JP3852796B2 - カムホルダー分割装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、カムシャフト受け面の研磨等の加工を行うためにシリンダーヘッドに仮止めされたカムホルダーを、当該シリンダーヘッドから取り外す際に使用されるカムホルダー分割装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、自動車用エンジン部品としてのアルミ部材等にて鋳造されたシリンダーヘッドの概略的な部分外観斜視図である。同図において、シリンダーヘッドSには、図示しないカムシャフト等の駆動系部品が複数のカムホルダー100によって取り付けられる。このカムホルダー100は、ボルト(図示せず)にてシリンダーヘッドSに固定されるが、これに先立って、シリンダーヘッドSとこのシリンダーヘッドSに取り付けられたカムホルダー100とによって形成される円弧状の内周面、すなわちカムシャフト受け面101の研磨等の加工を行う必要がある。この加工は、取外し可能なノックピン102にてカムホルダー100をシリンダーヘッドSに仮止めした状態で一体化して行われる。
【0003】
この加工が終了すると、当該シリンダーヘッドSは、カムホルダー100を仮止めした状態で組立てラインに搬送され、先ず、カムシャフト(図示せず)を取り付けるためにカムホルダー100をシリンダーヘッドSから分割、すなわち取り外す。従来において、このカムホルダー100の取り外しは、小規模なエンジン組立ラインにおいては、人手により、プラスチックハンマー103等で叩いて一つ一つ取り外している。また、生産量の多い組み立てラインでは、パレットに載置されたシリンダーヘッドSを上から押さえ付けてクランプし、アーム先端の爪部をカムホルダー100に引っかけて引き抜く大型の装置が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記小規模な組み立てラインにおいて、プラスチックハンマー103等で叩いて一つ一つ取り外すのは非常に手間がかかるとともにノックピン穴を変形させる虞があり、また、前記生産量の多い組み立てラインにおいてアーム先端の爪部をカムホルダー100に引っかけて引き抜く大型の装置は、コスト的に高価であるという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みて創案されたものであり、シリンダーヘッドにノックピンにて仮止めされた複数のカムホルダーを一度に、かつ簡単に取り外すことでき、また、コスト的にも安価に製造可能であるカムホルダー分割装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記問題点を解決するために創案されたものであり、研磨加工等のためにシリンダーヘッドに仮止めされた複数のカムホルダーを当該シリンダーヘッドから取り外す際に使用されるカムホルダー分割装置であって、基台にフランジを介して固定されたシリンダーと、このシリンダーに連結され、シリンダーの作動方向に摺動自在で、外周部にテーパー部を有する摺動ロッドと、この摺動ロッドを内通させる貫通孔を有し、この貫通孔に前記摺動ロッドのテーパー部と当接する孔テーパー部を設け、上下に2分割されて第1のロッドと第2のロッドとからなる外部ロッドと、この外部ロッドの第1のロッドと第2のロッドが当接して一体となるように基端と先端にそれぞれ付設された弾性体とを備え、前記摺動ロッドの外周部上下に、前記第1のロッドに当接する第1のテーパー部と前記第2のロッドに当接する第2のテーパー部とを設けるとともに、前記第1のロッドに当接する前記第1のテーパー部は、前記拡開する距離が大である大テーパー部とし、前記第2のロッドに当接する前記第2のテーパー部は前記拡開する距離が小である小テーパー部として形成し、前記シリンダーヘッドと仮止めされた複数のカムホルダーとで形成される孔部に前記外部ロッドを挿入し、前記シリンダーを作動して前記摺動ロッドを摺動させ、前記第1のロッドと第2のロッドを前記弾性体の付勢力に抗して上下方向に拡開させて、仮止めされた複数のカムホルダーを取り外してなることを特徴とするカムホルダー分割装置とした。
【0006】
また、前記外部ロッドと前記摺動ロッドを2組備えてなることを特徴とするカムホルダー分割装置とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って本発明に係るカムホルダー分割装置の実施の形態の一例を説明する。
