JP7263958B2 - 柱梁接合構造及び柱梁接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、柱梁接合構造及び柱梁接合方法に関する。
木質の柱や梁を構成する木質構造部材として、例えば、特許文献1には、複数の木質板材を厚さ方向に重ねて(積層して)綴り材等で一体化したものが記載されている。また、このような木質構造部材を用いて柱と梁の接合部を構成することも記載されている。
特開2015-14154号公報
しかしながら、上述したような木質構造部材を用いても、柱梁接合部分では、柱勝ち構造、及び、梁勝ち構造のそれぞれの課題を解消することは困難であった。具体的には、梁勝ち構造の場合、梁端部での剛性・耐力は大きいが、柱軸力の影響により、接合部耐力が低下するおそれがあった。一方、柱勝ち構造の場合、柱軸力が梁材を介さずに直接伝達されるが、梁端部で剛性・耐力が低下するおそれがあった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、柱梁接合部の剛性及び耐力の向上を図ることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、柱と梁とが接合されている柱梁接合構造であって、前記柱は、第1柱木質板材と、前記第1柱木質板材に積層された第2柱木質板材と、を有し、前記梁は、第1梁木質板材と、前記第1梁木質板材に積層された第2梁木質板材と、を有し、前記第1梁木質板材は、前記第1柱木質板材により左梁木質板材と右梁木質板材とに分断されており、前記第2柱木質板材は、前記第2梁木質板材により上柱木質板材と下柱木質板材とに分断されており、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面とに設けられた一対の梁上面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記上柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁上面補強面材と、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面とに設けられた一対の梁下面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記下柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁下面補強面材と、を備えることを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、柱梁接合部の剛性及び耐力の向上を図ることができる。
本実施形態の柱梁接合構造を示す斜視図である。 図1の一部を透過させた斜視図である。 図3Aは、本実施形態の柱梁接合構造の柱梁接合部分の水平断面図である。図3Bは、図3AのA-A断面図である。図3Cは、図3AのB-B断面図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。 本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法を示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
柱と梁とが接合されている柱梁接合構造であって、前記柱は、第1柱木質板材と、前記第1柱木質板材に積層された第2柱木質板材と、を有し、前記梁は、第1梁木質板材と、前記第1梁木質板材に積層された第2梁木質板材と、を有し、前記第1梁木質板材は、前記第1柱木質板材により左梁木質板材と右梁木質板材とに分断されており、前記第2柱木質板材は、前記第2梁木質板材により上柱木質板材と下柱木質板材とに分断されており、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面とに設けられた一対の梁上面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記上柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁上面補強面材と、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面とに設けられた一対の梁下面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記下柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁下面補強面材と、を備えることを特徴とする柱梁接合構造が明らかとなる。
