JP3845238B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、CMOS構造を有する半導体装置の製造方法に関し、特にマスク枚数の低減や工程の簡略化を図った低コストの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CMOS型半導体装置はその低消費電力性からMOS型集積回路の主流となっている。また、現在ではn型MOSトランジスタ領域とp型MOSトランジス領域の基板のイオン濃度を最適化できるツィンウェル構造が通常使われている。この構造を得るための製造工程では、各導電型トランジスタ形成工程のそれぞれでウェル形成工程、しきい値電圧制御工程、ソース/ドレイン形成工程が必要で、工程が長いといった問題があった。
【0003】
このため、特開平7−221041号公報及び特開平8−46058号公報には、CMOS型半導体装置の形成時に、ウェル領域形成用のマスクと、ウェル領域とは異なる導電型の高濃度注入が必要なソース/ドレイン領域形成用のマスクとを共用することで、工程削減を図る方法が記載されている。このような簡略手法を適用する上で、キーとなるのがウェル領域と同じ導電型の高濃度でのイオンの注入が必要なウェルコンタクト領域を形成する方法である。
【0004】
特開平7−221041号公報では、このウェルコンタクト領域の形成方法として次の方法が記載されている。まず、ソース/ドレイン領域形成用の開口部とウェルコンタクト領域形成用のアスペクト比の大きな小開口部を有するマスクを形成する。ウェル領域形成のためのイオン注入はこの小開口部に注入されない角度の斜めイオン注入を用いて行う。ウェルコンタクト領域は、異なる導電型のウェル領域形成用のイオンを注入せずに、高濃度のイオンだけを注入することにより形成される。
【0005】
この公報の半導体装置の概略平面図を図21に示す。図中、4はゲート電極、6はP-ウェル領域、7はN+ソース/ドレイン領域、9はN-ウェル領域、10はP+ソース/ドレイン領域、20はNウェルコンタクト領域、21はPウェルコンタクト領域、100及び101は密集コンタクト部をそれぞれ意味している。また、図中、実線はロコス素子分離領域の境界、点線はP -ウェル領域形成用マスクパターンの境界、太線はN -ウェル領域形成用マスクパターンの境界をそれぞれ意味している。なお、図21のE−E′断面図は、上記公報の図1〜図3に対応している。
【0006】
また、特開平8−46058号公報には、ウェルコンタクトを高濃度注入された基板でとらずに、ロコス素子分離領域の下のチャネルストップ層でコンタクトをとる方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平7−221041号公報に示されている斜めイオン注入を利用した方法の場合、斜め注入は処理能力が低いため、スループットが低くなるという問題がある。また、ウェル領域形成用のイオンを斜に基板に注入するため、ある一定以上の開口領域が必要であり、回路レイアウトの自由度や微細化が制限されるといった問題もある。
【0008】
また、特開平8−46058号公報では、ロコス素子分離領域にコンタクト穴を開ける必要があり、コンタクトのエッチングを通常プロセスよりオーバーに行わなければならない。そのため、ロコス素子分離領域の薄い箇所では基板の掘れが大きくなり、シャロージャンクションを用いる微細プロセスでは接合リークが生じるといった問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、(i)第1導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第2導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第1導電型基板コンタクト領域形成領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域をそれぞれ区画するロコス素子分離領域を第1導電型の半導体基板上に形成した後、ゲート絶縁膜を介して各ソース/ドレイン領域形成領域にゲート電極を形成し、かつゲート電極の形成と同時に第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域の外周にダミーゲート電極パターンを形成する工程と、
(ii)第2導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第1導電型基板コンタクト領域を形成するためのマスク部と、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための開口部とを有するマスクパターンを形成する工程と、
(iii)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第2導電型ソース/ドレイン領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第1導電型基板コンタクト領域を形成する工程と、
(iv)第2導電型ウェル領域形成かつ第1導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第2導電型ウェルコンタクト領域を覆うマスク部とダミーゲート電極上に開口部の端部を有するマスクパターンを形成する工程と、
(v)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第1導電型ソース/ドレイン領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第2導電型ウェル領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、工程順に本発明を説明する。
まず、第1導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第2導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第1導電型基板コンタクト領域形成領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域をそれぞれ区画するロコス素子分離領域を第1導電型の半導体基板上に形成した後、ゲート絶縁膜を介して各ソース/ドレイン領域形成領域にゲート電極を形成する(工程(i))。
【0011】
