JP3848748B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井埋め込み又は天井吊り下げ型で、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などを昇降させる空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような空気調和機としては、例えば特開平6−159718号公報に開示されている技術がある。図7〜図9はかかる天井埋め込み型の空気調和機の構成図であり、図7は全体構成図、図8は吸込みグリル部分の拡大図、図9は吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図である。
【0003】
ユニット本体1は、図7に示すように天井2に埋設されている。このユニット本体1の内部には、熱交換器3、ドレンパン4、送風機5、ファンモータ6、導風板7等が配置され、かつこのユニット本体1には、その下部開口を覆う天井パネル8が着脱自在に装着されている。
【0004】
この天井パネル8の中央部には、吸込口9が形成され、かつこの吸込口9の両側には吹出口10が形成されている。又、吸込口9には、吸込グリル11が嵌合し、その背後にはフィルタ12が着脱自在に係止されている。
【0005】
又、天井パネル8の内壁には、図8に示すようにブラケット13、14が取り付けられている。これらブラケット13、14には、それぞれ正逆転可能な4台のモータ15が固定されている。すなわち、これらモータ15は、図9に示すように4ケ所にそれぞれ固定されている。
【0006】
これらモータ15の出力軸16には、それぞれスプロール17が連結され、かつこれらスプロール17には、それぞれワイヤ18の基端が巻着されている。これらワイヤ18は、それぞれブラケット13、14に取り付けられた各リング19を経て吸込みグリル11の4つの角隅部に連結されている。
【0007】
このような空気調和機において、フィルタ12を洗浄する場合、各モータ15を逆回転させる。これらモータ15の逆回転により、各スプロール17を介して4本のワイヤ18が巻き戻され、吸込みグリル11が水平状態を保ったまま下降する。そして、吸込みグリル11が所定の高さまで下降すると、各モータ15は停止する。
【0008】
このように吸込みグリル11が所定の高さまで下降した状態で、床上の作業者は、吸込みグリル11からフィルタ12を取り外してこれを洗浄する。洗浄が終了すると、フィルタ12は吸込みグリル11に再び取り付けられ、各モータ15を今度は正回転させる。
【0009】
これらモータ15の正回転により、各スプロール17を介して4本のワイヤ18が巻き取られ、吸込みグリル11が水平状態を保ったまま上昇し、この吸込みグリル11が天井パネル8の下面に当接すると、各モータ15は停止する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記空気調和機では、フィルタ12を洗浄する場合、吸込みグリル11を下降、昇降させているが、この吸込みグリル11の下降、昇降の際には吸込みグリル11の水平状態を保つことが要求されているが、なかなか水平状態を保つことができず、例えば吸込みグリル11を元の位置に戻す際に問題が生じる。そこで本発明は、吸込みグリルの水平状態を保った状態で下降、昇降ができる空気調和機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、天井に設置された空気調和機のユニット本体の、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などの被昇降物をワイヤを介して前記ユニット本体に対し昇降可能に構成してなる空気調和機において、前記被昇降物の4隅であって、前記被昇降物の昇降時に水平状態を保つため、それぞれ各支点の中心位置が前記被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた4つのプーリと、これらプーリのうち対となる2つのプーリに対してそれぞれ架け渡され、それぞれの一端が前記ユニット本体側の他部適所に固定された各1本のワイヤと、これらワイヤ毎にその他端を巻取り又は巻き戻す2つのスプロールと、このスプロールを回転駆動する少なくとも1個の正逆転可能なモータと、を備え、前記スプロールと前記モータは前記ユニット本体内に設置されていると共に、前記スプロールを対角線上に配置することを特徴とする空気調和機である。
【0012】
このような空気調和機であれば、少なくとも1個のモータが例えば正逆転すると、このモータの正逆転に応じてスプロールが回転し、ユニット本体側の他部適所に固定された各ワイヤが巻き戻し、又は巻取りされる。これらワイヤは、被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた各プーリを介して被昇降物の4隅にそれぞれ設けられているので、各ワイヤの巻き戻し、又は巻取りにより、被昇降物は、自身の傾斜角度が大きくても水平状態を保とうとする力が大きく作用し、水平状態を保って下降又は上昇する。
【0013】
請求項2によれば、請求項1記載の空気調和機において、各スプロールに対して、それぞれ個別にモータを設けてなるものである。
【0014】
請求項3によれば、天井に設置され、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などの被昇降物をワイヤを介してユニット本体に対し昇降可能に構成してなる空気調和機において、前記被昇降物の4隅で、かつそれぞれ前記被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた各プーリと、前記ユニット本体側の他部適所に設けられた少なくとも1つのプーリと、これらプーリ間に架け渡され、一端をユニット側の他部適所に固定された1本のワイヤと、このワイヤの他端を巻取又は巻き戻すスプロールと、このスプロールを回転駆動する正逆転可能なモータと、を備えてなる空気調和機である。
