JP3846603B2 - 平型オープンショーケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナイトカバーの脱着が、ナイトカバー取付板とその関連部材の組み付け替えで簡単にできる平型オープンショーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、平型オープンショーケースの標準仕様製品には、巻取式のナイトカバーは付属せず、オプション製品となっていた。しかし、冷気のエアカーテン外側を非営業時に覆うナイトカバーは、近年、省エネルギーを図る観点から有効であるため、既存の製品に対しても後付けすることが多くなって来ている。
しかしながら、ナイトカバーの付いていない、旧タイプの既存のショーケースに、新規にナイトカバーを取り付ける場合は、取付作業として、ノジングヒータの切断、再結線や、ナイトカバー取付板やナイトカバー等の部品交換や追加等の改造が必要となった。従って、改造作業に手間がかかり、工事業者等の専門家が改造を行うこととなり、コスト的に高価とならざるを得なかった。
【0003】
そこで、本出願人は、既に、特願平9−180776号で、ナイトカバーが収納される箱状の収納ユニットを、冷気吹出口部上部にネジにより取り付けるだけのナイトカバーを提案している。
また、特願平9−180776号の収納ユニットではなくても、ノジングヒータの切断、再結線を必要としない新タイプの既存のショーケースでは、商品の見え方が広くなるように、ナイトカバーを付けていない場合はなるべく背面壁、もしくは中間仕切壁を低くしているため、ナイトカバーを改造取付けする場合、ナイトカバー取付部材とその関連部材を専用に製作しておき、既存のショーケースの背面壁部材もしくは中間仕切壁部材と、交換取付けを行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、平型オープンショーケースの標準仕様(新タイプ)製品に、特願平9−180776号の収納ユニットを取り付けた場合、収納ユニットに多くの部材が含まれると共にそれを完成されたものの上に取り付けるので、背面壁もしくは中間仕切壁の高さが高くなると共にコストアップとならざるを得なかった。
また、新タイプの既存のショーケースに、ナイトカバーを改造取付けする場合は、取り外した背面壁部材もしくは中央仕切部材は不必要となり、スクラップを余儀なくされた。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、新タイプのショーケースのナイトカバー取付板と、その関連部材の組み付け替えで、ナイトカバーの装着等の改造に対応できる、スクラップを要しない、コストアップとならない背面壁もしくは中間仕切壁を有する平型オープンショーケースを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の平型オープンショーケースにおいては、上部開放の箱型に形成した商品収納部に、該商品収納部を仕切る中間仕切壁又は背面壁を設け、該中間仕切壁又は背面壁の上部に形成した冷気吹出口から供給される冷気のエアカーテンにて商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、非営業時に前記エアカーテンの外側を覆うナイトカバーを冷気吹出口上部に備えるに際し、前記ナイトカバーを、中間仕切壁又は背面壁の上部板を支えるレール状のナイトカバー取付板に固定し、一方、前記ナイトカバーを必要としないときには、このレール状のナイトカバー取付板の取付方向を変えて、中間仕切壁または背面壁の上部板を支えるようにしたことを特徴としている。
【0007】
また、本発明は、ナイトカバーを冷気吹出口上部に着脱自在とし、ナイトカバー取外し時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、上側又は下側に向けて、中間仕切壁又は背面壁の上部板を支え、ナイトカバー取付け時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、横側に向けて、中間仕切壁又は背面壁の上部板を支え且つナイトカバーを固定するようにしたことを特徴としている。
尚このとき、断面略コ字状のナイトカバー取付板は、中間辺をナイトカバーが固定できる程度に長く形成し、その両辺はナイトカバーを取り外した際に出来るだけ丈を低く抑えることができるように短く形成するのが望ましい。