本発明に使用できる半導体基板は、特に限定されないが、通常シリコン基板が使用される。半導体基板は第1導電型を有している。第1導電型とは、n型又はp型を意味する。n型を与えるイオンとしてはPイオン、Asイオンが、p型を与えるイオンとしてはBイオン等が挙げられる。
【0012】
また、ロコス素子分離領域は、通常のロコス法により形成することができる。ゲート絶縁膜には、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜又はそれらの積層膜を使用することができる。ゲート電極は、アルミニウム、銅等の金属膜、シリコン膜、シリサイド膜等の当該分野で公知の膜からなる。これらゲート絶縁膜及びゲート電極は、公知の方法により形成することができる。
【0013】
なお、第1導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第2導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第1導電型基板コンタクト領域形成領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域は、所望の特性が得られるように適切な大きさで区画される。なお、これら領域は通常四角形であるが、この形状に限定されず、丸形、楕円形等の他の形状であってもよい。なお、第2導電型とは、第1導電型がn型のときp型を、p型のときn型を意味する。
【0014】
次に、第2導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第1導電型基板コンタクト領域を形成するためのマスク部と、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための開口部とを有するマスクパターンを形成する(工程(ii))。
【0015】
マスクパターンは、公知の方法により形成することができる。例えば、全面にフォトレジスト膜をその材料を塗布することにより形成した後、所定のマスクパターンにフォトレジスト膜が残存するように露光及び現像することで形成することができる。
【0016】
ここで、第2導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部は、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための開口部及び第1導電型基板コンタクト領域を形成するためのマスク部より例えば2〜3倍以上大きい幅を有することが好ましい。
【0017】
次いで、工程(ii)のマスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、第2導電型ソース/ドレイン領域及び第2導電型ウェルコンタクト高濃度領域を形成する(工程(iii))。
【0018】
各領域の形成のためのイオン注入は、基板面に対する垂線から7度以下、好ましくは0〜7度の範囲内で行われる。各領域は一度に形成され、また形成のためのイオン注入条件は、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しないエネルギーで行われる。具体的には、10〜40KeVのエネルギー、1×1015〜5×1015/cm-2のドーズ量で行うことが好ましい。
【0019】
更に、第2導電型ウェル領域形成かつ第1導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のためのマスク部とを有するマスクパターンを形成する(工程(iv))。
【0020】
上記マスクパターンを形成する方法は、工程(ii)のマスクパターンを形成する方法と同じである。
【0021】
ここで、第2導電型ウェル領域形成かつ第1導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部は、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のためのマスク部より例えば2〜3倍以上大きい幅を有することが好ましい。
【0022】
次いで、工程(iv)のマスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、第2導電型ウェル領域及び第1導電型ソース/ドレイン領域を形成する(工程(v))。
【0023】
各領域の形成のためのイオン注入は、基板面に対する垂線から7度以下、好ましくは0〜7度の範囲内で行われる。
【0024】
ここで、第1導電型ソース/ドレイン領域と第2導電型ウェル領域とは、別々のイオン注入により形成される。これら両イオン注入工程は、どちらを先に行ってもよい。
【0025】
また、第1導電型ソース/ドレイン領域形成のためのイオン注入条件は、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しないエネルギーで行われる。具体的には、10〜40KeVのエネルギー、1×1015〜5×1015/cm-2のドーズ量で行うことが好ましい。
【0026】
一方、第2導電型ウェル領域形成のためのイオン注入条件は、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過するエネルギーで行われる。具体的には、300〜700KeVのエネルギー、1012〜1013/cm-2のドーズ量で行うことが好ましい。
【0027】
上記工程により半導体装置を製造することができる。
【0028】
本発明の半導体装置の製造方法では、斜め注入を使わず通常の注入で各領域を形成できるため、従来よりもスループットが向上する。更に、製造工程を簡略できるので、低コストのプロセスを実現できる。また、より微細なルールのプロセスにおいても、微小スペース部でウェル領域形成のためのイオンが注入されない問題は生じない。また、基板のオーバーエッチングにより接合リークが問題となることも少ない。上記から、本発明は微細プロセスほど有効である。
【0029】
上記第2導電型ソース/ドレイン領域は第1導電型ウェル領域内に形成されていてもよい。この第1導電型ウェル領域は工程(ii)のマスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により形成することができる。また、この場合、第1導電型基板コンタクト領域は第1導電型ウェルコンタクト領域となる。
【0030】
