JP3842698B2 - ガス吹抜け防止に適した湿式排煙脱硫装置における吸収塔構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、排ガス中の有害成分を除去する排ガス処理装置に係わり、特に、ガス偏流を低減し、ガス吸収部での脱硫性能の低下を防止できる機能を備えた湿式排煙脱硫装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の湿式排煙脱硫装置における吸収塔を図14に示す。
この湿式排煙脱硫装置は、主に吸収塔本体1、入口ダクト2、出口ダクト3、吸収液循環ポンプ4、循環タンク6、攪拌機7、空気吹込み管8、ミストエリミネータ9、吸収液抜出し管10、循環配管11、スプレヘッダー12、スプレノズル13等から構成される。攪拌機7および空気吹込み管8は、吸収液5が滞留する循環タンク6に設置される。
【0003】
図示していないボイラから排出される排ガスは、図示していない脱硫ファンにより入口ダクト2から吸収塔本体1にほぼ水平方向に導入され、塔頂部に設けられた出口ダクト3から排出される。この間、吸収液循環ポンプ4から送られる炭酸カルシウムを含んだ吸収液5がスプレノズル13から噴射され、吸収液5と排ガスとの気液接触により吸収液5は排ガス中のSOxを選択的に吸収する。SOxを吸収した吸収液は、一旦循環タンク6に溜まり、酸化用攪拌機7によって攪拌されながら、空気吹込み管8から供給される空気中の酸素により酸化され、硫酸カルシウム(石膏)を生成する。
【0004】
炭酸カルシウム及び石膏が共存する循環タンク6内の吸収液5の一部は、吸収液循環ポンプ4によって再びスプレノズル13に送られ、一部は吸収液抜き出し管10より図示していない廃液処理・石膏回収系へと送られる。また、スプレノズル13からの噴射によって微粒化された吸収液5の中で、液滴径の小さいものは排ガスに同伴されるが、出口ダクト3に設けられたミストエリミネータ9によって捕集される。
【0005】
最近の吸収塔では、高性能化とコンパクト化を図るため、塔径を小さくし、塔内のガス流速を高めることが多い。しかし、ガス流速を高速化すると、塔壁近傍にガスの吹抜けが生じやすくなることが分かってきた。
【0006】
吸収塔本体1内の塔壁部をガスが吹き抜けると、その部分における吸収液流量と排ガス流量の比率、すなわち液ガス比が極端に低下するため、脱硫率が下がり、湿式排煙脱硫装置としての脱硫性能を低下させることになる。この傾向は、要求される脱硫率が高いほど顕著であり、硫黄分の高いオイルコークスなどを燃焼させるボイラの場合には、吸収塔入口SOx濃度が高くなるので、脱硫性能に対するガスの吹き抜けの影響が大きくなる。ガスの吹き抜けによって低下した脱硫性能を補うためには、吸収液循環量を多くする必要があり、吸収液循環ポンプ4の動力を増加させることになる。また、吸収液循環量を多くして吸収塔内の液ガス比を高くすると、スプレ部での圧力損失が高くなるため、図示していない脱硫ファンの動力をも増加させることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
吸収塔本体1内に設置されているスプレノズル13は、ぞのサイズ、取付け取り外し等のメンテナンス性及びスプヘッダー12のサイズなどを考慮した吸収塔本体1内への配置上の制約に基づき、極力互いに等間隔となるよう配置される。そのため、ガス流れ方向の各一段に配置できるスプレノズル13の数が決められ、吸収液の噴霧量については、脱硫性能を維持する上で必要な液量をスプレノズル数で割ることにより求めている。
【0008】
排ガスの脱硫性能を維持するために必要な噴霧液量がガス流れ方向の一つのスプレ段では維持できない場合は、通常ガス流れ方向に二段以上のスプレ段を設置する。このとき一段目と二段目のスプレ段では、通常、スプレノズル13の配置位置をガス流れ方向に沿って互いに変えている。例えば、一段目を中心振り分け方式(吸収塔のガス流れ方向の中心線上にはスプレノズル13を配置せずにガス流れ方向に直交する平面で複数のスプレノズル13を均等に配置する均等振り分けする配置する方式)とした場合には、二段目を中心配置方式(吸収塔のガス流れ方向の中心線上にスプレノズル13を配置し、その中心線を基準としてガス流れ方向に直交する平面で複数のスプレノズル13を均等に配置する方式)にするということで、三段以上のスプレ段を設ける場合にも同様に前記中心振り分け方式と中心配置方式をスプレ段毎に交互に繰り返す配置としている。
