JP3841803B2 - 板ガラス構造体の接合構造 - Google Patents
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Description
このような板ガラス構造体の従来の接合構造においては、例えば、図10に示すように、板ガラス製柱部材1を立設し、同じく板ガラス製梁部材2を前記柱部材1に取り付けるのに、板ガラス製柱部材1の端部4と板ガラス製梁部材2の端部5との間を、相対回動を許容しない状態で剛接合していた。
ところで、板ガラスは面外方向の曲げに対しては弱く、このため、板ガラスは、外力により作用する内部主応力が板ガラスの厚み方向に対して直交する面内に作用するように極力配置されるのである。その結果、上記のように、板ガラス製柱部材1と板ガラス製梁部材2とを剛接合してあれば、前記厚み方向に直交する面内に関しては剛性に富む接合構造が得られるのである。
このような面内曲げ外力が作用する構造体において、伸び歪みの許容量が小さい板ガラスからなる構造体の構造解析を行おうとすれば、不静定骨組み構造であるから、解析が困難で、解析精度が悪くなるために、安全係数を高くとる必要が生じ、その結果、接合部材6としての前記接合金物12が大きくならざるを得ず、板ガラスを用いた構造体の特徴である透明感を阻害するようになる。
従って、従来のような接合金物を不要にし、且つ、ピン部材も1本で済むためにコストダウンを図ることができ、しかも、板ガラス製柱部材と板ガラス製梁部材との間の相対角度変位に対する許容度を高めることができるのである。
これを図1に示した例に沿って説明すれば、板ガラス製梁部材2の他端側の上下方向の変位があったにしても、板ガラス製梁部材2はピン部材8の周りに回動するから、板ガラス製梁部材2の他端側の変位をモーメントとして板ガラス製柱部材1に伝達することを防止でき、ピン部材8を介して板ガラス製柱部材1に直接力伝達を行うから、板ガラス製柱部材1への力伝達を一軸力伝達関係とすることが可能になる。
従って、柱部材や梁部材を形成する板ガラスが折れるのを抑制し、一般に圧縮強度に比して引っ張り強度が低いという特性を有する板ガラスに対する曲げ外力に伴う損傷を抑制することができる。
図1及び図2に示すように、板ガラス製柱部材1と板ガラス製梁部材2を接合する接合部材6は、力伝達部材としての1本のピン部材8により構成されている。
この図1及び図2に示す実施の形態では、2枚の板ガラス製柱部材1を並設して立設し、その上端側の端部4に両板ガラス製柱部材1をその板厚方向に貫通するピン孔10を形成し、1枚の板ガラス製梁部材2の端部5にもその板厚方向に貫通するピン孔10を形成してある。
その1枚の板ガラス製梁部材2を両板ガラス製柱部材1の間に介装して、板ガラス製柱部材1の端部4に設けたピン孔10と、板ガラス製梁部材2の端部5に設けたピン孔10とにわたってピン部材8を挿通し、2枚の板ガラス製柱部材1と1枚の板ガラス製梁部材2とをピン部材8周りに相対回動自在に接合してある。
従って、一対の板ガラス製柱部材1の合成柱としての力学上の軸心X1は、一対の板ガラス製柱部材1の間に位置するから、この間に板ガラス製梁部材2を介装すれば、その板ガラス製梁部材2の力学上の軸心X2が板ガラス製柱部材1の力学上の軸心X1と交叉するようになり、両軸心X1,X2が同一面内に位置することから、その面に対する面外応力の生成を防止することが可能になり、柱部材1を形成する板ガラスに曲げ外力が作用することを抑制できるから、一般に圧縮強度に比して引っ張り強度の低いという特性を有する板ガラスの曲げ外力に伴う損傷を防止できる。
この緩衝材6aは、板ガラス製柱部材1及び梁部材2の損傷を防止するために、板ガラス製柱部材1と板ガラス製梁部材2との間の間隙を維持するためのもので、エポキシ系接着剤や弾性系接着剤、エマルジョンラテックス系接着材等を用いて、板ガラス製柱部材1及び梁部材2に緩衝材6aを接着し、或は、繊維材からなるシートで緩衝材6aを形成して、上記接着材をこのシートに含浸して介装し、緩衝材6aの介装後に板ガラス製柱部材1及び梁部材2に緩衝材6aを接着させる。
