JP3854764B2 - 光起電力素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜太陽電池等の光起電力素子の製造方法に係り、特に良好な特性及び歩留りの高い光起電力素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽電池による太陽光発電の実用化に向けて様々な研究開発が行われている。太陽電池を電力需要を賄うものとして確立させるためには、使用する太陽電池の光電変換効率が十分に高く、信頼性に優れたものであり、且つ大量生産が可能であることが要求される。
【0003】
アモルファスシリコン太陽電池は、結晶系Si等を用いて作成される太陽電池と比較して、低コストで生産可能であり、量産性に富んでいることなどから注目されている。その理由は、原料ガスとしてシラン等の容易に入手できるガスを使用し、これをグロー放電分解して、金属シートや樹脂シート等の比較的安価な帯状基板上に半導体膜等の堆積膜の形成が可能なためである。
【0004】
ところで、太陽電池を一般家庭の電力供給用として用いる場合には約3kWの出力が必要となり、光電変換効率10%の太陽電池を用いた場合には30m2の面積となり、大面積の太陽電池が必要とされる。しかしながら、太陽電池の製造工程上、大面積にわたって欠陥の全く無い太陽電池を作製することは非常に困難である。
【0005】
例えば、多結晶では粒界部分に低抵抗な部分が生じてしまったり、アモルファスシリコンの様な薄膜太陽電池においては、半導体層の成膜時にダスト等の影響により欠陥が生じ、シャントの原因となり、光電変換効率や歩留りを著しく低下させることが知られている。
【0006】
更に、欠陥ができる原因とその影響を詳しく述べると、例えばステンレス鋼製の基板上に堆積したアモルファスシリコン太陽電池の場合では、基板表面は完全に平滑な面とは言えず傷や打痕が存在することや、入射光を有効利用する目的で基板上に凹凸構造を持つ裏面反射層を設けたりするため、n、p層のように数百Åの厚みの薄膜の半導体層がこのような表面を完全にカバーし難いことや、成膜時のごみ等により欠陥が生じることなどが挙げられる。
【0007】
太陽電池の下部電極と上部電極との間にある半導体層が、欠陥等により失われていて下部電極と上部電極とが直接接触したり、半導体層が完全に失われていないまでも半導体層自体が低抵抗となりシャントしている場合には、光によって発生した電流が上部電極に平行に流れてシャント部の低抵抗部分に流れ込むことになり、電流を損失することになる。この様な電流損失があると、太陽電池の開放電圧は低下する。
【0008】
アモルファスシリコン太陽電池においては、一般的に半導体層自体のシート抵抗が高いため半導体全面にわたる透明な上部電極を必要とし、通常は可視光に対する透明性と電気伝導度性に優れた特性を持つSnO2,In23,ITO(In23+SnO2)膜等の透明電極層を設ける。これらの透明電極層は、一般にスパッタリング法、真空抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法、スプレー法等により形成される。すなわち、半導体層内に欠陥が存在した場合、微少な欠陥に流れ込む電流はかなり大きなものであり、更に欠陥の位置が透明電極層上に設けたグリッド電極から離れている場合は、欠陥部分に流れ込む時の抵抗が大きいため電流損失は比較的少ないが、逆に欠陥部分がグリッド電極の下にある場合は欠陥により損失する電流はより大きなものとなる。
【0009】
一方、欠陥部分では、半導体層で発生した電荷が欠陥部分にリークするばかりでなく、水分が存在すると水分との相互作用によりイオン性の物質が生成するので、太陽電池の使用時に使用時間の経過と共に次第に欠陥部分の電気抵抗が低下し、光電変換効率等の特性が劣化する現象が見られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した様なシャントが生じている場合には、その場所の上部電極を除去することにより電流損失を小さくすることが出来る。シャント部の上部電極を選択的に除去する方法は、米国特許4,451,970号公報、4,464,823号公報に開示されているように、太陽電池を酸、塩、又はアルカリの電解液中に浸漬し、太陽電池にバイアスをかけることによりシャント部分をエッチングして除去する方法がある。しかし、これらの発明においてはバイアスの印加方法や透明電極層の膜厚に応じたバイアスの印加時間に関する記述等が示されているが、透明電極層の比抵抗或いはシート抵抗に応じたシャント部の上部電極を選択的に除去する方法は開示されていない。
【0011】
太陽電池の特性において、半導体層上に堆積される透明電極層のシート抵抗は低い方が良いとされる。透明電極層のシート抵抗を低くすることにより太陽電池としてのシリーズ抵抗を下げることが出来、太陽電池の電流−電圧曲線において曲線因子を向上させることが出来る。更には、透明電極層のシート抵抗を下げれば集電効率は向上し、グリッド電極をワイヤー付線により形成する場合、グリッドの本数を減らすことが出来、ワイヤーの影による光の損失(シャドーロス)を低減することが可能となる。