【0009】
また、ここでのスプレノズル13の型式は、スプレノズル13の内部が中空で固形物の詰まりが生じにくいホロコーン型のスプレノズルが主に用いられている。このホロコーン型のスプレノズルから噴霧されるスプレ液滴の噴霧パターンの特徴は、図15のスプレ液滴噴霧中のスプレノズル13部分の側面図(図15(a))と底面図(図15(b))に示すように、スプレノズル13から円錐状に液滴20が噴霧され、円周方向にはスプレ液滴20が噴霧されるが、スプレノズル13の直下には、ほとんど液滴20が到達しない中空タイプの液滴20の噴霧パターンを持つ点である。
【0010】
吸収塔本体1に設置するスプレノズル13にホロコーンタイプのスプレノズル13を用いる上記従来技術においては、図13に示すように、そのホロコーンタイプのスプレノズル13の液滴噴霧パターンの特徴から、多数のスプレノズル13から噴霧される液滴20が集まる吸収塔本体1の中心部は液滴密度が高くなる傾向にある一方、吸収塔本体1の塔壁周辺部については、吸収塔本体1の中心部より噴霧液滴密度が低くなる傾向にある。
【0011】
また、円筒形の吸収塔の場合には、通常はスプレノズル13をガス流れ方向に碁盤目状に配置することから、塔壁周辺のスプレノズル13の数が少なくなる傾向にある。そのため、塔壁周辺部を排ガスが吹き抜け、十分な気液接触が行われず、SOxの吸収性能が部分的に低下し、全体の脱硫性能に影響する場合があるという問題があった。
【0012】
また、吸収塔本体1内を流れる排ガスがガス流れ方向に直交する断面で密度が互いに異なる偏流になると、渦流の発生などにより圧力損失が増大する傾向にあるという問題があった。
【0013】
また、このような現象を防止するために、吸収塔本体1内のガス流速を低くすると吸収塔自体の塔径を大きくする必要が生じたり、吸収塔本体1内に噴霧する吸収液の液量を必要以上に多くする必要があるなどの問題があった。
【0014】
本発明の課題は、吸収液循環ポンプおよび脱硫ファンの動力を増加させることなく、すなわち、設備費を大幅に増加させることなく、吸収塔壁部でのガスの吹き抜けを抑制し、脱硫性能の低下を防止して、運転コストが低い湿式排煙脱硫装置を得ることにある。
【0015】
また、本発明の課題は、吸収塔内のガス流速を上げて、吸収塔をコンパクト化した場合に、吸収塔内を流れる排ガスの偏流を防止し、吸収塔塔壁周辺部を排ガスが吹き抜けることによる脱硫性能の低下を防止するとともに、噴霧スプレ液滴の整流効果により、必要以上に圧力損失が大きくなることを防止することにある。
【0016】
【問題点を解決するための手段】
上記課題は、以下により達成される。
(1)請求項1記載の発明は、吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、前記複数のスプレノズルは、吸収塔塔壁近傍に設置されるスプレノズルが中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであり、その他のスプレノズルが中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであることを特徴とする湿式排煙脱硫装置である。
【0024】
前記吸収塔は、前述の入口ダクトと出口ダクトと、その入口ダクトと出口ダクトの間に排ガス流路を設け、その排ガス流路を入口ダクト側と出口ダクト側の二室に分割するために天井部側に開口部を有する鉛直方向に立てた仕切板を設け、該仕切板で入口ダクトから導入される排ガスが上向きに流れる上昇流領域と天井側の開口部で反転した後に出口ダクトに向けて下向きに排ガスが流れる下降流領域を有する二室式吸収塔からなり、二室式吸収塔の塔壁近傍及び仕切板近傍に設置されるスプレノズルが中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであり、その他のスプレノズルが中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルである構成でも良い。
二室式の吸収塔を用いると吸収塔のサイズを大きくしないで、すなわち装置コストを増加させずにガス流速をほぼ同一サイズの一室型の吸収塔のガス流速以上にして脱硫性能を従来以上に高めることができる。
