JP3860782B2 - 光デバイス - Google Patents

光デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP3860782B2
JP3860782B2 JP2002244254A JP2002244254A JP3860782B2 JP 3860782 B2 JP3860782 B2 JP 3860782B2 JP 2002244254 A JP2002244254 A JP 2002244254A JP 2002244254 A JP2002244254 A JP 2002244254A JP 3860782 B2 JP3860782 B2 JP 3860782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photonic crystal
output
side optical
optical fiber
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002244254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003344678A (ja
Inventor
英伸 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2002244254A priority Critical patent/JP3860782B2/ja
Priority to US10/358,777 priority patent/US6922509B2/en
Priority to DE60335319T priority patent/DE60335319D1/de
Priority to EP03005360A priority patent/EP1347318B1/en
Priority to CNB031074588A priority patent/CN1285948C/zh
Publication of JP2003344678A publication Critical patent/JP2003344678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860782B2 publication Critical patent/JP3860782B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/28Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
    • G02B6/2804Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals forming multipart couplers without wavelength selective elements, e.g. "T" couplers, star couplers
    • G02B6/2808Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals forming multipart couplers without wavelength selective elements, e.g. "T" couplers, star couplers using a mixing element which evenly distributes an input signal over a number of outputs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/10Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
    • G02B6/12Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
    • G02B6/122Basic optical elements, e.g. light-guiding paths
    • G02B6/1225Basic optical elements, e.g. light-guiding paths comprising photonic band-gap structures or photonic lattices
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/10Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type
    • G02B6/12Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings of the optical waveguide type of the integrated circuit kind
    • G02B2006/12133Functions
    • G02B2006/1215Splitter

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトニック結晶を用いた光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光デバイスであるMMI(Multi−Mode Interference)型非対称Y分岐を利用した光分岐器について図21を用いて説明する。光分岐器は、入力側光導波路120と、MMI装置121と、出力側光導波路122から構成されている。出力側光導波路122は、光が導かれる第1出力部123と第2出力部124とに分岐されている。この光分岐器は、MMI装置121の出射端における出力側光導波路122の第1出力部123と第2出力部124との間隔gと、MMI装置121の入射端の幅の変化量Δをパラメーターとして分岐特性を制御することができる。
【0003】
入力側光導波路120により伝送されたシングルモード光は、MMI装置121によって、0次のモード(シングルモード)と2次のモード(マルチモード)に分解される。さらに、0次のモードと2次のモードの伝搬速度の差を調整し、0次のモードと2次のモードの波形の真中の腹の部分同士が相殺し合うように、MMI装置121の長さhを最適化してある。それにより、MMI装置121の出射端では2次のモードの腹の部分だけが残り、それらの間隔は数μmであるが、出力側光導波路122によって、実用的な分離距離(>100μm)まで分離される。ここで、MMI装置121が対称形である場合、すなわち変化量Δ=0の場合は、この光分岐器の分岐比=1の等分岐である。また、MMI装置121を非対称形(変化量Δ>0)にすると、MMI装置121が減少した側、すなわち、第2出力部124側に分布する光量が減るので、第1出力部123中を伝搬する光量が増え、第2出力部124中を伝搬する光量はその分減少する。このように変化量Δを制御することにより分岐比を制御することができる。図22に、変化量Δに対する透過ロスおよび分岐比の関係を示す。なお、分岐比は、第1出力部123の出力/第2出力部124の出力とする。図22からわかるように、変化量Δを0〜5μmの範囲で変化させることで、分岐比は1〜3の範囲となり、そのときの透過ロスは、0.2dB付近である。
【0004】
次に、従来の光結合器について図23を用いて説明する。Y分岐導波路を利用した従来の光結合器は、第1入力側光ファイバー131と、第2入力側光ファイバー132と、基板133上にY形状のコア134を形成された結合部137および出力側光ファイバー136で構成されている。
【0005】
第1入力側光ファイバー131と第2入力側光ファイバー132にそれぞれ同位相の入射光を入射した場合は、第1入力側光ファイバー131と第2入力側光ファイバー132から結合部137へ結合された2個の入射光は、それぞれコア134の形状に沿って0次モードに結合し、出力側光ファイバー136から出射される。このとき、出射される光のパワーは、第1入力側光ファイバー131と第2入力側光ファイバー132から入射されたそれぞれの入射光が加算されたパワーであり、結合器として正しく機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光分岐器の分岐比は、上述したように、MMI装置121の形状で決定されるため、光分岐器を作成した後、つまり、デバイス化後においては、必要に応じて分岐比を動的に変えることはできない。
【0007】
また、分岐比もせいぜい3までしか変化させることができない。さらに、MMI装置121の出力端での数μm程度の分離距離を、出力側光導波路122で実用的な分離距離まで広げるにはセンチメートルのオーダーの長さが必要であり、出力側光導波路122での損失の増大やデバイス化時の大型化は避けられない。
【0008】
一方、光結合器においても、光分岐器と同様に動的に結合比を変えることができない。また、分岐角度と同様に、結合角度はせいぜい2°程度なので、結合器長を短くできず、大型化してしまう。
【0009】
また、従来の光結合器の第1入力側光ファイバー131あるいは第2入力側光ファイバー132のどちらか一方のみに光を入射させた場合には、入射光の0次モードが、Y字型の付け根135において0次モードと1次モードを励振し、出力側において1次モードは放射されるため、出力側光ファイバー136から、入射光の0次モードの半分のパワーしか出射されないという問題もある。
【0010】
さらに、従来の光分岐器や光結合器は、光導波路を用いて構成するので、光ファイバーと前記光導波路間で高度な光軸合わせとモード形状のマッチングが必要となり、アセンブリに熟練を要するという問題もある。
【0011】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、デバイス化後も動的に分岐比または結合比を変えることができる光分岐器または光結合器等の、小型化が可能で容易に作成することができる光デバイスを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の光デバイスの第1の構成は、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置されることで、周期的屈折率分布を有る第1フォトニック結晶と、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置され、前記第1フォトニック結晶とは異なる周期的屈折率分布を有する第2フォトニック結晶とが接合された複合フォトニック結晶と、前記複合フォトニック結晶の入射端に配置された入力側光導波路と、前記第1フォトニック結晶の出射端に配置された第1出力側光導波路と、前記第2フォトニック結晶の出射端に配置された第2出力側光導波路と、前記入力側光導波路から前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶へそれぞれ出力される光信号の分岐比が所定の比率となる制御、または、前記入力側光導波路から前記第1フォトニック結晶のみへ光信号を出力する制御、または、前記入力側光導波路から前記2フォトニック結晶のみへ光信号を出力する制御のいずれかを行う外部駆動部とを備え、前記分岐比は、前記入力側光導波路と前記第1フォトニック結晶とが重なる面積と、前記入力側光導波路と前記第2フォトニック結晶とが重なる面積との比により決定されることを特徴とする。それにより、作成に高精度が要求される光導波路を用いる必要がなく、動的に分岐比を変えることができる光デバイスが実現できる。さらに、低損失の伝送が可能である。また、分岐角度が大きい光分岐器が実現できる。そのため、光分岐器を小型化することができる。
【0014】