そして、板ガラス製柱部材1と板ガラス製梁部材2とは、ピン部材8を介して相対回動自在に接合してあるから、板ガラス製梁部材2の板ガラス製柱部材1に対する相対角度変位を生じても、両者が相対回動することで、板ガラス製柱部材1に面内の曲げモーメントを及ぼすことがない。
さらに、ピン部材8を板ガラス製柱部材1の力学上の軸心X1と板ガラス製梁部材2の力学上の軸心X2との交叉点に位置させることができるから、板ガラス製梁部材2からの荷重は、板ガラス製柱部材1に軸力として伝達されるようになり、板ガラス製柱部材1に面内並びに面外の曲げ応力をもたらすことを回避できるのである。
もたらされる効果は図1及び図2の構成におけると同様である。
ここでは、図7に示すように、一対の板ガラス製柱部材1の間隔を保持する金属製の間隔保持部材18を板ガラス製柱部材1の間に介装しておくとよい。また、間隔保持部材18の外側には、ピン部材8を遊嵌自在なブッシュ11をピン孔10に内挿しておけばピン部材8と間隔保持部材18との間で板ガラス製柱部材1及び梁部材2を挟み付けるのに、絞めすぎないようにでき、板ガラス製柱部材1及び梁部材2の位置決めができて、板ガラス製柱部材1及び梁部材2の損傷を防止できる。
この構成によっても、上記図1及び図2に示した例と同様に、対をなす板ガラス製梁部材2の力学上の軸心X2を対をなす板ガラス製柱部材1の力学上の軸心X1に交叉させることができる。
尚、間隔保持部材18を長さ方向の中央で分割し、間に第三の板ガラス製柱部材或いは第三の板ガラス製梁部材を狭持するように構成してあってもよい。
この場合に、対をなす板ガラス製柱部材1と板ガラス製梁部材2との間に緩衝材からなる間隔保持材18を介装してあればさらによい。
2 板ガラス製梁部材
4 板ガラス製柱部材の端部
5 板ガラス製梁部材の端部
8 ピン部材
10 ピン孔
X1 板ガラス製柱部材の力学上の軸心
X2 板ガラス製梁部材の力学上の軸心
Claims (3)
- 板ガラス製柱部材と板ガラス製梁部材との間を、力伝達部材を用いて接合する板ガラス構造体の接合構造であって、
前記板ガラス製柱部材の端部に形成した板厚方向に貫通するピン孔と前記板ガラス製梁部材の端部に形成した板厚方向に貫通するピン孔とにわたって1本のピン部材を挿通し、その1本のピン部材を前記力伝達部材として、前記板ガラス製柱部材と板ガラス製梁部材を前記ピン部材周りに相対回動自在に接合してある板ガラス構造体の接合構造。 - 前記板ガラス製柱部材と板ガラス製梁部材のうちの少なくとも一方の部材を、複数枚の板ガラスを並設して構成してある請求項1記載の板ガラス構造体の接合構造。
- 前記板ガラス製柱部材の力学上の軸心と前記板ガラス製梁部材の力学上の軸心との交叉点に前記ピン部材を位置させてある請求項1又は2に記載の板ガラス構造体の接合構造。
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CN103541436A (zh) * | 2013-10-19 | 2014-01-29 | 天颂建设集团有限公司 | 一种幕墙立柱横梁连接结构 |
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- 2004-07-14 JP JP2004207412A patent/JP3841803B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN103541436A (zh) * | 2013-10-19 | 2014-01-29 | 天颂建设集团有限公司 | 一种幕墙立柱横梁连接结构 |
CN103541436B (zh) * | 2013-10-19 | 2016-09-07 | 天颂建设集团有限公司 | 一种幕墙立柱横梁连接结构 |
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