【0025】
)請求項記載の発明は、吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、全てのスプレノズルを中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルとしたときのガス流速の平均値の1.1倍以上のガス流速となる領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用い、平均値の1.1倍未満のガス流速となる領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用いる湿式排煙脱硫装置である。
【0026】
この場合にも、前記吸収塔が前記二室式吸収塔からなる構成を採用すると、吸収塔のサイズを大きくしないで、すなわち装置コストを増加させずにガス流速をほぼ同一サイズの一室型の吸収塔のガス流速以上にして脱硫性能を従来以上に高めることができる。
【0027】
)請求項記載の発明は、吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、吸収塔内の上下方向に複数段配置されるスプレノズルの各段毎に偏流度が大きい領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用い、偏流度が大きくない領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用いる湿式排煙脱硫装置である。
【0028】
この場合にも、前記吸収塔が前記二室式吸収塔からなる構成を採用すると、吸収塔のサイズを大きくしないで、すなわち装置コストを増加させずにガス流速をほぼ同一サイズの一室型の吸収塔のガス流速以上にして脱硫性能を従来以上に高めることができる。
【0029】
【作用】
従来技術における問題点は、塔壁近傍を高速に吹抜けようとする排ガスの整流と、その排ガスのSOx除去効率を高めることに対して、十分配慮されていない点にある。
【0030】
吸収塔の塔内壁近傍のみに、例えば多孔板などの開孔状の壁流下液分散板を設置している参考例の発明によれば、壁流下液分散板自体がガス流れに対する抵抗体となるため、塔壁近傍を下から上昇してきた排ガスの一部は壁流下液分散板を通過し、残りは壁流下液分散板を避けて流れようとする。したがって、局所的な排ガスの高流速域が形成されることがない。
【0031】
また、吸収塔の塔内壁には吸収液が多く流下しているが、この流下液の一部は壁流下液分散板の孔から流れ落ち、残りは壁流下液分散板の先端から流れ落ちる。したがって、壁流下液分散板の孔から流下する吸収液は、壁流下液分散板を通過しようとする排ガスと接触することになるため、排ガス中のSOxを除去することが可能である。このときの排ガスと吸収液の接触時間も長くなるため、高い脱硫性能が得られる。さらに、壁流下液分散板の先端を迂回しようとする排ガスに対しては、壁流下液分散板先端から流下する吸収液が接触するため、壁流下液分散板を通過する排ガスと同様にSOxを除去することができる。
【0032】
したがって、参考例の発明によれば、吸収塔の塔内壁近傍において高いガスの整流効果と高い脱硫性能を同時に得ることが可能となる。
【0033】
また、図16(スプレ液滴噴霧中のスプレノズル部分の側面図(図16(a))と底面図(図16(b)))に中実タイプの噴霧パターンを持つフルコーン型のスプレノズル13’の噴霧液滴20’のパターンを示す。また、図17にホロコーン型スプレノズル13とフルコーン型スプレノズル13’についての一般的な構造を示す。
図17に示すホロコーン型スプレノズル13(図17(a))とフルコーン型スプレノズル13’(図17(b)〜図17(d))についての仕様比較を次に示す。
【0034】
請求項記載の発明によれば、吸収塔断面において、例えば吸収塔本体1の塔壁周辺部に設置するスプレノズルの型式を、スプレノズル直下にも液滴を噴霧することが可能な中実タイプの噴霧パターンを持つフルコーン型のスプレノズル13’にすることにより、全てホロコーン型のスプレノズル13を使用した場合よりも、吸収塔内の塔壁周辺部で生じやすい排ガスの吹き抜けを防止できる。
【0035】
排ガスの吹き抜けが生じやすい領域は、全てのスプレノズルを中空タイプの噴霧パターンを持つホロコーン型のスプレノズル13としたときのガス流速が平均ガス流速に比べて速くなる領域とみることもできる。