【0008】
上記構成を採用したことにより、中間仕切壁及び背面壁に設けたナイトカバー取付板の向きを変えることにより、ナイトカバーと取付ビスがあれば、簡単容易に巻取式ナイトカバーを取り付けることができ、スクラップにするような部材をなくし、安価にナイトカバーを着脱することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は両面平型ショーケースの側面断面図、図2はナイトカバー取外し時の両面平型ショーケースの中間仕切壁部の断面側面図、図3はナイトカバー取付け時の両面平型ショーケースの中間仕切壁部の断面側面図である。
【0010】
まず、図1に示すように、両面平型オープンショーケース1は、上部開放の箱形に形成された商品収納部2と、この商品収納部2を適度の高さに保持する台座部3とから構成され、商品収納部2は、その中央に設けた中間仕切壁4により、2つの陳列部2a,2bに分断されている。
【0011】
そして、商品の陳列部2a,2bは、一体発泡パネル構造の外装パネル5で囲まれている。前記外装パネル5と商品陳列部2a,2bの間には、所定空間をあけて冷気の循環ダクト6a,6bが形成され、商品収納部2の床下循環ダクト内には冷却器7a,7bと、送風機8a,8bが配設されている。この冷却器7a,7bで冷却された空気は、商品収納部2の中央に設けられた中間仕切壁4の内部循環ダクト6cを通って、仕切壁4の上部に形成された両サイドの吹出口9a,9bから、商品収納部2の両サイドに向って吹き出され、陳列部2a,2bに収納した食品等を冷却した後、両サイド内側の吸込口10a,10bから再び循環ダクト6a,6b内に循環される構造となっている。
【0012】
次に、図2及び図3により、中間仕切壁4の構成について説明する。
中間仕切壁4に設けられた吹出口9a,9bの上部には、皿状の中板11が設けられ、更に、該中板11の上にベース状の断熱材12が、また、該ベース状の断熱材12の上にスペーサ状の断熱材13が設けられる。そして、該スペーサ状の断熱材13の上に、凹状の中間板14が設けられ、更に、その上に断面略コ字状のナイトカバー取付板15a,15bが、また更に、該ナイトカバー取付板15a,15bの上に上部板16が取り付けられる。
【0013】
前記ナイトカバー取付板15a,15bは、ナイトカバー17を取付けしない時、図2に示すように、断面略コ字状のナイトカバー取付板15a,15bの開口部を、夫々下側に向けて高さを低くし、上部板16を支えるように組み付けられている。
なお、凹状の中間板14は側方に延び、両側にノジング部18,18を形成し、裏側で支持部材19,19を介して、前記中板11とベース状の断熱材12に固定されている。また、20は温度計,21はカードレール,22はノジングヒータである。
【0014】
そして、図3に示すように、ナイトカバー17を取り付ける時、断面略コ字状のナイトカバー取付板15a,15bの胴部外側に巻取式のナイトカバー17,17をビスによって取り付け、断面略コ字状の取付板15a,15bの向きを変えて、開口部を横側(内側に対向させて)に向けて、上部板16を支えるように組み付け替えする。なお、23はナイトカバー17の取手部、24はナイトカバー17のロールRに巻回されたフィルム部である。
【0015】
両面平型ショーケース1において、このように、中間仕切壁4を構成すると、ナイトカバー取付板15a,15bの向きを変えることにより、ナイトカバー17と取付ビスがあれば、簡単容易に巻取式ナイトカバー17を取り付けることができ、スクラップにするような部材をなくし、安価に後付けすることができる。
【0016】
次に、片面平型ショーケースの場合について、図4乃至図6に基づいて説明する。
図4は片面平型ショーケースの側面断面図、図5はナイトカバー取外し時の片面平型ショーケースの背面壁部の断面側面図、図6はナイトカバー取付け時の片面平型ショーケースの背面壁部の断面側面図である。
【0017】
片面平型ショーケース31も、図4に示すように、上部開放の箱形に形成された商品収納部32と、この商品収納部32を適度の高さに保つ台座部33とから構成されている。
前記商品収納部32を囲む外板は、発泡パネルの外板が外装パネル34を兼ねる一体発泡パネル構造からなっており、その上部の四囲の三面に風防ガラス35を立設し、その上端縁廻りに上部レール36を取付け、下端縁廻りに下部レール37をビス等により取り付けている。