また、本発明の光デバイスの第2の構成は、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置されることで、周期的屈折率分布を有する第1フォトニック結晶と、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置され、前記第1フォトニック結晶とは異なる周期的屈折率分布を有する第2フォトニック結晶とが接合された複合フォトニック結晶と、前記第1フォトニック結晶の入射端に配置された第1入力側光導波路と、前記第2フォトニック結晶の入射端に配置された第2入力側光導波路と、前記複合フォトニック結晶の出射端に配置された出力側光導波路と、前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶から前記出力側光導波路へそれぞれ出力される光信号の結合比が所定の比率となる制御、または、前記第1フォトニック結晶からのみ前記出力側光導波路へ光信号を出力する制御、または、前記2フォトニック結晶からのみ前記出力側光導波路へ光信号を出力する制御のいずれかを行う外部駆動部とを備え、前記結合比は、前記出力側光導波路と前記第1フォトニック結晶とが重なる面積と、前記出力側光導波路と前記第2フォトニック結晶とが重なる面積との比により決定されることを特徴とする。それにより、作成に高精度が要求される光導波路を用いる必要がなく、動的に結合比を変えることができる光デバイスが実現できる。さらに、低損失の伝送が可能である。また、結合角度が大きい光結合器が実現できる。そのため、光結合器を小型化することができる。
【0015】
また、前記本発明の光デバイスの第1の構成においては、前記外部駆動部は、前記入力側光導波路または前記複合フォトニック結晶のいずれかを移動させるのが好ましい。また、前記本発明の光デバイスの第2の構成においては、前記外部駆動部は、前記出力側光導波路または前記複合フォトニック結晶のいずれかを移動させるのが好ましい。それにより、分岐比または結合比を動的に変化させることができるという効果を有する。
【0017】
また、前記本発明の光デバイスの第1の構成においては、前記第1出力側光導波路および前記第2出力側光導波路中を伝搬する光量をモニターするモニター部と、前記モニター部からの出力に基づき、前記分岐比が前記所定の比率となるように前記外部駆動部を制御する演算制御部とを備えているのが好ましいそれにより、フィードバック制御を用いて、高精度な制御ができ、所望とする分岐比を維持することができる。
【0018】
また、前記本発明の光デバイスの第2の構成においては、前記出力側光導波路中を伝搬する光量をモニターするモニター部と、前記モニター部からの出力に基づき、前記結合比が前記所定の比率となるように前記外部駆動部を制御する演算制御部とを備えているのが好ましいそれにより、フィードバック制御を用いて、高精度な制御ができ、所望とする結合比を維持することができる。
【0019】
また、前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶は、それぞれ共に、複数の異なる屈折率を有する物質が周期的に配列されている2次元または3次元格子構造を有し、かつ、基本格子ベクトルで構成される一組の2次元格子構造が3回よりも大きい数の回転対称軸を持たない格子構造であって、前記第1フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルの方向は平行であって、かつ前記第1フォトニック結晶と前記第2フォトニック結晶とが接合された接合面に平行であり、前記第1フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルの方向は前記接合面に対して対称であることとしてもよい。
【0020】
また、前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶は、それぞれ共に、屈折率の異なる第1物質と柱状物質とを備え、複数の前記柱状物質の軸が平行となるように前記柱状物質が周期的に第1物質中に配列されている2次元格子構造を有し、前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶の各基本格子ベクトル間の角度は共に、90°以下の方の角度が60°よりも大きく90°よりも小さい角度であって、前記第1フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルの方向は平行であって、かつ前記第1フォトニック結晶と前記第2フォトニック結晶とが接合された接合面に平行であり、前記第1フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルの方向は前記接合面に対して対称であることとしてもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る光デバイスについて、図1を用いて説明する。実施の形態1における光デバイスは、分岐比可変光分岐器である。図1に示すように、実施の形態1における光デバイスは、入力側光ファイバー10が複合フォトニック結晶6の片端に設置され、複合フォトニック結晶6の他端には、第1出力側光ファイバー11および第2出力側光ファイバー12が設置されている。また、複合フォトニック結晶6には駆動部9が備えられ、入力側光ファイバー10の光軸14に対して、垂直方向に複合フォトニック結晶6を駆動させることができる。
【0047】
複合フォトニック結晶6は、第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8とが、接合面13で接合されて構成されている。
【0048】
フォトニック結晶とは、光の波長程度の屈折率の周期性を持つ人工的な多次元周期構造体である。この周期性を変化させることで、所望とする光学特性を有するフォトニック結晶を作成することができる。
【0049】
第1フォトニック結晶7および第2フォトニック結晶8は、2次元構造のフォトニック結晶であって、第1物質1に円柱状の柱状物質2が周期的に配置された構造である。それぞれの柱状物質10の中心軸は、すべて平行に配置されている。第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8における第1物質1と柱状物質2は同じ材料である。第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶の格子構造は、接合面13に対して鏡面対称となっている。
【0050】
第1フォトニック結晶7の基本格子ベクトル(a1,a2)と第2フォトニック結晶8の基本格子ベクトル(a1′,a2′)を用いて、第1フォトニック結晶7および第2フォトニック結晶8の具体的な格子構造の一例について説明する。第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8の基本格子ベクトルa1、a1′は、複合フォトニック結晶6の接合面13と平行であり、第1フォトニック結晶7の第2基本格子ベクトルa2と第2フォトニック結晶8の第2基本格子ベクトルa2′とは、接合面13に対して対称である。
【0051】
第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8は、どちらも対称性の悪い斜交格子構造であって、接合面13で対称であるので、基本格子ベクトルa1と基本格子ベクトルa2とのなす角度と基本格子ベクトルa1′と基本格子ベクトルa2′とのなす角度は等しく、その角度の90°よりも小さい方の角度(180−θa)°、(180−θa′)°が60°よりも大きく90°よりも小さい。
【0052】
柱状物質2間の距離である格子定数aが入射光波長の0.4〜0.6の大きさで、前記第1と第2フォトニック結晶7、8を構成する柱状物質2の半径rが入射光波長の0.08〜0.3である。この入射光とは、フォトニック結晶中で偏向させようとする所定の光のことである。なお、2次元フォトニック結晶の構成としては、例えば、ポリマーやガラス等の第1物質1に空孔を設ければよい。それにより、柱状物質2が空気である2次元フォトニック結晶が構成される。他の構成としては、例えば、SiやGaAsやTi25等の、屈折率が3程度の第1物質1に、ポリマーやガラス等の、屈折率が1.5程度の柱状物質2を分布させてもよい。ポリマー材料としては、アクリル系(PMMA、UVアクリルレートポリマー等)、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、カーボネート系(ポリカーボネート)等が挙げられる。
【0053】
また、フォトニック結晶の特性の決定には、第1物質1および柱状物質2の屈折率が重要なので、上述した材料以外の、固体(例えば、酸化物など誘電体全般)でも液体(例えば、水やエチレングリコール等)でも気体(例えば、空気や不活性ガス等)でも、上述した屈折率の条件を満足する材料を用いれば、所望とするフォトニック結晶を作成することができる。
【0054】
なお、複合フォトニック結晶6に基板やクラッド層を設けてもよく、その屈折率は、第1物質1に比べて低く、柱状物質2に比べて同一または低いこととすればよい。
【0055】
入力側光ファイバー10の光軸14は、第1フォトニック結晶7および第2フォトニック結晶8の基本格子ベクトルa1、a1′の方向と同一で、接合面13付近に設置される。第1出力側光ファイバー11は、第1フォトニック結晶7の端面に設置され、第2出力側光ファイバー12は、第2フォトニック結晶8の端面に設置されている。
【0056】
ところで、対称性の悪い格子構造のフォトニック結晶に、基本格子ベクトル方向に入射させた前述の所定の光は、フォトニック結晶中で偏向するということがわかっている(信学技報 TECHNICAL REPORT OF IEICE.OPE 2001-107 (2001-12)「スラブ導波路型低屈折率変調フォトニック結晶を応用した光機能デバイス」参照)。対称性の悪い格子構造とは、2次元結晶格子の場合は、上述した第1フォトニック結晶7および第2フォトニック結晶8のように、その基本格子ベクトル同士の角度の90°よりも小さい方の角度が60°よりも小さく、90°よりも大きいようなフォトニック結晶である。このようなフォトニック結晶は、強い波長分散特性を有し、入射光は、波長にもよるが10°程度偏向することが知られている。
【0057】
なお、基本格子ベクトルで構成される一組の2次元格子構造が3回よりも大きい数の回転対称軸を持たない格子構造のフォトニック結晶であれば、2次元格子構造でも3次元格子構造でも、偏向分散特性を有するので、同様に用いて光デバイスを形成することができる。
【0058】
第1フォトニック結晶7に、所定の波長で、基本格子ベクトルa1方向の所定の光を入射した場合には、その光は、進行方向17で示す方向に偏向し、同様に、第2フォトニック結晶に入射した所定の波長の光は、進行方向18で示す方向に偏向する。第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8は、それぞれ、上記所望とする特性を得るように、フォトニック結晶の構造を調整して作成されている。
【0059】
複合フォトニック結晶6は、第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8とを接合面13で接合したものであるので、接合面13に入力側光ファイバー10によって、所定の波長の光を入射すると、第1フォトニック結晶7側と第2フォトニック結晶8側に、それぞれ、半分ずつ入射されることになり、入射光16は進行方向17、18とに分離して、複合フォトニック結晶6中を伝搬し、端面より出射される。このように、光分岐器が形成され、フォトニック結晶で10°程度偏向するので、分岐角度は、20°程度となる。すなわち、長さが、数百μm程度であっても、従来の分岐器で従来の10倍以上の分離距離となる。したがって、従来の分岐器に比べて、さらに小型化が可能である。
【0060】
第1出力側光ファイバー11は、第1フォトニック結晶7中を伝搬してきた光が出射される箇所に配置され、同様に、第2出力側光ファイバー12は、第2フォトニック結晶8中を伝搬してきた光が出射される箇所に配置されている。
【0061】
また、入力側光ファイバー10の光軸14が接合面13に含まれている場合には、等分岐であったが、図1に示しているように、光軸14と接合面13がずれている場合には、そのずれ度合いに応じて、光の分岐比が異なる。すなわち、光軸14が接合面13よりも第2フォトニック結晶8側にある場合には、第1出力側光ファイバー11に比べて、第2出力側光ファイバー12の方が出力が高くなる。
