JP3846418B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、棹部に設けた押下型等のスイッチで音高等を決定して楽音を電気的に発生させるようにした電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、下記特許文献1に示されるように、ギター等に模して形成した楽器の棹部に操作スイッチを複数設け、この操作スイッチの操作により音高等を決定して楽音を電気的に発生させるようにした電子楽器が知られている。この電子楽器では、ギターにおけるフレット間に対応する位置に押下型の操作スイッチを設け、その操作で音高を決定すると共に、楽器胴体部に設けた線条(弦部材)の撥弦動作を検出し、その検出信号をトリガとして楽音を発生させるようにしている。従って、ギター演奏のような演奏が擬似的に実現される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−196752号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の電子楽器では、操作スイッチは単に音高を規定する機能しか果たさないため、発音される楽音は単調で、例えば、ビブラートやチョーキングといった、生ギターでは代表的な楽音効果を付与できず、演奏表現力に乏しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な構成で、演奏操作に応じた楽音効果制御を可能にして、演奏表現力を向上させることができる電子楽器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の電子楽器は、指板部と、前記指板部以外の位置に設けられた少なくとも1つの被撥弦部と、前記被撥弦部に対応して前記指板部に複数設けられたフレット操作子と、前記複数のフレット操作子の操作に基づいて音高を決定する音高決定手段と、前記音高決定手段により決定された音高の楽音を発音する発音手段と、操作されたフレット操作子に対応している被撥弦部毎に、該被撥弦部に対応するフレット操作子のうち操作されているフレット操作子数を検出する操作子数検出手段と、前記操作子数検出手段により検出されたフレット操作子数に基づいて前記発音手段により発音される楽音の効果制御を行う効果制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、複数のフレット操作子の操作に基づいて音高が決定され、被撥弦部毎に検出されたフレット操作子数に基づいて、前記決定された音高の楽音の効果制御が行われる。よって、簡単な構成で、演奏操作、特にフレット操作子の操作数に応じた楽音効果制御を可能にして、演奏表現力を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子楽器の平面図である。本電子楽器は、ギター型に形成され、胴体部1及び棹部2から成る。棹部2には、音高スイッチ部3、パネル操作部4が設けられ、胴体部1には、弦入力部5、メモリスロット6が設けられる。弦部材から成る発音トリガ発生手段(以下、「トリガ部材51」と称する)は、6本(51a〜51f)設けられ、ギターの弦の太さに倣い、トリガ部材51aが最も太く、51b・・・51fという順序で細くなっている。このトリガ部材51は、図示しないピエゾセンサと連動するようにしてタッチ(撥弦強さ)を同時に検出し、検出すたタッチを楽音制御に利用するようにしてもよい。
【0012】
後述するように、本電子楽器は、左手でギターのフレット間を押さえるときのようにして音高スイッチ部3で音高を設定すると共に、右手でギターの弦を撥弦するようにして弦入力部5のトリガ部材51を撥くことで、電気ギターの演奏操作や発音を擬似的に実現したものである。
【0013】
パネル操作部4は楽器種類やモードの設定の入力等に用いられる。メモリスロット6には所定のメモリカードが挿入可能で、該メモリカードに格納された曲データを本楽器で鳴らしたり、楽曲の進行に従って押弦操作を光でガイドしたりすることができる。
【0014】
図2は、図1のA−A線に沿う部分断面図であり、フレット操作子と各フレット操作子毎に構成されるスイッチの構成を示したものである。
【0015】
棹部2は、下ケース40、上ケース30、基板20及びスイッチシート22等で構成され、さらに棹部2における、ギターでいうフレット配設面(指板部)には、フレット34及びフレット操作子35(35a〜35f)がそれぞれ複数設けられている。フレット34はギターにおけるフレットに対応する位置に設けられる。本実施の形態におけるフレット34は、振動する弦の長さを規定するというギターのフレットとしての機能を果たすものではなく、押弦の際における位置のめやすとなるものである。各フレット34の間隔は、ギターの場合に倣い高音域ほど狭くなっている。
【0016】
