JP3851449B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機体前部に刈取部を配置し、その後方に脱穀及び選別部を配したコンバインにおいて、特に、軽トラックの荷台に積込んで圃場まで輸送することができる小型コンバインの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、山間地の圃場においても農作業の機械化が進んでいるが、山間地では農道の整備が遅れ、急な坂道が多いために、大型の農業機械を直接圃場へ持ち込むことが殆どできなかったのである。このため、作業者は小型の歩行型の農業機械を軽トラックの荷台に積込んで圃場近くまで運搬し、歩いて圃場内に持ち込んでいた。また、収穫作業時においては、乗用型のコンバインが望まれるが、現在市販されている二条刈り等の小型のコンバインであっても重量が重く、全長も長いので、軽トラックの荷台に積み込むことはできなかったので、バインダーや自走自脱機によって収穫作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、バインダーで穀稈を刈り取った後にハザ掛けを行い、乾燥後に自走自脱機で脱穀作業を行っていたのであるが、ハザ掛け作業は未乾燥の穀稈の束を持ち上げる為とても重労働となり、バインダーや自走自脱機にしても歩行型であるために、ぬかるんだ圃場等で大変重労働となっていたのであった。その為、小型でコンパクトであって、軽トラックの荷台に積み込むことが可能で、圃場への出入りが楽なコンバインが望まれてきているのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、クローラ式走行装置(9)上方の左右一側に脱穀部(4)と選別部(5)を配置し、その側方に穀粒貯留タンク(3)を配置し、その前方に運転部(10)を配置し、機体前部に刈取部(6)を配置したコンバインにおいて、前記クローラ式走行装置(9)上に正面視門型の機枠フレーム(2)を載置し、該門型の機枠フレーム(2)を、クローラ式走行装置上に左右の側板(2a・2b)と、左右の側板(2a・2b)上部を連結する連結板(2c・・)により構成し、該機枠フレーム(2)内に脱穀部(4)と選別部(5)を収納固定し、該門型の機枠フレーム(2)の左右一側に穀粒貯留タンク(3)を支持し、前記機枠フレーム(2)の穀粒貯留タンク(3)の前部にステップ用のフレーム(11)を突設し、該ステップフレーム(11)の上部に運転部(10)を配置し、前記クローラ式走行装置(9)の履帯が接地する面の前後中央部の上方に脱穀部(4)を配置し、その側方に脱穀部(4)と並置して前記運転部(10)を配置し、該ステップフレーム(11)の上で運転部(10)の下方にエンジン(14)を配置したものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載のコンバインにおいて、刈取部(6)の前部に引起し装置(34)を配置し、前記引起し装置(34)の後方に後上がり傾斜状に主搬送体(38)を配置し、該引起し装置(34)の傾斜を主搬送体(38)の傾斜に近づけたものである。
【0006】
請求項3においては、請求項2記載のコンバインにおいて、該主搬送体(38)を掻込装置(37)から脱穀部(4)前部に延出し、該主搬送体(38)は、前部を中心に後部を回動可能に支持したものである。
【0007】
請求項4においては、請求項3記載のコンバインにおいて、前記主搬送体(38)の後部の上方に補助搬送体(41)を設け、該補助搬送体(41)を脱穀部(4)側方に配置したフィードチェーン(7)の前部まで延出したものである。
【0008】
請求項5においては、請求項1記載のコンバインにおいて、前記刈取部(6)の前方を上下回動する中心となる刈取回動フレーム(30)を、側面視で運転席(13)の下方に位置したものである。
請求項6においては、請求項1記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の側方にフィードチェーン(7)を配置し、該フィードチェーン(7)の搬送面の傾斜角度を刈取部(6)の主搬送体(38)の傾斜角度に略合わせて後上がり傾斜状にしたものである。
【0009】