このような柱梁接合構造によれば、柱梁接合部の剛性及び耐力の向上を図ることができる。
かかる柱梁接合構造であって、前記第2柱木質板材と前記第2梁木質板材は、前記第1柱木質板材及び前記第1梁木質板材を挟むように一対設けられており、前記一対の梁上面補強面材、及び、前記一対の梁下面補強面材は、それぞれ、一対の前記第2梁木質板材に跨って設けられていることが望ましい。
このような柱梁接合構造によれば、バランスがよくなり、剛性及び耐力をより高めることができる。
かかる柱梁接合構造であって、前記第1柱木質板材及び前記第1梁木質板材の側面と、前記第2柱木質板材及び前記第2梁木質板材の側面と、の間に側面補強面材が設けられていることが望ましい。
このような柱梁接合構造によれば、柱梁接合部分の剛性をさらに高めることができる。また、曲げを防止することが可能である。
かかる柱梁接合構造であって、前記一対の梁上面補強面材の間に、前記上柱木質板材と前記第2梁木質板材とのせん断に抵抗する梁上面せん断抵抗部を有することが望ましい。
このような柱梁接合構造によれば、上柱木質板材と第2梁木質板材をより確実に固定できる。
かかる柱梁接合構造であって、前記一対の梁下面補強面材の間に、前記下柱木質板材と前記第2梁木質板材とのせん断に抵抗する梁下面せん断抵抗部を有することが望ましい。
このような柱梁接合構造によれば、下柱木質板材と第2梁木質板材をより確実に固定できる。
また、上記に記載の柱梁接合構造の柱梁接合方法であって、前記第2梁木質板材に、前記右梁木質板材、前記第1柱木質板材、及び、前記左梁木質板材、を積層する積層ステップと、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面に、前記一対の梁上面補強面材を取り付け、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面に、前記一対の梁下面補強面材を取り付ける補強面材取付ステップと、前記第2梁木質板材の上に、前記一対の梁上面補強面材の少なくとも一部を間に挟んで、前記上柱木質板材を配置し、前記第2梁木質板材の下に、前記一対の梁下面補強面材の少なくとも一部を間に挟んで、前記下柱木質板材を配置する第2柱木質板材配置ステップと、各木質板材を接合する木質板材接合ステップと、を有することを特徴とする柱梁接合方法が明らかとなる。
===本実施形態===
<柱梁接合構造の構成>
柱梁接合部における構造として、通し柱の側面に梁の端部が当接するように梁を柱に連結した構造(所謂、柱勝ち構造)と、梁の上下面に柱の端部が当接するように柱を梁に連結した構造(所謂、梁勝ち構造)が知られている。梁勝ち構造(以下、単に梁勝ちともいう)では、梁端部での剛性・耐力は大きいが、柱軸力の影響により、柱材との接合面で、接合部耐力が低下する。このため、梁が柱によって圧縮される(支圧めり込みが発生する)おそれがある。一方、柱勝ち構造(以下、単に柱勝ちともいう)では、柱軸力が梁材を介さずに直接伝達されるが、通常、梁端部は接合金物で柱材と一体化するため、梁材耐力よりも低い耐力しか発揮できず、梁端部で剛性・耐力が低下するおそれがある。
本実施形態では、後述するように、柱と梁として、複数の木質板材を積層した部材を用いているとともに、柱勝ちと梁勝ちを混在させている。さらに、梁の上端面及び下端面等に補強面材(後述する梁補強面材40など)を設けることで、柱梁接合部における剛性及び耐力の向上を図っている。
図1は、本実施形態の柱梁接合構造を示す斜視図であり、図2は、図1の一部(梁2よりも上の柱1の部分)を透過させた斜視図である。また、図3Aは、本実施形態の柱梁接合構造の柱梁接合部分の水平断面図であり、図3Bは、図3AのA-A断面図、図3Cは、図3AのB-B断面図である。なお、図1、図2では、後述するドリフトピン4、綴り材6、開き止めボルト8、ビス41等の図示を省略している。
