JP3849947B1 - フェライトコア - Google Patents

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Abstract

【課題】中足部や外足部の断面形状を非対称形に形成したフェライトコアを用いるトランスの組立工程における中足部や外足部の方向の判別が容易となり、もって作業効率の改善や捺印不良が防止できるフェライトコアを提供する。
【解決手段】中足部4および外足部3の少なくともいずれか一方の突出方向に垂直な断面形状が、2つに分割した領域が対称となる対称分割線を1本以下しか有しない非対称形状である。コア1の中足部4および外足部3の突出面の反対側の端面2aおよび側面の少なくともいずれかに、中足部4および外足部3の配列方向に垂直な断面の方向を示す凹部17を有する。またはコアの一部のコーナー部に、中足部4や外足部3の方向を表示するR面、C面もしくは凹部を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、各種電子機器に使用される電源用トランス、信号用トランス非絶縁あるいは絶縁トランス等のトランスに用いられるフェライトコアに関する。
事務機器や家電製品等に組み込まれるトランスに用いられるフェライトび中足部は、従来より円形、角形、長円形等の形状に形成している。このような従来のフェライトコアを用いるトランスとして特許文献1〜4に記載のものがある。
特開2000−323333号公報 実公平3−53462号公報 特表2004−514282号公報 実開平5−87918号公報
従来の中足部の巻芯方向に垂直な断面の形状は円形、角形、長円形等であり、例えば角形の場合、ある辺に対して垂直をなす第一の中心線に対してその中心線により分割された両側の形状が対称形をなすと共に、前記第一の中心線に垂直な第二の中心線により分割された両側の形状も対称形をなす。円形や長円形の場合も互いに垂直な2本の中心線に対して対称をなす形状であり、対称分割線を2本以上有する形状である。しかしながら、ボビンに2列の端子台を形成し、その端子台に一次側端子と二次側端子をそれぞれ設けたトランスにおいて、一次側端子の二次側端子の数、すなわち一次側巻線数と二次側巻線数が大きく異なる場合、中足部と外足部との端末引き出し本数が異なることになる。この場合は中足部の一次側端子側と二次側端子の断面積を異ならせ、前記断面形状を非対称形に形成することが好ましいことがある。また、スイッチング電源等において、トランスの周囲に配置する電子部品へのトランスからの漏洩磁束から、電子部品側の漏洩磁束を低下させる等の目的から、前記断面形状を非対称形に形成することが好ましい場合がある。
このような背景から、本発明者等は、中足部あるいは外足部の少なくともいずれか一方の断面形状を非対称形に形成したものを開発し、特願2005−135812号として出願すみである。
このように中足部および外足部の少なくともいずれかの断面形状を非対称形に形成した場合、従来のように対称形に形成した場合と異なり、コアの中足部や外足部の断面形状が非対称形であるため、方向によって、ボビンへの装着が不可能になる。このため、例えば、ボビンの一方の鍔部に一次側端子と二次側端子の各端子台を有する縦型トランスの組立において、ボビンの巻胴部を縦向きにして並べ、上方からコアの端板部を上にして装着する場合、コアの中足部、外足部の断面の向き(例えば中足部が卵形をなす断面の細い側がどちら側にあるか等)を確認して装着する必要がある。このため、コアのボビンへの装着の度毎にコアをその中足部や外足部の先端が上向きとなるように反転させて方向を確認する必要がある。このため、作業効率が低下するとう問題点がある。
また、コアの側面部あるいは端板部に製品名やロット名を印刷する際に、捺印の向きを一定にすることが好ましいが、端板部の端面や側面では方向が確認できないから、やはりコアを反転させて方向を確認する必要があり、作業効率が低下する。さらに自動印刷により捺印する場合には、コアの中足部や外足部の断面の向きが揃うように整列させる必要があるが、この場合も、コアの端面や側面では中足部等の方向性が確認できないため、中足部または外足部の方向を確認する必要があり、作業効率の低下や捺印不良を生じるという問題点がある。