請求項7においては、請求項6記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の扱胴(8)の軸芯を後上がり傾斜状とし、上扱方式としたものである。
請求項8においては、請求項7記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の扱胴(8)前部を運転席(13)の側方に配置したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のコンバインの全体側面断面図、図2は同じく正面図一部断面図、図3は本発明のコンバインのフレーム構成を示す図、図4は同じくフレーム構成を示す平面図、図5は扱胴の入口側の脱穀状態を示す正面図、図6は扱胴の出口側の脱穀状態を示す正面図である。
【0011】
まず、図1〜図3を用いて本発明のコンバインの全体構成の概略を説明する。
クローラ式走行装置9上の左右一側に脱穀部4や選別部5等が配置され、その側方に穀粒を貯留する穀粒貯留部としての上部タンク3が載置され、上部タンク3より前方にはステップフレーム11上に載置する運転部10が形成されている。刈取部6は脱穀部4の前方で、機体の最前部に位置されており、刈取部6の各穀稈搬送体は、脱穀部4に向けて刈り取った穀稈を搬送するものである。8は扱胴である。
【0012】
前記クローラ式走行装置9を支持するトラックフレーム12上に正面視略門型の機枠フレーム2が載置固定され、該機枠フレーム2内に脱穀部4や選別部5が収納固定されている。前記機枠フレーム2は、脱穀部4や選別部5の左側面(フィードチェーン7側)を被装する側板2aと、その逆の右側面を被装する側板2bと、該側板2aと側板2bの上部を連結する連結板2c・2d・2eより枠組み構成され、正面視で門型に形成され、シンプルな構成において剛性の高いフレーム構成となっている。この機枠フレーム2によって、従来の水平状のメインフレームをなくしており、機体の軽量化が図られるのである。また、メインフレームをなくしたことで、その位置に選別部5下部を配置することができ、クローラ式走行装置9・9の直上方に選別部5が配置され、選別部5の位置が低くなり、同時に脱穀部4の高さも低くなる。よって、前記脱穀部4の上部カバー48が運転部10の運転席13の下部側方に位置するので、脱穀部側の全高が低くなり、運転席13に着座したオペレーターからの側方及び後方視界が保たれ、操作性が優れた構成となっている。
【0013】
また、前記ステップフレーム11も機枠フレーム2の側板2bに固設されており、剛性の高い機枠フレーム2を用いて全ての構成部が支持することができ、フレーム構成がシンプルであり、工場での製造が容易となり、コストを削減することができる。
【0014】
また、前記クローラ式走行装置9の履帯(走行ベルト23)が接地する面の前後中央上方位置に扱胴8が配置され、その側方に運転席13が載置され、該運転席13の下方に重量物であるエンジン14が載置され機体の重心位置をクローラ式走行装置9の前後中央部となり前後バランスが良い構成となっており、機体の運搬時にトラック等の荷台に積み込んでも安定するのである。また、運転席13がクローラ式走行装置9前後中央部の重心位置となっているので、圃場においてオペレーターが乗降しても重心位置が前後にずれることなく、機体は安定されている。
更に、前記扱胴8が運転席13下部の側方に配置されており、扱胴8へ投入される穀稈の搬送状態を確認しやすくなっており、その状態に合わせて刈取部6での刈取高さを速やかに調整することができる。また、前記運転席13に着座する作業者からは、脱穀部5の位置が低くなっているので、側方から後方へかけての視界が良好で作業性が向上されている。
【0015】
前記クローラ式走行装置9は、前部に駆動スプロケット20が配置され、途中部に転輪21・21が配置され、後部に従動輪22が配置され、ゴム製の走行ベルト23が巻回されている。前記駆動スプロケット20の側部にはミッションケース24が配置され、車軸駆動ケース28・28を介して駆動スプロケット20に動力が伝達されている。また、前記ミッションケース24上部には二ポンプ二モーター式の油圧式無段変速装置25が配置されている。
【0016】