【0015】
このような空気調和機であれば、モータが例えば正逆転すると、このモータの正逆転に応じてスプロールが回転し、ユニット本体側の他部適所に固定された1本のワイヤが巻き戻し、又は巻取りされる。このワイヤは、少なくとも1つのプーリ及び被昇降物の重心位置よりも上方側でかつこの被昇降物の4隅にそれぞれ設けられた各プーリに設けられているので、各ワイヤの巻き戻し、又は巻取りにより、被昇降物は、自身の傾斜角度が大きくても水平状態を保とうとする力が大きく作用し、水平状態を保って下降又は上昇する。
【0016】
【発明の実施の形態】
(1)以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図7と同一部分には同一符号を付してある。図1は天井埋め込み型の空気調和機における吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図である。
【0017】
この空気調和機の全体構成は、上記図7に示すように、ユニット本体1が天井2に埋設されている。このユニット本体1の内部には、熱交換器3、ドレンパン4、送風機5、ファンモータ6、導風板7等が配置され、かつこのユニット本体1には、その下部開口を覆う天井パネル8が着脱自在に装着されている。
【0018】
この天井パネル8の中央部には、吸込口9が形成され、かつこの吸込口9の両側には吹出口10が形成されている。又、吸込口9には、吸込グリル11が嵌合し、その背後にはフィルタ12が着脱自在に係止されている。
【0019】
吸込グリル11の4つの角隅部には、それぞれ各プーリ30〜33が設けられている。これらプーリ30〜33の各支点の中心位置は、吸込グリル11の重心Oがあるが、この重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられている。
【0020】
一方、これらプーリ30〜33のうちプーリ30と32との各上方には、それぞれモータ34、35が配置されている。これらモータ34、35の出力軸には、それぞれスプロール36、37が連結されている。
【0021】
ワイヤ38の一端は、モータ34の出力軸に連結されたスプロール36に卷着され、かつその他端は2つのプーリ30、31を架け渡してユニット本体1のプーリ31の上方に当たる部分に固定されている。
【0022】
又、ワイヤ39の一端は、モータ35の出力軸に連結されたスプロール37に卷着され、かつその他端は2つのプーリ32、33を架け渡してユニット本体1のプーリ33の上方に当たる部分に固定されている。
【0023】
次に上記の如く構成された空気調和機での洗浄時の作用について説明する。フィルタ12を洗浄する場合、2台のモータ34、35を逆回転させる。これらモータ34、35の逆回転により、各スプロール36、37を介して各ワイヤ38、39が巻き戻され、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、32と33を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま下降する。
【0024】
このとき、例えば吸込みグリル11が図2に示すように傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用する。
【0025】
これにより、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って下降する。これに対して、図3に示すようにプーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh2だけ下方側に設けられていると、吸込みグリル11には、重量Wにより重心Oにより時計回り(ロ)に回転しようとする力が作用する。
【0026】
このため、吸込みグリル11は、最初に傾斜した方向から戻ろうとする力が作用せず、水平を保つことができないことが分かる。そして、吸込みグリル11が所定の高さまで下降すると、各モータ34、35は停止する。
【0027】
このように吸込みグリル11が所定の高さまで下降した状態で、床上の作業者は、吸込みグリル11からフィルタ12を取り外してこれを洗浄する。洗浄が終了すると、フィルタ12は吸込みグリル11に再び取り付けられ、各モータ34、35を今度は正回転させる。
【0028】
これらモータ34、35の正回転により、各スプロール36、37を介して各ワイヤ38、39が巻き取られ、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、32と33を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま上昇させ、この吸込みグリル11が天井パネル8の吸込口9に嵌合すると、各モータ34、35は停止する。
【0029】
このときも、吸込みグリル11が上記図2と同様に傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って上昇する。
【0030】
このように上記第1の実施の形態であれば、各プーリ30〜33を吸込みグリル11の4隅でかつそれぞれ吸込みグリル11の重心O位置よりも上方側に設けたので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、たとえ傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って昇降できる。
【0031】
又、2台のモータ34、35、2つのスプロール36、37、2本のワイヤ38、39として従来と比較して高価な機器を大幅に削減でき、吸込みグリル11の下降、昇降の機構をコストダウンできる。
(2)以下、本発明に係る空気調和機の検討例(1)としての参考的実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0032】
