差し込むのを待ち(ステップ1:NO(以下ステップをSと略記する))、給紙センサ51が印刷用紙PPを検知すると(S1:YES)、斜行が補正されるのを待つ(S3)。この斜行補正は、搬送ローラ23を所定時間停止して使用者が印刷用紙PPを搬送ローラ23に均一に押し付ける時間を待って行うものである。所定時間停止していた搬送ローラ23の回転を開始し用紙の搬送を行う(S5)。印刷用紙PPが搬送され、排紙センサ52に到達すると(S7:YES)、制御部34の出力バッファ(図示せず)に記憶されている印刷データから、印刷の上部マージンを読み出す(S9)。ここで、このマージンの長さと、図7に示す印字ヘッドの最も下流側のノズル18と排紙センサ52の間の長さD1とを比較して、マージンの長さの方がD1より大きい場合には(S11:YES)、マージンの長さからD1を減じた距離だけ印刷用紙Pを用紙搬送方向X(図3参照)に順搬送し(S13)、もしマージンの長さよりD1の方が小さい場合には(S11:NO)、用紙搬送方向Xとは逆の方向に印刷用紙PPを、D1からマージンの長さを減じた距離だけ逆搬送する(S15)。順搬送(S13)又は逆搬送(S15)が終了したら、キャリッジを往復させて印刷をし(S17)、用紙先端制御を終了する(終了)。
【0065】
また、図14は、自動給紙装置F1を装着した場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法について示すフローチャートである。以下このフローチャートに沿って自動給紙装置F1を装着した場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法について説明する。まず、自動給紙装置(ACF)により印刷用紙が搬送され(S21)、印刷用紙PPが、給紙センサ51に検知されると(S23:YES)、搬送ローラ23が用紙搬送方向Xと逆回転して印刷用紙PPの斜行補正を行う(S25)。斜行補正が終了すると、制御部34の出力バッファに記憶された印刷データから印刷の上部マージンを読み出す(S27)。そして、この読み出したマージンの長さと、印字ヘッドの最も下流側のノズル18と搬送ローラと押えローラ24の接触位置までの間の長さD2(図11参照)とを加えた距離だけ印刷用紙PPを搬送する(S29)。そして搬送が終了したらその位置から印刷を行い(S31)、用紙先端制御を終了する(終了)。
【0066】
次に、図2から図4を参照して、自動給紙装置(ACF)F1を装着しないで、手差しで印刷をする場合の携帯型プリンタ1の使用方法、印刷用紙の先端位置の制御方法、及びその作用について具体的に説明する。まず、準備として開閉蓋7(図1参照)を開けて、カートリッジフレーム5にインクが充填されたカートリッジ8,9を装着する。インクカートリッジ8,9の装着後、電源が投入されると、印刷開始前に、ノズル口18の乾燥したり気泡を含んだインクや、ごみ等が付着したインクを吸引して排出し、良好な印刷をするためパージ動作が印刷に先立って行われる。電源投入時のキャリッジ27の初期位置は、印字ヘッド15,16のノズル15a,16aはキャップ62,63により密閉された状態になっているので、図4に示すようにLFモータ31により、LFモータギヤ37を介してポンプ駆動ギヤ61に駆動力が伝えられパージ動作が行われる。
【0067】
その後キャリッジ27の動作確認がなされ、印刷開始の初期位置にキャリッジ27が停止される。これで携帯型プリンタ1自体の準備は終了し、スタンバイされた状態になる。
【0068】
携帯型プリンタ1側の印刷準備が済んだら、パーソナルコンピュータ(PC)から印刷データをPCに転送する。この場合、印刷用紙PPが準備されていなければ、PC側の表示及びプリンタの用紙切れ警告用のLED(図示せず)により、印刷用紙PPの挿入が促される。この場合使用者は、携帯型プリンタ1の背面側(図2右側)の印刷用紙PPの挿入口22から、印刷用紙PPをX方向に向かって左端の部分を挿入口22外側に表示された印字位置を示すマーク(図示せず)に合わせて印刷用紙PPの上部の方(印刷開始側)から、印刷面を上にして手で差し入れる。
【0069】
図6に示すように、挿入口22から挿入された印刷用紙PPは、その先端部が本体フレーム6の上面を滑りながらX方向(図6左方)に進みながら、給紙センサ51の用紙案内部512に当接し、搬送ローラ23と従動ローラ24に用紙先端を案内する。
【0070】