【0012】
しかしながら、透明電極層のシート抵抗が低くなると、上述した米国特許4,451,970号公報、4,464,823号公報に開示されているような電解液中における電気化学反応によってシャント部の透明電極層を除去しようとすると、太陽電池にバイアスを印加した際、選択性が悪くなりシャント部だけでなくシャントしていない部分の透明電極層にも電流が流れやすくなり、シャント部の透明電極層を膜厚分除去する間にシャントしていない部分の透明電極層も徐々にエッチングされて行き、太陽電池の特性及び外観を著しく低下させるという問題が生じてくる。
【0013】
本発明は、上述した問題を改善して、光起電力素子のシャントや外観不良等の課題を解決することにより、良好な特性及び高い歩留りを有する薄膜太陽電池を形成することができる光起電力素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、本発明の光起電力素子の製造方法は、基板上に、少なくとも半導体層を形成し、当該半導体層上に透明電極層積層形成する光起電力素子の製造方法において、
前記半導体層と接する側の第1の領域と、
前記第1の領域の比抵抗より大きい比抵抗を有する表面側の第2の領域と、
を含む前記透明電極層を形成する工程と、
該透明電極層の形成後に電解質溶液中で電解処理によって、前記半導体層に内在する欠陥部分上の前記透明電極層を除去する工程と、
を含むことを特徴とする
【0015】
上記光起電力素子の製造方法において、前記第1の領域の比抵抗が1×10 -4 〜4×10 -4 Ω・cmであることが好ましい。
【0016】
また、前記第2の領域の比抵抗が8×10 -4 〜2×10 -3 Ω・cmであることが好ましい。
【0019】
また前記透明電極層を形成する際に、前記基板の温度を層厚方向に制御することにより前記比抵抗を有する透明電極層を積層することが好ましい。
【0020】
あるいは、前記透明電極層が金属酸化物層から成り、透明電極層を形成する際に、金属酸化物層の酸化度を層厚方向に制御することにより前記比抵抗を有する透明電極層を積層することが好ましい。
【0021】
また、前記第1の領域の層厚が50〜100nmであること、前記第2の領域の層厚が3〜10nmであることが好ましい。
【0022】
本発明によれば、少なくとも基板上に半導体層、透明電極層が順に積層形成された光起電力素子において、透明電極層の半導体層と接する側の領域の比抵抗を他の領域の比抵抗よりも低くし、透明電極層の層厚方向において、比抵抗範囲が1×10-4〜4×10-4Ω・cmである比抵抗の低い領域を50〜100nmの膜厚範囲とし、比抵抗範囲が8×10-4〜2×10-3Ω・cmである比抵抗の高い領域を3〜10nmの膜厚範囲としている。
【0023】
これにより、透明電極層の堆積後に半導体層に内在する欠陥部分上の透明電極層を除去するために行われる電解質溶液中での電解処理において、電解処理中に欠陥部分上の透明電極層がエッチング溶解されている間に透明電極層の比抵抗が低いことに起因する非欠陥部上の透明電極層が同時に徐々にエッチングされる割合を効果的に抑制することが出来、且つ電解処理後の透明電極層のシート抵抗を低い状態に維持することが出来る。その結果、良好な特性、外観及び高い歩留りを有する光起電力素子、特に薄膜太陽電池を提供することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は本実施の形態に限るものではない。
【0025】
図1は、本発明の光起電力素子における断面構造の一例を示す模式図である。図1において、101は基板、102は半導体層、103は半導体層と接する側の透明電極層、104は半導体層と接しない側の透明電極層、105は欠陥部分、106はピンホールを示している。
【0026】
本発明では、少なくとも基板101上に半導体層102、比抵抗範囲が1×10-4〜4×10-4Ω・cmであり膜厚範囲が50nm〜100nmである低抵抗な透明電極層103、及び比抵抗範囲が8×10-4〜2×10-3Ω・cmであり膜厚範囲が3nm〜10nmである高抵抗な透明電極層104が順次積層された光起電力素子において、図2(a)に示すように、半導体層102内に潜在的に欠陥部分(シャント部分)105が存在し、基板101と透明電極層103及び104で短絡電流通路を形成している場合に、電解質溶液中で、基板101を負極、対向電極を正極として適宜な正電圧を印可して電解処理することにより、効果的に欠陥部分105が検出され、基板101と導通している透明電極層103及び104を選択的に除去することができ、透明電極層内にピンホール106が形成される。
【0027】
また、図3(a)(b)に示すように、透明電極層のピンホール近傍領域における比抵抗は、他の領域、言い換えれば欠陥部分の無い領域における比抵抗よりも低い。さらに、ピンホールは絶縁物によって被覆されていても良い。
【0028】
本発明における透明電極層の形成方法としては、スパッタリング法、真空抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法等を用いることが出来る。透明電極層の半導体層と接する側の領域の比抵抗と他の領域の比抵抗とを変化させる方法としては、一つには透明電極層を形成する際に、基板の温度を層厚方向に制御し、制御された基板温度に応じた比抵抗を有する透明電極層を形成する方法がある。
