JP3846756B2 - 熱伝導性接着テ−プの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品や集積電子回路に温度センサ等を取付ける場合に使用する熱伝導性接着テ−プの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
良熱伝導性の接着固定を必要とする場合、例えば、FET等の電子部品に温度センサを粘着固定する場合に使用される熱伝導性接着テ−プとして、金属粒体を混合した接着剤を熱伝導性基材の両面に設けたものは、熱伝導性の確保と粘着性の確保のバランス取りが難しく、熱伝導性を確保しようとすると粘着性の低下が避けられず、粘着性を確保しようとすると熱伝導性の低下が余儀なくされる。
【0003】
金属での熱伝導の場合、電子により熱が運ばれ、電気伝導率の大きい金属ほど熱伝導率も大きいから、導電材として金属を用いた電気伝導性接着テ−プは熱伝導性接着テ−プとしても使用できる。
従来、電気伝導性接着テ−プとして、金属箔の片面に粘着剤層を設け、エンボス成形により金属箔を部分的に粘着剤層表面に露出させ、この露出金属箔部分を被導通部位に接触させると共に粘着剤層において粘着固定するもの、また、片面粘着テ−プ上に複数本の帯条導体を相互間に間隔を隔てて並設すると共に導体間に粘着剤層を表出させ、この並設導体を被導通部位に接触させると共に粘着剤層表出部分において粘着固定するもの(例えば、特開昭63−94700号)等が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記エンボス式の電気伝導性接着テ−プにおいては、金属箔(通常200μm以下の厚み)の突部が中空構造であって圧潰され易く、粘着剤の感圧接着性を効果的に発揮させるために加圧力を高くすると、突部が圧潰されてしまい、充分に強固な粘着固定が望めない。
また、上記帯条導体並設式の電気伝導性接着テ−プにおいては、導体厚みが厚くなると(200μm近い厚み)、導体表面と粘着剤層表出面との段差が大となって安定な粘着固定を保証し難く、他方、導体厚みを薄くすると、強固な粘着固定が期待できても、導体断面積が小となるために伝導抵抗の増加が避けられない。
従って、上記何れの電気伝導性接着テ−プとも、熱伝導性接着テ−プとして使用する場合も、上記の不利が不可避である。
【0005】
本発明の目的は安定な感圧性接着及び良熱伝導性を保証できる熱伝導性接着テ−プを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る熱伝導性接着テープの製造方法は、複数枚の接着性シートと熱伝 導性シートとを積層一体化してなる円形ディスクを回転させて外周側から連続的に一定厚みで冷却しつつ切削することを特徴とする。
本願の請求項2に係る熱伝導性接着テープの製造方法は、複数枚の接着性シートと熱伝導性シートとを積層一体化してなる円形ディスクを回転させて外周側から連続的に一定厚みで冷却しつつ切削することにより接着テープを得、この接着テープの片面または両面に支持基材を付することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明により製造されるる熱伝導性接着テープの実施例を示している。
図1において、1は支持基材である。2,…及び3,…は支持基材1の片面に交互に並設した筋状熱伝導部及び筋状粘着部である。
【0008】
上記筋状熱伝導部2の巾aは通常0.5〜2mm、筋状粘着部3の巾bは通常0.5〜5mm、並設ピッチpは通常1〜7mm、筋状熱伝導部または筋状接着部の厚みは10〜500μm、支持基材の厚みが10〜1000μmとされる。
【0009】
