JP2005135941A - 光起電力素子の短絡部修復方法、及び短絡部修復装置 - Google Patents

光起電力素子の短絡部修復方法、及び短絡部修復装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 太陽電池の発電領域の中で、正常な領域と欠陥のある領域を最初に判別し、欠陥のある領域にのみ欠陥処理を行うことによって、正常な領域の透明導電層が無用に薄くなることを回避し、より変換効率の高い光起電力素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 基板101上に少なくとも第1電極層102、半導体層103、第2電極層104を有する光起電力素子の短絡部修復方法であって、複数に分割された対向電極106と、前記光起電力素子とを電解液中に浸漬し、対向電極と、基板もしくは第1電極層との間に第1の電圧を印加して、対向電極毎に電流値を測定し、測定電流値が許容値を超えた領域のみに、さらなる第2の電圧を印加して短絡部を修復することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光起電力素子、特に薄膜太陽電池の製造方法に関するものであり、良好な特性及び歩留りの高い光起電力素子を得る為の製造方法に関する。
光を入射させて起電力を発生させる光電変換素子は、様々なところで利用されている。特に、近年は環境問題に対する関心の高まりから、クリーンエネルギーである太陽電池への応用に期待が高まっている。
太陽電池の種類としては、結晶系太陽電池、アモルファス系太陽電池、化合物半導体太陽電池等、多種にわたる太陽電池が研究開発されている。中でもアモルファスシリコン太陽電池は、変換効率こそ結晶系の太陽電池に及ばないものの、大面積化が容易で、かつ光吸収係数が大きいので薄膜で動作するなどの結晶系太陽電池にはない優れた特徴を持っており、将来を有望視されている太陽電池の一つである。
このような背景から、アモルファスシリコン太陽電池の需要も年々高まりつつあるのが実状であるが、今後さらに普及させていく為にはさらなるコストダウンが非常に求められており、太陽電池の大面積化はコストダウンを実現する上で、必要不可欠な手段の一つである。
しかしながら、太陽電池の製造工程上、大面積にわたって欠陥の全く無い太陽電池を作製することは非常に困難であり、大面積化をすることによって、逆に光電変換効率や歩留まりを著しく低下させることが知られている。
その原因としては、大面積にした場合に均一な厚みと特性を持つ層を形成することが難しいこと、入射光を有効利用する為に形成された基板表面の凹凸を半導体層がカバーしきれないこと、成膜時のごみやダストの影響があること等により、半導体層の上下に存在する電極が直接接触したり、半導体層が完全に失われないまでも低抵抗な短絡部が形成されてしまうこと等が考えられている。特にアモルファスシリコン太陽電池においては、半導体層が薄膜であるために、上記現象が起こりやすい状況にある。
このような短絡部が存在すると、当然シャント抵抗(Rsh)が低くなってフィルファクター(FF)が悪くなってしまうと同時に、光によって発生した電流が短絡部に流れ込んで開放電圧(Voc)が低下してしまう為、変換効率が低下してしまう。
以上のことから、比較的大面積のアモルファスシリコン太陽電池の場合には、短絡部を修復する為の手段が必要となってくる。短絡部を修復する方法としては、太陽電池を酸等の電解液中に浸漬して順バイアスをかけることにより、短絡部に相当する位置の透明導電層を選択的に除去する方法が知られており、これらの技術は、特許文献1乃至4等に開示されている。ここに開示されている方法は、平均的に短絡部を修復するという点では非常に良い方法であるが、短絡部の場所が不明である為に、必ずしも最適な条件で欠陥修復ができているわけではなかった。
すなわち、大面積の太陽電池の場合には、その面積領域の中で短絡部のある場所もあれば、無い場所も存在している為、ある一定条件で短絡部の修復を実施しようとした場合に、短絡のある場所については問題無いが、短絡の無い正常の場所については、処理の必要が無いのにもかかわらず、バイアスが印加されて短絡部処理をしてしまっていた。その結果、正常部での透明導電層の厚みは過剰に薄くなってしまうのでシート抵抗が向上し、変換効率を悪くする原因になっていた。
米国特許4451970号 米国特許4464823号 特開2000−43970号 特許登録2966332号
本発明は、上述した問題を解決する為に、太陽電池の発電領域の中で、正常な領域と欠陥のある領域を最初に判別し、欠陥のある領域にのみ欠陥処理を行うことによって、正常な領域の透明導電層が無用に薄くなることを回避し、より変換効率の高い光起電力素子の製造方法を提供することを目的としたものである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究開発を重ねた結果、以下のような光起電力素子の短絡部修復方法および装置が最適であることを見出した。
すなわち、本発明の光起電力素子の短絡部修復方法は、
基板上に少なくとも第1電極層、半導体層、第2電極層を有する光起電力素子の短絡部修復方法であって、
複数に分割された対向電極と、前記光起電力素子とを電解液中に浸漬し、