この時、印刷用紙PPの先端が用紙案内部512を押し上げることで、給紙センサ51を押し上げ、この動きが延長部515により拡大されて遮光部516の位置を移動させる。遮光部516が移動することで給紙センサ54の検知部541に配設された投光器の光が受光器に到達し、これが電気信号として制御部34の伝えられ、印刷用紙PPの進入が認識される。
【0071】
印刷用紙PPの進入が認識されると、制御部34により搬送ローラ23を逆転させるようにLFモータ31に電圧が印加され、LFモータギヤ37を介して搬送ローラ23が所定時間、例えば2秒から3秒逆回転され、従動ローラ24も搬送ローラ23に接触しているために連動して回転される。逆回転された搬送ローラ23は、印刷用紙PPの先端が挿入されても従動ローラ24との間に印刷用紙PPが噛み込まれることがない。そのため、印刷用紙PPを挿入すると搬送ローラ23と従動ローラ24の間にできる凹部に先端がはまり込み、且つ2つのローラによっては搬送されないので、ここに印刷用紙PPの先端が揃うことになる。即ち、所謂レジストローラとして機能する。但し、この場合でも、手差しであるので使用者が正しく搬送ローラ23に押し付けることが前提になり、この押し付け自体が斜行補正の限界を超えていれば斜行は補正しきれない。
【0072】
なお、回転を一定時間、例えば2から3秒程度停止させるように構成されていてもよい。その間に搬送ローラ23と従動ローラ24の間の凹部に印刷用紙PP先端が揃って当接されるのを待つ。そして、このようにして所定時間待ったところで印刷用紙PPの先端が揃ったものとして搬送ローラが正回転するように制御部34からLFモータ37にパルス電流が与えられ、搬送ローラ23と従動ローラ24の間で先端が揃えられている印刷用紙PPを噛み込んで搬送する。
【0073】
搬送ローラ23と従動ローラ24により(図7参照)搬送されている印刷用紙PPは、先端がプラテン32の上面に沿って進み、プラテン32を通過したところで、排紙センサ52に接触する。排紙センサ52に接触した、印刷用紙PPの先端が用紙当接部522を押圧し、押圧された排紙センサ52は指示部523を支点として上部が用紙搬送方向の下流側に傾動し、延長部525が下流側に傾動して遮光部256が下流側に移動する。そうすると、排紙フォトセンサ55の検知部551に配置されていた遮光部256が検知部551から離脱し、検知部551に配設されている投光部553からの光が受光部554へ到達し、受光部のフォトトランジスタにより起電された電流が、配線部552からFPCを介して制御部34に達し、制御部34は排紙センサ55に印刷用紙PPが存在することを認識する。
【0074】
制御部34が、排紙センサ52の位置に印刷用紙PPが存在することを認識すると、印刷用紙PPの先端の正確な位置が確認できる。そのため、この位置を認識すると、制御部34はLFモータ31に与えていたパルス電流を停止して、回転を停止させることで、この印刷用紙PPの用紙先端位置を一旦保存する。
【0075】
そして、次に、制御部34は、出力バッファに印刷すべき印刷データが存在するかどうかを調べ、既に入力されている場合には、印刷マージンが印刷用紙PPの上端からどのくらいあるかを調べる。印刷用紙PPにおいて用紙先端から印刷開始する位置までの長さを調べる。
【0076】
そして、そのマージンが、排紙センサ52からインクジェットヘッド15,16の最下流側のノズル口18までの距離D1(図7参照)より大きい場合は、マージンからD1の距離を引いた距離だけ印刷用紙PPを用紙搬送方向(図3X方向)と逆方向に搬送ローラ23を回転させて印刷開始位置とし、逆に、そのマージンが、排紙センサ52からインクジェットヘッド15,16の最下流側のノズル口18までの距離D1(図7参照)より小さい場合は、D1の距離からマージンを引いた距離だけ印刷用紙PPを用紙搬送方向(図3X方向)に搬送ローラ23を回転させて印刷開始位置とする。このようにすれば、印刷用紙PPの先端を基準にして印刷用紙PPの先端制御を行ったときのように、一旦先端部から所定距離移動した後で、さらに実際の印刷開始位置まで印刷用紙PPを搬送する必要がなく、スループットが向上する。
【0077】
もし、制御部34が、出力バッファで印刷すべき印刷データを発見できなかった場合には、従来と同様、予め定められた標準的なマージン幅を取れるように印刷用紙PPの先端位置を設定し、排紙センサ52が印刷用紙PPを検知したら印刷用紙PPを前進又は後退させる。この場合、排紙センサ52と前述のノズル口18との距離が、予め定められたマージンと一致するようにすれば、排紙センサ52の印刷用紙PP検出後の移動量が最も小さくなり好ましいものである。