【0062】
実施の形態1における光デバイスは、複合フォトニック結晶6を接合面13に対して垂直方向に駆動させる外部駆動部9を備えている。外部駆動部9で、複合フォトニック結晶6を駆動させて、光軸14を接合面13からずらすことで、光の分岐比を制御できる。分岐比は、第1フォトニック結晶7側と第2フォトニック結晶8側に入射する入射光の部分比で決まる。したがって、複合フォトニック結晶6の移動量にあたる光軸14と接合面13間の距離dは、入力側光ファイバ10のコア半径rf(例えば、約4μm)以上である必要はないので、外部駆動部9は、コア半径rfだけ駆動領域があればよく、この範囲で駆動可能なものであればよい。外部駆動部9は、例えば、MEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーター等)等を用いて構成すればよい。
【0063】
このように、外部駆動部9により、複合フォトニック結晶6の接合面13と入射側ファイバーの光軸14の相対位置を制御することで、第1フォトニック結晶7側に入射する成分と第2フォトニック結晶8に入射する光の成分の割合を制御することができる。したがって、入射光を、20°程度の分岐角で分岐させることができる上に、分岐比を動的に変えることができる。
【0064】
図2に、実施の形態1における光デバイスのシミュレーション結果を示す。光軸14が、第2出力側光ファイバー12側にずれている場合である。図2(a)は、複合フォトニック結晶6の移動量dと入力側光ファイバ10のコア半径rfの関係が、d/rf=0.5の場合である。左側の入力側光ファイバーから直進してきた光が、複合フォトニック結晶中で分岐して、右側の上下にある各出力側光ファイバーで再び直進していることがわかる。また、上方の、第2出力側光ファイバーの方が高出力であることがわかる。一方、図2(b)は、d/rf=1.0の場合である。左側の入力側光ファイバーから直進してきた光が、複合フォトニック結晶中で上方に偏向し、右側の第2出力側光ファイバーで再び直進していることがわかる。下方の第1出力側光ファイバーには、光が伝搬していないことがわかる。
【0065】
さらに、従来の分岐比可変光分岐器の分岐比がせいぜい3程度であるのに対し、実施の形態1における分岐比可変光分岐器は、実施の形態1における分岐比可変光分岐器は、従来と同程度の透過ロスを維持しながら、3以上の分岐比を可能とする。
【0066】
また、第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8とは格子構造は異なっているが、接合面に対して対称であるため、例えば、第1フォトニック結晶7を反転させることで第2フォトニック結晶8と同一の格子構造になる。したがって、一種類のフォトニック結晶を作成することで、第1フォトニック結晶7と第2フォトニック結晶8が作成されるため、作成の手間が省ける。また、分岐比が異なる任意のシステムにも対応可能であり、同じシステムでも必要に応じて分岐比をダイナミック変化できるので、従来のMMIを使用した分岐比可変分岐器では非常に困難であった動的な分岐比可変光分岐器を簡単な構成で実現することができる。
【0067】
なお、2次元構造のフォトニック結晶について述べたが、3次元構造のフォトニック結晶を用いてもよい。
【0068】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る光デバイスについて、図3を用いて説明する。実施の形態2における光デバイスは、実施の形態1における光デバイスに、複合フォトニック結晶6を移動させる外部駆動部9の代りに、入力側光ファイバー10を光軸14に対して垂直方向に移動させる外部駆動部41を備えている。
【0069】
実施の形態2における光デバイスは、外部駆動部41で、入力側光ファイバー1を移動させることで、光軸14と接合面13とにずれを生じさせ、光の分岐比を制御する。分岐比は、第1フォトニック結晶7側と第2フォトニック結晶8側に入射する入射光の部分比で決まる。実施の形態1と同様に、複合フォトニック結晶6の接合面13と光軸14の距離dは、コア半径rfだけあればよく、外部駆動部41は、例えば、MEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーター等)等を用いて構成すればよい。
【0070】
図4に、実施の形態1における光デバイスと実施の形態2における光デバイスとの分岐比と透過ロスの関係を示す。破線が、実施の形態1における光デバイスであり、一点鎖線が実施の形態2における光デバイスを示していて、入力側光ファイバー1の半径rfで規格化された、入力側光ファイバー1の光軸14と複合フォトニック結晶6の接合面13との距離dであるd/rfの変化に対する透過ロスの関係を示している。また、実線は、d/rfに対する分岐比を示している。
【0071】
図4よりわかるように、透過ロスは、実施の形態1における光デバイスは、d/rfによらず、−0.4[dB]以上の良好な特性を示すのに対して、実施の形態2における光デバイスは、d/rfが0.3よりも大きくなったところで、急激に透過ロスが増している。
【0072】
これは、実施の形態1においては、複合フォトニック結晶6が駆動するため、入力側光ファイバー10と、各第1、第2出力側光ファイバー11、12との位置関係は変化しないが、実施の形態2においては、入力側光ファイバー10が駆動するため、入力側光ファイバー10と、各第1、第2出力側光ファイバー11、12との位置関係が変化することが原因である。すなわち、複合フォトニック結晶6の出力側の端面での出射位置は、入力側光ファイバー1の移動に応じて移動するため、実施の形態2における光デバイスは、複合フォトニック結晶6と第1、第2出力側光ファイバー11、12間での結合が上手くいっていないためである。これを改善するためには、入力側光ファイバー1と同時に第1の出力側光ファイバー11と第2の出力側光ファイバー12も駆動させればよく、このようにすれば、透過ロスが増加することはない。
【0073】
なお、従来のMMIを使用した分岐比可変分岐器の分岐比である3程度であれば、実施の形態2における光デバイスであっても、透過ロスは十分低く、実施の形態1における光デバイスと同等の透過ロスである。
【0074】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る光デバイスについて、図5を用いて説明する。実施の形態3における光デバイスは、実施の形態1における光デバイスに、第1モニター部31、第2モニター部32および演算制御部33を加えて、出力側の光量をモニターすることで、フィードバックを用いて、分岐制御の精度を高めるものである。
【0075】
第1出力側光ファイバー11中を伝搬する光の光量をモニターする第1モニター部31が、第1出力側光ファイバー11に設置され、第2出力側光ファイバー12中を伝搬する光の光量をモニターする第2モニター部32が、第2出力側光ファイバー12に設置されている。また、第1モニター部31および第2モニター部32は、それぞれ、モニターした第1、第2出力側光ファイバー11、12中を伝搬する光の光量を信号化して演算制御部33に送る。
【0076】
演算制御部33は、外部駆動部9を制御するものであって、光の分岐比が所望の値となるように、外部駆動部9に複合フォトニック結晶6の駆動量を指示する。演算制御部33の指示に従って、外部駆動部9は、複合フォトニック結晶6を駆動させて、光軸14と接合面13間の距離dを適当な値となるようにする。第1、第2モニター部31、32からのそれぞれの第1、第2出力側光ファイバー11、12の光量を指示する信号に基づいて、光量が所望とする分岐比となるように、演算制御部33は、外部駆動部9を制御する。
【0077】
例えば、外部環境の変化等により分岐比が変化し、所望とする分岐比とは異なってしまうことがあり得る。しかし、分岐された光の光量は、第1モニター部31および第2モニター部32でモニターされ、演算制御部33にその信号が送られているため、その変化量を演算制御部33は演算して、所望とする分岐比に光が分岐されるように、外部駆動部9に移動量の補正をする指示を送り、所望とする分岐比となるように、光軸14と接合面13間の距離dを調整する。このような、フィードバック制御によって、所望とする分岐比が維持されるため、分岐比の精度が向上され、外部環境変化に依らず分岐比を一定に維持することができる。
【0078】
以上のように、実施の形態3の光デバイスによれば、容易に光分岐器が構成される上、その分岐比は可変であって、フィードバック制御によって高精度の分岐制御がなされている。
【0079】
なお、第1モニター部31と第2モニター部32は、分岐されたそれぞれの光量の関係が分かればいいので、第1出力側光ファイバー11と第2出力側光ファイバー12中を伝搬する光を直接モニターする必要はなく、第1出力側光ファイバー11と第1モニター31との間、または、第2出力側光ファイバー12と第2モニター32との間に他の光システムが介在していても良い。
【0080】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る光デバイスについて、図6を用いて説明する。実施の形態4における光デバイスは、実施の形態1における光デバイスと同一の構成であるが、光スイッチとして用いている。
【0081】
図4に示している、規格化移動量d/rfと分岐比および透過ロスの関係から、d/rf>1の場合には、分岐比は20以上が得られていることがわかる。ここで、消光比は10×log(分岐比)で表わすことができるので、このときの消光比は、10×log20=13[dB]以上であることがわかる。消光比が13[dB]以上であれば、一方の出力側光ファイバーからのみ光が出力され、片方の出力光ファイバーからは光が出力されていないとみなされる。d/rf>1、つまり光軸14と接合面13間の距離dを入力側光ファイバ10のコア半径rfよりも大きくすることで、いずれか一方の出力側光ファイバーのみ光が伝搬させることが可能である。図6に示すように、光軸14が接合面13からずれる方向によって、光が伝搬する出力側光ファイバーを選択することができるので、この光デバイスをスイッチとして用いることができる。
【0082】
具体的には、図6(a)に示すように、光軸14が接合面13に対して、第2出力側光ファイバー12側に、d/rf>1となるだけずれていれば、入射光16は進行方向19に偏向され、第2出力側光ファイバー12にのみ入射される。逆に、図6(b)に示すように、光軸14が接合面13に対して、第1出力側光ファイバー11側に、d/rf>1となるだけずれていれば、入射光16は進行方向20に偏向され、第1出力側光ファイバー11にのみ入射される。
【0083】
なお、d/rfは、大きければ大きいほど良好なスイッチ機能(大きな消光比)を示すので、スイッチのみの機能を利用するのであれば、複合フォトニック結晶6の駆動量が小さい場合であっても光ファイバーのコア径rfがそれに応じて小さければ、十分な消光比が得られる。
【0084】
なお、光スイッチでは、複合フォトニック結晶6の駆動回数および駆動量が、光分岐器に比べて多くなるので、入力側光ファイバー10、第1の出力側光ファイバー11および第2の出力側光ファイバー12の各光ファイバーと複合フォトニック結晶6との接触部分には、わずかな間隙を設けたほうが駆動によるトラブルが少なくてよい。
【0085】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る光デバイスについて、図7を用いて説明する。実施の形態5における光デバイスは、所望とする波長の光の一部を分離するものであって、いわゆるDrop装置である。
【0086】
実施の形態5における光デバイスは、図7に示すように、入力側光ファイバー10aが、複合フォトニック結晶6aの片端に設置され、複合フォトニック結晶6aの他端には、第1出力側光ファイバー11a、第2出力側光ファイバー12aおよび第3出力側光ファイバー15が設置されている。
【0087】