図1はシリンダーヘッドSに取り付けられたカムホルダー分割装置1の正面断面図であり、図2はその一部を破断して示した平面図である。図1は図2のA−A線矢視断面図となっている。また、図3(a),(b)は図1のB−B線矢視断面図であり、特に図3(b)は作動時の状態を示している。
【0008】
図1乃至図3において、符号2は基台であり、この基台2の所定高さを有する座部3上にテーブル4が溶接等にて固定されている。このテーブル4上にフランジ5が取り付けられるが、このフランジ5は、底部ブラケット5aと両側部ブラケット5bによりテーブル4上に垂設されている。そして、フランジ5の水平方向両側には、所定径を有する一対の孔11,11(図1参照)が穿設され、この孔11,11部分にそれぞれガイド12が貫通して嵌合されている。
【0009】
この一対のガイド12,12の構成は同一であるため、以下、一方のガイド12の構成について説明する。
このガイド12は、板状部12bに大径部12cと小径部12dが突出して設けられるとともに、中央には後述するロッド部10の摺動をガイドするためのガイド孔12aが穿設されている。そして、大径部12cと小径部12dを前記フランジ5の孔11に貫通させ、大径部12cを当該孔11に当接させるとともに板状部12bをフランジ5に添設してボルト等のネジ締めにより、当該ガイド12とフランジ5が固定されている。
【0010】
また、前記板状部12bの反対面には、連結板13がボルト等のネジ締めにより固定され、この連結板13に上部ガイド14a及び下部ガイド14bがボルト等のネジ締めにより固定され、つまり、板状部12bと連結板13と上部ガイド14a及び下部ガイド14bがフランジ5に固定される。また、上部ガイド14aには上部ガイドレール15aが上下に摺動可能に嵌合しており、下部ガイド14bには下部ガイドレール15bが同じく上下に摺動可能に嵌合している。符号15cは規制板であり、上部及び下部ガイドレール15a,15bの摺動上限及び摺動下限を規制するために前記連結板13の上面部及び下面部にボルト等のネジ締めにて固定される。
【0011】
また、前記上部ガイドレール15aには上部弾圧板16aが、下部ガイドレール15bには下部弾圧板16bがボルト等によるネジ締めにより固定されている。そして、上部弾圧板16aと下部弾圧板16bは、それぞれにその水平方向両側に突出した一対のバーに上下方向にバネ17,17が係止され、このバネ17,17の弾圧力により、上部弾圧板16aと下部弾圧板16bとは相互に引きつけ合い当接するようになっている。
【0012】
さらに、前記上部弾圧板16aには、前方(図面右方向)に細長く延出する外部ロッド18の上部ロッド18aの鍔状の後端部をボルト等のネジ締めにより固定し、同じく下部弾圧板16bには、外部ロッド18の下部ロッド18bの鍔状の後端部をボルト等のネジ締めにより固定している。即ち、外部ロッド18は上下に2分割されて上部ロッド18aと下部ロッド18bからなり、上部ロッド18aと下部ロッド18bの先端部はOリング19にて一体となるよう付勢されている。このように、外部ロッド18は、上部ロッド18aと下部ロッド18bとに2分割され、シリンダーヘッドSとこのシリンダーヘッドSに仮止めされたカムホルダー100とで形成される孔部(図7の101参照)に挿通される。
【0013】
また、外部ロッド18内には、図1に示すように摺動ロッド20が長手方向(前後方向)に摺動可能に嵌合している。この摺動ロッド20は前記上部及び下部弾圧板16a,16b、上部及び下部ガイドレール15a,15b、上部及び下部ガイド14a,14b、連結板13部分を貫通し、前記ガイド12のガイド孔12aに嵌合・挿通し、その後端部(図面左方向)において、前記フランジ5と略平行に左右方向に延出したステー21の一端に固設されている。即ち、このステー21の左右両端にはそれぞれ摺動ロッド20,20の後端部が固設されている。そして、ステー21の略中央とフランジ5間には駆動シリンダー22が配設されており、この駆動シリンダー22が後退作動すると、ステー21をフランジ5より離隔する方向に、すなわち図面左方向に移動させるようになっている。
【0014】
ステー21には前記のように摺動ロッド20,20が固定されていることから、駆動シリンダー22の後退作動により、摺動ロッド20,20はそれぞれガイド12にガイドされて外部ロッド18内を図面左方向に摺動する。ステー21とフランジ5はそれぞれの水平方向両端部間にバネ25,25が係止されており、前記駆動シリンダー22の後退作動により後方に移動したステー21は、当該バネ25,25の弾性力にて元の位置(図1,図2に示す位置)に復帰し、同時に、摺動ロッド20も元の位置に復帰するようになっている。