図4は天井埋め込み型の空気調和機における吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図である。この空気調和機の全体構成は、上記図7に示すように、ユニット本体1が天井2に埋設されている。このユニット本体1の内部には、熱交換器3、ドレンパン4、送風機5、ファンモータ6、導風板7等が配置され、かつこのユニット本体1には、その下部開口を覆う天井パネル8が着脱自在に装着されている。
【0033】
この天井パネル8の中央部には、吸込口9が形成され、かつこの吸込口9の両側には吹出口10が形成されている。又、吸込口9には、吸込グリル11が嵌合し、その背後にはフィルタ12が着脱自在に係止されている。
【0034】
上記第1の実施の形態と相違するところは、4つのプーリ30〜33のうちプーリ33の上方には、モータ35が配置され、このモータ35の出力軸にスプロール37が連結されている。
【0035】
ワイヤ39は、その一端がモータ35の出力軸に連結されたスプロール37に卷着され、かつその他端が2つのプーリ33、32を架け渡してユニット本体1のプーリ32の上方に当たる部分に固定されている。
【0036】
当然のことながら、各プーリ30〜33の各支点の中心位置は、上記第1の実施の形態と同様に、吸込グリル11の重心Oがあるが、この重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられている。
【0037】
次に上記の如く構成された空気調和機での洗浄時の作用について説明する。フィルタ12を洗浄する場合、2台のモータ34、35を逆回転させる。これらモータ34、35の逆回転により、各スプロール36、37を介して各ワイヤ38、39が巻き戻され、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、33と32を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま下降する。
【0038】
このとき、例えば吸込みグリル11が上記図2に示すように傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用する。
【0039】
これにより、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って下降する。そして、吸込みグリル11が所定の高さまで下降すると、各モータ34、35は停止する。
【0040】
このように吸込みグリル11が所定の高さまで下降した状態で、床上の作業者は、吸込みグリル11からフィルタ12を取り外してこれを洗浄する。洗浄が終了すると、フィルタ12は吸込みグリル11に再び取り付けられ、各モータ34、35を今度は正回転させる。
【0041】
これらモータ34、35の正回転により、各スプロール36、37を介して各ワイヤ38、39が巻き取られ、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、33と32を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま上昇させ、この吸込みグリル11が天井パネル8の吸込口9に嵌合すると、各モータ34、35は停止する。
【0042】
このときも、吸込みグリル11が上記図2と同様に傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って上昇する。
【0043】
このように上記検討例(1)としての参考的実施の形態であれば、上記第1の実施の形態と同様に、各プーリ30〜33を吸込みグリル11の4隅でかつそれぞれ吸込みグリル11の重心O位置よりも上方側に設けたので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、たとえ傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って昇降できる。
【0044】
又、2台のモータ34、35、2つのスプロール36、37、2本のワイヤ38、39として高価な機器を大幅に削減でき、吸込みグリル11の下降、昇降の機構をコストダウンできる。
(3)以下、本発明に係る空気調和機の検討例(2)としての参考的実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0045】
図5は天井埋め込み型の空気調和機における吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図である。この空気調和機の全体構成は、上記図7に示すように、ユニット本体1が天井2に埋設されている。このユニット本体1の内部には、熱交換器3、ドレンパン4、送風機5、ファンモータ6、導風板7等が配置され、かつこのユニット本体1には、その下部開口を覆う天井パネル8が着脱自在に装着されている。
【0046】
この天井パネル8の中央部には、吸込口9が形成され、かつこの吸込口9の両側には吹出口10が形成されている。又、吸込口9には、吸込グリル11が嵌合し、その背後にはフィルタ12が着脱自在に係止されている。
【0047】
上記第1の実施の形態と相違するところは、プーリ33の上方に1台のモータ35が配置されている。このモータ35の出力軸には、スプロール37が連結され、かつこのスプロール37に長軸40が連結されている。そして、この長軸40の先端部にスプロール41が連結されている。
【0048】
ワイヤ38の一端は、長軸40の先端部のスプロール41に卷着され、かつその他端は2つのプーリ30、31を架け渡してユニット本体1のプーリ31の上方に当たる部分に固定されている。
【0049】
又、ワイヤ39の一端は、モータ35の出力軸に連結されたスプロール37に卷着され、かつその他端は2つのプーリ33、32を架け渡してユニット本体1のプーリ32の上方に当たる部分に固定されている。
【0050】
当然のことながら、各プーリ30〜33の各支点の中心位置は、上記第1の実施の形態と同様に、吸込グリル11の重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられている。