本発明の半導体装置の製造方法では、基板と同じ導電型の第1導電型基板コンタクト領域あるいはウェルコンタクト領域は高濃度にイオン注入を行なわず、基板と異なる第2導電型ウェルコンタクト領域のみに高濃度にイオン注入を行なう。この注入は、斜め注入ではないため、高濃度に注入を行なったウェルコンタクト領域にも逆導電型のイオンが入るが、逆導電型のウェル領域形成のためのイオン注入の深くすること及び注入面積を最小として注入されるイオンの絶対量を少なくすれば、その影響を小さくすることができる。
【0031】
更に基板と逆導電型のウェル領域とウェルコンタクト領域の高濃度領域を確実につなぐため、ウェルコンタクト領域は、1つ1つ単独に周囲4方向中少なくとも3方向にロコス素子分離領域を持たせることが好ましい。ロコス素子分離領域のない活性領域では基板表面の導電型が反転しており、ロコス素子分子領域がなければウェル領域と高濃度領域が離れてしまうこととなる。従って、ロコス素子分離領域を通してイオン注入してウェル領域を形成することで、注入深さが浅くなるので、表面近傍の濃度が高くすることができる。その結果、ウェル領域と高濃度領域が離れるのを防ぐことができる。
【0032】
これは通常ウェルプロセスでもツィンウェルプロセスでも同様である。
【0033】
また、工程(iii)において、第1導電型ウェル領域を形成するための注入深さを、工程(v)において、第2導電型ウェル領域を形成するための注入深さより深くすることが好ましい。これにより、ウェルコンタクト領域に入る逆導電型のイオン注入の影響を極力小さくすることができる。
【0034】
更に、工程(iii)における第1導電型ウェル領域を形成するための注入深さを、工程(v)における第2導電型ウェル領域を形成するための注入深さより深くしてもよい。前者の注入深さは、後者の注入深さに対して、1.2倍以上深いことが好ましい。
【0035】
また、第2導電型ウェルコンタクト領域内に2又は3個以上の複数の第1ウェルコンタクト部が形成されていてもよく、第1導電型基板又はウェルコンタクト領域内に2又は3個以上の複数の第2ウェルコンタクト部が形成されていてもよい。この場合、、第1導電型基板又はウェルコンタクト領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域がロコス素子分離領域で区画されていることが好ましい。これにより、従来の半導体装置より面積を小さくすることができる。
【0036】
更に、ロコス素子分離領域で区画され、かつ第2導電型ウェル領域の端部に位置する第2導電型ウェルコンタクト領域を形成してもよい。この領域は、工程(ii)と(iv)において第2導電型ウェル領域の端部側に境界のないマスクパターンを用いて形成することができる。
【0037】
また、工程(i)において、ゲート電極と同時に第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域の外周にダミーゲート電極パターンを形成し、工程(iv)において、マスクパターンがダミーゲート電極パターン上にも開口部を有し、工程(v)において、上記マスクパターンを用いて第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための注入を行ってもよい。この工程により、他の領域より浅いウェル領域を形成することができる。
【0038】
更に、ゲート電極を2層構造とし、下層のゲート電極を上記ダミーゲート電極パターンと同様に用いてもよい。これにより、ゲート電極下に適切な表面濃度のイオン領域を形成することができる。なお、ゲート電極を2層構造とすることで、フラッシュ(不揮発性)メモリーを製造することも可能である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。なお、これらの実施例によって本発明は限定を受けるものではない。
(実施例1)
図1及び図2に本発明の半導体装置の製造方法の概略工程断面図を示す。この実施例では、P型の半導体基板を用いたCMOS半導体装置の製造工程の一例を説明する。
【0040】
図中左から、NMOSトランジスタ領域、Pウェルコンタクト領域、PMOSトランジスタ領域、Nウェルコンタクト領域を示す。図3は、得られるCMOS半導体装置の概略平面図である。図1と2は図3のD−D’での製造工程断面図である。また、図4〜6は特にウェルコンタクト領域のみの製造工程を説明するための図であり、図4〜6は図3のA−A’での製造工程断面図である。図中左(A側)からN-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、N-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域を示す。
【0041】
この装置の製造方法を、工程順に説明する。
【0042】
まず、図1、図4に示すように公知のロコス素子分離領域形成工程により、半導体基板1上に膜厚400nmのロコス素子分離領域2を形成する。次に膜厚10nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。この後、P-ウェル領域、N+ソース/ドレイン領域及びNウェルコンタクト領域形成のための注入を同時に行うために使用されるレジストマスクパターン5をフォトリソグラフィにより形成する。
【0043】
更に、Nウェルコンタクト領域(図3の密集コンタクト領域100)に形成された複数の第1ウェルコンタクト部200、202、203と、Pウェルコンタクト領域(図3の密集コンタクト領域101)に形成された複数の第2ウェルコンタクト部201、204、205とを備える。
【0044】
前記第1ウェルコンタクト部200の周囲4方向中2方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部201の周囲4方向中2方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0045】
前記第1ウェルコンタクト部202、203の周囲4方向中3方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部204、205の周囲4方向中3方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0046】
次にP-ウェル領域形成のための注入、Nチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、N+ソース/ドレイン領域及びNウェルコンタクト領域形成のための注入を、注入角度0度〜7度で行なう。
【0047】