【0036】
したがって、請求項記載の発明のように、全てのスプレノズルをホロコーン型のスプレノズル13としたときのガス流速が平均ガス流速に比べて1.1倍以上となる領域に配されるスプレノズルをフルコーン型のスプレノズル13’とし、その他のスプレノズルをホロコーン型のスプレノズル13とすることにより排ガスの吹き抜けを防止できる。
【0037】
また、請求項記載の発明のように、吸収塔内の上下方向に複数段配置されるスプレノズルの各段毎に偏流度が大きい領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つフルコーン型のスプレノズル13’を用い、偏流度が大きくない領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つホロコーン型のスプレノズル13を用いるとすることによっても排ガスの吹き抜けを防止できる。
【0038】
このように請求項1、3、5記載の発明により、十分な気液接触が行われるので、SOxの吸収性能が低下する現象が起こらなくなる。
また、請求項1、3、5記載の発明によれば、排ガスの吹き抜けを防止することにより、即ち、噴霧液滴と排ガスの気液接触により、吸収塔内をガスが均一に流れるようになることにより、ガス流が整流され、圧力損失増大の要因となる渦流の発生を抑制できる。したがって、スプレ部には従来、ガスが不均一に流れることにより局部的に渦が発生して圧力損失が増大していた箇所がなくなるため、従来以上に圧力損失が増大することがなくなる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明になる吸収塔構造の参考例であり、入口ダクト2の上面と最下段スプレノズルの間に壁流下液分散板として多孔板14を設置した吸収塔の側面を示したものである。図1において先に説明した図14で説明した部材などと同一のものは同一番号を付して、その説明を省略する。
【0040】
図2は図1のにおける吸収塔のA−A’線矢視図を示したものである。図3は図1における多孔板14近傍でのガスと吸収液の流れを示したものである。図4は多孔板14の開孔率(%)と抵抗係数の関係を示したものであり、多孔板14と吸収塔本体1の塔壁との間にサポート15(図3)を設けた構成である。図5は多孔板14の開孔率を20%未満にした場合ならびに50%を超える場合の壁流下液の挙動を示したものである。図6は多孔板14の幅Wと吸収塔直径Dの比W/Dとガス流速変動係数の関係を示したものである。図7は壁流下液分散板として多孔板14の代わりにルーバー16を用いた本発明の実施例である。図8は二室型の吸収塔の上昇流領域側に多孔板14を適用した他の実施例である。
【0041】
図1に示す本発明になる吸収塔構造の参考例は、入口ダクト2上面と最下段スプレノズル13の間に壁流下液分散板として多孔板14を設けている点で従来技術と異なる。
入口ダクト2から導入された排ガスは、吸収塔本体1の塔内壁側に多く流れようとするが、塔内壁近傍のみに設置された多孔板14は、ガス流れに対する抵抗体となり、図3に示すように、塔内壁近傍を下から上昇してきた排ガスの一部は多孔板14を通過し、残りは多孔板14を避けて流れようとする。したがって、局所的なガスの吹抜けが生じることはない。特に、最下段スプレノズル13近傍でのガスの吹抜けが最も激しく、多孔板14は最下段スプレノズル13の上流側、すなわち入口ダクト2上面と最下段スプレノズル13の間に設置することで、最も大きな効果を得ることができる。
【0042】
このときの多孔板14のガス流れに対する整流効果は、多孔板14が持つ抵抗係数に大きく左右され、その抵抗係数は多孔板14の開孔率によって定まるものである。図4に多孔板14の開孔率と抵抗係数の関係を示す。吸収塔塔壁近傍でのガスの吹抜けを防止するために必要な抵抗係数は2以上であり、開孔率として55%以下の条件にすれば、ガス流れの整流効果としては十分であることになる。
【0043】