【0018】
前記外装パネル34と商品収納部32の陳列部の間には、所定空間を設けて、冷気の循環ダクト38を形成してあり、商品収納部32の床下循環ダクト内には冷却器39と送風機40が配設されている。この冷却器39で冷却された空気は、循環ダクト38内を通って、背面壁41の上部の吹出口42から商品収納部32の前側に向けて吹き出され、商品収納部32内に収容した食品等を冷却するようにしており、この吹き出された冷気は、商品収納部32の最前部に設けた吸込口43から、再びダクト38内に循環される構造となっている。
【0019】
そして、図5及び図6に示すように、背面壁42の構成は次のようになっている。
背面壁41に設けられた吹出口42の上部には、逆L字状の中板44が設けられ、更に、該中板44の上にベース状の断熱材45が、また、該ベース状の断熱材45の上に、スペーサ状の断熱材46が設けられる。そして、該スペーサ状の断熱材46の上に断面柄状の中間板47が設けられる。なお、48も断熱材である。そして、中間板47の上に、断面略コ字状のナイトカバー取付板49が、また更に、該ナイトカバー取付板49の上に逆L字状の上部板50が取り付けられる。
【0020】
前記ナイトカバー取付板49は、ナイトカバー51を取り付けない時、図5に示すように、断面略コ字状のナイトカバー取付板49の開口部を上側に向けて、高さを低くし、背面壁上部板50を支えるように組み付けられている。なお、背面壁上部板50の背面側の逆L字状の短辺は、中間板47にも取り付けられている。
【0021】
前記中間板47の前側にはノジング部52が形成され、裏側で支持部材53を介して、前記中板44とベース状の断熱材45に固定されている。なお、54は温度計、55はカードレール、56はノジングヒータである。
【0022】
そして、図6に示すように、ナイトカバー51を取り付ける時、断面略コ字状のナイトカバー取付板49の胴部外側に巻取式のナイトカバー51をビスにより取付、断面略コ字状の取付板49の向きを変えて、開口部を横側(背面側)に向けて、背面壁上部板50を支えるように組み付け替えをする。なお、この時、背面壁上部板50の背面側の中間板47との取付位置も上側に変更する。なお、57はナイトカバー51の取手部、58はナイトカバー51のロールRLに巻回されたフィルム部である。
【0023】
片面平型ショーケース31においても、背面壁41をこのように構成すると、ナイトカバー取付板49の向きを変えることにより、ナイトカバー51と取付ビスがあれば、簡単容易に巻取式ナイトカバー51を取り付けることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の平型オープンショーケースによれば、次のような効果を奏する。
(1)本発明によれば従来ナイトカバーを取り付けるため中間仕切壁部もしくは背面壁部に別部材を使って改造取り付けすることがなく、ナイトカバーと取付ビスがあれば容易に取付けが可能となる。
(2)既に標準仕様にて店舗に収められている該当ショーケースにおいても、ナイトカバーと取付ビスがあれば容易に後付けが可能となる。
(3)逆に、ナイトカバーが不要になり取り外す場合も別部材を使わないため、いつでも容易に対応できる(ムダな部品は発生せず現部材を再利用できる)。
(4)また、ナイトカバー取付部材は、ナイトカバーを付けていない場合には中間仕切壁上部もしくは背面壁上部の補強部材として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 両面平型ショーケースの側面断面図である。
【図2】 ナイトカバー取外し時の両面平型ショーケースの中間仕切壁分の断面側面図である。
【図3】 ナイトカバー取付け時の両面平型ショーケースの中間仕切壁部の断面図である。
【図4】 片面平型ショーケースの側面断面図である。
【図5】 ナイトカバー取外し時の片面平型ショーケースの背面壁部の断面側面図である。
【図6】 ナイトカバー取付け時の片面平型ショーケースの背面壁部の断面側面図である。
【符号の説明】
1 両面平型オープンショーケース
2 商品収納部
2a,2b 陳列部
3 台座部
4 中間仕切壁
5 外装パネル
6a,6b,6c 循環ダクト
7a,7b 冷却器
8a,8b 送風機