注入条件は、P-ウェル領域形成のための注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが400keV、ドーズ量が1E13cm-2で、Nチャネルストップ注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが180keV、ドーズ量が1E13cm-2で、チャネル注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、N+ソース/ドレイン領域及びNウェルコンタクト領域形成のための注入が、イオン種がAs+イオン、エネルギーが40keV、ドーズ量が3E15cm-2である。
【0048】
Nウェルコンタクト領域も開口しているので、高濃度N型イオン(以下、N + イオンと称する)、低濃度P型イオン(以下、P - イオンと称する)等がこの領域にも同様に入るが、図3に示すようにP-ウェル領域形成のためのイオンが注入されるのは微小領域のみであり、P-濃度は比較的低い。また、Pウェルコンタクト領域はマスクしているので、N+イオンは注入されない。また、図1、図3及び図4に示すように、Pウェルコンタクト領域でのP-ウェル領域形成用のイオン注入等はロコス素子分離領域の境界の周囲4方向、3方向又は2方向からの拡散によるもののみであるが、それでもP-濃度を比較的高くできる。
【0049】
次に図2、図5に示すように、N-ウェル領域及びP+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うために使用されるレジストマスクパターン8をフォトリソグラフィにより形成する。
【0050】
更に、前記第1ウェルコンタクト部200の周囲4方向中2方向の境界には、前記ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン8の境界が存在する。
【0051】
前記第1ウェルコンタクト部202、203の周囲4方向中3方向の境界には、前記ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン8の境界が存在する。
【0052】
次にN-ウェル領域形成のための注入、Pチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入を、注入角度0度〜7度で行なう。
【0053】
注入条件は、N-ウェル領域形成のための注入が、イオン種がPイオン、エネルギーが600keV、ドーズ量が1×1013cm-2で、Pチャネルストップ注入が、イオン種がPイオン、エネルギーが300keV、ドーズ量が1×1013cm-2で、チャネル注入が、イオン種がBイオン、エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入が、イオン種がBF2イオン、エネルギーが30keV、ドーズ量が2×1015cm-2である。
【0054】
Nウェルコンタクト領域及びPウェルコンタクト領域は共にマスクしているので、P+イオンは注入されず、PMOSトランジスタ領域のみに注入される。
【0055】
また、図3に示すようにNウェルコンタクト領域は周囲2方向以上がロコス素子分離領域越しにN-ウェル領域形成のためのイオンが注入される構造になっているので、図5に示すようにNウェルコンタクト領域のN+領域と周囲のN-ウェル領域9は確実に接するようにできる。
【0056】
次に、図6に示すように、公知の方法で、層間膜11形成、コンタクトホール12形成、金属配線13形成、保護膜14形成等をへて、半導体装置の前半工程(ウェハー工程)が完了する。
【0057】
最後に、後半工程のアセンブリ工程を公知の方法により行って、半導体装置が完了する。
(実施例2)
図7、図8に本発明の半導体装置の製造方法の他の一例を示す。この実施例でも、P型の半導体基板を用いたCMOS半導体装置の製造工程の一例を説明する。なお、実施例2ではP-ウェル領域を形成しない通常ウェルのプロセスに本発明を適用した例である。図中左から、NMOSトランジスタ領域、P基板コンタクト領域、PMOSトランジスタ領域、Nウェルコンタクト領域を示す。この装置の製造方法を、工程順に説明する。
【0058】
まず、図7に示すように公知のロコス素子分離領域形成工程により、半導体基板1上に膜厚400nmのロコス素子分離領域2を形成する。次に膜厚10nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。この後、N+ソース/ドレイン領域とNウェルコンタクト領域を形成するためのN+イオンの注入を同時に行うために使用されるレジストマスクパターン5をフォトリソグラフィにより形成する。
【0059】
次にNチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入工程、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。
【0060】
注入条件は、Nチャネルストップ注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが180keV、ドーズ量が1E13cm-2で、チャネル注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入が、イオン種がAs+イオン、エネルギーが40keV、ドーズ量が3E15cm-2である。
【0061】
ここでは、Nウェルコンタクト領域も開口しているので、N+イオン、Nチャネルストップ注入用のイオン等が同様に注入される。P基板コンタクト領域はマスクしているので、N+イオンは注入されない。
【0062】
次に、図8に示すように、N-ウェル領域及びP+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うために使用されるレジストマスクパターン8をフォトリソグラフィにより形成する。
【0063】
次にN−ウェル領域形成のための注入、Pチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。
【0064】
Nウェルコンタクト領域及びP基板コンタクト領域は共にマスクしているので、P+イオンは注入されず、PMOSトランジスタ領域のみに注入される。
【0065】
なお、レジストマスクパターン5及び8は、密集コンタクト領域(図示せず)において、実施例1と同様のパターンを有している。
【0066】
次に、公知の方法で、層間膜形成、コンタクトホール形成、メタル配線形成、保護膜形成等をへて、半導体装置の前半工程(ウェハー工程)が完了する。
【0067】