上記熱伝導性粉末には、導電性を兼備した熱伝導性粉末としての金属(例えば、銀、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル、チタンまたはこれら金属の合金)粉末、電気絶縁性を兼備した熱伝導性粉末しての金属酸化物(例えば、SiO2、TiO2、MgO、NiO、CuO、Al2O3、Fe2O3)粉末や金属窒化物(例えば、BN、Si3N4)粉末や金属硼化物(例えば、TiB2)粉末等を使用できる。
【0010】
図1のような支持基材を有する熱伝導性接着テ−プの場合、接着テ−プとしての熱伝導性と共に電気伝導性が必要とされる場合は、支持基材として金属箔、金属化プラスチックフィルムや不織布(金属蒸着プラスチックフィルム、金属メッキプラスチックフィルムまたは不織布若しくは織物、例えば、無電解ニッケルメッキポリエステルサテン織物、金属箔ラミネ−トプラスチックフィルム等)、金属繊維織物、金属繊維を混紡または混織したプラスチック不織布または織布等の導電性基材を使用し、筋状熱伝導部として金属粉末等の導電性を有する熱導電性粉末を使用して接着テ−プを構成することが好ましい。
また、接着テ−プとして熱伝導性と共に電気絶縁性が必要とされる場合は、支持基材として各種プラスチックフィルム(例えば、ポリエステルフィルム等)、プラスチック不織布または織布等の電気絶縁性基材を使用し、筋状熱導電部として金属酸化物、金属窒化物、金属硼化物等の電気絶縁性を有する熱伝導性粉末を使用して接着テ−プを構成することが好ましい。
【0011】
図1の実施例では、支持基材1を使用しているが、図2に示すように、筋状熱伝導部2と筋状粘着部3とを強固に一体化して支持基材を省略することもできる。
図2に示す、熱伝導性接着テ−プを製造するには、図3に示す複数枚の粘着剤シ−ト3(厚みは50〜2000μm)と熱伝導性シ−ト2とを積層一体化してなる円形ディスクを旋盤に取り付けて回転させ、平バイトで外周側から連続的に一定厚みで切削していくことができ、この間、粘着剤シ−トのバイトへの付着を防止するために、ドライアイスや液体窒素で冷却しつつ切削している。
上記熱伝導性シ−トには、アルミ箔、銅箔、鉄箔、黄銅箔、ニッケル箔(箔の厚みは30〜200μm)等の使用も可能であるが、鉛箔、はんだ箔(鉛−錫合金箔)、上記熱伝導ペ−ストのキャスティングシ−ト(熱伝導ペ−ストをシリコ−ン剥離剤処理したポリエステルフィルム上で塗布乾燥して得ることができる。厚みは50〜200μm)等の使用が切削性に優れ、好ましい。
【0012】
本発明に係る熱伝導性接着テ−プは、電子部品や集積電子回路、例えば、リチウムイオン2次電池やFETに温度センサを粘着固定し、リチウムイオン2次電池等の異常発熱時に温度センサを感温作動させてリチウムイオン2次電池等を電源より遮断して保護する場合の温度センサの粘着固定に使用でき、この場合の熱伝導性接着テ−プには、図2に示すもの、または図4に示すように、支持基材1の両面に複数本の筋状熱伝導部2と筋状接着部3とが交互に並設されたものを用いることができる。
この場合の支持基材としては、厚み方向の熱伝導性が良好なもの、例えば、金属シ−ト、金属繊維織布、金属繊維を混紡または混織したプラスチック不織布または織布等を使用することが望ましい。筋状熱伝導部の熱伝導ペ−ストの熱伝導性粉末に金属酸化物粉末を使用すれば、厚み方向の絶縁性の補完に有利であり、更に、厚み方向の電気絶縁を確実にするためには、支持基材にアルマイト処理したアルミニウムシ−トのように熱伝導性及び熱絶縁性が良好なものを用いることができる。
【0013】
また、本発明に係る熱伝導性接着テ−プは、回路に温度センサをリ−ド導体を介して直列に接続し、回路の異常発生熱をリ−ド導体より温度センサに伝達して温度センサのスイッチオフで通電を遮断する場合のリ−ド導体としても使用でき、この場合の熱伝導性接着テ−プには、図1または図2或いは図4に示すものを用いることができ、図2或いは図4に示すものを用いる場合、回路条件に応じ、支持基材を電気伝導性もしくは熱伝導性にし、または、図1に示すものを用いる場合、リ−ド導体の絶縁被覆のために支持基材を電気絶縁性にすることもできる。