【0078】
次に、自動給紙装置F1を装着した場合の取り扱い及び印刷用紙の先端位置の制御方法を説明する。ここで図11は、携帯型プリンタ1に自動給紙装置F1を装着したときの図4のIV−IV方向から見た矢視断面図の一部である。まず、自動給紙装置は、図11に示すように本体F2の前面側(図11左方)に設けられた装着用フックF6を、携帯型プリンタ1の背面側にある装着口21の挿入し下方に押し下げると共に、自動給紙装置1の装着用突起F7を携帯型プリンタ1のACF検知口20に差し入れて固定する。このように自動給紙装置F1を携帯型プリンタ1に装着すれば、自動給紙装置F1の用紙排出口F9が携帯型プリンタの挿入口22に連通することになる。
【0079】
以下自動給紙装置F1が携帯型プリンタ1に装着された場合の動作について説明する。図15は、自動給紙装置F1の印刷用紙PPの流れを示す側面視断面図であり、図16は、自動給紙装置F1の駆動系を示す断面図である。まず、開閉蓋F3を開放して用紙支持部F4を展開し、所定枚数の印刷用紙PPの正面視右方の側端部を圧板F21に沿って用紙載置部F5に挿入する。この時印刷用紙PPの先端部は、分離パッドF32の上端に当接してセットさせる。
【0080】
携帯型プリンタ1に所定の画像情報が入力され印刷を開始する場合には、携帯型プリンタ1の制御部34からの指令によりLFモータ31が回転される。LFモータ31は、最初に用紙搬送方向と逆方向に回転する。LFモータ31の回転は、LFモータギヤ37を介して搬送ローラギヤ40を、逆方向に回転させ、動力伝達ギヤ41は、右側面断面である図14において、時計廻りである右向きの回転となる。そうしてギヤD外44a及び内44bは、左回転となり、振り子ギヤE45は、45aの位置に回転移動して、ギヤF46と噛み合う。振り子ギヤG47は、47bの位置に回転移動して給紙ギヤ48との噛み合いが外れる位置にとなる。そのため、駆動力は振り子ギヤE45aから、ギヤF46を介して給紙ギヤ48に常に図4の図上で右回転、即ち給紙ローラF31を用紙搬送方向に回転させるように駆動力が伝達される。
【0081】
給紙ローラF31は、印刷用紙PPと接触可能な接触面F311と印刷用紙PPに接触しない平面である非接触面F312,F313を有する変形D形をしており、初期位置では給紙ローラF31は、給紙カム(図示せず)と圧板従動部(図示せず)が嵌合された状態で、圧板従動部によって圧板F21は押圧されて下方に位置しており、非接触面F313と圧板F21が対向する位置にある。圧板F21には印刷用紙PPが積層されている。また、分離パッドF32は、給紙ローラF31の非接触面F314に対向し、分離パッドF32は、カラーF33と接触した状態である。給紙ローラF31の回転に伴って、給紙ローラF31は、印刷用紙PPと接触可能な回転位相になる。即ち、給紙ローラF31の接触面F312が印刷用紙PPに接触し、カラーF33は用紙面に接触しない。接触面に接している積層された多数枚の一番上の印刷用紙PPは給紙ローラF31の接触面F312により搬送されるが、2枚目以下は、分離パッドF32の摩擦により搬送を阻止されて、そのまま用紙載置部F5に残留する。搬送された一枚の印刷用紙PPは、自動給紙装置1の用紙排出口F9から、携帯型プリンタ1の用紙挿入口22を経て携帯型プリンタ1内に搬入される。搬送された印刷用紙PPの先端が携帯型プリンタ1の搬送ローラ23に達すると搬送ローラ23は搬送方向と逆向きに回転されており、搬送ローラ23と押えローラ24の間に印刷用紙PPの先端部は進入しようとするが、進入できず印刷用紙PPが撓んで印刷用紙PPの先端が搬送ローラ23と押えローラの間の凹部に一様に押し付けられ印刷用紙PPの斜行が補正される。この場合、印刷用紙PPは、給紙ローラF31の接触面312により搬送されている。
【0082】