対向電極と、基板もしくは第1電極層との間に第1の電圧を印加して、対向電極毎に電流値を測定し、
測定電流値が許容値を超えた領域のみに、さらなる第2の電圧を印加して短絡部を修復することを特徴とする。
また、前記第1の電圧の印加方向は、光起電力素子の順方向電圧と同じ方向であることを特徴とする。
また、前記第1の電圧は、パルス電圧であることを特徴とする。
また、前記第2の電圧の印加方向は、光起電力素子の順方向電圧と同じ方向であることを特徴とする。
また、前記第2の電圧は、直流電圧、交流電圧、もしくはパルス電圧のいずれかであることを特徴とする。
また、前記第2の電圧を印加した時の電流変化をモニターし、前記電流変化の量が予め定めた閾値以下となった時点で第2の電圧印加を終了するようにしたことを特徴とする。
また、前記電流変化の量は、10ミリ秒乃至100ミリ秒の間隔で算出することを特徴とする。
また、前記対向電極と、前記光起電力素子との距離が0.2mm乃至5cmであることを特徴とする。
また、前記半導体層は、少なくとも一層の非晶質シリコン層を含むことを特徴とする。
また、本発明の光起電力素子の短絡部修復装置は、
基板上に少なくとも第1電極層、半導体層、第2電極層を有する光起電力素子の短絡部修復装置であって、
複数に分割された対向電極と、
前記対向電極と前記光起電力素子とを電解液中に配置する機構と、
前記対向電極と、基板もしくは第1電極層との間に第1の電圧を印加して、対向電極毎に電流値を測定する測定手段と、
測定電流値が許容値を超えた領域のみにさらなる第2の電圧を印加して短絡部を修復する制御手段を有することを特徴とする。
本発明の光起電力素子の製造方法においては、太陽電池の発電領域の中で、正常な領域と欠陥のある領域を最初に判別し、欠陥のある領域にのみ欠陥処理を行うことによって、正常な領域の透明導電層(第2電極層)が無用に薄くなることを回避し、より変換効率の高い光起電力素子を作製することが可能となる。
本発明の概略の主旨としては、まず第一に、光起電力素子に第1の電圧を印加してその電流値を測定することにより素子の正常領域と短絡領域を把握し、さらに短絡領域と判断した場所についてのみ第2の電圧を印加することによって短絡部を修復しようとしたものである。これによって、正常部の透明導電層(第2電極層)を無用に薄くしてしまうことが無く、短絡部だけが除去される為、高い変換効率を達成することができる。また、本発明の方法は、光起電力素子に対して非接触であることが大きな特徴である。光起電力素子に非接触であることによって、余分なダメージを与えることが一切無く、特に薄膜系の光起電力素子に有効な技術である。以下にその作用とともに、態様例について詳細に説明する。
本発明を適用可能な光起電力素子は特に限定は無く、単結晶、多結晶、非晶質シリコンの太陽電池に適用できる。とりわけ、薄膜で、比較的大面積であり、短絡部の分布が大きい非晶質シリコン太陽電池の短絡部修復方法として、有効な方法である。
図1は、本発明を実施する為の電解処理装置の一例を示す図である。図1において、101は基板、102は第1電極層、103は半導体層、104は第2電極層(透明導電層)、105は短絡部、106は対向電極、107は電解処理槽、108は電解質溶液、109は電圧印加のための電源、110は電流検出手段、111はスイッチを表している。また、対向電極106は、図1においてはN1〜N9の9つの対向電極からなっており、それぞれお互い同士は絶縁されて配置されている。また、各対向電極には、A1〜A9の9つの電流検出手段とスイッチとが接続されており、各対向電極毎に流れる電流をモニター測定することが可能である。またスイッチは、不図示のシーケンサにより、順番にONすることも同時にONすることも可能となっている。
まず、基板101上に第1電極層102、半導体層103、第2電極層(透明導電層)104が順次積層された光起電力素子と、9つの対向電極106とを、電解質溶液108中に入れ、基板101側を負極、対向電極106側を正極として第1の電圧を印加する。この第1の電圧の印加方向は、上記光起電力素子の順方向電圧と同じ方向である。
ここで、第1の電圧の役割としては欠陥部と正常部を選別することだけである為、第1の電圧を印加する時間としてはより短い程好適である。なぜなら、第1の電圧を長時間印加するということは、正常部の透明導電層が溶出してしまい、変換効率の低下につながってしまうからである。従って、第1の電圧はパルス電圧であることが好ましく、その印加時間としては、1ミリ秒乃至1秒が好適であり、5ミリ秒乃至100ミリ秒がより好適である。
第1の電圧を印加すると電解質溶液を介して光起電力素子全体に電流が流れ始めるが、短絡部105部は特に周囲の正常領域(欠陥の無い領域)よりも抵抗が低い為に、より多くの電流が流れ、逆に正常部は短絡部よりも小さな電流が流れる。より具体的に説明すると、図1中では、対向電極106の9つの電極のうち、N5とN7の下に相当する位置にのみ短絡部105が存在する為、電流検出手段A5とA7には比較的大きな電流が流れ、それ以外は素子自体の抵抗が高い為、あまり電流が流れないという現象が生じる。従って、その電流量の大きさから各領域での短絡の程度を知ることができ、ある許容値を定めて比較することによって、光起電力素子の領域を正常部と短絡部とに判別することが可能である。
