JP3851452B2 - 透過型熱現像感光材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱現像感光材料に関し、特に透過型熱現像感光材料のにじみ対策を施した感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルラジオグラフィーシステム、CT,MRなどの医療用の画像を記録する画像記録装置として、従来、銀塩写真式感光材料に撮影または記録後、湿式処理して再現画像を得るウエットシステムが用いられている。
これに対して、近年、熱現像感光材料を用いた湿式処理を含まないドライシステムによる記録装置が注目されている。このドライシステムの画像記録装置においても、画像記録を行う場合には、感光材料にレーザ光を照射すること(露光)によって感光材料に潜像を形成する。そして、潜像が形成されたこの感光材料を加熱することで該潜像を現像する。露光は別途撮影して得た画像データに従ってレーザの出力を制御しつつ、該レーザを走査(主走査)させることで行うのが一般的である。当然このときには感光材料も所定の方向に移動(副走査)させる。
【0003】
図7は本出願人の先行発明に係るこのような熱現像感光材料記録装置を示している。同図において、画像形成装置10は、湿式の現像処理を必要としない熱現像感光材料(以下、記録材料Aと言う)を用い、レーザ光ビームLによる走査露光により記録材料Aを像様露光して潜像を形成した後に熱現像を行って可視像を得る装置である。この画像形成装置10、基本的に記録材料Aの搬送方向順に、記録材料供給部12と、幅寄せ部14と、画像露光部16と、熱現像部18とを備えている。
【0004】
記録材料供給部12は2段となっていて、それぞれの内部22,24にマガジン100を介して各段に装填された記録材料A(例えばB4サイズ及び半切りサイズなど)が選択的に使用できるようにしている。記録材料Aは、レーザビームLによって画像を記録(露光)し、その後熱現像して発色させる記録材料である。プリント指令により、マガジン100の蓋が開いている状態で枚葉機構の吸盤26,28により選択されたマガジン100の記録材料Aが上部から一枚取出され、搬送方向の下流に位置する供給ローラ対30,32、搬送ローラ対34,36、搬送ガイド38,40,42に案内されて幅寄せ部14に搬送される。
【0005】
幅寄せ部14は、搬送方向と直交する方向(以下、輻方向とする)に記録材料Aを位置合わせすることにより、下流の画像露光部16における主走査方向の記録材料Aの位置合わせ、いわゆるサイドレジストを取って、搬送ローラ対44によって記録材料Aを下流の画像露光部16に搬送する。
【0006】
その下流の画像露光部16は光ビームによって記録材料Aを像様に露光するものであり、露光ユニット46と副走査搬送手段48とを備えている。
図8はこの画像露光部16の1例を示している。
図において、画像露光部16は、
▲1▼ 記録用の基準となる波長のレーザビームL0を出力する半導体レーザ50a,レーザビームを平行光束とするコリメータレンズ50b,シリンドリカルレンズ50cとからなる第一のレーザ光源50のほかに、
▲2▼ この光軸方向と直交して、レーザビームL1を出力する第二の半導体レーザ200a,コリメータレンズ200b,シリンドリカルレンズ200Cからなる第二のレーザ光源200を備えている。 各レーザ光源50,200からの光は、偏光ビームスプリッタ202を通じて重畳されたビームとなり、反射ミラー204を通じてポリゴンミラー54に入光し、これの回転に伴いレーザビームは偏向されつつfθレンズ56及びシリンドリカルミラー58を介して主走査方向bに沿って照射される。
また、画像信号の入力を受けて、図示しない制御部によりドライバ52を駆動し、ポリゴンミラー(回転多面鏡)54及びローラ対62に設けた送りモータ206を回転駆動制御してレーザビームを記録材料Aの主走査方向bに走査しつつ記録材料Aを副走査方向aに送る。
上記合波光学系は1例であるが、本発明はもちろんこれに限定されるわけではない。また、上記説明では半導体レーザを用いているが、本発明はもちろんこれに限定されるわけではなく、他のもの、例えばHe−Neレーザでもよいことはいうまでもない。
以上により、記録材料Aはローラ対62に設けた送りモータ206の送りによる副走査方向に順次送られながら、その表面に主走査方向に沿って所定の潜像を順次形成することになる。
【0007】
さて、再び図7に戻って、このように図8で例示したような画像露光部16において潜像を記録された記録材料Aは、次いで、搬送ローラ対64,66,132によって搬送されて、熱現像部18に搬送される。熱現像部18は、記録材料Aを加熱することにより、熱現像を行って潜像を可視像とする部位で、内部のプレートヒータ320はその内部にニクロム線等の発熱体を平面状に敷設して収容した板状の加熱部材であり、記録材料Aの現像温度に維持している。また、図示のようにプレートヒータ320を上方に凸としており、記録材料Aをプレートヒータ320の表面に接触させつつ、プレートヒータ320に対して相対的に移動させる移送手段としての供給ローラ326と、プレートヒータ320から記録材料Aへの伝熱のため、押さえローラ322がプレートヒータ320の下面側に配設されている。また、押さえローラ322のプレートヒータ320とは反対側に保温のための保温カバー325が設けられている。
このような構成により、記録材料Aは対ローラ326の駆動移送によって押さえローラ322とプレートヒータ320との間を通過し、熱処理によって熱現像されて、露光によって記録された潜像が可視像となる。その際記録材料Aの先端がプレートヒータ320に押しつけられるように搬送されるので、記録材料Aの座屈を防止することができる。
以上の説明はプレートヒータを用いたものについて行ってきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の方式の熱現像のもの、例えばヒートドラム+ベルト式のものであってもよいことは言うまでもない。
熱現像部18から排出された記録材料Aは搬送ローラ対140によりガイドプレート142に案内され、排出ローラ対144からトレイ146に集配される。
【0008】
つぎに、記録材料Aである熱現像感光材料について説明する。
図6は熱現像感光材料の断面図である。図6において、レーザー光Lの入射側(図の上側面)から、画像形成層の保護や付着防止などのための表面保護層、画像形成層であるEm層、支持体層(通常はPETを用いる。)、バック層(場合によってはAH(アンチハレーション)層を備えている。)で構成されている。Em層は支持体層のレーザー光Lの入射側面にバインダーの50%以上がラテックスで構成されかつ有機銀塩の還元剤を含有する画像形成層である。レーザー光Lの入射により画像形成層が露光されると感光性ハロゲン化銀等の光触媒が潜像核を形成し、加熱されることによって、還元剤の作用でイオン化されている有機銀塩の銀が移動して、感光性ハロゲン化銀と結合して結晶銀となり、画像を形成する。有機銀塩としては、有機酸の銀塩、好ましくは炭素数が10〜30の長鎖脂肪カルボン酸の銀塩、および配位子が4.0〜10.0の錯安定定数を有する有機または無機銀塩の錯体が例示され、具体的には、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀、樟脳酸銀等が例示できる。この記録材料の画像形成層には、露光されて光触媒となる物質、例えば、感光性ハロゲン化銀(以下、ハロゲン化銀とする)が含有されている。