そして、前記エンジン14の駆動力が図示せぬ駆動ベルトを介して油圧式無断変速装置25に伝達され、一組の走行系のポンプ及びモーターの動力がミッションケース24内に伝達され、走行駆動変速され図示せぬ左右二組の遊星ギア機構を介して左右クローラ式走行装置9・9に走行駆動力を伝達している。一方、他方の操向系のポンプ及びモーターの動力もミッションケース24内の遊星ギア機構に伝達され、左右クローラ式走行装置9・9の走行駆動力を加減速して、機体を操向させている。
【0017】
また、前記油圧式無段変速装置25の各可変ポンプへの操作量の入力は、運転部10の操作具によって操作出力されている。即ち、前記ステップフレーム11前部の左右中央部よりフロントコラム15が立設され、該フロントコラム15上に丸形の操作ハンドル17が立設され、フロントコラム15側部に主変速レバー16が配置されている。フロントコラム15内には、前記操作ハンドル17の操作量を伝達する図示せぬハンドル軸が配置されると共に、主変速レバー16の操作量及び操作方向を伝達する複数のリンク機構が配置され、フロントコラム15下部でこれらの操作量が合流され、操向操作量を伝達するリンク機構と、走行操作量を伝達するリンク機構との二系列のリンク機構に分岐され、各々のリンク機構と前記油圧式無段変速装置25の各々の可変ポンプの操作アームに連動連結されている。従って、前記操作ハンドル17と主変速レバー16の操作に応じて、前記油圧式無断段変速装置25の各可変ポンプに操作量が入力され、ミッションケース24を介して左右クローラ式走行装置9・9が操作状態に合わせて駆動されている。
【0018】
従って、従来の左右二本のサイドクラッチレバーを用いてコンバインの旋回させる操作に慣れない作業者が、通常の乗用車の操作と同じ丸形の操作ハンドル17の操作フィーリングでコンバインを旋回させることができ、操作に違和感がないのである。
【0019】
また、前記運転席13の側方にサイドコラム19が立設され、該サイドコラム19に作業クラッチレバー18が配置され、脱穀部4や選別部5への動力伝達の「入」、「切」の切り替え操作を行えるようにしている。
【0020】
次に、前記刈取部6の構成について説明する。
前記クローラ式走行装置9前部の上方に刈取回動フレーム30が横設されている。該刈取回動フレーム30は前記機枠フレーム2より図示せぬステーを介して支持され、前記運転席13より下方の低い位置に設けられ、刈取部6の全高を低くしコンパクト化が図られている。
【0021】
また、該刈取回動フレーム30に刈取フレーム31が固設され、刈取フレーム31に各搬送体や刈刃装置32、引起し装置34等が固設され、刈取回動フレーム30を中心に刈取部6が上下に回動でき、穀稈の刈取り高さを調整したり、路上走行時等で刈取部6を上昇させた状態で走行できるようにしている。更に、前記刈取回動フレーム30を低くするということは、刈取部6の回動支点が低くなることであり、刈取部6の上昇角度が少なくても、刈取部6下部を上方に高く持ち上げることができ、刈取部昇降量の油圧シリンダー等の負担を低減することができ、小型で軽量のシリンダーを用いることができる。
【0022】
この刈取回動フレーム30は筒状に形成され、内部に刈取入力軸が軸支され、エンジン14の動力若しくは走行駆動と同調した動力がミッションケース側より取り出し可能となっている。該刈取回動フレーム30より前方に動力を伝達して各搬送体や刈刃装置32等に動力を伝達している。
【0023】
前記刈取フレーム31前部には、分草板33が固設されている。本実施例は二条刈りであり、3本の分草板33・33・33が固設されている。該分草板33の後方には、引起し装置34が配置されている。前記引起し装置34は、引起タイン35・35・・・を有する引起ケース36・36より構成され、刈取フレーム31より図示せぬステーを介して引起ケース36・36が立設されている。本実施例では、左右一対の引起ケース36・36が立設され、引起タイン33・33・・・を対向するように配置し、2条の未刈穀稈を取り入れて引き起こす作用面を設けている。
【0024】