9a,9b 吹出口
10a,10b 吸込口
11 中板
12 断熱材
13 断熱材
14 中間仕切壁の中間板
15a,15b ナイトカバー取付板
16 中間仕切壁の上部板
17 ナイトカバー
18 ノジング部
19 支持部材
20 温度計
21 カードレール
22 ノジングヒータ
23 取手部
24 フィルム部
R ロール
31 片面平型ショーケース
32 商品収納部
33 台座部
34 外装パネル
35 風防ガラス
36 上部レール
37 下部レール
38 循環ダクト
39 冷却器
40 送風機
41 背面壁
42 吹出口
43 吸込口
44 中板
45 断熱材
46 断熱材
47 中間板
48 断熱材
49 ナイトカバー取付板
50 背面壁の上部板
51 ナイトカバー
52 ノジング部
53 支持部材
54 温度計
55 カードレール
56 ノジングヒータ
57 取手部
58 フィルム部
RL ロール

Claims (5)

  1. 上部開放の箱型に形成した商品収納部に、該商品収納部を仕切る中間仕切壁を設け、該中間仕切壁の上部に形成した冷気吹出口から供給される冷気のエアカーテンにて商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
    非営業時に前記エアカーテンの外側を覆うナイトカバーを冷気吹出口上部に備えるに際し、前記ナイトカバーを、中間仕切壁の上部板を支えるレール状のナイトカバー取付板に固定し、一方、前記ナイトカバーを必要としないときには、このレール状のナイトカバー取付板の取付方向を変えて、中間仕切壁の上部板を支えるようにしたことを特徴とする平型オープンショーケース。
  2. 上部開放の箱型に形成した商品収納部に、背面壁の上部に形成した冷気吹出口から冷気のエアカーテンを供給して商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
    非営業時に前記エアカーテンの外側を覆うナイトカバーを冷気吹出口上部に備えるに際し、前記ナイトカバーを、背面壁の上部板を支えるレール状のナイトカバー取付板に固定し、一方、前記ナイトカバーを必要としないときには、このレール状のナイトカバー取付板の取付方向を変えて、背面壁の上部板を支えるようにしたことを特徴とする平型オープンショーケース。
  3. 上部開放の箱型に形成した商品収納部に、該商品収納部を仕切る中間仕切壁を設け、該中間仕切壁の上部に形成した冷気吹出口から供給される冷気のエアカーテンにて商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
    前記エアカーテンの外側を非営業時に覆うナイトカバーを、冷気吹出口上部に着脱自在とし、
    ナイトカバー取外し時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、上側又は下側に向けて、中間仕切壁の上部板を支え、
    ナイトカバー取付け時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、横側に向けて、中間仕切壁の上部板を支え且つナイトカバーを固定するようにしたことを特徴とする平型オープンショーケース。
  4. 上部開放の箱型に形成した商品収納部に、背面壁の上部に形成した冷気吹出口から冷気のエアカーテンを供給して商品収納部を保冷する平型オープンショーケースにおいて、
    前記エアカーテンの外側を非営業時に覆うナイトカバーを、冷気吹出口上部に着脱自在とし、
    ナイトカバー取外し時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、上側又は下側に向けて、背面壁の上部板を支え、
    ナイトカバー取付け時、断面略コ字状のナイトカバー取付板の開口部を、横側に向けて、背面壁の上部板を支え且つナイトカバーを固定するようにしたことを特徴とする平型オープンショーケース。
  5. 前記断面略コ字状のナイトカバー取付板は、中間辺をナイトカバーが固定できる程度に長く形成し、その両辺をナイトカバーを取り外した際に出来るだけ丈を低く抑えることができるように短く形成したことを特徴とする請求項3又は4記載の平型オープンショーケース。
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