このような記録材料の画像形成層もしくは画像形成層と同一面の他の層には、光学濃度の向上を目的として、色調剤として知られる添加剤を、好ましくは銀1mol 当たり0.1mol %〜50mol %程度含有してもよい。なお、色調剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたプレカーサであってもよい。色調剤としては、記録材料に利用される公知のものが各種利用可能であり、具体的には、フタルイミドやN−ヒドロキシフタルイミド等のフタルイミド化合物; スクシンイミドやピラゾリン−5−オン等の環状イミド; N−ヒドロキシ−1,8−ナフタルイミド等のナフタルイミド; コバルトヘキサミントリフルオロアセテート等のコバルト錯体; 3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールや2,4−ジメルカプトピリミジン等のメルカプタン; 4−(1−ナフチル)フタラジノン等のフタラジノン誘導体やその金属塩等が例示され、塗布液に、溶液、粉末、固体微粒子分散物として添加される。
増感色素としてはハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので有ればいかなるものでも良い。増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加せしめるには、それらを直接乳剤中に分散してもよく、あるいは、水、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド等の単独もしくは混合溶液に溶解して乳剤に添加してもよい。
【0009】
表面保護層は付着防止材料から形成され、例えば、ワックス、シリカ粒子、スチレン含有エラストマー性ブロックコポリマー(スチレン−ブタジエン−スチレン等)、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート等が利用される。
また、ハレーション防止染料を使用する場合、この染料は波長範囲で目的の吸収を有し、処理後に可視領域での吸収が充分少なく、アンチハレーション層の好ましい吸光度スペクトルの形状が得られればいかなる化合物でも良い。例えば、以下に挙げるものが開示されているが、これに限定されるものではない。単独の染料としては特開平7−11432号や同7−13295号の各公報に開示されている化合物等が例示され、処理で消色する染料としては特開昭52−139136号、特開平7−199409号の各公報に開示されている化合物等が例示される。 また、この記録材料は、支持体の一方の側に画像形成層を有し、他方の側にバック層を有するのが好ましい。
バック層には、搬送性改良のためにマット剤を添加しても良い。マット剤は、一般に水に不溶性の有機または無機化合物の微粒子である。有機化合物としては、水分散性ビニル重合体の例としてポリメチルアクリレート、メチルセルロース、カルボキシ澱粉、カルボキシニトロフェニル澱粉等が好ましく例示され、無機化合物としては、二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等が好ましく例示される。
バック層を形成するバインダーとしては、好ましくは、無色で、透明または半透明の各種の樹脂が利用可能であり、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポロビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートプチレート、カゼイン、デンプン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリメチルメタクリル酸、ポリ塩化ビニル等が例示される。
また、バック層は、所望の波長範囲での最大吸収が0.3〜2であることが好ましく、必要に応じて、前述のアンチハレーション層で利用されるハレーション防止染料を添加してもよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、可視域である750nm露光波長以下の感光材料に対して可視光で記録する場合に、必要なシャープネスを維持しハレーションやイラジエーションを防止するために、前述した色調剤として知られる添加剤である可視光吸収染料が用いられる。ところが医療用や印刷用等に用いられる透過型材料の場合、この染料による着色が高い濃度で残ると品質上問題がある。例えば、赤い色で記録する場合赤色を吸収するシアン色素を感光材料に入れているが、これが多すぎるとその青色着色が強くて問題になった。従って染料の吸光度を低く抑えるか、露光後に後処理することで消色する必要がある。後処理は具体的には熱で消える色素を感光材料に入れたものを用い、熱現像時に熱で色素を消すようにしている。しかし染料はコストアップを招くため、なるべく初期の吸光度を低く抑えるようにしていた。ところが染料の吸光度を低くした場合、図1(A)のように黒地中に「白」なる文字を白抜きで記録する場合、図1(B)のように白文字の境界ににじみが生じて黒地中の白文字の字抜けが悪くなった。
また、図2(A)のようにハーフトーンの中に黒地を記録する場合、図2(B)のように黒地に隣接するハーフトーンに、にじみがでてしまった。
このようなにじみ現象が生じる理由は次のような原因によることが分かった。
すなわち、感光材料の断面図を示す図6において、黒地(図の右側)に隣接してハーフトーン(図の左側)を記録する場合を考えると、所望のハーフトーンに必要な露光エネルギーのレーザ光L1がEm層を感光すれば十分であるところ、図のように隣接する黒の部分の記録エネルギーのレーザ光L2がバック層の各箇所で反射して一部がハーフトーン側のEm層に向かいここを感光するためである。
本発明は上記欠点を解決するもので、黒地中に白抜き記録する場合にも、ハーフトーンの中に黒地を記録する場合にも、境界部分ににじみができない記録材料および記録方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記欠点を解決するもので、請求項1記載の透過型熱現像感光材料の発明は、熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料において、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.5以下でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの4倍以上7倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの17倍以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴としている。
請求項2記載の透過型熱現像感光材料の発明は、熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料において、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.5以下でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの1/7以上1/4倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの1/25以上1/17以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の透過型熱現像感光材料において、濃度1.2のときのD−LogE曲線の勾配γ(絶対値)が2.7〜1.9であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の透過型熱現像感光材料において、前記最低濃度が0.25以下であることを特徴としている。
請求項5記載の透過型熱現像感光材料の発明は、熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料であって、露光後の後処理で消色するアンチハレーションAH層を持つものにおいて、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.2以上でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの4倍以上7倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの17倍以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴としている。
請求項6記載の透過型熱現像感光材料の発明は、熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料であって、露光後の後処理で消色するアンチハレーションAH層を持つものにおいて、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.2以上でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの1/7以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの1/25以上1/17以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の透過型熱現像感光材料において、濃度1.2のときのD−LogE曲線の勾配γ(絶対値)が2.7〜1.9であることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項6記載の透過型熱現像感光材料において、前記最低濃度が0.25以下であることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料において、前記透過型熱現像感光材料中のEm(乳剤)層におけるレーザ光吸収濃度が0.2以下であることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料において、ネガ型材料の場合の最大濃度を出すのに必要な露光エネルギーE3が、E3≦700μJ/cm2又は、ポジ型材料の場合の最低濃度を出すのに必要な最小露光エネルギーE0が、E0≦700μJ/cm2であることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料において、前記透過型熱現像感光材料が支持体上にバインダー、有機銀塩、還元剤、ハロゲン化銀を含有するものであることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図3はネガ型感光材料の感度カーブを示すもので、縦軸は濃度D、横軸はエネルギーEをlog目盛りで表している。
▲1▼E1は濃度D1=最小濃度Dmin+0.1を出すための露光エネルギー、
▲2▼E2は濃度D2=1.2を出すための露光エネルギー、
▲3▼E3は設定された最大濃度D3=2.8を出すための露光エネルギー、
である。図には、勾配の異なる3つの曲線(A)、(B)、(C)が描かれている。曲線(A)のように急な勾配(「階調が硬い」とも言う。)の感光材料Aの場合、中間濃度D2を出すために必要な露光エネルギーがE2であり、また、最大濃度D3を出すために必要な露光エネルギーがE3である場合、図5のような感光材料にレーザ光を当てたとき、感光材料の底面での反射率r%とすると隣接黒地の最大濃度エネルギーE3の反射率r%に比例するエネルギーがハレーションとなって反射して白地またはハーフトーンのEm層に到来することとなる。
同じく、曲線(B)のように緩やかな勾配(「階調が軟らかい」とも言う。)の感光材料Bの場合、中間濃度D2を出すために必要な露光エネルギーはE2’であり、また最大濃度D3を出すエネルギーはE3’となる。すると、図5のような感光材料にレーザ光を当てたときの反射エネルギーはE3’に比例する。
そこで、両者の反射エネルギーを比較すると、急な勾配の感光材料AのエネルギーE3よりも緩やかな勾配の感光材料BのエネルギーE3’の方が大きいから反射によるハレーションの寄与率も大きくなることがわかる。したがって、ハーフトーンのEm層に到来するエネルギーも大きくなり、その分だけ所定のハーフトーンよりも濃くなり、にじみが発生することとなる。
また、曲線(C)のように急な勾配の曲線(A)よりもさらに急な勾配の感光材料Cの場合には、中間濃度D2を出すために必要な露光エネルギーはE2”であり、最大濃度D3のエネルギーはE3”となるから、この感光材料Cの方が感光材料Aよりも反射によるハレーションの寄与率が小さくなり、したがって確かに感光材料Aよりもさらににじみが発生しにくくなる。しかしながら、逆にエネルギーのわずかの変動で濃度が大きく変わることとなるので、例えば図8のような回転多面鏡54の面間ばらつきに伴って面数周期にピッチむらがある場合、濃度むらが発生し易くなる欠点が発生する。
したがって、あまり急な勾配になり過ぎても実用的でなくなる。
本発明は感光材料Aのような勾配の感光材料を提供することにある。
【0013】
図4はポジ型感光材料(D)の感度カーブを示すものである。縦軸は濃度D、横軸はエネルギーEをlog目盛りで表している。
▲1▼E1は濃度D1=最小濃度Dmin+0.1を出すための露光エネルギー、
▲2▼E2は濃度D2=1.2を出すための露光エネルギー、
▲3▼E3は設定された最大濃度D3=2.8を出すための露光エネルギー、
▲4▼E0は最小濃度Dminとするための最小露光エネルギーである。
ポジ型感光材料(D)の感度カーブの場合もネガ型感光材料の感度カーブの場合と同じことが言える。つまり、急勾配の感光材料の方が緩やかな勾配の感光材料よりにじみが発生しにくく、また逆に、急すぎる勾配の感光材料は実用的でない。
【0014】
本発明の実施に用いたメディカル用記録装置は次のとおりである。
1)メディカル用記録装置に関するもの:
(1)感材が波長660nmに感光するネガ型ドライシルバー透過材料。乳剤層に660nmに対する吸光度0.09、バック層に660nmに対する吸光度0.45の染料をそれぞれ含む。バック層染料は熱消色性であり、熱現像時に完全に消色し無色化する。
(2)記録部は光源が波長660nm最大出力30mW半導体レーザ2本の合波。走査光学系は回転多面鏡6面9012rpm(主走査周波数901.2Hz )。
主走査:fθレンズ、シリンドリカルレンズ、シリンドリカルミラー系の面倒れ補正。走査デューディ(1走査長さを100としたときの記録材料に照射される割合)70%(記録材料上の走査幅356mm)。