最後に、公知の方法で後半工程のアセンブリ工程を行って、半導体装置が完了する。
(実施例3)
図9〜12は、実施例1の変形例であり、図3〜6に対応している。図10〜12は、特にウェルコンタクト領域のみに関して説明した図である。なお、図9は平面図、図10〜12は図9のB−B’での製造工程の概略断面図である。図中左(B側)からN-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、N-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域を示す。
【0068】
この装置の製造方法を、工程順に説明する。
【0069】
まず、図10に示すように公知のロコス素子分離領域形成工程により、半導体基板1上に膜厚400nmのロコス素子分離領域2を形成する。次に膜厚10nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。
【0070】
このゲート電極4aの形成と同時に、図9に示すようにNウェルコンタクト領域の周囲をダミーゲート電極4aで囲むようにする。図には示してないが、ロコス素子分離領域上を連続してダミーゲート電極パターン4aで覆ってもよい。
【0071】
次に、P-ウェル領域及びN+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン5をフォトリソグラフィにより形成する。更にP-ウェル領域形成のための注入、Nチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。注入条件は、P-ウェル領域形成のための注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが400keV、ドーズ量が1E13cm-2で、Nチャネルストップ注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが180keV、ドーズ量が1E13cm-2で、チャネル注入が、イオン種がB+イオン。エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入が、イオン種がAs+イオン、エネルギーが40keV、ドーズ量が3E15cm-2である。
【0072】
Nウェルコンタクト領域も開口しているので、N+イオン、P-ウェル領域形成用のイオン等が同様に注入される。しかし、図9に示すようにP-ウェル領域形成用のイオンが注入されるのは微小領域のみであり、P-濃度を比較的低くすることができる。また、Pウェルコンタクト領域はマスクしているので、N+イオンは注入されず、P-ウェル領域形成用のイオン注入等は周囲4方向もしくは3方向からの拡散によるもののみであるが、それでもP-濃度を比較的高くできる。
【0073】
次に図11に示すように、N-ウェル領域及びP+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン8をフォトリソグラフィにより形成する。次にN-ウェル領域形成のための注入、Pチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。
【0074】
Nウェルコンタクト領域及びPウェルコンタクト領域は共にマスクしているので、P+イオンは注入されず、PMOSトランジスタ領域のみに注入される。
【0075】
ここで、先ほどダミーゲート電極パターン4aを配置したNウェルコンタクト領域の周囲では、イオンがダミーゲート電極パターンを通して注入されるので基板内に注入されるイオンの深さが浅く、表面での濃度を比較的高く設定できる。よって、Nウェルコンタクト領域のN+領域7と周囲のN-ウェル領域9は更に低抵抗に接続することができる。
【0076】
なお、レジストマスクパターン5及び8は、密集コンタクト領域100及び101において、実施例1と同様のパターンを有している。
【0077】
次に、図12に示すように層間膜11形成、コンタクトホール12形成、金属配線13形成、保護膜14形成等をへて、半導体装置の前半工程(ウェハー工程)が完了する。
【0078】
最後に、公知の方法で、後半工程のアセンブリ工程を行って、半導体装置が完了する。
(実施例4)
この実施例は、ゲート電極を2層構造とし、下層のゲート電極を注入プロファイル制御のためのダミーとして兼用した例である。
【0079】
図13〜16は、実施例3の図9〜12にそれぞれ対応した図である。特に、図14〜16は、ウェルコンタクト領域のみに関して説明した図である。図13は平面図、図14〜16は図13のC−C’での製造工程断面図である。図中左(C側)からN-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、N-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域を示す。
【0080】
この装置の製造方法を、工程順に説明する。
【0081】
まず、図14に示すように公知のロコス素子分離領域形成工程により、半導体基板1上に膜厚400nmのロコス素子分離領域2を形成する。次に膜厚10nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜3を介して、ゲート電極の下層15を形成する。この下層15の形成と同時に、図13に示すようにNウェルコンタクト領域の周囲をダミーゲート電極パターン15aで囲むようにすると共に、Pウェルコンタクト領域もダミーゲート電極パターン15aで覆う。このときロコス素子分離領域上を連続してダミーゲート電極パターン15aで覆ってもよい。
【0082】
次に、P-ウェル領域及びN+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン16をフォトリソグラフィにより形成する。Pウェルコンタクト領域はダミーゲート電極パターン15aで覆っているので、レジストパターン16を残さなくてよい。
【0083】
更にP-ウェル領域形成のための注入、Nチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。注入条件は、P-ウェル領域形成のための注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが400keV、ドーズ量が1E13cm-2で、Nチャネルストップ注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが180keV、ドーズ量が1E13cm-2で、チャネル注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入が、イオン種がAs+イオン、エネルギーが40keV、ドーズ量が3E15cm-2である。