以下の説明においては、柱1が鉛直に立てられている状態で、上下となる方向を上下方向、柱1及び梁2を構成する木質板材が積層されている方向を前後方向、前後方向と直交する水平方向を左右方向とする。なお、前後方向のことを積層方向ともいう。また、前後方向の一方側(図1において手前側)を前とし、その反対側を後とする。また、左右方向の一方側(前側から見て右側)を右とし、その反対側を左とする。
本実施形態の柱梁接合構造により接合される柱1及び梁2は、図1、図2に示すように、断面が略矩形状をなし、それぞれ、製材、集成材、LVL等の板状をなす3枚または5枚の木質板材が前後方向(積層方向)に積層されて一体化されている。
本実施形態の柱梁接合構造の柱1を構成する5枚の木質板材のうちの真ん中に配置される木質板材を柱内側木質板材10(第1柱木質板材に相当)と称する。また、柱内側木質板材10を両面から挟む一対の木質板材を柱外側木質板材11(第2柱木質板材に相当)と称し、一対の柱外側木質板材11を柱内側木質板材10とともに挟む木質板材を柱最外側木質板材12と称する。
また、梁2を構成する3枚の木質板材のうちの真ん中に配置される木質板材を梁内側木質板材20(第1梁木質板材に相当)と称し、梁内側木質板材20を両面から挟む一対の木質板材を梁外側木質板材21(第2梁木質板材に相当)と称する。
本実施形態においては、柱1を構成する5枚の木質板材、及び、梁2を構成する3枚の木質板材にはいずれも、複数の単板を積層し接着した単板積層材を用いている(図では単板の図示を省略している)。さらに具体的には、単板積層材として複数の単板の繊維方向を揃えて積層したLVL(Laminated Veneer Lumber)を用いている。なお、本実施形態において、繊維方向は各木質板材の長手方向に沿っていることとする。すなわち、柱1を構成する各木質板材の繊維方向は上下方向に沿っており、梁2を構成する各木質板材の繊維方向は左右方向に沿っている。但し、これには限られず、全ての木質板材の繊維方向が長手方向に沿っていなくても良い。
梁内側木質板材20は、柱1に対して右側に配置される右梁内側木質板材20a(右梁木質板材に相当)と、左側に配置される左梁内側木質板材20b(左梁木質板材に相当)を有している。そして、右梁内側木質板材20a及び左梁内側木質板材20bは、柱内側木質板材10を左右方向に挟むように配置されている(柱勝ち)。換言すると、梁内側木質板材20は、柱内側木質板材10によって左梁内側木質板材20bと右梁内側木質板材20aに分断されている。
一対の梁外側木質板材21は、柱内側木質板材10の両側に接合された2つの梁内側木質板材20(右梁内側木質板材20a、左梁内側木質板材20b)と積層方向に重ねられるとともに、綴り材6等により柱内側木質板材10及び2つの梁内側木質板材20と接合されている。また、図3Bに示すように、梁外側木質板材21には、左右方向における中央部分の上端部及び下端部に、内側に窪んだ凹部211が設けられている。凹部211は、左右方向において、一対の梁上面補強面材40a(後述)の間、及び、一対の梁下面補強面材40b(後述)の間に設けられている。
一対の柱外側木質板材11は、梁2に対して上側に配置される上柱外側木質板材11a(上柱木質板材に相当)と、下側に配置される下柱外側木質板材11b(下柱木質板材に相当)を有している。上柱外側木質板材11a及び下柱外側木質板材11bは、梁外側木質板材21を上下方向に挟むように配置されている(梁勝ち)。換言すると、柱外側木質板材11は、梁外側木質板材21によって上柱外側木質板材11aと下柱外側木質板材11bに分断されている。上柱外側木質板材11a及び下柱外側木質板材11bは、いずれも柱内側木質板材10と積層方向に重ねられるとともに、上柱外側木質板材11aは、下面が梁外側木質板材21の上面に当接されており、下柱外側木質板材11bは、上面が梁外側木質板材21の下面に当接されて、ドリフトピン4等により柱内側木質板材10と接合されている。