【0051】
次に上記の如く構成された空気調和機での洗浄時の作用について説明する。フィルタ12を洗浄する場合、1台のモータ35を逆回転させる。このモータ35の逆回転により、スプロール37が回転するとともに長軸40を介してスプロール41が回転する。
【0052】
これにより、各ワイヤ38、39が巻き戻され、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、33と32を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま下降する。
【0053】
このとき、例えば吸込みグリル11が上記図2に示すように傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用する。
【0054】
これにより、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って下降する。そして、吸込みグリル11が所定の高さまで下降すると、モータ35は停止する。
【0055】
このように吸込みグリル11が所定の高さまで下降した状態で、床上の作業者は、吸込みグリル11からフィルタ12を取り外してこれを洗浄する。洗浄が終了すると、フィルタ12は吸込みグリル11に再び取り付けられ、モータ35を今度は正回転させる。
【0056】
このモータ35の正回転により、各スプロール37、41を介して各ワイヤ38、39が巻き取られ、これらワイヤ38、39がそれぞれプーリ30と31、33と32を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま上昇させ、この吸込みグリル11が天井パネル8の吸込口9に嵌合すると、モータ35は停止する。
【0057】
このときも、吸込みグリル11が上記図2と同様に傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って上昇する。
【0058】
このように上記検討例(2)としての参考的実施の形態であれば、上記第1の実施の形態と同様に、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、たとえ傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って昇降できる。
【0059】
又、1台のモータ35にできるとともに2つのスプロール37、41、2本のワイヤ38、39として高価な機器をさらに大幅に削減でき、吸込みグリル11の下降、昇降の機構をコストダウンできる。
(4)以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0060】
図6は天井埋め込み型の空気調和機における吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図である。この空気調和機の全体構成は、上記図7に示すように、ユニット本体1が天井2に埋設されている。このユニット本体1の内部には、熱交換器3、ドレンパン4、送風機5、ファンモータ6、導風板7等が配置され、かつこのユニット本体1には、その下部開口を覆う天井パネル8が着脱自在に装着されている。
【0061】
この天井パネル8の中央部には、吸込口9が形成され、かつこの吸込口9の両側には吹出口10が形成されている。又、吸込口9には、吸込グリル11が嵌合し、その背後にはフィルタ12が着脱自在に係止されている。
【0062】
上記第1の実施の形態と相違するところは、4つのプーリ30〜33のうちプーリ30の上方に1台のモータ34が配置され、このモータ34の出力軸にスプロール36が連結されている。
【0063】
又、各プーリ31、32の各上方には、それぞれプーリ42、43が設けられている。1本のワイヤ44は、その一端がモータ34の出力軸に連結されたスプロール36に卷着され、かつその他端が各プーリ30、31、42、43、さらに32、33を架け渡してユニット本体1のプーリ33の上方に当たる部分に固定されている。
【0064】
当然のことながら、各プーリ30〜33の各支点の中心位置は、上記第1の実施の形態と同様に、吸込グリル11の重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられている。
【0065】
次に上記の如く構成された空気調和機での洗浄時の作用について説明する。フィルタ12を洗浄する場合、1台のモータ34を逆回転させる。このモータ34の逆回転により、スプロール36を介してワイヤ44が巻き戻され、このワイヤ44が各プーリ30、31、42、43、さらに32、33を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま下降する。
【0066】
このとき、例えば吸込みグリル11が上記図2に示すように傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平状態を保とうとする力が作用し、水平状態を保って下降する。
【0067】
そして、吸込みグリル11が所定の高さまで下降すると、各モータ34は停止する。このように吸込みグリル11が所定の高さまで下降した状態で、床上の作業者は、吸込みグリル11からフィルタ12を取り外してこれを洗浄する。
【0068】
洗浄が終了すると、フィルタ12は吸込みグリル11に再び取り付けられ、モータ34を今度は正回転させる。このモータ34の正回転により、スプロール36を介してワイヤ44が巻き取られ、このワイヤ44がプーリ30、31、42、43、さらに32、33を通して吸込みグリル11を水平状態を保ったまま上昇させ、この吸込みグリル11が天井パネル8の吸込口9に嵌合すると、モータ34は停止する。
【0069】
このときも、吸込みグリル11が上記図2と同様に傾斜していた場合、プーリ30〜33の各支点の中心位置が重心Oの位置よりもh1だけ上方側に設けられているので、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って上昇する。