図1に示すように、フレット操作子35は、フレット34間、すなわち、ギターでいうフレット間対応位置に配設され、トリガ部材51に対応して同一のフレット間領域に6個ずつ並列配置されている。フレット操作子35a〜35fが、トリガ部材51a〜51fに対応している。各フレット操作子35の棹部2の長手方向における長さは、その両端のフレット34の間隔と略同じ長さ、すなわち略フレット間長となっている。フレット操作子35は、全体が透光材で形成される。フレット操作子35a〜35fの弦の並び方向における厚みは、トリガ部材51a〜51fに対応してフレット操作子35aが最も厚くフレット操作子35fが最も薄くなっているが、それ以外は同様に構成される。
【0017】
図2に示すように、フレット操作子35の下部(下ケース40側)には、可動スイッチ体MSが取り付けられている。可動スイッチ体MSは弾性体で構成され、スカート部26、可動接点31及び押圧駆動部32が形成される。可動スイッチ体MSは、フレット操作子35が押圧されると、スカート部26が撓んで可動接点31及び押圧駆動部32が下方に移動すると共に、押圧を解除すると、弾性により元の状態に復帰する。
【0018】
基板20には、平面的にみて櫛歯状をしたパターンで構成される固定接点23、24が設けられる。固定接点23は、可動スイッチ体MSの可動接点31に対向して基板20の上面に敷設される。フレット操作子35の押下、及び押下解除の動作によって、固定接点23と可動接点31とが離接して、フレット操作子35の押下操作が検出される。従って、可動接点31と固定接点23とで、フレット操作子35の押圧操作の有無を検出するフレットスイッチFSWが構成される。
【0019】
ポリエチレンテレフタレート等から形成されるスイッチシート22は、基板20の上方に積層される。フレット34の下部には、突起34aが点在して設けられる。基板20には、フレット34の突起34aに対応する位置に絶縁レジスタ36が厚膜状に処理され塗布されている。突起34aが可動スイッチ体MS、スイッチシート22及び絶縁レジスタ36を貫通して基板20に当接することで、フレット34が基板20に対して固定状態になっている。スイッチシート22は、スペーサの役割を果たす絶縁レジスタ36により基板20上に保持される。
【0020】
スイッチシート22の下面には、固定接点24に対向して可動接点25が設けられる。可動接点25は、押圧駆動部32の下方に位置しており、押圧駆動部32がスイッチシート22を介して可動接点25を駆動すると、可動接点25が固定接点24に当接するようになっている。固定接点24は、例えば、絶縁体とカーボンとを混合して塗布することで形成され、フレット操作子35の押下強さを反映する固定接点24と可動接点25との当接状態によって電気抵抗値が変化するように構成されている。なお、抵抗層は固定接点24でなく可動接点25に適用してもよく、いずれの側に抵抗層を適用するかは、処理回路によって決定すればよい。本実施の形態では、所定の閾値を用いて、フレット操作子35の押下強さを2段階で検出するようになっている。押圧駆動部32、可動接点25及び固定接点24にて、フレット操作子35の押下強さを検出するアフタスイッチASWが構成される。
【0021】
本実施の形態では、フレット操作子35の下方において、アフタスイッチASWを胴体部1側、フレットスイッチFSWを棹部2の先端側に配置したが、配置はこれに限定されず、フレットスイッチFSW及びアフタスイッチASWがフレット操作子35毎に設けられればよい。また、アフタスイッチASWについては、フレット操作子35の押圧強さを検出できる構成であればよく、例えば、ピエゾ素子等を用いたスイッチでもよい。
【0022】
基板20上にはさらに、LED21が設けられている。LED21は、フレット間領域の長手方向における略中央において、各フレット操作子35に対応し各フレット操作子35の直下に取り付けられている。LED21は、不図示のメモリ等からなる自動演奏部からの指示により、演奏ガイドのための発音指示機能や、マニュアル演奏時の演奏確認機能として利用される。
【0023】
図3は、本実施の形態の電子楽器の機能構成の概略を示すブロック図である。本電子楽器は、音高スイッチ部3、弦入力部5、メモリスロット6、RAM12、ROM13、発光部7及び楽音信号発生部8がバス11を介してCPU10に接続されて構成される。楽音信号発生部8にはさらにサウンドシステム(SS)9が接続され、CPU10にはタイマ14が接続される。
【0024】
フレットスイッチFSW及びアフタスイッチASWは音高スイッチ部3に含まれる。押下されたフレット操作子35に対応するフレットスイッチFSWから検出信号が出力され、その出力は、各トリガ部材51に対応する複数のフレット操作子35のうちいずれが押下されたかを示す信号、すなわち、発音音高を規定する信号となる。この出力信号はCPU10に供給される。
【0025】
詳細は後述するが、本実施の形態では、同一トリガ部材51に対応する隣接する複数のフレット操作子35のうち3つまでが同時に押下され得ることを想定しており、フレットスイッチFSW及びアフタスイッチASWの検出信号に応じて、発音される楽音に付与する効果(種類及び度合い)を制御する。効果の種類としては、ビブラート及びチョーキングが採用され、効果の度合いとしては、ビブラートの深さ、チョーキングの深さ及びチョーキングの到達速さが採用されている。
【0026】