複合フォトニック結晶6aは、第1フォトニック結晶7aと第2フォトニック結晶8aとが、境界線13aで接合されて構成されている。第1フォトニック結晶7aおよび第2フォトニック結晶8aは、2次元構造のフォトニック結晶であって、第1物質1a、1bに円柱状の柱状物質2a、2bが周期的に配置された構造である。それぞれの柱状物質10a、10bの中心軸は、すべて平行に配置されている。第1フォトニック結晶7aの第1物質1aと第2フォトニック結晶8aの第1物質1bとは同一材料であり、柱状物質2aと柱状物質2bとは同一材料である。
【0088】
第1フォトニック結晶7aの基本格子ベクトル(a1a,a2a)と第2フォトニック結晶8aの基本格子ベクトル(a1a′,a2a′)を用いて、第1フォトニック結晶7aおよび第2フォトニック結晶8aの具体的な格子構造の一例について説明する。第1フォトニック結晶7aと第2フォトニック結晶8aの基本格子ベクトルa1a、a1a′の方向は、入力側光ファイバー10の接合面13aと平行であり、第1フォトニック結晶7aの第2基本格子ベクトルa2aの方向と第2フォトニック結晶8aの第2基本格子ベクトルa2a′の方向とは、接合面13aに対して対称である。
【0089】
すなわち、第1フォトニック結晶7aの基本格子ベクトル(a1a,a2a)の角度θbと、第2フォトニック結晶8aの基本格子ベクトル(b1′,b2′)の角度θb′とは等しく、θb、θb′はともに、60°よりも大きく90°よりも小さい角度である。
【0090】
接合面13a上には、柱状物質1a、1bが共に存在している。図7では、接合面13aにおいて、柱状物質1a、1b同士が重なっている部分も示しているが、共に同じ材料で形成されているため、重なっている部分では一体となっていて、その箇所は、円柱ではない。
【0091】
円柱状の柱状物質1aの半径はraで、柱状物質1bの半径はrbである。また、柱状物質1b同士の距離はbであって、柱状物質1c同士の距離はcである。実施の形態1では、ra=rbで、b=cであったが、実施の形態5ではra>rbであり、b>cである。このように、第1フォトニック結晶7aと第2フォトニック結晶8aの格子構造が異なるようにして、それぞれ、偏向させる光の波長が異なるものであることとし、波長がf1、f2のは、第1、第2フォトニック結晶7a、8aでそれぞれ偏向するように格子構造を形成する。なお、格子定数bおよびcは、波長f1およびf2の0.4〜0.6の大きさであり、raおよびrbは、f1およびf2の0.08〜0.3である。
【0092】
例えば、波長がf1の光は、第1フォトニック結晶7a中を伝搬することで6°偏向し、波長がf2の光は、第2フォトニック結晶8a中を伝搬することで、6°偏向するように、格子構造を形成してある。
【0093】
入力側光ファイバー10aの光軸14aは、第1フォトニック結晶7aおよび第2フォトニック結晶8aの基本格子ベクトルa1a、a1a′の方向と同一で、接合面13aに含まれている。第1出力側光ファイバー11aは、第1フォトニック結晶7aの端面に設置され、第2出力側光ファイバー12aは、第2フォトニック結晶8aの端面に設置されている。第3出力側光ファイバー15は、光軸14aを中心軸として複合フォトニック結晶6aの端面に設置されている。
【0094】
波長f1の光の進行方向21と、波長f2の光の進行方向22について説明する。入力側光ファイバー10aから波長がf1、f2の2種類の光が複合フォトニック結晶に入射されると、進行方向21に示すように波長f1の光の内、接合面13aよりも第1フォトニック結晶7aよりに入射された光は、偏向されて、第1の出力側光ファイバー11aに結合する。また、波長f1の光の内、接合面13aよりも第2フォトニック結晶8aよりに入射された光は、そのまま直進して、第3の出力側光ファイバー71に結合する。
【0095】
一方、進行方向22に示すように波長f2の光の内、接合面13aよりも第2フォトニック結晶8aよりに入射された光は、偏向されて、第2の出力側光ファイバー12aに結合する。また、波長f2の光の内、接合面13aよりも第1フォトニック結晶7aよりに入射された光は、そのまま直進して、第3出力側光ファイバー15に結合する。
【0096】
なお、第1出力側光ファイバー11a、第2出力側光ファイバー12aの設置位置は、複合フォトニック結晶6で偏向された光が結合するように決定する。
【0097】
なお、接合面13a上には、第1フォトニック結晶7aの柱状物質2aのみが存在することとしてもよいし、第2フォトニック結晶8aの柱状物質2bのみが存在することとしてもよい。
【0098】
以上のように、実施の形態5の光デバイスによれば、異なる2つの波長f1、f2の光の合成光から波長f1の光の一部と、波長f2の光の一部とを分離することができる。また、この光デバイスは、小型化することが可能である。
【0099】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係る光デバイスについて、図8を用いて説明する。実施の形態6における光デバイスは、結合比可変光結合器である。図8に示すように、実施の形態6における光デバイスは、第1入力側光ファイバー41および第2入力側光ファイバー42が、複合フォトニック結晶46の片端に設置され、複合フォトニック結晶46の他端には、出力側光ファイバー40が設置されている。また、複合フォトニック結晶46には外部駆動部49が備えられ、出力側光ファイバー40の光軸44に対して、垂直方向に複合フォトニック結晶46を駆動させることができる。
【0100】
複合フォトニック結晶46は、第1フォトニック結晶47と第2フォトニック結晶48とが接合面53で接合され、それぞれの格子構造は、接合面53に対して鏡面対称である。
【0101】
第1フォトニック結晶47と第2フォトニック結晶48は、実施の形態1の第1および第2フォトニック結晶と同様に、対称性の悪い斜交格子構造を有している。複合フォトニック結晶46は、実施の形態1で用いた複合フォトニック結晶と同様の構造であるが、入射端と出射端を逆にした構造である。すなわち、複合フォトニック結晶46の入射端側から基本格子ベクトルc1、c1′方向に、所定の波長の光を入射させると、複合フォトニック結晶46中を光が、その接合面53に近づく方向(進路57、58)に偏向するような構造である。
【0102】
第1フォトニック結晶47と第2フォトニック結晶の具体的な構造について説明する。第1フォトニック結晶47の基本格子ベクトルc1と基本格子ベクトルc2とのなす角度および第2フォトニック結晶48の基本格子ベクトルc1′と基本格子ベクトルc2′のなす角度は等しく、その角度のうち90°よりも小さい方の角度θc、θc′が60°よりも大きく90°よりも小さい。
【0103】
第1物質中にその中心軸が平行に配列されている円柱状の柱状物質2間の距離である格子定数aが偏向する入射光波長の0.4〜0.6の大きさで、第1と第2フォトニック結晶47、48を構成する柱状物質2の半径rが偏向する入射光波長の0.08〜0.3である。なお、2次元フォトニック結晶の構成としては、例えば、ポリマーやガラス等の第1物質1に空孔を設ければよい。それにより、柱状物質2が空気である2次元フォトニック結晶が構成される。他の構成としては、例えば、SiやGaAsやTi25等の、屈折率が3程度の第1物質1に、ポリマーやガラス等の、屈折率が1.5程度の柱状物質2を分布させてもよい。ポリマー材料としては、アクリル系(PMMA、UVアクリルレートポリマー等)、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、カーボネート系(ポリカーボネート)等が挙げられる。
【0104】
また、フォトニック結晶の特性の決定には、第1物質1および柱状物質2の屈折率が重要なので、上述した材料以外の、固体(例えば、酸化物など誘電体全般)でも液体(例えば、水やエチレングリコール等)でも気体(例えば、空気や不活性ガス等)でも、上述した屈折率の条件を満足する材料を用いれば、所望とするフォトニック結晶を作成することができる。
【0105】
なお、複合フォトニック結晶46に基板やクラッド層を設けてもよく、その屈折率は、第1物質1に比べて低く、柱状物質2に比べて同一または低いこととすればよい。
【0106】
出力側光ファイバー40の光軸54は、第1フォトニック結晶47および第2フォトニック結晶48の基本格子ベクトルc1、c1′の方向と同一で、接合面53付近に設置される。第1入力側光ファイバー41は、第1フォトニック結晶47の端面に設置され、第2入力側光ファイバー42は、第2フォトニック結晶48の端面に設置されている。出力側光ファイバー40の光軸54に対して対称となる位置に、第2入力側光ファイバー42と第1入力側光ファイバー41が設置されている。第1入力側光ファイバー41および第2入力側光ファイバー42から複合フォトニック結晶46に入射される光は、第1フォトニック結晶47および第2フォトニック結晶48の基本格子ベクトルc1、c1′方向に入射される。
【0107】
第1入力側光ファイバー41から入射される光は、第1フォトニック結晶47中で偏向する所定の光であり、第2入力側光ファイバー42から入射される光は、第2フォトニック結晶48中で偏向する所定の光である。
【0108】
光軸54が接合面53上に含まれる状態で、第1入力側光ファイバー41および第2入力側光ファイバー42から、第1フォトニック結晶47および第2フォトニック結晶48に光が入射すると、それらの光は進行方向57および進行方向58で示す方向に偏向して進行する。2つの光は接合面53に近づいていき、接合面53上で結合される。それぞれの光の結合比は、1:1であり、等比率で結合される。結合光は複合フォトニック結晶46から出力側光ファイバー40に入射される。このときの進行方向57、58とのなす角度が結合角であって20°程度であり、従来の結合器に比べて10倍以上の結合角が得られるため、光結合器の長さを小さくすることが可能である。
【0109】
実施の形態6の光デバイスは、複合フォトニック結晶56を接合面53に対して垂直方向に駆動させる外部駆動部49を備えている。外部駆動部49によって複合フォトニック結晶56を垂直方向に駆動して、光軸54が接合面53からずラスことにより、そのずれ度合いに応じて結合比が異なる。具体的には、接合面53との距離が離れている側の入力側光ファイバーからの光の比率が高くなる。図8では、接合面53と第1入力側光ファイバー41の距離の方が、接合面53と第2入力側光ファイバー42との距離よりも大きい。したがって、第1入力側光ファイバー41からの光の比率が高い結合比で結合した結合光が出力側光ファイバー40から出力される。外部駆動部49により、このずれ量を制御することで、所望とする結合比を実現できる。
【0110】
複合フォトニック結晶46の移動量にあたる光軸54と接合面53間の距離d1は、出力側光ファイバー40のコア半径rf1(例えば、約4μm)以上の場合には、出力側光ファイバー40に結合光が入射されなくなるので、外部駆動部49は、コア半径rf1だけ駆動領域があればよく、この範囲で駆動可能なものであればよい。外部駆動部49は、例えば、MEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーター等)等を用いて構成すればよい。
【0111】
このように、実施の形態6の光デバイスによれば、外部駆動部49により、複合フォトニック結晶46の接合面53と出力側光ファイバー40の光軸54の相対位置を制御することで、第1フォトニック結晶47側を伝搬する成分と第2フォトニック結晶48側を伝搬する光成分の結合割合を制御することができる。それにより、入射光を20°程度の結合角で結合させることができる上に、結合比を動的に変えることができる光デバイスが実現できる。また、導波路ではなくフォトニック結晶を用いて構成しているので、容易に製造することもできる。
【0112】
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7に係る光デバイスについて、図9を用いて説明する。実施の形態7における光デバイスは、実施の形態6における光デバイスに、複合フォトニック結晶46を移動させる外部駆動部49の代りに、出力側光ファイバー40を光軸54に対して垂直方向に移動させる外部駆動部50を備えている。
【0113】