斜行補正が終了すると、給紙センサ51により、LFモータ31が反転し逆方向から順方向に回転方向を変える。順方向に回転する場合、振り子ギヤG47から駆動力が給紙ギヤ48に伝達され、振り子ギヤG47と噛み合った給紙ギヤ48は、逆回転の時と同じように印刷用紙PPを搬送方向に回転し、給紙ローラF31は印刷用紙PPを引き続き搬送する。この場合、搬送ローラ23により搬送を開始されるが、斜行補正に際に印刷用紙PPには、撓みが生じている。印刷用紙PPは、順方向に回転している携帯型プリンタ1の搬送ローラ23と押えローラ24の間に噛み込まれ、搬送されるが、この撓みは維持されている。給紙ギヤ48が回転して、噛み合い部分が間欠部481に来た時、振り子ギヤG47は給紙ギヤ48との噛み合いが解除され、振り子ギヤG47が回転しても、給紙ギヤ48は回転しないで停止する。この給紙ギヤ48の回転が停止すると、給紙ローラF31の非接触面F313,F314が、夫々圧板F21と分離パッドF32に相対しており、給紙ローラF31は印刷用紙PPとの接触を離れこれを開放する。印刷用紙PPは既に搬送が開始されている携帯型プリンタ1の搬送ローラ23と押えローラ24により引き続き搬送される。
【0083】
ここで、自動給紙装置F1を用いて給紙した場合は、前述のような用紙搬送のが行われて斜行補正が確実に行われるため、給紙センサ51により先端位置を検出された印刷用紙PPの用紙先端位置は正確なものであると判断される。従って、前述の手差し印刷のように、いくら斜行補正の機能を有していたといえど、用紙の斜行を完全に取り除くことが出来ないため、排紙センサ52を用いて用紙の先端位置の制御を行っていたが、自動給紙装置F1を装着した場合には、斜行補正が確実に行われるので、排紙センサ52によらず、給紙センサ51により検出した用紙先端位置を基準に印刷用紙PPの先端制御をすることが可能になる。
【0084】
そこで、前述の自動給紙装置F1を装着しない場合の先端制御と異なり、以下のような制御を行う。即ち、搬送ローラ23が印刷用紙PPの搬送を始めたら、まず、制御部34は、出力バッファに印刷すべき印刷データが存在するかどうかを予め調べておき、既に入力されている場合には、印刷マージンが印刷用紙PPの上端からどのくらいあるかを調べる。つまり印刷用紙PPにおいて用紙先端から印刷開始する位置までの長さを調べる。
【0085】
そして、そのマージンの長さに、給紙ローラ23からインクジェットヘッド15,16の最下流側のノズル口18までの距離D2(図11参照)を加えた距離だけ印刷用紙PPを用紙搬送方向(図3X方向)に搬送ローラ23を回転させて印刷開始位置とすればよい。このようにすれば、排紙センサ52を基準にして印刷用紙PPの先端制御を行ったときのように、一旦先端部を排紙センサ52まで印刷用紙PPを搬送することなく、全く無駄な搬送をすることなく、即座に印刷を開始することができるため、最高のスループットを達成することが出来る。
【0086】
もし、制御部34が、出力バッファで印刷すべき印刷データを発見できなかった場合には、予め定められた標準的なマージン幅を取れるように印刷用紙PPの先端位置を設定し、印刷用紙PPを所定距離搬送させる。この場合も、ノズル口18からの距離が、予め定められたマージンと一致するように搬送すれば、以後の印刷用紙PPの搬送量が最も小さくなり好ましいものである。
【0087】
以上説明したように、本発明の実施の形態である携帯型プリンタ1は、給紙センサ51を備えており、この給紙センサ51は、進入する印刷用紙PPの先端を用紙案内部512により搬送ローラ23に搬送されるように案内する。そのため、印刷用紙PPは、適正な位置を維持しながら安定して進入をする。また、この用紙案内部512は、印刷用紙PPの用紙幅より広い幅に形成されているため、用紙先端の全体を確実に案内することができる。
【0088】
さらに、搬送ローラ23と押えローラ24により用紙が搬送されるときは、用紙押え部513により印刷用紙PPの浮き上がりを防止して、適正な印字位置を維持するように記録手段である印字ヘッド15,16から離間する方向に付勢して適正な位置を保つ。
【0089】
また、押し上げ部514は、確実に給紙センサ51の位置を変位させ、かつ、印刷用紙PPを印字ヘッド15,16に対して離間させる方向に付勢して、印刷用紙PPを適正な印刷位置に押さえる働きをする。
【0090】
用紙案内部512、用紙押え部513、押し上げ部514により給紙センサは確実に支持軸518を中心に変位する。延長部515により給紙センサ51の変位が拡大されて遮光部516を変位させ、遮光部516は、給紙フォトセンサ54から確実に離脱して、給紙フォトセンサ54は印刷用紙PPの進入を検知する。この検出には、接触抵抗などが生じない無接触のフォトセンサを使用しているため、給紙センサ51の動きを妨げるようなことはなく、小さな力で給紙センサ51が変位するため、極めて感度が高くなっている。また、延長部515により印刷用紙PPの搬送路から離れて設置できるため、印刷用紙PPから生じる埃が投光部及び受光部のある検知部541につきにくい構造とすることができる。