副走査:感材を走査光学系の焦点面を主走査と直交方向に搬送。搬送速度22.53mm/sec(走査ピッチ25μm)。
露光エネルギー:400μJ/cm2
(3)現像部:約120°に加熱したプレートヒータ上を、感材のバック面を接触させ滑らせて約20秒熱現像する。
(4)装置全体の構成:図7の装置と同じものである。
【0015】
熱現像条件は、最低濃度D1を維持しかつ最大露光エネルギーで最大濃度D3を記録できる条件下で行なうことする。つまり、同一感光材料であっても加熱温度と加熱時間によって感度カーブは大きく異なるので、画像診断に必要な条件である感光材料のDminおよびDmaxを満たすようにしている。またそのための記録装置も特殊なものでなく製造適性(部材がリーズナブルな価格で入手もしくは製作できる)を満たすようにしている。
その条件とは、例えば、Dmin≦0.25(好ましくは≦0.2)
Dmax ≧2.5(好ましくは≧3.0)
γ≦4(D=1.2のとき)である。
具体的には例えば、100〜140°C、10〜40secで熱現像する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の感光材料の実施例は次のとおりである。
実施例
《PET支持体の作成》
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フェノール/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25°Cで測定)のPETを得た。これをペレット化した後130°Cで4時間乾燥した後、300°Cで溶融後T型ダイから押し出したあと急冷し、熱固定後の膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フイルムを作成した。
これを、周速の異なるロールを用い3.3倍に縦延伸、ついでテンターで4.5倍に横延伸を実施した。この時の温度はそれぞれ、110°C、130°Cであった。この後、240°Cで20秒間熱固定後これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後テンターのチャック部をスリットした後、両端にナール加工を行い、4kg/cm2 で巻き取り、厚み175μmのロールを得た。
【0017】
《表面コロナ処理》
ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2 の処理がなされていることがわかった。この時の処理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは1.6mmであった。
【0018】
《下塗り支持体の作成》
(下塗り塗布液Aの調製)
ポリエステル共重合体水分散物ペスレジンA−515GB(30%、高松油脂(株)製)200mlにポリスチレン微粒子(平均粒径0.2μm)1g、下記のような界面活性剤1(1wt%)20mlを添加し、これに蒸留水を加えて1000mlとして下塗り塗布液Aとした。
【0019】
【化1】
Figure 0003851452
(下塗り塗布液Bの調製)
蒸留水680mlにスチレン−ブタジエン共重合体水分散物(スチレン/ブタジエン/イタコン酸=47/50/3(30(重量比)、濃度30wt%、)200ml、ポリスチレン微粒子(平均粒径2.5μm)0.1gを添加し、更に蒸留水を加えて1000mlとして下塗り塗布液Bとした。
(下塗り塗布液Cの調製)
イナートゼラチン10gを蒸留水500mlに溶解し、そこに特開昭61−20033号明細書記載の酸化スズ−酸化アンチモン複合物微粒子の水分散物(40wt%)40gを添加して、これに蒸留水を加えて1000mlにして下塗り塗布液Cとした。
(下塗り支持体の作成)
上記コロナ放電処理を施した後、下塗り塗布液Aをバーコーターでウエット塗布量が5ml/m2 になる様に塗布して180°Cで5分間乾燥した。乾燥膜厚は0.3μmであった。次いでこの裏面(バック面)にコロナ放電処理を施した後、下塗り塗布液Bをバーコーターでウエット塗布量が5ml/m2 、乾燥膜厚が約0.3μmになる様に塗布して180°Cで5分間乾燥し、更にこの上に下塗り塗布液Cをバーコーターでウエット塗布量が3ml/m2 、乾燥膜厚が約0.03μmになる様に塗布して180°Cで5分間乾燥して下塗り支持体を作成した。
【0020】
《有機酸銀分散物の調製》
ヘンケル社製ベヘン酸(製品名Edenor C22−85R)43.8g、蒸留水730ml、tert−ブタノール60mlを79°Cで攪拌しながら1N−NaOH水溶液117mlを55分かけて添加し240分反応させた。次いで、硝酸銀19.2gの水溶液112.5mlを45秒分かけて添加し、そのまま20分間放置し、30°Cに降温した。その後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾水の伝導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして取り扱い、乾燥固形分100g相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−205)7.4gおよび水を添加し、全体量を385gとしてからホモミキサーにて予備分散した。
次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110S−EH、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コーポレーション製、G10Zインタラクションチャンバー使用)の圧力を1750kg/m2 に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物Bを得た。こうして得たベヘン酸銀分散物に含まれるベヘン酸銀粒子は平均短径0.04μm、平均長径0.8μm、変動係数30%の針状粒子であった。粒子サイズの測定は、Malvern Instruments Ltd.製のMaster SizerXにて行った。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節することで所望の分散温度に設定した。
【0021】
《還元剤の25%分散物の調製》
1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン80gとクラレ(株)製変性ポバールMP203の20%水溶液64gに水176gを添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800g用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて5時間分散し還元剤分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子は平均粒径0.72μmであった。
【0022】
《メルカプト化合物の20%分散物の調製》
3−メルカプト−4−フェニル−5−ヘプチル−1、2、4−トリアゾール64gとクラレ(株)製変性ポバールMP203の20%水溶液32gに水224gを添加し、良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800g用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて10時間分散し、メルカプト分散物を得た。こうして得たメルカプト化合物分散物に含まれるメルカプト化合物粒子は平均粒径0.67μmであった。