【0029】
基板温度を高くする程透明電極層の比抵抗は低くなるが、透明電極層の成膜温度は半導体層の成膜温度より低いことが好ましく、例えば半導体層がn、i、pの構成をとる場合、透明電極層の成膜温度はp層の成膜温度より低い方が好ましい。すなわち、透明電極層の成膜温度を層厚方向に制御する場合、半導体層と接する側の透明電極層の成膜温度としては150〜220℃が好ましく、半導体層と接しない側の透明電極層の成膜温度としては25〜100℃が好ましい。
【0030】
また、本発明に係る透明電極層としては、可視光に対する透明性と電気伝導度性に優れた特性を持つSnO2,In23,ITO(In23+SnO2),ZnO膜等の金属酸化物膜が使用される。
【0031】
透明電極層の半導体層と接する側の領域の比抵抗と他の領域の比抵抗とを変化させる別の方法としては、透明電極層を形成する際に、透明電極層である金属酸化物層の酸化度を層厚方向に制御し、制御された酸化度に応じた比抵抗を有する透明電極層を形成する方法がある。酸化度を高くする、すなわち膜中の酸素濃度を高くすれば透明電極層の比抵抗は高くなる。
【0032】
酸化度を透明電極層の層厚方向に制御する方法としては、成膜チャンバー内に導入する酸素ガス流量を制御する方法、酸素ガスの導入方法により制御する方法、ターゲットや蒸着源等の部材自体の酸素含有量や組成、材質の種類を制御する方法等が挙げられる。
【0033】
一方、図2に示すような電解処理としては、特に限定はされないが、少なくとも基板上に半導体層、透明電極層が順に積層形成された光起電力素子を水溶液中で金属の析出が起きない塩、ルイス酸、ルイス塩基等の電解質溶液中に入れ、基板側を負極、対向電極側を正極とし、光起電力素子の開放電圧以上の正電圧をパルス的に1秒以下のパルス幅で少なくとも2回以上複数回印加し、基板と短絡している部分の透明電極層を選択的にエッチング溶解させ除去するものが挙げられる。
【0034】
その後、光起電力素子を取り出し水洗を十分行った後、温風オーブン等で好ましくは100〜150℃の温度で30分以上乾燥を行い、欠陥部分に入り込んだ水分を除去する。
【0035】
また、電解処理条件(電解質溶液の電気伝導度、印加電圧値、電圧印加時間、電圧印加回数)は、電解処理後の光起電力素子の外観及び光起電力素子に200luxの低照度の蛍光灯の光を照射した時の低照度開放電圧(低照度Voc)の測定値より決定される。
【0036】
次に、基板上に、少なくとも半導体層および透明電極層が順に積層形成された本発明の光起電力素子において、半導体層と接する側の領域の透明電極層の比抵抗及び膜厚、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層の比抵抗及び膜厚をそれぞれ変化させて光起電力素子、特に太陽電池を製造し、評価した。
【0037】
表1に半導体層と接する側の領域の透明電極層の比抵抗及び膜厚を変化させたときの結果、表2に半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層の比抵抗及び膜厚を変化させたときの結果を示す。
【0038】
【表1】
Figure 0003854764
【0039】
【表2】
Figure 0003854764
【0040】
表1の結果より、半導体層と接する側の領域の透明電極層の比抵抗範囲は◎で示す1×10-4〜4×10-4Ω・cmの範囲が最も好ましい。比抵抗がこの範囲を外れ、より低抵抗になると電解処理によって形成されるピンホール近傍における透明電極層の侵食が大きくなって外観が不良となり、より高抵抗になると太陽電池としてのシリーズ抵抗が高くなって光電変換効率が低下する。
【0041】
また、半導体層と接する側の領域の透明電極層の膜厚範囲は、◎で示す50〜100nmの範囲が最も好ましい。膜厚がこの範囲を外れ、より薄くなると透明電極層としての集電効率が低下し、より厚くなると透明電極層としての透過率が低下して太陽電池の光電変換効率は低下する。
【0042】
表2の結果より、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層の比抵抗範囲は◎で示す8×10-4〜2×10-3Ω・cmの範囲が最も好ましい。比抵抗がこの範囲を外れ、より低抵抗になると電解処理によって形成されるピンホール近傍における透明電極層の侵食が大きくなって外観が不良となり、より高抵抗になると太陽電池としてのシリーズ抵抗が高くなって光電変換効率が低下する。
【0043】
また、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層の膜厚範囲は、◎で示す3〜10nmの範囲が最も好ましい。膜厚がこの範囲を外れ、より薄くなると電解処理によるピンホール近傍の透明電極層の侵食を抑えきれなくなって外観が不良となり、より厚くなると太陽電池としてのシリーズ抵抗が高くなって太陽電池の光電変換効率は低下する。
【0044】