【0015】
また、図4(a),(c)は前記図1のC部分の拡大図であり、図4(b)は図4(a)のD−D線矢視断面図,図4(d)は図4(c)のE−E線矢視断面図である。特に図4(c),(d)は作動時の状態を説明する図である。図4に示すように、摺動ロッド20はその上部に大テーパー部20aが形成され、その下部に小テーパー部20bが形成されている。大テーパー部20aは、その傾斜上端と傾斜下端との距離H1 が大に形成されており、小テーパー部20bは、その傾斜上端と傾斜下端との距離H2 が小に形成されている。また、大テーパー部20aは、この摺動ロッド20に嵌合する外部ロッド18の上部ロッド18aに形成された大テーパー部18a-1と接触しており、小テーパー部20bは、外部ロッド18の下部ロッド18bに形成された小テーパー部18b-1と接触している。摺動ロッド20そして上部ロッド18a,下部ロッド18bには、このようなテーパー部が、この実施の形態においては4箇所に設けられているが、この数は特に限定されない。
【0016】
前記のように、摺動ロッド20が駆動シリンダー22の作動によって図面左方に摺動すると、摺動ロッド20の大テーパー部20aと上部ロッド18aの大テーパー部18a-1及び摺動ロッド20の小テーパー部20bと下部ロッド18bの小テーパー部18b-1が互いに摺動し、図4(c),(d)に示すように、上部ロッド18aが、前記H1 とH2 の距離分だけ押し上げられ、この際にカムホルダー100も押し上げられて、シリンダーヘッドSから取り外されるようになる。この場合、距離H1 を大テーパー部として大に、距離H2 を小テーパー部として小に形成しているのは、上部ロッド18aを大きく持ち上げてカムホルダー100及びノックピン102を取外すためである。下部ロッド18bにおいては、固定されたシリンダーヘッドSに当接することから、駆動シリンダー22の後退作動により摺動ロッド20が摺動する際において下部ロッド18bがシリンダーヘッドSに激しく当接しないようにするためにH2 を小に形成してある。
【0017】
また、図1に示すように、前記基台2のテーブル4先端には、駆動シリンダー22の作動スイッチ23が取り付けてあり、シリンダーヘッドSを載置する後述する回転パレット32の端部がこの作動スイッチ23に当接することによりスイッチONとなり、駆動シリンダー22が後退作動する。また、この後退作動した駆動シリンダー22を停止させるための停止スイッチ24が、装置後端のアーム24a上に配設されており、駆動シリンダー22が後退作動し、ステー21が後方に移動すると、このステー21が停止スイッチ24に当接してONとなり、これにより駆動シリンダー22が駆動停止するようになっている。
【0018】
次に、前記シリンダーヘッドSを載置するパレットについて図1を参照して説明する。図1に示すように、シリンダーヘッドSはパレット上に載置されるが、このパレット30は、下方に位置する移動パレット31と上方の回転パレット32及びターンテーブル33を備えている。移動パレット31は、その下部にローラ31a,31aを備えて床面Gを移動可能である。この移動パレット31上にターンテーブル33が回転自在に支持され、このターンテーブル33上に連結台34を介して回転パレット32が取り付けられている。シリンダーヘッドSはこの回転パレット32上に複数のクッション32aを介して載置される。
【0019】
また、図1中、符号35はハンドルであり、このハンドル35を持って水平方向に力を加えるとターンテーブル33が回転し、これにより、回転パレット32が、例えば図2に示すように移動パレット31に対して略90°回転する。移動パレット31は、カムホルダー分割装置1の座部3から突出するストッパー部3aに当接して所定位置に停止し、位置決めされる。符号41は、後述する作業区40に配設されている案内枠である(図5参照)。
【0020】
また、図5は、カムホルダーの取外し作業等を行う作業区の平面図である。この作業区40は、床面Gに配設された矩形の案内枠41(図1参照)にて区画されており、前記パレット30はこの案内枠41に案内されて移動する。
先ず、前記シリンダーヘッドSは台車50に載置されてこの作業区40に搬送される。作業員が当該シリンダーヘッドSをホイスト等にて吊り上げてパレット30に載置する(図中▲1▼)。このパレット30に載置されたシリンダーヘッドS1 は、回転パレット32(図1参照)を略90°回転させて、シリンダーヘッドS2 の位置とする(図中▲2▼)。この位置にてパレット30をカムホルダー分割装置1の方向に押し出し(図中▲3▼)、カムホルダー分割装置1の外部ロッド18をシリンダーヘッドSとカムホルダー100とで形成される孔(図7参照)に挿通させる。