【0091】
このような作用を、給紙センサ51一つで行うため、夫々を別途配設するよりもスペースを必要とせずコンパクトな構造とすることができる。
【0092】
さらに、本実施の形態では、搬送ローラ23をレジストローラとして兼用したり、記録手段に小型のインクジェットヘッド15,16を使用したり、自動給紙装置F1を着脱式にするなどして、これらと相俟って極めてコンパクトな携帯型プリンタを構成している。
【0093】
なお、本発明を一の実施の形態により説明したが、本発明は特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々変更して実施できることはいうまでもない。
【0094】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明の記録装置によれば、検知手段が用紙が記録手段から離間するように付勢することができるため、用紙の浮き上がりを防止する用紙押えとして機能して、適切な搬送位置及び印刷位置に用紙を安定させるという効果がある。また、用紙の先端部の接触で前記検知手段の位置が変位するため、用紙位置の正確な検知ができるという効果もある。従って、同一の部材で、用紙の位置の安定と、用紙の位置の検出の両方の機能を果たすことができるので、別々に部材を設けて用紙の安定と位置の検出をするのに比べて、少ないスペースで設置でき、記録装置の小型化を達成できるという効果を奏する。
【0095】
請求項2に記載の記録装置によれば、請求項1に記載の記録装置の効果に加え、さらに、用紙先端を適正な位置に案内し、的確に用紙を押さえることができるため、より安定した用紙搬送をすることができるという効果がある。
【0096】
請求項3に記載の記録装置によれば、請求項2に記載の記録装置の効果に加え、用紙幅より大きい案内部とすることができるので、用紙幅全体を案内し、より安定した用紙搬送をすることができる。また、用紙の大小に拘わらず、確実な用紙の案内をすることができるという効果がある。
【0097】
請求項4に記載の記録装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置の効果に加え、検知手段の僅かな位置の変位をも拡大して検出するため、感度の高い用紙検知手段とすることができるという効果がある。また、延長部を設けることで、印刷用紙などから出る埃などからセンサ部を隔離して設けることができるという効果もある。
【0098】
請求項5に記載の記録装置によれば、請求項4に記載の記録装置の効果に加え、センサ部にフォトセンサを用いることで、延長部を長くしても検知手段の動きを妨げることなく、僅かな位置の変化を感度よく検出できるという効果がある。
【0099】
請求項6に記載の記録装置によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録装置の効果に加え、搬送ローラとレジストローラを兼用することで少ないスペースでも両者の機能を有するローラとすることができ、検知手段の小型化と相俟って、記録装置のコンパクト化を達成することができるという効果がある。
【0100】
請求項7に記載の記録装置によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録装置の効果に加え、小型化がしやすいインクジェットヘッドを用いた記録装置に、前記検知手段を備えることでさらにコンパクトな記録装置とすることができるという効果がある。
【0101】
請求項8に記載の記録装置によれば、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の記録装置の効果に加え、自動給紙装置を着脱可能に備えることで、自動給紙装置を外すことで極めてコンパクトな記録装置とすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態である携帯型プリンタ1に自動給紙装置(ACF)F1を装着した外観を示す斜視図である。
【図2】携帯型プリンタ1の内部構造を概略的に示した一部切欠斜視図である。
【図3】 携帯型プリンタ1を図4のIV−IV線において右方向から見た概略を示す部分断面図である。