実施の形態7における光デバイスは、外部駆動部50を用いて出力側光ファイバー40を移動させることで、光軸54と接合面53とにずれを生じさせ、光の結合比を制御する。結合比は、光軸54と接合面53間の距離d1によって決定される。また、距離d1はコア半径rf1だけあればよく、外部駆動部50は、例えば、MEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーター等)等を用いて構成すればよい。
【0114】
このようにすることで、実施の形態6の光デバイスと同様に、結合比を動的に変えることができる光デバイスが実現できる。
【0115】
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8に係る光デバイスについて、図10を用いて説明する。実施の形態8における光デバイスは、実施の形態6における光デバイスに、モニター部61aおよび演算制御部63を加えて、出力側の光量をモニターすることで、フィードバックを用いて、結合制御の精度を高めるものである。
【0116】
出力側光ファイバー40中を伝搬する光の光量をモニターするモニター部61aが出力側光ファイバー40に設置されている。また、モニター部61aは、モニターした出力側光ファイバー40中を伝搬する光の光量を信号化して演算制御部63に送る。
【0117】
演算制御部63は、外部駆動部49を制御するものであって、出力側光ファイバー40を伝搬する光の結合比が所望の値となるように、外部駆動部49に複合フォトニック結晶46の駆動量を指示する。演算制御部63の指示に従って、外部駆動部49は、複合フォトニック結晶46を駆動させて、光軸54と接合面53間の距離d1を適当な値にする。モニター部61aからの出力側光ファイバー40中のの光量を指示する信号に基づいて、現在の結合比を求め、所望とする結合比となるように、演算制御部63は、外部駆動部49を制御する。
【0118】
外部環境の変化等により結合比が変化し、所望とする結合比とは異なってしまうことがあり得る。しかし、結合光の光量は、モニター部61aでモニターされ、演算制御部33にその信号が送られているため、その変化量を演算制御部33は演算して、所望とする結合比に結合されるように、外部駆動部49に複合フォトニック結晶46の移動量の補正をする指示を送り、光軸54と接合面53間の距離d1を調整する。このように、実施の形態8の光デバイスは、フィードバック制御によって、所望とする結合比が維持されるため、結合比の精度が向上され、外部環境変化に依らず結合比を一定に維持することができる。それにより、高精度の結合制御がなされ得る。
【0119】
なお、モニター部61aでは、結合光の光量が分かればいいので、出力側光ファイバー40中を伝搬する光を直接モニターする必要はなく出力側光ファイバー40とモニター61との間に他の光システムが介在していても良い。
【0120】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9に係る光デバイスについて、図11を用いて説明する。実施の形態9における光デバイスは、実施の形態6における光デバイスと同一の構成であるが、光スイッチとして用いている。
【0121】
実施の形態9における光デバイスの規格化移動量d1/rf1>1、つまり光軸54と接合面53間の距離d1を出力側光ファイバ40のコア半径rf1よりも大きくすることで、いずれか一方の入力側光ファイバーから入射された光のみを出力側光ファイバー40に伝搬させることが可能である。
【0122】
図11に示すように、実施の形態9の光デバイスは、光軸54が接合面53からずれる方向によって、第1入力側光ファイバーもしくは第2入力側光ファイバーからの光の内のどちらかを選択して出力側光ファイバー40から出力する光スイッチとして用いることができる。
【0123】
具体的には、図11(a)に示すように、接合面53が光軸54に対して第2入力側光ファイバー42側に、d1/rf1>1となるだけずれていれば、第1入力側光ファイバー41からの入射光のみが、出力側光ファイバー40に入射されることになる。第2入力側光ファイバー42からの入射光は、第2フォトニック結晶48で偏向するが、複合フォトニック結晶46の出射端に到達する前に、接合面53に到達するため、出力側光ファイバー40には入射されない。
【0124】
逆に、図11(b)に示すように、接合面53が光軸54に対して第1入力側光ファイバー41側に、d1/rf1>1となるだけずれていれば、出力側光ファイバー40には、第2入力側光ファイバー42からの入射光のみが、入射されることになる。
【0125】
また、Y分岐導波路を用いた光結合器のどちらか一方だけの入力側光ファイバーから光を入射した場合には、出力側光ファイバーには、入射光の半分のパワーの光しか伝搬しない。しかし、実施の形態9の光スイッチでは、第1入力側光ファイバー41または第2入力側光ファイバー42のどちらか一方だけの入射光を出力側光ファイバー40に伝搬させるにもかかわらず、減衰することなく入射光の全パワーの光が伝搬される。
【0126】
なお、d1/rf1は、大きければ大きいほど良好なスイッチ機能(大きな消光比)を示す。スイッチのみの機能を利用するのであれば、複合フォトニック結晶46の駆動量が小さい場合であれば、光ファイバーのコア径rf1をそれに応じて小さくすることで、十分な消光比が得られる。
【0127】
また、入力側光ファイバーのどちらか一方を取り除き、入射光を1個にしてd1/rf1>1とすることで、最大透過率100%の減衰器とすることもできる。
【0128】
なお、光スイッチでは、複合フォトニック結晶46の駆動回数および駆動量が、光結合器として用いるよりも多くなるので、第1入力側光ファイバー41、第2の入力側光ファイバー42および出力側光ファイバー50の各光ファイバーと複合フォトニック結晶46との接触部分には、わずかな間隙を設けたほうが駆動によるトラブルが少なくてよい。
【0129】
以上、実施の形態6〜9に示した光結合器は、実施の形態1〜4に示した光分岐器の入出力側を逆にした構成ではあるが、分岐器の場合には、入射光のパワーが損失なく分岐するのに対して、結合器の場合には、光軸54と接合面53での相対的ずれ量により、結合光のパワーに損失が生じる。つまり、光結合器と光分岐器との入出力特性は可逆というわけではない。したがって、光デバイスに分岐器および結合器の両方の機能を持たせるためには、光の入出力方向を検知して、その検知結果に基づいて、光の進行方向に応じて所望の機能を発揮できるように複合フォトニック結晶6、46の接合面13、53と光軸14、54の相対位置を外部駆動部49で動的に制御する必要がある。
【0130】
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10に係る光デバイスについて、図12を用いて説明する。実施の形態10における光デバイスは、所望とする波長の光を他の光に合成するものであって、いわゆるゲイン可変光Add装置である。
【0131】
図12に示すように、実施の形態10における光デバイスは、第1入力側光ファイバー41aおよび第2入力側光ファイバー42aが、フォトニック結晶47aの片端に設置され、フォトニック結晶47aの他端には、出力側光ファイバー40aが設置されている。第1入力側光ファイバー41aの光軸は、出力側光ファイバー40aの光軸54aと等しいように設置されていて、第1入力側光ファイバー41aの光軸は光軸54aと平行である。
【0132】
また、第2入力側光ファイバー42aには外部駆動部60aが備えられ、光軸54aに対して垂直方向に第1入力側光ファイバー41aを駆動させることができる。
【0133】
実施の形態10のフォトニック結晶47aは、実施の形態6のフォトニック結晶47と同様に、対称性の悪い斜交格子構造を有している。フォトニック結晶47aの基本格子ベクトルd1方向に、光を入射させると、フォトニック結晶47中を光が偏向するような構造である。
【0134】
フォトニック結晶47aの具体的な構造について説明する。フォトニック結晶47aの基本格子ベクトルd1と基本格子ベクトルd2とのなす角度のうち90°よりも小さい方の角度θdが60°よりも大きく90°よりも小さい。
【0135】
第1物質中にその中心軸が平行に配列されている円柱状の柱状物質2間の距離である格子定数aが偏向する入射光波長の0.4〜0.6の大きさで、フォトニック結晶47aを構成する柱状物質2の半径rが偏向する入射光波長の0.08〜0.3である。なお、2次元フォトニック結晶の構成としては、例えば、ポリマーやガラス等の第1物質1に空孔を設ければよい。それにより、柱状物質2が空気である2次元フォトニック結晶が構成される。他の構成としては、例えば、SiやGaAsやTi25等の、屈折率が3程度の第1物質1に、ポリマーやガラス等の、屈折率が1.5程度の柱状物質2を分布させてもよい。ポリマー材料としては、アクリル系(PMMA、UVアクリルレートポリマー等)、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、カーボネート系(ポリカーボネート)等が挙げられる。
【0136】
また、フォトニック結晶の特性の決定には、第1物質1および柱状物質2の屈折率が重要なので、上述した材料以外の、固体(例えば、酸化物など誘電体全般)でも液体(例えば、水やエチレングリコール等)でも気体(例えば、空気や不活性ガス等)でも、上述した屈折率の条件を満足する材料を用いれば、所望とするフォトニック結晶を作成することができる。
【0137】
なお、フォトニック結晶46aに基板やクラッド層を設けてもよく、その屈折率は、第1物質1に比べて低く、柱状物質2に比べて同一または低いこととすればよい。また、このフォトニック結晶46aの基本格子ベクトルd1方向に入射された場合に、偏向する光の波長をfdとする。
【0138】
第1入力側光ファイバー41a中には波長fdの光が伝搬し、フォトニック結晶56aに入射される。また、第2入力側光ファイバー42a中には、波長がfd以外の波長の光が複数伝搬していて、フォトニック結晶56aに入射される。
【0139】
第1入力側光ファイバー41aおよび第2入力側光ファイバー42aの光軸はどちらも基本格子ベクトルd1と同一の方向である。したがって、フォトニック結晶56aには、基本格子ベクトルd1と同一の方向に光が入射される。
【0140】
第1入力側光ファイバー41aから入射された波長fdの光は、フォトニック結晶中47aで進行方向58aに偏向して光軸54aに近づいていく。第2入力側光ファイバー42aから入射された光は、光軸54aに沿って進行方向57aで直進する。第1入力側光ファイバー41aと第2入力側光ファイバー42aとの距離は、フォトニック結晶47aの光軸54a方向の長さとフォトニック結晶47a中で偏向する光の偏向角の正接との積とすることで、偏向した波長fdの光と光軸54aに沿って直進している光とが、1:1の割合でフォトニック結晶47aの出射端で結合して出力側光ファイバー40aに出射される。また、このときの第2入力側光ファイバー42aの光軸である基準光軸62と第2入力側光ファイバー42aの実際の光軸61との距離をd2とすると、第1入力側光ファイバー41aと第2入力側光ファイバー42aを伝搬している光が、1:1の割合で結合する条件はd2=0の場合である。
【0141】
さらに、外部駆動部60aによって、第2入力側光ファイバー42aを基準光軸62に対して垂直方向に移動させて、基準光軸62と光軸61とをずらす。それにより、波長fdの光のフォトニック結晶47aからの出射位置が、出力側光ファイバー40aの光軸54aからずれる。それにより、偏向した波長fdの光の、それ以外の光との結合量が減少する。つまり、第2入力側光ファイバー42aを移動させて、基準光軸62と光軸61とをずらすことで、波長fdの光の受光比が変化し、波長fd以外の光にAddする波長fdの光のゲインを動的に変えることができる。
【0142】
図13に入射光と出射光のスペクトルを示す。図13(a)は第2入力側光ファイバー42aを伝搬している入射光のスペクトルを示していて、波長fdの光のみである。図13(b)は第1入力側光ファイバー41aを伝搬している入射光のスペクトルを示していて、波長fd以外の光である。図13(c)および(d)は出力側光ファイバー40aを伝搬する出射光のスペクトルを示している。図13(c)と図13(d)では、波長fdの光をAddする量が異なっている。第2入力側光ファイバー42aの移動量を外部駆動部60aで制御することで、Addする光のゲインを制御できる。