また、図3Bに示すように、上柱外側木質板材11aは、左右方向の中央部において外側(下側)に突出する凸部111を有しており、下柱外側木質板材11bは左右方向の中央部において外側(上側)に突出する凸部112を有している。凸部111及び凸部112は、それぞれ、梁外側木質板材21の凹部211と対応する形状に設けられている。そして、上柱外側木質板材11aの凸部111及び下柱外側木質板材11bの凸部112は、それぞれ、梁外側木質板材21の凹部211に嵌め合されている。これにより、左右方向へのせん断力に対して抵抗することができる。すなわち、上柱外側木質板材11aの凸部111と梁外側木質板材21の上側の凹部211は、梁上面せん断抵抗部に相当し、下柱外側木質板材11bの凸部112と梁外側木質板材21の下側の凹部211は、梁下面せん断抵抗部に相当する。このような、構成にすることにより、上柱外側木質板材11aと梁外側木質板材21、及び、下柱外側木質板材11bと梁外側木質板材21をより確実に固定することができる。
一対の柱最外側木質板材12は、柱内側木質板材10と接合された上柱外側木質板材11aから下柱外側木質板材11bに亘って積層方向に重なると共に、上柱外側木質板材11a、下柱外側木質板材11b、及び、梁外側木質板材21とドリフトピン4等により接合されている。すなわち、一対の柱最外側木質板材12は、柱内側木質板材10とともに上柱外側木質板材11a、下柱外側木質板材11b、及び、梁外側木質板材21を挟んで接合されている。
また、本実施形態の柱梁接合構造には、側面補強面材30と、梁補強面材40が設けられている。
側面補強面材30は、平面形状が略十字状の板状部材(例えば、鋼板:厚さ12mmのSS400)であり、柱内側木質板材10及び梁内側木質板材20(左梁内側木質板材20b、右梁内側木質板材20a)の両側面(積層方向の両面)に一対設けられている。そして、側面補強面材30は、柱内側木質板材10及び梁内側木質板材20と、柱外側木質板材11(上柱外側木質板材11a、下柱外側木質板材11b)及び梁外側木質板材21との間に挟まれて固定されている。このような側面補強面材30を設けていることにより、柱梁の接合部分の剛性を高めることができる。特に、十字形状の左右方向の長さを長くする(梁内側木質板材20及び梁外木質板材21との接合面を大きくする)ことで、曲げを防止することが可能である。これにより、例えば、棒状の接合具を部材内に挿入させて接着剤で接合するGIR(Glued in Rod)工法などを用いなくても、高い剛性を実現できる。
梁補強面材40は、梁上面補強面材40aと、梁下面補強面材40bを有している。
梁上面補強面材40aは、図2に示すように、平面形状が略コの字型の板状部材(例えば、鋼板:厚さ9mmのSS400)であり、梁2の上面に設けられている。また、梁上面補強面材40aは、柱1の右側と左側に一対設けられている。左側の梁上面補強面材40aは、左梁内側木質板材20bと一対の梁外側木質板材21の上面に設けられており、右側の梁上面補強面材40aは、右梁内側木質板材20aと一対の梁外側木質板材21の上面に設けられている。より具体的には、左側の梁上面補強面材40aは、梁外側木質板材21と上柱外側木質板材11aとの間に挟まれた部位と、柱1の外側(左側)で一対の梁外側木質板材21に跨って設けられて一対の梁外側木質板材21及び左梁内側木質板材20bを連結する部位と、を有している。また、右側の梁上面補強面材40aは、梁外側木質板材21と上柱外側木質板材11aとの間に挟まれた部位と、柱1の外側(右側)で一対の梁外側木質板材21に跨って設けられて一対の梁外側木質板材21及び右梁内側木質板材20aを連結する部位と、を有している。
梁下面補強面材40bは、梁上面補強面材40aと同様に平面形状が略コの字型の板状部材(例えば、鋼板:厚さ9mmのSS400)であり、梁2の下面に設けられている。また、梁下面補強面材40bは、柱1の右側と左側に一対設けられている。左側の梁下面補強面材40bは、左梁内側木質板材20bと一対の梁外側木質板材21の下面に設けられており、右側の梁下面補強面材40bは、右梁内側木質板材20aと一対の梁外側木質板材21の下面に設けられている。より具体的には、左側の梁下面補強面材40bは、梁外側木質板材21と下柱外側木質板材11bとの間に挟まれた部位と、柱1の外側(左側)で一対の梁外側木質板材21に跨って設けられて一対の梁外側木質板材21及び左梁内側木質板材20bを連結する部位と、を有している。また、右側の梁下面補強面材40bは、梁外側木質板材21と下柱外側木質板材11bとの間に挟まれた部位と、柱1の外側(右側)で一対の梁外側木質板材21に跨って設けられて一対の梁外側木質板材21及び右梁内側木質板材20aを連結する部位と、を有している。