【0084】
更に、Nウェルコンタクト領域(図3の密集コンタクト領域100)に形成された複数の第1ウェルコンタクト部200、202、203と、Pウェルコンタクト領域(図3の密集コンタクト領域101)に形成された複数の第2ウェルコンタクト部201、204、205とを備える。
【0085】
前記第1ウェルコンタクト部200の周囲4方向中2方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部201の周囲4方向中2方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0086】
前記第1ウェルコンタクト部202、203の周囲4方向中3方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部204、205の周囲4方向中3方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0087】
Nウェルコンタクト領域も開口しているので、N+イオン、P-ウェル領域形成用のイオン等が同様に注入されるが、図13に示すようにP-ウェル領域が形成用のイオンが注入されるのは微小領域のみであり、P-濃度は比較的低い。また、Pウェルコンタクト領域は、図14に示すように、ダミーゲート電極パターン15aで覆っているので、N+イオンは注入されず、P-ウェル領域形成のための注入はダミーゲート電極パターン15aを通して注入される。よって、基板表面のP-濃度を更に高く設定できる。よってPウェルコンタクト領域の抵抗を更に下げることができる。
【0088】
次に図15に示すように、N-ウェル領域及びP+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン17をフォトリソグラフィにより形成する。
【0089】
次にN-ウェル領域形成のための注入、Pチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。Nウェルコンタクト領域及びPウェルコンタクト領域は共にマスクしているので、P+イオンは注入されず、PMOSトランジスタ領域のみに注入される。
【0090】
ここで、先ほどダミーゲート電極パターン15aを配置したNウェルコンタクト領域の周囲では、イオンがダミーゲート電極パターンを通して注入されるので、基板内に注入されるイオンの深さが浅く、表面での濃度を比較的高く設定できる。よって、Nウェルコンタクト領域のN+領域7と周囲のN-ウェル領域9は更に低抵抗に接続することができる。
【0091】
次に、図示してないが、上層のゲート電極形成のための材料層を堆積し、この材料層を下層と共に加工することで、ダミーゲート電極パターン15aは除去することができる。図16にはダミーゲート電極パターン15aを除去した状態を示している。
【0092】
次に、層間膜11形成、コンタクトホール12形成、金属配線13形成、保護膜14形成等をへて、半導体装置の前半工程(ウェハー工程)が完了する。
【0093】
最後に、後半工程のアセンブリ工程を行って、半導体装置が完了する。
(実施例5)
この実施例は、フラッシュメモリーのようなゲート電極が2層構造のものについて、下層のゲート電極を注入プロファイル制御のためのダミーゲート電極パターンとして用いた例である。
【0094】
図17〜20は、実施例4の図13〜16にそれぞれ対応した図である。特に、図18〜20は、ウェルコンタクト領域のみに関して説明した図である。図17は平面図、図18〜20は図17のF−F’での製造工程断面図である。図中左(F側)からN-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、N-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域の中央部のウェルコンタクト領域、P-ウェル領域端部のウェルコンタクト領域を示す。
【0095】
この装置の製造方法を、工程順に説明する。
【0096】
まず、図18に示すように公知のロコス素子分離領域形成工程により、半導体基板1上に膜厚400nmのロコス素子分離領域2を形成する。次に膜厚10nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜3を介して、ゲート電極の下層を形成する。この下層の形成と同時に、図17に示すようにNウェルコンタクト領域の周囲をダミーゲート電極パターン18aで囲むようにすると共に、Pウェルコンタクト領域もダミーゲート電極パターン18aで覆う。このときロコス素子分離領域上を連続してダミーゲート電極パターン18aで覆ってもよい。
【0097】
次に、P-ウェル領域及びN+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン16をフォトリソグラフィにより形成する。Pウェルコンタクト領域はダミーゲート電極パターン18aで覆っているので、レジストパターン16を残さなくてよい。
【0098】
更にP-ウェル領域形成のための注入、Nチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。注入条件は、P-ウェル領域形成のための注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが400keV、ドーズ量が1E13cm-2で、Nチャネルストップ注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが180keV、ドーズ量が1E13cm-2で、チャネル注入が、イオン種がB+イオン、エネルギーが20keV、ドーズ量が1012cm-2台で、N+ソース/ドレイン領域形成のための注入が、イオン種がAs+イオン、エネルギーが40keV、ドーズ量が3E15cm-2である。
【0099】
更に、Nウェルコンタクト領域(図17の密集コンタクト領域100)に形成された複数の第1ウェルコンタクト部200、202、203と、Pウェルコンタクト領域(図17の密集コンタクト領域101)に形成された複数の第2ウェルコンタクト部201、204、205とを備える。
【0100】