【0143】
また、第2入力側光ファイバー42aの移動量に当たる基準光軸62と光軸61の距離d2は、出力側光ファイバー40aのコア半径rfd(約4μm)程度まで変化できれば良いので、外部駆動部60aとしてはMEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーターなど)などを利用すればよい。
【0144】
(実施の形態11)
本発明の実施の形態11に係る光デバイスについて、図14を用いて説明する。実施の形態11における光デバイスは、実施の形態10における光デバイスに、第2入力側光ファイバー42aを移動させる外部駆動部60aの代りに、第1入力側光ファイバー41aを光軸54aに対して垂直方向に移動させる外部駆動部60bを備えている。
【0145】
また、第2入力側光ファイバー42aの光軸61と出力側光ファイバー40aの光軸54aの距離は、フォトニック結晶47aの光軸54a方向の長さとフォトニック結晶47a中で偏向する光の偏向角の正接との積である。
【0146】
第2入力側光ファイバー42aから波長fdの光が、第1入力側光ファイバー41aから波長fdの光以外の複数の光が、フォトニック結晶56aに入射し、波長fdの光は、進行方向58aに偏向し、波長fd以外の光は進行方向57aに直進する。第1入力側光ファイバー41aの光軸64が、光軸54aと同一であった場合には、フォトニック結晶47aの出射端で波長fdの光と波長fdの光以外の複数の光が全て結合されて出力側光ファイバー40aに出射される。
【0147】
しかし、外部駆動部60bを用いて、第1入力側光ファイバー41aを移動させて、光軸64と光軸54aとにずれを生じさせると、第2入力側光ファイバーから入射される波長fdの光以外の複数の光のフォトニック結晶47aからの出射位置が光軸54aからずれる。それにより、波長fdの光以外の複数の光は、全て出力側光ファイバー40aに伝搬しない。つまり、第1入力側光ファイバー41aを移動させることで、波長fdとそれ以外の光の受光比が変化する。そのため、Addする光のゲインを動的に変えることができる。
【0148】
図15に入射光と出射光のスペクトルを示す。図15(a)は第2入力側光ファイバー42aを伝搬している入射光のスペクトルを示していて、波長fdの光のみである。図15(b)は第1入力側光ファイバー41aを伝搬している入射光のスペクトルを示していて、波長fd以外の光である。図15(c)および(d)は出力側光ファイバー40aを伝搬する出射光のスペクトルを示している。図15(c)と図15(d)では、波長fd以外の光をAddする量が異なっている。図15(c)は、光軸64と光軸54aが同一の位置にある場合で、この時は、全ての光が結合されれている。図15(d)は、光軸64と光軸54aとがずれている場合であって、同図より波長fd以外の光がAddされる量が減少していることが分かる。
【0149】
したがって、第1入力側光ファイバー41aの移動量を外部駆動部60bで制御することで、Addする波長fd以外の光のゲインを制御できる。
【0150】
なお、第1入力側光ファイバー41aの移動量に当たる光軸54aと光軸64の距離d3は、出力側光ファイバー40aのコア半径rfd(約4μm)程度まで変化できれば良いので、外部駆動部60bとしてはMEMSや圧電素子やモーター系(ステップモーターや超音波モーターなど)などを利用すればよい。
【0151】
(実施の形態12)
本発明の実施の形態12に係る光デバイスについて、図16を用いて説明する。実施の形態12における光デバイスは、実施の形態10における光デバイスに、モニター部31aおよび演算制御部33aを加えて、出力側の光量をモニターすることで、フィードバックを用いてゲインを調整し、制御の精度を高めるものである。
【0152】
出力側光ファイバー40a中を伝搬する光の光量をモニターするモニター部31aが、出力側光ファイバー40aに設置されている。また、モニター部31aは、モニターした出力側光ファイバー40a中を伝搬する光の光量を信号化して演算制御部33aに送る。
【0153】
演算制御部33aは、外部駆動部60aを制御するものであって、Addされる光のゲインが所望の値となるように、外部駆動部60aに第2入力側光ファイバー42aの移動量を指示する。演算制御部33aの指示に従って、外部駆動部60aは、第2入力側光ファイバー42aを移動させて、基準光軸62と第2入力側光ファイバー42aの光軸61間の距離d2を適当な値にする。モニター部31aからの出力側光ファイバー40aの光量を指示する信号に基づいて、Addする光が所望のゲインとなるように、演算制御部33aは、外部駆動部60aを制御する。
【0154】
なお、モニター部33aは、出力側光ファイバー40a中を伝搬する光を直接モニターする必要はなく、出力側光ファイバー40aとモニター33aとの間に他の光システムが介在していても良い。
【0155】
以上のように、出力側光ファイバー40aの出射光の光量をモニターして外部駆動部60aへフィードバックすることで、Addする入射光のゲインを調整し、出射光での波長fdの光の割合を自由に調整することができる。また、同じシステムでも必要に応じてAddする光のゲインをダイナミック変化できるので、従来のMMIなどで設計した合波比可変合波器では非常に困難であった動的なAdd回路を簡単な構成で実現することができる。
【0156】
以上説明した実施の形態1〜12において、光ファイバーの代りに光導波路を用いて構成してもよい。また、光結合器においては、出力側光ファイバーを一本として説明しているが、複数であっても構わない。
【0157】
以上説明した実施の形態1〜12における光デバイスに用いるフォトニック結晶は、スラブ形状とすればよく、その厚さ方向の屈折率分布を変化させることで、厚さの中心部分への光の閉込め効果が高くなる。なお、以下の説明は、フォトニック結晶で説明しているが、複合フォトニック結晶は、フォトニック結晶で構成されているので、複合フォトニック結晶でも同様の効果がある。
【0158】
図17にフォトニック結晶の側断面図を示している。フォトニック結晶の用い方は、図17(a)に示しているように、基板を用いず、第1物質83と空気である柱状物質82で構成されているフォトニック結晶80のみの場合、図17(b)に示しているように、基板81上にフォトニック結晶80が形成され、空気である柱状物質82を基板81の厚さ方向の途中まで形成している場合、図17(c)に示しているように、基板81上にフォトニック結晶80が形成されている場合等がある。
【0159】
フォトニック結晶と、フォトニック結晶を上下から挟んでいる物質との屈折率差が大きくなると、光の閉込め効果が高くなる。例えば、図17(a)に示す場合は、フォトニック結晶は、空気で上下から挟まれていることになり、空気の屈折率は低いので、この場合の閉込め効果は高い。また、図17(b)、図17(c)に示す場合は、フォトニック結晶は、上からは空気で下からは基板で挟まれ、さらに図17(b)の基板は、空気である箇所が存在する基板である。基板に屈折率の低い空気の箇所がある図17(b)の場合の方が図17(c)の場合に比べて閉込め効果が高い。
【0160】
また、フォトニック結晶80の厚さ方向の屈折率分布によって、光の閉込め効果を高めたり、フォトニック結晶中を伝搬する光の、フォトニック結晶の厚さ方向の分布を制御することができる。
【0161】
例えば、フォトニック結晶80の厚さ方向の屈折率分布を、図18(a)に示すフォトニック結晶の屈折率分布のように、フォトニック結晶の厚さ方向の中点近傍に屈折率の極大点を有し、極大点から離れるにしたがって対称に屈折率が小さくなるようにする。こうすることで、屈折率分布が均一の場合に比べ、フォトニック結晶80の厚さ方向への光の閉込め効果が高くなる。また、屈折率の極大点に光は集中して伝搬するため、極大点の位置によって光の集中する位置を制御できる。
【0162】
また、図17(b)、図17(c)のように下側に基板を有する場合は、フォトニック結晶の屈折率分布が均一であれば、その上下の屈折率が異なるため、フォトニック結晶の中点に光が集中しない。例えば、図18(b)に示す屈折率分布のように、厚さ方向の中点近傍に屈折率の極大点を有し、前記極大点から基板方向に離れるに従って非対称に屈折率が小さくなり、基板81側の屈折率の低下率が大きくなるような屈折率分布であれば、中点に光を集中させ、さらに光の閉込め効果が高くなる。
【0163】
以上のように、フォトニック結晶の屈折率分布を調整することで、フォトニック結晶中を伝搬する光を、所望とする分布にできる。
【0164】
なお、基板81の方が空気よりも屈折率が高いので、極大点の位置は、厚さ方向の中点ではなく、基板81の反対側にずれている方が、フォトニック結晶の中点に伝搬光が集中するため望ましい。
【0165】
なお、フォトニック結晶の厚さ方向の屈折率分布を形成するには、第1物質83にイオンを注入して第1物質83の屈折率を変えて所望とする屈折率分布を形成する方法や、屈折率の異なる物質を所望とする屈折率分布に従って積層して多層膜で第1物質83を形成する方法がある。また、柱状物質82が空気でない場合も同様であるが、その場合は、柱状物質82の屈折率分布も、第1物質83と同様に調整すればよい。
【0166】
また、実施の形態1〜12におけるフォトニック結晶のモジュール化について説明する。この場合は、図19(a)に示すように、まず、第1基板である基板100上にスラブ型フォトニック結晶101を形成する。フォトニック結晶101を形成するためには、基板100は必要であったが、モジュール化においては、基板として光ファイバーの位置決め用の複数のV溝102が一体形成されているV溝付基板103を用いるとよい。そこで、図19(b)に示すように、フォトニック結晶101を第2基板であるV溝付基板103に接合した後基板100を除去し、一体化されたV溝付基板103とフォトニック結晶101とを気密容器104に収容し、図19(c)に示すように、気体や液体などの充填物質105を充填する。それにより、基板103で光ファイバーの位置合わせをすることができる。また、フォトニック結晶101と基板との接触箇所が少ないので、フォトニック結晶101は、充填物質105で大部分が囲まれることとなり、例えば空気のように、屈折率の低い充填物質105を用いることで、厚さ方向の屈折率差を大きくすることが可能である。そのため、厚さ方向の光の閉じ込めを強くすることができる。
【0167】
また、V溝付基板103の代りに、図20に示すように、コの字型基板110を用いてもよく、図19で示した手順と同様にモジュール化する。コの字型基板110の両端部にある凸部分111のみでフォトニック結晶101が支持されているため、フォトニック結晶101中の光の伝搬には影響のない箇所で支持されている。それにより、フォトニック結晶101の、光の伝搬に影響のある箇所は、充填物質105と接触することとなる。充填物質105には、コの字型基板110よりも屈折率が低い材料を用いることができるので、フォトニック結晶101の厚さ方向の屈折率差を大きくすることが可能であり、厚さ方向の光の閉じ込めを強くすることができる。
【0168】
【発明の効果】
本発明の光デバイスによれば、従来の10倍以上の分岐角度あるいは結合角度を有する。また、外部制御により動的に分岐比あるいは結合比を変えることができる光デバイスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図2】 本発明の実施の形態1に係る光デバイスの測定結果を示す図
【図3】 本発明の実施の形態2に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図4】 本発明の実施の形態1および2に係る光デバイスの分岐比と透過ロスの関係を示す図
【図5】 本発明の実施の形態3に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図6】 本発明の実施の形態4に係る光デバイスを説明するための平面図
