JP3856486B2 - セルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法 - Google Patents

セルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、セルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法に関する。さらに詳しくは、セルロース系繊維を含む布帛に耐洗濯性に優れる高度な防シワ性、更には、優れた防縮性をも付与しうる布帛加工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セルロース系繊維を含む布帛に防縮性や防シワ性を付与するには、N−メチロール系の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を用いる樹脂加工が行われている。しかしながら、このような加工方法によると加工段階においてあるいはその加工布帛を用いた製品においてホルマリンを発生する恐れがあり、さらに加工布帛の強度特に摩耗強度が著しく低下してしまうと風合いが堅くなるなどの可能性が強く実用に即さないという欠点があった。
【0003】
また、防シワ性を改善するためにすでに提案されている他の方法は、セルロース系布帛に重合性化合物を付与した後、低温プラズマ処理あるいは電子線照射処理して、前記重合性化合物を布帛上で反応させて布帛を改質しようとする提案である。
そのような提案の一つである例えば特開平6−2273号公報では、ビニル基を2つ以上有するモノマーあるいはオリゴマーとセルロースの膨潤剤をセルロース繊維に付与した後に、この繊維を低温プラズマ処理あるいは電子線照射処理する方法を提案している。
【0004】
しかしながら、このような提案による布帛加工方法は、プラズマ発生装置や電子線照射装置などの高価で特殊な装置を必要とする上、これらの装置の特殊性から布帛の加工生産性にも劣ることが懸念される。また、処理して得られる加工布帛中に先に使用した化合物の未反応物あるいは副生成物が残留し予想外の問題を生ずる恐れもある。さらに、このような方法によって仕上げられた布帛は、風合いが堅くなるという問題を有する。
【0005】
以上から明らかなようにセルロース系繊維を含む布帛の充分満足しうる防シワ性加工方法は従来提案されていなかったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明の課題は、ホルマリンの発生がなく、かつ、強度低下が少なく、防シワ性さらには防縮性に優れるセルロース系繊維を含む布帛の加工方法の提供である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記のような観点から、セルロース系繊維を含む布帛に防シワ性を付与すべく、セルロース系繊維の膨潤状態から乾燥状態におけるシワ発生メカニズムに着目し鋭意研究した結果、
(1)セルロース系繊維を含む布帛はその繊維構造自体におよび織物構造的に歪みを有していること、
(2)そして、その歪みは布帛に水を含ませることによって顕在化し得ること、(3)また、布帛の有する歪みの状態が、加工工程を経た布帛製品の「シワ」の発生に高度に影響を与えること、
(4)さらに、布帛加工工程における歪みの状態を「シワ」が発生しないように制御し得る加工方法が存在すること、等を見出し本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、セルロース系繊維を含む撚係数97以上の撚糸を用いて成る布帛を、低緊張下アルカリ処理および揉布乾燥処理した後、セルロースと反応しうる化合物および/またはセルロースに吸着しうる化合物を含む水溶液で処理し、次いで揉布乾燥処理することを特徴とするセルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法、である。
【0009】
また、本発明は前記セルロースと反応しうる化合物がエポキシ基を有するシリコーン系樹脂およびグリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂から選ばれる一種以上であることを特徴とするセルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法、である。
さらに、本発明は前記セルロースに吸着しうる化合物がポリエステル系樹脂であることを特徴とするセルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法、である。
【0010】
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明におけるセルロース系繊維とは、綿、麻などの天然セルロース繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、溶剤紡糸によるリオセルなどの再生セルロース繊維、あるいはセルロース系繊維を50%以上含んだ繊維素材をいう。
【0011】