一方、吸収塔本体1の塔内壁には吸収液5が多く流下しているが、図3に示したように、この流下液の一部は多孔板14の孔から流れ落ち、残りは多孔板14の先端から流れ落ちる。したがって、多孔板14の孔から流下する吸収液5は、多孔板14を通過する排ガスと接触し、排ガス中のSOxを効率よく除去することが可能である。このとき気液接触時間も長くなるため、高い脱硫性能が得られる。さらに、多孔板14の先端を迂回しようとする排ガスに対しては、従来技術と同様に、多孔板14の先端部から流下する吸収液5が接触するため、多孔板14を通過する排ガスと同様にSOxを除去することができる。
【0044】
しかし、多孔板14上での吸収液5の挙動は多孔板14の開孔率に左右されることになる。図5に多孔板14の開孔率を20%未満にした場合ならびに50%を超える場合の吸収液5の挙動を示す。多孔板14の開孔率を20%未満にすると吸収液5が孔から流下し難くなり、ほとんどの吸収液5は多孔板14の先端から流下する。これに対し、開孔率が50%を超えると吸収液5の分散が悪くなり、一部の孔からだけ吸収液5が流下するようになる。したがって、多孔板14のすべての孔から均一に吸収液5を流下させるには、開孔率を20〜50%の範囲に設定する必要がある。
【0045】
以上のことから、ガス流れの整流よりも吸収塔本体1の塔内壁を流下する吸収液5の均一分散の方が支配的であり、多孔板14の開孔率を20〜50%にすることで、本参考例の効果を最大限に活用できることが分かる。
【0046】
また、多孔板14の整流効果は、吸収塔直径に対する多孔板14の幅の比にも大きく影響される。図6に吸収塔本体1の直径をD、多孔板14の幅をWとしたときのW/Dとガス流速変動係数との関係を示す。ガス流速変動係数とは、ガス流れの偏流度合いを表す指標であり、吸収塔スプレ部の水平断面(ガス流に直交する平面)におけるガス流速分布の値を基に(ガス流速の標準偏差)/(平均流速)で求められる。吸収塔の塔径Dに対して多孔板14の幅Wが小さすぎると整流効果が弱くなり、ガス流速変動係数は大きくなる。また、逆に多孔板14の幅Wが大きすぎると吸収塔の中央部ばかりにガスが流れやすくなり、かえってガス流速変動係数を高めることになる。したがって、多孔板14の幅には適切な範囲が存在することが分かる。脱硫率が低下しない変動係数は30%程度であり、その条件を満足できるのはW/Dが0.005〜0.1の範囲である。
【0047】
図7に示す参考例は、壁流下液分散板として多孔板14の代わりにルーバー16を用いた点で図1に示した参考例と異なる。図1に示した参考例に比べて壁流下液の均一分散という点では若干劣るものの、塔内壁近傍を吹抜けようとする排ガスに対する整流効果については、図1に示した参考例とほぼ同等の効果が得られるものである。
【0048】
図8に示す参考例は、循環タンク6内に仕切板17の下端部を浸漬させることで吸収塔本体1内のガス流路を二つに分けて、入口ダクト2側のガス上昇流領域18と出口ダクト3側のガス下降流領域19を形成させる二室型吸収塔の塔内壁に、本参考例の多孔板14を取り付けた例である。図8に示す参考例は、図1で示した参考例とほぼ同等の効果が得られるものであるが、塔内壁近傍のガスの吹抜けが発生し難い下降流領域19に対しては、多孔板14の設置の必要性はない。
【0049】
また、図9には本発明の実施例の吸収塔内のスプレノズルの配置図を示す。図中黒塗り部はフルコーン型のスプレノズル13’を示し、その他のスプレノズルは従来技術同様ホロコーン型のスプレノズル13を示す。吸収塔本体1内の塔壁周辺部で排ガスの吹き抜けが生じ易い部分に、ノズル直下にも液滴を噴霧させることができるフルコーン型のスプレノズル13’を設置することにより、塔壁周辺の排ガスの吹き抜けが防止できるため、吸収塔本体1内の排ガスの流速は図10に示すように塔壁周辺部と吸収塔中心部で偏差が少なくなる。
【0050】
なお、スプレノズルの基本的な配置や仕様については、内部のスプレ配管サイズ、ノズルの大きさ、ノズル取付け取り外し等のメンテナンス性を考慮した配置上の制約に基づき、極力等間隔となるよう配置することにより、一段に配置できるスプレレノズル数を決め、噴霧量については脱硫性能を維持する上で必要な液量をスプレノズル数で割ることにより求める。
【0051】
吸収塔本体1内の鉛直方向に通常4〜6段程度設けられるスプレノズルの各スプレ段について、どのスプレノズルをフルコーン型のスプレノズル13’とし、どのスプレノズルをホロコーン型のスプレノズル13とするかは、総合的な評価により決定するが、全てのスプレ段で、フルコーン型のスプレノズル13’またはホロコーン型のスプレノズル13の両者を備える必要はなく、一部のスプレ段は、全てがホロコーン型のスプレノズル13で構成されるものであっても良い。