また、本発明において、引起し装置34の後部が前記刈取回動フレーム30の前上方まで延出するように後上がり傾斜状となっており、未刈り穀稈を引き起こすと共に、穂先側を後方に搬送する搬送体の作用を持たせている。また、引起し装置34を後上がり傾斜状としたので、運転席13上に着座したオペレーターからの前方視界が極めて良好であり、分草板33と未刈穀稈の条の位置が見やすく、乗用型のコンバインの操作に不慣れなオペレーターによっても操作がし易くなっている。
【0025】
また、引起し装置34の引起ケース36前部の下方には、引き起こされた穀稈の株元側を掻込む掻込装置である2条分のスターホイル37・37と、その後下方に掻込んだ穀稈株元を切断する刈刃装置32とを設けている。
【0026】
更に、側面視で前記スターホイル37の上方には後上がり傾斜状の主搬送体38の前部が配置されている。該主搬送体38は、搬送チェーンとその搬送面に平行に配置したガイド棒より構成され、前記刈刃装置32で刈り取られた穀稈の株元を挟扼して後上方の搬送し、穂先側が前述した搬送体の作用を兼ね備えた引起し装置34によって後上方の脱穀部4側へ搬送されており、従来の自脱型のコンバインの刈取部に設けられていたような上部搬送体等が不要となっており、刈取部6の搬送体をシンプルな構成とすることができ、動力伝達構成等や支持構成も単純化され、コストを大幅に低減することができ、同時に軽量化を図ることができるのである。
【0027】
また、この主搬送体38前部が図2に示す駆動伝達ケース39より動力伝達可能に支持されるとともに、該駆動伝達ケース39から突出する伝動軸40を中心として回動自在に枢支され、図中の二点鎖線38’の如く後部が外側(フィードチェーン7側)下方に移動できるようにしている。従って、穀稈の長さに応じてフィードチェーン7側に受け継ぐ位置を変更可能としている。よって、従来のように稈長に応じて搬送面を揺動させてフィードチェーン7への受け継ぎ位置の調整を行う専用の搬送体を設ける必要がなく、主搬送体38にその働きを兼ね備えられており、搬送体の構成をシンプル化することができ、コストの低減化と軽量化を図ることができる。
【0028】
尚、前記主搬送体38の回動角度を調整する構成として駆動モーターや油圧シリンダー等の駆動アクチュエータが用いられ、搬送される穂先側の位置を検出することで穀稈の長さが判断され、稈長に合わせて駆動アクチュエータが駆動される。
【0029】
また、前記主搬送体38後部上方よりフィードチェーン7前部に向けて後上がり傾斜状に補助搬送体41が配置されている。該補助搬送体41は、搬送チェーンとその搬送面に平行に配置したガイド棒より構成されている。前記補助搬送体41を設けたことによって、主搬送体38が稈長に合わせて回動され、主搬送体38後部が何れの位置に配置されても、補助搬送体41で穀稈を受け継いで、フィードチェーン7に確実に受け継がせるようにしている。従って、従来のように穂先側を搬送する上部搬送体等をなくして、主に主搬送体38のみで搬送するシンプルな構成としても、補助搬送体41を設けることで、穀稈のフィードチェーン7への受け継ぎ性能を向上できる。
【0030】
次に、前記フィードチェーン7の構成について説明する。
本発明においてフィードチェーン7上面の搬送面が後上がり急傾斜状に配置されている。このフィードチェーン7の急傾斜状の搬送面は、主搬送体38及び補助搬送体41の傾斜角度より若干緩い角度となっており、補助搬送体41からの受け継ぎ時に搬送方向が余り変化せず、穀稈の株元側の受け継ぎ性能が向上されるのである。
【0031】
また、前記扱胴8による脱穀方式として扱胴8前部に設けた投入口49より穀稈が投入され、扱胴8上方を穀稈を通過させて脱穀する上扱方式が採用され、扱胴8下面に沿って配置するクリンプ網45より選別部5へ漏下する漏下空間を広くして漏下性能を向上するようにし、扱胴8等が短くなっている。
【0032】
また、本発明において扱胴8の軸芯も後上がり傾斜状とし、その扱胴8の傾斜角度をフィードチェーン7搬送面の傾斜角度より緩やかにし、フィードチェーン7と扱胴8前部との上下方向の距離を長くし、扱胴8後部とフィードチェーン7との距離を短くしている。更に、前記フィードチェーン7は図2の正面視のように、前部が外側に位置し、後部が内側(扱胴8側)となるように配置され、扱胴8前部とフィードチェーン7との距離がさらに離れるようにし、扱胴8後部ではフィードチェーン7との距離を短くしている。
【0033】