【0023】
《有機ポリハロゲン化合物の30%分散物の調製》
トリブロモメチルフェニルスルホン48gと3−トリブロモメチルスルホニル−4−フェニル−5−トリデシル−1,2,4−トリアゾール48gとクラレ(株)製変性ポバールMP203の20%水溶液48gに水224gを添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800g用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて5時間分散し有機ポリハロゲン化合物分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含まれるポリハロゲン化合物粒子は平均粒径0.74μmであった。
【0024】
《フタラジン化合物のメタノール溶液の調製》
6−イソプロピルフタラジン26gをメタノール100mlに溶解して使用した。
【0025】
《顔料の20%分散物の調製》
C.I.Pigment Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250gを添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800g用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し、顔料分散物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒子は平均粒径0.21μmであった。
【0026】
《ハロゲン化銀粒子1の調製》
蒸留水1421ccに1wt%臭化カリウム溶液6.7ccを加え、さらに1N硝酸を8.2cc、フタル化ゼラチン21.8gを添加した液をチタンコートしたステンレス製反応壺中で攪拌しながら、35°Cに液温を保ち、硝酸銀37.04gに蒸留水を加え159ccに希釈した溶液a1と臭化カリウム32.6gを蒸留水にて容量200ccに希釈した溶液b1を準備し、コントロールドダブルジェット法でpAgを8.1に維持しながら、溶液a1の全量を一定流量で1分間かけて添加した。(溶液b1は、コントロールドダブルジェット法にて添加)その後3.5%の過酸化水素水溶液を30cc添加し、さらにベンゾイミダゾールの3wt%水溶液を33.6cc添加した。その後、再び溶液a1を蒸留水希釈して317.5ccにした溶液a2と、溶液b1に対して最終的に銀1モルあたり1×10-4モルになるように六塩化イリジウム酸二カリウムを溶解し、液量を溶液b1の2倍の400ccまで蒸留水希釈した溶液b2を用いて、やはりコントロールドダブルジェット法にて、pAgを8.1に維持しながら一定流量で溶液a2を10分間かけて全量添加した。(溶液b2は、コントロールドダブルジェット法で添加)その後2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾールの0.5%メタノール溶液を50cc添加し、さらに硝酸銀でpAgを7.5に上げてから1N硫酸を用いてpHを3.8に調整し攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程を行い、脱イオンゼラチン3.5gを加えて1Nの水酸化ナトリウムを添加して、pH6.0、pAg8.2に調整してハロゲン化銀分散物を作成した。
できあがったハロゲン化銀乳剤中の粒子は、平均球相当径0.031μm、球相当径の変動係数11%の純臭化銀粒子である。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用い1000個の粒子の平均から求めた。該粒子の{100}面比率は、クベルカムンク法を用いて85%と求められた。
該乳剤を攪拌しながら、50°Cに昇温し、N,N’ジヒドロキシ−N”,N”−ジエチルメラミンの0.5wt%メタノール溶液を5ccとフェノキシエタノールの3.5wt%メタノール溶液を5ccを加え、1分後にベンゼンチオスルホン酸ナトリウムを銀1モルに対して3×10-5モル加えた。さらに2分後、下記分光増感色素1の固体分散物(ゼラチン水溶液)を銀1モルあたり、5×10-3モル加え、さらに2分後下記テルル化合物を銀1モルあたり5×10-5モル加えて50分間熟成した。熟成終了間際に、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾールを銀1モルあたり3×10-3モル添加して温度を下げ、化学増感を終了しハロゲン化銀粒子1を作成した。
【0027】
【化2】
Figure 0003851452
【0028】
【化3】
Figure 0003851452
【0029】
《ハロゲン化銀粒子2の調製》
水700mlにフタル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度35°CにてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび硝酸アンモニウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウム及び沃化カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。ついで、硝酸銀55.4gおよび硝酸アンモニウム2gを含む水溶液476mlおよび1リットル中に1×10-5モルの六塩化イリジウム酸二カリウムと1モルの臭化カリウムを含む水溶液pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で30分間かけて添加した後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン1gを添加し、さらにpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をした。その後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg8.2に調製し、沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、平均2モル%、平均サイズ0.05μm、投影面積変動係数8%、{100}面比率88%の立方体粒子)の調製を終えた。
こうして得たハロゲン化銀粒子を60°Cに昇温して銀1モルあたりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィンセレニドを1.1×10-5モル、1.5×10-5モルのテルル化合物、塩化金酸3.5×10-8モル、チオシアン酸2.7×10-4モルを添加し、120分間熟成した後40°Cに急冷したのち、1×10-4モルの増感色素1と5×10-4モルの2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾールを添加し30°Cに急冷してハロゲン化銀乳剤2を得た。
【0030】
《ハロゲン化銀粒子3の調製》