【0052】
吸収塔本体1内の塔内壁周辺部のスプレノズルの型式をスプレノズル直下にも液滴を噴霧することが可能なフルコーン型のスプレノズル13’とすることにより、従来技術において排ガスの吹き抜けが生じ易い塔内壁周辺部の排ガス流速を均一化することができるので、従来技術において吸収塔塔壁周辺部分を排ガスが吹きぬけ、気液接触が不十分となり、SOxの吸収性能が低下する現象を防止することができる。
【0053】
また、吸収塔本体1内のガス流が整流され、圧力損失増大の要因となる渦流の発生を抑制できるため、必要以上に圧力損失が増大することがなくなる。
【0054】
ホロコーン型のスプレノズル13とフルコーン型のスプレノズル13’の具体例は図17に示す通りである。
中実タイプの噴霧パターンをもつフルコーン型のスプレノズル13’に分類される旋回ベーン内蔵型ノズル(図17(b))及びコアレス型ノズル(図17(c))は充円錐状の噴霧パターンが得られ、スパイラル型ノズル(図17(d))は、中空円錐が渦巻き状に連続してつながった擬似充円錐状の噴霧パターンが得られる。
【0055】
図17(a)に示すようなホロコーンノズル13の外観上の特徴は、円筒状の旋回室を有することであり、液流入方向と噴射方向が90度異なる。また旋回室に液が接線方向から流入し、液流入孔と噴射孔の中心軸の間に幅Dのズレがあることである。また、旋回室の内部に特別な構造物がなく、噴霧液は中空円錐状スプレであり、液滴径はフルコーンのそれに比べて小さい。
【0056】
次ぎにフルコーンノズル13’の中で、図17(b)に示す旋回ベーン内蔵型のノズルは最も一般的なフルコーンノズル外観形状をしており、液流入方向と噴射方向が同じ向きにあり、ノズル内部に旋回羽根を内蔵している。一般的にその旋回羽根は二枚の半月状の円板を有している。また噴霧液の特徴は充円錐状スプレであり、液滴径はホロコーンタイプのものに比べると若干大きい。
【0057】
図17(c)に示すコアレス型のノズルの外観はホロコーンノズル13に類似しており、旋回室は有していない。液流入方向と噴射方向が90度異なり、ホロコーンノズル13のような軸のズレはない。また、その内部には構造物はなく、液流入側にオリフィス(絞り)があることが特徴である。噴霧液は充円錐状スプレであり、液滴径はホロコーンタイプのものに比べると若干大きい。
【0058】
図17(d)に示すスパイラル型のノズルの外観上の特徴は、ピッグテールと呼ばれる螺旋状のスパイラル構造を持つ。その液流入方向と噴射方向は同じであり、内部には構造物がなく、液流入部にオリフィスがある。噴霧液は充円錐状スプレに属しているが、厳密には完全な充円錐ではなく、ホロコーン型のスプレが渦巻き状に連続してつながった疑似充円錐形状である。また、その液滴径はホロコーンタイプのものよりも小さい。
【0059】
本発明の他の実施例を図11に示す。本実施例は、図8で説明した二室型吸収塔本体1に本発明を適用してホロコーン型のスプレノズル13とフルコーン型のスプレノズル13’を用いたものである。本実施例においては、吸収塔本体1の形状が通常の吸収塔よりも、吸収塔内部に設けられた仕切板17のため、吸収塔断面積に対する塔壁の長さの割合が大きくなっているため、本発明を適用することにより吸収塔本体1の塔内壁周辺の排ガスの吹き抜けが防止できるので、ガス流の整流効果やSOxの吸収性能低下防止に対する効果が表れやすい。
【0060】
図12に示す実施例は、吸収塔本体1の内部の排ガスフローシミュレーション結果や、フローモデル試験結果により、排ガスの偏流度が大きい部分(少なくとも平均ガス流速の1.1倍以上となる部分)にスプレノズル直下にも液滴を噴霧することが可能なフルコーン型のスプレノズル13’を設置したことを示している。本実施例においても、吸収塔本体1内の塔内壁周辺を排ガスが吹きぬけるのを防止し、排ガス流を整流することができるので、上記の実施例に記載した効果を得ることができる。
【0061】