この電気伝導性もしくは熱伝導性支持基材としては、金属箔、金属化プラスチックフィルムや不織布(金属蒸着プラスチックフィルム、金属メッキプラスチックフィルムまたは不織布若しくは織物、例えば、無電解ニッケルめっきポリエステルサテン織物、金属箔ラミネ−トプラスチックフィルム等)、金属繊維織布、金属繊維を混紡または混織したプラスチック不織布または織布等を使用でき、絶縁性支持基材としては、プラスチックフィルム(例えば、ポリエステルフィルム)、プラスチック不織布または織布を使用できる。
【0014】
なお、本発明に係る熱伝導性接着テ−プは、広巾のシ−トも包含し、このシ−トの切断によってテ−プとすることもできる。
更に、上記粘着剤に代え加熱硬化型、加熱融着型の接着剤を使用することもできる。
【0015】
【実施例】
〔比較例〕
アクリル系粘着剤に銀粉末を混合した熱伝導性粘着剤を厚さ38μmのポリエステルフィルムの片面に厚み50μmで塗布して熱伝導性接着テ−プを得た。
〔実施例〕
厚さ100μmのはんだ箔に厚さ500μmのアクリル系粘着剤フィルムを張り合わせ、外径100mm、内径30mmのド−ナツ型に切り抜き、これを25枚積層し、この積層体の中心孔にφ30mmの心棒を通し、ナットで締め付けた。
この締め付け積層体を旋盤に取付け、ドライアイスメタノ−ル冷媒で冷却しながら、平バイトで厚み100μmの連続帯に削り出して熱伝導性接着テ−プを得た(筋状熱伝導部の巾は100μm、筋状粘着部の巾は500μm)。
【0016】
これらの実施例品及び比較例品のそれぞれにつき(試料数はそれぞれ10箇)、アクリル樹脂板に貼付け、貼付け直後の初期剥離力と50℃,90RHの恒温恒湿槽に96時間放置後の加湿剥離力とを測定したところ、表1の通りであった。
表1
初期剥離力(g/20mm) 高温高湿剥離力(g/20mm)
比較例 320 240
実施例 1460 1380
【0017】
この測定結果から明らかなように、実施例品の剥離力は比較例の4.5倍である。また、比較例の高温高湿放置後の剥離力が初期剥離力のたかだか80%程度に過ぎないのに対し、実施例品の高温高湿放置後の剥離力は初期剥離力の90%以上を保持している。
而して、本発明の熱伝導性接着テ−プにおいては、強固でかつ安定な接着性を有することが確認できる。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る熱伝導性接着テ−プの製造方法によせば、筋状熱伝導部と筋状接着部を交互に有するから、相互の干渉を排してそれぞれの機能を良好に発揮させ得、優れた熱伝導性と強固な接着固定性を保証できる熱伝導性接着テ−プを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により製造される熱伝導性接着テ−プの一例を示す図面である。
【図2】 本発明により製造される熱伝導性接着テ−プの別例を示す図面である。
【図3】 本発明に係る熱伝導性接着テ−プの製造方法において使用する円形ディスクを示す図面である。
【図4】 本発明により製造される熱伝導性接着テ−プの上記とは別の例を示す図面である。
【符号の説明】
1 支持基材
2 筋状熱伝導部
3 筋状接着部
Claims (2)
- 複数枚の接着性シートと熱伝導性シートとを積層一体化してなる円形ディスクを回転させて外周側から連続的に一定厚みで冷却しつつ切削することを特徴とする熱伝導性接着テープの製造方法。
- 複数枚の接着性シートと熱伝導性シートとを積層一体化してなる円形ディスクを回転させて外周側から連続的に一定厚みで冷却しつつ切削することにより接着テープを得、この接着テープの片面または両面に支持基材を付することを特徴とする熱伝導性接着テープの製造方法。
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