例えば、同一トリガ部材51中のフレット操作子35の同時押下数によってチョーキングの有無及び深さが規定される。ただし、発音音高の決定処理に関しては、同じトリガ部材51に対応するフレット操作子35が2以上押下された場合は、より高音域側のフレット操作子35のみに基づいて音高が決定される。何も出力されない場合は、その弦は開放弦であるとして処理される。
【0027】
アフタスイッチASWについては、押下されたフレット操作子35に対応する各アフタスイッチASWから、検出信号がCPU10に供給される。後述するように、音高を規定したフレット操作子35に対応するアフタスイッチASWの押下強さ(浅い/深い)によって、ビブラート深さまたはチョーキングの到達速さが規定される。
【0028】
弦入力部5は、キーオン検出部5a及びタッチ検出部5bを備える。詳細は省略するが、弦入力部5には、各トリガ部材51毎に不図示のピエゾセンサが備えられ、トリガ部材51を撥弦する強さに応じた出力が得られるようになっており、この出力によりトリガ部材51の撥弦の有無及び撥弦強さが規定される。撥弦の有無を示す信号を出力するのがキーオン検出部5aであり、撥弦強さを示す信号を出力するのがタッチ検出部5bである。これらの出力信号は各トリガ部材51毎にCPU10に供給される。タッチ検出部5bの出力に基づき、トリガ部材51への接触動作が、トリガ部材51に軽く触れる指接弦動作(消音目的の場合と撥弦動作直前の指接弦とが含まれる)なのか、発音を目的とする撥弦動作なのかも判断される。
【0029】
メモリスロット6は、装着されたメモリカードに格納された曲データとして例えばMIDIデータをCPU10に供給する。CPU10は、フレットスイッチFSW、アフタスイッチASW、キーオン検出部5a、タッチ検出部5b及びメモリスロット6からの信号に基づいて発光部7及び楽音信号発生部8を制御する。
【0030】
ROM13は、CPU10が実行する制御プログラムや各種テーブルデータ等を記憶する。RAM12は、演奏データ、テキストデータ等の各種入力情報、各種フラグやバッファデータ及び演算結果等を一時的に記憶する。タイマ14は、タイマ割り込み処理における割り込み時間や各種時間を計時する。
【0031】
発光部7の機能は、LED21及びフレット操作子35等で実現される。すなわち、CPU10の制御によりLED21が発光すると、その光は透明材で成るフレット操作子35内を透過して外部に放光される。これにより、外部からみると、フレット操作子35が光って見える。
【0032】
楽音信号発生部8及びサウンドシステム9は本電子楽器に接続されているが、図1には図示されていない。楽音信号発生部8は音源を備え、サウンドシステム9はアンプ、スピーカを備える(いずれも図示せず)。楽音信号発生部8は、CPU10の制御に基づきサウンドシステム9で楽音を発生させる。例えば、次のようにして楽音が発生する。
【0033】
本実施の形態では、「リアルタイム演奏モード」が設定可能であり、リアルタイム演奏モードにはさらに、同一トリガ部材51に対応するフレット操作子35の同時押下数及び押下強さに応じて楽音にビブラート及びチョーキングの効果を付与することが可能な「効果制御モード」とそのような効果の付与を一律に禁止する「効果付与禁止モード」とが設定可能である。
【0034】
「リアルタイム演奏モード」では、奏者はまず、パネル操作部4において楽器種類を例えばエレクトリックギターに設定する。そして、音高スイッチ部3において押弦操作のようにして左手でフレット操作子35を押し込むと、押下されたフレット操作子35でそれに対応する各トリガ部材51毎に音高が特定される。奏者はさらに、弦入力部5において、所望のトリガ部材51を撥弦する。撥弦の態様は通常のギターと同様でよく、撥弦されたトリガ部材51についてキーオンイベントがあったことになる。
【0035】
CPU10は、弦入力部5でキーオンイベントがあった場合は、音高スイッチ部3で特定された音高に基づき楽音信号発生部8に音源指示信号を出力すると同時に、対応するLED21を発光させるための点灯指示信号を発光部7に出力する。「効果制御モード」では特に、図4〜図7で後述するように、フレット操作子35の同時操作数及び押下強さに応じて楽音に効果が付与される。「効果付与禁止モード」では、同一トリガ部材51に対応するフレット操作子35が複数押下された場合であっても、最高音のフレット操作子35のみの押下として処理される。
【0036】
図4、図5は、本実施の形態において、リアルタイム演奏モード中の効果制御モード時に実行されるメインルーチンのフローチャートを示す図である。なお、LED21の発光制御については本フローチャートでは省略されている。本処理は本電子楽器の電源オン時にCPU10により実行される。
【0037】
後にも触れるが、図4〜図6の処理に用いられる主なレジスタについて説明する。
【0038】
「発音指示音高PIT(ch)」;各フレット操作子35で規定される音高データを、フレット操作子35が押下されたタイミングでそのフレット操作子35に対応する弦種データ(チャンネルデータ)と共にレジストされるレジスタである。
【0039】
「加算値PADD」;自動チョーキングに用いられるタイマインタラプト毎にステップアップされる1ステップ値をレジストする書き替え可能なレジスタであって、図5のステップS420、S421、S424、S425で変更設定され得る(図7(c)〜(f)参照)。