前記第1ウェルコンタクト部200の周囲4方向中2方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部201の周囲4方向中2方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0101】
前記第1ウェルコンタクト部202、203の周囲4方向中3方向の境界及び前記第2ウェルコンタクト部204、205の周囲4方向中3方向の境界には、ロコス素子分離領域の境界とレジストマスクパターン5の境界が存在する。
【0102】
Nウェルコンタクト領域も開口しているので、N+イオン、P-ウェル領域形成用のイオン等が同様に注入されるが、図17に示すようにP-ウェル領域形成用のイオンが注入されるのは微小領域のみであり、P-濃度は比較的低い。また、Pウェルコンタクト領域は、図18に示すように、ダミーゲート電極パターン18aで覆っているので、N+イオンは注入されず、P-ウェル領域形成のための注入はダミーゲート電極パターン18aを通して注入される。よって、基板表面のP-濃度を更に高く設定できる。よってPウェルコンタクト領域の抵抗を更に下げることができる。
【0103】
次に図19に示すように、N-ウェル領域及びP+ソース/ドレイン領域形成のための注入を同時に行うためのレジストマスクパターン17をフォトリソグラフィにより形成する。
【0104】
次にN-ウェル領域形成のための注入、Pチャネルストップ注入、トランジスタのVthを合わせるためのチャネル注入、P+ソース/ドレイン領域形成のための注入を注入角度0度〜7度で行なう。Nウェルコンタクト領域及びPウェルコンタクト領域は共にマスクしているので、P+イオンは注入されず、PMOSトランジスタ領域のみに注入される。
【0105】
ここで、先ほどダミーゲート電極パターン18aを配置したNウェルコンタクト領域の周囲では、イオンがダミーゲート電極パターンを通して注入されるので、基板内に注入されるイオンの深さが浅く、表面での濃度を比較的高く設定できる。よって、Nウェルコンタクト領域のN+領域7と周囲のN-ウェル領域9は更に低抵抗に接続することができる。
【0106】
次に、図示してないが、上層のゲート電極形成のための材料層を堆積し、この材料層を下層と共に加工することで、ダミーゲート電極パターン18aは除去することができる。図20にはダミーゲート電極パターン18aを除去した状態を示している。
【0107】
次に、層間膜11形成、コンタクトホール12形成、金属配線13形成、保護膜14形成等をへて、半導体装置の前半工程(ウェハー工程)が完了する。
【0108】
最後に、後半工程のアセンブリ工程を行って、半導体装置が完了する。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、CMOS構造を用いた半導体装置において、ウェル領域形成とソース/ドレイン領域形成のためのマスクを共用させることで、イオン拡散形成に伴うマスク工程を削減でき、半導体プロセスを簡略化できる効果がある。コスト低減はもちろん、同時に製造工程が短くなるのでターンアラウンドタイム(TAT)が向上し、短納期化にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の半導体装置の製造工程断面図である。
【図2】本発明の実施例1の半導体装置の製造工程断面図である。
【図3】本発明の実施例1の半導体装置の概略平面図である。
【図4】本発明の実施例1の半導体装置の概略平面図である。
【図5】本発明の実施例1の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図6】本発明の実施例1の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図7】本発明の実施例2の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図8】本発明の実施例2の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図9】本発明の実施例3の半導体装置の概略平面図である。
【図10】本発明の実施例3の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図11】本発明の実施例3の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図12】本発明の実施例3の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図13】本発明の実施例4の半導体装置の概略平面図である。
【図14】本発明の実施例4の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図15】本発明の実施例4の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図16】本発明の実施例4の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図17】本発明の実施例5の半導体装置の概略平面図である。
【図18】本発明の実施例5の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図19】本発明の実施例5の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図20】本発明の実施例5の半導体装置の要部の製造工程断面図である。
【図21】従来の半導体装置の概略平面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 ロコス素子分離領域
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5、8、16、17 レジストマスクパターン
6 P-ウェル領域
7 N+ソース/ドレイン領域
9 N-ウェル領域
10 P+ソース/ドレイン領域
11 層間絶縁膜
12 コンタクトホール
200、202、203 第1ウェルコンタクト部
201、204、205 第2ウェルコンタクト部
13 金属配線
14 保護膜
4a、18a ダミーゲート電極パターン
20 Nウェルコンタクト領域
21 Pウェルコンタクト領域
100、101 密集コンタクト部
Claims (10)
