JP3860503B2 - 線状体矯正装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は線状体の曲り癖を除去する線状体矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、線状体の矯正装置は、通常、複数の自在ローラを対設した構造で、自在ローラ間に線状体を蛇行して通過させるようにしている(例えば、実開平6−9087号、実開平6−58588号公報参照)。線状体を蛇行させるために、一方の自在ローラ群と他方の自在ローラ群は、自在ローラの位置を約半ピッチずらして、一方の自在ローラと他方の自在ローラがオーバーラップするようにし、かつ、オーバーラップ量が、線状体の入口側から出口側に向かって漸減するようにしてある。このような装置によって、曲り癖のついた線状体を強制的に屈曲させ、かつ、屈曲量を漸減させることによって曲り癖を除去しようとするものである。
【0003】
しかし、従来の矯正装置では、線状体は、自在ローラのオーバーラップ方向にのみ蛇行して通過されるため、前記オーバーラップ方向以外の曲り癖は除去できず、精度の良い矯正ができなかった。このため、精度良く矯正するには、前記のような矯正装置を複数台連設し、線状体を縦方向及び横方向など複数方向に屈曲させる必要があった。
【0004】
また、線状体が例えば電線等であり撚りを有する場合は、撚り方向に応じて曲り癖が一定の方向性を示すものである。
【0005】
そこで、1台の矯正装置で複数の方向に線状体を屈曲させ、曲り癖を精度良く除去する装置として、前記ローラを円錐形状に形成し、相互に反転させて配置し線状体を4方向から押圧する矯正装置が提供されている(特開平6−297066号公報参照)。
【0006】
また、一方の自在ローラ群を軸方向に変位させて同時に2方向に屈曲させるようにした矯正装置が提供されている(特開平8−294210号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記円錐形状のローラを使用した矯正装置においては、相互に反転して配置することにより線状体がローラから脱落するのを防止しているため、該円錐形状ローラを概ね互い違いに配置する必要があり、曲り癖の方向性に応じてその配列を変える際の自由度が低かった。
【0008】
また、一方の自在ローラ群を軸方向に変位させる矯正装置は、ローラ群を軸方向に変位させる機構が必要であり、この変位機構をローラ毎に設けると装置のコストアップを招くこととなる。さらに、曲り癖の方向性に合わせてローラ毎に軸方向の変位を調整することは、面倒であり、作業効率を損なうことにもなる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、簡単な構造で線状体に2方向の屈曲を与え、かつ、線状体の曲り癖の方向性にあわせて屈曲方向に変化を持たせ得る矯正装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、交互に対向させた複数のローラ間に線状体を蛇行させて矯正する線状体矯正装置において、前記ローラを左右非対象な略V字型溝付きローラとし、正方向及び逆方向に適宜に組合わせて取付けることで、線状体がローラのオーバーラップ方向と直角の方向にも蛇行して通過するようにしたことを特徴とする。ここで正方向とは、図2(A)に示すごとく、前記ローラの略V字型溝に内接する円の中心線Yがパスライン中心線Xから作業側にずれた状態をいい、逆方向とは図2(B)に示すごとく、前記ローラの略V字型溝に内接する円の中心線Yがパスライン中心線Xから機械側にずれた状態をいう。また、オーバーラップ方向とは、図1のB−C方向のごとく、ローラの円周方向をいう。
【0011】
【作用】
本発明に係る構成によれば、交互に対向させたローラの略V字型溝が左右非対称であるため、該ローラ間を通過する線状体の通過線はローラのパスライン中心からずれることになり、線状体にオーバーラップ方向と直角の方向の屈曲を与えることができる。また、該ロールは略V字型の溝付ローラであるため、ローラの配列に拘らず線状体の脱落を防止できるので、線状体の曲がり癖の方向性に合わせた配列を選択可能である。さらにローラの軸方向への変位機構も必要ないため装置のコストも抑えることが出来、調整も不要である。加えて、一方向への屈曲機構しか持たない既存の矯正機を改造して複数方向への屈曲機構をもたせる場合には、既存の矯正機のローラを交換するのみで目的が達成できるため経済的である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を添付図面によって説明する。
【0013】
図1は本発明に係る線状体矯正装置の全体図であり、図2はその要部を示すものである。
【0014】
図1において1は上側フレームである。上側フレーム1には矯正ローラ6、8、10、12が回転可能に取り付けられている。また、上側フレーム1はガイド付シリンダ3により開閉されるとともに、調整ハンドル4を回して調整ばね5の締め込みを変えることにより線状体Aの剛性に抗して下降する力を調整可能になっている。2は下側フレームである。下側フレーム2には矯正ローラ7、9、11、13が回転可能に取り付けられ、また、下側フレーム2は、上側フレーム1のローラ群6、8、10、12と下側フレーム2のローラ群7、9、11、13が略半ピッチずれるように取り付けられている。ガイド付シリンダ3が伸びた状態(上側フレーム1が下降した状態)で上側ローラ群6、8、10、12と下側ローラ群7、9、11、13は互いにオーバーラップする位置関係を有している。Aは線状体でありオーバーラップした上側ローラ群6、8、10,12と下側ローラ群7、9、11、13の間を蛇行しながら通過する。