また、半導体層と接する側の領域の透明電極層の比抵抗範囲を1×10-4〜4×10-4Ω・cm、膜厚範囲を50〜100nmとし、且つ半導体層と接しない側の領域の透明電極層の比抵抗範囲を8×10-4〜2×10-3Ω・cm、膜厚範囲を3〜10nmとすることで、更に良好な特性、外観及び高い歩留りを有する光起電力素子、特に薄膜太陽電池を得ることが出来る。
【0045】
【実施例】
以下、本発明の光起電力素子特には薄膜太陽電池及びその製造方法について説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0046】
〔実施例1〕
本実施例では、図4に示すようなシングル型太陽電池を製造した。図4は、本発明により製造されたシングル型太陽電池の断面構造を示す模式図である。図4において、201は基板、202は裏面反射層、203は透明導電層、204はアモルファスシリコン(以下、a−Siと記載)からなるRFn型の半導体層、205はa−SiからなるRFi型の半導体層、206はa−SiGeからなるMWi型の半導体層、207はa−SiからなるRFi型の半導体層、208はμc−SiからなるRFp型の半導体層、209は半導体層と接する側の領域の透明電極層、210は半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層、211は欠陥部分、212はピンホールである。
【0047】
以下では、形成の手順に従って説明する。
【0048】
(1)十分に脱脂、洗浄した50mm×50mm角のステンレス鋼製基板201上にバッチ式スパッタリング法により裏面反射層202、透明導電層203を成膜した。裏面反射層202は金属層であり材料としてはAl,Ag,Pt,Au,Ni,Ti,Cr,Cu等の金属単体及び合金が用いられるが、ここでは反射率の比較的高いAlを使用した。透明導電体層203は透明導電性酸化物層であり、材料としてはZnO,SnO2,In23,ITO等が用いられるが、ここではZnOを使用した。また、これらの表面は、光の乱反射を起こさせるためにテクスチャー構造とした。なお、膜厚はそれぞれ200nm、1200nmとした。
【0049】
(2)透明導電体層203上に不図示のバッチ式プラズマCVD装置を用いて、表3に示す成膜条件で半導体層204〜208を成膜した。a−Si半導体層の成膜法としてはRFプラズマCVD法(RFPCVD法)、マイクロ波プラズマCVD法(MWPCVD法)、ECR法、熱CVD法等を所望に応じて用いる。半導体層204はa−SiからなるRFn型層、半導体層205はa−SiからなるRFi型層、半導体層206はa−SiGeからなるMWi型層、半導体層207はa―SiからなるRFi型層、半導体層208はμc−SiからなるRFp型層である。
【0050】
【表3】
Figure 0003854764
【0051】
(3)半導体層208上に図5に示すバッチ式スパッタリング装置を用いて、表4に示す成膜条件で、まず基板温度を200℃に制御して、半導体層と接する側の領域の透明電極層209としてITO膜を65nm成膜した。なお、このときのITO膜の比抵抗は2.5×10-4Ω・cmであった。次に、ヒーターをOFFして基板温度が室温になるまで冷却した後、基板温度を50℃に制御して半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層210としてITO膜を5nm成膜した。なお、この時のITO膜の比抵抗は9.5×10-4Ω・cmであった。図6に実施例1における透明電極層の膜厚と比抵抗のグラフを示した。
【0052】
【表4】
Figure 0003854764
【0053】
以上で、a−SiGeシングルセルの作成を終えた。
【0054】
(4)上記セルを65℃に保温された硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電解質溶液槽に入れ、セル基板側を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、正電圧2.5Vを印加時間50msとしパルス的に50回印加して電解処理を行い、欠陥部分211上の半導体層と接する側の領域の透明電極層209及び半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層210を選択的に除去し、ピンホール212を形成した。なお、硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電気電導度は70.0mS/cm(65℃)とし、また対向電極面積は基板面積(50mm×50mm)と同様とした。その後、上記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0055】