本発明は、中足部や外足部の断面形状を非対称形に形成したフェライトコアを用いるトランスの組立工程における中足部や外足部の方向の判別が容易となり、もって作業効率の改善や捺印不良が防止できるフェライトコアを提供することを目的とする。
本発明のフェライトコアは、端板部とその端板部の中央部および両端部からそれぞれ同方向に突出した中足部と外足部とを有するトランス用のフェライトコアであって、
前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の前記突出方向に垂直な断面形状が、2つに分割した領域が対称となる対称分割線を1本以下しか有しない非対称形状であり、
前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
ことを特徴とする。
また、本発明のフェライトコアは、巻線を施す筒状の巻胴部の両端に鍔部を有し、これらの鍔部の一方に、前記巻胴部が間に介在するように2つの端子台を設けたボビンを有する縦型トランス用のフェライトコアであって、
前記フェライトコアは、前記巻胴部の内空部に挿入する中足部と、前記巻胴部に巻かれる巻線の外周部に隣接させる外足部と、前記中足部および外足部と一体をなして前記ボビンの巻芯方向の両端部に位置させる端板部とを有し、
前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の突出方向に垂直な断面における前記2つの端子台の対向方向の中心線をY軸とし、前記断面における前記端子台の対向方向に垂直な中心線をX軸としたとき、
前記断面の形状が、前記X軸により分割された2つの領域が非対称形をなすかまたは/および前記Y軸により分割された2つの領域が非対称形をなし、
前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
ことを特徴とする。
また、本発明のフェライトコアは、巻線を施す筒状の巻胴部の両端に鍔部を有し、これらの鍔部にそれぞれ端子台を設けてこれらの端子台により基板への取付け面を形成したボビンを有する横型トランス用のフェライトコアであって、
前記フェライトコアは前記巻胴部の内空部に挿入する中足部と、前記巻胴部に巻かれる巻線の外周部に配置される外足部と、前記中足部および外足部と一体をなして前記ボビンの巻芯方向の両端部に位置させる端板部とを有し、
前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の突出方向に垂直な断面における前記取付け面に平行な中心線をX軸とし、前記断面における前記取付け面に垂直な中心線をY軸としたとき、
前記断面の形状が、前記X軸により分割された2つの領域が非対称形をなすかまたは/および前記Y軸により分割された2つの領域が非対称形をなし、
前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
ことを特徴とする。
また、本発明のフェライトコアは、前記フェライトコアにおいて、前記凹部を磁束密度の低いかまたは/および磁束の無い箇所に設けた
ことを特徴とする。
また、本発明のフェライトコアは、前記中足部の突出方向に垂直な断面形状がほぼ卵形をなす
ことを特徴とする。
本発明のフェライトコアは、中足部および外足部の少なくともいずれか一方の断面形状が非対称形であり、フェライトコア端面、側面に凹部を設けるか、または/およびコーナー部の一部にフェライトコアの向きを示す凹部、R面、C面のいずれかを設けたので、側面または端面を見るだけで断面の方向が容易に分かる。このため、トランスのボビンにコアを挿入する工程、捺印のための配列工程あるいは捺印工程における作業効率が向上する。また、捺印工程における向きの違いによる捺印不良を無くすことができる。
図1、図2、図3はそれぞれ本発明のフェライトコアの一実施の形態を示す平面図、側面図、底面図である。図1において、コア1は端板部2の一方の面の中央に中足部4を突出させて形成し、両端に外足部3を突出させて形成させたE型コアである。Oはコア1の縦横の中心点を示す。