また、図示していないが、吸収塔内の上下方向に複数段配置されるスプレノズルの各段毎に偏流度が大きい部分(排ガスフローシミュレーション結果やフローモデル試験結果でも見極めることもできる)にフルコーン型のスプレノズル13’を設置することにより排ガス入口から出口までの吸収塔内全域にわたって排ガスの吹き抜けを防止することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、吸収塔の塔壁近傍でのガスの吹き抜けを防止し、さらに塔壁近傍を流れる排ガス中のSOxガスを積極的に除去できるため、脱硫性能が低下せず、循環ポンプ動力を低減することが可能である。また、吸収液の循環量が少なくて済むため、スプレ部の圧力損失が低くなり、脱硫ファンの動力を低減することも可能となる。
【0063】
また、吸収塔内の排ガス流速を上昇させても脱硫性能を保ちつつ、吸収塔の圧力損失が必要以上に大きくなることを防止できるので、設備容量を低減することが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる吸収塔構造の参考例であり、入口ダクト上面と最下段スプレノズルの間に壁流下液分散板として多孔板を設置した吸収塔の側面を示したものである。
【図2】 図1における吸収塔のA−A’断面を示したものである。
【図3】 図1における多孔板近傍でのガスと吸収液の流れを示したものである。
【図4】 多孔板の開孔率と抵抗係数の関係を示したものである。
【図5】 多孔板の開孔率を20%未満にした場合ならびに50%を超える場合の壁流下液の挙動を示したものである。
【図6】 多孔板の幅Wと吸収塔直径Dの比W/Dとガス流速変動係数の関係を示したものである。
【図7】 壁流下液分散板として多孔板の代わりにルーバーを用いた他の実施例である。
【図8】 二室型吸収塔の上昇流領域側に多孔板を適用した他の実施例である。
【図9】 本発明の実施例の吸収塔内のスプレノズルの配置図を示す。
【図10】 図9に示す実施例の湿式脱硫装置において、吸収塔中心の断面方向の排ガス流速を示す図である。
【図11】 塔内に仕切り板を設けた吸収塔に本発明を適用した他の実施例を示す図である。
【図12】 排ガスの偏流が大きい部分に本発明を適用した他の実施例を示す図である。
【図13】 従来の湿式脱硫装置において、吸収塔中心の断面方向の排ガス流速を示す図である。
【図14】 従来技術の排ガス処理装置の側面を示したものである。
【図15】ホロコーンノズルの液滴噴霧パターンを示す図(図15(a)は側面図、図15(b)は底面図)である。
【図16】 フルコーンノズルの液滴噴霧パターンを示す図(図16(a)は側面図、図16(b)は底面図)である。
【図17】 ホロコーンノズルの具体例(図17(a))とフルコーンノズルの具体例(図17(b)〜(d))を示す。
【符号の説明】
1 吸収塔本体 2 入口ダクト
3 出口ダクト 4 吸収液循環ポンプ
5 吸収液 6 循環タンク
7 攪拌機 8 空気吹込み管
9 ミストエリミネータ 10 吸収液抜出し管
11 循環配管 12 スプレヘッダー
13、13’ スプレノズル 14 多孔板
15 サポート 16 ルーバー
17 仕切板 18 ガス上昇流領域
19 ガス下降流領域 20、20’ 液滴
D 直径 W 幅

Claims (6)

  1. 吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、
    前記複数のスプレノズルは、吸収塔塔壁近傍に設置されるスプレノズルが中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであり、その他のスプレノズルが中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであることを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  2. 吸収塔は、入口ダクトと出口ダクトと、その入口ダクトと出口ダクトの間に排ガス流路を設け、その排ガス流路を入口ダクト側と出口ダクト側の二室に分割するために天井部側に開口部を有する鉛直方向に立てた仕切板を設け、該仕切板で入口ダクトから導入される排ガスが上向きに流れる上昇流領域と天井側の開口部で反転した後に出口ダクトに向けて下向きに排ガスが流れる下降流領域を形成し、噴出する吸収液スラリが排ガスと上昇流領域では向流接触し、下降流領域では並流接触するように前記各領域にスプレノズルを設けた二室式吸収塔からなり、二室式吸収塔の塔壁近傍及び仕切板近傍に設置されるスプレノズルが中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであり、その他のスプレノズルが中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであることを特徴とする請求項記載の湿式排煙脱硫装置。