本発明においては、セルロース系繊維の割合が50%未満である時は、セルロース特有の風合いを損ねるので好ましくない。
本発明でいう撚係数は短繊維の撚係数計算方法(撚係数=撚数÷√番手)に準じて計算される撚係数である。本発明においては、撚係数が97以上の撚糸を使うことにより、低緊張下での安定した形態保持性及び反発性が得られ、高い防シワ性を得ることができる。撚係数が97未満では低緊張下での安定した形態保持性を得ることが難しくまた反発弾性をほとんど有しなくなるために十分な防シワ性を得ることができない。また、撚係数が590を越える場合には耐撚数を上回っており実用に則さない。
【0012】
本発明でいう低緊張下アルカリ処理とは、布帛に張力を極力与えない状態でアルカリ処理をすることであり、本発明ではこの処理によって布帛に十分な膨潤効果とリラックス効果を与えるのであり、より具体的には例えば、ヒネッケン型精練機等によるアルカリ処理である。さらに詳しく説明すると、本発明での好ましいアルカリ処理は、低緊張状態にて布帛を18g/L〜180g/Lの水酸化ナトリウムの10〜80℃の浴に5秒〜3分間浸漬した後、中和し、水洗し、乾燥させる。この水酸化ナトリウムの濃度が18g/L未満であると布帛の膨潤状態が不足し、リラックス効果を十分に得ることができない。また、水酸化ナトリウムの濃度が180g/Lを越えると布帛を構成するセルロースに大きな強度低下を起こす。またアルカリ処理温度が10℃よりも低いと布帛の強度低下を起こしやすく、80℃よりも高いとセルロースが黄変を起こす可能性がありともに好ましくない。さらに、アルカリ処理時間が5秒より短いと布帛の膨潤状態が不足し、リラックス効果が十分に得られず、3分を越えると強度低下を起こしやすくなり同様に好ましくない。
【0013】
本発明においては、このように低緊張下でアルカリ処理した布帛を揉布しながら乾燥することによってより歪みの少ない安定な形態を形成させるのである。本発明でいう揉布乾燥処理とは、布帛の水分率が15〜25%になるまで低緊張下で揉布しながら乾燥することであり、具体的には例えばネットコンベアー式熱風乾燥機やドラム型タンブラー、熱風吹き付け乾燥機等によるリラックス乾燥であり、本発明ではこれらがもっとも好ましく用いられる。
【0014】
上述のアルカリ処理や揉布乾燥処理を行う時に本発明では低緊張下で行うが、このようにせずに布帛に緊張を与えると繊維に歪みを与えることになり、例えこれらの工程以降の最終的な仕上げが完全になされたとしてもこれらの工程における歪みの付与により本発明の意図する防シワ性、防縮性を得ることができなくなる。言い換えれば、本発明は単に従来のような樹脂加工剤のみにより効果を発揮させるものではなく、低緊張下のアルカリ処理と揉布乾燥処理、樹脂加工剤処理を巧みに組み合わせた布帛加工を行うことにより、布帛製品を屈曲や座屈したときに発生するシワを繊維表面に残りにくくし得たのである。
【0015】
本発明におけるセルロースと反応し得る化合物としては、エポキシ基を有するシリコーン系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂が挙げられる。エポキシ基を有するシリコーン系樹脂とは、エポキシ変性シリコーン樹脂等であり、またグリオキザール系樹脂とは、ホルマリンを発生しない、例えば欧州特許第0036076号公報、特開昭64−75471号公報、特開平2−112478号公報等に開示されている、N,N’−ジメチル−ジヒドロキシエチレン尿素を用いた非ホルマリン系樹脂加工剤である。また、エポキシ系樹脂とはグリセリンジグリシジルエーテルやブタンジオールジグリシジルエーテル、ブタンジエポキシド、エピクロルヒドリン、ビニルシクロヘキセンジオキシド、トリ−(2,3−エポキシプロピル)フォスフェートに代表されるジもしくはトリエポキシ化合物である。
【0016】
またウレタン系樹脂とは、分子量1500〜10000で分子中に少なくとも2個以上の遊離イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーである。このようなウレタンポリマーは活性水素を2個以上含有する化合物とポリイソシアネート成分とをウレタンプレポリマー1分子中に遊離イソシアネート基を2個以上存在させるように配合し反応させて得られるものである。ここにおいて活性水素を2個以上含有する化合物としては、例えばポリヒドロキシル化合物、ポリアミノ化合物等が挙げられる。中でも本発明においては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエステルエーテル構造を持ったものが好ましい。また、ポリイソシアネート成分は従来公知のものを用いてもよいが、脂環式、脂肪族、芳香族脂肪族のポリイソシアネートを特に好ましく用いることができる。
【0017】