ここで中足部4の巻芯に垂直方向の断面における後述の端子台11、12(図4〜図6参照)の対向方向の中心線をY軸とし、前記断面における前記端子台の対向方向に垂直をなす方向の中心線をX軸とする。このとき、この実施の形態においては、前記断面の形状を、前記X軸により分割された図1における図面上上半部となる一方の領域4aの断面と下半部となる他方の領域4bの断面とが非対称形をなす形状に形成する。また、Y軸により分割された中足部4の左右の領域は対称形である。すなわち対称分割線が1本である。本実施の形態においては、この中足部4の断面形状をほぼ卵形に形成している。また、外足部3のX軸を分割線とした2つの領域3a、3bも非対称形に形成している。
図4、図5、図6はこのフェライトコア1を用いたトランスの一例を示す。この実施の形態はボビン5における巻線10を施す巻胴部6の両端に形成された鍔部8、9のうち、一方の鍔部8にのみ一次側端子13および二次側端子14を取付ける端子台11、12を設けた縦型トランスについて示している。
巻線10は外周にテープを巻いたものであり、一次巻線と二次巻線とが含まれる。このように巻線10を施したボビン5の巻胴部に対し、一対のコア1、1の各中足部4を挿入すると共に、外足部3、3は、一次側端子用端子台11と二次側端子用端子台12との間に嵌めてコア1、1をボビン5に組み合わせる。従って、巻胴部6や鍔部8、9のコア嵌合部の形状は、中足部4や外足部3の非対称形に合わせた非対称形に形成される。上記のように組み合わせたコア1、1の外周にテープ(図示せず)を貼り付けて固定するか、あるいは接着等により固定する。
図1に示すように、この実施の形態においては、図面上下半部の外足部3,3間の感覚G2を上半部の間隔G1より大としている。すなわち中足部の広幅側に対向する側の外足部3、3の端部どうしの間隔を他側の間隔より大きく設定しても、中足部4と外足部3との間隔を中足部の側面全体について等間隔に設定できるので、トランスとして構成した場合にも、磁束が部分的に集中して磁気飽和を生じることがなく、特性の劣化が免れ、かつ小型化が図れる。
また、少なくとも一方の外足部3、3の端部の間隔G2が拡大されるので、その拡大された外足部間から引き出される巻線端末の数を増加させることができる。また、ワイヤ径を太くしたり、撚線を用いたり、本数を増やすことができるため、銅損を減らすことができ、効率の良いトランスを実現したり、大電流出力が可能なトランスを提供することができる。また、その増加した巻線端末または太線や撚線の引き出しを、外足部3、3どうしの間隔が拡大された部分において行なうことにより、巻線端末と外足部3との間の絶縁確保のためのチューブやテープ等が不要になる等、作業能率の向上にも貢献できる。
また、この実施の形態の縦型トランスにおいて、二次巻線用端子台12側を、外足部3、3間の間隔G2が大きい方の端部に対応させることにより、本数の多い二次巻線端末の引き出し領域を広く確保することができ、前述のように、磁気飽和を生じることがなく、特性の劣化が免れ、かつ小型化が図れる上、二次巻線に太線、撚線を使用して出力容量の増大を図ったり、本数を増やして新たな機器需要に容易に対応することができる上、巻線端末の引き出しが容易となる。
図3に示すように、本実施の形態においては、コア1の端板部2における中足部4や外足部3の突出側の面の反対側の端面2aに、中足部4および外足部3の方向、すなわち分割線であるX軸の方向の両端のどちら側に面積の広い分割領域4b(または面積の狭い分割領域4a)が存在するかを判別可能にするための方向識別部としての穴状の凹部17を有する。この実施の形態においては、この凹部17を、Y軸上でかつ中心Oより図面上上側(中足部4の面積の広い分割領域4b側)に偏位させた位置に設けている。また、この実施の形態においては凹部17は円形をなすが、四角形等他の形状であってもよい。
図7はトランスとして2つのフェライトコア1、1が組まれた状態で巻線10により発生するコア断面における束密度が低い領域18と高い領域19を示すもので、前記凹部17は端面2aの中央部における前記面積の広い側の端部寄りの位置に設けている。すなわち凹部17は磁束密度が高い領域19を避けた位置および深さに形成されている。
この凹部17は、図8(A)、(B)、(C)に示すように、断面形状が例えば角形、円形、三角形等のいずれかをなすように形成できる。この凹部17は、コア1の成形時または成形後の切削により設けることができる。