領域の判別精度を高くする為には、対向電極106の数をできるだけ多く配置することと、対向電極106と光起電力素子との距離をできるだけ小さくすることが有効な手段である。
対向電極の配置に関しては、図2のように対向電極をn×m(n、mは整数)のマトリクスに分割し、2次元的に配置することが好適である。もちろん対向電極の数が多いほど領域の判定精度は向上してくるが、コストも高くなってしまう為、適度な数に設定すること好ましく、この場合、例えば1つの対向電極の面積は1cm2乃至50cm2程度が好適である。また、形状については特に限定は無いが、図2のように四角形状の電極が敷き詰められた構造が好適である。また、電極同士の絶縁部はできるだけ薄く形成することが好適である。
対向電極と光起電力素子との距離に関しては、距離を近づけることによって判別精度を向上することができる。距離が遠い場合には、1つの電極に電圧が印加された場合に、電界線が広がってしまう為、領域判定の精度が落ちてしまう。従って、対向電極と光起電力素子との距離としては、0.2mm乃至5.0cmの範囲が好適である。距離が0.2mmより小さい場合には、逆に位置決め精度の問題から接触する可能性も出てくるため、0.2mm以上であることが好適である。
第1電圧を印加することによって短絡部と判定された光起電力素子領域に相当する電極は、不図示のシーケンサにより記憶され、次に、短絡部修復の為の第2の電圧が印加される。この第2の電圧の印加方向も光起電力素子の順方向電圧と同じ方向である。具体的に図1においては、第1の電圧印加によって短絡部と判定されたN5とN7の対向電極のところのスイッチがONし、N5とN7部には第2の電圧が印加され、短絡部が修復される。
ここで短絡部の修復の過程を図3を用いて簡単に説明すると、図3は短絡部が印加した時間の経過とともに徐々に修復される様子を(a)(b)(c)(d)の順に模式的に表した概略図であり、301は基板、302は第1電極層、303は半導体層、304は第2電極層としての透明導電層、305は短絡部を示している。
対向電極を正極、基板を負極として電圧を印加すると、電解質溶液を介して光起電力素子全体に電流が流れ始めるが、短絡部305部は特に周囲の正常領域(欠陥の無い領域)よりも抵抗が低い為に、より多くの電流が流れるようになる。その結果、短絡部305の近傍においては、電解質溶液と透明導電層304との化学反応がより顕著に起こる為に、透明導電層の溶出が早くなり、図3中(b)、(c)で示すようなホールが徐々に形成される。一方、正常領域においては、透明導電層の溶出が無いわけではないが、短絡部よりも充分抵抗が高い為に流れる電流量も少なく、透明導電層の溶出は必然的に少なくなる。これが所謂、選択性である。
さらに電圧を印加していると、図3(d)で示すように、短絡部305の上部では完全に透明導電層が除去されてしまう。このような状態にまでなると、短絡部305の一方の電極が完全に除去された状態になり、かつ、半導体層304の横方向の抵抗値が高いことから、実質的に高抵抗化し、短絡部は修復されたことになる。
本発明で使用される第2の電圧としては、特に限定はされないが、直流電圧、交流電圧、パルス電圧等を適宜使用することができ、電解質溶液の電導度や電極間距離にもよるが、直流電圧の場合には、0.5V乃至20Vが好適に用いられる。
また、上記電圧の中でもパルス電圧の場合には、正電圧を5秒以下のパルス幅で1〜複数回印加することが好適である。パルスの形状としては、矩形やランプ状等、特に限定無く使用可能である。
また、第2の電圧を印加する場合には、その電流変化をモニターしておいてその電流変化量が予め定めた閾値以下となった時点で、第2の電圧印加を終了するようにすることが好適である。すなわち、短絡部が修復される過程においては、電圧を印加すると最初は複数の短絡部に電流が流れ込む為大きな電流が流れるが、時間の経過につれて複数の短絡部が徐々に修復されて高抵抗化していく部分が増えてくる為、短絡部が実質減少し、電流は次第に減少していく傾向を示し、その電流変化の割合も次第に小さくなっていくような傾向を示す。したがって、電流変化量がある閾値以下となった時点で第2の電圧印加を終了するようにした場合には、短絡部修復がほぼ終了した時点で電圧印加を終了することができ、またそれによって、過剰に電圧を印加して透明導電層が薄くなることも防止することができる。
電流変化量を算出するために電流をサンプリングする間隔としては、短い場合には装置コストが高価なものになってしまい、逆に、長い場合には電圧を終了するタイミングが遅れてしまう。このような観点から1ミリ秒乃至500ミリ秒の間隔でサンプリングしてその変化量を算出することが好ましく、より好ましくは10ミリ秒乃至100ミリ秒の間隔である。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
まず、本実施例で使用する為に、ロール・ツー・ロール型プラズマCVD法を用いてアモルファスシリコン太陽電池スラブを3500枚作製した。以下にその作製手順について説明する。
(1)オーカイト及び純水で十分に脱脂、洗浄したステンレス帯状基板(幅355.6mm、長さ1000m)をロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れ、裏面反射層(第1電極層)としてAlを0.2μmと、ZnOを1.2μm堆積した。