これらの梁補強面材40(一対の梁上面補強面材40a、一対の梁下面補強面材40b)は、図3に示すようにビス41によって、梁2の各木質板材に固定されている(図4C等も参照)。
このように本実施形態の柱梁接合構造は、積層方向の中央部が柱勝ち構造であり、その両側が梁勝ち構造であり、さらにその外側に柱(柱最外側木質板材12)が配置されている。また、側面補強面材30や梁補強面材40も積層方向の中央に対して対称に配置されている。これによりバランスがよくなり、剛性及び耐力をより高めることができる。
また、本実施形態の柱梁接合構造には、図3に示すように、各木質板材を接合(固定)する部材として、ドリフトピン4、綴り材6、開き止めボルト8が用いられている。
ドリフトピン4は、断面が丸形状(例えば、直径20mm)の細長い棒状の部材であり、柱梁接合部分において柱1や梁2に打ち込まれている。このようにドリフトピン4は、打ち込むだけで接合可能である。本実施形態にでは、ドリフトピン4は、複数の木質板材(柱1や梁2の各木質板材)を、間に側面補強面材30を挟んだ状態で接合している。
綴り材6は、複数の木質板材(LVL)を繋げて一体化させる部材(例えばビス)である。本実施形態では綴り材6は、梁2の3枚の木質板材(梁内側木質板材20及び一対の梁外側木質板材21)の接合及び柱1の一体化に用いられている。
開き止めボルト8は、頭部とネジ部を有し、各木質板材を重ねた状態で締め付ける部材(締結部材)である。
なお、これらの各部材(ドリフトピン4、綴り材6、開き止めボルト8)は、接合部に必要とされる強度に応じて適宜使い分ければよい。
以上、説明したように、本実施形態の柱梁接合構造では、梁2の上面及び下面に梁補強面材40(一対の梁上面補強面材40a、及び、一対の梁下面補強面材40b)を設けている。
一対の梁上面補強面材40aは、それぞれ、一部が梁外側木質板材21と上柱外側木質板材11aとの間に挟まれており、一対の梁下面補強面材40bは、それぞれ、一部が梁外側木質板材21と下柱外側木質板材11bとの間に挟まれている。これにより、梁勝ち部分においては、柱1の軸力による梁2への支圧めり込みが改善される。また、各梁補強面材40は、柱1の外側にも配置されているので、柱軸力を受ける面の面積(範囲)が大きくなる。これにより、柱1による支圧応力が分散されるので、大変形時まで安定した剛性・耐力を発揮できる。
また、柱勝ち部に取り合う梁材(右梁内側木質板材20a、左梁内側木質板材20b)は、梁補強面材40を介して、梁勝ち構面の梁材(梁外側木質板材21)と連結されているため、梁補強面材40によって上下面の変形が拘束される。これにより、梁勝ち構面と柱勝ち構面の挙動が一体化し、接合部の剛性・耐力が向上すことになる。
よって、本実施形態の柱梁接合構造では、柱梁接合部の剛性及び耐力の向上を図ることができる。
<柱梁接合方法>
図4A~図4Fは、本実施形態の柱梁接合構造における柱と梁の接合方法(柱梁接合方法)の一例を示す図である。なお、以下に示す柱梁接合方法は、工場においても現場においても作業を行うことが可能である。また、図4B以降の作業は全て平置きで行なうこととする。すなわち、図4B以降では、前後方向(積層方向)が鉛直方向に沿っている。また、以下では簡略化のため、各部材(側面補強面材30、梁補強面材40を含む)において、ドリフトピン4、綴り材6、開き止めボルト8などの取り付け用の孔の図示を省略している(実際には各部材に取り付け用の孔が形成されている)。
まず、図4Aに示すように、柱1及び梁2を構成する各木質板材(柱内側木質板材10、一対の柱外側木質板材11、一対の柱最外側木質板材12、梁内側木質板材20、一対の梁外側木質板材21)を所定の形状に加工して用意する。上柱外側木質板材11aの凸部111、下柱外側木質板材11bの凸部112、及び、梁外側木質板材21の凹部211の形成も行っておく。