(5)上記電解処理を行ったセルの透明電極層210上に、塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)を加熱溶融したエッチング性溶液に粒子径5μmのアクリル樹脂の微粒子体及びグリセリンを混錬して作製したエッチングペーストを不図示のスクリーン印刷機で線幅1mmのラインで、40mm×40mm角のパターンで印刷した。なお、線厚は30μmとした。その後、不図示のIRオーブンで温度170℃で5分間加熱処理した後、セルをIRオーブンから取り出して冷却後、純水でペーストを剥離し、温風オーブンで150℃の温度で30分間乾燥を行い、40mm×40mm角のエッチングパターンを形成した。
【0056】
上記(1)〜(5)の工程により、エッチングパターンを形成したセルのエッチングラインエリア内に対して、照度200luxの蛍光灯の光を照射したときの低照度開放電圧(低照度Voc)の測定及び外観目視検査を行った。さらに、低照度Voc測定後、集電用のグリッド電極を銀ペーストのスクリーン印刷法で形成し、AM1.5の太陽光スペクトルで100mW/cm2の光量の疑似太陽光源を用いて太陽電池特性を測定し、光電変換効率を求めた。
【0057】
その結果、低照度Vocにおいては0.35V、外観目視検査においては欠陥部分のピンホールは見られるが、ピンホール近傍における透明電極層の侵食は非常に小さく、全体的な透明電極層の膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であつた。すなわち、電解処理はa−SiGeシングルセルに対して効果的に行われていた。また、光電変換効率においては8.4%が得られ、本発明のシングル型太陽電池は良好な特性であった。
【0058】
〔実施例2〕
本実施例では、太陽電池の半導体層の構成をトリプル型とした点、透明電極層の成膜条件及び電解処理条件が異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0059】
図7は、本実施例で製造したトリプル型太陽電池の断面構造を示す模式図である。図7では、基板401上に裏面反射層402としてAlを、透明導電層403としてZnOを堆積した後、表5に示す成膜条件でa−SiからなるRFn型の半導体層404、a−SiからなるRFi型の半導体層405、a−SiGeからなるMWi型の半導体層406、a−SiからなるRFi型の半導体層407、μc−SiからなるRFp型の半導体層408(以上、ボトム層)、a−SiからなるRFn型の半導体層409、a−SiからなるRFi型の半導体層410、a−SiGeからなるMWi型の半導体層411、a−SiからなるRFi型の半導体層412、μc−SiからなるRFp型の半導体層413(以上、ミドル層)、a−SiからなるRFn型の半導体層414、a−SiからなるRFi型の半導体層415、μc−SiからなるRFp型の半導体層416(以上、トップ層)が順次積層されている。すなわち、半導体層404〜416はa−Si/a−SiGe/a−SiGeからなるトリプルセルとした。
【0060】
【表5】
Figure 0003854764
【0061】
その後、半導体層416上に図5に示すバッチ式スパッタリング装置を用いて、表6に示す成膜条件で、まず酸素流量をスパッタリングガスであるアルゴン流量に対して1.3%に制御して、半導体層と接する側の領域の透明電極層417としてITO膜を60nm成膜した。なお、このときのITO膜の比抵抗は2.5×10-4Ω・cmであった。次に、放電は生起した状態のまま酸素流量をアルゴン流量に対して1.3%から2.5%まで経時変化させた後、2.5%に制御して半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層418としてITO膜を10nm成膜した。なお、このときのITO膜の比抵抗は9.0×10-4Ω・cmであった。図8に実施例2における透明電極層の膜厚と比抵抗のグラフを示した。
【0062】
【表6】
Figure 0003854764
【0063】
以上でa−Si/a−SiGe/a−SiGeトリプルセルの作成を終えた。
【0064】
次に、上記トリプルセルを65℃に保温された硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電解質溶液槽に入れ、セル基板側を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、正電圧4.2Vを印加時間50msとしパルス的に40回印加し電解処理を行った。なお、硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電気電導度は70.0mS/cm(65℃)とし、また対向電極面積は基板面積(50mm×50mm)と同様とした。
【0065】
その後、上記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0066】
そして、実施例1と同様のエッチング処理によるエッチングパターンの形成を行った。更に、集電用のグリッド電極を銀ペーストのスクリーン印刷法で形成した。
【0067】
また、本実施例の太陽電池に対しても実施例1と同様の低照度Vocの測定、外観目視検査及び光電変換効率の測定を行った。
【0068】