【図7】 本発明の実施の形態5に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図8】 本発明の実施の形態6に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図9】 本発明の実施の形態7に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図10】 本発明の実施の形態8に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図11】 本発明の実施の形態9に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図12】 本発明の実施の形態10に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図13】 本発明の実施の形態10に係る光デバイスの入射光と出射光のスペクトル図
【図14】 本発明の実施の形態11に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図15】 本発明の実施の形態11に係る光デバイスの入射光と出射光のスペクトル図
【図16】 本発明の実施の形態12に係る光デバイスの構成を示す平面図
【図17】 本発明の実施の形態に係る光デバイスのフォトニック結晶と基板の構成を示す側断面図
【図18】 本発明の実施の形態に係る光デバイスのフォトニック結晶の屈折率分布図
【図19】 本発明の実施の形態に係る光デバイスのフォトニック結晶のモジュール化の構成図
【図20】 本発明の実施の形態に係る光デバイスのフォトニック結晶のモジュール化の他の構成図
【図21】 従来の光分岐器の構成を示す平面図
【図22】 従来の光分岐器における分岐比と透過ロスの関係を示す図
【図23】 従来の光結合器の構成を示す平面図
【符号の説明】
とにY形状のコア134を形成された結合部137および出力側光ファイバー
1、1a、1b、83 第1物質
2、2a、2b、82 柱状物質
6、6a、46 複合フォトニック結晶
7、7a、47 第1フォトニック結晶
8、8a、48 第2フォトニック結晶
9、30、49、50、60a、60b 外部駆動部
10、10a 入力側光ファイバー
11、11a 第1出力側光ファイバー
12、12a 第2出力側光ファイバー
15 第3出力側光ファイバー
13、13a、53 接合面
14、14a、54、54a、61、64 光軸
16 入射光
17、18、19、20、21、22、57、57a、58、58a 進行方向
31 第1モニター部
32 第2モニター部
33、33a、63 演算制御部
21、22 進路
40、40a、136 出力側光ファイバー
41、41a、131 第1入力側光ファイバー
42、42a、132 第2入力側光ファイバー
47a フォトニック結晶
31a、61a モニター部
62 基準光軸
80、101 フォトニック結晶
81、100、133 基板
102 V溝
103 V溝付基板
104 気密容器
105 充填物質
110 コの字型基板
111 凸部分
120 入力側光導波路
121 MMI装置
122 出力側光導波路
123 第1出力部
124 第2出力部
134 コア
135 Y字型の付け根
137 結合部

Claims (8)

  1. 屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置されることで、周期的屈折率分布を有る第1フォトニック結晶と、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置され、前記第1フォトニック結晶とは異なる周期的屈折率分布を有する第2フォトニック結晶とが接合された複合フォトニック結晶と、
    前記複合フォトニック結晶の入射端に配置された入力側光導波路と、
    前記第1フォトニック結晶の出射端に配置された第1出力側光導波路と、
    前記第2フォトニック結晶の出射端に配置された第2出力側光導波路と、
    前記入力側光導波路から前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶へそれぞれ出力される光信号の分岐比が所定の比率となる制御、または、前記入力側光導波路から前記第1フォトニック結晶のみへ光信号を出力する制御、または、前記入力側光導波路から前記2フォトニック結晶のみへ光信号を出力する制御のいずれかを行う外部駆動部とを備え
    前記分岐比は、前記入力側光導波路と前記第1フォトニック結晶とが重なる面積と、前記入力側光導波路と前記第2フォトニック結晶とが重なる面積との比により決定されることを特徴とする光デバイス。
  2. 屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置されることで、周期的屈折率分布を有する第1フォトニック結晶と、屈折率が異なる複数の物質が周期的に配置され、前記第1フォトニック結晶とは異なる周期的屈折率分布を有する第2フォトニック結晶とが接合された複合フォトニック結晶と、
    前記第1フォトニック結晶の入射端に配置された第1入力側光導波路と、
    前記第2フォトニック結晶の入射端に配置された第2入力側光導波路と、
    前記複合フォトニック結晶の出射端に配置された出力側光導波路と、
    前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶から前記出力側光導波路へそれぞれ出力される光信号の結合比が所定の比率となる制御、または、前記第1フォトニック結晶からのみ前記出力側光導波路へ光信号を出力する制御、または、前記2フォトニック結晶からのみ前記出力側光導波路へ光信号を出力する制御のいずれかを行う外部駆動部とを備え、
    前記結合比は、前記出力側光導波路と前記第1フォトニック結晶とが重なる面積と、前記出力側光導波路と前記第2フォトニック結晶とが重なる面積との比により決定されることを特徴とする光デバイス。
  3. 前記外部駆動部は、前記入力側光導波路または前記複合フォトニック結晶のいずれかを移動させることを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
  4. 前記外部駆動部は、前記出力側光導波路または前記複合フォトニック結晶のいずれかを移動させることを特徴とする請求項2に記載の光デバイス。
  5. 前記第1出力側光導波路および前記第2出力側光導波路中を伝搬する光量をモニターするモニター部と、
    前記モニター部からの出力に基づき、前記分岐比が前記所定の比率となるように前記外部駆動部を制御する演算制御部とを備えたことを特徴とする請求項に記載の光デバイス。
  6. 前記出力側光導波路中を伝搬する光量をモニターするモニター部と、
    前記モニター部からの出力に基づき、前記結合比が前記所定の比率となるように前記外部駆動部を制御する演算制御部とを備えたことを特徴とする請求項に記載の光デバイス。
  7. 前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶は、それぞれ共に、複数の異なる屈折率を有する物質が周期的に配列されている2次元または3次元格子構造を有し、かつ、基本格子ベクトルで構成される一組の2次元格子構造が3回よりも大きい数の回転対称軸を持たない格子構造であって、
    前記第1フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルの方向は平行であって、かつ前記第1フォトニック結晶と前記第2フォトニック結晶とが接合された接合面に平行であり、
    前記第1フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルの方向は前記接合面に対して対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の光デバイス。
  8. 前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶は、それぞれ共に、屈折率の異なる第1物質と柱状物質とを備え、複数の前記柱状物質の軸が平行となるように前記柱状物質が周期的に第1物質中に配列されている2次元格子構造を有し、
    前記第1フォトニック結晶および前記第2フォトニック結晶の各基本格子ベクトル間の角度は共に、90°以下の方の角度が60°よりも大きく90°よりも小さい角度であって、
    前記第1フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第1基本格子ベクトルの方向は平行であって、かつ前記第1フォトニック結晶と前記第2フォトニック結晶とが接合された接合面に平行であり、
    前記第1フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルと前記第2フォトニック結晶の第2基本格子ベクトルの方向は前記接合面に対して対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の光デバイス。
JP2002244254A 2002-03-18 2002-08-23 光デバイス Expired - Fee Related JP3860782B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002244254A JP3860782B2 (ja) 2002-03-18 2002-08-23 光デバイス
US10/358,777 US6922509B2 (en) 2002-03-18 2003-02-04 Optical device and method for manufacturing the same
DE60335319T DE60335319D1 (de) 2002-03-18 2003-03-12 Optischer Verzweiger mit einstellbarem Teilungsverhältnis und Herstellungsmethode dafür
EP03005360A EP1347318B1 (en) 2002-03-18 2003-03-12 Optical splitter with adjustable branching ratio and method for manufacturing the same
CNB031074588A CN1285948C (zh) 2002-03-18 2003-03-18 光学装置及其制造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-74828 2002-03-18
JP2002074828 2002-03-18
JP2002244254A JP3860782B2 (ja) 2002-03-18 2002-08-23 光デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003344678A JP2003344678A (ja) 2003-12-03
JP3860782B2 true JP3860782B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=27791030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002244254A Expired - Fee Related JP3860782B2 (ja) 2002-03-18 2002-08-23 光デバイス

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6922509B2 (ja)
EP (1) EP1347318B1 (ja)
JP (1) JP3860782B2 (ja)
CN (1) CN1285948C (ja)
DE (1) DE60335319D1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60235781D1 (de) * 2001-02-09 2010-05-12 Panasonic Corp Optische Vorrichtung