(2)基板を取り出し、複数の半導体層をそれぞれ堆積する放電箱を備えた堆積室がガスゲートにより接続されたロール・ツー・ロール型プラズマCVD装置に入れ、ZnO上に、n型a−Si層膜厚15nm/i型μC−Si層膜厚2000nm/p型微結晶μc−Si層膜厚10nm/n型a−Si層膜厚10nm/i層膜厚350nm/p型微結晶μc−Si層膜厚10nmという積層構成の半導体層を形成した。
(3)基板を取り出し、ロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れ、上記半導体層上にシート抵抗95Ω/□を有するITO膜を750Å堆積し透明電極層(第2電極層)を形成した。以上で、ダブル構成のアモルファスシリコン太陽電池がロール状で作成された。
(4)ステンレス帯状基板上に作成したダブル型太陽電池を355.6mm×240mm(幅355.6mmはそのままで基板搬送方向に240mm)のサイズに切断した。このようにして、355.6mm×240mmの太陽電池スラブが約3500枚作製された。
上記作製された太陽電池スラブは、このままの状態では半導体層内部に欠陥が含まれた状態である為、まず欠陥処理を行う為に、図1で示した装置と同様の装置を準備した。
電解質溶液としては、pHが1.2に調整された、硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸2.0%、水酸化カリウム0.7%、純水97.3%)を25℃の温度に保持したものを準備した。この時、この電解質溶液の電導度は25mS/cmとした。
また、対向電極としては、図2に示すような形状で、6×8に分割された48個のマトリクス電極を用意し、基板との電極間距離が400μmとなるように設置した。各電極の基板に対向する面は44.45mm×40.0mmの大きさに形成され、また、48個の各電極のそれぞれの絶縁については、電極間にテフロン(登録商標)板を挿入した。
ここで、太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選択して第1の電圧を印加する工程を行った。第1の電圧としては、電圧値が3.25Vであってパルス幅が25m秒のパルス電圧を、基板側を負極、対向電極側を正極として印加した(光起電力素子の順方向電圧と同じ方向)。印加は48個の対向電極に順番に1回ずつ印加していき、その電流値を記録した。
ここで、許容値としては、今回作製した太陽電池が、正常な場合には15mAを少し下回り、また短絡部が存在する場合には20mAを超えるような電流が流れることが分かっていた為、許容値を15mAと設定して第1の電圧を印加した。
次に、第1の電圧を印加した時の電流値が15mAを超えた部分についてのみ第2の電圧を印加する工程を行った。
第2の電圧としては、電圧値が3.50Vであってパルス幅が25m秒のパルス電圧を、基板側を負極、対向電極側を正極として100回印加することによって行った。
上記処理については、10秒タクトで行うことができた。
欠陥処理が終了した太陽電池スラブは、電解質溶液槽内からすぐに取り出し、純水で表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
次に、これらの太陽電池スラブの特性を測定する為に、太陽電池スラブ上に電力取出し用の電極を作製した。電極の概略図を図4に示している。
乾燥が終了した太陽電池スラブ401は、端部の透明導電膜の不要部分402を、塩化第2鉄を主成分とするエッチングペーストで除去した。次に、有効面積外であって、対向する2辺の位置に、後述する金属バスバーの絶縁確保の為に絶縁部材403を設けた。絶縁部材403としては、厚み100μmのポリイミド基材両面粘着テープを貼ることによって形成した。
次に、集電電極404として、線径100μm銅ワイヤを図4のように複数本載置し、銅ワイヤの外周に被覆されたカーボンペーストにより固定した。また、さらには、厚さ100μmの銀メッキ銅からなる金属バスバー405をワイヤ404の端部に貼り付けて、同様にカーボンペーストでワイヤとの電気的接続を形成した。
以上の工程により、太陽電池が100枚作製されたので、以下太陽電池の特性を測定した。
AM1.5グローバルの太陽光スペクトルで100mW/cm2の光量の擬似太陽光源(以下、「シミュレータ」と呼ぶ。)を用いて、太陽電池特性を測定したところ、100枚の平均で太陽電池の変換効率は、11.34±0.16%であった(表1)。また、欠陥の処理状態の指標でもあるシャント抵抗の分布を調べたところ、100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られた。これは、欠陥部の処理が不十分な状態で終了することなく確実に高抵抗化していることが反映した結果であると考えられる。また、シリーズ抵抗の値も0.026Ω±0.001Ωと比較的良好であった。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2510箇所(52.3%)であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られた。シート抵抗は、元来95Ω/□となるように蒸着している為、欠陥処理によって透明導電層が薄くなっていないことを示している結果であると考えられる。以上のことから、本実施例では良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例2)