【図4】また、図4は携帯型プリンタ1を図3のV−V線において正面(図2手前側)から見た概略的な模式図である。
【図5】給紙センサ51と給紙ローラ23を用紙搬送方向下流側から見た図である。
【図6】図3下部の給紙センサ51及び排紙センサ52の部分の詳細図である。
【図7】図6において印刷用紙PPが搬送されている状態を示す図である。
【図8】印刷用紙PPが搬送されているときの給紙センサ51付近の詳細な構造を示す図である。
【図9】印刷用紙PPが搬送されているときの排紙センサ52付近の詳細な構造を示す図である。
【図10】図9に示す排紙センサの構成を用紙搬送方向の下流側から見た模式図である。
【図11】自動給紙装置F1を携帯型プリンタ1に装着した場合を示す図である。
【図12】自動給紙装置F1を携帯型プリンタに装着した場合のACFセンサ53の動作を表わす図である。
【図13】自動給紙装置F1を装着しない場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法について示すフローチャートである。
【図14】自動給紙装置F1を装着した場合の携帯型プリンタ1における印刷用紙PPの先端位置の制御方法について示すフローチャートである。
【図15】自動給紙装置F1の印刷用紙PPの流れを示す側面視断面図である。
【図16】自動給紙装置F1の駆動系を示す断面図である。
【図17】印刷用紙PPが搬送される前の給紙センサ51付近の詳細な構造を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯型プリンタ(記録装置)
15,16 印字ヘッド(記録手段)
23 搬送ローラ(レジストローラ)
24 押えローラ(搬送手段)
27 キャリッジ
34 制御部(制御手段)
51 給紙センサ
511 ストッパ
512 用紙案内部
513 用紙押え部
514 押し上げ部
515 延長部
516 遮光部
517 取り付けステー
518 支持軸
54 給紙フォトセンサ
541 検知部
F1 自動給紙装置(ACF)
PP 印刷用紙(用紙)

Claims (8)

  1. 用紙に記録をする記録手段と、
    前記用紙を搬送する搬送手段と、
    前記搬送される用紙を検知する検知手段と
    を備えた記録装置において、
    前記検知手段は、前記記録手段の用紙搬送方向における上流側に配置され、前記用紙先端部の接触によりその位置が変位するとともに、前記用紙先端部の通過後は用紙幅にわたって用紙が記録手段から離間するように用紙を付勢する可動部材と、
    前記用紙先端部の接触による前記可動部材の位置の変位から用紙先端位置を検出する検出手段と備えたこと
    を特徴とする記録装置。
  2. 前記検知手段は、搬送される用紙の先端を搬送手段に案内する案内部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記案内部は、前記記録装置が記録可能な用紙最大幅より大きな幅を有すること
    を特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記検知手段は、
    前記可動部材の変位を拡大するための延長部を備え、
    前記検出手段は、前記延長部の先端の変位を検出するセンサ部を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記センサ部は、フォトセンサを備えること
    を特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記搬送手段は、用紙を搬送する搬送ローラと、用紙の斜行補正をするレジストローラを兼ね、
    前記検知手段は、当該搬送手段の近傍に設けられたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記記録手段は、インクジェットヘッドを備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の記録装置。
  8. 前記記録装置は、自動給紙装置が着脱可能であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の記録装置。
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