【0015】
図2(A)、(B)はローラ6乃至13の形状を示したものである。ローラ6乃至13には左右非対称な略V字型の溝が形成されている。ここでローラ6乃至13は矯正装置のフレーム1、2に対し図2(A)に示すような正方向(略V字型の溝に内接する円の中心線Yがパスライン中心線Xから作業側にずれた状態)、あるいは図2(B)に示す逆方向(略V字型の溝に内接する円の中心線Yがパスライン中心線Xから機械側にずれた状態)に回転可能に取り付けられる。例えば、本実施の形態ではローラ6乃至13が順に逆、正、正、逆、逆、正、正、逆の方向に取り付けられている。線状体Aは図示しない引取り装置により引き取られ、図1中右方向に搬送される。
【0016】
次に、オーバーラップ方向と直角方向の線状体の屈曲状態について説明する。
【0017】
本実施の形態におけるローラ7、ローラ8間のように対設するローラが共に正方向取り付けの場合には、図3(A)に示すように線状体Aの中心線Y´はパスライン中心線X´よりa寸法分作業側にずれてローラ間を通過する。ローラ10、ローラ11間のように、対設するローラの一方が逆方向、他方が正方向に取り付けられている場合には、線状体Aの中心線Y´はパスライン中心線X´を通過する(図3(B)参照)。ローラ9、ローラ10間のように、対設するローラが共に逆方向取り付けの場合には、線状体Aの中心線Y´はパスライン中心線X´よりa寸法分機械側にずれて通過する(図3(C)参照)。従って、矯正装置内の線状体Aは図4に示すように、オーバーラップ方向と直角の方向においても蛇行して通過する。こうして線状体Aを2方向に屈曲させて、精度の良い矯正を行うことができる。
【0018】
本発明においては、その他の実施形態として、ローラの数は、要求される線状体の真直性と、矯正前の曲り癖の程度によって、任意に変更可能である。ローラの形状についても、図5(A)に示す略V字型溝の谷径j、小径側外径k、大径側外径l、ローラ厚さm寸法は任意に変更可能である。また、図5(B)に示すようにローラ溝の谷部から一方のローラ端面までの寸法をm1、他方のローラ端面までの寸法をm2とし、m1とm2に寸法差を設けて左右非対称としてもよい。この場合、m1、m2の寸法は任意に設定可能である。ローラの取り付け方向の組み合わせについても、任意に変更可能である。また、ローラ群はその一部または全部が駆動されるものであっても良い。この場合はオーバーラップを深くしたときに回転抵抗が増加するため、引き取り装置の補助として有効な場合がある。さらに、ローラ群が取り付けられるフレームは、上側を固定とし、下側を可動としても良い。開閉機構も直線上を昇降させるものでも良いし、別途設けた支点を中心に回動するものでも良い。フレーム開閉の駆動も油圧シリンダ、空圧シリンダ、スクリュー、手動開閉など任意に選択可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したとおり、簡単な構造で線状体に2方向の屈曲を与え、かつ、線状体の曲り癖の方向性にあわせて屈曲方向に変化を持たせ得る矯正装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る線状体矯正装置の一実施の形態を示す側面図。
【図2】(A) 矯正装置に正方向に取り付けられたロールの正面図。
(B) 矯正装置に逆方向に取り付けられたロールの正面図。
【図3】(A) 正方向に取り付けられた一対のロール間の線状体の位置を示す正面模式図。
(B) 一方が正方向、他方が逆方向に取り付けられた一対のロール間の線状体の位置を示す正面模式図。
(C) 逆方向に取り付けられた一対のロール間の線状体の位置を示す正面模式図。
【図4】 一実施の形態における矯正装置内の線状体の蛇行状態を示す模式図。
【図5】(A) 左右非対称ローラの一実施の形態を示すローラ側面図。
(B) 左右非対称ローラの他の実施の形態を示すローラ側面図。
【符号の説明】
A 線状体
B−C ローラのオーバーラップ方向
j ローラ略V字型溝の谷径
k ローラの小径側外径
l ローラの大径側外径
m ローラの幅
m1 ローラ溝の谷部から一方のローラ端面までの寸法
m2 ローラ溝の谷部から他方のローラ端面までの寸法
X、X´ パスライン中心線
Y 略V字型溝に内接する円の中心線
Y´ ローラ間を通過する線状体の中心線
1 上側フレーム
2 下側フレーム
3 ガイド付シリンダ
4 調整ハンドル
5 調整ばね
6〜13 ローラ
Claims (1)
- 交互に対向させた複数のローラ間に線状体を蛇行させて矯正する線状体矯正装置において、前記ローラを左右非対象な略V字型溝付きローラとし、正方向及び逆方向に適宜に組合わせて取付けることで、線状体がローラのオーバーラップ方向と直角の方向にも蛇行して通過するようにしたことを特徴とする線状体矯正装置。
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JP2002140931A JP3860503B2 (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | 線状体矯正装置 |
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JP2002140931A JP3860503B2 (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | 線状体矯正装置 |
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