また、梁補強面材40の配置部分(図4Aにおいて斜線のハッチングで示す部位)を、例えば、木質板材を重ねた状態で、削り込みを行っておくとよい。また。側面補強面材30の配置部分も同様に削り込みを行っておくとよい。
次に、図4Bに示すように、梁外側木質板材21、側面補強面材30、柱内側木質板材10、梁内側木質板材20、側面補強面材30、梁外側木質板材21を積層方向に順番に重ねる。そして、各部材がずれないように、万力(不図示)などで固定する。
次に、図4Cに示すように、梁下面補強面材40b、及び、梁上面補強面材40a(図4Cでは不図示)を、梁2にビス41でビス留めする。この際、横向き作業となるので、上下の面材(梁下面補強面材40b、梁上面補強面材40a)を万力(不図示)などで仮固定した状態で行なうとよい。このビス留めにより、梁内側木質板材20と一対の梁外側木質板材21が梁補強面材40によって固定される。これにより、梁2を構成する3枚の木質板材(梁内側木質板材20及び一対の梁外側木質板材21)の相対位置が決まる。また、梁2に梁上面補強面材40a、梁下面補強面材40bを取り付けることで、その部分の面(上面、下面)が平滑になる(面精度が高くなる)。
次に、図4Dに示すように、一対の柱外側木質板材11(上柱外側木質板材11a、下柱外側木質板材11b)、及び、一対の柱最外側木質板材12を所定の位置に配置し、ずれないように万力などで固定する。なお、梁2には、前述したように、梁上面補強面材40a、梁下面補強面材40bが取り付けられて平滑になっているので、梁外側木質板材2に対して上柱外側木質板材11aや下柱外側木質板材11bを配置しやすい(作業性が向上する)。この際、上柱外側木質板材11aの凸部111及び、下柱外側木質板材11bの凸部112が、それぞれ、梁外側木質板材21の凹部211に嵌め込まれる。また、梁上面補強面材40aの一部(柱内側木質板材10と積層方向に重なっている部位)は、上柱外側木質板材11aと梁外側木質板材21の上面との間に挟まれ(配置され)、梁下面補強面材40bの一部は、下柱外側木質板材11bと梁外側木質板材21の下面との間に挟まれる(配置される)。
次に、図4Eに示すように、上(ここでは積層方向の前側)から全てのドリフトピン4を打ち込んで、各部材に貫入させる。これにより、柱1を構成する各木質板材、及び、梁2を構成する各木質板材が、側面補強面材30を介して、接合される。
次に、図4Fに示すように、開き止めボルト8と綴り材6を所定位置に全て取り付ける。梁内側木質板材20(右梁内側木質板材20a、左梁内側木質板材20b)と、一対の梁外側木質板材21は、予め、梁補強面材40(一対の梁上面補強面材40aと、一対の梁下面補強面材40b)で位置決めされているが、綴り材6によって確実に固定される。また、柱1の各木質板材は、開き止めボルト8及び綴り材6により締め付けられて固定される。
これにより、図1に示すような本実施形態の柱梁接合構造となる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
前述の実施形態では、柱1には5枚の木質板材が積層され、梁2には3枚の木質板材が積層されていたが、何等これに限らない。例えば、柱1に7枚、梁2に5枚の木質板材が積層されていても良い。また、前述の実施形態では、積層方向の中央部分が柱勝ちであったが、これには限られず、積層方向の中央部が梁勝ちであってもよい。
前述の実施形態では、上柱外側木質板材11aに凸部111が設けられ、下柱外側木質板材11bに凸部112が設けられ、梁外側木質板材21に凹部211が設けられていたが、これらの凹凸部(凸部111、凸部112、凹部211)が無くても良い。また本実施形態と異なる形状であってもよい。例えば、円柱形状の突起と、当該突起と嵌合する嵌合穴などで構成してもよい。
1 柱、2 梁、
4 ドリフトピン、6 綴り材、8 開き止めボルト、
10 柱内側木質板材(第1柱木質板材)、
11 柱外側木質板材(第2柱木質板材)、
11a 上柱外側木質板材(上柱木質板材)、
11b 下柱外側木質板材(下柱木質板材)、
12 柱最外側木質板材、
20 梁内側木質板材(第1梁木質板材)、
20a 右梁内側木質板材(右梁木質板材)、
20b 左梁内側木質板材(左梁木質板材)、
21 梁外側木質板材(第2梁木質板材)、
30 側面補強面材、
40 梁補強面材、