このコア1を用いたトランスの組立において、ボビン5の巻胴部6を縦向きにして並べ、上方からコア1をその端板部2を上にして装着する場合、コアの中足部4および外足部3の断面の向きは凹部17を見れば一目瞭然である。このため、コア1のボビン5への装着の度毎にコア1をその中足部4や外足部3の先端が上向きとなるように反転させて方向を確認する必要がなくなる。このため、作業効率が向上する。
また、コア1の側面部3cあるいは端板部2aに製品名やロット名を印刷する際に、凹部17を見ることで方向が容易に確認できるから、やはりコア1を反転させて方向を確認する必要がなくなり、作業効率が向上する。さらに自動印刷により捺印する場合には、コア1の中足部4や外足部3の断面の向きが揃うように整列させる必要があるが、この場合も、中足部4または外足部3の方向を容易に確認することができ、作業効率を向上させ、向きの違いによる捺印不良を防止することができる。
なお、この実施の形態においては、中足部4は、そのX軸で分割した一方の領域4bが広幅で他方の領域4aを狭幅とした非対称形としたが、Y軸を分割線として非対称形にしてもよい。
図9〜図13は本発明のコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。これらの図において、図4と同じ符号は同じ部分等を示す。図9の実施の形態は、端面2aの中央部にY軸方向に溝状の凹部17Aを設けたものである。この凹部17Aは、端面における中心点Oより前記Y軸方向(図面上上側または下側)に偏位させて設けることにより、中足部4や外足部3の方向を端面側を見るだけで判別することができる。この溝状の凹部17Aの断面形状も図8(A)〜(C)で示す各種形状に形成できる。
図10の実施の形態は端板部2と一方の外足部3aとの間のコーナー部に図13(A)に示すようなC面(傾斜した面)20または図13(B)に示すようなR面21あるいは図13(C)に示すような凹部22等からなる方向識別部23を設けたものである。
この実施の形態においては、方向識別部23が図面上例えば右側にあるか、左側にあるか等によって前記中足部4の広幅部4bまたは狭幅部4aが図面上上側にあるか下側にあるかが判別できるので、やはり中足部4や外足部の断面の向きがコア1を反転することなく判別できる。
図11の実施の形態は、一方の外足部3の外側のコーナー部に図13(A)〜(C)で示されたC面、R面、凹部等からなる方向識別部24を設けたものである。また、図12は双方の外足部3、3と同じ側で外側のコーナー部に方向識別部24、24を設けたものである。このようなコーナー部に設ける方向識別部23、24によっても前記中足部4や外足部3の断面の向きがコア1を反転することなく判別できる。
図14は本発明の他の実施の形態であり、一方の外足部3の外面となる側面に溝状の凹部17Bを、X軸上より図面上上側または図示のような下側となる位置に設けたものである。この凹部17Bは図示のように片側のみではなく、両側に設けてもよい。図14の実施の形態においても、前記中足部4や外足部の断面の向きがコア1を反転することなく判別できる。この実施の形態においては磁束密度の低い外足部3の広幅側3aの外側に設けることが、トランスの特性に影響を与えない点において好ましい。
上記したいずれの実施の形態においても、凹部17、17A、17Bや方向識別部23、24は磁束密度の低いかまたは磁束の無い箇所に設けられているので、トランスの特性に影響を与えない。またこれらの凹部17、17A、17Bや方向識別部23、24は同一または異なる形態のものを複数形成してもよい。
図15〜図21の実施の形態は、本発明を適用するフェライトコアの他の例を示す。図15の例は、中足部4Aの断面形状を、前記X軸で分割した一方の領域4cをドーム形に形成し、他方の領域4dを角形に形成することにより、2つの領域4c、4dを非対称形にしたものである。外足部3AもX軸により分割された2つの領域3d、3eが非対称形である。
図16の例は、中足部4Bの断面形状を、前記X軸で分割した一方の領域4eを先端が山形をなす形状とし、他方の領域4fを角形に形成することにより、2つの領域4e、4fを非対称形にしたものである。外足部3BもX軸により分割された2つの領域3f、3gが非対称形である。
図17の例は、中足部4Cの断面形状を、前記X軸で分割した2つの領域4g、4hの先端形状が弧状をなす形状に形成するとともに、その弧状部分の曲率半径を異ならせることにより、2つの領域4g、4hを非対称形にしたものである。外足部3CもX軸により分割された2つの領域3h、3iが非対称形である。