【0040】
「変数PTADD(ch)」;上記異なるステップ値としてのPADD値をチャンネル毎に且つタイマインタラプト毎に積算された値として取り込まれるレジスタである。
【0041】
「PTO(ch)」;所定回数ステップアップ後(所定時間後)の音高、すなわち、チョーキングによる音高変化で到達すべき目標音高のピッチデータである。チョーキング前のピッチデータをPIT(ch)としたとき、後述する図5のステップS418、S422では、PTO(ch)は、それぞれ、下記数式1、2で表される。
【0042】
【数1】
PTO(ch)=21/12×PIT(ch);(ステップS418参照)
【0043】
【数2】
PTO(ch)=22/12×PIT(ch);(ステップS422参照)
図4において、まず、フレットオン/オフイベントがあったか否かを判別する(ステップS401)。この判別は、いずれかのフレット操作子35の押下、または押下の解除をフレットスイッチFSWで検出したか否かによってなされる。その判別の結果、フレットオンイベントが有った場合はステップS402に進み、フレットオフイベントが有った場合はステップS405に進み、フレットオンイベント及びオフイベントのいずれも無い場合はステップS408に進む。
【0044】
前記ステップS402では、フレットオンイベントの有ったチャンネル(ch)は使用中か否かを判別する。ここで、本楽器では、6本の各トリガ部材51毎にチャンネル(ch)が設定され、トリガ部材51a〜51fがチャンネル(ch1)〜(ch6)に対応している。そして、「チャンネル(ch)が使用中」とは、同一トリガ部材51に対応しているフレット操作子35のうち押下されているものが、今回のフレットオンイベントに係るもの以外に存在すること、すなわち、同一トリガ部材51に対応するフレット操作子35が同時に複数押下状態になっていることを意味する。
【0045】
その判別の結果、フレットオンイベントの有ったチャンネル(ch)が使用中でない場合は、今回押下されたフレット操作子35が同一トリガ部材51中において単独押下であるので、そのフレット操作子35で規定される音高データを発音指示音高PIT(ch)に設定して(ステップS404)、前記ステップS408に進む。一方、フレットオンイベントの有ったチャンネル(ch)が使用中である場合は、今回押下されたフレット操作子35が同一トリガ部材51中において2個目以降の押下であるので、今回押下されたフレット操作子35が高音側フレットであるか否かを判別する(ステップS403)。
【0046】
すなわち、今回より前に押下された既押下フレット操作子35と今回押下されたフレット操作子35とを比較して、今回押下されたフレット操作子35の方が既押下フレット操作子35よりも高い音高を規定するか否かを判別する。その判別の結果、今回押下されたフレット操作子35が高音側フレットである場合は、前記ステップS404で、今回押下されたフレット操作子35で規定される音高データを発音指示音高PIT(ch)に新たに設定し、前記ステップS408に進む一方、今回押下されたフレット操作子35が高音側フレットでない場合は、発音指示音高PIT(ch)を変更することなく前記ステップS408に進む。
【0047】
前記ステップS405では、今回のフレットオフイベントが最後のフレットオフイベントであるか否かを判別する。具体的には、同一トリガ部材51に対応するフレット操作子35のうち、今回押下解除されたフレット操作子35以外に押下状態にあるフレット操作子35が存在しない場合に、最後のフレットオフイベントであると判別される。その判別の結果、今回のフレットオフイベントが最後のフレットオフイベントでない場合は、押下状態のフレット操作子35が残存するので、オン中の高音優先処理を行う(ステップS406)。
【0048】
すなわち、今回のフレットオフイベントによって、同一トリガ部材51に対応する残存する押下状態のフレット操作子35のうち、最高音を規定するものによって、発音指示音高PIT(ch)に設定すべき音高データを決定する。具体的には、音高データの決定においては、複数押下状態にあるフレット操作子35のうち、最高音のフレット操作子35が押下解除された場合にのみ、発音指示音高PIT(ch)に設定すべき音高データが変更され、最高音でないフレット操作子35が押下解除された場合は、現在発音指示音高PIT(ch)に設定されている音高データが維持される。
【0049】
そして、前記ステップS406から前記ステップS404に進んだ場合は、前記ステップS406の高音優先処理の結果、決定された音高データを、発音指示音高PIT(ch)に設定する。
【0050】
また、前記ステップS406の判別の結果、最後のフレットオフイベントである場合は、同一トリガ部材51においてフレット操作子35が単独押下状態にあった場合にそのフレット操作子35が押下解除された場合であるので、そのトリガ部材51は開放弦状態になる。従って、この場合は、フレットオフイベントに対応するトリガ部材51の開放弦用の音高データを発音指示音高PIT(ch)に設定する(ステップS407)。その後、前記ステップS408に進む。
【0051】