【0021】
このシリンダーヘッドS3 の位置にてカムホルダー分割装置1を作動させてカムホルダー100の抜き取り作業を行う。この作業が終了すると、パレット30を前記スタート位置に戻し(図中▲4▼)、パレット30を略90°回転させてシリンダーヘッドS2 の位置からS1 の位置とし(図中▲5▼)、この位置にてパレット30を順次移動させてシリンダーヘッドS4 次いでS5 の位置とする。このシリンダーヘッドS4 ,S5 の位置にて小物部品等の組付け作業を行い、この組付け作業が終了するとパレット30を移動させ、シリンダーヘッドS6 の位置にホイスト等にて吊り下げ、メインラインのコンベア60上に載置する。
【0022】
次いで、空になったパレット30を押出して(図中▲6▼)傾斜移動台42上に移動させると、図示しない接触スイッチがONとなり、移動傾斜台42が作動する。この移動傾斜台42は、支軸42aを回動軸として、図示しないシリンダーにより上方に回動して傾斜するようになっており、この傾斜移動台42により移動したパレット30は、当該傾斜移動台42の傾斜作動によりカムホルダー分割装置1前まで自走する。この位置から作業員等にて前記スタート位置に引き戻され(図中▲7▼)、次のシリンダーヘッドSがこのパレット30上に載置され、作業が続行される。
【0023】
次に、本発明に係るカムホルダー分割装置1の作用を説明する。
先ず、図1及び図2に示すように、シリンダーヘッドSを載置したパレット30を移動して、シリンダーヘッドSとカムホルダー100とで形成される2列の孔(図7の101参照)にカムホルダー分割装置1の外部ロッド18,18を挿通する。この挿通のためにパレット30を前進させると、当該パレット30の回転パレット32の端部が、カムホルダー分割装置1のテーブル4に突出して配設されている作動スイッチ23に当接してONとする。この作動スイッチ23がONとなると、駆動シリンダー22が後退作動し、ステー21がバネ25,25の弾圧力に抗して後退、すなわちフランジ5から離隔する方向に移動する。このステー21の後退により、ステー21に固定されている摺動ロッド20,20が図面左方に摺動する。
【0024】
この摺動ロッド20の摺動により、摺動ロッド20の大テーパー部20aと小テーパー部20bが、上部ロッド18aの大テーパー部18a-1及び下部ロッド18bの小テーパー部18b-1と当接しながら摺動する(図4参照)。この摺動により、上部ロッド18aと下部ロッド18bの基端部側がバネ17,17の付勢力に抗して、また上部ロッド18aと下部ロッド18bの先端部側がOリング19の付勢力に抗して拡開し、それに伴って上部及び下部ガイドレール15a,15bが上部及び下部ガイド14a,14bにガイドされて摺動しつつ拡開する。この拡開により、カムホルダー100が押し上げられ、シリンダーヘッドSからノックピン102と一緒に取り外される。
【0025】
そして、ステー21の後方移動により、停止スイッチ24に当接してこれをONすると、この停止スイッチのON作動により、駆動シリンダー22の後退作動が停止する。駆動シリンダー22の後退作動が停止すると、ステー21はバネ25,25の弾圧力によりフランジ5に近接する方向に移動して元の位置に戻り、したがって、このステー21に固定されている摺動ロッド20も元の位置に戻り、カムホルダー100の取外しが終了し、次いで、パレット30を後退移動してシリンダーヘッドSをカムホルダー分割装置1から取外す。
【0026】
また、前記作業区40(図5参照)を設けてカムホルダーの取外しを行うのは比較的小規模な製造ラインにおいてであるが、本発明に係るカムホルダー分割装置1はこれに限らず、大規模な製造ラインにおいても使用することが可能である。すなわち、大規模な製造ラインで用いる場合には、図6に示すようにメインラインのコンベア60端にカムホルダー分割装置1を前進させ、移動してきたシリンダーヘッドSに対してカムホルダー100の取り外しを行い、この取外し作業が終了するとカムホルダー分割装置1を二点鎖線に示す位置に一端後退させて次のシリンダーヘッドSの移動を待ち、移動してきたシリンダーヘッドSのカムホルダー100の取外しを行う。以下同様な手順にて順次作業を行うことにより、本発明に係るカムホルダー分割装置1は大規模な製造ラインでも使用することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明る係るカムホルダー分割装置は、カムホルダーを取り外す方向に拡開する2分割された外部ロッド内にテーパー部を有する摺動ロッドを嵌合させ、この摺動ロッドをシリンダーにて摺動させて外部ロッドを拡開させ、この拡開により複数のカムホルダーをシリンダーヘッドから取り外す構成としたので、シリンダーヘッドにノックピンにて仮止めされた複数のカムホルダーを、一度に簡単に取り外すことができ、構造が簡単で、しかもコスト的にも安価に製造可能であり、小規模な製造ラインにおいて特に好適で、また大規模な製造ラインにおいても使用することができる。