図18の例は、中足部4Dの断面形状を、全体としてほぼ三角形をなすように形成することにより、前記X軸で分割した2つの領域4i、4jを非対称形にしたものである。外足部3DもX軸により分割された2つの領域3j、3kが非対称形である。
図19の例は、中足部4Eの断面形状を、X軸で分割された2つの領域4k、4mが非対称形であるのみならず、Y軸により分割された2つの領域も互いに非対称形であり、さらに、いずれの方向、位置の分割線で分割した場合であっても、分割された2つの領域が互いに非対称形をなす形状に形成したものである。すなわち対称分割線の数がゼロである。外足部3EもX軸により分割された2つの領域3m、3nが非対称形である。
図20の例は、ほぼ卵形をなす中足部4Fの断面の長手方向をY軸に設定し、そのY軸をコア1の長手方向に対して傾斜させて形成したものである。X軸はY軸に対して垂直である。
図21の実施の形態は、中足部4Gを長円形、すなわち2軸を分割線としたときにそれぞれ分割される領域を対称形とする(すなわち対称分割線を2本有する。)一方、外足部3GはX軸を分割線とした2つの領域3p、3qを非対称形としたものである。
図22はコアの他の例であり、中足部4Hの断面形状を、X軸により分割した2つの領域4n、4pが非対称形となし、一方、外足部3Hの断面形状を、X軸により分割した2つの領域3r、3sが対称形となるようにしたものである。本発明は上記いずれの形状のコアにも適用できる。
図23は本発明のコアを適用するトランスの他の実施の形態を示す背面図、図24はその側面図である。この横型トランスにおいて、ボビン30は、巻線32を巻く巻胴部31の両端の鍔部33、34にそれぞれ一次側端子台35、二次側端子台36を設け、これらにより不図示の基板への取付け面37を形成したものである。
この横型トランスにおいても図1〜図3に示したコア1が用いられる。Oはコア1の縦横の中心であり、コア1の中足部4の中心でもある。このコア1は、前述のように、中足部4の突出方向に垂直な断面について、前記断面における前記取付け面37に垂直方向の中心線をY軸とする。また、前記断面における取付け面37に平行な中心線をX軸とする。このとき、中足部4の断面の形状を、X軸により分割された2つのの領域が非対称形をなす形状に形成する。外足部3のX軸を分割線とした2つの領域も非対称形である。この横型トランスにおいても、前記方向識別部となる凹部17あるいは17A、17Bあるいは方向識別部23、24を設けることにより、トランスの組立工程における作業効率の向上や捺印不良の防止が可能となる。
なお、この横型トランスにおいても、中足部のY軸で分割された2つの領域を非対称形に形成してもよく、この場合も、前記作業効率の向上、捺印不良防止の効果が得られる。また、この横型トランスにおいても、X軸およびY軸によりそれぞれ分割された中足部4または/および外足部3の2つの領域がそれぞれ非対称形となるように形成してもよい。
本発明によるコアの一実施の形態を示す平面図である。 図1の側面図である。 図1の底面図である。 図1〜図3に示した実施の形態のコアを用いた縦型トランスの正面図である。 図4のトランスの側面図である。 図4のトランスの背面図である。 本実施の形態のコアにおける磁束分布を示す図である。 図3に示した凹部の断面形状を示す図である。 本発明によるコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。 本発明によるコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。 本発明によるコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。 本発明によるコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。 本発明によるコアのコーナー部に設ける方向識別部の断面形状の例を示す図である。 本発明によるコアの他の実施の形態を示す図3相当図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 本発明を適用するコアの他の例を示す平面図である。 図1〜図3に示した実施の形態のコアを用いた横型トランスの正面図である。 図23のトランスの側面図である。