基板と対向電極間の距離を200μmにした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例2での100枚の平均変換効率は、11.34±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.026Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1と同様の結果であり、電極間距離が200μmの場合においても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2440箇所(50.8%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例2においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例3)
基板と対向電極間の距離を100μmにした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例3では、基板と電極の距離を100μmに設定しようとしたが、あまりに距離が短い為に設定に時間がかかり、1枚あたりの平均処理時間が約20分であった。
実施例3での100枚の平均変換効率は、11.34±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.026Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1と同様の結果であり、電極間距離が100μmの場合においても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2390箇所(49.8%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例3においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例4)
基板と電極間の距離を1mmにした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例4での100枚の平均変換効率は、11.34±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.026Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1と同様の結果であり、電極間距離が1mmの場合においても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2600箇所(54.2%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例4においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例5)
基板と電極間の距離を1cmにした点、及び距離のオーダーが実施例1〜4とは大きく変化した為にそれによる抵抗を計算して許容値を10mAとした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例5での100枚の平均変換効率は、11.33±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.027Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1とほぼ同様の結果であり、電極間距離が1cmの場合においても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2720箇所(56.7%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね96Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例5においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例6)
基板と電極間の距離を5cmにした点、及び距離のオーダーが実施例1〜4とは大きく変化した為にそれによる抵抗を計算して許容値を8mAとした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例6での100枚の平均変換効率は、11.33±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.027Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1とほぼ同様の結果であり、電極間距離が1cmの場合においても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2720箇所(56.7%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね96Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例6においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例7)