その結果、低照度Vocにおいては1.15V、外観目視検査においては欠陥部分の孔は目視では観察されず、SEM観察したところ非常に小さなピンホールが観察され、ピンホール近傍における透明電極層の侵食は非常に小さく外観は良好であった。すなわち、電解処理はa−Si/a−SiGe/a−SiGeのトリプルセルに対して効果的に行われていた。また、光電変換効率においては11.8%が得られ、本発明のトリプル型太陽電池は良好な特性であった。
【0069】
〔実施例3〕
長尺の帯状基板上にロール・ツー・ロール法を用いて図7に示すトリプル型太陽電池を製造した。
【0070】
以下では、形成の手順に従って説明する。
【0071】
(1)オーカイト及び純水で十分に脱脂、洗浄したステンレス鋼製の帯状基板(幅355.6mm、長さ1000m)401を不図示のロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れ、裏面反射層402としてAlを200nm堆積し、その後透明導電層403としてZnOを1200nm堆積した。
【0072】
(2)基板を取り出し、不図示のロール・ツー・ロール型プラズマCVD装置に入れ、透明導電層403上に表7に示す成膜条件でa−SiからなるRFn型の半導体層404、a−SiからなるRFi型の半導体層405、a−SiGeからなるMWi型の半導体層406、a−SiからなるRFi型の半導体層407、μc−SiからなるRFp型の半導体層408(以上、ボトム層)、a−SiからなるRFn型の半導体層409、a−SiからなるRFi型の半導体層410、a−SiGeからなるMWi型の半導体層411、a−SiからなるRFi型の半導体層412、μc−SiからなるRFp型の半導体層413(以上、ミドル層)、a−SiからなるRFn型の半導体層414、a−SiからなるRFi型の半導体層415、μc−SiからなるRFp型の半導体層416(以上、トップ層)を順次積層し、a−Si/a−SiGe/a−SiGeのトリプルセルを形成した。
【0073】
【表7】
Figure 0003854764
【0074】
(3)基板を取り出し、図9に示すロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れ、半導体層416上に表8に示す成膜条件で、基板を連続搬送させながら、まず6基の放電炉がある内の5基の放電炉で基板温度を200℃に制御して半導体層と接する側の領域の透明電極層417としてITO膜を60nm堆積させ、その後第5放電炉と第6放電炉との間に設けた冷却手段534により基板を冷却し、第6放電炉で基板温度を50℃に制御して半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層418を10nm堆積させた。なお、このときの半導体層と接する側の領域の透明電極層417の比抵抗は2.3×10-4Ω・cm、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層418の比抵抗は9.7×10-4Ω・cmであった。
【0075】
【表8】
Figure 0003854764
【0076】
以上で、a−Si/a−SiGe/a−SiGeのトリプル型太陽電池セルの作成を終えた。
【0077】
(4)ステンレス鋼製の帯状基板上に作成したa−Si/a−SiGe/a−SiGeのトリプル型太陽電池セルを355.6mm×120mm(幅355.6mmはそのままで基板搬送方向に120mm)のサイズに切断した。以下、このサイズの太陽電池セルをスラブと呼ぶことにする。
【0078】
(5)上記スラブをpHが1.2に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸2.0%、水酸化カリウム0.7%、純水97.3%)の電解質溶液槽に入れ、セル基板側を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、正電圧4.2Vを印加時間25msとし、パルス的に80回印加して電解処理を行った。なお、硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液の電気電導度は、70.0mS/cm(25℃)とし、また対向電極面積は基板面積(355.6mm×120mm)と同様とした。その後、上記スラブを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0079】
(6)実施例1に記載のエッチングペーストと同様のペーストを用いて、不図示のスクリーン印刷機でスラブの透明電極層418上に線幅1mmのラインで、18mm×43mm角のエッチングパターン36個を印刷した。なお、線厚は30μmとした。その後、不図示のIRオーブンで温度170℃で5分間加熱処理した。加熱処理後、スラブをIRオーブンから取り出し冷却後、スラブを純水で洗浄してペーストを除去した。そして、スラブを温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0080】