本発明におけるアクリル酸エステル系樹脂は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、エチレンオキサイド変性4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のポリエーテル類、エチレングリコールジグリシジルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジグリシジルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジグリシジルジ(メタ)アクリレート、プロピレオキサイド変性ビスフェノールAジグリシジルジ(メタ)アクリレートで代表されるエポキシエステル類、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネート、グリセリンジ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、グリセリンジ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネート、グリセリンジ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジアミンイソシアネート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートイソホロンジイソシアネート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネート、等で代表されるウレタン(メタ)アクリレート類、飽和ポリエステル系(メタ)アクリレート類、不飽和ポリエステル系(メタ)アクリレート類およびポリエステル/ウレタン系(メタ)アクリレート類、ポリアセタール系(メタ)アクリレート類、ポリプタジエン系(メタ)アクリレート類等の中から必要に応じて選定すればよい。
【0018】
本発明におけるセルロースに吸着し得る化合物とはポリエステル系樹脂であり、中でも飽和ポリエステルを乳化分散させたもので分子量が3000〜15000のものを特に好ましく用いることができる。
前記化合物は本発明においては主として水を溶媒とする水溶液として用いるが、必要に応じアルコール類、セロソルブ類、ケトン類、アマイド類等の水と混和可能な溶媒を水と併用して用いても良い。また、このような水性液に必要に応じて繊維加工に一般的に用いられる柔軟剤や撥水剤等を併用してもかまわない。
【0019】
本発明においては前記セルロースと反応し得る化合物とセルロースに吸着しうる化合物を単独で用いてもよいしあるいは混合して使用してもかまわない。単独で使用するときは前記化合物の1〜20%owfの水溶液に触媒等を含めた溶液として用いることが好ましい。使用濃度が1%owf以下であると十分な効果が得られず、また20%owf以上であると得られる布帛の風合いが損なわれる。また混合して用いるときには前記化合物を、それぞれ1%〜15%owfとして調整し、水溶液全体量に対する混合樹脂の濃度は1〜20%owfにするのが好ましい。なお使用する触媒は、当該樹脂との反応に必要とする量を添加すればよい。
【0020】
本発明における前記化合物を用いてセルロース系繊維を含む布帛を加工する方法としては前記化合物の単独水性液もしくは混合水性液を布帛へ付与して熱処理すればよく、より好ましくはこの付与、熱処理を繰り返して行うことである。本発明では前記化合物の単独もしくは混合された水溶液にセルロース系繊維を含む布帛を浸し、付着量が一定になるようにマングル等で絞った後、80〜120℃で20秒〜2分間の予備乾燥を行うことが好ましく、次いで、130〜200℃で30秒〜5分間の熱処理をすることが好ましい。本発明では、布帛への前記水性液の付与方法としてディップ/ニップ(DIP/NIP)法やキスロールによる片面付与、スプレー法等のうちいずれの方法によっても良い。この熱処理時間が30秒よりも短いと目的とする反応が不十分であり、また、5分間を越える熱処理を行うと処理布が変質又は変色しやすい。
【0021】
本発明においては以上の布帛への水性液の付与、絞液、予備乾燥、熱処理を繰り返して行うことがより好ましい。
本発明において特に好ましいのはシリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル系樹脂の内の1つもしくは2つ以上を組み合わせた水溶液を布帛へ付与して絞液、予備乾燥、熱処理し、布帛の構造を安定な形態となした後に、グリオキザール系樹脂水溶液を付与して風合い調整および形態保持加工をすべく熱処理を行うことである。
【0022】
以下に、本発明の実施例を示す。
なお、本発明における布帛の物性評価は、下記の方法で行った。
(1)ウォツ シュアンドウェア(W&W)性
・JIS−L1096 A法 タンブル乾燥
・3人の評価者が各々3個のサンプルについて観察し1級から5級に格付け評価し、合計9個のサンプルの平均値を算出し、級表示した。本発明においては、3.5級以上を合格とする。
(2)洗濯収縮率
・JIS−L−1042 家庭用洗濯機法(G法)。
【0023】
・経収縮率(%)/緯収縮率(%)として表示した。本発明においては経、緯夫々3%以下を合格とする。
(3)引裂強力
・JIS−L−1018 ペンジュラム法。
・布帛3サンプルの経糸切断方向、緯糸切断方向の引裂強力を測定した。