基板と電極間の距離を10cmにした点、及び距離のオーダーが実施例1〜4とは大きく変化した為にそれによる抵抗を計算して許容値を6mAとした点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例7での100枚の平均変換効率は、11.30±0.18%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.029Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1よりも少しだけ変換効率が低く、少しだけシリーズ抵抗が高いが、電極間距離が10cmの場合においても本発明が概ね有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、3420箇所(71.2%)であり、実施例1と比較すると非常に高い値となった。これは電極間距離が離れるにしたがって領域判定の精度が落ちている結果であると考えられる。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、97Ω/□のシート抵抗が得られ、実施例7では非常に少しだけ透明導電層が薄くなってきている兆候が見られた。以上のことから、本実施例においては少し効率が低下する傾向が見られたものの、良好な特性の太陽電池が作製できた
(実施例8)
第1の電圧を48個の対向電極に順番に印加するのではなく、同時に印加した点が実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例8での100枚の平均変換効率は、11.35±0.16%という非常に良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.026Ω±0.001Ωと良好であった。これはほぼ実施例1と同様の結果であり、第1の電圧を同時に印加しても本発明が有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した1600箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2570箇所(53.5%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例8においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(実施例9)
第2の電圧として印加するパルス電圧の回数を一様に100回ではなく、第2の電圧を印加した時の電流変化をモニターしておいて、電流変化量が5mAを以下となった時点で電圧印加を終了するようにしたところが実施例1とは異なっており、その他は実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
実施例9での100枚の平均変換効率は、11.35±0.16%という最も良好な値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られ、シリーズ抵抗の値も0.025Ω±0.001Ωと良好であった。これは実施例1はもちろんのこと、実施例2乃至7よりも良好な結果であり、本実施例の方法が最も有効であることが証明できた。
また、ここで、100枚の太陽電池で第1の電圧を印加した4800箇所のうち、許容値を超えて第2の電圧を印加した箇所を数えてみると、2417箇所(50.4%)であり、この値もほぼ実施例1と同等であった。また、これら100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、第1の電圧のみを印加した部分のシート抵抗を測定したところ、概ね95Ω/□のシート抵抗が得られたので、実施例9においても透明導電層が薄くなっていないことは証明できた。
さらに、本実施例において最も効率がよく出た原因を探る為に、実施例1と実施例9のシート抵抗の値を小数点以下1桁の位まで分析したところ、実施例9が94.8Ωであったのに対し、実施例1は95.2Ωであった。即ち、本実施例では、第2の電圧を欠陥処理が終了した時点で終了するようにしたので、実施例1よりも余分にITO膜が薄くなることがなく、シート抵抗をより維持できる方法になっているものと考察できる。以上のことから、本実施例においても良好な特性の太陽電池が作製できた。
(比較例1)
図5には、本発明の比較例1で使用した電界処理装置の概略図を示している。
図5において、501は基板、502は第1電極層、503は半導体層、504は第2電極層(透明導電層)、505は短絡部、506は対向電極、507は電解処理槽、508は電解質溶液、509は電圧印加のための電源、510は電流検出手段、511はスイッチを表している。