ステップS408では、キーオン検出部5a及びタッチ検出部5bの出力に基づき、指接弦があったか否かを判別する。その判別の結果、指接弦がない場合は本処理を終了する一方、指接弦があった場合は、指接弦があったトリガ部材51のチャンネル(ch)のオフ処理(消音処理)を行って(ステップS409)、次に、キーオン検出部5a及びタッチ検出部5bの出力に基づき、撥弦があったか否かを判別する(ステップS410)。ここで、上記オフ処理は、例えば、音源を含む楽音信号発生部8で、ロジック的(ハード的)若しくはソフト的に、楽音エンベロープデータに従って楽音発生処理を遂行している制御入力に対して、急速減衰の指示を出力することによりなされる。
【0052】
その判別の結果、撥弦がない場合は本処理を終了する一方、撥弦があった場合は、以降のステップS411〜S425で、「アフタスイッチ処理」を実行する。すなわち、まず、撥弦されたトリガ部材51が開放弦状態であるか否かを判別する(ステップS411)。ここでは、撥弦されたトリガ部材51に対応するフレット操作子35のいずれも押下状態にないことがフレットスイッチFSWの状態により判断されたとき、開放弦状態と判別される。
【0053】
その判別の結果、開放弦状態である場合は、ステップS413に進む一方、開放弦状態でない場合は、ステップS412に進んで、撥弦された同一トリガ部材51に対応するアフタスイッチASWのうち現在オンされているアフタスイッチASWの数(同時オン数)が0〜3個以上のいずれであるかを判別する。この判別は、アフタスイッチASWの浅い方のオンの有無のみで判断される。その判別の結果、現在オンされているアフタスイッチASWの数が0個である場合は、前記ステップS413に進む。
【0054】
ステップS413では、撥弦されたトリガ部材51のチャンネル(ch)に関し、各種パラメータを初期化する。すなわち、まず、楽音の効果付与及び効果種類を規定するアフタ処理モードAT(ch)の値を「0」に設定する。ここで、アフタ処理モードAT(ch)には「0」、「1」、「2」の3種類あり、AT(ch)=0は「楽音の効果付与無し」、AT(ch)=1はビブラートを付与する「ビブラートモード」、AT(ch)=2はチョーキングを付与する「チョーキングモード」を示す。また、加算値VADDは、ビブラートモードにおいて変数VIBADD(ch)に加算される値、加算値PADDは、チョーキングモードにおいて変数PTADD(ch)に加算される値をそれぞれ示す。従って、このステップS413では、アフタ処理モードAT(ch)、加算値VADD、変数VIBADD(ch)、加算値PADD及び変数PTADD(ch)に「0」がセットされる。この他、トリガ部材51のトリガオン時(ステップS408でYES)に開放弦であった場合に初期化されるべきデータ類は、すべてここで初期化され、初期化後、ステップS426に進む。この場合は、開放弦に対応する楽音が、ピッチデータ、チャンネル(ch)データに基づいて楽音信号発生部8及びサウンドシステム9により発生される。
【0055】
前記ステップS412の判別の結果、アフタスイッチASWの同時オン数が1個である場合は、AT(ch)=1として(ステップS414)、撥弦された同一トリガ部材51に対応するアフタスイッチASWが浅いオンか、または深いオンかを判別する(ステップS415)。その判別の結果、アフタスイッチASWが浅いオンである場合は、加算値VADDに所定値Aを設定すると共に、ビブラートの音高変化量を規定する周波数振幅VIBDに、浅いオンに対応する「浅値」(例えば半音(100セント)の1/8相当値)を設定して(ステップS416)、前記ステップS426に進む。一方、アフタスイッチASWが深いオンである場合は、加算値VADDに所定値Aより大きい所定値Bを設定すると共に、周波数振幅VIBDに、深いオンに対応する「深値」(例えば半音の1/4相当値)を設定して(ステップS417)、前記ステップS426に進む。
【0056】
前記ステップS412の判別の結果、アフタスイッチASWの同時オン数が2個である場合は、AT(ch)=2とすると共に、発音指示音高PIT(ch)にチョーキングにおける音高変化量として「半音ピッチ」分の値を加算した値を、チョーキングモードにおいて変化後の音高を規定するPTO(ch)に設定する(ステップS418)。次に、撥弦された同一トリガ部材51に対応するアフタスイッチASWが浅いオンか、または深いオンかを判別する(ステップS419)。ここで、上述したように、浅いオンか深いオンかは、音高を規定したアフタスイッチASWの押下強さで決まる。すなわち、ここでは、同時オンされた2個のフレット操作子35のうち高音側のフレット操作子35に対応するアフタスイッチASWの押下強さで決まる。その判別の結果、アフタスイッチASWが浅いオンである場合は、加算値PADDに所定値Cを設定して(ステップS420)、前記ステップS426に進む一方、アフタスイッチASWが深いオンである場合は、加算値PADDに所定値Cより大きい所定値Dを設定して(ステップS421)、前記ステップS426に進む。
【0057】