【0024】
経糸切断方向(g)/緯糸切断方向(g)として表示した。
本発明においては、経緯共に1000g以上の引裂強力である場合に合格と判断した。
【0025】
【実施例1〜12】
表1記載の織物1の生機を通常の処方でシボ立て、精練乾燥後、表4に記載した条件でアルカリ処理および乾燥を行い、幅100cm、緯糸密度85本/吋にした。次いで液流染色機を用いてスミフィックスブリルブルー(SumifixBrill BLUE)での染色を行い、ヒラノテクシード社製シュリンクサーファーを用いて乾燥させ、幅98cm、緯糸密度88本/吋とした。次に、表6記載の化合物の水溶液に浸漬後、マングル(5kg/cm2 )でピックアップ80%に絞り、表5記載の工程に基づいて加工を行い、仕上げ性量を幅98cm、緯糸密度98本/吋とした。
【0026】
【比較例1、2および5】
実施例1と同様にシボ立て、精練乾燥、アルカリ処理、染色、乾燥をした布帛を表6記載のAおよびKの組成の水性液に浸漬し、実施例1と同様に仕上げたものを比較例1および2、表6記載のJとAの組成の水性液を用い、実施例5と同様に仕上げたものを比較例5とした。
【0027】
【比較例3および4】
実施例1および5において精練乾燥後のアルカリ処理を行わずに樹脂加工を行い、仕上げ性量を幅108cm、緯糸密度85本/吋に仕上げたものを比較例3および4とした。
【0028】
【比較例6および7】
表1記載の織物2の生機を試料とし、実施例1および5と同様の加工を行い、比較例6および7とした。
【0029】
【比較例8】
実施例1においてキュアリング時の温度を120℃、処理時間を1分としたものを比較例8とした。
【0030】
【比較例9】
実施例5において樹脂液1のキュアリング時の温度を100℃、処理時間を1分にしたものを比較例9とした。
【0031】
【実施例13〜16】
表1記載の織物3の生機を通常の処方でシボ立て、精練乾燥後、表4に記載した条件でアルカリ処理および乾燥を行い、幅104cm、緯糸密度87本/吋にした。次いで液流染色機を用いてSumifix Brill BLUEでの染色を行い、ヒラノテクシード社製シュリンクサーファーを用いて乾燥させ、幅90cm、緯糸密度89本/吋とした。次に、表6記載の化合物の水溶液に浸漬後、マングル(5kg/cm2 )でピックアップ80%に絞り、表5記載の工程に基づいて加工を行い、仕上げ性量を幅85cm、緯糸密度93本/吋とした。
【0032】
【比較例10、11および14】
実施例13と同様にシボ立て、精練乾燥、アルカリ処理、染色、乾燥をした布帛を表6記載のAおよびKの組成の水性液に浸漬し、実施例13と同様に仕上げたものを比較例10および11、表6記載のJとAの組成の水性液を用い、実施例14と同様に仕上げたものを比較例14とした。
【0033】
【比較例12および13】
実施例1および5において精練乾燥後のアルカリ処理を行わずに樹脂加工を行い、仕上げ性量を幅89cm、緯糸密度87本/吋に仕上げたものを比較例12及び13とした。
【0034】
【比較例15および16】
表1記載の織物4の生機を試料とし、実施例13および14と同様の加工を行ったものを比較例15および16とした。
【0035】
【比較例17】
実施例13においてキュアリング時の温度を120℃、処理時間を1分としたものを比較例17とした。
【0036】
【比較例18】
実施例14において樹脂液1のキュアリング時の温度を100℃、処理時間を1分にしたものを比較例18とした。
【0037】
【表1】
Figure 0003856486
【0038】
【表2】
Figure 0003856486
【0039】
【表3】
Figure 0003856486
【0040】
【表4】
Figure 0003856486
【0041】
【表5】
Figure 0003856486
【0042】
【表6】
Figure 0003856486
【0043】
【発明の結果】
以上の実施例の結果を表2に、さらに比較例の結果を表3にまとめた。
表2及び表3より、本発明の加工方法によって加工されたセルロース系繊維を含む布帛は防シワ性に優れ、さらに高い防縮性を有していることが明らかである。

Claims (1)

  1. セルロース系繊維を含む撚係数97以上の撚糸を用いて成る布帛を、低緊張下アルカリ処理および揉布乾燥処理した後、エポキシ基を有するシリコーン系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、分子量1500〜10000で分子中に少なくとも2個以上の遊離イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、アクリル酸エステル系樹脂から選ばれるセルロースと反応しうる化合物を含む水溶液で、該化合物を二種類以上用いて処理する際に、130℃〜200℃で30秒間〜5分間の熱処理し、次いで揉布乾燥処理することを特徴とするセルロース系繊維を含む布帛の防シワ加工方法。
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