よって、図5に示すように、扱胴8前部では穀稈の穂先側のみが投入され、穀稈が扱胴8の回転より受ける抵抗が少なく穂切れ等を生じることがなく、図6に示すように後方に搬送されるに連れて扱胴8内に深く挿入され、扱胴8外周に植設した扱歯46による穀稈への作用回数を多くして、脱粒性能を向上して、扱胴8後部において扱残しがないのである。従って、前記扱胴8の全長を短くすることができ、ひいては機体の全長を短くし、コンパクト化が図られるのである。
【0034】
また、前記扱胴8が後上がりに傾斜され、クリンプ網45も後上がりに傾斜されているために、クリンプ網45から漏下される実際の前後方向距離を短くすることができ、漏下された籾等を選別する選別部5の揺動本体50の全長を短くすることができ、ひいては機体の全長を短くすることができ、コンパクト化を図ることができる。該揺動本体50には、前部に大量の籾を受けるグレンパン50aが形成され、その後方にチャフ部51が配置され、その後方に揺動本体50の揺動と連動して揺動するフルイ線52が連動連結されている。該フルイ線52後部が機体後部に横架した横断流ファン53の直前方まで延出されている。
【0035】
また、前記揺動本体50前部下方には唐箕55が配置され、その後方に一番コンベア56が軸支され、その後方に二番コンベア57が軸支されている。よって、クリンプ網45より漏下された籾や藁等が揺動本体50の揺動と、唐箕55による選別風とによって比重選別と風選別が行われ、一番物が一番コンベア56を介して図示せぬ揚穀コンベアを介して上部タンク3内に投入されている。選別後の藁屑は、前記フルイ線52より横断流ファン53に吸引され機外に排出されている。
【0036】
また、前記フィードチェーン7後部の内側には、チェーン等からなる排藁搬送体60が配置され、該排藁搬送体60後部が機体後部まで延出され、機体後部に配置した排藁カッター装置61の直上方まで延出されている。該排藁カッター装置61は、左右に横架した駆動軸63外周面上に複数の切断刃64を固設したものであり、図示せぬガイドによって前後が被装され、排藁搬送体60で搬送されてきた排藁はガイドと切断刃64の間に至り、切断刃64の回転によって切断処理され機外に排出される。この単一の駆動軸63上に複数の切断刃64で処理する構成としたことで、従来の切断刃を固設する二本の高速軸と低速軸とを軸支する構成に比べ、部品点数を大幅に削減することができコストの低減を図るとともに、一組の駆動軸と切断刃をなくしたことでその分前後長さを短くすることができ、機体のコンパクト化を図ることができる。
【0037】
このように、コンバインの各構成部の構造の単純化と部品点数の削減によりコストを低減するとともに軽量化が実現され、また、各構成部の機能を高く保った状態で機体の全高及び全長のコンパクト化が図られており、小型で軽量の乗用型コンバインを実現することができ、このコンバインを軽トラックの荷台70に積み込んむことができる。また、軽量であり前後バランスが良いので運搬中に坂道でコンバインが不安定となることがないのである。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1記載のように、クローラ式走行装置(9)上方の左右一側に脱穀部(4)と選別部(5)を配置し、その側方に穀粒貯留タンク(3)を配置し、その前方に運転部(10)を配置し、機体前部に刈取部(6)を配置したコンバインにおいて、前記クローラ式走行装置(9)上に正面視門型の機枠フレーム(2)を載置し、該門型の機枠フレーム(2)を、クローラ式走行装置上に左右の側板(2a・2b)と、左右の側板(2a・2b)上部を連結する連結板(2c・・)により構成し、該機枠フレーム(2)内に脱穀部(4)と選別部(5)を収納固定し、該門型の機枠フレーム(2)の左右一側に穀粒貯留タンク(3)を支持し、前記機枠フレーム(2)の穀粒貯留タンク(3)の前部にステップ用のフレーム(11)を突設し、該ステップフレーム(11)の上部に運転部(10)を配置し、前記クローラ式走行装置(9)の履帯が接地する面の前後中央部の上方に脱穀部(4)を配置し、その側方に脱穀部(4)と並置して前記運転部(10)を配置し、該ステップフレーム(11)の上で運転部(10)の下方にエンジン(14)を配置したので、機体の重心位置がクローラ式走行装置の履帯の接地面の前後中央部となり前後重量バランスが良い構成となり、機体の運搬時にトラック等の荷台に積み込んでも安定するのである。