水700mlにフタル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度35°CにてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび硝酸アンモニウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウムおよび沃化カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。ついで、硝酸銀284gおよび硝酸アンモニウム2gを含む水溶液687mlおよび1リットル中に1×10-5モルの六塩化イリジウム酸二カリウムと1モルの臭化カリウムを含む水溶液pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で150分間かけて添加した後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン1gを添加し、さらにpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をした。その後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg8.2に調製し、沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、平均0.5モル%、平均サイズ0.08μm、投影面積変動係数12%、{100}面比率88%の立方体粒子)の調製を終えた。
こうして得たハロゲン化銀粒子を60°Cに昇温して銀1モルあたりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィンセレニドを1.1×10-5モル、1.5×10-5モルのテルル化合物、塩化金酸3.5×10-8モル、チオシアン酸2.7×10-4モルを添加し、120分間熟成した後40°Cに急冷したのち、1×10-4モルの増感色素1と5×10-4モルの2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾールを添加し30°Cに急冷してハロゲン化乳剤3を得た。
【0031】
《乳剤層塗布液の調製》
(乳剤層塗布液)
上記で得た有機酸銀分散物103g、ポリビニルアルコールPVA−205(クラレ(株)製)の20wt%水溶液5gを混合し40°Cに保った中へ、上記25%還元剤分散物23.2g、顔料C.I.Pigment Blue60の5%水分散物を4.8g、有機ポリハロゲン化物30%分散物10.7g、メルカプト化合物20%分散物3.1gを添加した。その後、40°Cに保温したUF精製したSBRラテックス40wt%を106gを添加して十分攪拌した後、フタラジン化合物のメタノール液6mlを添加し有機酸銀含有液を得た。また、ハロゲン化銀粒子1、2、3を表1の割合で事前によく混合し塗布直前にスタチックミキサーで有機酸銀含有液と混合し乳剤層塗布液を調製し、そのままコーテイングダイへ塗布銀量1.4g/m2 となるように送液した。
【0032】
【表1】
Figure 0003851452
【0033】
該乳剤層塗布液の粘度は東京計器のB型粘度計で測定して、40°Cで85[mPa・s]であった。
レオメトリックスファーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロメーターを使用した25°Cでの塗布液の粘度は剪断速度が、
▲1▼0.1,▲2▼1,▲3▼10,▲4▼100,▲5▼1000[1/秒]においてそれぞれ▲1▼1500,▲2▼220,▲3▼70,▲4▼40,▲5▼20[mPa・s]であった。
【0034】
なお、UF精製したSBRラテックスは以下のように得た。
下記のSBRラテックスを蒸留水で10倍に希釈したものをUF−精製用モジュール、FS03−FC−FUY03A1(ダイセン・メンブレン・システム(株))を用いてイオン伝導度が1.5mS/cmになるまで希釈精製したものを用いた。この時ラテックス濃度は40%であった。
(SBRラテックス:−St(68)-Bu(29)-AA(3) −のラテックス)
平均粒径0.1μm、濃度45%、イオン伝導度4.2mS/cm(イオン伝導度の測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM−30Sを使用してラテックス原液(40%)を25°Cにて測定)、pH8.2
【0035】
《乳剤面中間層塗布液の調製》
(中間層塗布液)
ポリビニルアルコールPVA−205(クラレ(株)製)の10wt%水溶液772g、メチルメタクリレート/スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比59/9/26/5/1)ラテックス27.5%液226gにエアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%水溶液を2ml、ベンジルアルコール4g、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソプチレート1gとベンゾイシチアゾリノン10mgを加えて中間層塗布液とし、5ml/m2 になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40°Cで21[mPa・s]であった。
【0036】
《乳剤面保護層第1層塗布液の調製》
(保護層第1層塗布液)
イナートゼラチン80gを水に溶解し、フタル酸の10%メタノール溶液を138ml、1Nの硫酸を28ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%水溶液を5ml、フェノキシエタノール1gを加え、総量1000gになるように水を加えて塗布液とし、10ml/m2 になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40°Cで17[mPa・s]であった。
【0037】
《乳剤面保護層第2層塗布液の調製》
(保護層第2層塗布液)
イナートゼラチン100gを水に溶解し、N−パーフルオロオクチルスルフォニル−N−プロピルアラニンカリウム塩の5%溶液を20ml、エアゾロールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%水溶液を16ml、ポリメチルメタ クリレート微粒子(平均粒径4.0μm)25g、1Nの硫酸を44ml、ベンゾイシチアゾリノン10mgに総量1555gとなるように水を添加して、4wt%のクロムみょうばんと0.67wt%のフタル酸を含有する水溶液445mlを塗布直前にスタチックミキサーで混合したものを表面保護層塗布液とし、10ml/m2 になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40°Cで9[mPa・s]であった。
【0038】
《バック面塗布液の調製》
(塩基プレカーサーの固体微粒子分散液の調製)
下記塩基プレカーサー化合物64g、および花王(株)製界面活性剤デモールN10gを蒸留水246mlと混合し、混合液をサンドミル(1/4Gallonサンドグラインダーミル、アミメックス(株)製)を用いてビーズ分散し、平均粒子径0.2μmの塩基プレカーサーの固体微粒子分散液を得た。
【0039】
【化4】
Figure 0003851452
(染料固体微粒子分散液の調製)