  3. 吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、
    全てのスプレノズルを中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルとしたときのガス流速の平均値の1.1倍以上のガス流速となる領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用い、平均値の1.1倍未満のガス流速となる領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用いることを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  4. 吸収塔は、入口ダクトと出口ダクトと、その入口ダクトと出口ダクトの間に排ガス流路を設け、その排ガス流路を入口ダクト側と出口ダクト側の二室に分割するために天井部側に開口部を有する鉛直方向に立てた仕切板を設け、該仕切板で入口ダクトから導入される排ガスが上向きに流れる上昇流領域と天井側の開口部で反転した後に出口ダクトに向けて下向きに排ガスが流れる下降流領域を形成し、噴出する吸収液スラリが排ガスと上昇流領域では向流接触し、下降流領域では並流接触するように前記各領域にスプレノズルを設けた二室式吸収塔からなり、二室式吸収塔の全てのスプレノズルを中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルとしたときのガス流速の平均値の1.1倍以上のガス流速となる領域に配されるスプレノズルが中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであり、その他のスプレノズルが中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルであることを特徴とする請求項記載の湿式排煙脱硫装置。
  5. 吸収液を貯留する循環タンクと、該循環タンクの上側にボイラなどの燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口ダクトと該入口ダクトから導入した排ガスを鉛直方向に流し、ガス流れ方向に複数段設置されたスプレノズルから噴出される吸収液と気液接触させるスプレ吸収部と該スプレ吸収部を通過した排ガスを排出させる出口ダクトとを有する吸収塔を備えた湿式排煙脱硫装置において、
    吸収塔内の上下方向に複数段配置されるスプレノズルの各段毎に偏流度が大きい領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用い、偏流度が大きくない領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用いることを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  6. 吸収塔は、入口ダクトと出口ダクトと、その入口ダクトと出口ダクトの間に排ガス流路を設け、その排ガス流路を入口ダクト側と出口ダクト側の二室に分割するために天井部側に開口部を有する鉛直方向に立てた仕切板を設け、該仕切板で入口ダクトから導入される排ガスが上向きに流れる上昇流領域と天井側の開口部で反転した後に出口ダクトに向けて下向きに排ガスが流れる下降流領域を形成し、噴出する吸収液スラリが排ガスと上昇流領域では向流接触し、下降流領域では並流接触するように前記各領域にスプレノズルを設けた二室式吸収塔からなり、二室式吸収塔内の上下方向に複数段配置されるスプレノズルの各段毎に偏流度が大きい領域に配されるスプレノズルとして中実タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用い、偏流度が大きくない領域に配されるスプレノズルとして中空タイプの噴霧パターンを持つスプレノズルを用いることを特徴とする請求項記載の湿式排煙脱硫装置。
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