また、機体の各構成部を支持して機体の軽量化を図った場合にも、運転部の運転席がクローラ式走行装置前後中央部の重心位置となっているので、圃場においてオペレーターが乗降しても重心位置が前後にずれることなく、機体は安定されている。
【0039】
請求項2記載の如く、刈取部の前部に引起し装置を配置し、該引起し装置の傾斜を搬送体の傾斜に近づけたので、未刈り穀稈を引き起こすと共に、穂先側を後方に搬送する搬送体の作用を持たせることができ、従来の自脱型のコンバインの刈取部に設けられていたような上部搬送体等が不要となっており、刈取部の搬送体をシンプルな構成とすることができ、動力伝達構成等や支持構成も単純化され、コストを大幅に低減することができ、同時に軽量化を図ることができ、機体を軽トラックの荷台に積み込んで運搬しても安定させることができるのである。
更に、引起し装置を後上がり傾斜状とすることで、運転部のオペレーターからの前方視界が極めて良好であり、刈取部内に取り込まれる未刈穀稈の条の位置が見やすく、コンバインの操作に不慣れなオペレーターによっても操作がし易くなっている。
【0040】
請求項3記載の如く、引起し装置の後方に後上がり傾斜状に主搬送体を配置し、該主搬送体を掻込装置から脱穀部前部に延出し、該主搬送体前部を中心に後部を回動可能に支持したので、穀稈の長さに応じて脱穀部側に受け継がす位置を変更自在としている。
よって、従来のように稈長に応じて搬送面を揺動させて脱穀部側への受け継ぎ位置の調整を行う専用の搬送体を設ける必要がなく、主搬送体にその働きを兼ね備えられており、搬送体の構成をシンプル化することができ、コストの低減化と、軽量化を図ることができる。
【0041】
請求項4記載の如く、主搬送体の後部の上方に補助搬送体を設け、該補助搬送体を脱穀部側方に配置したフィードチェーンの前部まで延出したことによって、主搬送体が稈長に合わせて回動され、主搬送体後部が何れの位置に配置されても、補助搬送体で穀稈を受け継いで、フィードチェーンに確実に受け継がすようにしている。
従って、従来のように穂先側を搬送する上部搬送体等をなくして、主に主搬送体のみで搬送するシンプルな構成としても、補助搬送体を設けることで、穀稈のフィードチェーンへの受け継ぎ性能が向上されている。
【0042】
請求項5記載の如く、刈取部の上下回動中心となる回動フレームを、側面視で運転席の下方に位置したので、該回動フレームは刈取部への入力軸が軸支され、この位置より刈取部の各搬送体等に動力を伝達しているが、動力の伝達経路を短くすることができるので、その短くしただけ軽量化が図られ、同時にコストの低減化が図られている。
【0043】
請求項6記載の如く、脱穀部の側方にフィードチェーンを配置し、該フィードチェーンの搬送面の傾斜角度を刈取部の搬送体の傾斜角度に略合わせて後上がり傾斜状にしたので、刈取部の各搬送体の傾斜角度と合わせることができ、搬送体からの受け継ぎ時に搬送方向が余り変化されておらず、穀稈の株元側の受け継ぎ性能を向上することができる。
【0044】
請求項7記載の如く、脱穀部の扱胴の回動軸芯を後上がり傾斜状としたことによって、その扱胴の傾斜角度をフィードチェーン搬送面の傾斜角度より緩やかにすることができ、フィードチェーンと扱胴前部との上下方向の距離を長くし、扱胴後部とフィードチェーンとの距離より短くしている。
よって、扱胴前部では穀稈の穂先側のみが投入され、穀稈が扱胴の回転より受ける抵抗が少なく穂切れ等を生じることがなく、後方に搬送されるに連れて扱胴内に深く挿入され、扱胴外周に植設した扱歯による穀稈への作用回数を多くして、脱粒性能を向上して、扱胴後部において扱残しがないのである。
更に、脱穀性能が向上されるので、前記扱胴の全長を短くすることができ、ひいては機体の全長を短くし、コンパクト化が図られるので、機体を軽トラックの荷台に積み込んで運搬することができるのである。
また、前記脱穀部の扱胴の軸芯を後上がり傾斜状とし、上扱方式としたことによって、扱胴下面に沿って配置するクリンプ網等の漏下網の漏下空間が広くなり、より選別部へ漏下する漏下性能を向上するようにし、扱胴等を短くでき、ひいては機体の全長を短くし、コンパクト化が図られるので、機体を軽トラックの荷台に積み込んで運搬することができるのである。