下記シアニン染料化合物9.6gおよびp−アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム5.8gを蒸留水305mlと混合し、混合液をサンドミル(1/4Gallonサンドグラインダーミル、アミメックス(株)製)を用いてビーズ分散して平均粒子径0.2μmの染料固体微粒子分散液を得た。
【0040】
【化5】
Figure 0003851452
(アンチハレーション層塗布液の調製)
ゼラチン17g、ポリアクリルアミド9.6g上記塩基プレカーサーの固体微粒子分散液70g、上記染料の固体微粒子分散液56g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ6.5μm)1.5g、ポリエチレンスルフォン酸ナトリウム2.2g、下記着色染料化合物の1%水溶液0.2g、H2 Oを844ml混合しハレーション防止層塗布液を調製した。
【0041】
【化6】
Figure 0003851452
(保護層塗布液の調製)
容器を40°Cに保温しゼラチン50g、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム0.2g、N,N’−エチレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)2.4g、t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム1g、ベンゾイソチアゾリノン30mg、C8 17SO3 Kを32mg、C8 17SO2 N(C3 7)(CH2 CH2 O)4 (CH2)4 −SO3 Naを64mg、H2 Oを950ml混合して保護層塗布液とした。
【0042】
《熱現像感光材料の作製》
上記下塗りを施した支持体にハレーション防止層塗布液を固体微粒子染料の固形分塗布量が0.04g/m2 となり、保護層塗布液をゼラチン塗布量が1g/m2 となるように同時重層塗布し、乾燥し、ハレーション防止バック層を作成した後、バック面と反対の面に下塗面から乳剤層、中間層、保護層第1層、保護層第2層の順番でスライドビード塗布方式にて同時重層塗布し、熱現像感光材料の試料を作製した。なお、バック面塗布後巻き取らずに乳剤面を塗布した。
塗布は、スピード160m/minで行い、コーティングダイ先端との支持体との間隔を0.18mmに、減圧室の圧力を大気圧に対して392Pa低く設定した。引き続くチリングゾーンでは、乾球温度が18°C、湿球温度が12°Cの風を平均風速は7m/秒で30秒間吹き当てて、塗布液を冷却した後、つるまき式の浮上方式の乾燥ゾーンにて、乾球温度が30°C、湿球温度が18°Cの乾燥風を、穴からの吹き出し風速20m/秒で200秒間吹き当てて、塗布液中の溶剤の揮発を行った。
【0043】
上記のようなハロゲン化銀粒子1、2、3を表1の割合で混合・塗布した感光材料を10種類用いた結果、表1が得られた。
(1) 感光材料1はハロゲン化銀粒子1を10g添加したもので、E3/E2が3.0、E3/E1が10、勾配γが5.4と勾配のかなり急な(硬い階調の)ものとなった。したがって、にじみ・文字抜けに対しては良好であるが、階調が硬すぎるためムラが許容以上に出るので、全体として不良である。
(2) 感光材料2はハロゲン化銀粒子2を10g添加し、感光材料3はハロゲン化銀粒子3を12g添加し、感光材料4はハロゲン化銀粒子1、2、3をそれぞれ1g、8g、1g添加したもので、感光材料1と同様に、E3/E2が3.0、E3/E1が10、勾配γが5.4と硬い階調のものとなった。したがって、ムラが許容以上に出るので、全体として不良である。
(3) 感光材料5はハロゲン化銀粒子1、2をそれぞれ8gと2g添加したもの、感光材料6はハロゲン化銀粒子2、3をそれぞれ2gと8g添加したものであり、E3/E2が4.0、E3/E1が17、勾配γが2.7とやや硬い階調のものとなり、にじみ・文字抜けに対しては良好であり、むらも許容内となった。
(4) 感光材料7はハロゲン化銀粒子1、2をそれぞれ5g添加したもの、感光材料8はハロゲン化銀粒子2、3をそれぞれ5g添加したもので、E3/E2が7.0、E3/E1が25、勾配γが1.9と中程度の階調のものとなり、にじみ・文字抜けに対しては許容でき、むらは見られず良好であった。
(5) 感光材料9はハロゲン化銀粒子1、2、3をそれぞれ5gと0gと5g添加したもの、感光材料10はそれぞれ3.5gと3.5gと3.5g添加したものである。これだと階調が軟らかすぎる(勾配γが1.6)ためにじみ・文字抜けが不良となった。これを図5のネガ型感光材料の感度カーブで見ると、感光材料1〜4は曲線(f)に、感光材料5、6は曲線(e)に、感光材料7、8は曲線(d)に、感光材料9、10は曲線(c)にそれぞれ該当する感光材料であることがわかる。
【0044】
上記評価結果はから、次のことが結論づけることができる。
Dmaxが2.8となるようにして、Dminが0.20であるとき、
▲1▼ にじみは、E3/E2が4〜7の材料では良好、10の材料では不良。
▲2▼ 文字抜けはE3/E1が17〜25の材料では良好、40の材料では不良。
▲3▼ 走査ムラは、上記良好の材料にて、D=1.2における階調勾配γが、
γ=ΔD/ΔlogE≧4の時に回転多面鏡の面数周期のピッチムラが目立ち不良。すなわち、回転6面鏡の各面の反射率が同じでなかったり、面ごとに傾きがあったりした場合に面数周期でムラが出やすくなり、とくにこの階調が硬くなると視認しやすくなり、今の場合γ>4以上のとき不良となった。
【0045】
言い換えれば、ネガ型の熱現像感光材料については、ハーフトーンに対しては濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの7倍以下で最大濃度2.8を出すことのできるものと定義することができ、また、白抜きに対しては最低濃度を出すのに必要な露光エネルギーの25倍以下で最大濃度2.8を出すことのできるものと定義することができる。
なお、請求項1および2において吸光度の上限(0.5以下)を設けた理由はこれ以上だと残色・かぶりで商品性が低くなるからである。
また、ポジ型の熱現像感光材料については、同じ考え方によりハーフトーンに対しては濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの1/7以上で最大濃度2.8を出すことのできるものと定義することができ、また、文字抜けに対しては感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの1/25以上で最大濃度2.8を出すことのできるものと定義することができる。
そして、濃度1.2のときのD−LogE曲線の勾配γはあまり急勾配でもよくなく、ネガ型材料の場合もポジ型材料の場合も勾配の絶対値は4以下がよい。
また、最低濃度は0.25以下、好ましくは0.2以下が良い。その理由は最低濃度が高い材料ではもともと文字抜けが悪く、商品性・診断性能も劣るからである。
以上の熱現像感光材料については、露光後の後処理で消色するアンチハレーションAH層を有するものについても同じことが当てはまる。
なお、請求項5と6において、吸光度の下限(0.2以上)を設けた理由はこれ以下だと染色の効果が少ないからである。