US6735354B2 (en) * 2001-04-04 2004-05-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical device
FR2834347B1 (fr) * 2002-01-03 2004-04-09 Cit Alcatel Coupleur optique pour pompe multimode
US6804446B1 (en) * 2003-11-18 2004-10-12 University Of Alabama In Huntsville Waveguide including at least one photonic crystal region for directing signals propagating therethrough
JP4398275B2 (ja) * 2003-11-25 2010-01-13 株式会社リコー 光制御素子
JPWO2005071451A1 (ja) * 2004-01-22 2007-12-27 松下電器産業株式会社 光デバイス,及びフォトニック結晶スラブの製造方法
WO2006077765A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 Nippon Sheet Glass Company, Limited 導波路素子、導波路素子の製造方法及び光学センサ
CN100582656C (zh) * 2006-12-27 2010-01-20 清华大学 微位移传感器
US7349616B1 (en) 2007-01-12 2008-03-25 Corning Cable Systems Llc Fiber optic local convergence points for multiple dwelling units
US8138859B2 (en) * 2008-04-21 2012-03-20 Formfactor, Inc. Switch for use in microelectromechanical systems (MEMS) and MEMS devices incorporating same
DE102008044818A1 (de) * 2008-08-28 2010-03-04 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Multimode-Interferenzkoppler und Verfahren zu seiner konstruktiven Ausgestaltung
US8391330B2 (en) * 2009-04-20 2013-03-05 Corning Incorporated Fracture resistant metallization pattern for semiconductor lasers
CN101859004A (zh) * 2010-06-29 2010-10-13 南京理工大学 一种二维光子晶体波导耦合器的设计方法
US8532447B1 (en) * 2011-04-19 2013-09-10 Emcore Corporation Multi-mode interference splitter/combiner with adjustable splitting ratio
CN102956951B (zh) * 2011-08-31 2015-07-29 深圳光启高等理工研究院 基于超材料的定向耦合器
JP6028510B2 (ja) * 2012-10-15 2016-11-16 国立大学法人京都大学 半導体レーザモジュール
JP6044888B2 (ja) * 2012-10-15 2016-12-14 国立大学法人京都大学 半導体レーザ素子
JP6028509B2 (ja) * 2012-10-15 2016-11-16 国立大学法人京都大学 半導体レーザ装置
JP6025116B2 (ja) * 2012-10-15 2016-11-16 国立大学法人京都大学 半導体レーザ装置
EP2961085B1 (en) * 2014-06-26 2016-08-17 ADVA Optical Networking SE An optical coupler device and an optical monitoring device for monitoring one or more optical point-to-point transmission links
JP6265229B2 (ja) * 2016-06-17 2018-01-24 国立大学法人京都大学 半導体レーザ素子
RU2646546C1 (ru) * 2016-12-29 2018-03-05 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Физико-технический институт им. А.Ф. Иоффе Российской академии наук Способ подстройки коэффициента деления волноводного разветвителя на подложке ниобата лития
US10048441B1 (en) * 2017-11-24 2018-08-14 King Saud University Variable optical splitter system
CN112505847B (zh) * 2020-11-26 2022-03-29 华为技术有限公司 一种分光比可调的分光器、光纤分纤箱和光配线网络
US11914193B2 (en) 2021-06-22 2024-02-27 Corning Research & Development Corporation Optical assembly for coupling with two-dimensionally arrayed waveguides and associated methods
US11880071B2 (en) 2021-08-23 2024-01-23 Corning Research & Development Corporation Optical assembly for interfacing waveguide arrays, and associated methods
CN113933945B (zh) * 2021-10-08 2023-02-07 中国电子科技集团公司第四十四研究所 一种基于可变比光束分离器的高精度线性光耦
CN114284840B (zh) * 2021-12-24 2024-03-08 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种基于光子灯笼的多光路级联式合束装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3349950B2 (ja) 1998-03-20 2002-11-25 日本電気株式会社 波長分波回路
JP4131889B2 (ja) 1999-06-30 2008-08-13 株式会社東芝 光ビーム偏向機構
JP2001281714A (ja) * 2000-01-24 2001-10-10 Minolta Co Ltd 光機能素子及び光集積化素子
WO2002010843A2 (en) * 2000-07-31 2002-02-07 Matsura Naomi Configurable phontonic device
WO2002014913A1 (en) 2000-08-15 2002-02-21 Corning Incorporated Active photonic crystal waveguide device
US6674949B2 (en) 2000-08-15 2004-01-06 Corning Incorporated Active photonic crystal waveguide device and method
JP3665273B2 (ja) * 2001-05-11 2005-06-29 株式会社日立製作所 波長分散補償器、及びそれを用いた光伝送システム
US20030056546A1 (en) * 2001-09-18 2003-03-27 Claus Richard O. Photonic crystal materials and devices

Also Published As

Publication number Publication date
EP1347318A3 (en) 2005-02-02
EP1347318A2 (en) 2003-09-24
EP1347318B1 (en) 2010-12-15
JP2003344678A (ja) 2003-12-03
US20030174961A1 (en) 2003-09-18
CN1285948C (zh) 2006-11-22
CN1445580A (zh) 2003-10-01
DE60335319D1 (de) 2011-01-27
US6922509B2 (en) 2005-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3860782B2 (ja) 光デバイス
US20070086704A1 (en) Waveguide type optical branching device
US6243516B1 (en) Merging optical waveguides having branch angle within a specific range
JP3349950B2 (ja) 波長分波回路
JP2007072433A (ja) 光集積素子及び光制御素子
JP2011186258A (ja) 光導波路素子
US20040202429A1 (en) Planar optical component for coupling light to a high index waveguide, and method of its manufacture
EP1293809B1 (en) Optical device with photonic crystal and associated method
US6735354B2 (en) Optical device
JP2006284791A (ja) マルチモード干渉光カプラ
JP2005345554A (ja) 光デバイス
US6614947B1 (en) Digital optical switch using an integrated mach-zehnder interferometer having a movable phase shifter
JPH09200187A (ja) 導波路格子式光デマルチプレクサ及びその使用法
EP1193515A2 (en) Externally controllable waveguide type higher order optical mode converter
JP4327064B2 (ja) 光制御素子
JP2002286952A (ja) 導波路型光カプラおよび該導波路型光カプラを用いた光合分波器
US6563965B1 (en) Analog optical switch using an integrated Mach-Zehnder interferometer having a moveable phase shifter
JP3883462B2 (ja) 光デバイス
JP4573726B2 (ja) 光スイッチ
JPH10300956A (ja) 光分岐導波路および光導波路回路
JP2004191954A (ja) 光機能素子および光モジュール
JP3665871B2 (ja) 光部品
JP2007316365A (ja) 光偏向器
WO2004051329A1 (ja) 光導波路装置
JP2003043277A (ja) 波長分波回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060919

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3860782

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees