JP3665871B2 - 光部品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば光通信や自動車などの光配線部品、あるいは、産業用機器の光信号処理、光制御、光計測などに適用される、たとえば光スイッチや光変調器などの光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信技術や光信号処理技術の進展により、光ファイバを介した自動車の光配線や、光信号を用いて各種の産業用機器を制御するための光計測、光信号処理などが実用化されつつある。
そのような光情報伝送、光信号処理に用いる導波路型の光変調器としては、マッハツェンダ型干渉計で構成されたものが用いられている。
【0003】
そのこれまで用いられているマッハェンダ型光変調器を図5に示す。
図5に示すように、このマッハツェンダ型光変調器90は、対向する2つのY分岐型導波路91-1,91-2とこれを結ぶ2本の直線導波路92-1,92-2とで構成される。そして、2本の導波路92-1,92-2の両脇に電極93が設けられている。
この電極93を介して変調信号に基づいた電界を導波路92-1,92-2に印加することにより、電気光学効果によりその導波路を伝搬する光の位相が変化し、出力される干渉光の強度がこの位相変化に応じて変化し、光が変調される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このマッハツェンダ型光変調器には、まず、寸法上の制約があり、小型化するのが難しいという問題がある。
図6を参照して具体的に説明すると、光変調器においては伝搬光はシングルモードでなければならないため、変調器を構成するY分岐型導波路91は、その分岐角度、分岐光路長に設計上の制約を受ける。
たとえば、ニオブ酸リチウムを使用したY分岐型導波路の場合、シングルモードを維持しながら分岐するための分岐角は約1°と非常に小さいため、入力導波路と出力導波路はほとんど直線状に接続しなければならない。
【0005】
また、導波路のコアとクラッドの屈折率の差を小さくしてシングルモード導波路としているため、その1°の勾配を入力導波路に平行な導波路として、矩形基板の端面に直交して引き出すためには、光の導波路外へ漏洩を防ぐために、導波路の曲率Rを50mm以上にする必要があり、この曲率部aを5〜10mm必要とする。
さらに、導波路の接続部では導波路幅が1入力導波路側から見て2倍になり、単純に接続すると、光の反射や伝送モードの変換により伝送損失が増大する。そのため、接続部をテーパーにしてゆるやかに伝送モードを変換するための余分な長さbが数mm必要になる。
【0006】
さらに、2分岐導波路側から入力直線導波路へ信号を送るためには、接続点での伝送モードの乱れを緩和するため、一定以上の直線導波路c(たとえば、3mm以上)が必要になる。
これらを合計すると、従来のY分岐部は全長が約15mm以上になる。
前述したマッハツェンダ型光変調器90では、このようなY分岐型導波路を2組対向させ、さらにその間に電界印加用の直線導波路を設けなければならない。そのため、変調器全体では、40〜50mm以上の長さになる。
また、このような長さを有する変調器では、その後の加工、部品の変形を配慮すると、基板の幅を6mm以上とする必要があり、非常に大きな部品となる。
【0007】
このように、マッハツェンダ型光変調器においては、小型化が難しくサイズが大きいため、通常の半導体素子と比較して1枚の基板から採れる素子数が少ない。たとえば、一般に光部品製作に用いる3インチの基板から、ここに示したマッハツェンダ型光変調器90が採れる量は10個以下である。これは、同様な工程をとる多くの半導体素子が1mm角以下であることを比較して考えると非常に少ない。その結果、従来のマッハツェンダ型光変調器は、生産性が低く、コストを低減することができないという問題が生じる。
【0008】
また、このマッハツェンダ型光変調器には、構造が複雑であり製造が難しいという問題もある。
このマッハツェンダ型光変調器90のY分岐部の接続部の形状は、分岐特性、損失に影響するため、非常に精密に製造しなければならない。特に、分岐中央錐状部は0.1μm程度の加工精度が必要になる。
その結果、非常に高精度な加工も必要となり、一層のコスト増大を招くという問題が生じる。
【0009】
したがって、本発明の目的は、より小型で、もって生産性が高くコストを低減することができ、また製作の容易な、たとえば光スイッチや光変調器などの光部品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の光部品は、基材と、前記基材上に形成され、一方の端部を光入射部とする第1の光導波路と、前記基材上に前記第1の光導波路と所定の角度で交差するように形成され、一方の端部を光出射部とする第2の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路の交差部に設けられ、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を各方向から導波される光について、一部を透過させて当該第1の光導波路および当該第2の光導波路をそのまま導波させ、一部を反射して前記第2の光導波路および前記第1の光導波路に入射させる部分反射光学部材と、前記基材上に、一方の端部が前記第1の光導波路の他方の端部と結合し、当該第1の光導波路と所定の角度をなすように形成された第3の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第3の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第1の全反射光学部材と、前記第2の光導波路を他方の端部方向に導波される光、および、前記第3の光導波路を他方の端部方向に導波される光を、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を介して前記部分反射光学部材に入射されるように誘導する光学手段と、前記第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間、および、前記第3の光導波路に対して設けられ、当該光導波路を導波される光の位相を変化させる位相制御手段とを有し、また特定的には、前記部分反射光学部材は、前記第1の光導波路を前記光入射部方向から導波される光の一部を反射して前記第2の光導波路の前記光出射部方向に入射させ一部を透過して当該第1の導波路と前記第3の光導波路の結合部方向に入射させ、前記第1の導波路を前記第1の全反射光学部材方向から導波される光の一部を反射して前記第2の光導波路の前記第2の全反射光学部材方向に入射させ、前記第2の導波路を前記第2の全反射光学部材方向から導波される光の一部を透過して前記第2の光導波路の前記光出射部方向に入射させるように形成されている。
【0011】
特定的には、前記光学手段は、前記第2の光導波路の他方の端部に設けられ,当該第2の光導波路を導波される光を反射し再び当該第2の光導波路に入射する第2の全反射光学部材と、前記第3の光導波路の他方の端部に設けられ、当該第3の光導波路を導波される光を反射し再び当該第3の光導波路に入射する第3の全反射光学部材とを有する。
また特定的には、前記光学手段は、前記基材上に、一方の端部が前記第3の光導波路の他方の端部と結合され、他方の端部が前記第2の光導波路の他方の端部と結合され、当該第3の光導波路および当該第2の光導波路と各々所定の角度をなすように形成された第4の光導波路と、前記第3の光導波路と前記第4の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第2の全反射光学部材と、前記第4の光導波路と前記第2の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第3の全反射光学部材とを有する。
【0013】
特定的には、前記第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間、および、前記第3の光導波路は、電気光学材料により形成され、前記位相制御手段は、当該第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間および第3の光導波路に、所望の電界を印加する電界印加手段である。
また特定的には、前記位相制御手段は、当該第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間および第3の光導波路の温度を制御する温度制御手段である。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態について、図1を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態の光変調器の構造を示す上面図である。
【0015】
まず、光変調器10の構造について説明する。
図示のごとく、光変調器10は、基板11上に、電気光学材料からなり直線状の3本の光導波路、第1の光導波路12、第2の光導波路13および第3の光導波路14が形成された構成である。
【0016】
第1の光導波路12および第2の光導波路13は、90°で交差されて配置されており、その交差部により、各々2つの部分12a,12bおよび13a,13bに分割されている。
また、第1の光導波路12の第1の部分12aの一方の端部は光入射口22として、第2の光導波路13の第1の部分13aの一方の端部は光出射口23として形成されている。
【0017】
この、第1の光導波路12と第2の光導波路13との交差部分には、伝搬された光の一部を反射し一部を透過する部分透過・部分反射膜16が、各導波路と45°になるように配置されている。
この部分透過・部分反射膜16により、たとえば、第1の光導波路12の第1の部分12aを伝搬された光は、一部が第2の光導波路13の第2の部分13bに入射され、一部が第1の光導波路12の第2の部分12bに透過される。また、第1の光導波路12の第2の部分12bを伝搬されて部分透過・部分反射膜16に入射された光の一部、および、第2の光導波路13の第2の部分13bを伝搬されて部分透過・部分反射膜16に入射された光の一部は、各々反射および透過されて第2の光導波路13の第1の部分13aに入射される。
【0018】
第3の光導波路14は、第1の光導波路12の第2の部分12bの端部において第1の光導波路12と直角に連結し、第2の光導波路13と平行になるように配置されている。また、この第1の光導波路12と第3の光導波路14との連結部分には、全反射膜17が各導波路と45°になるように配置されている。
この全反射膜17により、第1の光導波路12の第2の部分12bを伝搬された光は全反射されて第3の光導波路14に入射され、また逆に、第3の光導波路14を伝搬されてきた光は全反射されて第1の光導波路12の第2の部分12bに入射される。
【0019】
第2の光導波路13の第2の部分13bの部分透過・部分反射膜16とは異なる方の端面、および、第3の光導波路14の第1の光導波路12との連結部とは異なる方の端面には、伝搬光を再び導波路内へ反射する全反射膜18が設けられている。
【0020】
また、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14には、それら各光導波路に所望の電界を加えるための電極20が設けられている。
この電極20に、任意の変調信号に基づいた電圧を印加することにより、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14を各々往復する各伝搬光の位相を、電気光学効果により変化させることができる。その結果、部分透過・部分反射膜16を介して第2の光導波路13の第1の部分13aを通過して出射される、各伝搬光の干渉光の強度を電気的に制御することができ、このような構造の素子を光変調器として動作させることができる。なお、光変調器10に高速動作を行わせるために電極20に高周波電界を印加する必要がある時には、電極構成を進行波電極とする。
【0021】
次に、このような構造の光変調器10により光変調を行う動作について説明する。
第1の光導波路12の光入射口22より入射された光は、第1の光導波路12の第1の部分12aを導波されて部分透過・部分反射膜16に入射される。
部分透過・部分反射膜16においては、その導波された光の一部を透過させて第1の光導波路12の第2の部分12bに入射させるとともに、その一部を反射して第2の光導波路13の第2の部分13bに入射させることにより、入力光を所望の分岐比で分岐する。
【0022】
第1の光導波路12の第2の部分12bに入射された光は、全反射膜17により全反射されて第3の光導波路14に入射され、第3の光導波路14内を導波される。そして、第3の光導波路14の端部に設けられた全反射膜18により全反射され、再び第3の光導波路14内を導波され、全反射膜17により反射されて第1の光導波路12の第2の部分12bに入射される。
この時に、第3の光導波路14に対しては電極20により所望の電界が印加されるので、電気光学効果により伝搬する光の位相が変化される。
【0023】
一方、第2の光導波路13の第2の部分13bに入射された光は、第2の光導波路13内を導波され、第2の光導波路13の端部に設けられた全反射膜18により全反射され、再び第2の光導波路13内を導波される。
この時にも、第2の光導波路13の第2の部分13bに対しては電極20により所望の電界が印加されるので、電気光学効果により伝搬する光の位相が変化される。
【0024】
そして、これら第1の光導波路12の第2の部分12bおよび第2の光導波路13の第2の部分13bを戻ってきた各々位相が変化された光は、部分透過・部分反射膜16により各々反射および透過され、互いに干渉しあいながら第2の光導波路13の第1の部分13aを伝搬され、光出射口23より出力光として出射される。
このように、光変調器10においては、電極20に印加した電界により、第1の光導波路12の第2の部分12bおよび第2の光導波路13の第2の部分13bを導波される光の位相が変化され、第2の光導波路13の第1の部分13aを伝搬される干渉光の強度が変化される。したがって、電極20に所望の変調信号からなる電界を印加することにより、光を所望の状態に変調することが可能となる。
【0025】
このように、第1の実施の形態の光変調器10においては、従来の光変調器における分岐導波路の複雑なテーパ形状の光導波路部分、大半径の曲線導波路部分などを必要としないため、形状が従来の部品に比べて大幅に小型になる。
具体的には、基板の長さは、部分透過・部分反射膜16を用いた分岐部が1〜2mm程度で十分であることから位相制御用の電極20の長さが大半を占め、基板全長は20mm以下となる。
【0026】
また、本実施の形態の光変調器10においては、電界印加光路を2本有するので、たとえば同様の構成で電界印加光路を1本のものに比べて、変調器の長さ、や駆動電圧を1/2にすることができる。
また、分岐部を構成する2本の導波路は比較的大きな交差角(本実施の形態の光変調器10においては90°)を有するので、分岐部を容易に製造することができる。また、損失、分岐比といった、部品の特性は、部分透過・部分反射膜に依存するので、特性の管理も容易になる。
そしてこれらの結果、光変調器の大幅な低コスト化、量産化が可能となる。
【0027】
次に、この光変調器10の製造方法について、具体例を挙げて説明する。
ここでは、光導波路として、Si基板上に形成した非線形有機導波路を用いる場合について説明する。
まず、下部電極層を形成したSiウェハ上に、クラッド層としてコア層より屈折率の低いポリマー、および、コア層の非線形有機ポリマーを、スピンコートなどにより塗布する。それぞれの膜厚は、最終的な導波路幅と膜厚の関係から、シングルモード導波路となるように制御する。本実施の形態においては、コア層2μm、クラッド層3μmである。
この上に、4〜5μm幅のレジストパターニングをフォトリソグラィーにより形成し、これを酸素ガス中でRIE処理してコア層のみをエッチングし、レジスト形状幅とコア層薄膜の矩形形状の光導波路を形成する。
そして、その表面に再びクラッド層をスピンコートなどにより形成する。
【0028】
次に、第1の光導波路12と第2の光導波路13の交差部、および、第1の光導波路12と第2の光導波路13の連結部に対し、前述したのと同様の手順でRIE処理を行い、基板に垂直で深さ10μm以上、幅約20μm以下、両導波路となす角度が45°の溝を形成する。
そして、第1の光導波路12と第2の光導波路13の交差部に設けた溝については、各光導波路に対し所望の光分岐比を得るような部分透過・部分反射膜16を形成する。部分透過・部分反射膜16は、膜が溝の一方の側壁に形成されるように、変調器基板を傾斜させて膜材料を蒸着またはスパッタリングし、コア層と同等の屈折率を有する屈折率調節剤を充填することにより形成する。
また、第1の光導波路12と第3の光導波路14の連結部の溝と、第2の光導波路13および第3の光導波路14の端面には、全反射ミラーを形成する。この際、第1の光導波路12と第3の光導波路14の連結部の全反射膜17については、前述した部分透過・部分反射膜16と同様の手法により、溝側壁に金属膜など形成することにより設ける。
【0029】
最後に、第2の光導波路13と第3の光導波路14のクラッド層上に、下部電極層とでコア層を挟むように、上部電極層を形成する。
そして、ダイシングソーを用いて、導波路に直角で交差点を含む矩形状の部分を変調器基板として切り出すことにより、光変調器10が得られる。
【0030】
第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態について、図2を参照して説明する。
図2は、第2の実施の形態の光変調器の構造を示す上面図である。
第2の実施の形態の光変調器10bは、基本的な構成は第1の実施の形態の光変調器10と同じであるが、部分透過・部分反射膜の向き、および、電極の構成が第1の実施の形態の光変調器10とは異なるものである。
【0031】
すなわち、図示のごとく、部分透過・部分反射膜16bは、光変調器10と同様に、第1の光導波路12および第2の光導波路13の交差部に各光導波路と45°の角度をなすように設けられているが、第1の光導波路12の第1の部分12aと第2の光導波路13の第2の部分13bのなす角、および、第1の光導波路12の第2の部分12bと第2の光導波路13の第1の部分13aのなす角を各々2分割するような角度で設けられており、第1の実施の形態の光変調器10の部分透過・部分反射膜16とは90°回転した向きに設けられている。
【0032】
このように部分透過・部分反射膜16bを配置することにより、光入射口22より入射され、第1の光導波路12の第1の部分12aを伝搬された光は、その一部は透過されて第1の光導波路12の第2の部分12bに入射されるが、残りは反射されて光出射口23が設けられている第2の光導波路13の第1の部分13aに直接入射される。
【0033】
そして、第1の光導波路12の第2の部分12bに入射された光は、全反射膜17で全反射されて第3の光導波路14に入射され、第3の光導波路14中を導波されて全反射膜18まで到達され、全反射膜18で全反射され再び第3の光導波路14を導波され、全反射膜17で全反射され、第1の光導波路12の第2の部分12bに入射される。
第1の光導波路12の第2の部分12bに入射された光は、部分透過・部分反射膜16bでその一部が反射されて第2の光導波路13の第2の部分13bに入射される。
【0034】
そして、第2の光導波路13の第2の部分13bに入射された光は、第2の光導波路13中を導波されて全反射膜18まで到達され、全反射膜18で全反射され再び第2の光導波路13の第2の部分13bを導波され、部分透過・部分反射膜16bに入射される。
そして、この光の一部が部分透過・部分反射膜16bを透過して第2の光導波路13の第1の部分13aに入射され、最初に部分透過・部分反射膜16bにより反射されて第2の光導波路13の第1の部分13aに入射された光との間で干渉光が形成され、第2の光導波路13の第1の部分13aの端部の光出射口23より出射される。
【0035】
このような構成においては、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14で位相が変化される光は、最終的に干渉に供される2経路の光のうちの一方の同じ光である。したがって、電極21は、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14に対して、同方向の電界を印加すればよい。
【0036】
このような構成の光変調器10bも、第1の実施の形態の光変調器10と同様に、従来に比べて大幅に小型で、駆動電圧が少なく、製造が容易で、特性の管理も容易なものとなり、光変調器の大幅な低コスト化、量産化が可能となる。
また、第1の実施の形態の光変調器10と比較すると、一方の光に対してのみ2倍の長さの電界を印加して位相を変化させている。したがって、変調条件などによっては、このような構成の光変調器10bを用いる方が、駆動電力、位相調整の精度などの点で有効な場合もある。
なお、この光変調器10bも、第1の実施の形態で説明したのと全く同じ方法により製造することができる。
本発明は、このような形態で実施してもよい。
【0037】
第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態について、図3を参照して説明する。
図3は、第3の実施の形態の光変調器の構造を示す上面図である。
第3の実施の形態の光変調器10cは、第2の実施の形態の光変調器10bと同様に、入射された光を、部分透過・部分反射膜16bにより光出射口23の方に直ちに反射する光と、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14内に伝搬させて位相を変化させる光とに分岐させる構成であるが、その位相を変化させる光の伝搬経路が、第2の実施の形態の光変調器10bとは異なるものである。
【0038】
すなわち、光変調器10cにおいては、図示のごとく、第2の光導波路13および第3の光導波路14の、光変調器10bにおいて全反射膜18に接していた方の端部に、第2の光導波路13および第3の光導波路14と各々直角に結合する第4の光導波路15を設け、さらに、この第3の光導波路14と第4の光導波路15の結合部、および、第4の光導波路15と第2の光導波路13の結合部に、第2の全反射膜24および第3の全反射膜25が設けられている。
【0039】
このような構成の光変調器10cにおいては、光入射口22より入射され、第1の光導波路12の第1の部分12aを伝搬された光は、その一部は透過されて第1の光導波路12の第2の部分12bに入射され、残りは反射されて光出射口23が設けられている第2の光導波路13の第1の部分13aに入射される。
第1の光導波路12の第2の部分12bに入射された光は、全反射膜17で全反射されて第3の光導波路14に入射され、第3の光導波路14中を導波された後第2の全反射膜24で全反射されて第4の光導波路15に入射され、さらに第4の光導波路15中を導波された後第3の全反射膜25においてさらに反射されて第2の光導波路13の第2の部分13bに入射される。
【0040】
第2の光導波路13の第2の部分13bに入射された光は、第2の光導波路13の第2の部分13b中を導波され、部分透過・部分反射膜16bに入射される。
そして、この光の一部が部分透過・部分反射膜16bを透過して第2の光導波路13の第1の部分13aに入射され、最初に部分透過・部分反射膜16bにより反射されて第2の光導波路13の第1の部分13aに入射された光との間で干渉光が形成され、第2の光導波路13の第1の部分13aの端部の光出射口23より出射される。
【0041】
このような構成の光変調器10cも、第1の実施の形態および第2の実施の形態の光変調器10,10bと同様に、従来に比べて大幅に小型で、駆動電圧が少なく、製造が容易で、特性の管理も容易なものとなり、光変調器の大幅な低コスト化、量産化が可能となる。
また、第2の実施の形態の光変調器10bと同様に、最終的に干渉に供される2経路の光のうちの一方の光のみ位相を変化させているので、第2の光導波路13の第2の部分13bおよび第3の光導波路14に対しては、電界21により同方向の電界を印加すればよい。
なお、この光変調器10cも、第1の実施の形態で説明したのと全く同じ方法により製造することができる。
本発明は、このような形態で実施してもよい。
【0042】
変形例
なお、本発明は、前述した第1〜第3の実施の形態に限られるものではなく、さらに任意好適な種々の改変が可能である。
たとえば、前述した実施の形態はいずれも光変調器を例示して本発明を説明したが、本発明は光変調器にのみ適用されるものではなく、たとえば、光スイッチなどの任意の光部品に適用可能である。
【0043】
また、本実施の形態においては、光導波路を電気光学材料で構成し、この光導波路に電界を印加することにより、電気光学効果により伝搬光の位相を変化させ、これにより干渉光の強度を制御していた。しかしながら、本発明は電気光学効果による位相の制御に限定されるものではない。光導波路を伝搬される光の位相を変化させる方法であれば任意の方法を用いてよい。
たとえば、熱光学効果により伝搬光の位相を変化させるようにしてもよい。その場合には、第1の実施の形態〜第3の実施の形態の電極を、ヒータに置換し、これにより光導波路の温度を制御し、伝搬される光の位相を制御するようにすればよい。
【0044】
また、前述した実施の形態においては、光変調器の製造例として、シリコン基板上に非線形有機導波路を形成する方法を示したが、光変調器の製造方法、材料などはこれに限られるものではない。たとえば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )基板上に、Ti熱拡散法によりシングルモード直線導波路を形成するようにしてもよい。
その他、導波路の材料も任意に変更してよい。
【0045】
また、部分透過・部分反射膜16や全反射膜、全反射ミラーなどの形成方法も、任意に改変してよい。
たとえば、部分透過・部分反射膜16は、前述した実施の形態においては、基板に形成された溝の側面に、膜材料を蒸着またはスパッタリングにより形成することにより形成したが、たとえば、膜を形成した基板を溝に挿入し固定することにより形成してもよい。
その際には、たとえば、導波光に対して透明な有機フィルムに半透過反射のたとえば多層干渉膜や金属膜などの光学薄膜を形成したり、導波光に対して透明な無機材料からなる薄板に同様の光学薄膜を形成した基板を用いるのが好適である。また、たとえば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )基板を用いた光変調器であれば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )結晶の薄片に部分反射・部分透過膜を形成したものを用いるのが好適である。
その他、部分反射・部分透過膜として、通常、空間光光学系においてハーフミラーとして用いられている種々の部材を用いてもよい。
【0046】
また、第1の光導波路12と第3の光導波路14の連結部の全反射膜17は、溝部分に何も形成せず、空気層との界面における全反射を利用することにより形成してもよい。
また、溝ではなく、図4に示すように、同様の角度で基板ごと切断した端面を形成し、そこに金属膜を形成したり、あるいはそのままの界面による全反射面としてもよい。
図4は、図3に構造を例示した第3の実施の形態の光変調器10cにおいて、その第1〜第3の全反射膜17,24,25を、基板をその全反射膜の位置で切断し切断面に全反射膜を形成する方法により形成した場合の構造を示す図である。
【0047】
また、前述した各実施の形態の光変調器においては、各導波路は各々90°の角度で交差または結合し、それら各導波路と45°で交差するように部分透過・部分反射膜および全反射膜が設けられていたが、これに限られるものではない。2つの導波路は、90°に近いような比較的大きな角度で交差する方が製造の容易さから有利であるが任意の角度で交差していてよい。また、部分透過・部分反射膜は、一方の導波路を伝搬されて入射された光の反射光が、適切に他の導波路に入射されるような角度に決定されるものであり、第1の光導波路と第2の光導波路の配置により任意に配置してよい。
【0048】
また、本素子は小さいため、取扱いを容易にするために、この基板より大きく、かつ安価な支持基板にこの素子を固定して、その支持基板にV溝を設けてファイバーを接続したり、その指示基板に受光素子や発光素子を固定して導波路と接続することも可能である。
さらに、外部との接続に、光ファイバを直接接続するようにしてもよい。また、基板端面の導波路開口に直接受光素子や発光素子を接着するようにしてもよい。
このような加工を施しても、その光変調器は、本発明の範囲内であることは明らかである。
【0049】
その他、本発明の光変調器の製造方法も、工程順序の変更、部分反射・部分透過膜の成膜方法、導波路形成方法などは、任意に変更してよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、より小型で、もって生産性が高くコストを低減することができ、また製作の容易な、たとえば光スイッチや光変調器などの光部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光変調器の構造を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の光変調器の構造を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の光変調器の構造を示す図である。
【図4】図3に示した本発明の第3の実施の形態の変形例である光変調器の構造を示す図である。
【図5】従来の光変調器の構造を示す図である。
【図6】図5に示した光変調器のY型光分岐導波路部を示す図である。
【符号の説明】
10…光変調器
11…基板
12…第1の光導波路
13…第2の光導波路
14…第3の光導波路
15…第4の光導波路
16…部分透過・部分反射膜
17,18,24,25…全反射膜
20,21…電極
21…溝
22…光入射口
23…光出射口

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材上に形成され、一方の端部を光入射部とする第1の光導波路と、
    前記基材上に前記第1の光導波路と所定の角度で交差するように形成され、一方の端部を光出射部とする第2の光導波路と、
    前記第1の光導波路と前記第2の光導波路の交差部に設けられ、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を各方向から導波される光について、一部を透過させて当該第1の光導波路および当該第2の光導波路をそのまま導波させ、一部を反射して前記第2の光導波路および前記第1の光導波路に入射させる部分反射光学部材と、
    前記基材上に、一方の端部が前記第1の光導波路の他方の端部と結合し、当該第1の光導波路と所定の角度をなすように形成された第3の光導波路と、
    前記第1の光導波路と前記第3の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第1の全反射光学部材と、
    前記第2の光導波路を他方の端部方向に導波される光、および、前記第3の光導波路を他方の端部方向に導波される光を、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路を介して前記部分反射光学部材に入射されるように誘導する光学手段と、
    前記第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間、および、前記第3の光導波路に対して設けられ、当該光導波路を導波される光の位相を変化させる位相制御手段と
    を有し、
    前記部分反射光学部材は、
    前記第1の光導波路を前記光入射部方向から導波される光の一部を反射して前記第2の光導波路の前記光出射部方向に入射させ一部を透過して当該第1の導波路と前記第3の光導波路の結合部方向に入射させ、
    前記第1の導波路を前記第1の全反射光学部材方向から導波される光の一部を反射して前記第2の光導波路の前記第2の全反射光学部材方向に入射させ、
    前記第2の導波路を前記第2の全反射光学部材方向から導波される光の一部を透過して前記第2の光導波路の前記光出射部方向に入射させる
    光部品。
  2. 前記光学手段は、
    前記第2の光導波路の他方の端部に設けられ,当該第2の光導波路を導波される光を反射し再び当該第2の光導波路に入射する第2の全反射光学部材と、
    前記第3の光導波路の他方の端部に設けられ、当該第3の光導波路を導波される光を反射し再び当該第3の光導波路に入射する第3の全反射光学部材と
    を有する請求項1に記載の光部品。
  3. 前記光学手段は、
    前記基材上に、一方の端部が前記第3の光導波路の他方の端部と結合され、他方の端部が前記第2の光導波路の他方の端部と結合され、当該第3の光導波路および当該第2の光導波路と各々所定の角度をなすように形成された第4の光導波路と、
    前記第3の光導波路と前記第4の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第2の全反射光学部材と、
    前記第4の光導波路と前記第2の光導波路の結合部に設けられ、一方の光導波路を導波される光を他方の光導波路に入射させる第3の全反射光学部材と
    を有する請求項1に記載の光部品。
  4. 前記第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間、および、前記第3の光導波路は、電気光学材料により形成され、
    前記位相制御手段は、当該第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間および第3の光導波路に、所望の電界を印加する電界印加手段である
    請求項1〜のいずれかに記載の光部品。
  5. 前記位相制御手段は、当該第2の光導波路の前記部分反射光学部材と他方の端部との間および第3の光導波路の温度を制御する温度制御手段である
    請求項1〜のいずれかに記載の光部品。
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