【0045】
請求項8記載の如く、脱穀部の扱胴前部を運転席側方に配置したので、運転席上に着座する作業者より脱穀部への穀稈の投入状態を確認し易くなっており、刈高さの調整を合わせやすくなっている。また、運転席の側方であり、着座する作業者からは、側方から後方へかけての視界が良くなり作業性が向上されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンバインの全体側面断面図である。
【図2】 同じく正面図一部断面図である。
【図3】 本発明のコンバインのフレーム構成を示す図である。
【図4】 同じくフレーム構成を示す平面図である。
【図5】 扱胴の入口側の脱穀状態を示す正面図である。
【図6】 扱胴の出口側の脱穀状態を示す正面図である。
【符号の説明】
2 機枠フレーム
3 上部タンク
4 脱穀部
5 選別部
6 刈取部
7 フィードチェーン
8 扱胴
9 クローラ式走行装置
10 運転部
13 運転席
14 エンジン
30 刈取回動フレーム
34 引起し装置
38 主搬送体
41 補助搬送体
45 クリンプ網
48 上部カバー
61 排藁カッター装置
63 駆動軸
64 切断刃

Claims (8)

  1. クローラ式走行装置(9)上方の左右一側に脱穀部(4)と選別部(5)を配置し、その側方に穀粒貯留タンク(3)を配置し、その前方に運転部(10)を配置し、機体前部に刈取部(6)を配置したコンバインにおいて、前記クローラ式走行装置(9)上に正面視門型の機枠フレーム(2)を載置し、該門型の機枠フレーム(2)を、クローラ式走行装置上に左右の側板(2a・2b)と、左右の側板(2a・2b)上部を連結する連結板(2c・・)により構成し、該機枠フレーム(2)内に脱穀部(4)と選別部(5)を収納固定し、該門型の機枠フレーム(2)の左右一側に穀粒貯留タンク(3)を支持し、前記機枠フレーム(2)の穀粒貯留タンク(3)の前部にステップ用のフレーム(11)を突設し、該ステップフレーム(11)の上部に運転部(10)を配置し、前記クローラ式走行装置(9)の履帯が接地する面の前後中央部の上方に脱穀部(4)を配置し、その側方に脱穀部(4)と並置して前記運転部(10)を配置し、該ステップフレーム(11)の上で運転部(10)の下方にエンジン(14)を配置したことを特徴とするコンバイン。
  2. 請求項1記載のコンバインにおいて、刈取部(6)の前部に引起し装置(34)を配置し、前記引起し装置(34)の後方に後上がり傾斜状に主搬送体(38)を配置し、該引起し装置(34)の傾斜を主搬送体(38)の傾斜に近づけたことを特徴とするコンバイン。
  3. 請求項2記載のコンバインにおいて、該主搬送体(38)を掻込装置(37)から脱穀部(4)前部に延出し、該主搬送体(38)は、前部を中心に後部を回動可能に支持したことを特徴とするコンバイン。
  4. 請求項3記載のコンバインにおいて、前記主搬送体(38)の後部の上方に補助搬送体(41)を設け、該補助搬送体(41)を脱穀部(4)側方に配置したフィードチェーン(7)の前部まで延出したことを特徴とするコンバイン。
  5. 請求項1記載のコンバインにおいて、前記刈取部(6)の前方を上下回動する中心となる刈取回動フレーム(30)を、側面視で運転席(13)の下方に位置したことを特徴とするコンバイン。
  6. 請求項1記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の側方にフィードチェーン(7)を配置し、該フィードチェーン(7)の搬送面の傾斜角度を刈取部(6)の主搬送体(38)の傾斜角度に略合わせて後上がり傾斜状にしたことを特徴とするコンバイン。
  7. 請求項6記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の扱胴(8)の軸芯を後上がり傾斜状とし、上扱方式としたことを特徴とするコンバイン。
  8. 請求項7記載のコンバインにおいて、前記脱穀部(4)の扱胴(8)前部を運転席(13)の側方に配置したことを特徴とする記載のコンバイン。
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