Em層におけるレーザー光吸収濃度は0.2以下がよく、さらに0.1以下がさらに好ましい。その理由は、乳剤層には発色に寄与する物質がいろいろと入っているため、染色濃度を上げることが難しいことと、消色が技術的に難しく消色しないことを前提とするため、低めの濃度として定義が必要だからである。
ネガ型材料の場合の最大濃度を出すのに必要な露光エネルギーE3、同じくポジ型材料の場合の最低濃度必要エネルギーE0は、ともに700μJ/cm2 以下がよい。その理由は、出願時点で入手可能なリーズナブルな価格の可視域レーザは最大で50mWであり、技術的に比較的容易な2本合波を用いた場合に可能な感材上のレーザパワーは50×2×0.75mW程度であり(0.75は光学系の効率)、装置小型化のためにはレーザ走査光学系の焦点距離を長く出来ず、医療用フイルムで一般的な半切サイズ短辺走査(走査長356mm)する場合、走査デューティはせいぜい70%である。これを20秒程度で記録する場合、照射可能な最大エネルギーは約700μJ/cm2 となる。従って、低コストで装置を作る場合から、ネガ型の場合E3≦700μJ/cm2 、ポジ型の場合E0≦700μJ/cm2 が必要となるからである。
熱現像感光材料の最大濃度は3.0以上であるのが望ましい。
また、熱現像感光材料の具体例としては、支持体上にバインダー、有機銀塩、還元剤、ハロゲン化銀を含有するものが最良のものである。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明の感光材料によれば感光材料の階調を硬すぎもせず軟らかすぎもしないやや硬めから中程度の階調のものとなるので、レーザ光の反射によるハレーションの寄与率を小さく抑えることができ、したがってコストの高い光源波長吸収染料をあまり多く使わなくても、黒地中の白文字の文字抜けが悪くなったり、黒地に隣接するハーフトンににじみが発生せず、高画質で商品性および診断性能の高い画像記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】黒地中に記録する白抜き文字で、本発明の場合(A)と従来の場合(B)。
【図2】ホーフトーン中に記録する黒地で、本発明の場合(A)と従来の場合(B)。
【図3】ネガ型感光材料の感度カーブを示す図である。
【図4】ポジ型感光材料の感度カーブを示す図である。
【図5】各種ネガ型感光材料の感度カーブを示す図である。
【図6】一般的な熱現像感光材料の断面図を示す図である。
【図7】本出願人の先行発明に係る熱現像感光材料記録装置を示す図である。
【図8】図7の画像露光部16の1例を示す図である。
【符号の説明】
10 熱現像感光材料記録装置
16 画像露光部
18 熱現像部
A 記録材料
L レーザ光ビーム
E0 ポジ型材料の場合の最低濃度必要エネルギー
E1 濃度D1=最小濃度Dmin+0.1を出すための露光エネルギー
E2 濃度D2=1.2を出すための露光エネルギー
E3 設定された最大濃度D3=2.8を出すための露光エネルギー
D1 最小濃度Dmin+0.1
D2 濃度1.2
D3 最大濃度(例えば2.8)

Claims (11)

  1. 熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料において、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.5以下でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの4倍以上7倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの17倍以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴とする透過型熱現像感光材料。
  2. 熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料において、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.5以下でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの1/7以上1/4倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの1/25以上1/17以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴とする透過型熱現像感光材料。
  3. 濃度1.2のときのD−LogE曲線の勾配γ(絶対値)が2.7〜1.9であることを特徴とする請求項1記載の透過型熱現像感光材料。
  4. 前記最低濃度が0.25以下であることを特徴とする請求項2記載の透過型熱現像感光材料。
  5. 熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料であって、露光後の後処理で消色するアンチハレーションAH層を持つものにおいて、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.2以上でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの4倍以上7倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの17倍以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴とする透過型熱現像感光材料。
  6. 熱現像条件が100〜140°C、10〜40secの下で、露光波長750nm以下の透過型熱現像感光材料であって、露光後の後処理で消色するアンチハレーションAH層を持つものにおいて、露光・現像処理前の露光波長における材料の吸光度が0.2以上でありかつ濃度1.2を出すのに必要な露光エネルギーの1/7以上25倍以下で最大濃度2.8を出すことのでき、しかも感光材料の最低濃度+0.1の濃度を出すのに必要な露光エネルギーの1/25以上1/17以下で最大濃度2.8を出すことのできることを特徴とする透過型熱現像感光材料。
  7. 濃度1.2のときのD−LogE曲線の勾配γ(絶対値)が2.7〜1.9であることを特徴とする請求項5記載の透過型熱現像感光材料。
  8. 前記最低濃度が0.25以下であることを特徴とする請求項6記載の透過型熱現像感光材料。
  9. 前記透過型熱現像感光材料中のEm(乳剤)層におけるレーザ光吸収濃度が0.2以下であることを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料。
  10. 前記透過型熱現像感光材料において、ネガ型材料の場合の最大濃度を出すのに必要な露光エネルギーE3が、E3≦700μJ/cm2又は、ポジ型材料の場合の最低濃度を出すのに必要な最小露光エネルギーE0が、E0≦700μJ/cm2であることを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料。
  11. 前記透過型熱現像感光材料が支持体上にバインダー、有機銀塩、還元剤、ハロゲン化銀を含有するものであることを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか1項記載の透過型熱現像感光材料。
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