【0028】
また、外部ロッドを、カムホルダーを取り外す方向に位置する第1のロッドと、この第1のロッドに相対する位置の第2のロッドに分割し、摺動ロッドに、第1のロッドに当接する第1のテーパー部と第2のロッドに当接する第2のテーパー部を設けるとともに、第1のロッドに当接する第1のテーパー部は、拡開する距離が大である大テーパー部とし、第2のロッドに当接する第2のテーパー部は拡開する距離が小である小テーパー部として形成する構成により、カムホルダーを取り外すために摺動ロッドを摺動させる際に、第1のロッドをカムホルダーを取り外す方向に大きく拡開させることができると共に、第2のロッドがシリンダーヘッドに激しく当接することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダーヘッドSに取り付けられたカムホルダー分割装置1の正面断面図であり、図2のA−A線矢視断面図である。
【図2】カムホルダー分割装置1の一部を破断して示した平面図である。
【図3】図1のB−B線矢視断面図であり、図3(a)は非作動時の状態を示す図、図3(b)は作動時の状態を示す図である。
【図4】図4(a),(c)は図1のC部分の拡大図であり、図4(b)は図4(a)のD−D線矢視断面図であり、図4(d)は図4(c)のE−E線矢視断面である。特に図4(c),(d)は作動時の状態を説明する図である。
【図5】カムホルダー100の取外し作業等を行う作業区40の概略的な平面図である。
【図6】大規模な製造ラインにてカムホルダー分割装置1を使用する場合を説明する図である。
【図7】従来の技術を説明する図であり、自動車用エンジン部品としてのアルミ部材等にて鋳造されたシリンダーヘッドSの概略的な部分外観斜視図である。
【符号の説明】
S シリンダーヘッド
1 カムホルダー分割装置
2 基台
5 フランジ
10 ロッド部
12 ガイド
17 バネ(弾性部材)
18 外部ロッド
18a 上部ロッド(第1のロッド)
18b 下部ロッド(第2のロッド)
18a-1 大テーパー部(第1のテーパー部)
18b-1 小テーパー部(第2のテーパー部)
19 Oリング(弾性部材)
20 摺動ロッド
20a 大テーパー部
20b 小テーパー部
21 ステー
22 駆動シリンダー
25 バネ
30 パレット
31 移動パレット
32 回転パレット
Claims (2)
- 研磨加工等のためにシリンダーヘッドに仮止めされた複数のカムホルダーを当該シリンダーヘッドから取り外す際に使用されるカムホルダー分割装置であって、
基台にフランジを介して固定されたシリンダーと、
このシリンダーに連結され、シリンダーの作動方向に摺動自在で、外周部にテーパー部を有する摺動ロッドと、
この摺動ロッドを内通させる貫通孔を有し、この貫通孔に前記摺動ロッドのテーパー部と当接する孔テーパー部を設け、上下に2分割されて第1のロッドと第2のロッドとからなる外部ロッドと、
この外部ロッドの第1のロッドと第2のロッドが当接して一体となるように基端と先端にそれぞれ付設された弾性体とを備え、
前記摺動ロッドの外周部上下に、前記第1のロッドに当接する第1のテーパー部と前記第2のロッドに当接する第2のテーパー部とを設けるとともに、前記第1のロッドに当接する前記第1のテーパー部は、前記拡開する距離が大である大テーパー部とし、前記第2のロッドに当接する前記第2のテーパー部は前記拡開する距離が小である小テーパー部として形成し、
前記シリンダーヘッドと仮止めされた複数のカムホルダーとで形成される孔部に前記外部ロッドを挿入し、前記シリンダーを作動して前記摺動ロッドを摺動させ、前記第1のロッドと第2のロッドを前記弾性体の付勢力に抗して上下方向に拡開させて、仮止めされた複数のカムホルダーを取り外してなることを特徴とするカムホルダー分割装置。 - 前記外部ロッドと前記摺動ロッドを2組備えてなることを特徴とする請求項1に記載のカムホルダー分割装置。
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