- (i)第1導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第2導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第1導電型基板コンタクト領域形成領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域をそれぞれ区画するロコス素子分離領域を第1導電型の半導体基板上に形成した後、ゲート絶縁膜を介して各ソース/ドレイン領域形成領域にゲート電極を形成し、かつゲート電極の形成と同時に第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域の外周にダミーゲート電極パターンを形成する工程と、
(ii)第2導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第1導電型基板コンタクト領域を形成するためのマスク部と、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための開口部とを有するマスクパターンを形成する工程と、
(iii)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第2導電型ソース/ドレイン領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第1導電型基板コンタクト領域を形成する工程と、
(iv)第2導電型ウェル領域形成かつ第1導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第2導電型ウェルコンタクト領域を覆うマスク部とダミーゲート電極上に開口部の端部を有するマスクパターンを形成する工程と、
(v)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第1導電型ソース/ドレイン領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第2導電型ウェル領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 第2導電型ソース/ドレイン領域が第1導電型ウェル領域内に形成され、第1導電型ウェル領域が工程(ii)のマスクパターンを用いて7度以下のイオン注入によりゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で形成され、第1導電型基板コンタクト領域内に複数の第2ウェルコンタクト部を備え、第1導電型基板又はウェルコンタクト領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域がロコス素子分離領域で区画されてなる請求項1に記載の製造方法。
- 第2導電型ウェルコンタクト領域内に複数の第1ウェルコンタクト部を備え、第1導電型基板又はウェルコンタクト領域内に複数の第2ウェルコンタクト部を備え、第1導電型基板又はウェルコンタクト領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域がロコス素子分離領域で区画されてなる請求1又は2に記載の製造方法。
- 第1及び第2ウェルコンタクト部が、2又は3個以上形成される請求項3に記載の製造方法。
- 第1導電型基板又はウェルコンタクト領域が、その周りの4方向の内、ロコス素子分離領域で3方向が区画され、残りの1方向がロコス素子分離領域で区画されていない領域を含む請求項1又は2に記載の製造方法。
- 工程(iii)において、第2導電型ソース/ドレイン領域かつ第2導電型ウェルコンタクト領域を形成するための注入深さが、第1導電型ウェル領域を形成するための注入深さより浅く、
工程(v)において、第1導電型ソース/ドレイン領域を形成するための注入深さが、第2導電型ウェル領域を形成するための注入深さより浅い請求項2に記載の製造方法。 - 工程(iii)における第1導電型ウェル領域を形成するための注入深さが、工程(v)における第2導電型ウェル領域を形成するための注入深さより深い請求項2に記載の製造方法。
- 工程(i)のゲート電極を下層ゲート電極とし、工程(v)の後、電極材層を積層し、次いでパターニングすることにより、下層ゲート電極上に上層ゲート電極を形成すると共にダミーゲート電極パターンを除去する請求項1に記載の製造方法。
- (i)第1導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第2導電型ソース/ドレイン領域形成領域、第1導電型基板コンタクト領域形成領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域をそれぞれ区画するロコス素子分離領域を第1導電型の半導体基板上に形成した後、ゲート絶縁膜を介して各ソース/ドレイン領域形成領域にゲート電極を形成し、かつゲート電極の形成と同時に第2導電型ウェルコンタクト領域形成領域の外周及び第1導電型基板コンタクト領域形成領域を覆うようにダミーゲート電極パターンを形成する工程と、
(ii)第2導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第1導電型基板コンタクト領域を形成するためのマスク部と、第2導電型ウェルコンタクト領域形成のための開口部とを有するマスクパターンを形成する工程と、
(iii)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第2導電型ソース/ドレイン領域及び第2導電型ウェルコンタクト領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第1導電型基板コンタクト領域を形成する工程と、
(iv)第2導電型ウェル領域形成かつ第1導電型ソース/ドレイン領域形成のための開口部と、第2導電型ウェルコンタクト領域を覆うマスク部とダミーゲート電極上に開口部の端部を有するマスクパターンを形成する工程と、
(v)上記マスクパターンを用いて、7度以下の垂直イオン注入により、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過しない条件で第1導電型ソース/ドレイン領域を、ゲート電極及びロコス素子分離領域を透過する条件で第2導電型ウェル領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 第1導電型基板コンタクト領域形成領域を覆うダミーゲート電極パターンが、ロコス素子分離領域も覆う請求項9に記載の製造方法。
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