【0070】
このように上記第2の実施の形態であれば、上記第1の実施の形態と同様に、吸込みグリル11には、自身の重量Wにより重心Oが半時計回り(イ)の方向に回転しようとする力が作用し、吸込みグリル11は、たとえ傾斜角度が大きくなっても水平を保とうとする力が作用し、水平状態を保って昇降できる。
【0071】
又、1台のモータ34、1つのスプロール36、1本のワイヤ44として高価な機器を大幅に削減でき、吸込みグリル11の下降、昇降の機構をコストダウンできる。
【0072】
なお、本発明は、上記第1、第2の実施の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよい。例えば、上記第2の実施の形態において、各プーリ30〜33の他にプーリ42、43を設けているが、これらプーリ42、43を1つのプーリとしてワイヤ44を経由するようにしてもよい。又、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体を昇降させるようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、天井に設置された空気調和機のユニット本体の、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などの被昇降物をワイヤを介して前記ユニット本体に対し昇降可能に構成してなる空気調和機において、前記被昇降物の4隅であって、前記被昇降物の昇降時に水平状態を保つため、それぞれ各支点の中心位置が前記被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた4つのプーリと、これらプーリのうち対となる2つのプーリに対してそれぞれ架け渡され、それぞれの一端が前記ユニット本体側の他部適所に固定された各1本のワイヤと、これらワイヤ毎にその他端を巻取り又は巻き戻す2つのスプロールと、このスプロールを回転駆動する少なくとも1個の正逆転可能なモータとを備え、前記スプロールと前記モータは前記ユニット本体内に設置されていると共に、前記スプロールを対角線上に配置したので、少なくとも1個のモータが例えば正逆転すると、このモータの正逆転に応じてスプロールが回転し、ユニット本体側の他部適所に固定された各ワイヤが巻き戻し、又は巻取りされる。これらワイヤは、被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた各プーリを介して被昇降物の4隅にそれぞれ設けられているので、各ワイヤの巻き戻し、又は巻取りにより、被昇降物は、自身の傾斜角度が大きくても水平状態を保とうとする力が大きく作用し、水平状態を保って下降又は上昇するものとなり、吸込みグリルの水平状態を保った状態で下降、昇降ができる空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる空気調和機の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】 同空気調和機の水平状態を保つ作用を示す図。
【図3】 傾斜状態となる場合を示す図。
【図4】 本発明に係わる空気調和機の検討例(1)としての参考的実施の形態を示す構成図。
【図5】 本発明に係わる空気調和機の検討例(2)としての参考的実施の形態を示す構成図。
【図6】 本発明に係わる空気調和機の第2の実施の形態を示す構成図。
【図7】 従来の天井埋め込み型の空気調和機の全体構成図。
【図8】 同空気調和機の吸込みグリル部分の拡大図。
【図9】 同空気調和機の吸込みグリルの吊り下げ構造を示す図。
【符号の説明】
1…ユニット本体、
2…天井、
3…熱交換器、
4…ドレンパン、
5…送風機、
6…ファンモータ、
8…天井パネル、
9…吸込口、
10…吹出口、
11…吸込グリル、
12…フィルタ、
30〜33,42,43…プーリ、
34,35…モータ、
36,37,41…スプロール、
38,39,44…ワイヤ、
40…長軸。
Claims (3)
- 天井に設置された空気調和機のユニット本体の、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などの被昇降物をワイヤを介して前記ユニット本体に対し昇降可能に構成してなる空気調和機において、前記被昇降物の4隅であって、前記被昇降物の昇降時に水平状態を保つため、それぞれ各支点の中心位置が前記被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた4つのプーリと、これらプーリのうち対となる2つのプーリに対してそれぞれ架け渡され、それぞれの一端が前記ユニット本体側の他部適所に固定された各1本のワイヤと、これらワイヤ毎にその他端を巻取り又は巻き戻す2つのスプロールと、このスプロールを回転駆動する少なくとも1個の正逆転可能なモータと、を備え、前記スプロールと前記モータは前記ユニット本体内に設置されていると共に、前記スプロールを対角線上に配置することを特徴とする空気調和機。
- 前記各スプロールに対して、それぞれ個別に前記モータを設けてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 天井に設置され、室内側に面するパネル又はフィルタを内蔵した吸込みグリル或いはフィルタ単体などの被昇降物をワイヤを介してユニット本体に対し昇降可能に構成してなる空気調和機において、前記被昇降物の4隅で、かつそれぞれ前記被昇降物の重心位置よりも上方側に設けられた各プーリと、前記ユニット本体側の他部適所に設けられた少なくとも1つのプーリと、これらプーリ間に架け渡され、一端をユニット側の他部適所に固定された1本のワイヤと、このワイヤの他端を巻取又は巻き戻すスプロールと、このスプロールを回転駆動する正逆転可能なモータと、を備えてなることを特徴とする空気調和機。
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