符号の説明
1:コア、2:端板部、2a:端面、3、3A〜3H:外足部、4、4A〜4H:中足部、5:ボビン、6:巻胴部、8、9:鍔部、10:巻線、11、12:端子台、13:一次側端子、14:二次側端子、17、17A、17B:凹部、18:磁束密度の低い領域、19:磁束密度の高い領域、20:C面、21:R面、22:凹部、30:ボビン、31:巻胴部、32:巻線、33、34:鍔部、35:一次側端子台、36:二次側端子台、37:取付け面、38:一次側端子、39:二次側端子

Claims (5)

  1. 端板部とその端板部の中央部および両端部からそれぞれ同方向に突出した中足部と外足部とを有するトランス用のフェライトコアであって、
    前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の前記突出方向に垂直な断面形状が、2つに分割した領域が対称となる対称分割線を1本以下しか有しない非対称形状であり、
    前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
    ことを特徴とするフェライトコア。
  2. 巻線を施す筒状の巻胴部の両端に鍔部を有し、これらの鍔部の一方に、前記巻胴部が間に介在するように2つの端子台を設けたボビンを有する縦型トランス用のフェライトコアであって、
    前記フェライトコアは、前記巻胴部の内空部に挿入する中足部と、前記巻胴部に巻かれる巻線の外周部に隣接させる外足部と、前記中足部および外足部と一体をなして前記ボビンの巻芯方向の両端部に位置させる端板部とを有し、
    前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の突出方向に垂直な断面における前記2つの端子台の対向方向の中心線をY軸とし、前記断面における前記端子台の対向方向に垂直な中心線をX軸としたとき、
    前記断面の形状が、前記X軸により分割された2つの領域が非対称形をなすかまたは/および前記Y軸により分割された2つの領域が非対称形をなし、
    前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
    ことを特徴とするフェライトコア。
  3. 巻線を施す筒状の巻胴部の両端に鍔部を有し、これらの鍔部にそれぞれ端子台を設けてこれらの端子台により基板への取付け面を形成したボビンを有する横型トランス用のフェライトコアであって、
    前記フェライトコアは前記巻胴部の内空部に挿入する中足部と、前記巻胴部に巻かれる巻線の外周部に配置される外足部と、前記中足部および外足部と一体をなして前記ボビンの巻芯方向の両端部に位置させる端板部とを有し、
    前記中足部および外足部の少なくともいずれか一方の突出方向に垂直な断面における前記取付け面に平行な中心線をX軸とし、前記断面における前記取付け面に垂直な中心線をY軸としたとき、
    前記断面の形状が、前記X軸により分割された2つの領域が非対称形をなすかまたは/および前記Y軸により分割された2つの領域が非対称形をなし、
    前記フェライトコアの前記中足部および外足部の突出面の反対側の端面および側面の少なくともいずれかに、前記フェライトコアの向きの判別が可能な凹部を有するか、またはフェライトコアの一部の前記端面側から目視可能なコーナー部に、前記フェライトコアの判別が可能なR面、C面もしくは凹部を前記凹部に加えてまたは単独に有する
    ことを特徴とするフェライトコア。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のフェライトコアにおいて、
    前記凹部を磁束密度の低いかまたは/および磁束の無い箇所に設けた
    ことを特徴とするフェライトコア。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のフェライトコアにおいて、
    前記中足部の突出方向に垂直な断面形状がほぼ卵形をなす
    ことを特徴とするフェライトコア。
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