上記(1)〜(6)の工程により、透明電極層上にエッチングパターンを形成したスラブの各エッチングラインエリア(18mm×43mmの長方角が36個)内における照度200luxの蛍光灯の光を照射した時の低照度開放電圧(低照度Voc)の測定及び外観目視検査を行った。さらに、低照度Voc測定後、各エッチングラインエリア内に集電用のグリッド電極を銀ペーストのスクリーン印刷法で形成し、AM1.5の太陽光スペクトルで100mW/cm2の光量の疑似太陽光源を用いて太陽電池特性を測定し、光電変換効率及び歩留り(36個のエッチングエリアに対してそれぞれシャントしているかどうかの判定)を求めた。
【0081】
その結果、36個のエッチングエリア内における低照度Vocの平均値は1.10V、外観目視検査においてはスラブの端面付近に欠陥部分の孔が見られ、端面付近を除くスラブ全域において目視ではピンホールは観察されず、SEM観察したところ非常に小さなピンホールが観察され、ピンホール近傍における透明電極層の侵食は非常に小さく外観は良好であった。すなわち、電解処理はステンレス鋼製の帯状基板上に作成したa−Si/a−SiGe/a−SiGeのトリプルセルに対して効果的に行われていた。
【0082】
また、光電変換効率の平均値は11.3%、歩留りは100%が得られ、本発明の大面積のトリプル型太陽電池は良好な特性であった。
【0083】
〔実施例4〕
本実施例では、透明電極層の成膜条件及び方法が異なる以外は実施例3と同様にして図7に示す太陽電池を製造した。
【0084】
透明電極層としては、図9に示すロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置を用いて、半導体層416上に表9に示す成膜条件で、基板を連続搬送させながら、まず6基の放電炉がある内の5基の放電炉については、各放電炉において、酸素流量をスパッタリングガスであるアルゴン流量に対して1.3%に制御したアルゴンと酸素の混合ガスを対向する2本のガス管から基板搬送方向と同及び逆方向より導入して、半導体層と接する側の領域の透明電極層417としてITO膜を60nm堆積させた。その後、第6放電炉において、対向する2本のガス管の内基板送り出し室側のガス管から基板搬送方向と同方向よりアルゴンガスのみを導入し、基板巻き取り室側のガス管から基板搬送方向と逆方向よりアルゴン流量に対して2.5%に制御された酸素ガスのみを導入し、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層418を10nm堆積させた。また、第5放電炉と第6放電炉の間に設けた冷却手段534は用いなかった。なお、このときの半導体層と接する側の領域の透明電極層417の比抵抗は2.3×10-4Ω・cm、半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層418の比抵抗は1.0×10-3Ω・cmであった。
【0085】
【表9】
Figure 0003854764
【0086】
本実施例においても、太陽電池に対し実施例3と同様の評価を行った。
【0087】
その結果、36個のエッチングエリア内における低照度Vocの平均値は1.07V、外観目視検査においてはスラブの端面付近に欠陥部分のピンホールが見られ、端面付近を除くスラブ全域において目視ではピンホールは観察されず、SEM観察したところ非常に小さなピンホールが観察され、ピンホール近傍における透明電極層の侵食は非常に小さく外観は良好であった。
【0088】
また、光電変換効率の平均値は11.0%、歩留りは100%が得られ、本発明の大面積のトリプル型太陽電池は良好な特性であった。
【0089】
〔比較例1〕
本比較例では、透明電極層を膜厚方向において低比抵抗のみを有する透明電極層で構成した以外は実施例1と同様にして太陽電池を作成した。また、このときの透明電極層の比抵抗は2.1×10-4Ω・cm、膜厚は70nmであった。
【0090】
本比較例においても、実施例1と同様の低照度Vocの測定、外観目視検査、および光電変換効率の測定を行った。
【0091】
その結果、低照度Vocは0.15V、外観目視検査においては図10に示すように、実施例1と比較して欠陥部分のピンホールが大きく、さらにピンホール近傍における透明電極層の侵食も大きく、全体的な透明電極層の膜厚の減少が見られ、外観は不良であった。すなわち、太陽電池セルに対して電解処理が有効に行われていない。また、光電変換効率においても6.4%であり、良好な特性ではなかった。
【0092】
〔比較例2〕
本比較例では、透明電極層を膜厚方向において高比抵抗のみを有する透明電極層で構成した以外は実施例1と同様にして太陽電池を作成した。また、このときの透明電極層の比抵抗は1.0×10-3Ω・cm、膜厚は70nmであった。
【0093】
本比較例においても、実施例1と同様の低照度Vocの測定、外観目視検査、および光電変換効率の測定を行った。
【0094】
その結果、低照度Vocは0.35V、外観目視検査においては実施例1と同様に欠陥部分のピンホールは見られるが、ピンホール近傍における透明電極層の侵食は非常に小さく、全体的な透明電極層の膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。すなわち、太陽電池セルに対して電解処理が有効に行われている。
【0095】