前記ステップS412の判別の結果、アフタスイッチASWの同時オン数が3個以上である場合は、AT(ch)=2とすると共に、発音指示音高PIT(ch)にチョーキングにおける音高変化量として「全音(200セント)ピッチ」分の値を加算した値を、PTO(ch)に設定する(ステップS422)。次に、撥弦された同一トリガ部材51に対応するアフタスイッチASWが浅いオンか、または深いオンかを判別する(ステップS423)。ここで、浅いオンか深いオンかは、音高を規定したアフタスイッチASW、すなわち、同時オンされた3個のフレット操作子35のうち最高音側のフレット操作子35に対応するアフタスイッチASWの押下強さで決まる。その判別の結果、アフタスイッチASWが浅いオンである場合は、加算値PADDに所定値Eを設定して(ステップS424)、前記ステップS426に進む一方、アフタスイッチASWが深いオンである場合は、加算値PADDに所定値Eより大きい所定値Fを設定して(ステップS425)、前記ステップS426に進む。なお、所定値E、Fとしてそれぞれ所定値C、Dと同一の値を採用してもよい。
【0058】
ステップS426では、撥弦されたトリガ部材51に対応する全データ、すなわち、前記ステップS404、S407で設定された発音指示音高PIT(ch)のほか、「アフタスイッチ処理」で設定されたアフタ処理モードAT(ch)、PTO(ch)、加算値VADD、変数VIBADD(ch)、加算値PADD及び変数PTADD(ch)及び周波数振幅VIBDを、楽音信号発生部8内にある上記不図示の音源に対して送出して、本処理を終了する。
【0059】
図6は、図4、図5のメインルーチン実行中に実行されるタイマインタラプト処理のフローチャートを示す図である。本処理は、例えば、10ms間隔で実行される。また、本処理は、6個の各チャンネル(ch)について順に実行される。
【0060】
ステップS601〜S604はビブラート処理、ステップS605〜S608はチョーキング処理である。楽音信号発生部8は、PIT(ch)、VIBADD(ch)、PTADD(ch)に基づいて演算処理を行い、ビブラート処理ではPIT(ch)+VIBADD(ch)、チョーキング処理ではPIT(ch)+PTADD(ch)に相当する音高の楽音を発音させる。
【0061】
まず、アフタ処理モードAT(ch)が「1」に設定されているか否かを判別し(ステップS601)、「1」に設定されていない場合はステップS605に進む一方、「1」に設定されている場合は、「ビブラートモード」であるので、ステップS602に進んで、変数VIBADD(ch)を楽音信号発生部8の上記不図示の音源に対して送出すると共に、変数VIBADD(ch)の現在値に加算値VADDを加算して更新する。
【0062】
次に、変数VIBADD(ch)の絶対値|VIBADD(ch)|が周波数振幅VIBDを超えたか否かを判別する(ステップS603)。その判別の結果、絶対値|VIBADD(ch)|が周波数振幅VIBDを超えていない場合は、前記ステップS605に進む一方、周波数振幅VIBDを超えた場合は、加算値VADDの符号を反転して(ステップS604)、前記ステップS605に進む。
【0063】
ステップS605では、アフタ処理モードAT(ch)が「2」に設定されているか否かを判別し、「2」に設定されていない場合は、「楽音の効果付与無し」であるので、直ちに本処理を終了する一方、「2」に設定されている場合は、「チョーキングモード」であるので、ステップS606に進んで、変数PTADD(ch)を楽音信号発生部8の上記不図示の音源に対して送出すると共に、変数PTADD(ch)の現在値に加算値PADDを加算して更新する。
【0064】
次に、PIT(ch)+PTADD(ch)がPTO(ch)を超えたか否かを判別し(ステップS607)、PTO(ch)を超えていない場合は本処理を終了する一方、PTO(ch)を超えた場合は、変数PTADD(ch)の現在値から加算値PADDを減算して更新し(ステップS608)、本処理を終了する。
【0065】
ここで、図4〜図6の処理による作用を例示する。図7は、楽音効果制御の作用図であり、同図(a)、(b)はビブラートモード、同図(c)〜(f)はチョーキングモードにおける楽音のピッチ(発音音高)の変化をそれぞれ示す。各図において、横軸は経過時間、縦軸は周波数を示す。
【0066】
まず、アフタスイッチASWの同時オン数が1個(ビブラートモード)で、アフタスイッチASWが浅いオンであった場合は、同図(a)に示すように、「浅値」に設定された周波数振幅VIBDの範囲で、タイマインタラプト処理毎にピッチが所定値Aずつ周期的に変化することで、浅いビブラートがかかる。また、アフタスイッチASWが深いオンであった場合は、同図(b)に示すように、「深値」に設定された周波数振幅VIBDの範囲で、タイマインタラプト処理毎にピッチが所定値Bずつ周期的に変化することで、深いビブラートがかかる。
【0067】
アフタスイッチASWの同時オン数が2個(チョーキングモード)であった場合は、同図(c)、(d)に示すように、発音音高が発音指示音高PIT(ch)に対して所定時間後に半音(100セント)だけ上昇する半音チョーキングがかかる。ただし、上昇の速度を比較すると、アフタスイッチASWが浅いオンであった場合は、同図(c)に示すように、タイマインタラプト処理毎にピッチが所定値Cずつ(ゆるやかに)上昇するのに対し、アフタスイッチASWが深いオンであった場合は、同図(d)に示すように、ピッチが所定値Dずつ(速やかに)上昇し、浅いオンの場合に比しPTO(ch)への到達速度が速い。