40a 梁上面補強面材、40b 梁下面補強面材、
41 ビス、
111 凸部、112 凸部、
211 凹部

Claims (6)

  1. 柱と梁とが接合されている柱梁接合構造であって、
    前記柱は、
    第1柱木質板材と、
    前記第1柱木質板材に積層された第2柱木質板材と、
    を有し、
    前記梁は、
    第1梁木質板材と、
    前記第1梁木質板材に積層された第2梁木質板材と、
    を有し、
    前記第1梁木質板材は、前記第1柱木質板材により左梁木質板材と右梁木質板材とに分断されており、
    前記第2柱木質板材は、前記第2梁木質板材により上柱木質板材と下柱木質板材とに分断されており、
    前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面とに設けられた一対の梁上面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記上柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁上面補強面材と、
    前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面とに設けられた一対の梁下面補強面材であって、それぞれ、少なくとも一部が前記下柱木質板材と前記第2梁木質板材との間に配置された一対の梁下面補強面材と、
    を備えることを特徴とする柱梁接合構造。
  2. 請求項1に記載の柱梁接合構造であって、
    前記第2柱木質板材と前記第2梁木質板材は、前記第1柱木質板材及び前記第1梁木質板材を挟むように一対設けられており、
    前記一対の梁上面補強面材、及び、前記一対の梁下面補強面材は、それぞれ、一対の前記第2梁木質板材に跨って設けられている、
    ことを特徴とする柱梁接合構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の柱梁接合構造であって、
    前記第1柱木質板材及び前記第1梁木質板材の側面と、
    前記第2柱木質板材及び前記第2梁木質板材の側面と、
    の間に側面補強面材が設けられている、
    ことを特徴とする柱梁接合構造。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の柱梁接合構造であって、
    前記一対の梁上面補強面材の間に、前記上柱木質板材と前記第2梁木質板材とのせん断に抵抗する梁上面せん断抵抗部を有する、
    ことを特徴とする柱梁接合構造。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の柱梁接合構造であって、
    前記一対の梁下面補強面材の間に、前記下柱木質板材と前記第2梁木質板材とのせん断に抵抗する梁下面せん断抵抗部を有する、
    ことを特徴とする柱梁接合構造。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の柱梁接合構造の柱梁接合方法であって、
    前記第2梁木質板材に、前記右梁木質板材、前記第1柱木質板材、及び、前記左梁木質板材、を積層する積層ステップと、
    前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の上面に、前記一対の梁上面補強面材を取り付け、前記左梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面と、前記右梁木質板材及び前記第2梁木質板材の下面に、前記一対の梁下面補強面材を取り付ける補強面材取付ステップと、
    前記第2梁木質板材の上に、前記一対の梁上面補強面材の少なくとも一部を間に挟んで、前記上柱木質板材を配置し、前記第2梁木質板材の下に、前記一対の梁下面補強面材の少なくとも一部を間に挟んで、前記下柱木質板材を配置する第2柱木質板材配置ステップと、
    各木質板材を接合する木質板材接合ステップと、
    を有することを特徴とする柱梁接合方法。
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