しかしながら、光電変換効率は7.6%であり、透明電極層の比抵抗が高い分、実施例1と比較して太陽電池としてのシリーズ抵抗が高くなり、光電変換効率が低下していた。
【0096】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明によれば、透明電極層の比抵抗が低いことに起因する欠陥部分近傍及び非欠陥部分の透明電極層が電解処理により同時に徐々にエッチングされる割合を抑制することが出来、その結果、シャントや外観不良の課題を克服した良好な特性及び歩留りの高い太陽電池を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力素子における断面構造の一例を示す模式図である。
【図2】本発明における電解処理工程を示しており、(a)は電解処理装置の概略図、(b)は電解処理後の状態の概略図、(c)は乾燥工程の概略図である。
【図3】(a)は本発明における透明電極層を示す平面図であり、(b)はピンホール近傍の拡大図である。
【図4】実施例1により製造されたシングル型太陽電池の断面構造を示す模式図である。
【図5】実施例1におけるバッチ式スパッタリング装置を示す概略図である。
【図6】実施例1における透明電極層の膜厚と比抵抗の関係図である。
【図7】実施例2により製造されたトリプル型太陽電池の断面構造を示す模式図である。
【図8】実施例2における透明電極層の膜厚と比抵抗の関係図である。
【図9】実施例3におけるロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置を示す概略図である。
【図10】実施例1と比較例1を比較した透明電極層のピンホール近傍を示しており、(a)は実施例1の模式的概略図、(b)は比較例1の模式的概略図である。
【符号の説明】
101 基板
102 半導体層
103 半導体層と接する側の領域の透明電極層
104 半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層
105 欠陥部分
106 ピンホール
201 基板
202 裏面反射層
203 透明導電層
204〜208 半導体層
209 半導体層と接する側の領域の透明電極層
210 半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層
211 欠陥部分
212 ピンホール
301 基板
302 真空容器
303 ヒーター
304 ターゲット
305 カソード電極
306 マグネット
307 直流電源
308 ガスライン
309、310 マスフローコントローラー
311 排気ポンプ
401 基板
402 裏面反射層
403 透明導電層
404〜416 半導体層
417 半導体層と接する側の領域の透明導電体層
418 半導体層と接しない側の他の領域の透明電極層
419 欠陥部分
420 ピンホール
501 帯状基板
502 基板送り出し室
503 基板巻き取り室
504〜509 ヒーター
510〜515 カソード電極
516〜521 ターゲット
522〜527 直流電源
528〜533 ガス管
534 冷却手段

Claims (7)

  1. 基板上に、少なくとも半導体層を形成し、当該半導体層上に透明電極層を積層形成する光起電力素子の製造方法において、
    前記半導体層と接する側の第1の領域と、
    前記第1の領域の比抵抗より大きい比抵抗を有する表面側の第2の領域と、
    を含む前記透明電極層を形成する工程と、
    該透明電極層の形成後に電解質溶液中で電解処理によって、前記半導体層に内在する欠陥部分上の前記透明電極層を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  2. 前記第1の領域の比抵抗が1×10 -4 〜4×10 -4 Ω・cmであることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  3. 前記第2の領域の比抵抗が8×10 -4 〜2×10 -3 Ω・cmであることを特徴とする請求項1または2に記載の光起電力素子の製造方法。
  4. 前記透明電極層を形成する際に、前記基板の温度を層厚方向に制御することにより前記比抵抗を有する透明電極層を積層することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  5. 前記透明電極層が金属酸化物層から成り、該透明電極層を形成する際に、金属酸化物層の酸化度を層厚方向に制御することにより前記比抵抗を有する透明電極層を積層することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  6. 前記第1の領域の層厚が50〜100nmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  7. 前記第2の領域の層厚が3〜10nmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
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