【0068】
アフタスイッチASWの同時オン数が3個(チョーキングモード)であった場合は、同図(e)、(f)に示すように、発音音高が発音指示音高PIT(ch)に対して所定時間後に全音(200セント)上昇する全音チョーキングがかかる。ピッチの上昇速度の違いは、半音チョーキングの場合と同様であり、タイマインタラプト処理毎にピッチが所定値Eずつ上昇する浅いオンの場合に比し、所定値Fずつ上昇する深いオンの場合の方が、PTO(ch)への到達速度が速い。
【0069】
従って、奏者からみた演奏態様としては、効果制御モードにおいて、ビブラートやチョーキングをかけたくない場合は、アフタスイッチASWがオンされない程度に弱くフレット操作子35を押下するか、あるいは、可動接点31よりも押圧駆動部32の方がより弱く押下されるようにするため、フレット部材35の棹2の先端方向寄りの部分を押下すればよく、浅いビブラートをかけたい場合は、アフタスイッチASWが浅くオンされるようにフレット操作子35をやや弱く押下すればよい。また、深いビブラートをかけたい場合は、アフタスイッチASWが深くオンされるように強く押下するか、あるいは、フレット部材35の胴体部1方向寄りの部分を押下すればよい。
【0070】
また、半音チョーキングをかけたい場合は、発音させたい音高のフレット操作子35とそれより1フレット分だけ棹部2の先端側にあるフレット操作子35の2つを、略同時に、アフタスイッチASWが浅くオンされるようにやや弱く押下すればよく、全音チョーキングをかけたい場合は、上記2つのフレット操作子35に加えさらに1フレット分だけ棹部2の先端側にあるフレット操作子35の3つを、略同時に、アフタスイッチASWが浅くオンされるようにやや弱く押下すればよい。さらに、半音でなく全音チョーキングにしたい場合は、上記2つまたは3つのフレット操作子35を、アフタスイッチASWが深くオンされるように強く押下すればよい。
【0071】
なお、棹部2の先端側2つのフレット操作子35については、棹部2の先端側に隣接するフレット操作子35が1つしか存在しない、または全然存在しないため、同時押下数が足りず、他のフレット操作子35と同様のチョーキングをかけることができない。しかしながら、棹部2の先端側2つのフレット操作子35は、トリガ部材51においては最低音域の音に対応するものであり、通常のギター演奏においてもチョーキングをかけることが少なく、またかける必要があるときは、他のトリガ部材51の同一音高に対応するフレット操作子35で代用可能であるので、大きな支障はない。
【0072】
本実施の形態によれば、押下したフレット操作子35(または開放弦)で発音音高を決定し、各トリガ部材51に対応するチャンネル(ch)毎に、フレット操作子35の同時押下数によって、発音される楽音に効果を付与するか否か、及び付与する効果の種類(ビブラートまたは半音/全音チョーキング)を決定するようにしたので、フレット操作子35の操作数を異ならせるという簡単な演奏操作で、生ギターのような楽音効果を容易に付与することができる。また、フレット操作子35の押下強さ(浅い/深い)を検出するアフタスイッチASWを設け、浅い/深いに応じて効果の度合い、すなわち、ビブラートの深さやチョーキングの到達速さを可変にしたので、演奏表現力が一層向上する。よって、簡単な構成で、演奏操作、特にフレット操作子35の操作数及び操作強さに応じた楽音効果制御を可能にして、演奏表現力を向上させることができる。
【0073】
なお、フレット操作子35の同時操作数及び操作強さに応じた楽音効果の制御態様は、例示したものに限定されず、各種応用が可能である。例えば、同時操作数を4つまで想定し、それに応じて効果の種類を変更してもよい。例えば、効果種類に1/4音チョーキング等を加えてもよい。また、操作強さについても2段階でなく3段階以上あるいは無段階に検出可能にして、ビブラートの深さやチョーキングの到達速さをよりきめ細かく制御するようにしてもよい。また、ビブラートモードにおいて、フレット操作子35の押下強さ(浅い/深い)に応じて、ビブラート深さに代えて、あるいはビブラート深さに加えて、ピッチの変化周期やビブラート開始までのゲートタイムの設定を異ならせるようにしてもよい。
【0074】
なお、ビブラートモードにおいては、常に、発音開始からビブラート開始までのゲートタイムを所定値に設定するようにしてもよい。これによれば、ゲートタイムより短い音符はビブラートなしで発音され、中、長音についてだけビブラートがかかる。
【0075】
なお、「効果制御モード」における音高変化量や変化速度を規定するパラメータを、ユーザの任意で変更可能に構成してもよい。
【0076】
なお、被撥弦部として6本のトリガ部材51を例示したが、効果制御を可能にする観点からは、被撥弦部の個数は少なくとも1個存在すればよい。また、トリガ部材51は、発音トリガを発生させることができれば、必ずしも撥弦という動作によらなくてもよい。さらに、楽器の形態はギター型でなくてもよく、トリガ部材51に相当する少なくとも1つのトリガ発生手段と、それに対応して複数設けられるフレット操作子35に相当する音高決定手段とを有する構成であれば、他の形態の電子楽器にも適用可能である。
【0077】