実施例1では、複数の対向電極を用いていたが、比較例1では、対向電極506として、基板の面積と同様の面積を有するSUS430の1枚平板電極を用意した。
また、実施例1では、最初に第1の電圧で欠陥領域をピックアップして、その後第2の電圧で欠陥の修復を行ったが、比較例1では、欠陥領域のピックアップをせずに、すぐさま欠陥の修復を行った。欠陥を修復する電圧条件としては、電圧値が3.50Vであってパルス幅が25m秒のパルス電圧を、基板側を負極、対向電極側を正極として100回印加した。
その他は、実施例1と全く同様に太陽電池を作製し、評価を行った。太陽電池スラブとしては、上記作製した太陽電池スラブ3500枚のうち、任意の100枚をランダムに選んで使用した。
比較例1での100枚の平均変換効率は、11.27±0.18%という値が得られた(表1)。また、シャント抵抗の分布とシリーズ抵抗を調べたところ、シャント抵抗は100枚とも全てが10kΩ・cm2以上の非常に高いシャント抵抗の値が得られたが、シリーズ抵抗の値は0.031Ω±0.001Ωと少し高めであった。実施例1よりもシリーズ抵抗が増大したことによって、変換効率が低下してしまった。
ここで、100枚の太陽電池のうち任意の数枚を取り出して、シート抵抗を測定したところ、100〜120Ω/□のシート抵抗の値が得られ、かなりシート抵抗が増加してしまっていることが確認された。この原因により、シリーズ抵抗が増大し、変換効率が低下したものと考えられる。
Figure 2005135941
本発明の実施態様例の電解処理装置を示す概略図である。 本発明の対向電極の一例を示す概略図である。 短絡部の修復過程を示す概略図である。 太陽電池の電極を示す概略図である 比較例の電解処理装置を示す概略図である。
符号の説明
101、301、501 基板
102、302、502 第1電極層
103、303、503 半導体層
104、304、504 第2電極層(透明導電層)
105、305、505 短絡部
106、506 対向電極
107、507 電解処理槽
108、508 電解質溶液
109、509 電源
110、510 電流検出手段
111、511 スイッチ
401 太陽電池スラブ
402 透明導電層の不要部
403 絶縁部材
404 集電電極
405 金属バスバー

Claims (10)

  1. 基板上に少なくとも第1電極層、半導体層、第2電極層を有する光起電力素子の短絡部修復方法であって、
    複数に分割された対向電極と、前記光起電力素子とを電解液中に浸漬し、
    対向電極と、基板もしくは第1電極層との間に第1の電圧を印加して、対向電極毎に電流値を測定し、
    測定電流値が許容値を超えた領域のみに、さらなる第2の電圧を印加して短絡部を修復することを特徴とする光起電力素子の短絡部修復方法。
  2. 前記第1の電圧の印加方向は、光起電力素子の順方向電圧と同じ方向であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  3. 前記第1の電圧は、パルス電圧であることを特徴とする請求項1乃至2いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  4. 前記第2の電圧の印加方向は、光起電力素子の順方向電圧と同じ方向であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  5. 前記第2の電圧は、直流電圧、交流電圧、もしくはパルス電圧のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  6. 前記第2の電圧を印加した時の電流変化をモニターし、前記電流変化の量が予め定めた閾値以下となった時点で第2の電圧印加を終了するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  7. 前記電流変化の量は、10ミリ秒乃至100ミリ秒の間隔で算出することを特徴とする請求項6に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  8. 前記対向電極と、前記光起電力素子との距離が0.2mm乃至5cmであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  9. 前記半導体層は、少なくとも一層の非晶質シリコン層を含むことを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載の光起電力素子の短絡部修復方法。
  10. 基板上に少なくとも第1電極層、半導体層、第2電極層を有する光起電力素子の短絡部修復装置であって、
    複数に分割された対向電極と、
    前記対向電極と前記光起電力素子とを電解液中に配置する機構と、
    前記対向電極と、基板もしくは第1電極層との間に第1の電圧を印加して、対向電極毎に電流値を測定する測定手段と、
    測定電流値が許容値を超えた領域のみにさらなる第2の電圧を印加して短絡部を修復する制御手段を有することを特徴とする光起電力素子の短絡部修復装置。
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