なお、本実施の形態では、アフタスイッチASWの押下強さ(浅い/深い)は、音高を規定したフレット操作子35、すなわち、複数同時オンされたうちの最高音側のフレット操作子35に対応するアフタスイッチASWの押下強さで決まるとしたが、同時オンされた複数のアフタスイッチASWの平均値または合計値に基づき押下強さを決定してもよい。
【0078】
なお、図8に示すような処理ステップを、図4のステップS404、S407とステップS408との間に挿入するのが望ましい。すなわち、図8のステップS801では、アフタスイッチASWによるオン/オフイベントがあったか否かを判別し、アフタスイッチASWによるオン/オフイベントがない場合は、前記ステップS408に進む一方、あった場合は、ステップS802に進んで、ステップS411〜S425と同様のアフタスイッチ処理を実行した後、前記ステップS408に進む。
【0079】
このようにすることで、発音中に、指接弦や撥弦がなくても、アフタスイッチASWの押下状況(押下有無または押下強さ)に変化があれば、それが楽音効果に反映される。例えば、ビブラートやチョーキングの有り無しや度合いを途中で変化させることができる。ギターでは、ハンマリングオン/オフのように、フレット操作のみで(撥弦操作処理なしで)表現を加えることがあることから、表現力の向上に一層寄与することになる。
【0080】
なお、本発明を達成するためのソフトウェアによって表される制御プログラムを記憶した記憶媒体を、本電子楽器に読み出すことによって同様の効果を奏するようにしてもよく、その場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、プログラムコードを電送媒体等を介して供給してもよく、その場合は、プログラムコード自体が本発明を構成することになる。なお、これらの場合の記憶媒体としては、ROM、ハードディスクのほか、光ディスク、フロッピ(登録商標)ディスク等の可搬媒体等を用いることができる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る電子楽器によれば、簡単な構成で、演奏操作、特にフレット操作子の操作数に応じた楽音効果制御を可能にして、演奏表現力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る電子楽器の平面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿う部分断面図である。
【図3】 本電子楽器の機能構成の概略を示すブロック図である。
【図4】 リアルタイム演奏モード中の効果制御モード時に実行されるメインルーチンのフローチャートを示す図である。
【図5】 メインルーチンの図4の続きのフローチャートを示す図である。
【図6】 メインルーチン実行中に実行されるタイマインタラプト処理のフローチャートを示す図である。
【図7】 楽音効果制御の作用図である。
【図8】 図4のステップS404、S407とステップS408との間に挿入されるべき処理ステップを示す図である。
【符号の説明】
1 胴体部、 2 棹部(指板部)、 3 音高スイッチ部、 5 弦入力部、 8 楽音信号発生部(発音手段)、 10 CPU(音高決定手段、操作子数検出手段の一部、効果制御手段) 34 フレット、 35 フレット操作子、 51 トリガ部材(被撥弦部)、 FSW フレットスイッチ(操作子数検出手段の一部)、 ASW アフタスイッチ(操作強さ検出手段)

Claims (4)

  1. 指板部と、
    前記指板部以外の位置に設けられた少なくとも1つの被撥弦部と、
    前記被撥弦部に対応して前記指板部に複数設けられたフレット操作子と、
    前記複数のフレット操作子の操作に基づいて音高を決定する音高決定手段と、
    前記音高決定手段により決定された音高の楽音を発音する発音手段と、
    操作されたフレット操作子に対応している被撥弦部毎に、該被撥弦部に対応するフレット操作子のうち操作されているフレット操作子数を検出する操作子数検出手段と、
    前記操作子数検出手段により検出されたフレット操作子数に基づいて前記発音手段により発音される楽音の効果制御を行う効果制御手段とを有することを特徴とする電子楽器。
  2. 前記操作されたフレット操作子の操作強さを検出する操作強さ検出手段をさらに有し、前記効果制御手段は、前記操作子数検出手段により検出されたフレット操作子数と前記操作強さ検出手段により検出された操作強さとに基づいて前記楽音の効果制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
  3. 前記効果制御手段は、前記楽音に付与する効果の種類及び効果の度合いの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1または2記載の電子楽器。
  4. 前記効果の種類には、ビブラート及びチョーキングの少なくとも一方が含まれ、前記効果の度合いには、音高変化量及び音高変化速度の少なくとも一方が含まれることを特徴とする請求項3記載の電子楽器。
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